JP6959899B2 - ホイールローダ - Google Patents

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Description

本発明はホイールローダに関する。
作業車両の一種であるホイールローダは、車体前方に掘削用の作業機を有している。この作業機は、掘削対象を掬い取るバケットと、バケットを上下動させるリフトアームと、バケットおよびリフトアームを駆動するための複数の油圧アクチュエータとを含んで構成されており、エンジンによって駆動される油圧ポンプから各油圧アクチュエータに圧油が供給されることで作業機が動作する。また、エンジンの出力軸は、例えばトルクコンバータを介して複数の車輪に機械的に連結されており、エンジンの駆動力が複数の車輪に伝達されることで車両が走行する。
作業現場において、ホイールローダのオペレータは、車両を前進させてバケット先端を砕石や土砂等の掘削対象に差し込んだ後、バケットを上昇させて掘削対象をバケット内に掬い取ることで、掘削を行う。掘削作業を効率良く行うためには、エンジンの出力を走行側と作業機側とに対していかにバランスよく配分するかが重要である。すなわち、車両を走行させる牽引力と、バケットを上昇させるリフト力とのバランスが重要である。
しかし、このバランスをうまくとれるように車両の操作を行うには、熟練が必要であり、不慣れなオペレータにとっては牽引力とリフト力のバランスを取りながら掘削作業を行うことは難しい。そこで、特許文献1では、「牽引力検出部により車両の牽引力を検出し、リフト力検出部により作業機を上昇させるリフト力を検出する。制御部は、リフト力に対する牽引力の比と、所定の閾値とを比較して、この比が所定の閾値より大きいときに牽引力を低減する牽引力低減制御を実行する。」という技術が提案されている。
特許第5261419号公報
しかしながら、特許文献1ではリフト力と牽引力の比を用いているため、バケット内に掬い取られた掘削対象の重量を判断することが出来ず、十分な掘削量が得られない場合がある。そこで、本発明は、操作性の向上を図りつつ、十分な掘削量を得ることのできるホイールローダを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、代表的な本発明は、エンジンと、前記エンジンからの駆動力を複数の車輪に伝達する動力伝達装置と、前記エンジンにより駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの圧油により駆動されるバケットと、前記バケットを上昇させるリフト力を検出するリフト力検出センサと、前記動力伝達装置および前記バケットの各動作を制御するコントローラと、を備えたホイールローダにおいて、前記コントローラは、前記バケットの角度に基づき掘削作業中であることが判定され、前記リフト力検出センサにより検出された前記リフト力が下限閾値未満であると判断した場合には、前記複数の車輪に伝達される前記駆動力を増加させるように前記動力伝達装置を制御する一方、前記リフト力検出センサにより検出された前記リフト力が上限閾値を超えていると判断した場合には、前記複数の車輪に伝達される前記駆動力を低減させるように前記動力伝達装置を制御し、前記上限閾値は、前記油圧ポンプのリリーフ圧に対応付けた値に予め設定され、前記下限閾値は、前記リリーフ圧に対し所定量オフセットされた値に予め設定されており、前記コントローラは、前記複数の車輪に伝達される前記駆動力が前記下限閾値と前記上限閾値との間の範囲内になるように前記動力伝達装置を制御している状態である掘削補助モード中において、前記バケットを上昇させ、前記ホイールローダは、前記バケットを操作する操作レバーを備え、前記操作レバーは、前記バケットを上げ操作した状態に保持するデテント機能を有し、前記コントローラは、前記デテント機能が有効になった場合に、前記掘削補助モードに移行することを特徴とする。
