本発明は、ループを備えた作業用衣服に関するものである。
従来より、特許文献1に示す如く環状のループを衣服に縫い付け、このループに鍵等を、フック等の接続具を介して係合可能とした衣服が既に公知となっている。また医療、介護、看護従事者(以下、「作業従事者」とする。)が着用する作業用衣服についても、図17に示す如く、帯状のループ(201)の両端を作業用衣服本体(202)に縫着したものが既に使用されている。
また、作業従事者(203)は一般的に、PHSやネームプレート等をストラップに接続するとともに、このストラップをたすきがけにした状態で作業を行うことが多い。そのため、作業中にかがむなどした場合には、ストラップに接続したPHSやネームプレートが自身の重さによって下方に垂れ下がり、患者や介護者に当たる等の事態が生じるおそれがあり、安全に作業することが困難な場合があった。
そこで上記の如き問題を防ぐためには、作業用衣服の側部に設けた図17に示す如き従来のループ(201)にストラップを、接続具などを介して係合することが考えられる。このように従来のループ(201)にストラップを係合する事により、PHSやネームプレート等が下方に垂れることなく安全に作業を行うことが可能となる。しかし、このような方法では、ループ(201)にストラップを係合するための接続具が必要となる。
そこで、本発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、作業従事者がたすきがけにしたストラップを、他に特別な道具や手間を必要とすることなく、容易に係合することができるループを備えた作業用衣服を得ようとするものである。
上述の如き課題を解決するため本願の第1発明は、作業用衣服本体に両端を固定した第1ループと、この第1ループに、係合具を介して一端を着脱自在に接続可能とするとともに他端を作業用衣服本体に固定した第2ループとを、作業用衣服本体の側部に備えたものである。
本願の第1発明は上記の如く、一端を第1ループに着脱自在とした第2ループを設けているため、作業従事者がたすきがけにしていたストラップを、第1ループと第2ループとの係合を解除して第2ループに挿通した後、この第2ループの一端を再び第1ループに係合させることによって、第2ループにストラップを係合配置することができる。そのため、作業時に作業従事者がかがんだ際にもストラップに接続したネームプレート等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、作業用衣服本体に両端を固定した第1ループに係合具を介して第2ループの一端を係合しているものであるから、この係合具の着脱を、第1ループに指を通して係合具を支持固定した状態で行うことができる。そのため、係合具の着脱を円滑に行うことができる。またこの第1ループには従来通り、接続具を介して鍵等を接続することができる。
また本願の第2発明は、帯材の一端を作業用衣服本体の側部に固定するとともに、この帯材の他端側を折り返して、この折り返した折曲部を作業用衣服本体に固定することにより、この帯材の一端と折曲部とを両端とする第1ループを備え、上記帯材の折り返しによって形成された折り返し片を第2ループとし、この第2ループを、先端に備えた係合具を介して、第1ループに着脱自在に接続可能としたものである。
本願の第2発明は上記の如く第2ループを、先端に備えた係合具を介して、第1ループに着脱自在に接続可能としたものであるから、作業従事者がたすきがけにしたストラップを、第1ループと第2ループとの係合を解除して第2ループに挿通した後、この第2ループの一端を再び第1ループに係合することによって、第2ループに係合配置することができる。そのため、作業従事者が作業時にかがんだ際にも、ストラップに接続したネームプレート等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、作業用衣服本体に両端を固定した第1ループに係合具を介して第2ループの一端を係合しているものであるから、この係合具の着脱を、第1ループに指を通して行うことができる。そのため、係合具の着脱を確実且つ円滑に行うことができる。またこの第1ループには従来通り、フックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また、帯材を折り返して作業用衣服本体に縫い付けるのみで、第1ループと第2ループの2つのループを形成することができるため、製造を容易なものとすることができる。
また本願の第3発明は、作業用衣服本体に両端を固定した第1ループと、この第1ループをまたいで位置するとともに一端を作業用衣服本体に固定し、他端を、作業用衣服本体に係合具を介して着脱自在に固定可能とした第2ループとを、作業用衣服本体の側部に備えたものである。
本願の第3発明は上記の如く第2ループの他端を、係合具を介して作業用衣服本体に着脱自在に接続可能としたものであるから、作業従事者がたすきがけにしたストラップを、この第2ループと作業用衣服本体との係合を解除して第2ループに挿通した後、この第2ループの他端を再び作業用衣服本体に係合することによって、第2ループにストラップを係合配置することができる。そのため、作業従事者がかがんだ際にもストラップに接続したネームプレート等が下方に垂れ下がる事態を防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。また上記第1ループには従来通り、フックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また作業用衣服本体には係合具を備え、この係合具の側方に、着用者の指を挿入可能とする切込み部を備えたものであっても良い。このように切込み部を設けることにより、この切込み部に指を差し入れて係合具を支持し、この状態で係合具の着脱を容易且つ円滑に行うことができる。
また本願の第4発明は、作業用衣服本体に両端を固定した第1ループと、この第1ループをまたいで位置するとともに一端を作業用衣服本体に固定し、他端を作業用衣服に固定された生地片に、係合具を介して着脱自在に接続可能とした第2ループとを、作業用衣服本体の側部に備えたものである。
本願の第4発明は上記の如く第2ループの他端を、係合具を介して作業用衣服本体の生地片に着脱自在に接続可能としたものであるから、作業従事者がたすきがけにしたストラップを、この第2ループの他端と生地片との係合を解除して第2ループに挿通した後、この第2ループの他端を再び生地片に係合することによって、第2ループにストラップを係合配置することができる。そのため、作業従事者がかがんだ際にもストラップに接続したネームプレート等が下方に垂れ下がる事態を防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、作業用衣服本体に固定した生地片に係合具を介して第2ループの他端を係合したものであるから、この係合具の着脱を、生地片を指で支持固定することによって行うことができる。そのため、係合具の着脱を安定した状態で円滑に行うことができる。また上記第1ループには従来通り、フックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また本願の第5発明は、作業用衣服本体に両端を固定した第1ループと、この第1ループをまたいで位置するとともに、一端を作業用衣服本体に固定し、他端を、作業用衣服本体に設けたポケットの開口縁に係合具を介して着脱自在に固定可能とした第2ループとを、作業用衣服本体の側部に備えたものである。
