JPH081417A - テーパ拡張マンドレル - Google Patents
テーパ拡張マンドレルInfo
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- JPH081417A JPH081417A JP16732694A JP16732694A JPH081417A JP H081417 A JPH081417 A JP H081417A JP 16732694 A JP16732694 A JP 16732694A JP 16732694 A JP16732694 A JP 16732694A JP H081417 A JPH081417 A JP H081417A
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Abstract
(57)【要約】
【 目的 】内径円筒形状を有した工作物の該当内径円
筒部の芯を、工作機械又は計測機械の回転芯と精度良く
一致させ安定保持する事が出来、兼つ広範囲の汎用性を
有する工作物の保持具を提供するものである。 【 構成 】軸（１）の外周部等配に同一角度の３個の
テーパ溝（２）を附し、該当軸上に移動自在に取付けた
リテーナ（３）により３本の爪（４）を軸方向同一位置
に該当テーパ溝の中へ保持し、リテーナを軸上に移動さ
せる事により、これに保持された爪がテーパ溝の包配に
見合う量だけ外側に拡張し工作物を掌握する様に構成
し、同時にリテーナの外周部に附されたネジ（７）を介
して取付けられた内円錐面付ナット（８）とリテーナの
中へ収納された３個の締付ピン（９）により、軸の外周
部へテーパ溝（２）と逆角度に附した３本の逆テーパ溝
（１０）を締め付け、この逆テーパ溝の作用により爪の
掌握を緩みを防止することが可能に構成したテーパ拡張
マンドレル。
筒部の芯を、工作機械又は計測機械の回転芯と精度良く
一致させ安定保持する事が出来、兼つ広範囲の汎用性を
有する工作物の保持具を提供するものである。 【 構成 】軸（１）の外周部等配に同一角度の３個の
テーパ溝（２）を附し、該当軸上に移動自在に取付けた
リテーナ（３）により３本の爪（４）を軸方向同一位置
に該当テーパ溝の中へ保持し、リテーナを軸上に移動さ
せる事により、これに保持された爪がテーパ溝の包配に
見合う量だけ外側に拡張し工作物を掌握する様に構成
し、同時にリテーナの外周部に附されたネジ（７）を介
して取付けられた内円錐面付ナット（８）とリテーナの
中へ収納された３個の締付ピン（９）により、軸の外周
部へテーパ溝（２）と逆角度に附した３本の逆テーパ溝
（１０）を締め付け、この逆テーパ溝の作用により爪の
掌握を緩みを防止することが可能に構成したテーパ拡張
マンドレル。
Description
【発明の詳細な説明】
【 ０００１ 】
【 産業上の利用分野 】本発明は歯車等の内径円筒形
状を有した工作物の該当内径円筒部の芯と、工作機械又
は計測機械の回転芯とを狂い無く一致させる様、工作物
を工作機械又は計測機械に取り付け、その外周部の加工
及び計測に供する工作物の保持具に関するものである。 【 ０００２ 】 【 従来の技術 】従来この様な高精度の同芯度確保を
要する工作物の保持が要求される場合は、図６及び図７
に示す様な工作物に合わせて専用に製作された軸や、場
合により図８に示す様な専用の油圧式拡張マンドレル等
を使用するのが一般的であった。 【 ０００３ 】さほど精度を要求されない場合は、従
来からテーパ面を利用した種々の拡張マンドレルが知ら
れている。例として、特開平１−２２８７０７号公報に
記載のワーク保持装置、実開平３−２２８１１号公報に
記載の工作物取付用工具、特開平３−１２１７０８号公
報に記載の切削用治具のマンドレルと同マンドレルの固
定爪加工用治具、特開平４−３４８８２７号公報に記載
の筒状ワークの保持装置等がある。 【 ０００４ 】 【発明が解決しようとする課題 】図６．図７に示す従
