JP2021008740A - 作業機 - Google Patents

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【課題】作業に応じて柔軟に出力を変更することができる。【解決手段】作業機は、前記一対の走行装置の操作を行う走行操作部材と、前記エンジンの回転数が第1回転数以下である場合に前記アシスト動作を行い且つ、前記エンジンの回転数が前記第1回転数より大きい第2回転数以上である場合に前記発電動作を行う動作制御部と、前記走行操作部材の操作量に基づいて前記第1回転数及び前記第2回転数のいずれかを変更する切換変更部と、を備えている。【選択図】図13

Description

本発明は、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ等の作業機に関する。
従来より、コンパクトトラックローダ等の作業機において、エンジンとモータ・ジェネレータとを有するハイブリッド型の作業機として、特許文献1が知られている。特許文献1の作業機では、油圧ポンプの出力が高くなることが予想される掘削作業のときは、作業モードを第1モードとし、油圧ポンプの出力が掘削状態に比べて若干低くなる非掘削作業のときは作業モードを第2モードとし、第1モードと第2モードとのそれぞれの場合に応じてモータ・ジェネレータでアシスト動作を決定している。
国際公開2014/136834号
特許文献1では、作業機の作業に応じてアシスト動作を決定している。しかしながら、作業機において同じ作業であっても、当該作業を行うために必要な力(作業力)は異なり、十分に作業に対応したアシスト動作などを行えないのが実情である。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、作業に応じて柔軟に出力を変更することができる作業機の提供を目的とする。
本発明の作業機は、機体と、前記機体に設けられたエンジンと、モータとして作動して前記エンジンの駆動をアシストするアシスト動作と前記エンジンの動力によりジェネレータとして作動して発電する発電動作とを行うモータ・ジェネレータと、前記機体に設けられた一対の走行装置と、前記一対の走行装置の操作を行う走行操作部材と、前記エンジンの回転数が第1回転数以下である場合に前記アシスト動作を行い且つ、前記エンジンの回転数が前記第1回転数より大きい第2回転数以上である場合に前記発電動作を行う動作制御部と、前記走行操作部材の操作量に基づいて前記第1回転数及び前記第2回転数のいずれかを変更する切換変更部と、を備えている。
前記機体は、前記一対の走行装置うち、一方が駆動し他方が停止して旋回する第1旋回と、前記一対の走行装置のそれぞれが逆方向に駆動して旋回する第2旋回とが可能であり、
前記切換変更部は、前記第1旋回を行うときの前記操作量である第1操作量と、前記第2旋回を行うときの前記操作量である第2操作量とのそれぞれに応じて、前記第1回転数及び前記第2回転数のいずれかを変更する。
前記切換変更部は、前記第1旋回を行う場合は前記第1操作量に応じて前記第1回転数及び前記第2回転数のいずれかを増加させ、前記第2旋回を行う場合は前記第2操作量に応じて前記第1回転数及び前記第2回転数のいずれかを減少させる。
作業機は、前記一対の走行装置のそれぞれを駆動する一対の走行モータと、前記一対の走行モータを駆動する一対の走行ポンプと、を備え、前記走行操作部材は、前記一対の走行ポンプを操作する。
前記一対の走行ポンプのうち、一方の走行ポンプは、第1受圧部及び第2受圧部に作用したパイロット圧に応じて、一方の走行モータを駆動する駆動力を変化させる斜板型のポンプであり、前記一対の走行ポンプのうち、他方の走行ポンプは、第3受圧部及び第4受圧部に作用したパイロット圧に応じて、他方の走行モータを駆動する駆動力を変化させる斜板型のポンプである。
本発明によれば、作業に応じて柔軟に出力を変更することができる。
作業機の全体側面図である。 機体の斜視図である。 機器(装置)の配置を示す斜視図である。 回転電機の内部の断面図である。 走行系の油圧システムを示す図である。 作業系の油圧システムを示す図である。 エンジン回転数と走行一次圧と、設定線との関係を示す図である。 作業機における制御ブロック図を示す図である。 制御マップの一例を示す図である。 作業操作部材を操作したときの作業操作量BD、BUの一例を示す図である。 作業操作部材を操作したときの作業操作量SU、SDの一例を示す図である。 第1切換ラインL31、L32の一例を示す図である。 第2切換ラインL33、L34の一例を示す図である。 作業操作部材を操作したときの第1回転数N1、第2回転数N2の変更の動作を示す図である。 作業操作部材及び走行操作部材を操作したときの第1回転数N1、第2回転数N2の変更の動作を示す図である。 第3切換ラインL35、L36の一例を示す図である。 走行操作部材を操作したときの第1回転数N1、第2回転数N2の変更の他の動作を示す図である。 エンジン回転数E1の推移M10と旋回速度V10との関係を示す図である。 アシスト動作のタイミングの設定の動作を示す図である。
以下、本発明に係る作業機の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る作業機1の側面図を示している。図1では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。尚、本発明において、作業機の運転席に着座した運転者の前側(図1の左側)を前方、運転者の後側(図1の右側)を後方、運転者の左側(図1の手前側)を左方、運転者の右側(図1の奥側)を右方として説明する。機体の前及び後に直交する方向を機体幅方向(幅方向)として説明することがある。
作業機1は、機体2と、作業装置3と、一対の走行装置4L、4Rとを備えている。
機体2の上部であって前部には、キャビン5が搭載されている。キャビン5の後部は、機体2のブラケットに支持軸回りに揺動自在に支持されている。キャビン5の前部は、機体2の前部に載置可能となっている。キャビン5内には運転席7が設けられている。
一対の走行装置4L,4Rは、クローラ式走行装置により構成されている。走行装置4Lは機体2の一方側(左側)に設けられ、走行装置4Rは、機体2の他方側(右側)に設けられている。
作業装置3は、ブーム10と、ブームシリンダ14、作業具シリンダ15、作業具11とを有する。ブーム10は、リフトリンク12及び制御リンク13に支持されている。ブーム10の基部側と機体2の後下部との間には、複動式の圧シリンダからなるブームシリンダ14が設けられている。ブームシリンダ14を同時に伸縮させることによりブーム10が上下に揺動する。ブーム10の先端側には、それぞれ装着ブラケット18が横軸回りに回動自在に枢支され、左及び右に設けられた装着ブラケット18に作業具11の背面側が取り付けられている。即ち、ブーム10の先端部に作業具11が装着されている。
また、装着ブラケット18とブーム10の先端側中途部との間には、複動式の油圧シリンダからなる作業具シリンダ15が介装されている。作業具シリンダ15の伸縮によって作業具11が揺動(スクイ・ダンプ動作)する。
作業具11は、装着ブラケット18に対して着脱自在とされている。作業具11は、例えば、バケット、油圧圧砕機、油圧ブレーカ、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノウブロア等のアタッチメント(予備アタッチメント)である。
次に、機体について説明する。
図2に示すように、機体2は、右枠部20と、左枠部21と、前枠部22と、底枠部23と、上枠部24とを有する。
右枠部20は、機体2の右部を構成する。左枠部21は、機体2の左部を構成する。前枠部22は、機体2の前部を構成し、右枠部20と左枠部21の前部同士を連結している。底枠部23は、機体2の底部を構成し、右枠部20と左枠部21の下部同士を連結している。上枠部24は、機体2の後部寄りの上部を構成し、右枠部20と左枠部21の後部寄りの上部同士を連結している。
右枠部20及び左枠部21の後部は、ブーム10等を揺動自在に支持している。右枠部20及び左枠部21は、トラックフレーム25と、モータ取付部26とが設けられている。
