JP2021008704A - マスク用ケースの構造とマスク用ケースの使用方法 - Google Patents

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Nariyasu Murata
成康 村田
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Abstract

【課題】 立体マスクの表面と裏面に手を触れずにマスクの着脱が簡単に出来て、そのまま同時にマスクの内外を清潔に保った状態で、二つ折りマスクに近い大きさでコンパクトに収納できるマスクケースを提供する事。【解決手段】 二つ折り縁が曲線状で鼻・口・顎を覆える立体マスクより一回り大きなシートを二枚重ね、一方の縁が曲線状に接合されたマスクケース本体に、マスクを収納するために、シート中央部に取り付けられた係止片を両手の指でつまんで左右に引っ張りシートを立体的に広げてマスクに沿わせる。マスクケース本体か露出しているマスク耳かけ部を耳から外して係止片に引っ掛ける。顔面近くのマスクが収納されたケースを、ケースの外から指で挟みながら顔面から引き離す。マスクケースに二つ折りの立体マスクを収納する方法と構造。【選択図】図1

Description

本発明は、マスク用ケースとその使用方法に関する。
マスクは感染症の拡散予防や花粉症の対応のため、主に冬季に一般的に使われてきたが、2020年になると、新型コロナウィルスの流行により、季節を問わず生活必需品となっている。ただし、特に夏場になるとなるべくマスクは外したくなるので、使用した方が良い場所と必要がない場合に対応して、つけたり外したりを繰り返す機会も多くなる。その際、机の上などに置いたりポケットに入れたりするのは不衛生なので従来から様々なマスクケースが提供はされている。
従来のマスクケースは、マスクを手に持って収納するファイルや財布状の物が圧倒的に多い。これらは収納する際によほど注意しないと指先がマスクに接触してしまう可能性があり、注意しながらの収納動作はめんどうなので、一般的に普及しているとは言い難い状況にある。
これまでのマスクケースは、使用前の長方形のマスクの収納を前提にしていて、多くは四角い形状ケースであるようだが、現在主流となっている不織布のマスクは使用前は長方形であっても、使用後は樹脂や布等で作られた立体マスクと同様に、扇の様に曲線を含んだ複雑な形となってしまうので、この形に対応して、さらにマスク表面を触れずに収納できるケースはまだ見かけられない。
特許文献1では、マスクの表面と裏面に手を触れずに着脱ができて、二つ折りの状態でコンパクトに収納できる理想的な機能が提案されている。ところが、実施形態に合わせて試作してみたところ、次の二つの解決すべき課題が確認された。
(1)マスクとケースの突出部2が近接しているため、マスク耳掛け部10のゴムがそれを係止する耳状の突出部2の周りでたるんでしまい、ケースを折り畳む際にマスクの位置が安定せずうまく畳めない。マスク耳掛け部10をたるみのない状態にするためにはケースの幅をかなり大きくしなければならない。
(2)顔に装着したマスクにケース本体1を押し当てた状態で、突出部2にマスク耳掛け部10のゴムを係止した後、ケース本体1を顔から引き離そうとしても、つかみどころが無く、マスクの位置が定まらない状態なので、指先を使ってマスクをケース内に補助的に押し込まないと、ケース本体1内にマスクをはみ出すことなく収納させて折り畳むことは難しかった。
特開2011−103940公報
実用新案登録第3191947号公報
本発明の課題は、特許文献1で試みようとした、マスクの表面と裏面に手を触れずにマスクの着脱が簡単に出来て、そのまま同時にマスクの内外を清潔に保った状態で、二つ折りマスクに近い大きさでコンパクトに収納できるマスクケースを提供する事にある。さらに、今までのマスクケースで対応されてこなかった、従来の長方形の平面形の物とは異なる、近年主流となっている鼻・口・顎を顔面の曲面に合わせて覆う事ができる立体マスクは、二つに折り畳むと扇の様に曲線を含んだ複雑な形となってしまうが、そんな異形マスクに対応できるマスクケースを提供する事も目的としている。
請求項1の発明は、例えば図1〜図7に示すように、マスクを縦に二つに折った形態で収納できるマスク用ケースの構造であって、鼻・口・顎を立体的に覆えるマスクを二つ折りにし、耳かけ部を除いた輪郭形状より一回り大きく、かつ同じ形のシートからなる右側面体と左側面体を重ねて、右側面体と左側面体の一方の縁部どうしを曲線状に接合して中央接合縁とした構造のマスクケース本体を形成し、右側面体と左側面体の表面中央部には、中央接合縁に対向する耳かけ側端縁から露出する耳かけ部の端部を係止できる係止片が設けられていて、各々の係止片は指でつまんでマスクケース本体を保持できるとともに、中央接合縁を中心にして左右に引っ張ることで、平面状だった右側面体と左側面体が、中央接合縁の曲線に合わせて立体的に変形して、顔面に装着されたマスク表面近くに沿うことができる立体的な空間を、右側面体と左側面体の間に形成できる構造となっている。
現在普及しているマスクの多くは、鼻・口・顎を顔面形状に合わせて覆う立体マスクに分類されるもので、使用前は長方形の不織布製マスクは、使用時にプリーツが広がり変形すると、当初から立体用に形作られたウレタン製マスクなどと同様な形になる。縦に二つ折りすると中央が円弧状の端縁になり扇子の扇面の様な輪郭形状、あるいは下底部が外側に膨らんだ曲線の略台形状といった特殊な形になる。本発明は、今一番多く使われているこれらのマスクがすっきりと納まるケースを提供しようというものなので、二つ折りの前記マスクより一回り大きなシートを二枚重ね合わせてマスクケース本体を作り、その中にマスクを収納することにする。
ウレタンで製作された立体マスクが中央の円弧部で接合されてそれによって立体空間がつくられているのと同様に、マスクケース用の前記二枚重ねシートの曲線部を接合して中央接合縁として、この中央接合縁を中心に右側面体と左側面体を左右に広げると二枚のシートは、中央接合縁の曲線に拘束されて同じ曲率で平面から曲面になり二枚のシート内に立体的な空間が作られる。立体マスクを二つに畳んでできる円弧状の曲線と相似する中央接合縁を含むように作られたマスクケース本体を立体的に広げると、顔面に装着した立体マスク表面に近接して沿わせることができる。