来の方法は、工作物の内径寸法に合せその都度専用の保
持具を製作しなくてはならない。更にこの時、該当内径
寸法は同型の工作物と言えども、ある一定範囲の寸法公
差を有するのが常であるから非常にやっかいである。図
８に示す油圧式拡張マンドレルにおいてもその拡張寸法
が通常数μｍ〜０．５ｍｍ程度であるから事情に変りは
無く、やはり工作物毎の専用の保持具を用意する必要が
ある。 【 ０００５ 】図６．図７に示す方法は、工作物と保
持具の間に微少間隙が存在したり工作物が不安定であっ
たりして、高精度の加工や計測、又は円周方向の割出し
を伴う加工や計測には不向きである。 【 ０００６ 】工作物の円筒状内径は理想の完全真円
であることはほとんど無く、この不完全な円の芯を定義
する事は極めて重要な問題であるが、図６．図７．図８
の従来の方法は工作物内径の最小寸法部に制約されて理
想的な円の芯を定義し、それを保持具の芯と一致させる
ことは極めて困難である。又、従来の技術の 【 ０００３ 】項に記した先願の方法は、爪の工作物
との接触部の形状、及び爪の数を特定しておらず、工作
物の内径芯を定義し、これを保持具の芯と数ミクロンの
高精度で合致させ掌握する事は極めて困難である。すな
わち幾何学的に円は３点にて定義されるから３点の点接
触以外の方法では調芯作用を得る事はできないし、強引
に掌握を行なえば工作物の変形を生ずる。 【 ０００７ 】従来の技術の 【 ０００３ 】項に記した先願の方法は、相対的に爪
の軸方向位置を固定し、テーパ軸もしくは軸上に設けら
れたテーパ金具を移動させる様構成され、又、工作物の
掌握ロックの為、軸上にネジを附したり、端部にシリン
ダー等のアクチュエータを具備したりで全長の長いもの
となっている。更に全長に比してテーパ長が短かく、そ
の全長の割に爪の拡張量が少ない。この事は使用上の制
約を受け使用個所を限定されるし、限定された工作物の
専用保持具の域を出ない。 【 ０００８ 】 【 課題を解決する為の手段 】図１．図２の如く円筒
状軸（１）の外周部に等配ピッチ３ケ所に同一角度の横
断面コの字形テーパ溝（２）を附し、リテーナ（３）に
より軸方向同一位置に保持される３個の爪（４）を該当
テーパ溝にそれぞれ配する。３個の爪（４）の工作物と
の接触部分は掌握可能な最小内径寸法の曲率より更に小
さな曲率とする。バネ部材（５）（６）は爪（４）を安
定的にテーパ溝（２）に保持する為のものである。 【 ０００９ 】又、図３の如く３本のテーパ溝を横断
面Ｖ字形テーパ溝（２−ａ）とするとともに、３個の爪
を該当溝に係合する様に横断面扇形の爪（４−ａ）とし
ても良い。 【 ００１０ 】又、図４の如く工作物の掌握部を、そ
れぞれ同一の複数段とした３個の爪（４−ｂ）を使用し
ても良い。 【 ００１１ 】又、図４の如く軸の基本径より小さな
掌握寸法を得る為、先端部を円錐台形状にした軸（１−
ｂ）を使用しても良い。 【 ００１２ 】図１の如く、軸（１）の外周部にテー
パ溝（２）と逆角度の逆テーパ溝（１０）を附し、リテ
ーナ（３）の外周部のネジ（７）を介して取付けられた
内円錐面付ナット（８）と該当リテーナの内部に収納さ
れた締付ピン（９）により逆テーパ溝（１０）を締めつ
けることが可能に構成する。 【００１３ 】又、図５の如く軸の外周部にテーパ溝と
逆角度の逆テーパ溝（１０）を附し、リテーナ（３）に
ネジ穴（１８）を設け、該当ネジ穴に組み込まれたセッ
トスクリュー（１９）により前記逆テーパ溝を締めつけ
る事が可能に構成しても良い。 【 ００１４ 】 【 作用 】リテーナ（３）を軸（１）の上を移動させ
る事により該当リテーナに保持された３個の爪（４）
が、テーパ溝（２）の上をすべり該当溝の包配に見合っ
た量だけ３個の爪（４）は外側に拡張する。これにより
工作物内径と同じ拡張量のところで工作物（１１）を掌
握する。３本のテーパ溝（２）を同一兼つ均一角度に附
しておけば如向なる位置においても高い同芯精度を維持
