JP2021006358A - 支持治具及び加工用治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒状の被加工物の外周面を加工する際に、前記被加工物を支持する支持治具において、前記被加工物の位置決め精度を向上可能な構成を実現する。【解決手段】支持治具10は、軸部11と、軸方向に延びる複数のスリット21を有し且つ軸部11が軸方向に貫通する円筒状の部材であり、第1テーパ部22と第2テーパ部23とを有し、第1テーパ部21が被加工物Mの軸方向他端部の内周面と接触する保持リング20と、軸部11の外周面に嵌合する円筒状の部材であり、ウェッジテーパ部31を有し、ウェッジテーパ部31が保持リング20の第2テーパ部23に接触して保持リング20を径方向内側から径方向外側に向かって押し拡げるウェッジ30と、ウェッジ30を保持リング20に向かって軸方向に押込む押込み部材40とを備える。ウェッジ30と軸部11との嵌合位置Xは、被加工物Mと軸方向に重ならない位置である。【選択図】図3

Description

本発明は、支持治具及び加工用治具に関する。
円筒状の被加工物を加工する際に、前記被加工物を支持する支持治具が知られている。このような治具として、例えば特許文献1には、シャフトと、前記シャフトが貫通する円筒状のスライドリングと、軸方向スリットが形成されたテーパーリングと、前スライドリングを軸方向に相対移動させる締付手段とから構成された研磨用治具が開示されている。
前記スライドリングは、外周面にテーパー面を有する。前記テーパーリングは、内周面が前記スライドリングのテーパー面に沿ったテーパー形状に形成され、外周面がシャフトの回転軸に平行な面に形成されている。前記テーパーリングには、周方向に等間隔で3つのスリットが形成されている。
前記研磨用治具は、前記スライドリングの外周にテーパーリングを嵌め入れた状態で、前記テーパーリングの外周に円筒状ワークを配置し、締付手段によって前記スライドリングを軸方向に移動させることにより、前記円筒状ワークを固定する。
特開2004−167630号公報
ところで、上述の特許文献1に開示されているような支持治具では、円筒状ワークを精度良く加工するために、前記円筒状ワークを寸法精度良く保持することが望まれる。
上述の特許文献1に開示されている治具では、締付手段によってスライドリングを軸方向に移動させることにより、テーパーリングに径方向の変形を生じさせて、前記テーパーリングの外周面を円筒状ワークの内周面に押し当てる。そのため、シャフトに対してスライドリングが嵌合する位置と、テーパーリングが円筒状ワークを保持する位置とは、シャフトの軸方向の同じ位置である。
上述のように、シャフトでスライドリングを支持する点と、前記スライドリングによって円筒状ワークの内面にテーパーリングが押し付けられる点とが、軸方向の同じ位置の場合、前記円筒状ワークの位置決め精度は、前記シャフト、前記スライドリング及び前記テーパーリングの径方向の寸法精度に依存する。
そのため、前記シャフト、前記スライドリング及び前記テーパーリングの径方向の加工寸法の精度以上に、前記円筒状ワークの位置決め精度を向上することが難しかった。
本発明の目的は、円筒状の被加工物の外周面を加工する際に前記被加工物を支持する支持治具において、前記被加工物の位置決め精度を向上可能な構成を実現することにある。
本発明の一実施形態に係る支持治具は、円筒状の被加工物の外周面を加工する際に、前記被加工物を支持する支持治具である。この支持治具は、前記被加工物を軸方向に貫通する軸部と、前記軸方向に延びる複数のスリットを有し且つ前記軸部が前記軸方向に貫通する円筒状の部材である保持リングと、前記軸部の外周面に嵌合する円筒状の部材であるウェッジと、前記ウェッジを前記保持リングに向かって前記軸方向に押込む押込み部材とを備える。前記保持リングは、軸方向一端部の外周面に位置し且つ前記軸方向一端部の先端に向かうほど外径が小さい第1テーパ部と、軸方向他端部の内周面に位置し且つ前記軸方向他端部の先端に向かうほど内径が大きい第2テーパ部とを有し、前記第1テーパ部が前記被加工物の軸方向他端部の内周面と接触する。前記ウェッジは、軸方向一端部の外周面に位置し且つ前記軸方向一端部の先端に向かうほど外径が小さいウェッジテーパ部を有し、前記ウェッジテーパ部が前記保持リングの前記第2テーパ部に接触して前記保持リングを径方向内側から径方向外側に向かって押し拡げる。前記ウェッジと前記軸部との嵌合位置は、前記被加工物と軸方向に重ならない位置である。