装着したマスクに近接して沿うことができ、マスクの形状に合わせて収納できるマスクケース本体ではあっても、それだけではマスクに触れずに外し、収納する作業を速やかには行えない。ケースの両面を構成するシートである右側面体と左側面体の表面中央部に持ち手となる係止片を取り付けることで、右側面体と左側面体を膨らませて変形させたい中央部に直接引っ張る力を伝えることができ、マスクケース本体を顔面のマスクに合わせてケースを左右に広げて立体化させ、その形状を維持しつつ移動させて顔面のマスクに沿わせるという、マスクケース本体だけではやり難い作業を、係止片を用いることでケース本体を直接持たずに容易に行えるようになった。
さらに、特許文献1のように、従来はマスクケース本体自体に係止片(突出部2)を作っているので、マスク耳かけのたるみを処理できなかったが、係止片に耳かけを引っ掛ける役目も兼ねさせて、耳かけ側端縁から耳までと同じ距離で、係止片をマスクケース本体の左右の側面体の中央部に設置すれば、耳かけをたるませない状態でマスク用ケースに収納できる。
請求項2の発明は、例えば図1〜図7に示すように、装着したマスクをその表面に直接触れずに、縦に二つに折った形態でマスク用ケースに収納する方法であって、鼻・口・顎を立体的に覆えるマスクを縦に二つに折って、耳かけ部を除いたマスク本体部分の輪郭形状より一回り大きく、かつ同じ形のシートである右側面体と左側面体を重ねて、一方の縁部どうしを曲線状に接合して中央接合縁としてマスクケース本体を形成して、マスクケース本体にマスクが収納された際に、中央接合縁に対向する耳かけ側端縁から露出するマスクの耳かけ部の端部を係止できる係止片を、右側面体と左側面体のそれぞれの表面中央部に設けておき、各々の係止片を指でつまんでマスクケース本体を保持しながら、中央接合縁を中心にして右側面体と左側面体を係止片を用いて左右に引っ張ることで、平面状だった右側面体と左側面体を中央接合線の曲線に合わせて立体的に変形させ、顔面に装着された立体マスク表面近くに沿うことができる立体的な空間をマスクケース本体の内側に形成させた後、マスクケース本体の裏面を顔面のマスクに沿わせながら、マスクケース本体の耳かけ側端縁から露出した状態で耳に掛けられているマスクの耳かけ部を、係止片に移し替えることでマスクをマスク用ケースに収納する方法となっている。
中央接合縁を中心に右側面体と左側面体をその表面に取りついた係止片を指でつまんで右側面体と左側面体の中央部を引っ張って左右に広げることで、顔面のマスクに沿うことができる形状にマスク用ケースを平面から立体に変化させた後、マスクに沿わせながら、マスクケースからはみ出ているマスクの耳かけ部をたるみが生じ難い距離に取り付けられている係止片に引っ掛けて固定できるので、マスクの表面には触らずに顔面のマスクをマスクケースに移し替えることができる。さらに取っ手となる係止片があることで顔面からのケースの移動もし易くなる。特許文献1でも、マスクケースを顔面のマスクに押し当てて、耳かけを移し替える技術が開示されているが、耳かけがたるんだ状態では、ケースにマスクがきちんと納まった状態で顔から引き離す事はできない。少なくともマスクケースにたるみの無い状態で収まっていて、その形を維持しながら移動できないとマスクに手を触れない収納作業は完結しない。
請求項3の発明は、例えば図2、図4、図7、図9〜10に示すようにマスク用ケースに収納されたマスクをマスクの表面に触れずに顔面にマスクを装着する方法であって、耳かけ部を除いて縦に二つ折りにしたマスク本体が、はみ出さないように挟める大きさの右側面体と左側面体が、前記マスク本体の折り縁と同じ側の縁で、中央接合縁として繋がっている二つ折りのシートでマスクケース本体は形成されており、前記マスクケース本体にマスク本体が収納され前記右側面体と左側面体の表面中央部に設けられた係止片に前記中央接合縁に対向する耳かけ側端縁から露出する耳かけ部の端部が係止された状態のマスク用ケースの前記各々の係止片を指でつまんで マスクケース本体を保持しながら、中央接合縁を中心にして右側面体と左側面体を左右に引っ張ることで、マスクケース本体を左右に開いた状態で顔面に沿わせることができる空間を形成した後、マスク用ケース本体を鼻・口・顎を覆える位置に移動して顔面に沿わせた後、片方の手でマスク用ケースを押さえながら係止片に保持されていたマスクの耳かけ部を片方ずつ耳に移動させることでマスクの装着を完了させる方法となっている。
図7のようにマスク用ケースに収納されたマスクを表面に触れずに装着する手順は、ケースの両側にある係止片を両手の指でつまんで左右に引っ張ると、マスクケース本体が中央接合縁を中心として立体化する。マスクの耳かけ部はたるみの無い状態で端部が係止片に引っ掛けられている状態なので、マスクケース本体に張り付くように固定され収納されていたマスク本体は、指で直接マスクに触れずに顔面に装着しやすい形に広げられることになる。その状態でマスクケース本体及び立体化されたマスク本体を鼻・口・顎に沿わせた後、係止片に引っ掛けられていたマスクの耳かけ部を耳に移し替えることでマスクの装着は容易に完了する。係止片で保持している空になったマスク用ケースを顔から離してマスク装着作業は終了する。先行技術の特許文献1の構造では、常に手で引っ張ってやらないと耳かけ部がたるみ、それに伴ってマスク本体が自重で垂れ下がってしまうのでマスクケース内にマスクをとどめたまま顔面に移動させることはできない。
請求項4の発明は、例えば図11に示すようにマスクを縦に二つに折った形態で収納できるマスク用ケースの構造であって、耳かけ部を除いて縦に二つ折りにしたマスク本体が、はみ出さないように挟める大きさの右側面体と左側面体を、前記マスク本体の折り縁と同じ側の縁で、中央接合縁として繋げている二つ折りのシートでマスクケース本体は形成されており、右側面体と左側面体の表面中央部には、マスクケース本体にマスクが収納された際に、中央接合縁に対向する耳かけ側端縁から露出する耳かけ部をたるみの無い状態で係止できる係止片が設けられていて、右側面体と左側面体を指で持ちながら中央接合縁を中心にして左右に広げることで顔面に装着されたマスク表面に沿わせることができる空間を、右側面体と左側面体の間に形成できる構造となっている。
先行技術の特許文献1の構造では、マスク本体を収納した際、耳かけ部がたるんでしまい、マスクケースに張り付いた状態に固定することは難しい構造であったが、本発明ではマスクを装着する際の耳の位置と同じ距離、角度となる場所に、耳かけ部の端部を引っ掛ける係止片を設置し、耳かけ側端縁を用いて耳かけ部を耳とは反対方向に折り返して引っ張るように係止片に係止することで、耳に掛けている時と同じようにたるみのできない張力で耳かけ部を保持することができる。マスクケースを顔から引き離す際は、マスクケース本体を中のマスク本体と共に指で挟みながら右側面体と左側面体を閉じれば、マスクの表面に触れずにマスクを収納できる構造となっている。