しながらの工作物の掌握が可能である。テーパ溝（２）
の角度及び長さによりその拡張可能量は異なるが従来の
方法と比較すれば格段に広範囲の拡張量を得る事が可能
である。又、その全長の大部分に渡りテーパ溝（２）を
設けてある為、全長に比して極めて効率的に爪の大きな
拡張量を得る事ができる。３個の爪（４）の工作物との
接触部分は掌握可能な、最小曲率以下の曲率である為、
常に工作物内径を３点での点接触で掌握し、円を３点で
定義するという幾何学的に合理的な自動調芯作用で工作
物（１１）の理想的な芯を軸（１）の芯と合わせた掌握
が可能である。 【 ００１５ 】図３の如く、横断面Ｖ字形テーパ溝
（２−ａ）と横断面扇形の爪（４−ａ）を組み合わせて
使用すれば該当テーパ溝と該当爪は隙間無く係合し、円
周方向に更に安定した工作物の保持が可能となる。 【 ００１６ 】図４の如く、複数段の爪（４−ｂ）を
使用すればその掌握可能径の範囲が更に広がり、よりい
っそうの汎用性を得ることができる。 【 ００１７ 】図４の如く、先端部を円錐台形状にし
た軸（１−ｂ）を使用すれば軸の基本径より更に小さな
内径の工作物を掌握することが可能となりその使用範囲
は更に広がる。 【 ００１８ 】内円錐面付ナット（８）を回すことに
より、ナットの内円錐面に押された３本の締付けピン
（９）が逆テーパ溝（１０）を締め付けリテーナ（３）
を介して爪（４）を固定し、掌握の緩みを防止する。こ
の時逆テーパ溝（１０）の作用によりリテーナ（３）及
び爪（４）はその掌握を緩める方向には移動し得ない。
従って工作物を極めて安定的に保持することが可能であ
る。又、この掌握ロックの為に何ら工具を要しない。 【 ００１９ 】図５の如く、リテーナ（３）のネジ穴
（１８）とセットスクリュー（１９）を使用し、該当セ
ットスクリューを回して逆テーパ溝（１０）を締めつけ
ると該当逆テーパ溝の作用により、リテーナ及び爪は掌
握を緩める方向には移動し得ず、工作物を安定的に保持
することが可能である。 【 ００２０ 】 【 実施例１ 】図１．図２に示す様に軸（１）の外周
部に等配３ケ所に同一角度の横断面コの字形テーパ溝
（２）を附し、リテーナ（３）により軸方向同一位置に
３個の爪（４）をテーパ溝（２）の中へ各々保持する。
バネ部材（５）（６）は該当爪を安定的に保持する為の
ものである。同時に軸（１）の外周部にテーパ溝（２）
と逆角度の逆テーパ溝（１０）を３ケ所等配ピッチで附
し、リテーナ（３）の外周部にネジ（７）を介して取付
けられた内円錐面付ナット（８）とリテーナ（３）の内
部に収納された３個の締付ピン（９）より逆テーパ溝
（１０）を締めつけることが可能に構成したテーパ拡張
マンドレル。 【 実施例２ 】図３に示す様に横断面扇形の爪（４−
ａ）と横断面Ｖ字形テーパ溝（２−ａ）を組み合わせ、
該当爪を円周方向へ更に安定的に保持する事を可能に構
成した実施例１のテーパ拡張マンドレル。 【実施例３ 】図４に示す様に軸の基本径より小さな内
径円筒部を有する工作物を掌握可能な様、先端部を円錐
台形状にした軸（１−ｂ）と、工作物の掌握部を複数段
にして掌握可能な径の範囲を拡大した爪（４−ｂ）を組
み合わせた実施例１のテーパ拡張マンドレル。 【 実施例４ 】図５に示す様にリテーナ（３）へネジ
穴（１８）を附し、該当ネジ穴へセットスクリュー（１
９）を設け、これにて逆テーパ溝（１０）を締めつける
ことが可能に構成した実施例１のテーパ拡張マンドレ
ル。 【 ００２１ 】 【 発明の効果 】高精度の加工及び計測を行う場合、
従来の方法によれば掌握の為の拡張が無かったり、有っ
ても最大１０分の１▲ミリ▼の桁で、対象となる工作物
の寸法に応じて、その都度専用の保持具を用意する必要
が有った。本発明の拡張テーパマンドレルを使用すれ
ば、その広範囲の拡張量の故、数種類を保有する事によ
り、ほとんどの工作物に対応可能でその便宜性は測り知
れない。又、工作物の掌握ロック機構を有している為、
