JP3205574U - 乳幼児用衣服 - Google Patents

Abstract

【課題】常時仰臥状態で就床している乳幼児の着替えやおむつ交換を容易にするための乳幼児衣服を提供する。【解決手段】乳幼児用衣服１０は、前部１１ａと１１ｂ、背部１３とを含む上衣と、背部１３に連結され、腹部１７と腰部１９と、一対の足出し入れ部１７ｂ、１７ｃとを有するパンツ部１２とを備えている。また、上衣の背部１３とパンツ部の腰部１９とは一体に連結されている。一方、上衣の前部１１ａ、１１ｂとパンツ部の腹部１７とは連結されないで、開口部１７ａを形成している。この開口部１７ａ内に伸縮性紐帯としてのゴム帯１８が縫着されているため、容易に乳幼児の大腿部および臀部を出し入れすることができ、着替えやおむつ換えが容易にできる。【選択図】図３

Description

本発明は、常時仰臥状態で就床している乳幼児の着替えやおむつの取り替えを容易にするための乳幼児用ロンパース、ドレスアンドカバーオール等の乳幼児用衣服に関する。

従来より、上下一体に構成された乳幼児衣服が知られている。例えば図４に示すように、従来の乳幼児用衣服５０は、背面部５１と、背面部５１の右側縁５１ａから延びる右側前面部５２と、背面部５１の左側縁５１ｂから延びる左側前面部５３とを有している。背面部５１と右側前面部５２との間、および背面部５１と左側前面部５３との間に、一対の袖部５４が設けられている。

また右側前面部５２の端部５２ａと左側前面部５３の端部５３ａが、複数のスナップボタン５６ａにより互いに着脱自税に取付けられている。他方、右側前面部５２の下部および左側前面部５３の下部は、それぞれスナップボタン５６ｂ、５６ｃを介して背面部５１の下部に着脱自在に取付けられている。このようにして右側前面部５２の下部および左側前面部５３の下部を背面部５１の下部にそれぞれ取付けることにより、一対の筒状の脚部５５ａ、５５ｂが形成される。

ところで、このような乳幼児用衣服５０を着用している乳幼児の着替えやおむつを交換する場合、乳幼児を仰臥状態にした後、複数のスナップボタン５６ａ、５６ｂ、５６ｃを取外したり取付けたりする作業をその都度行う必要があるため煩雑で、全てのスナップボタンを取付けるために、かなりの手間と時間を要する。また着替えやおむつ交換をする際、スナップボタン５６ａ、５６ｂ、５６ｃを掛け違えるミスが発生しやすい。またスナップボタン５６ａ、５６ｂ、５６ｃは必要以上の力が加えられた場合などに故障が発生しやすい。

特開２００６−２０７０３８号公報

このような乳幼児用衣服においては、常時仰臥状態で就床している乳幼児に着替え、あるいはおむつを交換する場合、いちいち複数のスナップボタンを取外したり取付けたりする行為が煩雑で、かなりの手間と時間を要することに問題があった。また、複数のスナップボタンが存在するため、掛け違えるミスが発生しやすく、必要以上の力が加えられた場合などは、故障が発生しやすい。

本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、上衣の前部とパンツ腹部との間に、収縮性のある開口部が形成されていることにより、着替えあるいはおむつを交換する際、スナップボタンが無いことで、格段に手間が軽減され、時間も短縮され、着替えあるいはおむつ交換を容易にした乳幼児用衣服を提供することを目的としている。

上記目的を達成するため、本発明における乳幼児衣服では、乳幼児用衣服における前身ごろの腹部に、上衣部と下衣部とに分割された横方向の開口部が形成されていることを特徴としている。このため、乳幼児の着替えあるいはおむつを交換する際、いちいちスナップボタン等の着脱具を着脱させる手間を必要としない。

また、前記開口部の上衣部には、下衣部と重ね合わせられる垂下部が延成され、下衣部上端部には伸縮性紐帯が設けられることが好ましく、このように構成することにより、上衣部の垂下部と下衣部の伸縮性紐帯の弾性で衣服の腹部が乳幼児の腹部に密着して開口部が開口しないため、肌を外部に露出されて乳幼児に風等の疾病を惹起させる惧れはないとともに、開口部の下衣部上端縁を手前に大きく開くことにより、乳幼児の臀部や脚部を容易に露出させることができる。

さらに、前記開口部は、少なくとも乳幼児の下半身を露出させることができる大きさであることが好ましく、このように構成することにより、乳幼児の臀部や脚部をこの開口部から露出させれば、着替えあるいはおむつの交換に際しても衣服のスナップボタン等の着脱具を着脱する手間を省くことができる。