本発明によれば、操作性の向上を図りつつ、十分な掘削量を得ることのできるホイールローダを提供することができる。なお、これ以外の課題、構成および効果は、以下に記載する実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施の形態に係るホイールローダ100の側面図。 図1に示すホイールローダ100のシステム構成図。 コントローラ240のハードウェア構成を示す図。 コントローラ240の制御処理の手順を示すフローチャート。 コントローラ240の制御処理の手順を示すフローチャート。 コントローラ240の制御処理の手順を示すフローチャート。 垂直負荷Bの演算モデルを示す図。 掘削補助モード中の掘削作業の一連の動作を示す図。 掘削補助モード中の掘削作業の一連の動作を示す図。 掘削補助モード中の掘削作業の一連の動作を示す図。 掘削補助モード中の掘削作業の一連の動作を示す図。 掘削補助モード中の掘削作業の一連の動作を示す図。 掘削作業におけるホイールローダの状態を示すタイムチャート。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
[ホイールローダ100の構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係るホイールローダ100の側面図である。図1に示すホイールローダ100は、車体110と、車体110の前方に取り付けられた多関節型の作業機150から構成される。
作業機150は、少なくとも1つのアクチュエータにより駆動される作業装置である。図1に示した作業機150は、リフトアーム155およびバケット151から構成される。作業機150と車体110の間には、リフトアーム155およびバケット151をそれぞれ駆動する油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)として、リフトアームシリンダ152およびバケットシリンダ153が取り付けられている。なお、リフトアーム155とリフトアームシリンダ152は、車体110の左右にそれぞれ1つずつ装備されているが、図1では車体110の右側にあるリフトアーム155とリフトアームシリンダ152は隠れている。
リフトアーム155は、車体110にリフトアームピン155a(図7参照)を介して連結されており、リフトアームシリンダ152の伸縮駆動に伴って上下方向に回動(俯仰動)する。バケット151は、バケットシリンダ153の伸縮駆動に伴って回動(ダンプ動作またはクラウド動作)する。なお、図1に示したホイールローダ100のバケット151を作動させるリンク機構は、ベルクランク154を用いたZリンク式(ベルクランク式)のものである。
リフトアームシリンダ152は、一端がリフトアーム155に接続され、他端が車体110に接続されている。以下では、リフトアームシリンダ152のリフトアーム155と接続する側(一端側)をロッド側と称し、車体110と接続する側(他端側)をボトム側と称する。リフトアームシリンダ152のボトム側に後述する油圧ポンプから圧油が供給されることにより、リフトアームシリンダ152のシリンダロッドが伸長され、リフトアーム155は上昇する。また、リフトアームシリンダ152のロッド側に油圧ポンプから圧油が供給されることにより、リフトアームシリンダ152のシリンダロッドが縮退され、リフトアーム155は降下する。
バケットシリンダ153は、一端がベルクランク154に接続され、他端が車体110に接続されている。以下では、バケットシリンダ153のベルクランク154と接続する側(一端側)をロッド側と称し、車体110と接続する側(他端側)をボトム側と称する。バケットシリンダ153のボトム側に油圧ポンプから圧油が供給されることにより、バケットシリンダ153のシリンダロッドが伸長され、バケット151は開口部が上方を向くように回動する。また、バケットシリンダ153のロッド側に油圧ポンプから油が供給されることにより、バケットシリンダ153のシリンダロッドが縮退され、バケット151は開口部が下方を向くように回動する。
バケットシリンダ153には、バケット151の底面が地面に対して水平であるかを判断するために、バケットシリンダストローク、すなわちバケットシリンダ153のストローク量を検知するバケットシリンダストロークセンサ250が取り付けられている。また、リフトアーム155の車体110との接続部近傍には、リフトアーム155の高さを判断するために、リフトアーム角、すなわちリフトアーム155の角度を検知するリフトアーム角センサ251が取り付けられている。
