JP2018199176A - 装着冶具および保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークをさらに精度よく把持できる装着冶具を提供する。【解決手段】円筒状のワークの一端に挿入された状態でワークを保持し、保持装置1にワークを装着する装着冶具10を提供する。この装着治具は、少なくとも前方の一部がワークに挿入される筒状部材であって、内部の空間を、保持装置から突き出た保持棒111が中心軸に沿って前後に移動する筒状部材11を有し、筒状部材は、前方に位置する拡径部であって、保持棒が前方に動くと、当該筒状部材の内面のテーパ状の部分が保持棒の先端のテーパ状の部分に当たり、当該筒状部材の外面の少なくとも一部がワークに挿入可能な第1の径から、保持棒とワークとに挟まれた状態でワークを内側から把持する第2の径に広がる拡径部12と、当該筒状部材を保持装置に着脱可能に取り付けるベース16と、ベースと拡径部との間で、保持棒に接触せずに拡径部を前記第1の径に弾性的に支持するバネ部13とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、ワークの一端に挿入された状態でワークを把持するのに適した装着冶具および保持装置に関するものである。
特許文献1には、スプリットコレットでワークを把持するチャック装置を改善して、外周や内周を加工するワークを不均一な撓みを生じさせずに掴めるようにすることを目的とすることが記載されている。このため、特許文献1の装置は、ワーク把持部が割り溝によって周方向に複数に割られたスプリットコレットと、そのスプリットコレットの前記ワーク把持部を内外径が変化するように撓ませる駆動部を備え、前記スプリットコレットの少なくとも前記ワーク把持部における割り溝が、チャックの軸心と平行な線に対して交差する溝として構成され、前記ワーク把持部における前記割り溝の周方向振れ幅が、ワークを把持した状態での前記割り溝の溝幅よりも大きいチャック装置にした。
特開2016−43426号公報
特許文献1においては、スプリットコレットのワーク把持部を内外径が変化するように撓ませることによりワークを把持している。しかしながら、撓む部材によりワークを精度よく把持することは難しい。
本発明の一態様は、円筒状のワークの一端に挿入された状態でワークを保持し、保持装置にワークを装着する装着冶具である。この装着冶具は、少なくとも前方の一部がワークに挿入される筒状部材であって、内部の空間を、保持装置から突き出た保持棒が中心軸に沿って前後に移動する筒状部材を有する。筒状部材は、前方に位置する拡径部であって、保持棒が前方に動くと、筒状部材の内面のテーパ状の部分が保持棒の先端のテーパ状の部分に当たり、筒状部材の外面の少なくとも一部がワークに挿入可能な第1の径から、保持棒とワークとに挟まれた状態でワークを内側から把持する第2の径に広がる拡径部と、筒状部材を保持装置に着脱可能に取り付けるベースと、ベースと拡径部との間で、保持棒に接触せずに拡径部を第1の径に弾性的に支持するバネ部とを有する。
本発明の他の態様の1つは、円筒状のワークの一端に挿入された状態でワークを保持装置に装着する装置(装着装置)である。この装置は、少なくとも前方の一部がワークに挿入される筒状部材と、保持装置から突き出た保持棒であって、筒状部材の内部の空間を、中心軸に沿って前後に移動し、ワークに挿入される保持棒とを有する。筒状部材は、前方に位置する拡径部であって、保持棒が前方に動くと、筒状部材の内面のテーパ状の部分が保持棒の先端のテーパ状の部分に当たり、筒状部材の外面の少なくとも一部がワークに挿入可能な第1の径から、保持棒とワークとに挟まれた状態でワークを内側から把持する第2の径に広がる拡径部と、筒状部材を保持装置に着脱可能に取り付けるベースと、ベースと拡径部との間で、保持棒に接触せずに拡径部を第1の径に弾性的に支持するバネ部とを含む。
この装着冶具および装着装置においては、保持装置から伸びた保持棒がワークに挿入され、保持棒とともにワークに挿入された筒状部材の前方の拡径部が保持棒により拡径されることにより、拡径部が保持棒とワークとに挟まれた状態となり、ワークに挿入された保持棒が拡径部を介して、ワークを内側から保持する。したがって、従来の装着冶具と異なり、この筒状部材を用いた装着冶具および装着装置においては、拡径部が単独でワークを保持するのではなく、拡径部は保持棒とワークとの間のスペースを埋めて、保持棒がワークを保持することを可能とする。このため、拡径部が、ワークに挿入可能な第1の径から、保持棒とワークとの間でワークを把持する第2の径に広がるあるいは撓むような構造または部材であっても、拡径部はワークに挿入された保持棒とワークとに挟まれた状態でワークを把持するので、保持棒により、把持した状態では、ワーク内部で拡径部の径が一定に保たれ、ワークを精度よく、安定して把持できる。また、保持棒は、筒状部材の拡径部を介してワークを内側から把持することにより、ワークの内径より細く、ワークに挿入可能な保持棒で、拡径部をワークの内側に密着させた状態で、ワークの内面に損傷を与えにくい状態でワークを安定して保持でき、また、拡径部が対応可能な範囲で内径の異なるワークを安定して保持できる。