図3に示すように、機体2には、エンジン60、冷却ファン61、ラジエータ、モータ・ジェネレータ63、油圧駆動装置64が設けられている。エンジン60は、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等の内燃機関である。冷却ファン61は、エンジン60の動力によって駆動する冷却用のファンであり、ラジエータは、エンジン60の冷却水を冷却する。モータ・ジェネレータ63は、モータとして作動してエンジン60の駆動をアシストするアシスト動作と、エンジン60の動力によりジェネレータとして作動して発電する発電動作とを行う装置である。モータ・ジェネレータ63は、モータ・ジェネレータであって、駆動式として、永久磁石埋込式の三相交流同期モータが採用されている。
油圧駆動装置64は、エンジン60及び/又はモータ・ジェネレータ63の動力に駆動する装置で、主に作業のための動力を出力する。油圧駆動装置64は、モータ・ジェネレータ63の前方に設けられている。油圧駆動装置64は、複数の油圧ポンプを含んでいて、例えば、図5、図6に示すように、複数の油圧ポンプは、走行ポンプ52Lと、走行ポンプ52Rと、サブポンプP1と、メインポンプP2とを含んでいる。
また、機体2には、バッテリ66、電力制御装置67が設けられている。バッテリ66は、モータ・ジェネレータ63で発電した電力を充電したり、充電した電力をモータ・ジェネレータ63等に供給する。
作業機1は、エンジン60の動力で油圧駆動装置64を駆動したり、エンジン60及びモータ・ジェネレータ63の両方で油圧駆動装置64を駆動したり、エンジン60の動力でモータ・ジェネレータ63を作動させて発電することが可能である。即ち、作業機の動力の伝達は、パラレルハイブリッド式である。エンジン60及びモータ・ジェネレータ63の動力伝達構造について説明する。
図3、4に示すように、エンジン60の前部には、略円板状のフライホイール及びモータ・ジェネレータ63を収容するハウジング65が設けられている。モータ・ジェネレータ63は、フライホイールに連結する連結部63aと、連結部63aに固定されたロータ63b、ロータ63bに設けられた固定子63cと、固定子63cの外側に設けられたウォータジャケット63dとを有している。
連結部63aは、筒状に形成されていて後端がフライホイールに取り付けられている。連結部63aの内部には、中間軸68aが設けられている。中間軸68aの後端には、カップリング68bが設けられ、カップリング68bの外側は、フライホイールに接続されている。また、中間軸68aの前端は、油圧駆動装置64の駆動軸が接続されている。
したがって、エンジン60を駆動した場合、エンジン60のクランク軸(出力軸)60aの回転動力は、フライホイールに伝達され、フライホイールを回転させる。図4の矢印F1に示すように、フライホイールの回転動力は、カップリング68bから中間軸68aに伝達された後、中間軸68aから油圧駆動装置64の駆動軸に伝達して、当該油圧駆動装置64を駆動することができる。
また、図4の矢印F2に示すように、フライホイールの回転動力は、連結部63aを介してロータ63bに伝達される。したがって、エンジン60の回転動力をロータ63b(連結部63a)に伝達することによって、モータ・ジェネレータ63を発電機として作動させることができる。一方、バッテリ66に蓄電した電力を、固定子63cに供給することによって、ロータ63bを回転させることができる。矢印F3に示すように、ロータ63bの回転動力は、連結部63aを介してフライホイールに伝達することができる。したがって、モータ・ジェネレータ63を電動機として作動させ、エンジン60の補助をすることができる。
図5、図6は、作業機の油圧回路(油圧システム)を示している。図5は、走行系の油圧システム、図6は、作業系の油圧システムである。
図5に示すように、走行系の油圧システムは、油圧駆動装置64が駆動したときの油圧によって走行装置4L,4Rを作動させるシステムである。走行系の油圧システムは、作動油を吐出する油圧ポンプであるサブポンプP1と、第1走行モータ機構31Lと、第2走行モータ機構31Rと、走行駆動機構34とを備えている。
サブポンプP1は、定容量型のギヤポンプによって構成されている。サブポンプP1は、タンク(作動油タンク)に貯留された作動油を吐出可能である。サブポンプP1の吐出側には、作動油を流す吐出油路40が設けられている。吐出油路40の吐出側には、第1チャージ油路41が接続されている。第1チャージ油路41は、走行駆動機構34に至っている。サブポンプP1から吐出した作動油のうち、制御用として用いられる作動油のことをパイロット油、パイロット油の圧力のことをパイロット圧ということがある。
走行駆動機構34は、第1走行モータ機構31L及び第2走行モータ機構31Rを駆動する機構であって、第1走行モータ機構31Lの駆動用の駆動回路(左用駆動回路)34Lと、第2走行モータ機構31Rの駆動用の駆動回路(右用駆動回路)34Rとを有している。
駆動回路34L,34Rは、それぞれ走行ポンプ52L、52Rと、変速用油路57h,57iと、第2チャージ油路42と、を有している。変速用油路57h,57iは、走行ポンプ52L、52Rと走行モータ36L、36Rとを接続する油路である。第2チャージ油路42は、変速用油路57h,57iに接続され、サブポンプP1からの作動油を変速用油路57h,57iに補充する油路である。走行ポンプ52L、52Rは、エンジン60の動力によって駆動される斜板形可変容量アキシャルポンプである。走行ポンプ52L、52Rは、パイロット圧が作用する受圧部52aと受圧部52bとを有し、受圧部52a,52bに作用するパイロット圧によって斜板の角度が変更される。斜版の角度を変更することによって、走行ポンプ52L、52Rの出力(作動油の吐出量)や作動油の吐出方向を変えることができる。言い換えれば、走行ポンプ52L、52Rは、斜板の角度を変更されることによって、走行装置4L,4Rへ出力する駆動力を変更する。
第1走行モータ機構31Lは、機体2の左側に設けられた走行装置4Lの駆動軸に動力を伝達する機構である。第2走行モータ機構31Rは、機体2の右側に設けられた走行装置4Rの駆動軸に動力を伝達する機構である。第1走行モータ機構31Lは、走行モータ36L、36Rと、変速機構を有している。
走行モータ36L、36Rは、例えば、斜板形可変容量アキシャルモータである。走行モータ36Lは、左枠部21側のモータ取付部26に取り付けられ、走行装置4Lに走行の動力を伝達する。走行モータ36Rは、右枠部20側のモータ取付部26に取り付けられ、走行装置4Rに走行の動力を伝達する。走行モータ36L、36Rは、車速(回転)を1速或いは2速に変更することができるモータである。言い換えれば、走行モータ36L、36Rは、作業機1、即ち、走行装置4L、4Rの推進力を変更することができるモータである。
変速機構は、斜板切換シリンダ38aと、走行切換弁38bとを含んでいる。斜板切換シリンダ38aは、伸縮によって走行モータ36L、36Rの斜板の角度を変更するシリンダである。走行切換弁38bは、斜板切換シリンダ38aを一方側或いは他方側に伸縮させる弁であって、第1位置39a及び第2位置39bに切り換わる二位置切換弁である。走行切換弁38bの切換は、変速切換弁44により行う。変速切換弁44は、吐出油路40に接続され且つ第1走行モータ機構31Lの走行切換弁38b及び第2走行モータ機構31Rの走行切換弁38bに接続されている。変速切換弁44は、第1位置44aと第2位置44bとに切り換え可能な二位置切換弁である。変速切換弁44を第1位置44aにすると、変速機構の走行切換弁38bに作用させる作動油の圧力を所定の速度(例えば、1速)に設定する。また、変速切換弁44を第1位置44aにすると、走行切換弁38bに作用させる作動油の圧力を所定の速度(1速)よりも早く速度(2速)に設定する。したがって、変速切換弁44が第1位置44aの場合、走行切換弁38bは第1位置39aになり、これに伴って、斜板切換シリンダ38aは収縮し、走行モータ36L、36Rを1速にすることができる。また、変速切換弁44が第2位置44bの場合、走行切換弁38bは第2位置39bになり、これに伴って、斜板切換シリンダ38aは伸長し、走行モータ36L、36Rを2速にすることができる。なお、走行モータ36L、36Rを1速又は2速の変速は作業制御装置70の制御により行う。例えば、作業制御装置70には、スイッチ(変速スイッチ)等の操作部材58が設けられている(図8参照)。操作部材58を1速に切り換えると、作業制御装置70は、変速切換弁44のソレノイドを消磁する制御信号を出力して当該変速切換弁44を第1位置44aにする。また、操作部材58を2速に切り換えると、作業制御装置70は、変速切換弁44のソレノイドを励磁する制御信号を出力して当該変速切換弁44を第2位置44bにする。