本願の第5発明は上記の如く第2ループの他端を、係合具を介して作業用衣服本体のポケットの開口縁に着脱自在に接続可能としたものであるから、作業従事者がたすきがけにしたストラップを、この第2ループの他端と開口縁との係合を解除して第2ループに挿通した後、この第2ループの他端を再び開口縁に係合することによって、第2ループにストラップを係合配置することができる。そのため、作業従事者がかがんだ際にもストラップに接続したネームプレート等が下方に垂れ下がる事態を防止することが可能となり、看護や介護等の作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、作業用衣服本体に設けたポケットに、係合具を介して第2ループの他端を係合したものであるから、この係合具の着脱を、指でポケット側を支持固定することによって行うことができる。そのため、係合具の着脱を安定した状態で円滑に行うことができる。また上記第1ループには従来通り、フックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また、上記の如く第1ループ及び第2ループの近くにポケットが備えられていることから、この第1、第2ループに係合した鍵やネームホルダー等をそのままの係合状態でポケット内に収納することが可能となる。そのため、第1、第2ループに係合したものが外部で揺れ動くなどの煩わしさがなく、また周囲に引っかかったりする危険もないため、作業を更に円滑に行うことができる。また上記第1ループには、従来通りフックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また本願の第6発明は、作業用衣服本体に両端を固定した第1ループと、この第1ループをまたいで位置する第2ループとを作業用衣服本体の側部に備え、第2ループは、両端を作業用衣服本体に固定するとともに、中央部を分離した一対の対向する分離片から成り、この一対の分離片を、係合具を介して互いに着脱自在に接続可能としたものである。
本願の第6発明は上記の如く第2ループは、一対の分離片を、係合具を介して互いに着脱自在に接続可能としたものであるから、作業従事者がたすきがけにしたストラップを、この一対の分離片の係合を解除して一方又は他方の分離片に挿通した後、この一方及び他方の分離片を再び係合することによって、第2ループにストラップを係合配置することができる。
そのため、作業従事者がかがんだ際にもストラップに接続したネームプレート等が下方に垂れ下がる事態を防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。また上記第1ループには、従来通りフックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また本願の第7発明は、作業用衣服本体に一端を固定するとともに他端を作業用衣服本体に第1係合具を介して着脱自在に接続可能とした第1ループと、この第1ループに対向して位置し、作業用衣服本体に一端を固定するとともに他端を上記第1ループに第2係合具を介して着脱自在に接続可能とした第2ループとを備えたものである。
本願の第7発明は上記の如く第2ループの他端を、上記第1ループに第2係合具を介して着脱自在に接続可能としたものであるから、作業従事者がたすきがけにしたストラップを、この第2ループと第1ループとの係合を解除して第2ループに挿通した後、この第2ループの他端を再び第1ループに係合することによって、第2ループに係合配置することができる。そのため、作業従事者がかがんだ際にもストラップに接続したネームプレート等が下方に垂れ下がる事態を防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、第1ループに係合具を介して第2ループの他端を係合しているものであるから、この係合具の着脱を、第1ループに指を差し入れて支持固定することによって行うことができる。そのため、係合具の着脱を安定した状態で円滑に行うことができる。
また上記の如く、第1ループもその他端を作業用衣服本体に第1係合具を介して着脱自在に接続可能としているため、フック等の接続手段を介することなく鍵等を直接第1ループに係合することができる。
また本願の第8発明は、作業用衣服本体の側部側に一端を固定するとともに、他端を自由端とし、この自由端に、一方係合部材と他方係合部材とを間隔を介して備え、この一方係合部材と他方係合部材とを互いに係合させることにより、自由端に環状部を形成可能とする第1ループと、作業用衣服本体に固定した環状の第2ループとを備え、この第2ループに上記第1ループの自由端を挿通配置した状態で、この第1ループの一方係合部材と他方係合部材とを互いに係合することにより、この第1ループの環状部と第2ループとを着脱自在に係合可能としたものである。
本願の第8発明は上記の如く第1ループを、上記第2ループに一方係合部材と他方係合部材とを介して着脱自在に接続可能としたものであるから、作業従事者がたすきがけにしたストラップを、この第2ループと第1ループとの係合を解除して第1ループに挿通した後、この第1ループの一方係合部材と他方係合部材とを再び係合してその環状部を第2ループに接続することによって、第1ループにストラップを係合配置することができる。そのため、作業従事者がかがんだ際にもストラップに接続したネームプレートが下方に垂れ下がる事態を防止することが可能となり、看護や介護等の作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また上記の如く、第2ループには従来通り、フックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また本願の第9発明は、両端を作業用衣服本体に固定した環状の第1ループと、作業用衣服本体の側部に一端を固定するとともに、他端を自由端とし、この自由端に、互いに着脱自在に係合可能な一方係合部材と他方係合部材とを間隔を介して備え、この一方係合部材と他方係合部材とを互いに係合させることにより、自由端に環状部を形成可能とする第1ループとを備え、この第2ループの自由端を上記第1ループに挿通配置した状態で、この第2ループの一方係合部材と他方係合部材とを係合することにより、この第2ループと第1ループとを着脱自在に接続可能としたものである。
