JP2004045182A - 心出し方法およびそれに用いる心出し治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な操作で、孔中心位置を高い精度(数μm程度)で求めることができる心出し方法、およびそれに用いる耐久性の高い心出し治具を提供する。
【解決手段】シャフト11(21)の外周に同一径の3個のボール12(22)をリテーナ13(23)を介して周方向所定位置に保持配置して第1心出し部10(第2心出し部20)を形成し、両者を直列且つ同軸上に接続してなる心出し治具1を用いて、ボール12(22)を孔14a(24a)およびシャフト11(21)に押圧接触させる構成とした。これにより、第1被加工部材14の第1孔14aおよび第2被加工部材24の第1孔24aを簡単な操作で同軸上に高い精度で位置決めすることができる心出し方法、およびそれに用いる耐久性の高い心出し治具1を提供できる。
【選択図】 図1
【解決手段】シャフト11(21)の外周に同一径の3個のボール12(22)をリテーナ13(23)を介して周方向所定位置に保持配置して第1心出し部10(第2心出し部20)を形成し、両者を直列且つ同軸上に接続してなる心出し治具1を用いて、ボール12(22)を孔14a(24a)およびシャフト11(21)に押圧接触させる構成とした。これにより、第1被加工部材14の第1孔14aおよび第2被加工部材24の第1孔24aを簡単な操作で同軸上に高い精度で位置決めすることができる心出し方法、およびそれに用いる耐久性の高い心出し治具1を提供できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の、円孔を有する被加工部材を、各円孔中心軸が所定の位置関係となるように設定維持する心出し方法、およびそれに用いる心出し治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の心出し方法としては、以下に説明する心出し治具を用いて行う方法が一般的である。すなわち、外周にテーパ面を有する軸部と、この軸部の外側に複数個配置される弾性体で支持され内側にテーパ面を有する爪部とを備え、軸部と爪部とは互いのテーパ面同士が当接すると共に、軸部と爪部の軸方向における相対位置を変化させることで爪部の外接円直径を拡大あるいは縮小することができるもので、対応する孔径が異なる軸部と爪部が複数組直列且つ同軸上に配置されている。これを用いることにより、2つの被加工部材それぞれに設けられた孔の中心軸同士の距離を所定の値に、たとえば距離を0の場合は同軸上に設定維持するものである。
【0003】
従来の心出し方法について簡単に説明する。
【0004】
先ず、一方の被加工部材の孔に、心出し治具の一方の爪部を装着する。このとき、一方の軸部を軸方向且つ爪部外接円縮小方向に動かして一方の爪部を一方の被加工部材の孔に挿入した後、今度は軸部を爪部外接円拡大方向、つまり爪部外接円縮小方向と反対方向に動かして爪部を孔の内周面に密着させる。これにより、心出し治具の中心と孔の中心を一致させて孔の中心位置を求めることができる。次に、他方の被加工部材についても同様の操作を実施して、他方の被加工部材の孔の内周面に他方の爪部を密着させる。以上で、2つの被加工部材は、それぞれの孔の中心軸間距離が0、すなわち同軸上の状態に設定維持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来の心出し方法では、被加工部材の孔に爪部を密着させる際に、軸部を往復移動させる必要があり、心出し作業工程が増大するという問題がある。
【0006】
また、高い精度(数μm程度)で孔中心位置を求めるためには、心出し治具の爪部や軸部の加工精度を高める必要があり、心出し治具が非常に高価なものとなる。たとえば、上述の心出し治具において、心出し精度の要である部位、つまり高精度の加工が必要となる部位であるテーパ面は4個ある。
【0007】
また、心出し作業時に軸部と爪部両者のテーパ面を摺動させるため、テーパ面の摩耗等により、使用時間の経過と共に位置決めの精度が低下してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、簡単な操作により、高い精度(数μm程度)で孔中心位置を求めることができる心出し方法、およびそれに使用する簡単な構造且つ耐久性の高い心出し治具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0010】
本発明の請求項1に記載の心出し方法は、第1軸と、第1軸の外周に配置される複数の第1鋼球と、これらの第1鋼球を第1軸の周方向所定位置に保持する第1保持部材とを備える第1心出し部と、その直径寸法が第1軸の直径寸法と異なる第2軸と、第2軸の外周に配置される複数の第2鋼球と、これらの第2鋼球を第2軸の周方向所定位置に保持する第2保持部材とを備える第2心出し部とを備え、第1軸および第2軸は軸方向直列且つ同軸上に固定される心出し治具を準備し、
第1被加工部材に設けられる第1孔に心出し治具の第1心出し部を、第1鋼球を第1軸および第1孔の内面の両方に押圧接触させつつ嵌合する第1工程と、第2被加工部材に設けられる第2孔に心出し治具の第2心出し部を、第2鋼球を第2軸および第2孔の内面の両方に押圧接触させつつ嵌合する第2工程とを有し、第1工程および第2工程を実施することにより、第1被加工部材に設けられる第1孔の中心軸と第2被加工部材に設けられる第2孔の中心軸との距離を所定の値に設定維持する構成としている。
【0011】
ここで、複数の鋼球の直径は、心出し時において、各鋼球が、心出し治具の軸および被加工部材の内面の両方に押圧接触する、つまり各鋼球が弾性変形しつつ接触するように設定されている。つまり、被加工部材の内面、心出し治具の軸および鋼球の三者を隙間無しに完全に密着させて、高い精度で非加工部材の孔中心位置を求めることができる。したがって、従来の心出し方法における軸部を往復移動させるという煩雑な作業に替えて、心出し部の軸部外周の鋼球と被加工部材の孔内面とを接触させるという簡単な操作により心出し作業を完了できるので、簡単な操作且つ高い精度で孔中心位置を求めることができる心出し方法を提供できる。
【0012】
本発明の請求項2に記載の心出し治具は、第1軸と、第1軸の外周に配置される複数の第1鋼球と、複数の第1鋼球を第1軸の周方向所定位置に保持する第1保持部材とを備える第1心出し部と、その直径寸法が第1軸の直径寸法と異なる第2軸と、第2軸の外周に配置される複数の第2鋼球と、複数の第2鋼球を第2軸の周方向所定位置に保持する第2保持部材とを備える第2心出し部とからなり、複数の第1鋼球同士および複数の第2鋼球同士はそれぞれ直径が同一に設定され、第1軸および第2軸は軸方向に直列且つ同軸上に固定される構成としている。
【0013】
この場合において、複数の第1鋼球の外接円中心は第1軸の中心と一致し、複数の第2鋼球の外接円中心は第2軸の中心と一致する。また、各鋼球の直径は、各被加工部材が心出し治具の各軸に装着されると各鋼球は心出し治具の各軸および各被加工部材の各孔の各内面の両方に押圧接触する、つまり弾性変形しつつ接触するように設定されている。このように、被加工部材の孔の内面、心出し治具の軸および鋼球の三者を隙間無しに完全に密着させることで、高い精度で被加工部材の孔中心位置を求めることができる。したがって、従来の心出し方法における軸部を往復移動させるという煩雑な作業に替えて、被加工部材を心出し治具の軸に装着して鋼球を心出し治具の軸部外周と被加工部材の孔内面とに同時に接触させるという簡単な操作により高精度の心出し作業を行える心出し治具を提供できる。
