JP7200082B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1では、電動操作装置から出力された操作信号に対してローパスフィルタを通すフィルタ処理を行った後に、フィルタ処理を行った信号を用いて電磁弁を作動させている。特許文献2では、電動操作装置から出力された操作信号とスプールの変位との関係を切り換えている。
また、特許文献2では、操作信号に対する油圧機器の動作が急変して、意図通りに操作が行うことが難しい場合がある。
作業機の油圧システムは、油圧機器と、前記油圧機器を作動させる作動油を出力可能で制御信号によって前記油圧機器に供給する作動油の油圧を変更可能な操作弁と、揺動自在に支持された操作部材を有し且つ、操作部材の操作量に応じて操作信号を出力可能な操作装置と、各変曲点での変曲を繰り返し、一変曲点にて変曲してからその次の変曲点に達して変曲するまでに、前記操作部材の中立位置に対応した中立信号値を通過する前記操作信号の変化に基づいて前記操作部材の揺れの周期に関する評価値を演算する揺れ演算部と、前記評価値及び前記操作信号に基づいて制御信号を生成する制御信号生成部とを備えた制御装置と、を備えている。前記揺れ演算部は、前記操作信号が前記中立信号値を通過した各時点にて前記評価値を増加させ、増加させた前記評価値を、前記各時点から所定時間かけて減少させる。
前記制御信号生成部は、前記評価値が減少するにつれて前記操作信号に対する前記制御信号の値を増加させる。
前記油圧機器は、前記操作弁によって設定された作動油の圧力に応じて吐出する作動油の流量を変更可能な走行ポンプと、前記走行ポンプが出力した作動油の流量に応じて作動する走行モータと、を含んでいる。
図6は、本発明に係る作業機の側面図を示している。図6では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
作業装置4は、ブーム10と、作業具11と、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ14と、作業具シリンダ15とを有している。
リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ14は、左側と右側の各ブーム10に対応して機体2の左側と右側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12は、各ブーム10の基部の後部に、縦向きに設けられている。このリフトリンク12の上部(一端側)は、各ブーム10の基部の後部寄りに枢支軸16を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下部(他端側)は、機体2の後部寄りに枢支軸17を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。枢支軸17は、枢支軸16の下方に設けられている。
制御リンク13は、リフトリンク12の前方に設けられている。この制御リンク13の一端は、枢支軸20を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。枢支軸20は、機体2であって、リフトリンク12の前方に対応する位置に設けられている。制御リンク13の他端は、枢支軸21を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。枢支軸21は、ブーム10であって、枢支軸17の前方で且つ枢支軸17の上方に設けられている。
左側のブーム10の前部には、接続部材50が設けられている。接続部材50は、予備アタッチメントに装備された油圧機器と、ブーム10に設けられたパイプ等の第1管材とを接続する装置である。具体的には、接続部材50の一端には、第1管材が接続可能で、他端には、予備アタッチメントの油圧機器に接続された第2管材が接続可能である。これにより、第1管材を流れる作動油は、第2管材を通過して油圧機器に供給される。
一対の走行装置5L、5Rのうち、走行装置5Lは機体2の左側に設けられ、走行装置5Rは機体2の右側に設けられている。一対の走行装置5L、5Rは、本実施形態ではクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置が採用されている。なお、前輪及び後輪を有する車輪型の走行装置を採用してもよい。以下、説明の便宜上、走行装置5Lのことを左走行装置5L、走行装置5Rのことを右走行装置5Rということがある。
次に、作業機の走行系の油圧システムについて説明する。