本願の第9発明は上記の如く第2ループの自由端を、上記第1ループに一方係合部材と他方係合部材とを介して着脱自在に接続可能としたものであるから、作業従事者がたすきがけにしたストラップを、この一方係合部材と他方係合部材との係合を解除して第2ループに挿通した後、この第2ループの一方係合部材と他方係合部材とを係合して環状部を第1ループに接続することによって、第2ループにストラップを係合配置することができる。そのため、作業従事者がかがんだ際にもストラップに接続したネームプレートが下方に垂れ下がる事態を防止することが可能となり、看護や介護等の作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また上記の如く、第1ループには従来通り、フックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また、第1ループ及び第2ループは、作業用衣服本体の脇線に沿って備えたものであっても良い。
また、第1ループは作業用衣服本体の脇線に沿って位置するとともに、第2ループは第1ループとは直交方向に位置するものであっても良い。
また、第1ループ及び第2ループは、作業従事者の腰部に対応する位置に備えたものであっても良い。このように第1ループ及び第2ループを配置することにより、第1ループ及び第2ループに係合したものが作業従事者の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ及び第2ループにストラップや鍵などを安定した状態で係合することができる。
本願の第1〜9発明は上記の如く構成したものであるから、作業従事者がたすきがけにしたストラップを作業用衣服本体の側部に設けた第1及び/または第2ループに係合させることができるものである。従って、作業従事者が作業時にかがんだ場合などにも、この作業従事者が装着したストラップのネームプレート等が下方に垂れ落ちにくいものと成る。従って、医療、看護、又は介護等の作業を安全且つ円滑に行うことができる。
本願の実施例1について説明すると、図1に示す如く(1)は作業用衣服であって、医療、介護、看護従事者(以下、「作業従事者」とする。)が着用するものである。そして図2に示す如く、この作業用衣服本体(1)の側部(20)の脇線(3)に沿って、第1ループ(4)と第2ループ(5)とを設けている。そして第1ループ(4)はその両端(22)を作業用衣服本体(1)に縫着固定している。
また第2ループ(5)は、第1ループ(4)と同様に帯材(14)にて形成し、その上端(7)を、作業用衣服本体(1)の第1ループ(4)の上端(8)よりも上方位置に縫着固定している。そしてこの第2ループ(5)の下端(10)には一方係合具(11)を備えるとともに、この一方係合具(11)に係合可能な他方係合具(12)を、第1ループ(4)の外面(13)であって第2ループ(5)の対応位置に設けている。尚、本実施例では一方係合具(11)及び他方係合具(12)としてスナップを使用している。
このように第1ループ(4)に他方係合具(12)及び第2ループ(5)に一方係合具(11)を備えることにより、この一方係合具(11)と他方係合具(12)とを着脱自在に接続することによって、第2ループ(5)の上端(7)と下端(10)とを作業用衣服本体(1)に固定することができる。そのため、図1に示す如く作業用衣服を着用した作業従事者(2)がストラップ(15)をたすきがけにした際に、図2に示す如くこのストラップ(15)を、一方係合具(11)と他方係合具(12)との接続を解除した状態で第2ループ(5)に挿通した後、一方係合具(11)と他方係合具(12)とを接続することによって、図3に示す如く第2ループ(5)にストラップ(15)を係合配置することができる。
これにより、図4に示す如く作業時に作業従事者(2)がかがんだ際にも、ストラップ(15)に接続したネームプレート(16)が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、作業用衣服本体(1)に両端(22)を固定した第1ループ(4)の他方係合具(12)に第2ループ(5)の一方係合具(11)を接続しているものであるから、この一方係合具(11)と他方係合具(12)との着脱を、図3に示す如く第1ループ(4)に指を通して一方係合具(11)及び他方係合具(12)を支持固定した状態で行うことができる。そのため、係合具の着脱を円滑に行うことができる。またこの第1ループ(4)には、図5に示す如く従来通り、カラビナ(17)等の接続具を介して鍵(18)を接続することができる。
また上記の如く第1ループ(4)及び第2ループ(5)は、図1に示す如く作業従事者(2)の腰部(21)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(4)及び第2ループ(5)に係合したものが作業従事者(2)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(21)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(4)及び第2ループ(5)にストラップ(15)や鍵(18)などを安定した状態で係合することができる。
また、上記実施例1では一方係合具(11)及び他方係合具(12)としてスナップを使用しているが、本実施例2では一方係合具(25)及び他方係合具(26)として図6に示す如く面ファスナーを使用している。尚本実施例は、この一方係合具(25)及び他方係合具(26)以外の全ての構成を、上記実施例1と同様としている。
また、上記実施例1、2では、第2ループ(5)の上端(7)を作業用衣服本体(1)に縫着固定するとともに、下端(10)を第1ループ(4)に一方係合具(11)及び他方係合具(12)を介して着脱自在に接続可能としているが、本実施例3では第2ループ(31)の下端(40)を作業用衣服本体(32)に縫着固定するとともに、上端(39)を第1ループ(33)に一方係合具(34)及び他方係合具(35)を介して接続可能としている。
本実施例3について説明すると、作業用衣服本体(32)の側部(44)の脇線(36)に沿って、第1ループ(33)と第2ループ(31)とが設けられている。そして図7に示す如く、第1ループ(33)はその両端(46)を作業用衣服本体(32)に縫着固定している。
また第2ループ(31)は、第1ループ(33)と同様に帯材(38)にて形成し、その下端(40)を、作業用衣服本体(32)の第1ループ(33)の下端(41)よりも下方位置に縫着固定している。そしてこの第2ループ(31)の上端(39)には一方係合具(34)を備えるとともに、この一方係合具(34)に係合可能な他方係合具(35)を、第1ループ(33)の外面(42)であって第2ループ(31)の対応位置に設けている。