請求項5の発明は、例えば図12に示すように右側面体と左側面体とに各々設けられた係止片を指でつまんで マスクケース本体を保持しながら、右側面体と左側面体を左右に引っ張ることで、顔面に装着されたマスク表面に沿わせることができる空間を、右側面体と左側面体の間に形成できる構造となっている。
係止片の第一の目的と機能は、マスクケース本体内に収納されたマスクの耳かけ部をたるみの無い状態に係止して、マスク本体のマスクケース本体内でのずり落ちを防ぎ所定位置にとどめさせることであるが、係止片を指でつまめるように大きくしてケースを保持する機能を追加させると、ちょうど側面体の中央部に位置するので支え易く、左右に引っ張って顔面に合わせて効率的に広げられるので、マスクケースの操作性を格段に向上できる。
請求項6の発明は、例えば図12に示すように鼻・口・顎を立体的に覆えるマスクを縦に二つ折りした際にできる曲線状の縁に沿うように中央接合縁近傍の右側面体と左側面体の内側どうしを接合して中央接合帯とする事で、各々の係止片を指でつまんで右側面体と左側面体とを左右に引っ張ると、平面状だった右側面体と左側面体が、中央接合帯の曲線に合わせて立体的に変形して、顔面に装着されたマスク表面近くに沿うことができる立体的な空間を、形成できる構造となっている。
請求項1の発明では、二つ折りの立体マスクの折り縁の曲線に合った左右の側面体を接合してマスクケース本体を製作したので、曲線形状を含む二枚のシートを接合しなければならず製作上の手間がかかった。本発明では、一枚のシートを二つ折りにして直線状の中央接合縁が作られて、その近くの二枚のシートの内側を立体マスクの曲線の折り縁に沿わせるように接合することで、マスク本体を開いた際に立体マスクと同じような3次元空間を再現する事ができる。左右の側面体を接合する線は、曲線状に全て連続する必要はなく、曲線に近い位置で断続的な直線状の接合部を作ればよく、特に中央接合縁の中央部はそのまま利用できる。曲線状の中央接合縁の簡易的な代用構造として中央接合帯を用いれば製作の手間を省くことができる。
請求項7の発明は、例えば図13に示すように中央接合帯に含まれる中央接合縁の中央部を残して上下部分は、鼻・口・顎を立体的に覆えるマスクを縦に二つ折りした際にできる曲線状の縁に近似的に沿うように切断され、切断された端縁どうしは少なくとも一部が接続されている構造となっている。
請求項7の発明は、請求項1の第一実施形態と同じ機能と効果を発揮できる構造を、請求項6の実施形態よりさらに簡略的な構造として提示している。シートを二つ折りしてできる直線状の中央接合線の中央部を残して、中央接合線の上下はマスクケース本体に納まる二つ折りの立体マスクの折り縁の曲線の近くを直線状に切断すると、中央に残った中央接合線と連続した立体マスクの曲線に近似した中央接合縁ができ、上下の切断部分の一部をテープ等で繋ぐことで、直線で構成された簡易曲線の中央接合縁が完成する。曲線と同じ効果を直線の組み合わせで実現できるので製作の手間が省ける。
請求項8の発明は、例えば図13、図14に示すように、両側の係止片の上に指を載せ押し込んで、マスクケース本体内側に収納されているマスクを指で係止片と共につまむことができる大きさで係止片が形成される。右側面体と左側面体の中央部にある係止片の付け根部分は、魚の胸ひれのように、切らずに残し、他の部分は中央接合縁側に向けて右側面体と左側面体のシートを切り込んで形成する構造となっている。
係止片にマスクの耳かけを繰り返し引っ掛けていると、その都度、力が加わると共に付け根からの回転動作も行われるので、接合部には強度と耐久性が求められるが、側面体のシートを切り込んで形成することで、側面体と連続した構造となり安定した強度の係止片を作ることができる。
また、マスクの耳かけ部を耳から係止片に移し、マスクが定位置に収まった状態のケースを顔面前から引き離す際に、フレームの入っている不織布製マスクや、腰のある布製の立体マスクでは形状が維持されやいので、ケース内でズレずに移動できるが、軟らかいウレタン、樹脂製の立体マスクではマスクケース本体に両側から力を加えて意識的にマスクを挟み込むようにしないと、移動中に形を維持できずにずり落ちてしまう場合もある。そんな際に、ある程度の硬さのある左右の側面体の一部を切り抜いて作られた係止片の上に指を置いて両側から、その下にあるマスクと一緒につまむようにすると、係止片の部分だけは動き易くなっているので、挟み込む力を効率よくマスクに伝えることができ、マスクの形状保持とケースの移動動作が容易になる。
両側の係止片を、その下のマスクも一緒に挟むように意識しながらつまんで、ケースを顔面位置から移動させると、マスクがケースからはみ出てしまうのを防止できるとともに、係止片から耳かけ部が外れるのも確実に防ぐ効果があるので、不織布製マスクや布製立体マスクも含め全て同様に行えば、より確実に安定してマスクをマスクケースに収る動作を完了させることができる。
請求項9の発明は、全ての図で示すように、耳かけ側端縁には、縁の中央部にマスクの耳かけの付け根部と同程度の幅で前記係止片とは反対方向に延出した突出片が設けられ、突出片の根元には耳かけガイド凹部が形成されて、マスクの耳かけ部が係止片にたるみの無い状態で係止されることで、収納されたマスクの耳かけの付け根部は前記耳かけガイド凹部に引っ掛かる構造になっている。
突出片を耳かけ側端縁に設ける効果は3つある。一つ目は、突出片と耳かけ側端縁が交差する隅部の耳かけガイド凹部があることで、マスクを外してケースに移す時に目で確認できず手だけの作業でも、耳かけ部を所定位置に収め易くする手掛かりとなる。この機能は、特許文献1でも開示されている。
二つ目の効果は、マスク本体をケースに収納して耳かけを係止片に引っ掛ける際、耳かけにたるみを生じさせないように多少の張力を生じさせるので、マスク本体が引きずられてケースから外に飛び出さないように、突出片でマスク本体の端部を遮って移動を防止している。この機能は、特許文献1とは構造、機能が異なる。