【0014】
また、第1軸および第2軸は軸方向に直列且つ同軸上に固定されているので、各被加工部材の各孔を心出し治具に装着することにより、各孔を互いに同軸上に高い精度で位置決めすることができる。
【0015】
また、心出し治具の主要構成部品は、第1、第2軸と第1、第2鋼球であり、これらは、各被加工部材の各孔の各中心軸位置精度に関わっている。一般に、鋼球は、数μm〜1μmという高い精度で容易に製作可能である。したがって、高精度の加工が必要となるのは第1、第2軸の2個所となる。したがって、高精度加工が必要な部位を従来の心出し治具におけるテーパ面の4個所から第1、第2軸の2個所に低減して、製作コストを低減できる。さらに、第1、第2軸は、同一素材から同軸加工により容易且つ高精度(同軸度)で形成することができる。
【0016】
また、従来の心出し治具におけるテーパ面、すなわち摺動部分をなくしたので、各部の摩耗により心出し精度が低下することを防止でき、耐久性の高い心出し治具を提供できる。
【0017】
また、各心出し部において、各軸の外周に配置される複数の各鋼球を、各保持部材により各軸の周方向所定位置に保持する構成としている。これにより、鋼球の位置を常に所定位置に容易に維持すると共に、心出し作業中において鋼球が脱落することを防止できるので、心出し作業における作業性を向上できる。
【0018】
本発明の請求項3に記載の心出し治具は、第1軸と、第1軸の外周に配置される複数の第1鋼球と、複数の第1鋼球を第1軸の周方向所定位置に保持する第1保持部材とを備える第1心出し部と、その直径寸法が第1軸の直径寸法と異なる第2軸と、第2軸の外周に配置される複数の第2鋼球と、複数の第2鋼球を第2軸の周方向所定位置に保持する第2保持部材とを備える第2心出し部とからなり、複数の第1鋼球同士および複数の第2鋼球同士はそれぞれ直径が同一に設定され、第1軸および第2軸は軸方向に直列且つ第1軸の中心軸と第2軸の中心軸とがオフセットして固定される構成としている。2つの被加工部材それぞれに設けられた孔の中心軸同士の距離を所定の値に設定保持する、すなわち心出しする場合、各孔の中心軸をオフセットさせて位置決めする必要がある場合、このような場合、請求項3に記載の心出し治具によれば、各被加工部材の各孔を心出し治具に装着することにより、容易に、各孔の各中心を心出し治具の各軸の中心軸オフセット量だけオフセットさせて高い精度で位置決めすることができる。
【0019】
本発明の請求項4に記載の心出し治具は、第1軸と、第1軸の外周に配置される複数の第1鋼球と、複数の第1鋼球を第1軸の周方向所定位置に保持する第1保持部材とを備える第1心出し部と、その直径寸法が第1軸の直径寸法と異なる第2軸と、第2軸の外周に配置される複数の第2鋼球と、複数の第2鋼球を第2軸の周方向所定位置に保持する第2保持部材とを備える第2心出し部とからなり、複数の第1鋼球および複数の第2鋼球のどちらか一方において各鋼球の直径が同一に設定され、他方において各鋼球の直径は複数種類設けられ、第1軸および第2軸は軸方向に直列且つ同軸上に固定される構成としている。
【0020】
この場合、複数の鋼球の直径を複数種類設定される方の心出し部においては、複数の鋼球の外接円中心は、心出し治具の各軸中心とは一致せずに所定量だけオフセットした位置となる。したがって、第1被加工部材および第2加工部材を上述の所定量だけオフセットさせて高い精度で位置決めすることができる。
【0021】
従来の心出し治具においては、2組の爪部と軸部を互いに所定の距離だけオフセットさせて配置する必要があり、その加工を高精度で実施するのは非常に困難である。また、請求項3に記載の心出し治具の場合、第1、第2軸を予めオフセットさせて固定する必要があり、オフセット量が異なる場合は、新たに心出し治具を製作する必要がある。これに対して、請求項4に記載の心出し治具の場合は、組合わせる複数種類の直径の大きさを適宜選定するという容易な手段により、同一心出し治具にてオフセット量を容易に変更することができる。
【0022】
本発明の請求項5に記載の心出し治具は、第1鋼球の個数および第2鋼球の個数はそれぞれ3個である構成としている。3個の点を同時に通る円は幾何学的に1つである、つまり3点が決まると1つの円が定まる。したがって、第1、第2軸に対して各被加工部材の孔位置を確実に決められるので、孔の中心位置を高い精度で求めることができる。
【0023】
ところで、鋼球を弾性変形させて被加工部材を心出し治具に装着しているため、鋼球の個数が増加すると、被加工部材を心出し治具に装着するのに必要な力が増大する。鋼球の個数を3個とすることにより、孔の中心位置を高い精度で定めつつ、心出し作業に要する力を最小限度とすることができる。
【0024】
本発明の請求項6に記載の心出し治具は、3個の第1鋼球の各中心を結んで形成される三角形の内側に第1軸の中心があり、且つ3個の第2鋼球の各中心を結んで形成される三角形の内側に第2軸の中心がある構成としている。これにより、各被加工部材の各孔を第1、第2軸に装着することにより、各孔を各軸に対して確実に位置決めすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態による心出し治具およびそれを用いた心出し方法について図面に従って説明する。
【0026】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による心出し治具1の構成を説明する全体概略図であり、図2のI−I線断面図である。図2は、図1のII−IIである。図1および図2は、心出し工程が完了した状態、すなわち第1被加工部材14および第2被加工部材24が心出し治具1に装着された状態を示している。
【0027】
本発明の第1実施形態による心出し治具1は、図1に示すように、第1心出し部10および第2心出し部20を軸方向(図1における上下方向)に直列に固定して形成されている。
【0028】
第1心出し部は、第1軸であるシャフト11と、シャフト11の外周に配置される複数の第1鋼球である3個のボール12と、ボール12をシャフト11の周方向所定位置に保持する第1保持部であるリテーナ13とから構成されている。
【0029】
第2心出し部は、シャフト11と直径寸法が異なる、つまり直径がシャフト11より小さい第2軸であるシャフト21と、シャフト21の外周に配置される複数の第2鋼球である3個のボール22と、ボール22をシャフト21の周方向所定位置に保持する第2保持部であるリテーナ23とから構成されている。
【0030】
シャフト11、21は金属材料で一体的に同軸加工により形成され、共通の中心軸Cを有している。
【0031】
3個のボール12、3個のボール22は、たとえば、ボールベアリング用の鋼球と同一材質で、それぞれ同一直径に形成されている。なお、ボール12の直径と、ボール22の直径とは、同一であっても異なっていてもどちらでもよい。
【0032】