このように第1ループ(33)に他方係合具(35)及び第2ループ(31)に一方係合具(34)を備えることにより、この一方係合具(34)と他方係合具(35)とを着脱自在に接続することによって、第2ループ(31)の上端(39)及び下端(40)を作業用衣服本体(32)に固定することができる。そのため、作業用衣服を着用した作業従事者(43)がストラップ(図示せず。)をたすきがけにした際に、このストラップを、図7に示す如く一方係合具(34)と他方係合具(35)との接続を解除した状態で第2ループ(31)に挿通した後、一方係合具(34)と他方係合具(35)とを接続することによって、第2ループ(31)にストラップを係合配置することができる。
これにより、作業時に作業従事者(43)がかがんだ際にも、ストラップに接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、作業用衣服本体(32)に両端(46)を固定した第1ループ(33)に係合具を介して第2ループ(31)の一端を係合しているものであるから、この係合具の着脱を、第1ループ(33)に指を通して係合具を支持固定した状態で行うことができる。そのため、係合具の着脱を円滑に行うことができる。またこの第1ループ(33)には従来通り、カラビナ等の接続具を介して鍵を接続することができる。
また上記の如く第1ループ(33)及び第2ループ(31)は、作業従事者(43)の腰部(45)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(33)及び第2ループ(31)に係合したものが作業従事者(43)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(45)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(33)及び第2ループ(31)にストラップや鍵などを安定した状態で係合することができる。
また、上記実施例1〜3では、第1ループ(33)及び第2ループ(31)を作業用衣服本体(32)の側部(59)の脇線(36)に沿って配置しているが、本実施例4では第1ループ(47)を作業用衣服本体(48)の側部(59)の脇線(51)に沿って配置するとともに、第2ループ(50)を第1ループ(47)とは直交方向に配置している。本実施例4について説明すると、図8に示す如く、作業用衣服本体(48)の脇線(51)に沿って第1ループ(47)を配置するとともに、その両端(52)を作業用衣服に縫着固定している。
また第2ループ(50)は、第1ループ(47)の直交方向に配置されており、その一端(53)を作業用衣服に縫着固定している。また、この第2ループ(50)の他端(54)に一方係合具(55)を備えるとともに、この一方係合具(55)に係合可能な他方係合具(図示せず。)を、第1ループ(47)の外面(56)であって第2ループ(50)の対応位置に設けている。尚、本実施例では一方係合具(55)及び他方係合具としてスナップを使用している
このように第1ループ(47)に他方係合具及び第2ループ(50)に一方係合具(55)を備えることにより、この一方係合具(55)と他方係合具とを着脱自在に接続することによって、第2ループ(50)を環状に形成することができる。そのため、作業用衣服を着用した作業従事者(57)がストラップ(58)をたすきがけにした際に、このストラップ(58)を一方係合具(55)と他方係合具との接続を解除した状態で第2ループ(50)に挿通した後、一方係合具(55)と他方係合具とを図8に示す如く接続することによって、第2ループ(50)にストラップ(58)を係合配置することができる。
これにより、作業時に作業従事者(57)がかがんだ際にも、ストラップ(58)に接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、作業用衣服本体(48)に両端(52)を固定した第1ループ(47)の他方係合具に第2ループ(50)の一方係合具(55)を接続しているものであるから、この一方係合具(55)と他方係合具との着脱を、第1ループ(47)に指を通して係合具を支持固定した状態で行うことができる。そのため、係合具の着脱を円滑に行うことができる。またこの第1ループ(47)には従来通り、カラビナ等の接続具を介して鍵を接続することができる。
また上記の如く第1ループ(47)及び第2ループ(50)は、作業従事者(57)の腰部(60)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(47)及び第2ループ(50)に係合したものが作業従事者(57)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(60)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(47)及び第2ループ(50)にストラップ(58)や鍵などを安定した状態で係合することができる。
上記実施例1〜4では、第1ループ(47)と第2ループ(50)とを、それぞれ別個の帯材にて形成しているが、本願の第2発明である実施例5では、第1ループ(61)と第2ループ(62)とを、一の帯材(63)を折曲することにより形成している。本実施例5について説明すると、作業用衣服本体(64)の側部(73)の脇線(65)に沿って、第1ループ(61)と第2ループ(62)とが設けられている。
即ち、図9に示す如く、帯材(63)の一端(66)を下方に配置して作業用衣服本体(64)の脇線(65)に沿って配置するとともにこの作業用衣服本体(64)に縫着固定している。そして、この帯材(63)の他端側を上方に配置するとともに途中で反対側に折り返す。そして、この折り返した折曲部(67)を作業用衣服本体(64)に縫着固定している。
これにより、この帯材(63)の一端(66)と折曲部(67)からなる両端(75)が作業用衣服本体(64)に固定され、第1ループ(61)が形成されるものとなる。また、上記帯材(63)を折り返すことにより得られた折り返し片(68)を第2ループ(62)としている。そしてこの第2ループ(62)の先端(69)側に一方係合具(70)を配置するとともに、この一方係合具(70)の対応位置の第1ループ(61)の外面(71)に、この一方係合具(70)に接続可能な他方係合具(図示せず。)を配置している。
上記の如く第1ループ(61)に他方係合具及び第2ループ(62)に一方係合具(70)を備えることにより、この一方係合具(70)と他方係合具とを着脱自在に接続することによって、第2ループ(62)を環状に形成することができる。そのため、作業用衣服を着用した作業従事者(72)がストラップ(図示せず。)をたすきがけにした際に、このストラップを、一方係合具(70)と他方係合具との接続を解除した状態で第2ループ(62)に挿通した後、一方係合具(70)と他方係合具とを接続することによって、第2ループ(62)にストラップを係合配置することができる。