三つ目の効果は、マスクケースに収納された軟らかいウレタン、樹脂製の立体マスクを装着する時、顔面近くでケースを広げた際に、マスクの自重で下に垂れ下がろうとするため、突出片での耳かけ部支持は不可欠となる。このタイプのマスク装着時は、マスクケースを多少寝かせるような状態にして下向き加減で装着動作を行うと、よりスムーズに完了することができる。特許文献1では、耳かけ部はたるんだ状態なので構造、機能が異なる。
請求項10の発明は、例えば図11、図14に示すように、装着したマスクをその表面に直接触れずに、縦に二つに折った形態でマスク用ケースに収納する方法であって、耳かけ部を除いて縦に二つ折りにしたマスク本体が、はみ出さないように挟み込める大きさの右側面体と左側面体が、マスク本体の折り縁と同じ側の縁で、中央接合縁として繋がっている二つ折りのシートでマスクケース本体は形成されており、右側面体と左側面体の表面中央部には、マスクケース本体にマスクが収納された際に、中央接合縁に対向する耳かけ側端縁から露出する耳かけ部の端部を係止できる係止片が設けられていて、各々の係止片を指でつまんで マスクケース本体を保持しながら、中央接合縁を中心にして右側面体と左側面体を左右に引っ張ることで、顔面に装着されたマスク表面に近接することができる空間を、右側面体と左側面体の間に形成した後、マスクケース本体の裏面を顔面のマスクに沿わせながら、マスクケース本体の耳かけ側端縁から露出した状態で耳に掛けられているマスクの耳かけ部を、係止片に移し替えてマスクをマスク用ケースに収納した後、係止片に指を載せて、当該係止片の下のマスクを両側の係止片で挟み込むようにつまみながら、マスクケース本体を顔面から引き離してマスクをマスク用ケースに収納する方法になっている。
左右側面体の表面中央の係止片を夫々両手でつまんで、装着したマスクに沿わせるように広げた後、耳かけ部を耳から係止片に移し替えることで、マスクを二つ折りした状態でマスクケースに収納されたことになるが、マスクケースがまだ顔面とマスクに押し付けられた状態から、マスクが収まって平面的に閉じたケースの状態に移行させるにはケースの構造を利用した重要なコツがある。マスク本体はケース内で二つ折り状態で固定されているわけではないので、フレームの入った不織布製のマスクや腰のある布製の立体マスクでは、二つ折りの構造にされることで形状を維持する程度の強度が生み出されてケースの側面体に沿って何とか形を維持してくれるが、ウレタン、樹脂製の立体マスクでは自力で形を維持するのは難しいため、マスクケースがまだ顔面とマスクに押し付けられた状態の時から、係止片に載せた指で下のマスクを挟み込んでマスクの形を維持するように意識しながらケースを顔面から引き離すと、円滑に必要動作を行える。この時、耳かけ部は係止片に抑え込まれて出口がなくなるので外れることは全くなくなる。
通常時は平面状のマスク用ケースを、右側面体と左側面が体の表面中央に取り付けられた係止片を外側(左右)に引っ張ることで、右側面体と左側面体が円弧状の接合部の中央接合線と同じ曲率で立体形状に変形させることができるから、マスク用ケースを装着したマスクの前でと相似形に立体化させ近づけた後、マスクの上の所定位置に正確に沿わせることができるので、マスクをケースに収納する作業と、顔面にマスクを装着する作業を、マスク表面に触らずに、容易に素早く行うことができる。
さらに、マスクが収納されたマスク用ケースから顔面にマスクを装着する場合にも、係止片を指でつまんで外側(左右)に引っ張ると、内側にマスクが収まった状態のマスク用ケースが顔面に合った形に立体的に広がる。つまり、マスクに触ることなく顔面に装着した場合と同じ形状に事前に広げることができるので、そのまま鼻・口・顎が覆われる所定位置に合わせてマスク用ケースを顔面に沿わせた後、片方の手でマスク用ケースを押さえながら、係止片に固定されていたマスクの耳かけ部を耳に移動し、係止片を持って前記ケースを顔面から引き離せば、全くマスク表面に触れずにマスクを装着できる。
また、マスクケース本体とは別体の、耳かけ部の端部を保持するための係止片を設けたことにより、耳かけ部がたるみが無い状態で固定し易くなるとともに、目視できない状態での指先でのマスクの収納、着脱操作が容易に確実に行えるようになった。
(a)第1実施形態を側面から見た図。(b)立体化されたマスクを二つに折った側面から見た図。 (a)→(b)第1実施形態で、マスクケース本体内に「立体的な空間」を形成させる方法の説明図〔上段〕。〔下段〕は前記説明図の要点を模式化した図。 第1実施形態でマスクを外してケースに収める手順説明図(その1) 第1実施形態でマスクを外してケースに収める手順説明図(その2) 第1実施形態でマスクを外してケースに収める手順説明図(その3) 第1実施形態でマスクを外してケースに収める手順説明図(その4) 第1実施形態でマスクが収納された状態の俯瞰図。 (a)第2実施形態の側面から見た図。(b)第2実施形態の側面から見た図(係止片を上方に回転させた状態)。 第1実施形態でマスク用ケースからマスクを装着する手順説明図 第1実施形態のマスクをケースを広げて収納状態を見ている図。 (a)第3実施形態を側面から見た図。(点線は収納された立体マスク)(b)第3実施形態を指でつまんで広げた状態図。 (a)第4実施形態を側面から見た図。(点線は収納された立体マスク)(b)第4実施形態を指でつまんで広げた状態図。 (a)第5実施形態を側面から見た図。(点線は収納された立体マスク)(b)第5実施形態を指でつまんで広げた状態図。 (a)マスクを収納した第4実施形態を指で押さえて保持している図。(b)第4実施形態で収納したマスクを指で挟んでいる図。(係止片は切込タイプ)
図1は、マスクが矢印のように本発明のマスク用ケース1内の点線位置に収納されるのを模式的に示した図で、(a)がマスクが入っていないケース1の状態を横から見た図で、(b)はケースに入る対象のマスク2を二つに折った図である。マスク2の折り返し部21の円弧とマスクケース本体3の中央接合縁6の円弧の曲率が同じであることが本件発明の重要な要素の一つになる。
(a)をさらに詳しく説明すると、マスクケース本体1に収納されたマスク2はケース内では二つ折りの状態で右側面体4と左側面体5のシート間に外周に5〜10mm程度の隙間を設けて収まる。耳かけ部は耳かけ側端縁7からはみ出るので、マスクの耳かけ部付け根22で右側面体4と左側面体5の表側側に折り返し、ずれ動かないように耳かけガイド凹部12を通り、右側面体4と左側面体5の表面中央部に設けられた係止片10の付け根に耳かけ部11の端部が引っ掛けられる。