リテーナ13は、金属材料で円筒状に形成され、図1、図2に示すように、ボール12を保持する断面円形の保持孔13aが設けられている。保持孔13aは、図2に示すように、120度間隔、すなわち円周方向等間隔に形成されているので、ボール12は、シャフト11の円周方向に等間隔で配置される。また、保持孔13aは、図3の拡大断面図に示すように、リテーナ13の内径側から外径側に向かうに連れてその直径が徐々に小さくなるように、すなわちテーパ状に形成されている。さらに、保持孔13aのリテーナ13外周における開口部の直径はボール12の直径より小さく形成されている。したがって、第1心出し部10において、ボール12がリテーナ13の外へ外れ落ちることが防止されるので、心出し作業性を向上することができる。
【0033】
リテーナ23は、金属材料で有底円筒状に形成され、図1に示すように、ボール22を保持する断面円形の保持孔23aが設けられている。保持孔23aは、リテーナ13の場合と同様に、120度間隔、すなわち円周方向等間隔に形成されているので、ボール22は、シャフト21の円周方向に等間隔で配置される。また、リテーナ13の場合と同様に、保持孔23aはリテーナ23の内径側直径が外径側直径より小さいテーパ状に形成され、且つ保持孔23aのリテーナ23外周における開口部の直径はボール22の直径より小さく形成されている。したがって、第2心出し部20においても第1心出し部10と同様、ボール22がリテーナ23の外へ外れ落ちることを防止して、心出し作業性を向上することができる。なお、リテーナ23は、その底部をシャフト21の端面に当接させて、シャフト21に固定されている。
【0034】
次に、本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いる心出し方法について図に基づいて説明する。これは、第1孔14aを備える第1被加工部材14と第2孔24aを備える第2被加工部材24を、第1、第2孔14a、24aを同軸上として位置決めするものである。
【0035】
図4および図5は、本発明の第1実施形態による心出し治具を用いる心出し方法における第1工程を説明する概略図であり、図5は、第1工程完了状態を示す。
【0036】
図6および図7は、本発明の第1実施形態による心出し治具を用いる心出し方法における第2工程を説明する概略図であり、図7は、第2工程完了状態を示す。
【0037】
(1) 第1工程。
【0038】
心出し治具1を、図4中の矢印の方向に移動させ、3個のボール12をシャフト11の外周面および孔14aの内周面の両方に押圧接触しつつ、第1心出し部10を第1被加工部材14の第1孔14aに嵌合させる。
【0039】
ところで、第1孔14aの内径d14には製品間で或るばらつきが存在し、その最大値はd14maxである。したがって、シャフト11の外径D11、ボール12外径D12は、下記数式1に示す関係が成立するように設定される。
【0040】
【数1】D11+2×D12−A=d14max
本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、数式1中のAは、1μmである。すなわち、第1心出し部10において、3個のボール12の外接円直径は第1孔14a内径の最大値d14maxより1μm小さく設定されている。したがって、第1心出し部10を第1被加工部材14の第1孔14aに嵌合させて第1工程が完了すると、図5に示すように、3個のボール12は必ず弾性変形してシャフト11の外周面および孔14aの内周面の両方に押圧接触する。これにより、心出し治具1の中心Cと第1被加工部材14の中心C14とが一致した状態で、第1心出し部10を第1被加工部材14の第1孔14aに嵌合させることができる。また、3個のボール12の弾性力により、第1被加工部材14は第1心出し部10に保持されている。
【0041】
(2) 第2工程。
【0042】
上述の第1工程終了後、第1被加工部材14が第1心出し部10に保持された状態の心出し治具1を、図6中の矢印の方向に移動させ、3個のボール22をシャフト21の外周面および孔24aの内周面の両方に押圧接触しつつ、第2心出し部20を第2被加工部材24の第2孔24aに嵌合させる。
【0043】
ところで、第2孔24aの内径d2には、第1孔14aの場合と同様に製品間で或るばらつきが存在し、その最大値はd24maxである。したがって、シャフト21の外径D21、ボール22外径D22は、下記数式2に示す関係が成立するように設定される。
【0044】
【数2】D21+2×D22−A=d14max
本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、数式2中の寸法Aは、1μmである。すなわち、第2心出し部20において、3個のボール22の外接円直径は第2孔24a内径の最大値d24maxより1μm小さく設定されている。したがって、第2心出し部20を第2被加工部材24の第2孔24aに嵌合させて第2工程が完了すると、図7に示すように、3個のボール22は必ず弾性変形してシャフト21の外周面および孔24aの内周面の両方に押圧接触する。これにより、心出し治具1の中心Cと第2被加工部材24の中心C24とが一致した状態で、第2心出し部20を第2被加工部材24の第2孔24aに嵌合させることができる。
【0045】
ここで、本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、上述の寸法Aを1μmとしているが、必要に応じて増減させて良い。
【0046】
以上により、第1被加工部材14の第1孔14aおよび第2被加工部材24の第1孔24aは心出し治具1を介して、同軸上に位置決めされる。
【0047】
この後、第1、第2被加工部材14、24が、たとえば接合される。
【0048】
以上説明した、本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、シャフト11とシャフト11の外周に配置される同一直径の3個のボール12と3個のボール12をシャフト11の周方向所定位置に保持するリテーナ13とを備える第1心出し部10と、その直径寸法がシャフト11の直径寸法と異なるシャフト21とシャフト21の外周に配置される同一直径の3個のボール22と3個のボール22をシャフト21の周方向所定位置に保持するリテーナ23とを備える第2心出し部20とを軸方向に直列且つ同軸上に固定する構成としている。
【0049】
また、本発明の第1実施形態による心出し方法は、3個のボール12をシャフト11の外周面および孔14aの内周面の両方に押圧接触しつつ、第1心出し部10を第1被加工部材14の第1孔14aに嵌合させる第1工程と、3個のボール22をシャフト21の外周面および孔24aの内周面の両方に押圧接触しつつ、第2心出し部20を第2被加工部材24の第2孔24aに嵌合させる第2工程とを備えている。
【0050】
これにより、第1被加工部材14の第1孔14aおよび第2被加工部材24の第1孔24aを心出し治具1を介して、同軸上に高い精度で位置決めすることができる。
【0051】
また、従来の心出し治具を用いて軸部と爪部両者のテーパ面を摺動させながら軸部を往復移動させるという煩雑な作業に替えて、心出し治具1の第1、第2心出し部10、20に第1、第2孔14a、24aをそれぞれ嵌合させるという簡単な操作により高い精度で孔中心位置を求めることができる心出し方法を提供できる。