これにより、作業時に作業従事者(72)がかがんだ際にも、ストラップに接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、作業用衣服本体(64)に両端(75)を固定した第1ループ(61)の他方係合具に第2ループ(62)の一方係合具(70)を接続しているものであるから、この一方係合具(70)と他方係合具との着脱を、第1ループ(61)に指を通して係合具を支持固定した状態で行うことができる。そのため、係合具の着脱を円滑に行うことができる。またこの第1ループ(61)には従来通り、カラビナ等の接続具を介して鍵を接続することができる。
また、上記の如く帯材(63)を折り返して作業用衣服本体(64)に縫い付けるのみで、第1ループ(61)と第2ループ(62)の2つのループを形成することができるため、製造を容易なものとすることができる。尚、本実施例では一方係合具(70)及び他方係合具としてスナップを使用している
また上記の如く第1ループ(61)及び第2ループ(62)は、作業従事者(72)の腰部(74)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(61)及び第2ループ(62)に係合したものが作業従事者(72)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(74)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(61)及び第2ループ(62)にストラップや鍵などを安定した状態で係合することができる。
上記実施例1〜5では、第2ループ(62)の一端を作業用衣服本体(1)(32)(48)(64)に縫着固定するとともに、他端を第1ループ(61)に係合具を介して接続しているが、本願の第3発明である実施例6では、第1ループ(76)をまたいで第2ループ(77)を配置し、その両端(81)を作業用衣服本体(78)に固定可能としている。
本願の実施例6について説明すると、作業用衣服本体(78)の側部(90)の脇線(80)に沿って、第1ループ(76)と第2ループ(77)とが設けられている。そして図10に示す如く、第1ループ(76)の両端(81)を作業用衣服本体(78)に縫着固定している。
また第2ループ(77)は、第1ループ(76)と同様に帯材(89)にて形成し、その上端を、作業用衣服本体(78)の第1ループ(76)の上端(82)よりも上方位置に縫着固定している。そしてこの第2ループ(77)は、第1ループ(76)をまたいでその下端(84)に一方係合具(85)を備えるとともに、作業用衣服本体(78)の一方係合具(85)の対応位置に、この一方係合具(85)に係合可能な他方係合具(86)を設けている。尚、本実施例では一方係合具(85)及び他方係合具(86)としてスナップを使用している
このように第1ループ(76)に他方係合具(86)及び第2ループ(77)に一方係合具(85)を備えることにより、この一方係合具(85)と他方係合具(86)とを着脱自在に接続することによって、第2ループ(77)の上端(83)及び下端(84)を作業用衣服本体(78)に固定することができる。そのため、作業用衣服を着用した作業従事者(87)がストラップ(図示せず。)をたすきがけにした際に、このストラップを、図10に示す如く一方係合具(85)と他方係合具(86)との接続を解除した状態で第2ループ(77)に挿通した後、一方係合具(85)と他方係合具(86)とを接続することによって、第2ループ(77)にストラップを係合配置することができる。
これにより、作業時に作業従事者(87)がかがんだ際にも、ストラップに接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また、上記他方係合具(86)の側方には、着用者の指を挿入可能とする切込み部(88)を設けている。このように切込み部(88)を設けることにより、この切込み部(88)に指を差し入れて作業用衣服本体(78)に設けた他方係合具(86)を支持し、この状態で一方係合具(85)と他方係合具(86)との着脱を容易且つ円滑に行うことができる。
また上記の如く第1ループ(76)及び第2ループ(77)は、作業従事者(87)の腰部(91)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(76)及び第2ループ(77)に係合したものが作業従事者(87)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(91)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(76)及び第2ループ(77)にストラップや鍵などを安定した状態で係合することができる。
上記実施例6では、第1ループ(76)を第2ループ(77)をまたいで配置するとともに、その一端を作業用衣服本体(78)に一方係合具(85)と他方係合具(86)とを介して着脱自在に接続可能としているが、本実施例7では、第2ループ(93)を第1ループ(94)をまたいで配置するとともに、その一端を作業用衣服本体(95)に設けた生地片(96)に係合具を介して着脱自在に接続可能としている。
本願の実施例7について説明すると、作業用衣服本体(95)の側部(106)の脇線(92)に沿って、第1ループ(94)と第2ループ(93)とが設けられている。そして図11に示す如く、第1ループ(94)の両端を作業用衣服本体(95)に縫着固定している。
また第2ループ(93)は、第1ループ(94) と同様に帯材(98)にて形成し、その上端(101)を、作業用衣服本体(95)の第1ループ(94)の上端(100)よりも上方位置に縫着固定している。そしてこの第2ループ(93)は、第1ループ(94)をまたいでその下端(102)に一方係合具(103)を備えている。また作業用衣服本体(95)には、この一方係合具(103)の対応位置に生地片(96)を脇線(92)に挟みこんで縫着固定するとともに、この生地片(96)に、上記一方係合具(103)に係合可能な他方係合具(104)を備えている。尚、本実施例では一方係合具(103)及び他方係合具(104)としてスナップを使用している
このように第2ループ(93)に一方係合具(103)及び生地片(96)に一方係合具(103)を備えることにより、この一方係合具(103)と他方係合具(104)とを着脱自在に接続することによって、第2ループ(93)の両端を作業用衣服本体(95)に固定することができる。そのため、作業用衣服を着用した作業従事者(105)がストラップ(図示せず。)をたすきがけにした際に、このストラップを、図11に示す如く一方係合具(103)と他方係合具(104)との接続を解除した状態で第2ループ(93)に挿通した後、再度一方係合具(103)と他方係合具(104)とを接続することによって、第2ループ(93)にストラップを係合配置することができる。