ズレやスベリの無い安定した加工や計測が可能である。
例えば歯車の歯面の研削や計測に供する場合、円周方向
にその位置を数ミクロン単位で正確に割り出す必要があ
り、掌握のズレやスベリは許容されない。この要求に応
えるものであるし、歯面研削加工から歯面計測に至る過
程を保持具を変えること無く１回の掌握ですませてしま
う事が可能である。
状を有した工作物の該当内径円筒部の芯と、工作機械又
は計測機械の回転芯とを狂い無く一致させる様、工作物
を工作機械又は計測機械に取り付け、その外周部の加工
及び計測に供する工作物の保持具に関するものである。 【 ０００２ 】 【 従来の技術 】従来この様な高精度の同芯度確保を
要する工作物の保持が要求される場合は、図６及び図７
に示す様な工作物に合わせて専用に製作された軸や、場
合により図８に示す様な専用の油圧式拡張マンドレル等
を使用するのが一般的であった。 【 ０００３ 】さほど精度を要求されない場合は、従
来からテーパ面を利用した種々の拡張マンドレルが知ら
れている。例として、特開平１−２２８７０７号公報に
記載のワーク保持装置、実開平３−２２８１１号公報に
記載の工作物取付用工具、特開平３−１２１７０８号公
報に記載の切削用治具のマンドレルと同マンドレルの固
定爪加工用治具、特開平４−３４８８２７号公報に記載
の筒状ワークの保持装置等がある。 【 ０００４ 】 【発明が解決しようとする課題 】図６．図７に示す従
来の方法は、工作物の内径寸法に合せその都度専用の保
持具を製作しなくてはならない。更にこの時、該当内径
寸法は同型の工作物と言えども、ある一定範囲の寸法公
差を有するのが常であるから非常にやっかいである。図
８に示す油圧式拡張マンドレルにおいてもその拡張寸法
が通常数μｍ〜０．５ｍｍ程度であるから事情に変りは
無く、やはり工作物毎の専用の保持具を用意する必要が
ある。 【 ０００５ 】図６．図７に示す方法は、工作物と保
持具の間に微少間隙が存在したり工作物が不安定であっ
たりして、高精度の加工や計測、又は円周方向の割出し
を伴う加工や計測には不向きである。 【 ０００６ 】工作物の円筒状内径は理想の完全真円
であることはほとんど無く、この不完全な円の芯を定義
する事は極めて重要な問題であるが、図６．図７．図８
の従来の方法は工作物内径の最小寸法部に制約されて理
想的な円の芯を定義し、それを保持具の芯と一致させる
ことは極めて困難である。又、従来の技術の 【 ０００３ 】項に記した先願の方法は、爪の工作物
との接触部の形状、及び爪の数を特定しておらず、工作
物の内径芯を定義し、これを保持具の芯と数ミクロンの
高精度で合致させ掌握する事は極めて困難である。すな
わち幾何学的に円は３点にて定義されるから３点の点接
触以外の方法では調芯作用を得る事はできないし、強引
に掌握を行なえば工作物の変形を生ずる。 【 ０００７ 】従来の技術の 【 ０００３ 】項に記した先願の方法は、相対的に爪
の軸方向位置を固定し、テーパ軸もしくは軸上に設けら
れたテーパ金具を移動させる様構成され、又、工作物の
掌握ロックの為、軸上にネジを附したり、端部にシリン
ダー等のアクチュエータを具備したりで全長の長いもの
となっている。更に全長に比してテーパ長が短かく、そ
の全長の割に爪の拡張量が少ない。この事は使用上の制
約を受け使用個所を限定されるし、限定された工作物の
専用保持具の域を出ない。 【 ０００８ 】 【 課題を解決する為の手段 】図１．図２の如く円筒
状軸（１）の外周部に等配ピッチ３ケ所に同一角度の横
断面コの字形テーパ溝（２）を附し、リテーナ（３）に
より軸方向同一位置に保持される３個の爪（４）を該当
テーパ溝にそれぞれ配する。３個の爪（４）の工作物と
の接触部分は掌握可能な最小内径寸法の曲率より更に小
さな曲率とする。バネ部材（５）（６）は爪（４）を安
定的にテーパ溝（２）に保持する為のものである。 【 ０００９ 】又、図３の如く３本のテーパ溝を横断