【0052】
また、従来の心出し治具におけるテーパ面、すなわち摺動部分をなくしたので、各部の摩耗により心出し精度が低下することを防止でき、耐久性の高い心出し治具1を提供できる。
【0053】
また、心出し治具1において高精度の加工が必要となる部品は、シャフト11、21、ボール12、22であるが、ボール12、22は、一般に、数μm〜1μmという高い精度で容易に製作可能である。一方、シャフト11、21も一体で旋削加工することにより容易に高い精度の同軸度を実現できる。これにより、従来の心出し治具における加工工数大である複数のテーパ面加工を廃止して心出し治具1の製作コストを低減できる。
【0054】
なお、以上説明した、本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、リテーナ13、23は、それぞれシャフト11、21に対して軸方向(図1において上下方向)への移動を図示しない規制手段により規制して、心出し工程においてボール12、24がシャフト11、21から外れることを防止している。一方、リテーナ13、23は、それぞれシャフト11、21の中心軸Cの周りに回動可能である。これにより、心出し作業を繰返した場合にボール12、22を回転させボール12、22の接触位置を変えてボール12、22の摩耗を防止し、心出し治具1の耐久性を向上することができる。
【0055】
また、以上説明した、本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、シャフト11、21は変更せずに、ボール12あるいはボール22の直径のみを変更することにより、異なる直径の第1孔14aあるいは第2孔24aに容易に対応することができる。
【0056】
(第2実施形態)
図8に、本発明の第2実施形態による心出し治具1の第1心出し部10の断面図を示す。
【0057】
本発明の第2実施形態による心出し治具1においては、上述の第1実施形態による心出し治具1に対して、第1心出し部10の構成を変更している。すなわち、3個の鋼球の直径を2種類設定している。つまり、図8に示すように、3個のボール12中の1個を、直径がボール12より大きいボール15に置換えている。これにより、3個のボール12、15の外接円の中心、すなわち第1被加工部材14の第1孔14aの中心C14は、図8に示すように、第1心出し部10のシャフト11の中心Cに対して偏心量Eだけオフセットする。これにより、第1被加工部材14の第1孔14aと第2被加工部材24の第1孔24aとを心出し治具1を介して、偏心量Eだけオフセットさせて高い精度で位置決めすることができる。この場合、ボール12、15の直径を変えることにより、偏心量Eを任意に設定することができる。また、3個のボールを用いると共に、直径を2種類としたことにより、偏心量Eを計算により簡単に求めることができる。
【0058】
この第2実施形態による心出し治具1においては、リテーナ13、すなわちボール12、15がシャフト11の周りを回動することを規制する規制手段(図示せず)を必要に応じて設けてもよい。
【0059】
なお、第1心出し部10に替えて、第2心出し部20において、3個のボール22中の1個を、直径がボール22と異なるものに置換えてもよい。
【0060】
以上説明した、本発明の第1、第2実施形態による心出し治具1においては、シャフト11、21の材質を金属材料としたが、非金属材料、たとえばセラミックス等で形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による心出し治具1の断面図であり、心出し作業完了状態を示す。
【図2】本発明の第1実施形態による心出し治具1の第1心出し部10の断面図であり、図1中のII−II線断面図である。
【図3】図2中のIII部拡大図である。
【図4】本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いた心出し方法の説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いた心出し方法の説明図である。
【図6】本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いた心出し方法の説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いた心出し方法の説明図である。
【図8】本発明の第2実施形態による心出し治具1の第1心出し部10の断面図である。
【符号の説明】
1 心出し治具
10 第1心出し部
11 シャフト(第1軸)
12 ボール(第1鋼球)
13 リテーナ(第1保持部材)
14 第1被加工部材
14a 第1孔
15 ボール(第1鋼球)
20 第2心出し部
21 シャフト(第2軸)
22 ボール(第2鋼球)
23 リテーナ(第2保持部材)
24 第2被加工部材
24a 第2孔
C 中心
C14 中心
E 偏心量
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の、円孔を有する被加工部材を、各円孔中心軸が所定の位置関係となるように設定維持する心出し方法、およびそれに用いる心出し治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の心出し方法としては、以下に説明する心出し治具を用いて行う方法が一般的である。すなわち、外周にテーパ面を有する軸部と、この軸部の外側に複数個配置される弾性体で支持され内側にテーパ面を有する爪部とを備え、軸部と爪部とは互いのテーパ面同士が当接すると共に、軸部と爪部の軸方向における相対位置を変化させることで爪部の外接円直径を拡大あるいは縮小することができるもので、対応する孔径が異なる軸部と爪部が複数組直列且つ同軸上に配置されている。これを用いることにより、2つの被加工部材それぞれに設けられた孔の中心軸同士の距離を所定の値に、たとえば距離を0の場合は同軸上に設定維持するものである。
【0003】
従来の心出し方法について簡単に説明する。
【0004】
先ず、一方の被加工部材の孔に、心出し治具の一方の爪部を装着する。このとき、一方の軸部を軸方向且つ爪部外接円縮小方向に動かして一方の爪部を一方の被加工部材の孔に挿入した後、今度は軸部を爪部外接円拡大方向、つまり爪部外接円縮小方向と反対方向に動かして爪部を孔の内周面に密着させる。これにより、心出し治具の中心と孔の中心を一致させて孔の中心位置を求めることができる。次に、他方の被加工部材についても同様の操作を実施して、他方の被加工部材の孔の内周面に他方の爪部を密着させる。以上で、2つの被加工部材は、それぞれの孔の中心軸間距離が0、すなわち同軸上の状態に設定維持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来の心出し方法では、被加工部材の孔に爪部を密着させる際に、軸部を往復移動させる必要があり、心出し作業工程が増大するという問題がある。
【0006】
また、高い精度(数μm程度)で孔中心位置を求めるためには、心出し治具の爪部や軸部の加工精度を高める必要があり、心出し治具が非常に高価なものとなる。たとえば、上述の心出し治具において、心出し精度の要である部位、つまり高精度の加工が必要となる部位であるテーパ面は4個ある。