図5に示すように、作業機1は、操作装置53を備えている。操作装置53は、走行装置4L,4R、即ち、第1走行モータ機構31L、第2走行モータ機構31R及び走行駆動機構34を操作する装置である。操作装置53は、走行操作部材54と、複数の操作弁55(55a、55b、55c、55d)とを有している。複数の操作弁55(55a、55b、55c、55d)は、走行操作弁である。
走行操作部材54は、操作弁55に支持され、左右方向(機体幅方向)又は前後方向に揺動する操作部材である。また、複数の操作弁55は、共通、即ち、1本の走行操作部材54によって操作される。複数の操作弁55は、走行操作部材54の揺動に基づいて作動する。複数の操作弁55には、吐出油路40を介して、サブポンプP1からの作動油(パイロット油)が供給可能である。複数の操作弁55は、操作弁55a、操作弁55b、操作弁55c及び操作弁55dである。
複数の操作弁55と、走行系の走行駆動機構34(走行ポンプ52L,52R)とは、走行油路45によって接続されている。走行油路45は、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dと、第5走行油路45eとを有している。第1走行油路45aは、走行ポンプ52Lの受圧部(第1受圧部)52aに接続された油路である。第2走行油路45bは、走行ポンプ52Lの受圧部(第2受圧部)52bに接続された油路である。第3走行油路45cは、走行ポンプ52Rの受圧部(第3受圧部)52aに接続された油路である。第4走行油路45dは、走行ポンプ52Rの受圧部(第4受圧部)52bに接続された油路である。第5走行油路45eは、操作弁55、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dを接続する油路である。第5走行油路45eは、複数のシャトル弁46と、複数の操作弁55(55a、55b、55c、55d)とを接続している。
走行操作部材54を前方(図5では矢示A1方向)に揺動させると、操作弁55aが操作されて該操作弁55aによりパイロット圧が設定され、走行ポンプ52L、52Rの受圧部52aに設定されたパイロット圧が作用して、走行ポンプ52L、52Rの斜板が中立位置から正転側に傾くことにより、走行ポンプ52L、52Rが作動油を吐出する。その結果、走行モータ36L、36Rの出力軸35L,35Rが走行操作部材54の揺動量に比例した速度で正転(前進回転)して作業機1が前方に直進する。
また、走行操作部材54を後方(図5では矢示A2方向)に揺動させると、操作弁55bが操作されて該操作弁55bによりパイロット圧が設定され、走行ポンプ52L、52Rの受圧部52bに設定されたパイロット圧が作用して、走行ポンプ52L、52Rの斜板が中立位置から逆転側に傾くことにより、走行ポンプ52L、52Rが作動油を吐出する。その結果、走行モータ36L、36Rの出力軸35L,35Rが走行操作部材54の揺動量に比例した速度で逆転(後進回転)して作業機1が後方に直進する。
また、走行操作部材54を右方(図5では矢示A3方向)に揺動させると、操作弁55cが操作されて該操作弁55cによりパイロット圧が設定され、走行ポンプ52Lの受圧部52a及び走行ポンプ52Rの受圧部52bに設定されたパイロット圧が作用して、走行ポンプ52Lの斜板が正転側、走行ポンプ52Rが逆転側に傾く。その結果、左側の走行モータ36Lの出力軸35Lが正転し且つ右側の走行モータ36Rの出力軸35Rが逆転して作業機1が右側に旋回(超信地旋回)する。走行操作部材54を左方(図5では矢示A4方向)に揺動させると、操作弁55dが操作されて該操作弁55dによりパイロット圧が設定され、走行ポンプ52Lの受圧部52b及び走行ポンプ52Rの受圧部52aに設定されたパイロット圧が作用して、走行ポンプ52Lの斜板が逆転側、走行ポンプ52Rが正転側に傾く。その結果、左側の走行モータ36Lの出力軸35Lが逆転し且つ右側の走行モータ36Rの出力軸35Rが正転して作業機1が左側に旋回(超信地旋回)する。
また、走行操作部材54を斜め方向に揺動させると、受圧部52aと受圧部52bとに作用するパイロット圧の差圧によって、左方の走行モータ36L及び右側の走行モータ36Rの出力軸35L,35Rの回転方向及び回転速度が決定され、作業機1が前進又は後進しながら右旋回(右の信地旋回)又は左旋回(左の信地旋回)する。
さて、作業機1は、アンチストール制御弁48を備えていてもよい。アンチストール制御弁48は、複数の操作弁55(55a、55b、55c、55d)と、サブポンプP1の間の油路(吐出油路40)に設けられている。アンチストール制御弁48は、電磁比例弁であって開度を変更することができる。アンチストール制御弁48は、エンジン60の回転数(エンジン回転数E1)の低下量(ドロップ量)ΔE1に基づいて、複数の操作弁55(55a、55b、55c、55d)に作用するパイロット圧(一次パイロット圧)を設定可能である。エンジンの回転数は、エンジン回転数E1の検出センサ91により検出することができる。検出センサ91で検出されたエンジン回転数E1は、作業制御装置70に入力される。
図7は、エンジン回転数と、走行一次圧(一次パイロット圧)と、設定線L51、L52の関係を示している。設定線L51は、低下量ΔE1が所定未満(アンチストール判定値未満)である場合のエンジン回転数E1と、走行一次圧との関係を示している。設定線L52は、低下量ΔE1がアンチストール判定値以上である場合のエンジン回転数E1と、走行一次圧との関係を示している。
作業制御装置70は、低下量ΔE1がアンチストール判定値未満である場合、エンジン回転数E1と走行一次圧との関係が、設定線L51で示された基準パイロット圧に一致するように、アンチストール制御弁48の開度を調整する。また、作業制御装置70は、低下量ΔE1がアンチストール判定値以上である場合、エンジン回転数E1と走行一次圧との関係が、基準パイロット圧よりも低い設定線L52に一致するように、アンチストール制御弁48の開度を調整する。設定線L52では、所定のエンジン回転数E1に対する走行一次圧が、設定線L51の走行一次圧よりも低い。即ち、同一のエンジン回転数E1に着目した場合、設定線L52の走行一次圧は、設定線L51の走行一次圧よりも低く設定される。したがって、設定線L52に基づく制御によって、操作弁55に入る作動油の圧力(パイロット圧)が低く抑えられる。その結果、走行ポンプ52L、52Rの斜板角が調整され、エンジンに作用する負荷が減少し、エンジンのストールを防止することができる。なお、図7では、1本の設定線L52を示しているが、設定線L52は複数であってもよい。例えば、エンジン回転数E1毎に設定線L52が設定されていてもよい。また、設定線L51及び設定線L52を示すデータ、或いは、関数等の制御パラメータ等は、作業制御装置70が有していることが好ましい。
図6に示すように、作業系の油圧システムは、作業装置3等を作動させるシステムである。作業系の油圧システムは、油圧駆動装置64が駆動したときの油圧によって作業装置3を作動させるシステムである。作業系の油圧システムは、複数の制御弁51と、作動油を吐出する油圧ポンプであるメインポンプP2を備えている。メインポンプP2は、サブポンプP1とは異なる位置に配置されたポンプであって、低容量型のギヤポンプによって構成されている。メインポンプP2は、作動油タンクに貯留された作動油を吐出可能である。特に、メインポンプP2は、主に油圧アクチュエータを作動させる作動油を吐出する。
メインポンプP2の吐出側には、油路51fが設けられている。この油路51fには、複数の制御弁51が接続されている。複数の制御弁51は、ブーム制御弁51aと、バケット制御弁51bと、予備制御弁51cとを含んでいる。ブーム制御弁51aは、ブームシリンダ14を制御する弁であって、バケット制御弁51bは、作業具シリンダ15を制御する弁であって、予備制御弁51cは、予備アタッチメントの油圧アクチュエータを制御する弁である。
ブーム10、作業具11の操作は、操作装置43が有する作業操作部材37によって行うことができる。作業操作部材37は、複数の操作弁59に支持され、左右方向(機体幅方向)又は前後方向に揺動する操作部材である。作業操作部材37を傾動操作することにより、作業操作部材37の下部に設けられた操作弁59を操作することができる。