係止片10の位置と形状は、マスクの耳かけ部付け根22から耳までの距離と同じ長さをマスク用ケース1上で再現すれば良い。その結果、耳かけガイド凹部12から5cm程の位置に耳と同じような大きさの係止片10のプレートを取り付けると、耳かけ部11はたるみの無い状態で固定された。係止片は付け根の幅を狭くして耳かけガイド凹部12からの位置を遠くしても可能であるが、耳と同じようなある程度の幅のある係止片10を用いた方が耳かけ部11がずれずに安定することが分かった。
係止片10の位置はマスクの大きさや耳かけ部11の長さで変わる必要があるので、マスクケース本体3の大きさと係止片10の取り付け位置は大きさに合ったものを数種類用意するか、係止片10の取り付け位置を面ファスナーなどを用いることによって調整できるようにする事が考えられる。
マスクケース本体3の素材は、クリアホルダーと呼ばれる文具に使われれる程度の厚さと強度の合成樹脂製のシートが曲面に変形しやすく形も維持しやすいので使い易い。消毒をする上でも都合が良い。ただし、紙、布、薄い金属板等であっても前記の要求性能に合えば使えない事はない。
プリーツを有する不織布製のマスク2は使用前は長方形であるが、使用時には鼻・口・顎を覆うように広げるので、扇子の扇面形、あるいは下底部が外側に膨らんだ曲線の略台形状になる。この形状は二枚のシートを中央部分で円弧状に接合しているウレタン製の立体マスクが畳まれた形状と同じで、他に布製などでも立体マスクは同様のものが多い。つまり、不織布マスクを含め立体的になるマスクを縦二つ折りにすると出現する、折り返し縁21の円弧の形が機能的に鼻・口・顎を覆える立体化マスク作るために確立された一つのデザインのようだ。
本発明では、その点に着目して立体マスクの折り返し縁21の円弧と同じ曲率でマスクケースを作れば当然、空間に無駄のない立体マスク用マスクケースになるばかりでなく、ケースを広げると図2のように、中央接合線6の円弧の作用で立体マスクと同じように変形して立体的に広がることが分かった。
ただし、右側面体4と左側面体5の平面のシートからなるマスクケース本体3では、図3のように装着したマスク20をマスクケース本体3内に取り込む作業のために持ち手となるものが欲しくなるのと、大きさを最小限にしたマスクケース本体3からはみ出す耳かけ部11をどのように収めるかという改善課題が残った。その二つの課題を解決するために右側面体4と左側面体5の表面上に係止片10を設けて、取っ手としてケースを保持する、耳かけ部11の端部を保持するという2つの機能を持たせることで解決させることにした。
図2は、図3のように装着したマスク20をマスク用ケース1に収納する際と、図9のように収納したマスクを装着する際に必要となる本発明の重要な機能を説明するための模式図である。(a)上図は、マスクケース本体3表面に取り付けられた一対の係止片10を両手でつまんで中央接合線6を中心にして、右側面体4と左側面体5を左右に引っ張ろうとする状態を示し、下図はそれを更に模式化した図で右側面体4と左側面体5の表面の変形を説明するために点線が描かれている。(平面なので直線になっている。)(b)上図は、右側面体4と左側面体5が係止片10で左右に引っ張られることで、右側面体4と左側面体5で囲われた空間が中央接合線6の曲線に合わせて曲面に変形する様子を示している。右側面体4と左側面体5の内側には、立体的な空間16が出現する。この空間を形作るポイントとなる中央接合線6の曲率は、立体マスク20を二つ折りした際の折り返し部20と同じ曲率なので、装着された立体マスク20と同じ表面形状を作り出すことができる。(b)下図はそれを更に模式化したもので、平面で直線だった点線が、中央接合線6と略同じ曲率の点線に変形して、立体的な空間16を形成している。
立体マスク20は顔面に沿わせることで立体化するが、マスクケース本体3は立体物(顔面)に押し付けて立体化させるのではなく、顔面の前の空中で自ら立体化することで、図3のように装着した立体マスク20をマスク用ケース1に収納する際と、図9のように収納した立体マスクを装着する際に、作業し易い状態を作りだせると思い至った。つまり、収納の際は立体化したケース本体3をそのままマスクに被せることができるし、装着する際は装着しているマスクと同じ形の立体に広げられた状態でマスクケース本体3に張り付いているマスクをそのまま鼻・口・顎の上に被せればいいので、マスクの表面に指を触れずに済む上、作業は非常に効率的にこなせる。
右側面体4と左側面体5だけではマスクケース本体3を3次元的な立体に変形させつつ保持するのは難しいので、右側面体4と左側面体の表面中央部に係止片10を取り付けると、右側面体4と左側面体を立体化させるのに都合のよい係止片の付け根部26に一点集中的に力を伝えることができて、容易に変形させることができるようになった。
図3から図6は装着した立体マスクをマスク用ケース1に収納するまでの手順の説明図である。まず、図3のように装着した立体マスク20の前方でマスク用ケース1の係止片10を両手の指でつまんで左右に引っ張ってマスクケース本体3を装着している立体マスク20の形状に沿うように立体化させる。
次に図4のようにマスクケース本体3をマスク20の上に押し当てて、左手だけで落下しないように押えたながら左手の指先で係止片10を耳側に回転させて倒した後、右手で耳から耳かけ部11を外して、その端部を係止片10の上に載せる。その際、耳かけ部11が耳かけガイド凹部12を通過しているか注意する。
次に図5のように、耳かけ部11が係止片10の上の中央部あたりに載った状態で、係止片10を鼻の方に回転させて倒していく。すると耳かけ部は、係止片10の付け根の方にずれながら移動する。係止片10の形が付け根部26に向かってすぼまっていると耳かけ部11がスムーズに付け根部26側にずれ動いて所定の位置に納まり易くなる。耳かけ部の移動を目視できない状態での指先による操作であるが、耳と同じくらいの比較的大きな係止片10を用いることによって、耳かけ部11を係止片10の上のどこかに置いてやれば、係止片10を起こしてやるだけで最終的な落としどころである付け根部26まで自動的に導かれてしまうので、人の動作の許容範囲を広げてくれる。
左耳の耳かけ部11を係止片10に引っ掛ける際は、右側と同じ手順で行う。ここまでの動作は、右左どちらら先に行っても構わない。
次に図6のように、両側の係止片10に耳かけ部11を係止させると係止片10の先端は中央接合縁6より突出した状態で二枚が重なって揃うので、その部分を指つまみ片13として指で摘まむことで、耳かけ部11が確実に外れない状態にするとともに保持しているマスク用ケース1を図6に矢印で示したように、顔面から引き離す事により立体マスク20の収納は完了する。