【0007】
また、心出し作業時に軸部と爪部両者のテーパ面を摺動させるため、テーパ面の摩耗等により、使用時間の経過と共に位置決めの精度が低下してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、簡単な操作により、高い精度(数μm程度)で孔中心位置を求めることができる心出し方法、およびそれに使用する簡単な構造且つ耐久性の高い心出し治具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0010】
本発明の請求項1に記載の心出し方法は、第1軸と、第1軸の外周に配置される複数の第1鋼球と、これらの第1鋼球を第1軸の周方向所定位置に保持する第1保持部材とを備える第1心出し部と、その直径寸法が第1軸の直径寸法と異なる第2軸と、第2軸の外周に配置される複数の第2鋼球と、これらの第2鋼球を第2軸の周方向所定位置に保持する第2保持部材とを備える第2心出し部とを備え、第1軸および第2軸は軸方向直列且つ同軸上に固定される心出し治具を準備し、
第1被加工部材に設けられる第1孔に心出し治具の第1心出し部を、第1鋼球を第1軸および第1孔の内面の両方に押圧接触させつつ嵌合する第1工程と、第2被加工部材に設けられる第2孔に心出し治具の第2心出し部を、第2鋼球を第2軸および第2孔の内面の両方に押圧接触させつつ嵌合する第2工程とを有し、第1工程および第2工程を実施することにより、第1被加工部材に設けられる第1孔の中心軸と第2被加工部材に設けられる第2孔の中心軸との距離を所定の値に設定維持する構成としている。
【0011】
ここで、複数の鋼球の直径は、心出し時において、各鋼球が、心出し治具の軸および被加工部材の内面の両方に押圧接触する、つまり各鋼球が弾性変形しつつ接触するように設定されている。つまり、被加工部材の内面、心出し治具の軸および鋼球の三者を隙間無しに完全に密着させて、高い精度で非加工部材の孔中心位置を求めることができる。したがって、従来の心出し方法における軸部を往復移動させるという煩雑な作業に替えて、心出し部の軸部外周の鋼球と被加工部材の孔内面とを接触させるという簡単な操作により心出し作業を完了できるので、簡単な操作且つ高い精度で孔中心位置を求めることができる心出し方法を提供できる。
【0012】
本発明の請求項2に記載の心出し治具は、第1軸と、第1軸の外周に配置される複数の第1鋼球と、複数の第1鋼球を第1軸の周方向所定位置に保持する第1保持部材とを備える第1心出し部と、その直径寸法が第1軸の直径寸法と異なる第2軸と、第2軸の外周に配置される複数の第2鋼球と、複数の第2鋼球を第2軸の周方向所定位置に保持する第2保持部材とを備える第2心出し部とからなり、複数の第1鋼球同士および複数の第2鋼球同士はそれぞれ直径が同一に設定され、第1軸および第2軸は軸方向に直列且つ同軸上に固定される構成としている。
【0013】
この場合において、複数の第1鋼球の外接円中心は第1軸の中心と一致し、複数の第2鋼球の外接円中心は第2軸の中心と一致する。また、各鋼球の直径は、各被加工部材が心出し治具の各軸に装着されると各鋼球は心出し治具の各軸および各被加工部材の各孔の各内面の両方に押圧接触する、つまり弾性変形しつつ接触するように設定されている。このように、被加工部材の孔の内面、心出し治具の軸および鋼球の三者を隙間無しに完全に密着させることで、高い精度で被加工部材の孔中心位置を求めることができる。したがって、従来の心出し方法における軸部を往復移動させるという煩雑な作業に替えて、被加工部材を心出し治具の軸に装着して鋼球を心出し治具の軸部外周と被加工部材の孔内面とに同時に接触させるという簡単な操作により高精度の心出し作業を行える心出し治具を提供できる。
【0014】
また、第1軸および第2軸は軸方向に直列且つ同軸上に固定されているので、各被加工部材の各孔を心出し治具に装着することにより、各孔を互いに同軸上に高い精度で位置決めすることができる。
【0015】
また、心出し治具の主要構成部品は、第1、第2軸と第1、第2鋼球であり、これらは、各被加工部材の各孔の各中心軸位置精度に関わっている。一般に、鋼球は、数μm〜1μmという高い精度で容易に製作可能である。したがって、高精度の加工が必要となるのは第1、第2軸の2個所となる。したがって、高精度加工が必要な部位を従来の心出し治具におけるテーパ面の4個所から第1、第2軸の2個所に低減して、製作コストを低減できる。さらに、第1、第2軸は、同一素材から同軸加工により容易且つ高精度(同軸度)で形成することができる。
【0016】
また、従来の心出し治具におけるテーパ面、すなわち摺動部分をなくしたので、各部の摩耗により心出し精度が低下することを防止でき、耐久性の高い心出し治具を提供できる。
【0017】
また、各心出し部において、各軸の外周に配置される複数の各鋼球を、各保持部材により各軸の周方向所定位置に保持する構成としている。これにより、鋼球の位置を常に所定位置に容易に維持すると共に、心出し作業中において鋼球が脱落することを防止できるので、心出し作業における作業性を向上できる。
【0018】
本発明の請求項3に記載の心出し治具は、第1軸と、第1軸の外周に配置される複数の第1鋼球と、複数の第1鋼球を第1軸の周方向所定位置に保持する第1保持部材とを備える第1心出し部と、その直径寸法が第1軸の直径寸法と異なる第2軸と、第2軸の外周に配置される複数の第2鋼球と、複数の第2鋼球を第2軸の周方向所定位置に保持する第2保持部材とを備える第2心出し部とからなり、複数の第1鋼球同士および複数の第2鋼球同士はそれぞれ直径が同一に設定され、第1軸および第2軸は軸方向に直列且つ第1軸の中心軸と第2軸の中心軸とがオフセットして固定される構成としている。2つの被加工部材それぞれに設けられた孔の中心軸同士の距離を所定の値に設定保持する、すなわち心出しする場合、各孔の中心軸をオフセットさせて位置決めする必要がある場合、このような場合、請求項3に記載の心出し治具によれば、各被加工部材の各孔を心出し治具に装着することにより、容易に、各孔の各中心を心出し治具の各軸の中心軸オフセット量だけオフセットさせて高い精度で位置決めすることができる。
【0019】
本発明の請求項4に記載の心出し治具は、第1軸と、第1軸の外周に配置される複数の第1鋼球と、複数の第1鋼球を第1軸の周方向所定位置に保持する第1保持部材とを備える第1心出し部と、その直径寸法が第1軸の直径寸法と異なる第2軸と、第2軸の外周に配置される複数の第2鋼球と、複数の第2鋼球を第2軸の周方向所定位置に保持する第2保持部材とを備える第2心出し部とからなり、複数の第1鋼球および複数の第2鋼球のどちらか一方において各鋼球の直径が同一に設定され、他方において各鋼球の直径は複数種類設けられ、第1軸および第2軸は軸方向に直列且つ同軸上に固定される構成としている。
【0020】
この場合、複数の鋼球の直径を複数種類設定される方の心出し部においては、複数の鋼球の外接円中心は、心出し治具の各軸中心とは一致せずに所定量だけオフセットした位置となる。したがって、第1被加工部材および第2加工部材を上述の所定量だけオフセットさせて高い精度で位置決めすることができる。
【0021】