これにより、作業時に作業従事者(105)がかがんだ際にも、ストラップに接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また上記の如く、作業用衣服本体(95)に縫着固定した生地片(96)に他方係合具(104)を備えているため、この生地片(96)を指で固定して他方係合具(104)を支持することにより、一方係合具(103)と他方係合具(104)との着脱を容易且つ円滑に行うことができる。
また上記の如く第1ループ(94)及び第2ループ(93)は、作業従事者(105)の腰部(99)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(94)及び第2ループ(93)に係合したものが作業従事者(105)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(99)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(94)及び第2ループ(93)にストラップや鍵などを安定した状態で係合することができる。
上記実施例7では第2ループ(93)を、第1ループ(94)をまたいで配置するとともに、その一端を作業用衣服本体(95)に設けた生地片(96)に係合具を介して着脱自在に接続可能としているが、本実施例8では、第2ループ(107)を第1ループ(108)をまたいで配置するとともに、その一端を作業用衣服本体(110)に設けたポケット(111)に係合具を介して着脱自在に接続可能としている。
本願の実施例8について説明すると、本実施例8は作業用衣服本体(110)の側部(122)の脇線(124)に沿って、第1ループ(108)と第2ループ(107)とが設けられている。そして図12に示す如く、第1ループ(108)の両端(109)を作業用衣服本体(110)に縫着固定している。
また第2ループ(107)は、第1ループ(108)と同様に帯材(113)にて形成し、その上端(114)を、作業用衣服本体(110)の第1ループ(108)の上端(115)よりも上方位置に縫着固定している。また、この第2ループ(107)は、第1ループ(108)をまたいでその下端(116)に一方係合具(117)を備えている。一方、作業用衣服本体(110)には、第1ループ(108)の下方位置にポケット(111)が備えられており、このポケット(111)の開口縁(120)であって、上記一方係合具(117)の対応位置に、この一方係合具(117)に係合可能な他方係合具(118)を備えている。尚、本実施例では一方係合具(117)及び他方係合具(118)としてスナップを使用している
このように第1ループ(108)に他方係合具(118)及び第2ループ(107)に一方係合具(117)を備えることにより、この一方係合具(117)と他方係合具(118)とを着脱自在に接続することによって、第2ループ(107)の上端(114)及び下端(116)を作業用衣服本体(110)に固定することができる。そのため、作業用衣服を着用した作業従事者(121)がストラップ(図示せず。)をたすきがけにした際に、このストラップを、一方係合具(117)と他方係合具(118)との接続を解除した状態で第2ループ(107)に挿通した後、再度一方係合具(117)と他方係合具(118)とを接続することによって、第2ループ(107)にストラップを係合配置することができる。
これにより、作業時に作業従事者(121)がかがんだ際にも、ストラップに接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また上記の如く、作業用衣服本体(110)に設けたポケット(111)の開口縁(120)に、係合具を介して第2ループ(107)の他端を係合したものであるから、この係合具の着脱を、指でポケット(111)側を固定してこのポケット(111)に設けた他方係合具(118)を支持することによって行うことができる。そのため、一方係合具(117)と他方係合具(118)との着脱を安定した状態で円滑に行うことができる。また上記第1ループ(108)には従来通り、フックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また上記の如く第1ループ(108)及び第2ループ(107)は、作業従事者(121)の腰部(123)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(108)及び第2ループ(107)に係合したものが作業従事者(121)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(123)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(108)及び第2ループ(107)にストラップや鍵などを安定した状態で係合することができる。
上記実施例8では第2ループ(107)を、第1ループ(108)をまたいで配置するとともに、その一端を作業用衣服本体(110)に設けたポケット(111)に係合具を介して着脱自在に接続可能としているが、本実施例9は第2ループ(126)を、第1ループ(127)をまたいで配置し、その両端(135)を作業用衣服本体(130)に固定するとともに中央部を分離している。
本願の実施例9について説明すると、本実施例9は作業用衣服本体(130)の側部(141)の脇線(131)に沿って、第1ループ(127)と第2ループ(126)とが設けられている。そして図13に示す如く、第1ループ(127)はその両端(134)を作業用衣服本体(130)に縫着している。
また第2ループ(126)は、第1ループ(127)と同様に帯材(133)にて形成し、その両端(135)を、作業用衣服本体(130)の第1ループ(127)の両端(134)よりも更に外方位置に縫着固定している。またこの第2ループ(126)は、中央部を分離した一対の対向する分離片(136)から成り、この一対の分離片(136)は、その先端部分が互いに重なり合う長さに形成している。そしてこの重なり合う重畳部分に、それぞれ一方係合具(137)と、この一方係合具(137)に係合可能な他方係合具(138)を対向して設けている。そのためこの一対の分離片(136)は、一方係合具(137)と他方係合具(138)とを介して互いに着脱自在に接続可能としている。