掘削開始時にオペレータは、バケット151の底面を地面に対して水平にし、バケット151が地面に接触する程度までリフトアーム155を下げた姿勢(掘削姿勢)で、掘削対象である砕石や土砂に向かってホイールローダ100を前進させる。掘削対象に作業機150の先端、すなわちバケット151の先端が当たると、掘削対象からの抵抗力がリフトアームシリンダ152を縮めるように働き、リフトアームシリンダ152のボトム側の圧力が大きくなる。そのため、リフトアームシリンダ152には、作業機150が受ける掘削対象からの抵抗力(リフト力)を検知するために、リフトアームシリンダ152のボトム圧を検知するリフトアームシリンダボトム圧センサ(リフト力検出センサ)252が取り付けられている。なお、掘削対象からの抵抗力はバケットシリンダ153にも作用するが、このときのバケットシリンダ153の圧力変化の大きさは、地面に対するバケット151の底面の角度によって大きく変わる。また、掘削対象からの抵抗力によるリフトアームシリンダ152のロッド側の圧力変化は、ボトム側の圧力変化に比べて小さい。したがって、掘削対象からの抵抗力を検知するためには、リフトアームシリンダ152のボトム圧を検知するのが適している。
車体110には、4つの車輪1a、1b、1c、1dが設けられている。なお、図1では車体110の右側にある車輪1a、1bは隠れている。以下では、車輪1a、1b、1c、1dを「車輪1」と総称することもある。各車輪1は、エンジン201(後述)を動力源とする動力伝達装置210(後述)によって駆動される。各車輪1を介して駆動力が地面に伝えられることで、ホイールローダ100は前進または後退する。
図2は、図1に示すホイールローダ100のシステム構成図である。
エンジン201は、動力伝達装置210および油圧ポンプ220に動力を供給する。エンジン201は、燃料噴射量を制御する電子制御ガバナ202を有している。電子制御ガバナ202は、アクセル操作量センサ256により検知されたアクセルペダル264の操作量に基づいて、エンジン201の燃料噴射量を制御する。
動力伝達装置210は、エンジン201から出力される動力の一部を車輪1へ伝達する動力伝達機構である。動力伝達装置210の方式には、たとえばトルクコンバータ式、HST(Hydro Static Transmission)式、HMT(Hydro Mechanical Transmission)式、ハイブリッド式などを採用することができ、本実施形態では図2に示すようにハイブリッド式の動力伝達装置210が採用されている。
動力伝達装置210は、エンジン201に機械的に連結されてエンジン201により駆動される電動発電機(モータ/ジェネレータ)216と、電動発電機216を制御するインバータ218と、ディファレンシャルギアDifおよびギアGを介して4つの車輪1(1a〜1d)と接続されるプロペラシャフト230と、走行電動機217と、走行電動機217の出力軸とクラッチ212aを介して接続され、走行電動機217の回転駆動力をプロペラシャフト230に伝達させるトランスミッション212と、走行電動機217を制御するインバータ219と、DCDCコンバータ291を介してインバータ218およびインバータ219と電気的に接続された蓄電装置290とを備えている。蓄電装置290は、たとえば二次電池やコンデンサにより構成され、インバータ218とインバータ219との間で直流電力の受け渡しを行う。なお、図2のシステム構成図では、いわゆるシリーズ型のハイブリッドシステムの構成例を示したが、パラレル型のハイブリッドシステムも利用可能である。
油圧ポンプ220は、前述のリフトアームシリンダ152およびバケットシリンダ153を含む、作業機150に係る複数の油圧アクチュエータ対して、制御弁221を介して油を供給することにより、各油圧アクチュエータを適宜駆動させる。油圧ポンプ220は、例えば斜板式の可変容量型油圧ポンプであり、コントローラ240(後述)からの電気信号によって電磁比例弁262が作動し、斜板にパイロット圧が作用することで、ポンプ傾転角が変化して油圧ポンプ220の吐出流量が調整される。勿論、油圧ポンプ220は斜軸式であっても良い。なお、油圧ポンプ220の動力源はエンジン201である。そのため、油圧ポンプ220を駆動源とする各油圧アクチュエータについても、車輪1と同様にエンジン201が動力源となる。