従来の心出し治具においては、2組の爪部と軸部を互いに所定の距離だけオフセットさせて配置する必要があり、その加工を高精度で実施するのは非常に困難である。また、請求項3に記載の心出し治具の場合、第1、第2軸を予めオフセットさせて固定する必要があり、オフセット量が異なる場合は、新たに心出し治具を製作する必要がある。これに対して、請求項4に記載の心出し治具の場合は、組合わせる複数種類の直径の大きさを適宜選定するという容易な手段により、同一心出し治具にてオフセット量を容易に変更することができる。
【0022】
本発明の請求項5に記載の心出し治具は、第1鋼球の個数および第2鋼球の個数はそれぞれ3個である構成としている。3個の点を同時に通る円は幾何学的に1つである、つまり3点が決まると1つの円が定まる。したがって、第1、第2軸に対して各被加工部材の孔位置を確実に決められるので、孔の中心位置を高い精度で求めることができる。
【0023】
ところで、鋼球を弾性変形させて被加工部材を心出し治具に装着しているため、鋼球の個数が増加すると、被加工部材を心出し治具に装着するのに必要な力が増大する。鋼球の個数を3個とすることにより、孔の中心位置を高い精度で定めつつ、心出し作業に要する力を最小限度とすることができる。
【0024】
本発明の請求項6に記載の心出し治具は、3個の第1鋼球の各中心を結んで形成される三角形の内側に第1軸の中心があり、且つ3個の第2鋼球の各中心を結んで形成される三角形の内側に第2軸の中心がある構成としている。これにより、各被加工部材の各孔を第1、第2軸に装着することにより、各孔を各軸に対して確実に位置決めすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態による心出し治具およびそれを用いた心出し方法について図面に従って説明する。
【0026】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による心出し治具1の構成を説明する全体概略図であり、図2のI−I線断面図である。図2は、図1のII−IIである。図1および図2は、心出し工程が完了した状態、すなわち第1被加工部材14および第2被加工部材24が心出し治具1に装着された状態を示している。
【0027】
本発明の第1実施形態による心出し治具1は、図1に示すように、第1心出し部10および第2心出し部20を軸方向(図1における上下方向)に直列に固定して形成されている。
【0028】
第1心出し部は、第1軸であるシャフト11と、シャフト11の外周に配置される複数の第1鋼球である3個のボール12と、ボール12をシャフト11の周方向所定位置に保持する第1保持部であるリテーナ13とから構成されている。
【0029】
第2心出し部は、シャフト11と直径寸法が異なる、つまり直径がシャフト11より小さい第2軸であるシャフト21と、シャフト21の外周に配置される複数の第2鋼球である3個のボール22と、ボール22をシャフト21の周方向所定位置に保持する第2保持部であるリテーナ23とから構成されている。
【0030】
シャフト11、21は金属材料で一体的に同軸加工により形成され、共通の中心軸Cを有している。
【0031】
3個のボール12、3個のボール22は、たとえば、ボールベアリング用の鋼球と同一材質で、それぞれ同一直径に形成されている。なお、ボール12の直径と、ボール22の直径とは、同一であっても異なっていてもどちらでもよい。
【0032】
リテーナ13は、金属材料で円筒状に形成され、図1、図2に示すように、ボール12を保持する断面円形の保持孔13aが設けられている。保持孔13aは、図2に示すように、120度間隔、すなわち円周方向等間隔に形成されているので、ボール12は、シャフト11の円周方向に等間隔で配置される。また、保持孔13aは、図3の拡大断面図に示すように、リテーナ13の内径側から外径側に向かうに連れてその直径が徐々に小さくなるように、すなわちテーパ状に形成されている。さらに、保持孔13aのリテーナ13外周における開口部の直径はボール12の直径より小さく形成されている。したがって、第1心出し部10において、ボール12がリテーナ13の外へ外れ落ちることが防止されるので、心出し作業性を向上することができる。
【0033】
リテーナ23は、金属材料で有底円筒状に形成され、図1に示すように、ボール22を保持する断面円形の保持孔23aが設けられている。保持孔23aは、リテーナ13の場合と同様に、120度間隔、すなわち円周方向等間隔に形成されているので、ボール22は、シャフト21の円周方向に等間隔で配置される。また、リテーナ13の場合と同様に、保持孔23aはリテーナ23の内径側直径が外径側直径より小さいテーパ状に形成され、且つ保持孔23aのリテーナ23外周における開口部の直径はボール22の直径より小さく形成されている。したがって、第2心出し部20においても第1心出し部10と同様、ボール22がリテーナ23の外へ外れ落ちることを防止して、心出し作業性を向上することができる。なお、リテーナ23は、その底部をシャフト21の端面に当接させて、シャフト21に固定されている。
【0034】
次に、本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いる心出し方法について図に基づいて説明する。これは、第1孔14aを備える第1被加工部材14と第2孔24aを備える第2被加工部材24を、第1、第2孔14a、24aを同軸上として位置決めするものである。
【0035】
図4および図5は、本発明の第1実施形態による心出し治具を用いる心出し方法における第1工程を説明する概略図であり、図5は、第1工程完了状態を示す。
【0036】
図6および図7は、本発明の第1実施形態による心出し治具を用いる心出し方法における第2工程を説明する概略図であり、図7は、第2工程完了状態を示す。
【0037】
(1) 第1工程。
【0038】
心出し治具1を、図4中の矢印の方向に移動させ、3個のボール12をシャフト11の外周面および孔14aの内周面の両方に押圧接触しつつ、第1心出し部10を第1被加工部材14の第1孔14aに嵌合させる。
【0039】
ところで、第1孔14aの内径d14には製品間で或るばらつきが存在し、その最大値はd14maxである。したがって、シャフト11の外径D11、ボール12外径D12は、下記数式1に示す関係が成立するように設定される。
【0040】
【数1】D11+2×D12−A=d14max
本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、数式1中のAは、1μmである。すなわち、第1心出し部10において、3個のボール12の外接円直径は第1孔14a内径の最大値d14maxより1μm小さく設定されている。したがって、第1心出し部10を第1被加工部材14の第1孔14aに嵌合させて第1工程が完了すると、図5に示すように、3個のボール12は必ず弾性変形してシャフト11の外周面および孔14aの内周面の両方に押圧接触する。これにより、心出し治具1の中心Cと第1被加工部材14の中心C14とが一致した状態で、第1心出し部10を第1被加工部材14の第1孔14aに嵌合させることができる。また、3個のボール12の弾性力により、第1被加工部材14は第1心出し部10に保持されている。
【0041】
(2) 第2工程。
【0042】
