JP2006153053A - 軸受装置の組み付け装置およびその組み付け方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内輪部材7が外嵌された内軸2の外周端部側にリング体4が外嵌され、その内軸2の外周端部2aが径外側にかしめ加工されてリング体4と内輪部材7とが内軸2に抜け止め固定されて組み付けられる軸受装置の組み付け装置である。かしめ加工される際に、リング体4の外周に外嵌接触してリング体4の拡径を防止する拘束リング5を備えている。拘束リング5は、周方向に分割されている。
【選択図】 図1
Description
そこで、この発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、かしめ加工により組み付けを行う際のリング体の膨張を抑制し、しかも、リング体の外径寸法にばらつきがあっても、かしめ加工によるリング体の膨張量を一定値に抑えることのできる軸受装置の組み付け装置、および、その組み付け方法を提供することを目的とする。
図1はこの発明の一実施の形態に係る軸受装置の組み付け装置の要部を示す断面側面図であり、組み付け装置にセットされかしめ加工されて軸受装置が組み付けられる状態を示している。
まず、軸受装置の構成について、図1により説明すると、1が車軸用転がり軸受装置(ハブユニット)であり、2は内軸(ハブホイール)、3は複列円すいころ軸受を示し、10が内軸2の一端部側のかしめ部である。
かしめ部10の、かしめ具8により径方向外方へ広げられる前の状態は、図示しないが、軸部13の一端部側の端面から突出するよう形成された短筒部とされている。また、リング体4が外装される軸部13の外周対応部には、スプラインが形成され、リング体4と軸部13とは、スプライン嵌合される。
かしめ加工は、従来知られている揺動かしめにより行われる。つまり、ころ軸受3の内輪部材7とリング体4とを外嵌させた内軸2を、内軸2の軸心Cを鉛直方向として、水平状の基台16上に載置状として設置する。そして、内軸2の上方からかしめ具8を接近させ、内軸2の軸心Cと所定角度で傾斜させかつ当該軸心C廻りに回転するかしめ具8を、内軸2の一端部に当接させ、内軸2の一端部に設けた前記短筒部を押圧して外径方向に塑性変形させかしめ部10を形成する。塑性変形されたかしめ部10はリング体4の外側面を押し付けた状態とされている。
または、図3に示すように、内軸2の基台16上への設置は、平盤25上に水平状のベース板16aを設け、ベース板16a上に、上面が円形の水平受け面24となる縦断面凸形状の受け台16cを設け、この水平受け面24上に内軸2の前記凹部底面27を載置し、内軸2を固定することができる。これにより、内軸2を安定させることができると共に、内軸2の軸心Cを鉛直方向に精度良く一致させることができる。
拡径防止治具Aは、傾斜して回転する軸状のかしめ具8を間隔をもって挿入状とさせる円環形状のブロック体であり、図4の縦断面図と図5の断面平面図に示すように、拡径防止治具Aは、上下面が水平面状とされた環状基盤17と、環状基盤17の下面外周側部に固着させた円環状のガイドブロック18と、環状基盤18に吊り下げ状に保持され環状のガイドブロック18の内周側に設けられた拘束リング5とを備える。
従って、押圧駆動装置Bの動作により環状基盤17が降下すると、ガイドブロック18および拘束リング5が降下する。そして、拘束リング5が軸受装置1の内軸2に外嵌させたリング体4に当接すると、押圧駆動装置Bの働きにより矢印Pに示すように、環状基盤17に下方向きの押圧力が作用し、その押圧力によりガイドブロック18を介して、拘束リング5が、リング体4を鉛直方向下向きに押圧すると共に径方向内方へ締め付けることができる。押圧駆動装置Bは、例えば、油圧を駆動源とすることができる。
拘束リングセグメント6の内面は、円弧面とされ、リング体4の外周に当接してリング体4の径方向外方への変形を防ぐための内周当接面6aと、リング体4の軸心方向上端面の外周縁部に当接してリング体4を内輪部材7側へ押圧する下方向きの円環面6bとを有し、拘束リングセグメント6の内面は、段付き円弧面となる。
つまり、軸受装置1側のリング体4の外径寸法に応じて拡径防止治具Aの拘束リング5の内径寸法が変化でき、しかも、前記の押圧駆動装置Bによる一定の押し付け力により、リング体4に対して一定の締め付け力が作用するため、リング体4の外径寸法が公差内でばらつきがあっても、または、たとえ拘束リング5の内周当接面5aが長期使用により摩耗して僅かに寸法変化しても、リング体4の膨張量を一定値に抑えることが可能となる。
2 内軸
2a 端部
3 円すいころ軸受
4 リング体(カプラー)
5 拘束リング
5a 内周当接面
6 拘束リングセグメント
6a 内周当接面
7 内輪部材
8 かしめ具
10 かしめ部
11 スプライン
A 拡径防止治具
C 軸心
Claims (6)
- 内輪部材が外嵌された内軸の外周端部側にリング体が外嵌され、その内軸の外周端部が径外側にかしめ加工されて前記リング体と前記内輪部材とが当該内軸に抜け止め固定されて組み付けられる軸受装置の組み付け装置において、前記かしめ加工される際に前記リング体の外周に外嵌接触して当該リング体の拡径を防止する拘束リングを備えたことを特徴とする軸受装置の組み付け装置。
- 前記拘束リングは、周方向に分割された複数個の拘束リングセグメントにより構成されている請求項1に記載の軸受装置の組み付け装置。
- 前記拘束リングセグメントは、当該拘束リングセグメントの内周当接面と前記内軸の軸心との相対角度が変更されることなく、径方向に移動可能とされている請求項2に記載の軸受装置の組み付け装置。
- 前記リング体の外周にはスプラインが形成され、当該リング体の外周に当接する前記拘束リングの内周当接面は、平滑面とされている請求項1〜3のいずれか一項に記載の軸受装置の組み付け装置。
- 内輪部材を外嵌させた内軸の外周端部側にリング体を外嵌させ、その内軸の外周端部を径外側にかしめ加工して前記内輪部材と前記リング体とを当該内軸に抜け止め固定させる軸受装置の組み付け方法において、前記かしめ加工される際に、前記リング体の外周に拘束リングを外嵌接触させ、当該リング体の拡径を防止することを特徴とする軸受装置の組み付け方法。
- 前記拘束リングは、周方向に分割されて複数個の拘束リングセグメントにより構成され、各拘束リングセグメントを縮径方向に移動させて、当該拘束リングセグメントを前記リング体の外周に接触させる請求項5に記載の軸受装置の組み付け方法。
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