制御弁221は、パイロット圧に応じて、油圧ポンプ220から油圧アクチュエータ(リフトアームシリンダ152、バケットシリンダ153)へ供給される圧油の流れ方向と流量を制御する。パイロット圧は、作業機150を操作するための作業機操作レバー261をオペレータが操作することにより出力される。なお、後述する掘削補助モードでは、コントローラ240からの制御信号に応じたパイロット圧が制御弁221に出力される。
作業機操作レバー261は、デテント機能を備えている。デテント機能とは、作業機操作レバー261を所定の操作位置(上げ操作端位置および下げ操作端位置)に操作すると、その操作位置に作業機操作レバー261を保持する機能である。このようなデテント機能を備えることで、例えば、リフトアーム155を上げた状態で走行する場合に、上げ操作端位置にデテントさせる(保持させる)ことで、必ずしもリフトアーム155の上げ操作と走行操作とを両方同時に行う必要がなく、走行操作に専念することができる。
そして、作業機操作レバー261を上げ操作端位置にデテントさせた場合、リフトアーム155の角度が所定の上限角度を超えると自動的にデテント機能が解除される。作業機操作レバー261には、作業機操作レバー261を中立位置に保持するためのバネ等が設けられており、上げ操作端位置のデテントが解除されると、作業機操作レバー261がバネ等の力によって中立位置方向に戻される。
車両進行方向センサ253は、プロペラシャフト230の回転方向から、車両進行方向、すなわちホイールローダ100の進行方向が前進または後退のいずれであるかを検知し、コントローラ240に出力する。なお、車両進行方向センサ253によりプロペラシャフト230の回転数などを検知し、その検知結果に基づいて、コントローラ240はホイールローダ100の加速度や走行速度を演算することもできる。たとえば、コントローラ240は、車両進行方向センサ253によって検知されたプロペラシャフト230の回転数を微分処理することで、ホイールローダ100の加速度を求めることができる。
車両加速度センサ254は、前後方向に対する車両加速度、すなわちホイールローダ100の加速度を検知し、コントローラ240に出力する。なお、上記のように車両進行方向センサ253の検知結果に基づいて車両加速度を演算する場合には、車両加速度センサ254を設けなくてもよい。
報知装置265は、コントローラ240から出力される指令に応じたオペレータへの報知を行う。報知装置265は、たとえば所定の画面表示を行うことが可能なモニタにより構成されている。
コントローラ240は、ホイールローダ100の動作に関する各種情報処理を実行するためのコンピュータであり、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成される。コントローラ240には、リフトアームシリンダボトム圧センサ252、車両進行方向センサ253、車両加速度センサ254、リフトアーム角センサ251、バケットシリンダストロークセンサ250等から出力される情報や信号が入力される。また、コントローラ240はインバータ219と電気的に接続されており、インバータ219を介して走行電動機217のトルクTおよび回転数Nを取得することができる。
[コントローラ240の構成]
図3は、コントローラ240のハードウェア構成を示す図である。コントローラ240は、入力部91と、プロセッサである中央処理装置(CPU)92と、記憶装置であるリードオンリーメモリ(ROM)93およびランダムアクセスメモリ(RAM)94と、出力部95とを有している。
入力部91は、リフトアームシリンダボトム圧センサ252、リフトアーム角センサ251、バケットシリンダストロークセンサ250、インバータ219等から出力される情報や信号を入力し、CPU92に出力する。このとき、必要に応じてA/D変換を行う。ROM93は、プログラム等が記憶された記録媒体である。CPU92は、ROM93に記憶されたプログラムに従って、入力部91やROM93、RAM94から取り入れた情報や信号に対して所定の演算処理を行う。出力部95は、CPU92での演算結果に応じた出力用の信号を作成し、その信号を制御弁221に出力すると共に、報知装置265にも出力する。なお、図3のコントローラ240は、記憶装置として半導体メモリであるROM93やRAM94を備えているが、これらの代わりにハードディスクドライブ等の磁気記憶装置を備え、これにプログラム等を記憶してもよい。