面Ｖ字形テーパ溝（２−ａ）とするとともに、３個の爪
を該当溝に係合する様に横断面扇形の爪（４−ａ）とし
ても良い。 【 ００１０ 】又、図４の如く工作物の掌握部を、そ
れぞれ同一の複数段とした３個の爪（４−ｂ）を使用し
ても良い。 【 ００１１ 】又、図４の如く軸の基本径より小さな
掌握寸法を得る為、先端部を円錐台形状にした軸（１−
ｂ）を使用しても良い。 【 ００１２ 】図１の如く、軸（１）の外周部にテー
パ溝（２）と逆角度の逆テーパ溝（１０）を附し、リテ
ーナ（３）の外周部のネジ（７）を介して取付けられた
内円錐面付ナット（８）と該当リテーナの内部に収納さ
れた締付ピン（９）により逆テーパ溝（１０）を締めつ
けることが可能に構成する。 【００１３ 】又、図５の如く軸の外周部にテーパ溝と
逆角度の逆テーパ溝（１０）を附し、リテーナ（３）に
ネジ穴（１８）を設け、該当ネジ穴に組み込まれたセッ
トスクリュー（１９）により前記逆テーパ溝を締めつけ
る事が可能に構成しても良い。 【 ００１４ 】 【 作用 】リテーナ（３）を軸（１）の上を移動させ
る事により該当リテーナに保持された３個の爪（４）
が、テーパ溝（２）の上をすべり該当溝の包配に見合っ
た量だけ３個の爪（４）は外側に拡張する。これにより
工作物内径と同じ拡張量のところで工作物（１１）を掌
握する。３本のテーパ溝（２）を同一兼つ均一角度に附
しておけば如向なる位置においても高い同芯精度を維持
しながらの工作物の掌握が可能である。テーパ溝（２）
の角度及び長さによりその拡張可能量は異なるが従来の
方法と比較すれば格段に広範囲の拡張量を得る事が可能
である。又、その全長の大部分に渡りテーパ溝（２）を
設けてある為、全長に比して極めて効率的に爪の大きな
拡張量を得る事ができる。３個の爪（４）の工作物との
接触部分は掌握可能な、最小曲率以下の曲率である為、
常に工作物内径を３点での点接触で掌握し、円を３点で
定義するという幾何学的に合理的な自動調芯作用で工作
物（１１）の理想的な芯を軸（１）の芯と合わせた掌握
が可能である。 【 ００１５ 】図３の如く、横断面Ｖ字形テーパ溝
（２−ａ）と横断面扇形の爪（４−ａ）を組み合わせて
使用すれば該当テーパ溝と該当爪は隙間無く係合し、円
周方向に更に安定した工作物の保持が可能となる。 【 ００１６ 】図４の如く、複数段の爪（４−ｂ）を
使用すればその掌握可能径の範囲が更に広がり、よりい
っそうの汎用性を得ることができる。 【 ００１７ 】図４の如く、先端部を円錐台形状にし
た軸（１−ｂ）を使用すれば軸の基本径より更に小さな
内径の工作物を掌握することが可能となりその使用範囲
は更に広がる。 【 ００１８ 】内円錐面付ナット（８）を回すことに
より、ナットの内円錐面に押された３本の締付けピン
（９）が逆テーパ溝（１０）を締め付けリテーナ（３）
を介して爪（４）を固定し、掌握の緩みを防止する。こ
の時逆テーパ溝（１０）の作用によりリテーナ（３）及
び爪（４）はその掌握を緩める方向には移動し得ない。
従って工作物を極めて安定的に保持することが可能であ
る。又、この掌握ロックの為に何ら工具を要しない。 【 ００１９ 】図５の如く、リテーナ（３）のネジ穴
（１８）とセットスクリュー（１９）を使用し、該当セ
ットスクリューを回して逆テーパ溝（１０）を締めつけ
ると該当逆テーパ溝の作用により、リテーナ及び爪は掌
握を緩める方向には移動し得ず、工作物を安定的に保持
することが可能である。 【 ００２０ 】 【 実施例１ 】図１．図２に示す様に軸（１）の外周
部に等配３ケ所に同一角度の横断面コの字形テーパ溝
（２）を附し、リテーナ（３）により軸方向同一位置に
３個の爪（４）をテーパ溝（２）の中へ各々保持する。
バネ部材（５）（６）は該当爪を安定的に保持する為の
ものである。同時に軸（１）の外周部にテーパ溝（２）
と逆角度の逆テーパ溝（１０）を３ケ所等配ピッチで附
し、リテーナ（３）の外周部にネジ（７）を介して取付