本発明の一実施形態に係る加工用治具は、被加工物を加工する際に用いられる加工用治具である。この加工用治具は、上述の支持治具と、前記支持治具を、軸部の軸線を回転中心として回転させる回転駆動部と、を有する。
本発明の一実施形態に係る支持治具によれば、円筒状の被加工物の外周面を加工する際に、前記被加工物を支持する支持治具において、前記被加工物の位置決め精度を向上可能な構成を実現できる。
図1は、実施形態に係る支持治具を備えた加工用治具の概略構成を示す斜視図である。 図2は、図1におけるII−II線断面図である。 図3は、図2の支持治具を拡大して示す部分拡大断面図である。 図4は、円筒部材を有する支持治具の図3相当図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表してはない。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る支持治具10を備えた加工用治具1の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1のII−II線断面図である。図3は、図2の支持治具10を拡大して示す部分拡大断面図である。
加工用治具1は、円筒状の被加工物Mを支持する支持治具10と、支持治具10を、軸線Pを中心として回転させる回転駆動部2とを有する。本実施形態の被加工物Mは、支持治具10によって径方向内側を支持された状態で回転駆動部2によって回転している際に、外周面MAを図示しない加工具によって加工される。なお、被加工物Mの外周面のうち、図1及び図2に示す外周面MA以外の部分を、加工具によって加工してもよい。
加工用治具1は、軸部11と、ベース12と、保持リング20と、ウェッジ30と、押込み部材40とを有する。
ベース12は、平板状の部材であり、回転駆動部2に対して、回転駆動部2の図示しない回転部と一緒に回転可能に接続される。回転駆動部2は、例えば、モータと、該モータの出力軸に接続された回転部とを有する。回転駆動部2の回転部は、モータによって回転する。
軸部11は、ベース12に対してベース12の厚み方向に延びる円柱状である。軸部11の軸線Pは、回転駆動部2によって回転する支持治具の回転中心である軸線と一致している。本実施形態では、軸部11は、ベース12と単一の部材である。
なお、以下の説明において、軸線Pと平行な方向を「軸方向」、軸線Pに直交する方向を「径方向」、といい、軸線Pを中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。
また、以下の説明において、軸方向のうち、軸部11に対してベース12が位置する側を軸方向一方といい、軸部11に対してベース12とは反対側を軸方向他方という。
軸部11は、被加工物Mを貫通する第1軸部13と、保持リング20及びウェッジ30を貫通する第2軸部14と、ネジ溝を有する雄ネジ部15とを有する。
第1軸部13、第2軸部14及び雄ネジ部15は、軸部11において、ベース12側から、第1軸部13、第2軸部14及び雄ネジ部15の順に位置する。軸部11が貫通する、被加工物M、保持リング20、ウェッジ30及び押込み部材40は、ベース12側から、被加工物M、保持リング20、ウェッジ30及び押込み部材40の順に位置する。
第2軸部14の外径は、第1軸部13の外径よりも小さい。よって、軸部11は、第1軸部13と第2軸部14との間に、段差部16を有する。段差部16は、第2軸部14側に、軸テーパ部16aを有する。この軸テーパ部16aは、軸方向一方側に向かうほど、外径が大きいテーパ状である。
第2軸部14が貫通する保持リング20及びウェッジ30は、第2軸部14に対し、軸方向一方側から、保持リング20、ウェッジ30の順に位置する。
なお、軸部11は、第1軸部13のベース12側に、軸方向一方側に向かうほど外径が大きい下側テーパ部17を有する。この下側テーパ部17には、被加工物Mの軸方向一方側が接触する。これにより、軸部11に対し、被加工物Mの軸方向一方側の軸方向位置を決めることができる。