図1〜図7に示すように、マスクケース本体3の耳かけ側端縁7から露出する耳かけ部11の端部を、係止片10に引っ掛ける際にマスクが所定の位置からずれにくくするために、耳かけ側端縁7にはマスクの左右端部と同程度の間隔で耳かけガイド凹部12が設けられていて、係止片7は付け根部26の縦寸法がマスクの左右端部の縦寸法と同じか若干小さい程度で、耳かけ側端縁7と略平行に取り付けられたプレートであり、幅は上方に行くに従い徐々に広がるか少なくとも同じ幅になっている構造となっている。
マスクケース本体3を顔面のマスクの上に押し当てながらマスクをマスクケースに収納する動作を行うので、その作業状況を直接自分の目では見えないため、動作に多少の誤差があっても本来あるべき形に自動的に修正される構造であることが望ましい。マスクの耳かけ部11を耳かけ側端縁7で折り返して、係止片10に引っ掛けようとする際に耳かけ側端縁7から上端縁8や下端縁9にずれて移動してしまう事が考えられるので、V字型の耳かけガイド凹部12を設けることで耳かけが所定位置に誘導されやすくなる。
係止片10に耳かけ部11を引っ掛ける動作も、見えない状態で指先の感覚だけで行うので動作を補助してくれる構造が望まれる。係止片10を指先で耳側に折り返してその上に耳かけ部11を載せた後、係止片10を鼻側に戻して付け根部26に耳かけ部11が収まって耳かけ部11の係止が完了するのだが、ある程度の大きさの係止片10の場合、その上のどこかに耳かけ部11を置くのは容易であり、どこかに置いた後に係止片10を立ち上げて反対方向に回転させてやると耳かけ部11のゴム等が係止片10の付け根部26側にずれ動いて所定位置に誘導し易い。また、係止片10が付け根から末広がり状になっていると、係止片10を回転させて耳かけ部11を付け根部26まで移動させようとする際にずれ動き易くなる。
図1、図6、図7に示すように、係止片10は、中央接合縁6側に倒した場合、マスクケース本体3の端縁より突出する長さを有していて、係止片10の突出部分は二枚重なった状態で指つまみ片13を形成する構造となっている。
顔面から、マスク用ケース1にマスク20が移され保持された後、
顔面に張り付いた状態のマスク用ケース1を顔から引き離さないといけないが、持ち手が無いとうまく力が伝わらない。そこで、耳かけ部11を引っ掛けて、鼻側に折り返された係止片10が2枚とも同じ方向を向いているので、係止片10の長さをマスクケース本体3から突出する長さとして、突出部分を指つまみ片13とすることで、ここを指でつまめばマスクが収納された状態のマスク用ケース1を容易に顔面から引き離す事ができる。また両方の係止片10の端部を押さえているので係止片10が動いて耳かけ部が外れることもない。さらに、合わされた指つまみ部に面ファスナーを取り付ければ確実に耳かけ部11とマスク自体も収納された状態になる。
図7はマスク20が収納された後のマスク用ケース1の状態図である。耳かけ部11は耳かけガイド凹部12から係止片10の付け根まで露出した状態になる。二枚重なっている指つまみ片13と耳かけ側端縁7の突出片14には面ファスナー15などを取り付けておくとマスク用ケース1をポケットやバッグなどにしまう際に、収納したマスクが外れてしまうのを防止できる。
図7の実施形態1では、マスクの左右の耳かけ部11は夫々マスク用ケース1の左右の係止片10に係止されているが、この組み合わせを逆にして右の耳かけ部11を左の係止片10に左は右と組み合わせて交差させると、突出片15の面ファスナー15と同じ効果を発揮してマスクケース本体3が勝手に開いてしまうのを防止することができる。収納したケースを多少長い時間持ち運ぶ時に利用できる。
次に収納したマスク19の表面に触れることなく装着する手順を図7、図9と図10及び図4で説明する。マスクが収納された図7のマスク用ケース1の係止片10を両手でつまみ、顔の前で左右に引っ張って広げると図9のような状態になる。その状態をマスク19をつけようとしている人の目線でマスク用ケース1を見た様子が図10で示されている。
マスクケース本体3は、係止片で左右に引っ張られることで、中央接合線6の曲線に合わせて立体的に変形している。変形してできた立体的な空間16は立体マスク19が顔面で立体化する際の形と略相似形となるので、マスクケース本体3に張り付いて強制的に広げられている立体マスク19は既に装着された際と近い形になっている。広げた形のまま顔面に移動すると、それだけで無理なく顔面上の本来マスクをつけようとする位置に立体マスク19は納まることになる。
次に図9,10のように係止片10に固定されている耳かけ部11を片方ずつ外して、図4のように耳に移動させてれば立体マスク19の装着は完了する。
特許文献2のように、抗菌処理を施した介装プにレートを収納された立体マスク19の間に挟むこともできる。例えば図10おいて右側面体4の上端縁8に介装プレート(図示せず)を接合して、立体マスク19の間に折り込めるようにすればよい。
図8は第2実施形態を示したもので、(b)図は係止片10を回転して持ち上げた状態の図である。第1実施形態では右側面体4と左側面体5を耳かけ側端縁7側で切り込んで耳かけガイド凹部12と突出片14が作られていたが、係止片10と突出片14を一体化して一枚の単純な長方形のプレートにして、右側面体4(左側面体5)と重ね合わせることで耳かけガイド凹部12を形成できるデザインにした。係止片10と突出片14を一体化したプレート18は、接地面が広いので係止片が取り付け易くなるとともに、耳かけ部11の長さに対応して係止片10の位置を調整できる細工もし易くなる。
立体マスクは、いろいろな形状のものが作られるようになってきている。本発明のマスク用ケース1に収納できない形状の物もあると思われるが、マスクを二つ折りして折り返し縁21が全て円弧のものだけでなく、両端のみ円弧で中央部が直線になっているものもあり、耳かけ部についても、不織布マスクで用いられるゴム以外にウレタン立体マスクではマスク面が連続してウレタン素材で作られているものもあり、様々であるが、本件発明の、マスクケース本体3が立体化し、その表面上に係止片10が取り付けられているという基本的構成が守られていて若干の形状や位置変更で対応できる範囲であれば、収納対象とする立体マスクは限定されない。