複数の操作弁59と複数の複数の制御弁51とは、複数の作業油路47(47a、47b、47c、47d)によって互いに接続されている。具体的には、操作弁59aは、作業油路47aを介してブーム制御弁51aに接続されている。操作弁59bは、作業油路47bを介してブーム制御弁51aに接続されている。操作弁59cは、作業油路47cを介してバケット制御弁51bに接続されている。操作弁59dは、作業油路47dを介してバケット制御弁51bに接続されている。複数の操作弁59a〜59dは、それぞれ作業操作部材37の操作に応じて出力する作動油の圧力を設定可能である。
作業操作部材37を前側に傾動させると、操作弁59aが操作されて当該操作弁59aからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、ブーム制御弁51aの受圧部に作用し、当該ブーム制御弁51aの入った作動油をブームシリンダ14のロッド側に供給することにより、ブーム10は下降する。
作業操作部材37を後側に傾動させると、操作弁59bが操作されて当該操作弁59bからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、ブーム制御弁51aの受圧部に作用し、当該ブーム制御弁51aに入った作動油をブームシリンダ14のボトム側に供給することにより、ブーム10は上昇する。
即ち、ブーム制御弁51aは作業操作部材37の操作によって設定された作動油の圧力(操作弁59aによって設定されたパイロット圧、操作弁59bによって設定されたパイロット圧)に応じて、ブームシリンダ14に流れる作動油の流量を制御可能である。
作業操作部材37を右側に傾動させると、操作弁59cが操作され、バケット制御弁51bの受圧部にパイロット圧が作用する。その結果、バケット制御弁51bは、作業具シリンダ15を伸長させる方向に作動し、作業操作部材37の傾動量に比例した速度で作業具11がダンプ動作する。
作業操作部材37を左側に傾動させると、操作弁59dが操作され、バケット制御弁51bの受圧部にパイロット油が作用する。その結果、バケット制御弁51bは、作業具シリンダ15を縮小させる方向に作動し、作業操作部材37の傾動量に比例した速度で作業具11がスクイ動作する。
即ち、バケット制御弁51bは、作業操作部材37の操作によって設定された作動油の圧力(操作弁59cによって設定されたパイロット圧、操作弁59dによって設定されたパイロット圧)に応じて、作業具シリンダ15に流れる作動油流量を制御可能である。つまり、操作弁59a,59b,59c,59dは、作業操作部材37の操作に応じて作動油の圧力を変化させ且つ変化後の作動油を、ブーム制御弁51a、バケット制御弁51b、予備制御弁51cなどの制御弁に供給する。
予備アタッチメントの操作は、運転席7の周囲に設けられたスイッチ56によって行うことができる(図8参照)。スイッチ56は、例えば、揺動自在なシーソ型スイッチ、スライド自在なスライド型スイッチ、或いは、押圧自在なプッシュ型スイッチで構成されている。スイッチ56の操作は、作業制御装置70に入力される。電磁弁等から構成された第1電磁弁56a及び第2電磁弁56bは、スイッチ56の操作量に応じて開く。その結果、第1電磁弁56a及び第2電磁弁56bに接続された予備制御弁51cにパイロット油が供給され、予備アタッチメントの予備アクチュエータは、予備制御弁51cから供給された作動油によって作動する。
上述した実施形態では、1本の作業操作部材37を前側又は後側に揺動することによりブーム10を昇降させ、左側又は右側に揺動することによりバケット等の作業具11を操作する構成であったが、これに代えて、少なくとも一対の作業操作部材37を設け、一方の作業操作部材37を揺動させることでブーム10を昇降させ、他方の作業操作部材37を揺動させることで作業具11を作動させる構成であってもよい。この場合、操作弁59a、59bが一方の作業操作部材37を揺動に応じてパイロット圧を設定し、操作弁59c、59dが他方の作業操作部材37を揺動に応じてパイロット圧を設定する。つまり、ブーム10と作業具11とを複合動作できるようにしてもよい。
なお、操作部材(作業操作部材37、走行操作部材54)の操作量は、操作検出装置77により検出することが可能である。操作検出装置77は、後述する作業制御装置70に接続されている。操作検出装置77は、第1操作検出装置77Aと、第2操作検出装置77Bとを含んでいる。第1操作検出装置77Aは、作業操作部材37の操作量(作業操作量)を検出する。第2操作検出装置77Bは、走行操作部材54の操作量(走行操作量)を検出する。第1操作検出装置77A及び第2操作検出装置77Bは、操作部材の位置を検出するポジションセンサなどである。
図8は、作業機1における制御ブロック図を示している。図8に示すように、電力制御装置67と作業制御装置70とは接続されている。電力制御装置67は、インバータ67Aと、インバータ制御部67Bとを含んでいる。インバータ67Aは、例えば、複数のスイッチング素子を有し、スイッチング素子の切換等によって、直流を交流に変換などを行う。インバータ67Aは、モータ・ジェネレータ63及びバッテリ66に接続されている。インバータ制御部67Bは、CPU、電気電子回路等から構成され、インバータ制御部67Bに所定の信号を出力することで、モータ・ジェネレータ63をモータとして作動させたり、ジェネレータとして作動させる。バッテリ66の蓄電量(残量)は、当該バッテリ66に設けられた充電検出センサ97によって検出可能である。
作業制御装置70は、作業機の様々な制御を行う装置であって、CPU、電気電子回路等から構成されている。作業制御装置70は、油圧(作動油)に関する制御(油圧制御)を行う。作業制御装置70は、油圧制御では、上述したように、変速切換弁44、第1電磁弁56a及び第2電磁弁56bのソレノイドの励磁及び消磁を行う。また、作業制御装置70は、電力制御装置67を制御するコントローラとしても動作を行う。作業制御装置70は、アシスト指令をインバータ制御部67Bに出力して、インバータ制御部67Bは、モータ・ジェネレータ63をモータとして作動させる。作業制御装置70は、発電指令をインバータ制御部67Bに出力して、インバータ制御部67Bは、モータ・ジェネレータ63をジェネレータとして作動させる。つまり、作業制御装置70の制御によって、モータ・ジェネレータ63は、エンジン60の駆動をアシストするアシスト動作と、エンジン60の動力によりジェネレータとして作動して発電する発電動作とを行うことができる。なお、作業制御装置70は、モータ・ジェネレータ63がアシスト動作する際の力行トルク、発電動作をする際の回生トルクの設定及び指令を電力制御装置67に行う。
モータ・ジェネレータ63がアシスト動作を行った場合、エンジン60及びモータ・ジェネレータ63の動力が油圧駆動装置64に伝達される。また、モータ・ジェネレータ63が発電動作を行った場合、エンジン60の動力が油圧駆動装置64に伝達され、モータ・ジェネレータ63で発電した電力はバッテリ66に充電される。モータ・ジェネレータ63は、バッテリ66に充電された電力によって駆動する。
なお、上述した実施形態では、作業制御装置70と、電力制御装置67とを別体に構成しているが一体に構成されていてもよく、上述した実施形態に限定されない。
作業制御装置70は、記憶部70aと、力行トルク設定部70bと、回生トルク設定部70cと、動作制御部70dとを有している。記憶部70aは、不揮発性メモリ等で構成されている。力行トルク設定部70b、回生トルク設定部70c及び動作制御部70dは、作業制御装置70に設けられた電気・電子回路、CPU等に格納されたプログラム等から構成されている。記憶部70aと、力行トルク設定部70bと、回生トルク設定部70cと、動作制御部70dは、電力制御装置67に設けられていてもよい。
記憶部70aは、モータ・ジェネレータ63がアシスト動作及び充電動作のいずれかを行う場合の制御情報、例えば、図9に示すような制御マップを記憶している。制御マップは、エンジン60の回転数(エンジン回転数E1)と、アシスト動作及び充電動作の切換(動作切換)との関係、エンジン回転数E1とアシスト動作する場合の力行トルクとの関係、エンジン回転数E1と充電動作する場合の回生トルクとの関係を示している。なお、上述した実施形態では、制御情報は、制御マップであるとしたが、エンジン回転数E1と動作切換との関係、エンジン回転数E1とアシスト動作する場合の力行トルクとの関係、エンジン回転数E1と充電動作する場合の回生トルクとの関係は、制御テーブル、パラメータ、関数等で示してもよく、限定されない。