保持リング20は、円環状の部材である。保持リング20には、軸部11の第2軸部14が貫通する。保持リング20は、軸方向に延びる複数のスリット21を有する。複数のスリット21は、保持リング20の周方向に等間隔に位置する。複数のスリット21は、保持リング20の軸方向一方側の端部から軸方向他方側に延びている。保持リングには、軸方向一方側の端部から軸方向他方側に延びているスリットと、軸方向他方側の端部から軸方向一方側に延びているスリットとが、周方向に交互に位置していてもよい。
保持リング20は、外周面の軸方向一方側に、第1テーパ部22を有する。第1テーパ部22は、被加工物Mを支持治具10で支持した状態で、被加工物Mの内周面に接触する。
保持リング20は、内周面の軸方向他方側に、第2テーパ部23を有する。第2テーパ部23は、被加工物Mを支持治具10で支持した状態で、ウェッジ30の後述するウェッジテーパ部31に接触する。
保持リング20は、内周面の軸方向一方側に、第3テーパ部24を有する。第3テーパ部24は、被加工部Mを支持治具10で支持した状態で、軸部11の軸テーパ部16aに接触する。なお、軸線Pを含む平面で支持治具10を切断した場合の断面において、軸部11の軸線Pに対する軸テーパ部16aの傾きは、軸線Pに対する、保持リング20の第3テーパ部24の傾きと等しい。以下では、軸線Pを含む平面で支持治具10を切断した場合の図3に示す断面を、縦断面という。
これにより、図3に示すように、保持リング20は、軸方向一方側を軸部11と被加工物Mとによって径方向に挟み込まれた状態で、軸方向他方側をウェッジ30によって径方向外側に押し拡げられる。この際、保持リング20は、複数のスリット21によって、径方向外側に容易に変形を生じる。図3において、保持リング20が変形する方向を実線矢印で示す。
図1から図3に示すように、ウェッジ30は、円筒状の部材である。ウェッジ30には、軸部11の第2軸部14が貫通する。ウェッジ30は、外周面の軸方向一方側に、ウェッジテーパ部31を有する。ウェッジテーパ部31は、被加工物Mを支持治具10で支持した状態で、保持リング20の第2テーパ部23に接触する。なお、支持治具10を縦断面で見て、軸部11の軸線Pに対するウェッジテーパ部31の傾きは、軸線Pに対する、保持リング20の第2テーパ部23の傾きと等しい。
図3に示すように、ウェッジ30は、後述の押込み部材40によって、軸部11の第2軸部14に沿って軸方向一方側に移動可能である。このようなウェッジ30の軸方向一方側への移動により、ウェッジ30のウェッジテーパ部31は、保持リング20と軸部11との間に挟み込まれる。図3に、ウェッジ30の移動方向を白抜き矢印で示す。
押込み部材40は、軸方向一方側にフランジ部41を有する円筒状の部材である。押込み部材40は、内周面に、雌ネジ部42を有する。押込み部材40は、例えば、ナットである。
押込み部材40の雌ネジ部42は、押込み部材40を軸部11に対して一方向に回転させることにより、軸部11の雄ネジ部15と噛み合う。このように押込み部材40を軸部11に対して一方向に回転させて雌ネジ部42を雄ネジ部15と噛み合わせることにより、押込み部材40は、軸部11に対して軸方向一方側に移動する。
上述のように押込み部材40を軸部11に対して一方向に回転させて軸方向一方側に移動させることにより、押込み部材40は、ウェッジ30を軸方向一方側に移動させて、ウェッジ30のウェッジテーパ部31を保持リング20と軸部11との間に押し込むことができる。これにより、ウェッジテーパ部31のくさび効果によって、ウェッジ30を介して軸部11と保持リング20とを軸方向に固定することができる。
すなわち、ウェッジ30のウェッジテーパ部31と軸部11の第2軸部14との接触位置が、ウェッジ30と軸部11との嵌合位置Xである。図3に、嵌合位置Xを示す。
本実施形態では、ウェッジ30と軸部11との嵌合位置Xは、被加工物Mと軸方向に重ならない位置である。これにより、嵌合位置Xを、保持リング20の第1テーパ部22と被加工物Mの軸方向他端部とが接触する位置Yに対して軸方向に離間させることができる。よって、嵌合位置Xと接触位置Yとが軸方向に同じ位置である場合に比べて、ウェッジ30と軸部11との嵌合の誤差が保持リング20の第1テーパ部22と被加工物Mの軸方向他端部とが接触する位置に与える影響を低減することができ、接触位置Yにおける被加工物Mの位置決め精度を向上できる。