[コントローラ240の制御処理]
次に、コントローラ240で実行される制御処理の詳細について説明する。図4〜6は、コントローラ240の制御処理の手順を示すフローチャートである。図4に示すように、コントローラ240は、インバータ219を介して走行電動機217のトルクTと回転数Nを取得する(S1)。次いで、コントローラ240は、リフトアーム角センサ251およびバケットシリンダストロークセンサ250とから、作業機150が掘削姿勢であるか否かを判定する(S2)。具体的には、コントローラ240は、リフトアーム155を下げた姿勢で、かつ、バケット151の底面が地面に対して水平姿勢にある場合に、作業機150が掘削姿勢であると判定する。なお、速度段の情報を取得可能な場合には、速度段が1速であることを掘削姿勢成立の条件に含めても良い。
作業機150が掘削姿勢であると判定された場合(S2/Yes)、コントローラ240は、走行電動機217のトルクTが閾値T1以上であるか否かを判定する(S3)。ここで、閾値T1には、掘削作業中であるか否かを判定できる値が予め設定される。つまり、掘削姿勢であって、掘削作業中である場合に、掘削補助モードに移行が可能である。そして、トルクTが閾値T1以上であると判定された場合(S3/Yes)、コントローラ240は、作業機操作レバー261が上げ操作端位置にデテントされたか否か(デテント機能がオンになったか否か)を判定する(S4)。デテントされている場合(S4/Yes)、コントローラ240は掘削補助モード処理を実行する(S5)。つまり、オペレータがデテント機能を有効にすることが、掘削補助モード移行の契機である。一方、S2、S3、S4の各ステップでNoの場合、リターンとなる。
掘削補助モード処理とは、作業機操作レバー261の操作によらず、コントローラ240がホイールローダ100を走行させる牽引力と、バケット151を上昇させるリフト力とのバランスを取るよう自動的に制御して、掘削作業を行うモードである。以下、掘削補助モード処理について、掘削作業の一連の動作を示す図8A〜図8Eを、図5、6と併せて参照して説明する。
図5に示すように、掘削補助モード処理が開始されると、コントローラ240は、走行電動機217の駆動力を増加させるよう、インバータ219にトルク増加指令を出力し(S11)、制御弁221のスプール位置を制御して、リフトアームシリンダ152を継続的に微速伸長動作させる(S12)。これにより、ホイールローダ100の牽引力によってバケット151が土砂等の掘削対象物SEに差し込まれ、予め定めた低速度で継続的にリフトアーム155が上昇する(図8A、B)。なお、バケット151を上昇させる速度は、掘削作業における経験値等に基づき、適宜決定可能である。
次いで、コントローラ240は、リフトアームシリンダボトム圧センサ252により検出されたリフトアームシリンダ252のボトム圧Pbが下限閾値P1以上であるか否かを判定する。下限閾値P1は、メインリリーフ弁のリリーフ圧に対し所定量オフセットさせた値、具体的にはリリーフ圧の40〜70%の値に設定され、バケット151を上昇させることができる程度の値に予め設定されている。ボトム圧Pbが下限閾値P1未満であると判定された場合(S13/No)、コントローラ240はS11の処理に戻し、走行電動機217の駆動力を増加させる。すなわち、ホイールローダ100の牽引力を大きくしてバケット151を掘削対象物SEにさらに差し込む。
一方、ボトム圧Pbが下限閾値P1以上であると判定された場合(S13/Yes)、コントローラ240は、ボトム圧Pbが上限閾値P2より大きいか否かを判定する(S14)。上限閾値P2は、バケット151の荷上げ動作が可能な範囲で任意に設定される。例えば、通常、リフトアームシリンダ152やバケットシリンダ153に圧油を供給する油圧ポンプ220の吐出側には、油圧ポンプ220に設計値を超える負荷が掛かるのを保護するためにメインリリーフ弁が設けられている。よって、上限閾値P2をこのメインリリーフ弁のリリーフ圧(設定圧)未満の値(例えば、リリーフ圧の75%〜95%程度が望ましい)に予め設定しておけば、掘削作業を確実に行うことができる。