図11は第3実施形態を示したもので、(a)図は、点線のマスク本体2を収納したケース側面図、(b)図は突出片14を持ってケースを左右に広げた状態図。二つ折りのマスク本体2が隠れる大きさの二つ折りシートで左右の側面体4,5を作り、折り目となる中央接合縁6を中心にして、突出片14を持って顔のマスクに沿うように広げて、耳から耳かけ部11を係止片10に移し替える。耳かけ部11の付け根が突出片の根元の耳かけガイド凹部12に引っ掛かるので、耳かけ部がたるまない状態で係止片10に係止できる。顔面近くにあるケース本体3に収まっているマスク本体2の折り返し縁21辺りを左右の側面体4、5の表面から指で挟み込むようにすると、マスクが収まった状態でマスクケース本体3を移動できる。
第3実施形態は、第1実施形態を基にして構成要素を省いたり簡略化している点があるので、機能的には劣る点もあるが、本発明の当初目的である「装着している立体マスク表面に触れずにマスクケースに二つ折り状態で収納及び装着できる。」を達成できる範囲で単純化させた構成を導き出したものであるので、製品化にあたって製作の容易性、製造コスト削減を検討した結果の実施形態と言える。
図12は第4実施形態を示したもので、(a)図は、点線のマスク本体2を収納したケース側面図、(b)図は係止片10を持ってケースを左右に広げた状態図。一枚のシートを二つ折りにして中央接合縁6を作り、その近くに置いた立体マスク本体の折り縁21に沿うように左右の側面体4、5の間に接合部29を作ることで、曲線状の中央接合縁と同じ効果の中央接合帯ができる。接合部29は接着、両面テープ、溶着、縫い合せ等特に限定はない。接合部は連続したものでなくてもよい。
第3実施形態と異なり、係止片10を大きくして指でつまめるようにしたので、マスクの耳かけ部11を係止する機能、指でつまんでケース本体3を保持する機能、指でつまんで左右に引っ張りケース本体3をマスクに沿うように立体化させる機能、および左右の側面体4,5を切り込んで作った係止片10においてはマスクケース本体3内のマスクがズレ動かないように指の挟み込む力を伝わり易くさせる機能がある。図11、12の係止片10は係止片の付け根部26を左右の側面体4,5の表面に接合して取り付けられている。
図13は第5実施形態を示したもので、(a)図は、点線のマスク本体2を収納したケース側面図、(b)図は係止片10を持ってケースを左右に広げた状態図。シートを二つ折りしてできる直線状の中央接合線21の中央部を残して、上下を斜めに切断24して、その縁の一部をテープで接合25することで、直線で構成された簡易曲線の中央接合縁6ができる。切断縁は直線であったが、曲線でも構わない。接合はテープ以外に接着、溶着、縫製等特に限定はされない。接合部も一部でも全体でも構わない。
図14はマスクの耳かけを耳から係止片に移し、マスクがケース内の定位置に収まった状態で顔面前から引き離す動作時を説明したもので、この図では軟らかいウレタン、樹脂製の立体マスクで表現している。装着したマスク20をはマスクケース本体3に収納後、係止片10を指で押さえて両側から意識的にマスク本体19挟み込むようにしないと、(a)図に移動中に形を維持できずにずり落ちてしまう場合もある。そんな際に、ある程度の硬さのある左右の側面体4,5の一部を切り抜いて作られた係止片10の上に指を置いて両側から、その下にあるマスク19と一緒につまむようにすると、係止片10の部分だけが自由に可動することができるので、効率よく挟む力をマスクに伝えることができ、マスクの形状維持とケースの移動動作がやり易くなる。
(b)図では係止片10を引っ張って顔面に合わせて広げた状態時と異なり、マスクケース本体3は係止片10の上に指を置いて、マスク本体19をつまみ易いように左右の側面体4,5は内側に凸状に湾曲する形状に変化している。
係止片10を図のように左右側面体4、5を切り込んで作ると、それによる効果はあるものの、図13(b)のように、係止片10は指でつまんで操作されるので、収納されたマスク本体19の表面に係止片10が接して感染リスクが生じてしまうので、左右側面体4、5裏面の係止片10を切り抜いた穴に弾力性や、すべり止め効果のある薄いシートなどを貼ればよい。
本発明は、マスクケースとして量産・流通可能なので産業上の利用可能性がある。
1 マスク用ケース
2 マスク本体〔二つ折り状態〕
3 マスクケース本体
4 右側面体
5 左側面体
6 中央接合縁
7 耳かけ側端縁
8 上端縁
9 下端縁
10 係止片
11 耳かけ部
12 耳かけガイド凹部
13 指つまみ片
14 突出片
15 面ファスナー
16 立体的な空間
17 中央接合縁の曲率
18 係止片10と突出片14を一体化したプレート
19 マスク本体(ケース内で広げた状態)
20 立体マスク(装着時)
21 マスクの折り返し部
22 耳かけの付け根部
23 中央接合帯
24 中央接合縁の切断部
25 中央接合縁切断部の一部接合部
26 係止片の付け根部
27 係止片の取付け接合部
28 係止片の切り取り縁
29 左右側面体接合部

Claims (10)

  1. マスクを縦に二つに折った形態で収納できるマスク用ケースの構造であって、鼻・口・顎を立体的に覆えるマスクを二つ折りにし、耳かけ部を除いた輪郭形状より一回り大きく、かつ同じ形のシートからなる右側面体と左側面体を重ねて、前記右側面体と前記左側面体の一方の縁部どうしを曲線状に接合して中央接合縁とした構造のマスクケース本体を形成し、前記右側面体と左側面体の表面中央部には、前記中央接合縁に対向する耳かけ側端縁から露出する耳かけ部の端部を係止できる係止片が設けられていて、前記各々の係止片は指でつまんで前記マスクケース本体を保持できるとともに、前記中央接合縁を中心にして左右に引っ張ることで、平面状だった前記右側面体と左側面体が、前記中央接合縁の曲線に合わせて立体的に変形して、顔面に装着されたマスク表面近くに沿うことができる立体的な空間を、前記右側面体と左側面体の間に形成できることを特徴とするマスク用ケースの構造。