ところで、支持治具が本実施形態のようなウェッジを有していない場合には、押込み部材によって、保持リングを直接、被加工物の軸方向他方側の内周面に押し付ける構成が考えられる。このような構成の場合には、保持リングの内径及び外径の寸法精度によって、被加工物の位置決め精度が決まる。しかしながら、保持リングの内径及び外径の寸法精度は機械加工精度で決まるため、保持リングは、径方向の寸法誤差を必ず有する。そのため、このような構成では、押込み部材によって、保持リングを直接、被加工物の軸方向他方側の内周面に押し付けた後、前記被加工物の位置修正を行う作業が必要になる。
これに対し、本実施形態の支持治具10を上述のような構成にすることで、軸部11に対して、被加工物Mが軸部11の軸線に対して傾くことを防止しつつ被加工物Mの軸心位置を精度良く位置決めすることができる。よって、上述のように被加工物の傾きを修正する作業が不要になるため、被加工物Mの軸心位置を容易に且つより確実に位置決めすることができる。
以上より、本実施形態の支持治具10は、被加工物Mを軸方向に貫通する軸部11と、軸方向に延びる複数のスリット21を有し且つ軸部11が軸方向に貫通する円筒状の部材である保持リング20と、軸部11の外周面に嵌合する円筒状の部材であるウェッジ30と、ウェッジ30を保持リング20に向かって軸方向に押込む押込み部材40とを備える。保持リング20は、軸方向一端部の外周面に位置し且つ軸方向一端部の先端に向かうほど外径が小さい第1テーパ部22と、軸方向他端部の内周面に位置し且つ軸方向他端部の先端に向かうほど内径が大きい第2テーパ部23とを有し、第1テーパ部22が被加工物Mの軸方向他端部の内周面と接触する。ウェッジ30は、軸方向一端部の外周面に位置し且つ軸方向一端部の先端に向かうほど外径が小さいウェッジテーパ部31を有し、ウェッジテーパ部31が保持リング20の第2テーパ部23に接触して保持リング20を径方向内側から径方向外側に向かって押し拡げる。ウェッジ30と軸部11との嵌合位置Xは、被加工物Mと軸方向に重ならない位置である。
押込み部材40によってウェッジ30を保持リング20に向かって軸方向に押し込んだ際に、ウェッジ30のウェッジテーパ部31は、保持リング20の第2テーパ部23と接触する。これにより、保持リング20の第1テーパ部22は、円筒状の被加工物Mの軸方向他端部に押し付けられる。保持リング20は、軸方向に延びる複数のスリット21を有するため、上述のように保持リング20の第1テーパ部22が被加工物Mの軸方向他端部に接触した状態でウェッジ30を保持リング20に向かって軸方向に押し込むことにより、保持リング20は、径方向外側に拡がる。ウェッジ30は、軸部11の外周面に嵌合されているため、保持リング20の第1テーパ部22に対して軸方向他端部で接触する被加工物Mは、軸部11に対して軸心位置が決まる。
上述の構成では、ウェッジ30と軸部11との嵌合位置Xは、被加工物Mと軸方向に重ならない位置であるため、嵌合位置Xを、保持リング20の第1テーパ部22と被加工物Mの軸方向他端部とが接触する位置Yに対して軸方向に離間させることができる。よって、嵌合位置Xと接触位置Yとが軸方向に同じ位置である場合に比べてウェッジ30と軸部11との嵌合の誤差が保持リング20の第1テーパ部22と被加工物Mの軸方向他端部とが接触する位置に与える影響を低減することができ、接触位置Yにおける被加工物Mの位置決め精度を向上できる。
これにより、軸部11に対して、被加工物Mが軸部11の軸線Pに対して傾くことを防止しつつ被加工物Mの軸心位置を精度良く位置決めすることができる。しかも、被加工物Mの傾きを修正する作業が不要になるため、被加工物Mの軸心位置を容易に且つより確実に位置決めすることができる。
また、本実施形態では、保持リング20は、軸方向一端部の内周面に位置し且つ軸方向一端部の先端に向かうほど内径が大きい第3テーパ部24を有する。軸部11は、外周面に、第3テーパ部24と接触し且つ保持リング20の軸方向他端側に向かうほど径が小さい軸テーパ部16aを有する。
これにより、押込み部材40によってウェッジ30を保持リング20に向かって軸方向に押し込んだ際に、保持リング20の第1テーパ部22は被加工物Mの軸方向他端部の内周面に接触し、保持リング20の第3テーパ部24は軸部11の軸テーパ部16aに接触する。軸テーパ部16aは保持リング20の軸方向他端側に向かうほど径が小さく、第3テーパ部24は軸方向一端部の内周面に位置し且つ前記軸方向一端部の先端に向かうほど内径が大きい。そのため、軸テーパ部16aに第3テーパ部24が接触した状態で、押込み部材40によってウェッジ30を保持リング20に向かって軸方向に押し込むと、保持リング20の第3テーパ部24が軸テーパ部16aに沿って移動する。これにより、保持リング20の軸方向一端部は、径方向外側に拡がる。