けられた内円錐面付ナット（８）とリテーナ（３）の内
部に収納された３個の締付ピン（９）より逆テーパ溝
（１０）を締めつけることが可能に構成したテーパ拡張
マンドレル。 【 実施例２ 】図３に示す様に横断面扇形の爪（４−
ａ）と横断面Ｖ字形テーパ溝（２−ａ）を組み合わせ、
該当爪を円周方向へ更に安定的に保持する事を可能に構
成した実施例１のテーパ拡張マンドレル。 【実施例３ 】図４に示す様に軸の基本径より小さな内
径円筒部を有する工作物を掌握可能な様、先端部を円錐
台形状にした軸（１−ｂ）と、工作物の掌握部を複数段
にして掌握可能な径の範囲を拡大した爪（４−ｂ）を組
み合わせた実施例１のテーパ拡張マンドレル。 【 実施例４ 】図５に示す様にリテーナ（３）へネジ
穴（１８）を附し、該当ネジ穴へセットスクリュー（１
９）を設け、これにて逆テーパ溝（１０）を締めつける
ことが可能に構成した実施例１のテーパ拡張マンドレ
ル。 【 ００２１ 】 【 発明の効果 】高精度の加工及び計測を行う場合、
従来の方法によれば掌握の為の拡張が無かったり、有っ
ても最大１０分の１▲ミリ▼の桁で、対象となる工作物
の寸法に応じて、その都度専用の保持具を用意する必要
が有った。本発明の拡張テーパマンドレルを使用すれ
ば、その広範囲の拡張量の故、数種類を保有する事によ
り、ほとんどの工作物に対応可能でその便宜性は測り知
れない。又、工作物の掌握ロック機構を有している為、
ズレやスベリの無い安定した加工や計測が可能である。
例えば歯車の歯面の研削や計測に供する場合、円周方向
にその位置を数ミクロン単位で正確に割り出す必要があ
り、掌握のズレやスベリは許容されない。この要求に応
えるものであるし、歯面研削加工から歯面計測に至る過
程を保持具を変えること無く１回の掌握ですませてしま
う事が可能である。
【図面の簡単な説明】
【 図１ 】実施例１の側面断面図である。
【 図２ 】図１中のＡ−Ａ断面図である。
【 図３ 】実施例２の横断面図である。
【図４ 】実施例３の側面断面図である。
【 図５ 】実施例４の側面断面図である。
【 図６ 】従来技術を示す側面断面図である。
【 図７ 】従来技術を示す側面断面図である。
【 図８ 】従来技術である油穴式拡張マンドレルの使
用を示す側面断面図である。 【 図９ 】実施例１の実際の使用例を示す斜視図であ
る。 【 符号の説明 】 １ 軸 １−ｂ 先端部を円錐台形状にした軸 ２ テーパ溝 ２−ａ 横断面Ｖ字形テーパ溝 ３ リテーナ ４ 爪 ４−ａ 横断面扇形の爪 ４−ｂ 掌握部を複数段にした爪 ５ バネ部材 ６ バネ部材 ７ ネジ ８ 内円錐面付ナット ９ 締付ピン １０ 逆テーパ溝 １１ 工作物 １２ ストレートアーバ １３ テーパアーバ １４ 油圧拡張マンドレル １５ ナット １６ 油圧油 １７ ピストン １８ ネジ穴 １９ セットスクリュー ２０ センタ穴
用を示す側面断面図である。 【 図９ 】実施例１の実際の使用例を示す斜視図であ
る。 【 符号の説明 】 １ 軸 １−ｂ 先端部を円錐台形状にした軸 ２ テーパ溝 ２−ａ 横断面Ｖ字形テーパ溝 ３ リテーナ ４ 爪 ４−ａ 横断面扇形の爪 ４−ｂ 掌握部を複数段にした爪 ５ バネ部材 ６ バネ部材 ７ ネジ ８ 内円錐面付ナット ９ 締付ピン １０ 逆テーパ溝 １１ 工作物 １２ ストレートアーバ １３ テーパアーバ １４ 油圧拡張マンドレル １５ ナット １６ 油圧油 １７ ピストン １８ ネジ穴 １９ セットスクリュー ２０ センタ穴
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【 請求項１ 】両端センター穴もしくは基準円筒面を
有し、外周部等配にその軸線に対して同一角度の３本の
横断面コの字形テーパ溝（２）を附した軸（１）と、端
部に引っかかり部を備え、前記軸先端位置での横断面外
側の曲率が該当位置で外側に外接する最小半径の円の曲