力行トルク設定部70bは、アシスト動作を行うときの力行トルクを設定する。図9に示すように、力行トルク設定部70bは、記憶部70aに記憶された制御マップ等の制御情報を参照し、例えば、標準ラインL1を用いてエンジン回転数E1に対して力行トルクを設定する。
回生トルク設定部70cは、発電動作を行うときの回生トルクを設定する。図9に示すように、回生トルク設定部70cは、力行トルク設定部70bと同様に、制御情報を参照し、例えば、標準ラインL1を用いてエンジン回転数E1に対して回生トルクを設定する。なお、標準ラインL1は、エンジン回転数E1に応じてトルクが変化する傾斜ラインL1aと、エンジン回転数E1に関わらずトルクが一定である一定ラインL1bとを含んでいる。
動作制御部70dは、エンジンの回転数が第1回転数N1以下である場合に力行トルク設定部70bで設定された力行トルクを電力制御装置67に出力することでアシスト動作を実行し、エンジンの回転数が第1回転数より大きい第2回転数N2以上である場合に回生トルク設定部70cで設定された回生トルクを電力制御装置67に出力することで発電動作を実行する。
さて、作業機1では、作業操作部材37を操作した場合に、アシスト動作及び発電動作の切換を示す第1回転数N1、第2回転数N2を変更することができるようになっている。図10Aは、作業操作部材37を前側及び後側のいずれかに操作した場合(ブームシリンダ14を伸縮する場合)における第1操作検出装置77Aが検出した作業操作量BD、BUを示している。作業操作量BDは、ブームシリンダ14を収縮、即ち、ブーム10を下降する場合の操作量を示し、作業操作量BUは、ブームシリンダ14を伸長、即ち、ブーム10を上昇する場合の操作量を示している。
また、図10Bは、作業操作部材37を左側及び右側のいずれかに操作した場合(作業具シリンダ15を伸縮する場合)の第2操作検出装置77Bが検出した作業操作量SU、SDを示している。作業操作量SUは、作業具シリンダ15を収縮、即ち、作業具11の先端を上昇させる場合の操作量を示し、作業操作量SDは、作業具シリンダ15を伸長、即ち、作業具11の先端を下降させる場合の操作量を示している。作業操作量BD、BU、SU、SDのいずれも作業操作部材37を中立位置から徐々に傾動に応じて増加する。
図8に示すように、作業制御装置70は、切換変更部70hを有している。切換変更部70hは、作業制御装置70に設けられた電気・電子回路、CPU等に格納されたプログラム等から構成されている。切換変更部70hは、電力制御装置67に設けられていてもよい。
切換変更部70hは、作業操作部材37の作業操作量BD、BU、SU、SDに基づいて第1回転数N1及び第2回転数N2を変更する。
図11Aに示すように、切換変更部70hは、作業操作量SU、SDと、第1回転数N1、第2回転数N2との関係を示す切換情報(第1切換ラインL31、L32)を有している。切換変更部70hは、作業操作部材37が操作された場合、第1切換ラインL31、L32で示された値に第1回転数N1及び第2回転数N2を変更する。第1切換ラインL31は、第1回転数N1を設定するラインであり、第2切換ラインL32は、第2回転数N2を設定するラインである。
図11Aの第1切換ラインL31、L32に示すように、切換変更部70hは、作業操作部材37が操作されておらず、中立位置である場合は、第1回転数N1、第2回転数N2のそれぞれを基準のエンジン回転数E1に設定する。第1切換ラインL31、L32に示すように、作業操作部材37を操作すると徐々に、作業操作量SU、SDに応じて第1回転数N1、第2回転数N2を増加させる。また、切換変更部70hは、第1切換ラインL31、L32に示すように、作業操作量SU、SDが所定値W20を超えた場合は、第1回転数N1、第2回転数N2を固定値にする。
図11Bに示すように、切換変更部70hは、作業操作量BD、BUと、第1回転数N1、第2回転数N2との関係を示す切換情報(第2切換ラインL33、L34)を有している。切換変更部70hは、作業操作部材37が操作された場合、第2切換ラインL33、L34で示された値に第1回転数N1及び第2回転数N2を変更する。第2切換ラインL33は、第1回転数N1を設定するラインであり、第2切換ラインL34は、第2回転数N2を設定するラインである。
図11Bの第2切換ラインL33、L34に示すように、切換変更部70hは、作業操作部材37が操作されておらず、中立位置である場合は、第1回転数N1、第2回転数N2のそれぞれを基準のエンジン回転数E1に設定する。第2切換ラインL33、L34に示すように、作業操作部材37を操作すると徐々に、作業操作量BD、BUに応じて第1回転数N1、第2回転数N2を増加させる。また、切換変更部70hは、第2切換ラインL33、L34に示すように、作業操作量BD、BUが所定値W21を超えた場合は、第1回転数N1、第2回転数N2を固定値にする。
なお、上述した実施形態では、ブームシリンダ14を伸長した場合(ブーム10を上昇した場合)も、作業操作量BUに応じて第1回転数N1、第2回転数N2を増加させていたが、図11BのラインL20に示すように、ブーム10を上昇させる操作を行った場合は、第1回転数N1、第2回転数N2のそれぞれは基準値に固定で作業操作量BUに応じて変更せず、ブーム10を下降させた場合に、第1回転数N1、第2回転数N2を作業操作量BDに応じて増加させてもよい。
また、作業操作部材37が複数本設けられ、ブーム10の操作と、作業具11の操作とを別々に複合動作が行える場合は、複合動作時は、切換変更部70hは、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に固定して変更しない。
図12は、操作部材を操作した場合の第1回転数N1、第2回転数N2の変更の動作を示している。
図12Aに示すように、切換変更部70hは、作業操作量BD、BU、SU、SDを参照する(S70)。切換変更部70hは、複合動作であるか否かを判断する(S71)。例えば、作業操作量SU、SDと作業操作量BD、BUとの両方の操作量が零ではない場合、又は、作業操作量SU、SDと作業操作量BD、BUとの両方の操作量が所定の操作量よりも大きい場合、切換変更部70hは、複合動作であると判断する(S71、Yes)。複合動作である場合、切換変更部70hは、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に保持する(S72)。切換変更部70hは、ブーム10が上昇であるか否かを判断する(S73)。切換変更部70hは、作業操作量BUが所定以上であってブーム10が上昇していると判断すると(S73、Yes)、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に保持する(S74)。ブーム10が上昇でない場合(S73、No)、切換変更部70hは、作業操作量BD、SU、SDに応じて、第1回転数N1、第2回転数N2を変更する(S75)。なお、切換変更部70hは、作業操作量BD、BU、SU、SDが零である場合、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に保持する。
図12Aでは、ブーム10が上昇する場合に、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値のままで変更しないようにしているがこれに代えて、ブーム10の動作に関係なく、作業操作量BD、BU、SU、SDに応じて第1回転数N1、第2回転数N2を変更してもよい。
また、切換変更部70hは、バッテリ66の残量が予め定められた残量よりも小さい場合は、切換変更部70hは、作業操作量BD、BU、SU、SDがどのような値であっても、即ち、作業操作部材37が操作されたとしても、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に保持してもよい。
また、上述した実施形態では、作業操作量BD、BU、SU、SDに基づいて、第1回転数N1及び第2回転数N2の両方を変更していたが、第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれか一方を変更してもよい。
また、第1切換ラインL31、L32、第2切換ラインL33、L34の傾き、即ち、作業操作量BD、BU、SU、SDに対する第1回転数N1、第2回転数N2の増加量は、スライドスイッチ、ボリュームスイッチ等などの設定操作具の操作量に応じて設定してもよい。