図1に示すように、作業機の走行系の油圧システムは、第1油圧ポンプP1を備えている。第1油圧ポンプP1は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第1油圧ポンプP1は、作動油タンク22に貯留された作動油を吐出可能である。特に、第1油圧ポンプP1は、主に制御に用いる作動油を吐出する。また、第1油圧ポンプP1から吐出した作動油のうち、制御用として用いられる作動油のことをパイロット油、パイロット油の圧力のことをパイロット圧ということがある。
左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rには、第1油圧ポンプP1からの作動油(パイロット油)の圧力(パイロット圧)が作用する前進用受圧部53aと後進用受圧部53bとを有している、受圧部53a、53bに作用するパイロット圧によって斜板の角度が変更される。斜版の角度を変更することによって、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの出力(作動油の吐出量)や作動油の吐出方向を変えることができる。
左走行モータ36Lは、左走行ポンプ53Lから吐出した作動油により回転が可能であり、作動油の流量によって、回転速度(回転数)を変更することができる。左走行モータ36Lには、斜板切換シリンダ37Lが接続され、当該斜板切換シリンダ37Lを一方側或いは他方側に伸縮させることによっても左走行モータ36Lの回転速度(回転数)を変更することができる。即ち、斜板切換シリンダ37Lを収縮した場合には、左走行モータ36Lの回転数は低速(第1速度)に設定され、斜板切換シリンダ37Lを伸長した場合には、左走行モータ36Lの回転数は高速(第2速度)に設定される。つまり、左走行モータ36Lの回転数は、低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに変更が可能である。
第1切換弁71Lは、左走行モータ36Lの斜板切換シリンダ37Lに油路を介して接続されていて、第1位置71L1及び第2位置71L2に切り換わる二位置切換弁である。第1切換弁71Lは、第1位置71L1である場合、斜板切換シリンダ37Lを収縮し、第2位置71L2である場合、斜板切換シリンダ37Lを伸長する。
第2切換弁72は、第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを切り換える電磁弁であって、励磁により第1位置72aと第2位置72bとに切り換え可能な二位置切換弁である。第2切換弁72、第1切換弁71L及び第1切換弁71Rは、吐出油路41により接続されている。第2切換弁72は、第1位置72aである場合に第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを第1位置71L1、71R1に切り換え、第2位置72bである場合に第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを第2位置71L2、71R2に切り換える。
図1に示すように、作業機1は、操作装置(走行操作装置)54と、制御装置88とを備えている。操作装置54は、走行ポンプ(左走行ポンプ53L、右走行ポンプ53R)を操作する装置であり、走行ポンプの斜板の角度(斜板角度)を変更可能である。操作装置54は、走行操作部材51と、走行操作部材51の操作量を検出可能な検出センサ52とを含んでいる。
複数の操作弁55には、吐出油路40が接続され、当該吐出油路40を介して、第1油圧ポンプP1からの作動油(パイロット油)が供給可能である。複数の操作弁55は、操作弁55A、操作弁55B、操作弁55C及び操作弁55Dである。
走行油路45は、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dと、第5走行油路45eとを有している。第1走行油路45aは、走行ポンプ53Lの前進用受圧部53aに接続された油路である。第2走行油路45bは、走行ポンプ53Lの後進用受圧部53bに接続された油路である。第3走行油路45cは、走行ポンプ53Rの前進用受圧部53aに接続された油路である。第4走行油路45dは、走行ポンプ53Rの後進用受圧部53bに接続された油路である。第5走行油路45eは、操作弁55、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dを接続する油路である。