S14においてボトム圧Pbが上限閾値P2より大きいと判定された場合(S14/Yes)、コントローラ240は、走行電動機217の駆動力を低減させるようインバータ219にトルク低減指令を出力する(S15)。これにより、車輪1のスリップが防止される。一方、ボトム圧Pbが上限閾値P2未満であると判定された場合(S14/No)、S15の処理を省略してS16に進む。S16において、コントローラ240は、バケット151に掛かる垂直負荷Bを演算する。このときのバケット151の姿勢を示す図が図8Cである。
ここで、S16における垂直負荷Bの演算方法について説明する。図7は、垂直負荷Bの演算モデルを示す図である。図7に示すように、バケット151に作用する垂直負荷をB、バケット151の底面からリフトアームピン155aまでの高さをLa、バケット151の先端とリフトアームピン155aとの間の水平距離をLb、リフトアームピン155aとリフトアームシリンダ152との間の距離をLc、リフトアームシリンダ152の推力(油圧負荷)をFcとすると、以下の数式(1)が成り立つ。
B×Lb+P×La=Fc×Lc ・・・(1)
この数式(1)から垂直負荷Bを求めることができる。
次いで、コントローラ240は、垂直負荷Bが閾値B1より大きいか否かを判定し(S17)、垂直負荷Bが閾値B1より大きい場合(S17/Yes)には、図6に示すように走行電動機217の駆動力を低減させるよう、インバータ219にトルク低減指令を出力し(S19)、バケットシリンダ153を伸長動作させてバケット151が上に向くように傾ける(バケットティルト/S20)。そして、コントローラ240はリフトアームシリンダ152の動作を停止させる(S21)。このときのバケット151の姿勢を示す図が図8D、図8Eである。一方、垂直負荷Bが閾値B1以下の場合(S17/No)、コントローラ240は、リフトアームシリンダ152の動作を一時停止させ(S18)、S11の処理に戻す。
ここで、閾値B1はバケット151に十分な量の掘削対象物を収容した状態であるとみなせる値に予め設定されている。これにより、バケット151に確実に所定量の掘削対象物を掬うことができる。別言すれば、バケット151に掘削対象物があまり入っていない状態でバケットティルト動作をすることがなくなる。そのため、掘削作業の効率が向上する。
図9は掘削作業におけるホイールローダの状態を示すタイムチャートである。図9では、掘削作業中の走行速度のタイムチャート710、リフトアームシリンダボトム圧Pbのタイムチャート720、車両駆動力Pのタイムチャート730、バケット荷重(垂直負荷)Bのタイムチャート740、バケットリフト量Hのタイムチャート750、掘削開始判断のタイムチャート760、およびリフトアームシリンダボトム側への油供給量のタイムチャート770を示している。
図9に示すように、ホイールローダ100が前進してバケット151が掘削対象物SEに差し込まれると(時刻T1)、走行速度が徐々に低下し(時刻T1〜時刻T2)、時刻T2以降は停止に近い状態となる。このとき、バケット151には牽引力が作用して掘削対象物SEがバケット151内に収容される。そして、バケット荷重(垂直負荷)Bが荷重閾値(B1)になると、バケット151に十分な量の掘削対象物SEが収容されたとみなして、時刻T7のタイミングでバケットティルト動作を行って掘削作業が終了となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、掘削補助モードを設けているため、ホイールローダ100を走行させる牽引力と、作業機150を上昇させるリフト力とのバランスをうまく取りながら、掘削作業を効率良く行うことができる。すなわち、不慣れなオペレータであっても、掘削時にアクセルを踏み過ぎてバケット151に土砂等を押し込み過ぎることがないため、バケット151を上昇させるために必要なリフト力を確保できる。