上述の第1工程終了後、第1被加工部材14が第1心出し部10に保持された状態の心出し治具1を、図6中の矢印の方向に移動させ、3個のボール22をシャフト21の外周面および孔24aの内周面の両方に押圧接触しつつ、第2心出し部20を第2被加工部材24の第2孔24aに嵌合させる。
【0043】
ところで、第2孔24aの内径d2には、第1孔14aの場合と同様に製品間で或るばらつきが存在し、その最大値はd24maxである。したがって、シャフト21の外径D21、ボール22外径D22は、下記数式2に示す関係が成立するように設定される。
【0044】
【数2】D21+2×D22−A=d14max
本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、数式2中の寸法Aは、1μmである。すなわち、第2心出し部20において、3個のボール22の外接円直径は第2孔24a内径の最大値d24maxより1μm小さく設定されている。したがって、第2心出し部20を第2被加工部材24の第2孔24aに嵌合させて第2工程が完了すると、図7に示すように、3個のボール22は必ず弾性変形してシャフト21の外周面および孔24aの内周面の両方に押圧接触する。これにより、心出し治具1の中心Cと第2被加工部材24の中心C24とが一致した状態で、第2心出し部20を第2被加工部材24の第2孔24aに嵌合させることができる。
【0045】
ここで、本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、上述の寸法Aを1μmとしているが、必要に応じて増減させて良い。
【0046】
以上により、第1被加工部材14の第1孔14aおよび第2被加工部材24の第1孔24aは心出し治具1を介して、同軸上に位置決めされる。
【0047】
この後、第1、第2被加工部材14、24が、たとえば接合される。
【0048】
以上説明した、本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、シャフト11とシャフト11の外周に配置される同一直径の3個のボール12と3個のボール12をシャフト11の周方向所定位置に保持するリテーナ13とを備える第1心出し部10と、その直径寸法がシャフト11の直径寸法と異なるシャフト21とシャフト21の外周に配置される同一直径の3個のボール22と3個のボール22をシャフト21の周方向所定位置に保持するリテーナ23とを備える第2心出し部20とを軸方向に直列且つ同軸上に固定する構成としている。
【0049】
また、本発明の第1実施形態による心出し方法は、3個のボール12をシャフト11の外周面および孔14aの内周面の両方に押圧接触しつつ、第1心出し部10を第1被加工部材14の第1孔14aに嵌合させる第1工程と、3個のボール22をシャフト21の外周面および孔24aの内周面の両方に押圧接触しつつ、第2心出し部20を第2被加工部材24の第2孔24aに嵌合させる第2工程とを備えている。
【0050】
これにより、第1被加工部材14の第1孔14aおよび第2被加工部材24の第1孔24aを心出し治具1を介して、同軸上に高い精度で位置決めすることができる。
【0051】
また、従来の心出し治具を用いて軸部と爪部両者のテーパ面を摺動させながら軸部を往復移動させるという煩雑な作業に替えて、心出し治具1の第1、第2心出し部10、20に第1、第2孔14a、24aをそれぞれ嵌合させるという簡単な操作により高い精度で孔中心位置を求めることができる心出し方法を提供できる。
【0052】
また、従来の心出し治具におけるテーパ面、すなわち摺動部分をなくしたので、各部の摩耗により心出し精度が低下することを防止でき、耐久性の高い心出し治具1を提供できる。
【0053】
また、心出し治具1において高精度の加工が必要となる部品は、シャフト11、21、ボール12、22であるが、ボール12、22は、一般に、数μm〜1μmという高い精度で容易に製作可能である。一方、シャフト11、21も一体で旋削加工することにより容易に高い精度の同軸度を実現できる。これにより、従来の心出し治具における加工工数大である複数のテーパ面加工を廃止して心出し治具1の製作コストを低減できる。
【0054】
なお、以上説明した、本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、リテーナ13、23は、それぞれシャフト11、21に対して軸方向(図1において上下方向)への移動を図示しない規制手段により規制して、心出し工程においてボール12、24がシャフト11、21から外れることを防止している。一方、リテーナ13、23は、それぞれシャフト11、21の中心軸Cの周りに回動可能である。これにより、心出し作業を繰返した場合にボール12、22を回転させボール12、22の接触位置を変えてボール12、22の摩耗を防止し、心出し治具1の耐久性を向上することができる。
【0055】
また、以上説明した、本発明の第1実施形態による心出し治具1においては、シャフト11、21は変更せずに、ボール12あるいはボール22の直径のみを変更することにより、異なる直径の第1孔14aあるいは第2孔24aに容易に対応することができる。
【0056】
(第2実施形態)
図8に、本発明の第2実施形態による心出し治具1の第1心出し部10の断面図を示す。
【0057】
本発明の第2実施形態による心出し治具1においては、上述の第1実施形態による心出し治具1に対して、第1心出し部10の構成を変更している。すなわち、3個の鋼球の直径を2種類設定している。つまり、図8に示すように、3個のボール12中の1個を、直径がボール12より大きいボール15に置換えている。これにより、3個のボール12、15の外接円の中心、すなわち第1被加工部材14の第1孔14aの中心C14は、図8に示すように、第1心出し部10のシャフト11の中心Cに対して偏心量Eだけオフセットする。これにより、第1被加工部材14の第1孔14aと第2被加工部材24の第1孔24aとを心出し治具1を介して、偏心量Eだけオフセットさせて高い精度で位置決めすることができる。この場合、ボール12、15の直径を変えることにより、偏心量Eを任意に設定することができる。また、3個のボールを用いると共に、直径を2種類としたことにより、偏心量Eを計算により簡単に求めることができる。
【0058】
この第2実施形態による心出し治具1においては、リテーナ13、すなわちボール12、15がシャフト11の周りを回動することを規制する規制手段(図示せず)を必要に応じて設けてもよい。
【0059】
なお、第1心出し部10に替えて、第2心出し部20において、3個のボール22中の1個を、直径がボール22と異なるものに置換えてもよい。
【0060】
以上説明した、本発明の第1、第2実施形態による心出し治具1においては、シャフト11、21の材質を金属材料としたが、非金属材料、たとえばセラミックス等で形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による心出し治具1の断面図であり、心出し作業完了状態を示す。
【図2】本発明の第1実施形態による心出し治具1の第1心出し部10の断面図であり、図1中のII−II線断面図である。
【図3】図2中のIII部拡大図である。
【図4】本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いた心出し方法の説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いた心出し方法の説明図である。