このように第2ループ(126)を一方係合具(137)と他方係合具(138)とを設けた一対の分離片(136)にて形成することにより、この一方係合具(137)と他方係合具(138)とを着脱自在に接続することによって、第2ループ(126)を環状に形成することができる。そのため、作業用衣服を着用した作業従事者(140)がストラップ(図示せず。)をたすきがけにした際に、このストラップを、図13に示す如く一方係合具(137)と他方係合具(138)との接続を解除した状態で一方の分離片(136)に挿通した後、再度一方係合具(137)と他方係合具(138)とを接続することによって、第2ループ(126)にストラップを係合配置することができる。
これにより、作業時に作業従事者(140)がかがんだ際にも、ストラップに接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。また上記第1ループ(127)には従来通り、フックやキーホルダー等を介して鍵等を接続することができる。
また上記の如く第1ループ(127)及び第2ループ(126)は、作業従事者(140)の腰部(142)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(127)及び第2ループ(126)に係合したものが作業従事者(140)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(142)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(127)及び第2ループ(126)にストラップや鍵などを安定した状態で係合することができる。
上記実施例6〜9は第2ループ(126)を、両端を作業用衣服本体(130)に固定した第1ループ(127)をまたいで配置しているが、本実施例10では、作業用衣服本体(144)に一端を縫着固定するとともに他端を作業用衣服本体(144)に係合具を介して着脱自在に接続可能とした第1ループ(146)と、作業用衣服本体(144)に一端を固定するとともに他端を上記第1ループ(146)に係合具を介して着脱自在に接続可能とした第2ループ(148)とを備えている。
本願の実施例10について説明すると、本実施例10は作業用衣服本体(144)の側部(162)の脇線(150)に沿って、第1ループ(146)と第2ループ(148)とが設けられている。そして図14に示す如く、第1ループ(146)は帯材(151)にて形成し、下端(152)を作業用衣服本体(144)に縫着固定するとともに、上端(153)に第1一方係合具(154)を備えている。そして作業用衣服本体(144)には、上記第1一方係合具(154)に係合可能な第1他方係合具(図示せず。)を、この第1一方係合具(154)の対応位置に固定配置している。これにより、第1ループ(146)の上端(153)を作業用衣服本体(144)に着脱自在に接続可能なものとしている。
また第2ループ(148)も帯材(155)にて形成し、その上端(156)を、第1ループ(146)の上端(153)よりも更に上方位置に縫着固定している。またこの第2ループ(148)の下端(157)は、上記第1ループ(146)の中央部に位置するとともに、第2一方係合具(158)を設けている。そして第1ループ(146)には、上記第2ループ(148)の第2一方係合具(158)に係合可能な第2他方係合具(160)を、第2一方係合具(158)の対向位置に設けている。これにより、第2ループ(148)の下端(157)を第1ループ(146)に、第2一方係合具(158)と第2他方係合具(160)とを介して着脱自在に接続可能としている。
このように第2ループ(148)を第1ループ(146)に着脱自在に接続可能とすることにより、第2ループ(148)を環状に形成することができる。そのため、作業用衣服を着用した作業従事者(161)がストラップ(145)をたすきがけにした際に、このストラップ(145)を、図14に示す如く第2一方係合具(158)と第2他方係合具(160)との接続を解除した状態で第2ループ(148)に挿通した後、再度第2一方係合具(158)と第2他方係合具(160)とを接続することによって、第2ループ(148)にストラップ(145)を係合配置することができる。
これにより、作業時に作業従事者(161)がかがんだ際にも、ストラップ(145)に接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。また、第1ループ(146)に第2一方係合具(158)及び第2他方係合具(160)を介して第2ループ(148)の他端を係合しているものであるから、この第2一方係合具(158)と第2他方係合具(160)の着脱を、第1ループ(146)に指を差し入れて第2他方係合具(160)を支持固定することによって行うことができる。そのため、第2一方係合具(158)と第2他方係合具(160)との着脱を安定した状態で円滑に行うことができる。
また上記の如く、第1ループ(146)もその上端(153)を作業用衣服本体(144)に第1一方係合具(154)及び第1他方係合具を介して着脱自在に接続可能としているため、フック等の接続手段を介することなく鍵等を容易に第1ループ(146)に直接係合することができる。
また上記の如く第1ループ(146)及び第2ループ(148)は、作業従事者(161)の腰部(163)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(146)及び第2ループ(148)に係合したものが作業従事者(161)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(163)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(146)及び第2ループ(148)にストラップ(145)や鍵などを安定した状態で係合することができる。
上記実施例10は、作業用衣服本体(144)に一端を固定するとともに他端を作業用衣服本体(144)に係合具を介して着脱自在に接続可能とした第1ループ(146)と、作業用衣服本体(144)に一端を固定するとともに他端を上記第1ループ(146)に係合具を介して着脱自在に接続可能とした第2ループ(148)とを備えているが、本実施例11は、自由端(164)に環状部(165)を形成可能とする第1ループ(166)と、作業用衣服本体(167)に固定した環状の第2ループ(168)とを備えたものである。
本願の実施例11について説明すると、本実施例11は作業用衣服本体(167)の側部(173)の脇線(170)に沿って、第1ループ(166)と第2ループ(168)とが設けられている。そして図15に示す如く、第1ループ(166)は、帯材(171)の上端(172)を作業用衣服本体(167)の脇線(170)に沿って配置するとともに縫着固定している。そして他端を自由端(164)とし、この自由端(164)に、互いに着脱自在に係合可能な一方係合部材(174)と他方係合部材(175)とを、間隔を介して設けている。そしてこの一方係合部材(174)と他方係合部材(175)とを互いに係合させることにより、図15に示す如くこの第1ループ(166)の自由端(164)側に環状部(165)を形成することができる。