上述の構成により、保持リング20の軸方向一端部をより確実に径方向外側に拡げることができる。したがって、軸部11の軸線Pに対する保持リング20の傾きを防止しつつ、保持リング20を介して被加工物Mを軸部11に対して径方向により確実に位置決めすることができる。
また、本実施形態では、支持治具10の縦断面において、軸部11の軸線Pに対する軸テーパ部16aの傾きは、軸線Pに対する、保持リング20の第3テーパ部24の傾きと等しい。
これにより、軸部11の軸テーパ部16aに、保持リング20の第3テーパ部24をより確実に接触させることができる。よって、ウェッジ30によって保持リング20を軸方向一方側に押し込んだ際に、保持リング20を径方向により確実に拡げることができる。しかも、軸部11の軸テーパ部16aと保持リング20の第3テーパ部24とがより確実に接触するため、軸部11の軸線Pに対して保持リング20が傾くことを防止できる。
また、本実施形態では、支持治具10の縦断面において、軸部11の軸線Pに対するウェッジテーパ部31の傾きは、軸線Pに対する第2テーパ部23の傾きと等しい。
これにより、保持リング20の第2テーパ部23に、ウェッジ30のウェッジテーパ部31をより確実に接触させることができる。よって、ウェッジ30によって保持リング20を軸方向一方側に押し込んだ際に、保持リング20を径方向により確実に拡げることができる。
しかも、保持リング20の第2テーパ部23とウェッジ30のウェッジテーパ部31とがより確実に接触するため、ウェッジ30の軸方向一端部に対して保持リング20が傾くことを防止できる。
また、本実施形態では、保持リング20は、スリット21を複数、有する。複数のスリット21は、保持リング20に周方向に等間隔に位置する。
これにより、押込み部材40によってウェッジ30を保持リング20に向かって軸方向一方側に押し込んだ際に、保持リング20が径方向外側に容易に変形する。したがって、保持リング20の第1テーパ部22によって、被加工物Mを軸部11に対して径方向に容易に位置決めすることができる。
しかも、押込み部材40によってウェッジ30を保持リング20に向かって軸方向一方側に押し込むことにより、保持リング20は、周方向において等しく径方向に拡がる。これにより、保持リング20の第1テーパ部22によって、被加工物Mは周方向に等しい力で保持される。よって、被加工物Mが軸部11の軸線Pに対して傾くことを防止できる。
図5に示すように、本実施形態の支持治具10において、保持リング20の径方向外側に、円筒部材50を配置してもよい。すなわち、支持治具10は、保持リング20の外周面に接触し且つ軸方向にスリット21と重なる位置に、円筒部材50を有していてもよい。なお、円筒部材50は、軸方向他端側に、保持リング20の軸方向他端側と接触するフランジ部51を有する。
円筒部材50によって、保持リング20が径方向外側に拡がり続けることを抑制できる。これにより、保持リング20が径方向外側に拡がって損傷を受けることを防止できる。
しかも、円筒部材50によって、保持リング20の径方向外側への変形を、保持リング20の周方向で調整できるため、軸部11の軸線Pに対する保持リング20の傾きを低減できる。
本実施形態の加工用治具1は、本実施形態の構成を有する支持治具10と、支持治具10を、軸部11の軸線Pを回転中心として回転させる回転駆動部2と、を有する。
これにより、被加工物Mを、支持治具10によって軸部11に対して径方向に位置決めした状態で、回転駆動部2によって軸部11の軸線Pを回転中心として回転させることができる。したがって、円筒状の被加工物Mの外周面MAをより精度良く加工することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、保持リング20は、周方向に等間隔に位置する複数のスリット21を有する。しかしながら、保持リングは、一つのスリットのみを有していてもよい。また、複数のスリットは、保持リングに対して、周方向に等間隔に位置していなくてもよい。