【図6】本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いた心出し方法の説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態による心出し治具1を用いた心出し方法の説明図である。
【図8】本発明の第2実施形態による心出し治具1の第1心出し部10の断面図である。
【符号の説明】
1 心出し治具
10 第1心出し部
11 シャフト(第1軸)
12 ボール(第1鋼球)
13 リテーナ(第1保持部材)
14 第1被加工部材
14a 第1孔
15 ボール(第1鋼球)
20 第2心出し部
21 シャフト(第2軸)
22 ボール(第2鋼球)
23 リテーナ(第2保持部材)
24 第2被加工部材
24a 第2孔
C 中心
C14 中心
E 偏心量
Claims (6)
- 第1軸と、
前記第1軸の外周に配置される複数の第1鋼球と、
前記複数の第1鋼球を前記第1軸の周方向所定位置に保持する第1保持部材とを備える第1心出し部と、
その直径寸法が前記第1軸の直径寸法と異なる第2軸と、
前記第2軸の外周に配置される複数の第2鋼球と、
前記複数の第2鋼球を前記第2軸の周方向所定位置に保持する第2保持部材とを備える第2心出し部とを備え、
前記第1軸および前記第2軸は軸方向直列且つ同軸上に固定される心出し治具を準備し、
第1被加工部材に設けられる第1孔に前記心出し治具の前記第1心出し部を、前記複数の第1鋼球を前記第1軸および前記第1孔の内面の両方に押圧接触させつつ嵌合する第1工程と、
第2被加工部材に設けられる第2孔に前記心出し治具の前記第2心出し部を、前記複数の第2鋼球を前記第2軸および前記第2孔の内面の両方に押圧接触させつつ嵌合する第2工程とを有し、
前記第1工程および前記第2工程を実施することにより、第1被加工部材に設けられる第1孔の中心軸と第2被加工部材に設けられる第2孔の中心軸との距離を所定の値に設定維持する心出し方法。 - 請求項1に記載の心出し方法に用いる心出し治具であって、
前記第1軸と、
前記第1軸の外周に配置される前記複数の第1鋼球と、
前記複数の第1鋼球を前記第1軸の周方向所定位置に保持する前記第1保持部材とを備える前記第1心出し部と、
その直径寸法が前記第1軸の直径寸法と異なる前記第2軸と、
前記第2軸の外周に配置される前記複数の第2鋼球と、
前記複数の第2鋼球を前記第2軸の周方向所定位置に保持する前記第2保持部材とを備える前記第2心出し部とからなり、
前記複数の第1鋼球同士および前記複数の第2鋼球同士はそれぞれ直径が同一に設定され、
前記第1軸および前記第2軸は軸方向に直列且つ同軸上に固定されることを特徴とする心出し治具。 - 請求項1に記載の心出し方法に用いる心出し治具であって、
前記第1軸と、
前記第1軸の外周に配置される前記複数の第1鋼球と、
前記複数の第1鋼球を前記第1軸の周方向所定位置に保持する前記第1保持部材とを備える前記第1心出し部と、
その直径寸法が前記第1軸の直径寸法と異なる前記第2軸と、
前記第2軸の外周に配置される前記複数の第2鋼球と、
前記複数の第2鋼球を前記第2軸の周方向所定位置に保持する前記第2保持部材とを備える前記第2心出し部とからなり、
前記複数の第1鋼球同士および前記複数の第2鋼球同士はそれぞれ直径が同一に設定され、
前記第1軸および前記第2軸は軸方向に直列且つ前記第1軸の中心軸と前記第2軸の中心軸とがオフセットして固定されることを特徴とする心出し治具。 - 請求項1に記載の心出し方法に用いる心出し治具であって、
前記第1軸と、
前記第1軸の外周に配置される前記複数の第1鋼球と、
前記複数の第1鋼球を前記第1軸の周方向所定位置に保持する前記第1保持部材とを備える前記第1心出し部と、
その直径寸法が前記第1軸の直径寸法と異なる前記第2軸と、
前記第2軸の外周に配置される前記複数の第2鋼球と、
前記複数の第2鋼球を前記第2軸の周方向所定位置に保持する前記第2保持部材とを備える前記第2心出し部とからなり、
前記複数の第1鋼球および前記複数の第2鋼球のどちらかにおいて、鋼球の直径は複数種類設けられ、
前記第1軸および前記第2軸は軸方向に直列且つ同軸上に固定されることを特徴とする心出し治具。 - 前記複数の第1鋼球の個数および前記複数の第2鋼球の個数はそれぞれ3個であることを特徴とする請求項2ないし請求項3のいずれかに記載の心出し治具。
- 3個の前記第1鋼球の各中心を結んで形成される三角形の内側に前記第1軸の中心があり、且つ3個の前記第2鋼球の各中心を結んで形成される三角形の内側に前記第2軸の中心があることを特徴とする請求項5に記載の心出し装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002202445A JP2004045182A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 心出し方法およびそれに用いる心出し治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002202445A JP2004045182A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 心出し方法およびそれに用いる心出し治具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004045182A true JP2004045182A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=31708625
Family Applications (1)
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JP2002202445A Pending JP2004045182A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 心出し方法およびそれに用いる心出し治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004045182A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009133655A (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-18 | Toyota Motor Corp | 内径測定装置 |
CN102519348A (zh) * | 2011-12-31 | 2012-06-27 | 许晓华 | 齿轮组同轴度检测装置 |
CN104296644A (zh) * | 2014-09-26 | 2015-01-21 | 中国科学院光电研究院 | 一种测角误差校准装置及其安装调节方法 |
-
2002
- 2002-07-11 JP JP2002202445A patent/JP2004045182A/ja active Pending
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