率より更に小さな曲率の孤状で、反対側平面摺動部が前
記のテーパ溝に接する様に、該当テーパ溝の中に係合さ
れた３本の爪（４）と、軸（１）の外側に軸方向移動自
在に取付けられ、前記３本の爪の引っかかり部を軸方向
同一位置へ脱落不能に保持する為の係合部を有するリテ
ーナ（３）とからなる、テーパ拡張マンドレル。 【 請求項２ 】横断面Ｖ字形テーパ溝（２−ａ）と、
該当溝に係合する様な横断面扇形の爪（４−ａ）とを組
み合わせたことを特徴とする請求項１のテーパ拡張マン
ドレル。 【 請求項３ 】テーパ溝（２）又は（２−ａ）に係合
した状態での横断面外側の径が、軸方向端部より順次大
きくなる様な、複数段の爪（４−ｂ）を用いた事を特徴
とする、請求項１．請求項２のテーパ拡張マンドレル。 【 請求項４ 】テーパ溝（２）又は（２−ａ）に係合
した状態での３本の爪（４）又は（４−ａ）又は（４−
ｂ）の横断面外側の径が、該当爪の軸方向端部位置で軸
の基本径より小さくなる様構成し、軸の同断面径が爪の
同断面外側の径より常に小さくなる様、軸の先端部を円
錐台形状にした軸（１−ｂ）を備えたことを特徴とす
る、請求項１〜請求項３のテーパ拡張マンドレル。 【 請求項５ 】軸（１）又は（１−ｂ）の外周部へ、
テーパ溝（２）又は（２−ａ）と軸線に対して逆角度に
逆テーパ溝（１０）を単数もしくは等配複数条附し、リ
テーナ（３）の外周部にネジ（７）を附し、該当ネジを
介して取り付けられた内円錐面付ナット（８）と該当リ
テーナの中へ前記逆テーパ溝と対向する位置へ半径方向
に所定のはめ合いで収納された単数もしくは複数の締付
ピン（９）とで前記逆テーパ溝（１０）を締め付ける事
が可能に構成されたことを特徴とする請求項１〜請求項
４のテーパ拡張マンドレル。 【 請求項６ 】軸（１）又は（１−ｂ）の外周部へ、
テーパ溝（２）又は（２−ａ）と軸線に対して逆角度に
逆テーパ溝（１０）を単数もしくは等配複数条附し、リ
テーナ（３）の前記逆テーパ溝と対向する位置へ半径方
向に単数もしくは複数のネジ穴（１８）附し、該当ネジ
穴にそれぞれセットスクリュー（１９）を設け、該当セ
ットスクリューにて逆テーパ溝（１０）を締め付ける事
が可能に構成されたことを特徴とする請求項１〜請求項
４のテーパ拡張マンドレル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16732694A JPH081417A (ja) | 1994-06-14 | 1994-06-14 | テーパ拡張マンドレル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16732694A JPH081417A (ja) | 1994-06-14 | 1994-06-14 | テーパ拡張マンドレル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH081417A true JPH081417A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15847678
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16732694A Pending JPH081417A (ja) | 1994-06-14 | 1994-06-14 | テーパ拡張マンドレル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH081417A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1994
- 1994-06-14 JP JP16732694A patent/JPH081417A/ja active Pending
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