上述した実施形態では、ブーム10の操作と作業具11の操作とを別々に操作する複合動作のときに切換変更部70hは、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に固定して変更しないとしていたが、作業系と走行系とを同時に操作する複合動作のときに、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に固定してもよい。即ち、作業操作部材37を操作したときの作業操作量BD、BU、SU、SDと、走行操作部材54を操作したときの走行操作量ST1、ST2とに基づいて、第1回転数N1、第2回転数N2を設定してもよい。なお、走行操作量ST1、ST2は、後述するように、旋回(超信地旋回、信地旋回)を行うときの操作量である。
図12Bに示すように、切換変更部70hは、作業操作量BD、BU、SU、SDと、走行操作量ST1、ST2を参照する(S100)。切換変更部70hは、複合動作であるか否かを判断する(S101)。例えば、作業操作量BD、BU、SU、SDと、走行操作量ST1、ST2との両方が零ではない場合、切換変更部70hは、複合動作であると判断する(S101、Yes)。複合動作である場合、切換変更部70hは、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に保持する(S102)。特に、作業操作量BDが零でなく、ブーム10が上昇し且つ、走行操作量ST1、ST2のいずれか零よりも大きく機体2が旋回している場合、切換変更部70hは、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に保持する。
切換変更部70hは、複合動作でない場合(S101、No)、切換変更部70hは、作業操作量BD、BU、SU、SDに応じて、第1回転数N1、第2回転数N2を変更する(S103)。
作業機1は、機体2と、エンジン60と、モータ・ジェネレータ63と、作業装置3と、作業装置3の操作を行う作業操作部材37と、エンジン回転数E1が第1回転数N1以下である場合にアシスト動作を行い且つ、エンジン回転数E1が第1回転数N1より大きい第2回転数N2以上である場合に発電動作を行う動作制御部70dと、作業操作部材37の作業操作量BD、BU、SU、SDに基づいて第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを変更する切換変更部70hと、を備えている。これによれば、作業装置3を動作させる場合の作業操作部材37の操作量BD、BU、SU、SDに応じて、エンジン回転数E1に対するアシスト動作及び発電動作の開始のタイミング(切換位置)を変更することができるため、作業に応じて柔軟に出力を変更することができる。
作業装置3は、機体2に揺動自在に設けられたブーム10と、ブーム10を揺動させるブームシリンダ14と、ブーム10に揺動自在に設けられた作業具11と、作業具11を揺動させる作業具シリンダ15とを有し、切換変更部70hは、作業操作部材37によって作業具シリンダ15を作動させるときの作業操作量SU、SDに応じて、第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを変更する。これによれば、バケット等の作業具11にて作業を行う場合に、エンジン60と、モータ・ジェネレータ63との合成出力を操作に応じて変更することができる。
切換変更部70hは、作業操作部材37によってブームシリンダ14と作業具シリンダ15とを操作した場合、作業操作量BD、BU、SU、SDに応じて第1回転数N1及び第2回転数N2を変更しない。これによれば、ブーム10と作業具11とを同時に作業する場合などの高負荷である場合は、アシスト動作及び発電動作における第1回転数N1及び第2回転数N2を変更しないようにすることで、アシスト動作と発電動作とのバランスを保った状態で作業操作部材37によって操作を行うことができる。
切換変更部70hは、作業操作部材37によってブームシリンダ14をブーム10の上昇側に操作した場合、作業操作量BUに応じて第1回転数N1及び第2回転数N2を変更しない。これによれば、ブーム10と上昇する場合等の高負荷である場合は、アシスト動作及び発電動作における第1回転数N1及び第2回転数N2を変更しないようにすることで、アシスト動作と発電動作とのバランスを保った状態で作業操作部材37によって操作を行うことができる。
上述した実施形態では、作業操作部材37の作業操作量BD、BU、SU、SDに基づいて第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを変更していたが、走行操作部材54の操作量(走行操作量)に基づいて、第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを変更してもよい。
図8に示すように、作業制御装置70は、切換変更部170hを有している。切換変更部170hは、作業制御装置70に設けられた電気・電子回路、CPU等に格納されたプログラム等から構成されている。切換変更部170hは、電力制御装置67に設けられていてもよい。
図13に示すように、切換変更部170hは、走行操作量(第1操作量)ST1と、第1回転数N1及び第2回転数N2との関係を示す切換情報(第3切換ラインL35、L36)を有している。走行操作量ST1は、走行操作部材54を左方(左側)及び右方(右側)のいずれかに揺動させて、信地旋回を行う場合の走行操作部材54の走行操作量である。即ち、第3切換ラインL35は、信地旋回を行ったときの走行操作量ST1に応じて第1回転数N1を設定するラインであり、第3切換ラインL36は、信地旋回を行ったときの走行操作量ST1に応じて第2回転数N2を設定するラインである。
また、切換変更部170hは、走行操作量(第2操作量)ST2と、第1回転数N1及び第2回転数N2との関係を示す切換情報(第4切換ラインL37、L38)を有している。走行操作量ST2は、走行操作部材54を左方(左側)及び右方(右側)のいずれかに揺動させて、超信地旋回を行う場合の走行操作部材54の走行操作量である。即ち、第4切換ラインL37は、超信地旋回を行ったときの走行操作量ST2に応じて第1回転数N1を設定するラインであり、第4切換ラインL38は、超信地旋回を行ったときの走行操作量ST2に応じて第2回転数N2を設定するラインである。
図13の第3切換ラインL35、L36に示すように、切換変更部170hは、作業操作部材37が操作されておらず、中立位置である場合は、第1回転数N1、第2回転数N2のそれぞれを基準のエンジン回転数E1に設定する。第3切換ラインL35、L36に示すように、作業操作部材37を操作すると徐々に、走行操作量ST1に応じて第1回転数N1、第2回転数N2を増加させる。
また、図13の第4切換ラインL37、L38に示すように、切換変更部170hは、作業操作部材37が操作されておらず、中立位置である場合は、第1回転数N1、第2回転数N2のそれぞれを基準のエンジン回転数E1に設定する。第4切換ラインL37、L38に示すように、作業操作部材37を操作すると徐々に、走行操作量ST2に応じて第1回転数N1、第2回転数N2を減少させる。
つまり、切換変更部170hは、走行操作部材54を信地旋回するために操作した場合は、第1回転数N1及び第2回転数N2を増加させる一方で、走行操作部材54を超信地旋回するために操作した場合は、第1回転数N1及び第2回転数N2を減少させる。
図14は、操作部材を操作した場合の第1回転数N1、第2回転数N2の変更の動作を示している。
図14に示すように、切換変更部170hは、走行操作部材54が操作されたか否かを判断し(S80)、走行操作部材54が操作された場合(S80、Yes)、信地旋回であるか超信地旋回であるかを判断する(S81)。例えば、切換変更部170hは、走行油路45(第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45d)のそれぞれのパイロット圧(第1圧力、第2圧力、第3圧力、第4圧力)を検出する圧力検出センサ171の圧力を参照する。第1圧力は、第1走行油路45aに作用するパイロット圧、第2圧力は、第2走行油路45bに作用するパイロット圧、第3圧力は、第3走行油路45cに作用するパイロット圧、第4圧力は、第4走行油路45dに作用するパイロット圧である。ここで、圧力検出センサ171が第1圧力、第2圧力、第3圧力、第4圧力のそれぞれの圧力が零よりも大きく、そのうち、第1圧力と第2圧力とが略同じ圧力で且つ、第3圧力及び第4圧力のいずれかが所定以上である場合、切換変更部170hは、信地旋回であると判断する。或いは、圧力検出センサ171が第1圧力、第2圧力、第3圧力、第4圧力のそれぞれの圧力が零よりも大きく、そのうち、第3圧力と第4圧力とが略同じ圧力で且つ、第1圧力及び第2圧力の圧力が所定以上である場合、切換変更部170hは、信地旋回であると判断する。一方、切換変更部170hは、圧力検出センサ171が第1圧力、第2圧力、第3圧力、第4圧力のうち、第1圧力及び第2圧力のいずれかの圧力が零で且つ、第3圧力及び第4圧力のいずれかが零の圧力の場合、超信地旋回であると判断する。言い換えれば、切換変更部170hは、第1圧力及び第4圧力が所定以上の圧力で且つ第2圧力及び第3圧力の圧力が略零である場合、第2圧力及び第3圧力が所定以上の圧力で且つ第1圧力及び第4圧力の圧力が略零である場合、超信地旋回であると判断する。