また第2ループ(168)は紐体にて環状に形成するとともに、上記第1ループ(166)の下方位置に、脇線(170)に縫着固定している。
このように第1ループ(166)の自由端(164)に環状部(165)を形成可能とするとともに、環状の第1ループ(166)を設けることにより、作業用衣服を着用した作業従事者(176)がストラップ(177)をたすきがけにした際に、このストラップ(177)を、第1ループ(166)の一方係合部材(174)と他方係合部材(175)との接続を解除した状態でこの第1ループ(166)に挿通した後、この一方係合部材(174)と他方係合部材(175)との間隔に第2ループ(168)を挿通して一方係合部材(174)と他方係合部材(175)とを接続することによって、一方係合部材(174)と他方係合部材(175)とにより形成された大きなループにストラップ(図示せず。)を係合配置することができるものとなる。
これにより、作業時に作業従事者(176)がかがんだ際にも、ストラップに接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また上記の如く第1ループ(166)及び第2ループ(168)は、作業従事者(176)の腰部(178)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(166)及び第2ループ(168)に係合したものが作業従事者(176)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(178)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(166)及び第2ループ(168)にストラップや鍵などを安定した状態で係合することができる。
上記実施例11は、自由端(164)に環状部(165)を形成可能とする第1ループ(166)と、作業用衣服本体(167)に固定した環状の第2ループ(168)とを備えているが、本実施例12では、自由端(181)に環状部(182)を形成可能とする第1ループ(183)と、両端を作業用衣服本体(184)に固定した環状の第2ループ(185)とを備えたものである。
本願の実施例12について説明すると、本実施例12は作業用衣服本体(184)の側部(191)の脇線(186)に沿って帯材(198)にて形成した第1ループ(183)を設けるとともに、この第1ループ(183)の直交方向に帯材(199)にて形成した第2ループ(185)を備えている。また第1ループ(183)の両端(187)を作業用衣服本体(184)に固定するとともに、第2ループ(185)はその一端(188)を、作業用衣服本体(184)に固定している。
またこの第2ループ(185)の他端(190)を自由端(181)とし、この自由端(181)には、互いに着脱自在に係合可能とする一方係合部材(192)と他方係合部材(193)とを、間隔を介して設けている。そしてこの一方係合部材(192)と他方係合部材(193)とを互いに係合させることにより、図16に示す如くこの第1ループ(183)の自由端(181)側に環状部(182)を形成することができる。
このように第2ループ(185)の自由端(181)に環状部(182)を形成可能とすることにより、作業用衣服を着用した作業従事者(195)がストラップ(196)をたすきがけにした際に、このストラップ(196)を、第2ループ(185)の一方係合部材(192)と他方係合部材(193)との接続を解除した状態でこの第2ループ(185)に挿通した後、この第2ループ(185)の一方係合部材(192)と他方係合部材(193)との間隔に第1ループ(183)を配置した状態で、一方係合部材(192)と他方係合部材(193)とを接続することによって、第2ループ(185)にストラップ(196)を係合配置することができるものとなる。
これにより、作業時に作業従事者(195)がかがんだ際にも、ストラップ(196)に接続したネームプレートやPHS等が下方に垂れ下がるのを防止することが可能となり、作業を安全且つ円滑に行うことができる。
また上記の如く第1ループ(183)及び第2ループ(185)は、作業従事者(195)の腰部(197)に対応する位置に備えたものである。そのため、第1ループ(183)及び第2ループ(185)に係合したものが作業従事者(195)の前面に垂れ下がることなく、作業の邪魔になりにくい。また、腰部(197)は手足等の他の部位よりも動きが少ないため、第1ループ(183)及び第2ループ(185)にストラップ(196)や鍵などを安定した状態で係合することができる。
本願の第1発明の実施例1を示す斜視図。
実施例1の第1ループと第2ループとを示す部分拡大斜視図。
実施例1の使用状態を示す斜視図。
実施例1の第1ループと第2ループとの接続過程を示す拡大斜視図。
実施例1の使用状態を示す部分拡大斜視図。
実施例2を示す部分拡大斜視図。
実施例3を示す部分拡大斜視図。
実施例4を示す部分拡大斜視図。
本願の第2発明を示す実施例5の部分拡大斜視図。
本願の第3発明を示す実施例6の部分拡大斜視図。
本願の第4発明を示す実施例7の部分拡大斜視図。
本願の第5発明を示す実施例8の部分拡大斜視図。
本願の第6発明を示す実施例9の部分拡大斜視図。
本願の第7発明を示す実施例10の部分拡大斜視図。
本願の第8発明を示す実施例11の部分拡大斜視図。
本願の第9発明を示す実施例12の部分拡大斜視図。
従来例の部分拡大斜視図。
1,32,48,64,78,95,110,130,144,167,184 作業用衣服本体
3,36,51,65,80,131,150,170,186 脇線
4,33,47,61,76,94,108,127,146,166,183 第1ループ
5,31,50,62,77,93,107,126,148,168,185 第2ループ
11,25,34,55,70,85,103,117,137,154,158 一方係合具
12,26,35,86,104,118,138,160 他方係合具
20,44,59,73,90,106,122,141,162,173,191 側部
21,45,60,74,91,99,123,142,163,178,197 腰部
63 帯材
66 一端
67 折曲部
68 折り返し片
69 先端
88 切込み部
96 生地片
111 ポケット
120 開口縁
134 両端
136 分離片
164,181 自由端
165,182 環状部
174,192 一方係合部材
175,193 他方係合部材