本発明による乳幼児衣服の正面図。 本発明による乳幼児衣服の上衣部を垂下させた状態図。 本発明による乳幼児衣服の一実施の開口部の開口状態図。 従来の乳幼児用衣服を示す正面図。

以下、本発明の一実施の形態について、図を参照して説明する。ここで、図１は、本発明による乳幼児衣服の正面図、図２は、上衣部を垂下させた状態図、図３は、図１あるいは図２における腹部開口部を開口させた開口状態図である。

まず、図１および図２により本実施の形態による乳幼児衣服の概略について説明する。
図１および図２に示す乳幼児用衣服１０は、左前身ごろ１１ａと右前身ごろ１１ｂと、背部１３と、その間に設けられた一対の袖部１４ａ、１４ｂとを含む上衣と、背部１３下部で連結され、腹部１７と腰部１９と一対の足出し入れ部１７ｂ、１７ｃとを有するパンツ部１２とを備えている。

左前身ごろ１１ａと背部１３の連結部と、右前身ごろ１１ｂ上方に、紐ないしスナップボタン１５ａ、１５ｂが取り付けられている。さらに、左前身ごろ１１ａ上部にスナップボタン１６ａ、右前身ごろ上部に配されているテープ１６ｃ上にスナップボタン１６ｂが取り付けられている。

前身ごろ１１ａ、１１ｂは、乳幼児の腹部が開口部１７ａから露出されるのを防止する目的で、パンツ部１２の内側に垂下部が延成されており、パンツ部１２上端縁には伸縮性紐帯としてのゴム帯１８が縫着されている。これにより開口される開口部１７ａは、乳幼児の臀部および脚部が露出できる大きさに形成されている。同様にパンツ部１２の各足出し入れ部１７ｂ、１７ｃ内には伸縮性紐帯としてゴム帯１８が縫着されている。

乳幼児を着替えさせる際の作用について述べる。
まず、図３の状態にした本体１０の上に乳幼児を仰向けに寝かせ、上衣の一対の袖部１４ａ、１４ｂ内に乳幼児の両腕を挿入して収納する。次に、上衣１１ａと背部１３の連結部に取付けられた紐ないしスナップボタン１５ａと、１１ｂ上方に取付けられた紐ないしスナップボタン１５ｂとを乳幼児の左胸上で互いに係合させる。

次に、左前身ごろ１１ａ上部に取付けられたスナップボタン１６ａと右前身ごろ上部に配されているテープ１６ｃ上のスナップボタン１６ｂを互いに係合させることによって、乳幼児の上半身が着用される。このとき、両前身ごろ１１ａと１１ｂの垂下部を乳幼児の腹部に垂下させておく。

次に、乳幼児の腰部を持ち上げながら、パンツ部１２の開口部１７ａを大きく開き、乳幼児の下半身を挿入し、一対の脚部１７ｂと１７ｃ内に乳幼児の両足を収納する。このとき、両前身ごろ１１ａと１１ｂの垂下部がパンツ部１２の内側の乳幼児の腹部に垂下されていることで腹部が開口部１７ａから露出されるのを防ぐ。これにより、乳幼児が乳幼児用衣服１０を着衣することができる。

また、おむつの取り替えに際しては、パンツ部１２の開口部１７ａ内に伸縮性紐帯としてのゴム帯１８が縫着されているため、容易に乳幼児の大腿部および臀部を開口部１７ａから露出させおむつ換えができる。

また、本実施の形態によれば、乳幼児用衣服１０がスナップボタンを有しないので、おむつを交換する際や着替えをする際にスナップボタンを着脱する必要がない。

１０ 乳幼児用衣服
１１ 上衣
１１ａ 左前身ごろ
１１ｂ 右前身ごろ
１２ パンツ部
１３ 背部
１４ａ、１４ｂ 袖部
１５ 紐ないしテープ接合部
１５ａ、１５ｂ 接合用紐ないしテープ
１６ 前身ごろ接合部
１６ａ、１６ｂ 接合用スナップボタン
１７ 腹部
１７ａ 腹部開口部
１７ｂ、１７ｃ 足出し入れ部
１８ ゴム
１９ 腰部

Claims (4)

1. 乳幼児用衣服における前身ごろの腹部に、上衣部と下衣部とに分割された開口部が形成されていることを特徴とする乳幼児用衣服。
2. 前記上衣部には、下衣部と重ね合わせられる垂下部が延成されていることを特徴とする請求項１記載の乳幼児用衣服。
3. 前記開口部における下衣部上端部に伸縮性紐帯が設けられていることを特徴とする請求項１又は２いずれかに記載の乳幼児用衣服。
4. 前記開口部は、少なくとも乳幼児の足部や臀部を露出させることができる大きさであることを特徴とする請求項１ないし３いずれかに記載の乳幼児用衣服。

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