なお、上述した実施形態では、圧力検出センサ171が検出した第1圧力〜第4圧力に基づいて信地旋回であるか、超信地旋回であるかを判断していたが、判断方法については限定されない。
切換変更部170hは、信地旋回である場合と判断した場合(S81、Yes)、第2操作検出装置77Bが検出した走行操作量を走行操作量ST1とし、当該走行操作量ST1を第3切換ラインL35、L36に適用して、第1回転数N1、第2回転数N2を増加させる(S82)。一方、切換変更部170hは、超信地旋回である場合と判断した場合(S81、No)、第2操作検出装置77Bが検出した走行操作量を走行操作量ST2とし、当該走行操作量ST2を第4切換ラインL37、L38に適用して、第1回転数N1、第2回転数N2を減少させる(S83)。なお、切換変更部170hは、信地旋回及び超信地旋回のいずれでも無い場合、第1回転数N1、第2回転数N2を基準に保持する。また、切換変更部170hは、走行操作部材54が操作されていない場合も、第1回転数N1、第2回転数N2を基準に保持する(S84)。
なお、切換変更部170hは、バッテリ66の残量が予め定められた残量よりも小さい場合は、切換変更部170hは、走行操作量ST1、ST2がどのような値であっても、即ち、走行操作部材54が操作されたとしても、第1回転数N1、第2回転数N2を基準値に保持してもよい。
また、上述した実施形態では、走行操作量ST1、ST2に基づいて、第1回転数N1及び第2回転数N2の両方を変更していたが、第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれか一方を変更してもよい。
作業機1は、走行操作部材54の操作量(走行操作量ST1、ST2)に基づいて第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを変更する切換変更部170hを備えている。これによれば、作業機1を走行させる場合の走行操作量ST1、ST2に応じて、エンジン回転数E1に対するアシスト動作及び発電動作の開始のタイミング(切換位置)を変更することができるため、走行に応じて柔軟に出力を変更することができる。
機体2は、一対の走行装置4L,4Rうち、一方が駆動し他方が停止して旋回する第1旋回(信地旋回)と、一対の走行装置4L,4Rのそれぞれが逆方向に駆動して旋回する第2旋回(超信地旋回)とが可能であり、切換変更部170hは、第1旋回(信地旋回)を行うときの走行操作量(第1操作量)ST1と、第2旋回(超信地旋回)を行うときの走行操作量(第2操作量)ST2とのそれぞれに応じて、第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを変更する。これによれば、作業機1を信地旋回と超信地旋回とを行う際に、走行操作量ST1、ST2に応じて出力を変更することができる。
切換変更部170hは、第1旋回(信地旋回)を行う場合は走行操作量(第1操作量)ST1に応じて第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを増加させ、第2旋回(超信地旋回)を行う場合は、走行操作量(第2操作量)ST2に応じて第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを減少させる。これによれば、超信地旋回のような負荷のかかる場合には、第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを減少させることで、発電動作側の動作が発生しやすいようにし、信地旋回のような負荷が少ない場合には、第1回転数N1及び第2回転数N2のいずれかを増加させることで、アシスト動作側の動作を発生しやすいようにすることで、全体として、無駄なアシストを減少させることができる。
作業機1は、一対の走行装置4L,4Rのそれぞれを駆動する一対の走行モータ36L,36Rと、一対の走行モータ36L,36Rを駆動する一対の走行ポンプ52L,52Rと、を備え、走行操作部材54は、一対の走行ポンプ52L,52Rを操作する。
一対の走行ポンプ52L,52Rのうち、走行ポンプ52Lは、第1受圧部及び第2受圧部に作用したパイロット圧に応じて、一方の走行モータ36Rを駆動する駆動力を変化させる斜板型のポンプであり、一対の走行ポンプ52L,52Rのうち、走行ポンプ52Rは、第3受圧部及び第4受圧部に作用したパイロット圧に応じて、他方の走行モータ36Rを駆動する駆動力を変化させる斜板型のポンプである。これによれば、走行モータ36L,36R及び走行ポンプ52L,52Rによって作業機1を走行させるような場合は、走行操作量ST1、ST2に応じて、第1回転数N1及び第2回転数N2を変更することにより、より安定した走行を行うことができる。特に、走行操作部材54を操作したときの操作感を向上させることができる。
さて、作業制御装置70は、操作部材(作業操作部材37、走行操作部材54)の操作後におけるエンジン回転数E1の推移に基づいて、アシスト動作のタイミングを設定してもよい。電力制御装置67が操作部材(作業操作部材37、走行操作部材54)の操作後におけるエンジン回転数E1の推移に基づいて、アシスト動作のタイミングを設定してもよい。
図15は、エンジン回転数E1の推移M10と、旋回速度V10との関係を示した図である。図15に示すように、時点P30において、走行操作部材54を信地旋回又は超信地旋回の方向に操作した場合、走行ポンプ52L,52Rは中立位置を経たあと、正転又は逆転の方向に切り換わる影響により、エンジン回転数E1の推移M10は、時点P30から一旦上昇して、所定時間T25後の時点P31から徐々に下降する。作業制御装置70の動作制御部70dは、時点P30から時点P31の間において、アシスト動作を行わずに、時点P31以上でエンジン回転数E1が下降してからアシスト動作を行う。即ち、作業制御装置70の動作制御部70dは、一対の走行装置4L,4Rによって機体2を旋回したときの旋回速度V10が上昇し且つ、エンジン回転数E1が上昇してから下降した場合にアシスト動作を開始する。なお、作業機1は、走行装置4L,4Rの回転数を検出する回転検出装置85を備えている(図8参照)。回転検出装置85は、走行モータ36L、36Rの出力軸35L、35Rのそれぞれの回転数M1,M2を検出するセンサである。回転検出装置85が検出した回転数M1,M2に基づいて、作業制御装置70は、旋回速度V10を演算することが可能である。
図16は、作業制御装置70の動作制御部70dにおけるアシスト動作のタイミングの設定の流れを示している。なお、図16の説明において、アシスト動作を行う場合、上述したように力行トルク設定部70bによって、エンジン回転数E1に基づいて力行トルクが設定されているとして説明を進める。
図16に示すように、動作制御部70dは、走行操作部材54が操作されたか否かを判断し(S91)、走行操作部材54が操作された場合(S91、Yes)、旋回操作(信地旋回の操作、超信地旋回の操作)であるか否かを判断する(S92)。なお、旋回操作(信地旋回の操作、超信地旋回の操作)であるか否かの判断は、上述したように、圧力検出センサ171が検出した第1圧力、第2圧力、第3圧力、第4圧力に基づいて行う。