  2. 装着したマスクをその表面に直接触れずに、縦に二つに折った形態でマスク用ケースに収納する方法であって、鼻・口・顎を立体的に覆えるマスクを縦に二つに折って、耳かけ部を除いたマスク本体部分の輪郭形状より一回り大きく、かつ同じ形のシートである右側面体と左側面体を重ねて、一方の縁部どうしを曲線状に接合して中央接合縁としてマスクケース本体が形成されて、前記マスクケース本体にマスクが収納された際に、前記中央接合縁に対向する耳かけ側端縁から露出するマスクの耳かけ部の端部を係止できる係止片を、前記右側面体と左側面体のそれぞれの表面中央部に設けておき、前記各々の係止片を指でつまんで前記マスクケース本体を保持しながら、前記中央接合縁を中心にして前記右側面体と左側面体を前記係止片を用いて左右に引っ張ることで、平面状だった前記右側面体と左側面体を前記中央接合線の曲線に合わせて立体的に変形させ、顔面に装着された立体マスク表面近くに沿うことができる立体的な空間を前記マスクケース本体の内側に形成させた後、前記マスクケース本体の裏面を顔面のマスクに沿わせながら、前記マスクケース本体の前記耳かけ側端縁から露出した状態で耳に掛けられているマスクの前記耳かけ部を、前記係止片に移し替えることでマスクを前記マスク用ケースに収納することを特徴とするマスクをマスク用ケースに収納する方法。
  3. マスク用ケースに収納されたマスクをマスクの表面に触れずに顔面にマスクを装着する方法であって、耳かけ部を除いて縦に二つ折りにしたマスク本体が、はみ出さないように挟める大きさの右側面体と左側面体が、前記マスク本体の折り縁と同じ側の縁で、中央接合縁として繋がっている二つ折りのシートでマスクケース本体は形成されており、前記マスクケース本体にマスク本体が収納され前記右側面体と左側面体の表面中央部に設けられた係止片に前記中央接合縁に対向する耳かけ側端縁から露出する耳かけ部の端部が係止された状態のマスク用ケースの前記各々の係止片を指でつまんで 前記マスクケース本体を保持しながら、前記中央接合縁を中心にして前記右側面体と左側面体を左右に引っ張ることで、マスクケース本体を左右に開いた状態で顔面に沿わせることができる空間を形成した後、前記マスク用ケース本体を鼻・口・顎を覆える位置に移動して顔面に沿わせた後、片方の手で前記マスク用ケースを押さえながら前記係止片に保持されていたマスクの前記耳かけ部を片方ずつ耳に移動させることでマスクの装着を完了させることを特徴とするマスク用ケースを用いたマスクの装着方法。
  4. マスクを縦に二つに折った形態で収納できるマスク用ケースの構造であって、耳かけ部を除いて縦に二つ折りにしたマスク本体が、はみ出さないように挟める大きさの右側面体と左側面体が、前記マスク本体の折り縁と同じ側の縁で、中央接合縁として繋がっている二つ折りのシートでマスクケース本体は形成されており、前記右側面体と左側面体の表面中央部には、前記マスクケース本体にマスクが収納された際に、前記中央接合縁に対向する耳かけ側端縁から露出する前記耳かけ部をたるみの無い状態で係止できる係止片が設けられていて、前記右側面体と左側面体を指で持ちながら前記中央接合縁を中心にして左右に広げることで顔面に装着されたマスク表面に沿わせることができる空間を、前記右側面体と左側面体の間に形成できることを特徴とするマスク用ケースの構造。
  5. 前記右側面体と左側面体とに各々設けられた係止片を指でつまんで 前記マスクケース本体を保持しながら、前記右側面体と左側面体を左右に引っ張ることで、顔面に装着されたマスク表面に沿わせることができる空間を、前記右側面体と左側面体の間に形成できることを特徴とする請求項4に記載のマスク用ケースの構造。
  6. 鼻・口・顎を立体的に覆えるマスクを縦に二つ折りした際にできる曲線状の縁に沿うように前記中央接合縁近傍の前記右側面体と左側面体の内側どうしを、接合して中央接合帯とする事で前記各々の係止片を指でつまんで前記右側面体と左側面体とを左右に引っ張ると、平面状だった前記右側面体と左側面体が、前記中央接合帯の曲線に合わせて立体的に変形して、顔面に装着されたマスク表面近くに沿うことができる立体的な空間を、前記右側面体と左側面体の間に形成できることを特徴とする請求項4に記載のマスク用ケースの構造。
  7. 前記中央接合帯に含まれる前記中央接合縁の中央部を残して上下部分は、鼻・口・顎を立体的に覆えるマスクを縦に二つ折りした際にできる曲線状の縁に近似的に沿うように切断され、切断された端縁どうしは少なくとも一部が接続されていることを特徴とする請求項4に記載のマスク用ケースの構造。
  8. 前記係止片の構造は、両側の前記係止片の上に指を載せ押し込んで、マスクケース本体内側に収納されているマスクを係止片と共につまむことができる大きさであり、前記右側面体と左側面体の中央部にある係止片の付け根部分は、魚の胸ひれのように、切らずに残し、他の部分は前記中央接合縁側に向けて前記右側面体と左側面体のシートを切り込んで形成することを特徴とする請求項1乃至は請求項4〜7のいずれか1項に記載のマスク用ケースの構造。
  9. 前記耳かけ側端縁には、縁の中央部にマスクの耳かけの付け根部と同程度の幅で前記係止片とは反対方向に延出した突出片が設けられ、前記突出片の根元には耳かけガイド凹部が形成されて、マスクの耳かけ部が前記係止片にたるみの無い状態で係止されることで、収納されたマスクの耳かけの付け根部は前記耳かけガイド凹部に引っ掛かることを特徴とする請求項1乃至は請求項4〜7のいずれか1項に記載のマスク用ケースの構造。
  10. 装着したマスクをその表面に直接触れずに、縦に二つに折った形態でマスク用ケースに収納する方法であって、耳かけ部を除いて縦に二つ折りにしたマスク本体が、はみ出さないように挟み込める大きさの前記右側面体と左側面体が、前記マスク本体の折り縁と同じ側の縁で、前記中央接合縁として繋がっている二つ折りのシートで前記マスクケース本体は形成されており、前記右側面体と左側面体の表面中央部には、前記マスクケース本体にマスクが収納された際に、前記中央接合縁に対向する前記耳かけ側端縁から露出する前記耳かけ部の端部を係止できる前記係止片が設けられていて、前記各々の係止片を指でつまんで 前記マスクケース本体を保持しながら、前記中央接合縁を中心にして前記右側面体と左側面体を左右に引っ張ることで、顔面に装着されたマスク表面に近接することができる空間を、前記右側面体と左側面体の間に形成した後、前記マスクケース本体の裏面を顔面のマスクに沿わせながら、前記マスクケース本体の前記耳かけ側端縁から露出した状態で耳に掛けられているマスクの前記耳かけ部を、前記係止片に移し替えてマスクを前記マスク用ケースに収納した後、前記係止片に指を載せて、当該係止片の下のマスクを両側の係止片で挟み込むようにつまみながら、前記マスクケース本体を顔面から引き離すことを特徴とするマスクをマスク用ケースに収納する方法。
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