また、バケット151に作用する垂直負荷を演算して、バケット151およびリフトアーム155の動作を制御しているため、バケット151内に土砂等が殆ど入っていない状態でバケット151を上昇させるような非効率な掘削作業を防止することができる。また、コントローラ240がリフトアームシリンダ152のボトム圧Pbが上限閾値P2以上にならないように制御しているため、エンジン出力を抑えることでき、車両が前進できずに停止した状態となる。この状態では、車両の牽引力が大きすぎるため、燃費(燃料消費量)の低減が見込める。つまり、本実施形態に係るホイールローダ100は、操作性の向上を図りつつ、十分な掘削量を得ることができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。たとえば本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、ある実施の形態に係る構成の一部を、他の実施の形態に係る構成に追加または置換することが可能である。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も、本発明の範囲内に含まれる。
1 車輪
100 ホイールローダ
150 作業機
151 バケット
152 リフトアームシリンダ
153 バケットシリンダ
155 リフトアーム
201 エンジン
210 動力伝達装置
212 トランスミッション
212a クラッチ
216 電動発電機
217 走行電動機
218 インバータ
219 インバータ
220 油圧ポンプ
221 制御弁
240 コントローラ
250 報知装置
251 リフトアーム角センサ
252 リフトアームシリンダボトム圧センサ(リフト力検出センサ)
261 作業機操作レバー(操作レバー)
290 蓄電装置
291 DCDCコンバータ

Claims (3)

  1. エンジンと、
    前記エンジンからの駆動力を複数の車輪に伝達する動力伝達装置と、
    前記エンジンにより駆動される油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプからの圧油により駆動されるバケットと、
    前記バケットを上昇させるリフト力を検出するリフト力検出センサと、
    前記動力伝達装置および前記バケットの各動作を制御するコントローラと、を備えたホイールローダにおいて、
    前記コントローラは、
    前記バケットの角度に基づき掘削作業中であることが判定され、
    前記リフト力検出センサにより検出された前記リフト力が下限閾値未満であると判断した場合には、前記複数の車輪に伝達される前記駆動力を増加させるように前記動力伝達装置を制御する一方、
    前記リフト力検出センサにより検出された前記リフト力が上限閾値を超えていると判断した場合には、前記複数の車輪に伝達される前記駆動力を低減させるように前記動力伝達装置を制御し、
    前記上限閾値は、前記油圧ポンプのリリーフ圧に対応付けた値に予め設定され、前記下限閾値は、前記リリーフ圧に対し所定量オフセットされた値に予め設定されており、
    前記コントローラは、前記複数の車輪に伝達される前記駆動力が前記下限閾値と前記上限閾値との間の範囲内になるように前記動力伝達装置を制御している状態である掘削補助モード中において、前記バケットを上昇させ、
    前記ホイールローダは、前記バケットを操作する操作レバーを備え、前記操作レバーは、前記バケットを上げ操作した状態に保持するデテント機能を有し、
    前記コントローラは、前記デテント機能が有効になった場合に、前記掘削補助モードに移行することを特徴とするホイールローダ。
  2. 請求項に記載のホイールローダにおいて、
    前記コントローラは、前記掘削補助モード中において、前記バケットに作用する負荷を演算し、前記負荷が閾値を超えていると判断した場合には、前記駆動力を低減するとともに、前記バケットをティルト動作させることを特徴とするホイールローダ。
  3. 請求項に記載のホイールローダにおいて、
    前記コントローラは、前記掘削補助モード中において、前記バケットに作用する負荷を演算し、前記負荷が閾値以下であると判断した場合には、前記バケットの上昇を一時停止して、前記複数の車輪に伝達される前記駆動力を増加させるように前記動力伝達装置を制御することを特徴とするホイールローダ。
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