以上の第1実施形態における作業機1によれば、当該作業機1は走行系の油圧機器として、複数の操作弁55によって設定された作動油の圧力に応じて吐出する作動油の流量を変更可能な走行ポンプ(左走行ポンプ53L、右走行ポンプ53R)と、走行ポンプ(左走行ポンプ53L、右走行ポンプ53R)が出力した作動油の流量に応じて作動する走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)とを含んでいる。また、作業機1は、走行系の油圧機器を作動させる作動油を出力可能で制御信号によって、走行系の油圧機器に供給する作動油を変更可能な複数の操作弁55(操作弁55A、55B、55C、55D)を備えている。また、作業機1は、揺動自在に支持された走行操作部材51を有し且つ、走行操作部材51の操作量に応じて操作信号を出力可能な操作装置54を備えている。
さて、上述した実施形態では、走行操作部材51によって走行系の油圧機器を操作することができる構成に加え、制御装置88の制御によって、作業機1が走行時に揺れた場合であっても安定して、走行操作部材51を操作しながら走行を行うことができる。
制御装置88は、揺れ演算部88Bと、制御信号生成部188Dとを有している。揺れ演算部88B及び制御信号生成部188Dは制御装置88に設けられた電気・電子回路、制御装置88に格納されたプログラム等により構成されている。
揺れ演算部88Bは、操作信号に基づいて走行操作部材51の揺れの度合を示す評価値を演算する。揺れ演算部88Bは、操作信号が中立位置に対応した中立信号値を通過し且つ操作信号が変曲している場合には、評価値を増加させ、中立信号値を通過し且つ操作信号が変曲しなかった場合には、評価値を増加させない。なお、揺れ演算部88Bは、作業機1の走行時の振動、作業時の振動などによる走行操作部材51の揺れを演算するものであり、振動閾値は様々な試験、実験等により定められた値である。
揺れ演算部88Bは、操作信号L1が連続的に変曲している場合であっても、所定時間内T10に変曲点C1が発生しない場合は、期間T1に示すように、評価値W1を増加させない。一方、揺れ演算部88Bは、操作信号L1が連続的に変速し、所定時間T10内に変曲点C1が発生する場合は、期間T2に示すように、評価値W1を徐々に増加させる。例えば、図3Aの期間T2に示すように、所定時間T10内に連続的に操作信号L1が変曲している場合は、評価値W1を予め定められた定数W2ずつ増加させて、当該評価値W1を積算していく。
図5に示すように、作業系の油圧システムは、第2油圧ポンプP2と、複数の制御弁56を備えている。第2油圧ポンプP2は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第2油圧ポンプP2は、作動油タンク22に貯留された作動油を吐出可能であって、例えば、作業系の油路に作動油を供給する。例えば、第2油圧ポンプP2は、ブーム10を作動させるブームシリンダ14、バケットを作動させる作業具シリンダ15、予備油圧アクチュエータを作動させる予備油圧アクチュエータを制御する制御弁(流量制御弁)に作動油を供給する。
作業操作部材62は、中立位置から、前後、左右、斜め方向に傾動可能に支持されている。作業操作部材62を傾動操作することにより、作業操作部材62の下部に設けられた各操作弁を操作することができる。作業機1は、複数の操作弁59が備えており、複数の操作弁59は、操作弁59A、59B、59C、59Dを含んでいる。
作業操作部材62を後側に傾動させると、操作弁59Bが操作されて当該操作弁59Bからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、ブーム制御弁56Aの受圧部に作用し、ブーム制御弁56Aが第2位置80bに切り換わり、ブーム10は上昇する。
作業操作部材62を左側に傾動させると、バケットスクイ用の操作弁59Dが操作されて当該バケットスクイ用の操作弁59Dからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、作業具制御弁56Bの受圧部に作用し、作業具制御弁56Bが第2位置82bに切り換わり、バケット11がスクイ動作する。
制御装置88は、揺れ演算部88Fと、制御信号生成部188Hとを有している。揺れ演算部88F及び制御信号生成部188Hは制御装置88に設けられた電気・電子回路、制御装置88に格納されたプログラム等により構成されている。揺れ演算部88Fと、制御信号生成部188Hは、操作信号が検出センサ63から出力された信号であり、制御信号が複数の操作弁59のそれぞれに出力する信号である点が、揺れ演算部88B及び制御信号生成部188Dと異なるだけでその他の構成は同じである。即ち、上述した揺れ演算部88B及び制御信号生成部188Dの説明において、走行操作部材51、複数の操作弁55(操作弁55A、55B、55C、55D)のそれぞれを、作業操作部材62、複数の操作弁59(操作弁59A、59B、59C、59D)に読み替えることにより、揺れ演算部88F及び制御信号生成部188Hの説明となる。