動作制御部70dは、旋回操作(信地旋回の操作、超信地旋回の操作)である場合(S92、Yes)、エンジン回転数E1の推移M10を監視する(S93)。動作制御部70dは、エンジン回転数E1が上昇傾向から下降傾向に変わったか否か判断する(S94)。エンジン回転数E1が上昇傾向から下降傾向に変わっていない場合(S94、No)は、アシスト動作を行わない、即ち、動作制御部70dは、アシスト動作を開始しない。動作制御部70dは、エンジン回転数E1が上昇傾向から下降傾向に変わった場合(S94、Yes)、アシスト動作を開始する(S95)。エンジン回転数E1が上昇傾向から下降傾向に転じているか否かの判断は、所定時間(例えば、50ms)におけるエンジン回転数E1の変化量の移動平均値が所定以下になった場合に、エンジン回転数E1が上昇傾向から下降傾向に変わったと判断してもよいし、エンジン回転数E1の下降推移(減衰率)をローパスフィルターにより求めて、減衰率が判定値以上である場合に、エンジン回転数E1が上昇傾向から下降傾向に変わったと判断してもよい。
なお、動作制御部70dは、旋回速度V10が所定以上で且つ、エンジン回転数E1が上昇傾向から下降傾向に変わった場合に、アシスト動作を開始してもよい。
作業機1は、走行操作部材54の操作後におけるエンジン回転数E1の推移M10に基づいてアシスト動作のタイミングを設定する制御装置(作業制御装置70、電力制御装置67)を備えている。これによれば、例えば、エンジン60の推移M10によって、当該エンジン60がアシストを必要であるかを判断でき、アシストが必要である場合にアシストを行い、アシストが不要な場合にはアシストを行わないようにすることができ、アシストの効率化を図ることができる。
制御装置(作業制御装置70、電力制御装置67)は、アシスト動作を行うに際して、エンジン回転数E1が上昇から下降に転じてからアシスト動作を行う。これによれば、エンジン回転数E1が上昇傾向にあり余力がある場合には、アシストを行わず、エンジン回転数E1が下降に転じたタイミングでアシストを行うことができる。
作業機1は、走行操作部材54の操作に応じてパイロット圧を設定する操作弁55(55a、55b、55c、55d)を備え、油圧駆動装置64は、操作弁55(55a、55b、55c、55d)で設定されたパイロット圧に応じて出力が変化する。これによれば、操作弁55の操作によって、油圧駆動装置64の出力がすることにより、エンジン回転数E1が上昇傾向又は下降傾向になるような場合に、より効果的にアシストすることができる。
作業機1は、機体2に設けられた一対の走行装置4L,4Rと、一対の走行装置4L,4Rを駆動する一対の走行モータ36L,36Rと、を備え、油圧駆動装置64は、一対の走行モータ36L,36Rを駆動する一対の走行ポンプ52L,52Rである。これによれば、走行モータ36L,36R及び走行ポンプ52L,52Rによって走行装置4L,4Rを作動させる場合などで、効果的にアシストすることができる。
制御装置(作業制御装置70、電力制御装置67)は、一対の走行装置4L,4Rによって機体2を旋回したときの旋回速度が上昇し且つ、エンジン回転数E1が上昇してから下降した場合にアシスト動作を開始する。これによれば、作業機1が旋回する場合において、エンジン回転数E1が変動するときにより、効果的にアシストすることができる。
上述した実施形態では、作業操作部材37及び走行操作部材57を操作した場合に操作弁55、59をパイロット圧を変化させる構成であったが、電動型の操作部材であってもよい。即ち、操作装置43,53は電気信号によって、油圧駆動装置64、制御弁51、48を作動させる装置であってもよい。
なお、上述した実施形態では、走行操作部材54を例にあげて説明をしたが、作業操作部材37が中立位置を有する油圧ポンプを操作する場合は、上述した構成を適用可能である。
以上本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 :作業機
2 :機体
3 :作業装置
4L :走行装置
4R :走行装置
5 :キャビン
7 :運転席
10 :ブーム
11 :作業具
12 :リフトリンク
13 :制御リンク
14 :ブームシリンダ
15 :作業具シリンダ
18 :装着ブラケット
20 :右枠部
21 :左枠部
22 :前枠部
23 :底枠部
24 :上枠部
25 :トラックフレーム
26 :モータ取付部
31L :第1走行モータ機構
31R :第2走行モータ機構
34 :走行駆動機構
34L :駆動回路
34R :駆動回路
35L :出力軸
35R :出力軸
36L :走行モータ
36R :走行モータ
37 :作業操作部材
38a :斜板切換シリンダ
38b :走行切換弁
39a :第1位置
39b :第2位置
40 :吐出油路
41 :第1チャージ油路
42 :第2チャージ油路
43 :操作装置
44 :変速切換弁
44a :第1位置
44b :第2位置
45 :走行油路
45a :第1走行油路
45b :第2走行油路
45c :第3走行油路
45d :第4走行油路
45e :第5走行油路
46 :シャトル弁
47 :作業油路
47a :作業油路
47b :作業油路
47c :作業油路
47d :作業油路
48 :アンチストール制御弁
51 :制御弁
51a :ブーム制御弁
51b :バケット制御弁
51c :予備制御弁
51f :油路
52L :走行ポンプ
52R :走行ポンプ
52a :受圧部
52b :受圧部
53 :操作装置
54 :走行操作部材
55 :操作弁
55a :操作弁
55b :操作弁
55c :操作弁
55d :操作弁
56 :スイッチ
56a :第1電磁弁
56b :第2電磁弁
57h :変速用油路
57i :変速用油路
58 :操作部材
59 :操作弁
59a :操作弁
59b :操作弁
59c :操作弁
59d :操作弁
60 :エンジン
61 :冷却ファン
63 :ジェネレータ
63a :連結部
63b :ロータ
63c :固定子
63d :ウォータジャケット
64 :油圧駆動装置
65 :ハウジング
66 :バッテリ
67 :電力制御装置
67A :インバータ
67B :インバータ制御部
68a :中間軸
68b :カップリング
70 :作業制御装置
70a :記憶部
70b :力行トルク設定部
70c :回生トルク設定部
70d :動作制御部
70h :切換変更部
77 :操作検出装置
77A :第1操作検出装置
77B :第2操作検出装置
85 :回転検出装置
91 :検出センサ
97 :充電検出センサ
170h :切換変更部
171 :圧力検出センサ

Claims (5)

  1. 機体と、
    前記機体に設けられたエンジンと、
    モータとして作動して前記エンジンの駆動をアシストするアシスト動作と前記エンジンの動力によりジェネレータとして作動して発電する発電動作とを行うモータ・ジェネレータと、
    前記機体に設けられた一対の走行装置と、
    前記一対の走行装置の操作を行う走行操作部材と、
    前記エンジンの回転数が第1回転数以下である場合に前記アシスト動作を行い且つ、前記エンジンの回転数が前記第1回転数より大きい第2回転数以上である場合に前記発電動作を行う動作制御部と、
    前記走行操作部材の操作量に基づいて前記第1回転数及び前記第2回転数のいずれかを変更する切換変更部と、
    を備えている作業機。
  2. 前記機体は、前記一対の走行装置うち、一方が駆動し他方が停止して旋回する第1旋回と、前記一対の走行装置のそれぞれが逆方向に駆動して旋回する第2旋回とが可能であり、
    前記切換変更部は、前記第1旋回を行うときの前記操作量である第1操作量と、前記第2旋回を行うときの前記操作量である第2操作量とのそれぞれに応じて、前記第1回転数及び前記第2回転数のいずれかを変更する請求項1に記載の作業機。
  3. 前記切換変更部は、前記第1旋回を行う場合は前記第1操作量に応じて前記第1回転数及び前記第2回転数のいずれかを増加させ、前記第2旋回を行う場合は前記第2操作量に応じて前記第1回転数及び前記第2回転数のいずれかを減少させる請求項2に記載の作業機。
  4. 前記一対の走行装置のそれぞれを駆動する一対の走行モータと、
    前記一対の走行モータを駆動する一対の走行ポンプと、
    を備え、
    前記走行操作部材は、前記一対の走行ポンプを操作する請求項1〜3のいずれかに記載の作業機。
  5. 前記一対の走行ポンプのうち、一方の走行ポンプは、第1受圧部及び第2受圧部に作用したパイロット圧に応じて、一方の走行モータを駆動する駆動力を変化させる斜板型のポンプであり、
    前記一対の走行ポンプのうち、他方の走行ポンプは、第3受圧部及び第4受圧部に作用したパイロット圧に応じて、他方の走行モータを駆動する駆動力を変化させる斜板型のポンプである請求項4に記載の作業機。
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