前記実施形態では、支持治具10を縦断面で見て、軸部11の軸線Pに対する軸テーパ部16aの傾きは、軸線Pに対する、保持リング20の第3テーパ部24の傾きと等しい。しかしながら、軸線に対する軸テーパ部の傾きは、軸線に対する第3テーパ部の傾きと異なっていてもよい。また、軸部11に軸テーパ部を設けなくてもよい。保持リングに第3テーパ部を設けなくてもよい。
前記実施形態では、支持治具10を縦断面で見て、軸部11の軸線Pに対するウェッジテーパ部31の傾きは、軸線Pに対する、保持リング20の第2テーパ部23の傾きと等しい。しかしながら、軸線に対するウェッジテーパ部の傾きは、軸線に対する第2テーパ部の傾きと異なっていてもよい。
本発明は、円筒状の被加工物の外周面を加工する際に、前記被加工物を支持する支持治具に適用可能である。
1 加工用治具
2 回転駆動部
10 支持治具
11 軸部
12 ベース
13 第1軸部
14 第2軸部
15 雄ネジ部
16 段差部
16a 軸テーパ部
17 下側テーパ部
20 保持リング
21 スリット
22 第1テーパ部
23 第2テーパ部
24 第3テーパ部
30 ウェッジ
31 ウェッジテーパ部
40 押込み部材
41 フランジ部
42 雌ネジ部
50 円筒部材
51 フランジ部
P 軸線
X 嵌合位置
Y 接触位置

Claims (7)

  1. 円筒状の被加工物の外周面を加工する際に、前記被加工物を支持する支持治具であって、
    前記被加工物を軸方向に貫通する軸部と、
    前記軸方向に延びる複数のスリットを有し且つ前記軸部が前記軸方向に貫通する円筒状の部材である保持リングと、
    前記軸部の外周面に嵌合する円筒状の部材であるウェッジと、
    前記ウェッジを前記保持リングに向かって前記軸方向に押込む押込み部材と、
    を備え、
    前記保持リングは、
    軸方向一端部の外周面に位置し且つ前記軸方向一端部の先端に向かうほど外径が小さい第1テーパ部と、軸方向他端部の内周面に位置し且つ前記軸方向他端部の先端に向かうほど内径が大きい第2テーパ部とを有し、前記第1テーパ部が前記被加工物の軸方向他端部の内周面と接触し、
    前記ウェッジは、
    軸方向一端部の外周面に位置し且つ前記軸方向一端部の先端に向かうほど外径が小さいウェッジテーパ部を有し、前記ウェッジテーパ部が前記保持リングの前記第2テーパ部に接触して前記保持リングを径方向内側から径方向外側に向かって押し拡げ、
    前記ウェッジと前記軸部との嵌合位置は、前記被加工物と軸方向に重ならない位置である、支持治具。
  2. 請求項1に記載の支持治具において、
    前記保持リングは、前記軸方向一端部の内周面に位置し且つ前記軸方向一端部の先端に向かうほど内径が大きい第3テーパ部を有し、
    前記軸部は、外周面に、前記第3テーパ部と接触し且つ前記保持リングの軸方向他端側に向かうほど径が小さい軸テーパ部を有する、支持治具。
  3. 請求項2に記載の支持治具において、
    前記支持治具を縦断面で見て、前記軸部の軸線に対する前記軸テーパ部の傾きは、前記軸線に対する前記第3テーパ部の傾きと等しい、支持治具。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の支持治具において、
    前記支持治具を縦断面で見て、前記軸部の軸線に対する前記ウェッジテーパ部の傾きは、前記軸線に対する前記第2テーパ部の傾きと等しい、支持治具。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の支持治具において、
    前記保持リングは、前記スリットを複数、有し、
    前記複数のスリットは、前記保持リングに周方向に等間隔に位置する、支持治具。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の支持治具において、
    前記軸方向に前記スリットと重なる位置に、内周面が前記保持リングの外周面と接触する円筒部材をさらに有する、支持治具。
  7. 被加工物を加工する際に用いられる加工用治具であって、
    請求項1から6のいずれか一つの支持治具と、
    前記支持治具を、軸部の軸線を回転中心として回転させる回転駆動部と、
    を有する、加工用治具。
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