揺れ演算部88B,88Fは、評価値W1が増加するにつれて操作信号に対する制御信号の値を減少させる。これによれば、作業機1の揺れに対応して、制御信号を抑えることができる。
油圧機器は、操作弁55,59によって設定された作動油の圧力に応じて吐出する作動油の流量を変更可能な走行ポンプ(左走行ポンプ53L、右走行ポンプ53R)と、走行ポンプ(左走行ポンプ53L、右走行ポンプ53R)が出力した作動油の流量に応じて作動するする走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)と、を含んでいる。これによれば、走行操作部材51を操作して、走行系(走行ポンプ、走行モータ)により走行させる場合に、オペレータの意図した操作を行うことができる。
つまり、制御信号生成部188D、188Hは、操作信号が予め定められた操作信号(除去対象信号)である場合に、評価値W1に応じて制御信号を減少(低下)させ、除去対象信号でない場合は、制御信号を減少(低下)させないようにしてもよい。これによれば、作業別に応じて、作業機1の振動に対応した操作を行ったり、オペレータの操作に対応した操作を行うことができる。
10 :ブーム
11 :作業具
14 :ブームシリンダ
15 :作業具シリンダ
36L、36R :走行モータ
53L、53R :走行ポンプ
53L :走行ポンプ
54 :操作装置
55 :操作弁
55A :操作弁
55B :操作弁
55C :操作弁
55D :操作弁
56 :制御弁
56A :ブーム制御弁
56B :作業具制御弁
58 :操作装置
59 :操作弁
59A :操作弁
59B :操作弁
59C :操作弁
59D :操作弁
88 :制御装置
88B :演算部
88F :演算部
89 :操作部材
188D :制御信号生成部
188H :制御信号生成部
L1 :操作信号
L2 :中立信号値
L3 :制御信号
W1 :評価値
Claims (6)
- 油圧機器と、
前記油圧機器を作動させる作動油を出力可能で制御信号によって前記油圧機器に供給する作動油の油圧を変更可能な操作弁と、
揺動自在に支持された操作部材を有し且つ、操作部材の操作量に応じて操作信号を出力可能な操作装置と、
各変曲点での変曲を繰り返し、一変曲点にて変曲してからその次の変曲点に達して変曲するまでに、前記操作部材の中立位置に対応した中立信号値を通過する前記操作信号の変化に基づいて前記操作部材の揺れの周期に関する評価値を演算する揺れ演算部と、前記評価値及び前記操作信号に基づいて制御信号を生成する制御信号生成部とを備えた制御装置と、
を備え、
前記揺れ演算部は、前記操作信号が前記中立信号値を通過した各時点にて前記評価値を増加させ、増加させた前記評価値を、前記各時点から所定時間かけて減少させる作業機。 - 前記揺れ演算部は、前記各時点で前記評価値を定数分増加し、前記各時点から前記所定時間かけて前記評価値の前記定数分を0まで減少させ、前記所定時間内に前記操作信号が前記中立信号値を通過すると、前記評価値の減少を停止し、当該減少を停止した時点で残存する前記評価値に、前記定数分の前記評価値を加える請求項1に記載の作業機。
- 前記制御信号生成部は、前記評価値が増加するにつれて前記操作信号に対する前記制御信号の値を減少させる請求項1又は2に記載の作業機。
- 前記制御信号生成部は、前記評価値が減少するにつれて前記操作信号に対する前記制御信号の値を増加させる請求項1~3のいずれかに記載の作業機。
- 前記油圧機器は、
前記操作弁によって設定された作動油の圧力に応じて吐出する作動油の流量を変更可能な走行ポンプと、
前記走行ポンプが出力した作動油の流量に応じて作動する走行モータと、
を含んでいる請求項1~4のいずれかに記載の作業機。 - 前記油圧機器は、
ブームを作動させるブームシリンダと、
ブームの先端に装着された作業具を作動させる作業具シリンダと、
前記操作弁によって設定された作動油の圧力に応じて前記ブームシリンダへ供給する作動油を制御するブーム制御弁と、
前記操作弁によって設定された作動油の圧力に応じて前記作業具シリンダへ供給する作動油を制御する作業具制御弁と、
を含んでいる請求項1~5のいずれかに記載の作業機。
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