この装着治具および装着装置において、拡径部がワークと保持棒とに挟まれた状態でワークを把持する際に、拡径部とワークとの接触面積が大きい方が安定してワークを保持できる。一方、この装着冶具および装着装置においては、ワークに挿入された保持棒と筒状部材とが共同でワークの荷重を支持し、保持棒がワークに挿入された状態でワークの荷重を支持するので筒状部材の拡径部のみでワークの荷重を支持することが避けられる。このため、拡径部をベースに対して支持するバネ部を、荷重を負担することを主として設計する代わりに、あるいはそれとともに、拡径部が拡径されるときの姿勢を制御するように設計することができ、典型的には、バネ部が中心軸に沿ってバネ定数が異なる部分を含んでもよい。バネ部が、拡径部を、その外面が中心軸と平行に拡径されるように支持してもよい。
典型的には、筒状部材は、剛性の高い部材、例えば、金属で形成されてもよく、少なくとも拡径部およびバネ部にわたり筒状部材を中心軸に沿って複数に分割する割溝を含んでもよい。バネ部は、弾性を持たせるために、厚みが拡径部より薄くてもよく、割溝の幅が拡径部の割溝の幅より広くてもよい。バネ部は、中心軸に沿ってバネ定数が異なる部分を含むように、割溝の幅、筒状部材のバネ部の外径、筒状部材のバネ部の厚みの少なくともいずれかが、中心軸に沿った方向に変化した部分を含んでもよい。装着冶具または装着装置は、バネ部の外側に装着された弾性部材であって、筒状部材と異なる材質の弾性部材を有していてもよい。
また、拡径部のみでワークを支持するのではないので、拡径部の長さは比較的フレキシブルとなり、テーパ状の部分の角度もフレキシブルとなる。したがって、拡径部の内面のテーパ状の部分は、傾斜角度が最大で5度のセルフロック部を含んでもよい。
筒状部材は、バネ部とベースとの間で、当該筒状部材の内面の少なくとも一部が周囲の内面に対し中心軸方向に突き出て保持棒に対しスライド可能な状態で接触する支持部をさらに含んでもよい。バネ部のより近い箇所で筒状部材を保持棒に対して支持できるので、バネ部が拡径部の姿勢を制御する基点の状態(位置)が安定し、拡径部の姿勢をいっそう精度よくバネ部により制御できる。筒状部材は、拡径部とバネ部との間に、ワークの先端が当たる位置決め部を含んでもよい。筒状部材は、拡径部の先端側に第1の径よりも縮小した挿入案内部を含んでもよい。
本発明の他の態様の1つは、上記に記載の装着冶具と、筒状部材の内部の空間を中心軸に沿って前後に移動する保持棒とを有し、筒状部材がベースを介して取り付けられた保持装置である。保持棒は手動で動かされてもよく、保持装置が保持棒を動かすアクチュエータを含んでいてもよい。また、保持装置は、装着冶具の外側でワークの外周に接するコレットチャックを含んでもよい。
本発明の異なる他の態様の1つは、上記に記載の装着装置と、保持棒を動かすアクチュエータとを有する保持装置である。本発明のさらに異なる他の態様の1つは、上記の保持装置と、保持装置に保持されたワークを加工するデバイスとを有する加工装置である。
保持装置の概略構成を示す平面図。 保持装置の概略構成を正面から見た状態で示す断面図。 装着冶具の周辺を抜き出して拡大して示す図であり、図3(a)は、装着冶具にワークを挿入した状態を示し、図3(b)は、装着冶具がワークを把持した状態を示している。 装着冶具の異なる例を示す断面図。 保持装置に装着冶具を取り付ける様子を示す断面図。 異なる装着冶具のいくつかの例を示す断面図。 異なる回転ジョイントの概略構成を示す断面図。 異なる保持装置の概略構成を示す平面図。 保持装置に装着冶具を取り付ける様子を示す断面図。 異なる第1のアクチュエータの概略構成を示す断面図。 外径コレットチャックをさらに含む保持装置の概略構成を示す平面図。 保持装置の概略構成を正面から見た状態で示す断面図。
図1に、保持装置の概略構成を平面図により示している。図2に、保持装置の概略構成を正面から見た断面図により示している。この保持装置1は、ベンダー(不図示)などのワークの加工デバイスを含む加工装置100において、ワーク5を曲げ加工などする際に、円筒状のワーク5の内周5aを把持することにより保持する装置である。この保持装置1は、また、ワーク5を搬送したり、回転位相を割り出したり、ワーク5のセンターを出して保持したりするためにも好適な装置である。以下では、保持装置1について説明する。
保持装置1は、パイプなどの円筒状のワーク5の一端に装着冶具10を挿入した状態でワーク5を保持し、保持装置1にワーク5を装着する着脱式の装着冶具10と、装着冶具10とともにワーク5に挿入される保持棒111とを含む装着装置(装着ユニット)110を含む。保持装置1は、さらに、装着装置110を台盤41に対して回転支持するベースユニット42と、保持棒111をベースユニット42(台盤41)に対して前後に動かす第1のアクチュエータ30と、装着ユニット110をベースユニット42に対して保持棒111の中心軸9の周りに回転駆動する第2のアクチュエータ50とを含む。第2のアクチュエータ50は、装着ユニット110を一定の回転速度で回転するユニットであってもよく、装着冶具10の回転位相(回転角度、回転位置)を割り出し、装着冶具10の位置、すなわちワーク5の位置を中心軸9に対して設定角度に位置決めする機能を含む回転位相割り出しユニットであってもよい。
装着装置110は、ベースユニット42の内部にベアリング43により回転支持された回転体112と、回転体112の中心を貫通して保持装置1および装着装置110の前方2に突き出し、装着冶具10の内部を中心軸9に沿って前後に移動する保持棒111とを有し、回転体112の前方に装着冶具10を着脱するための機構113を含む。着脱するための機構113の典型的な例はねじである。保持棒111は、回転体112から前方2に延びた前部111cと、先細にテーパ状になった先端部分111aと、回転体112から後方3に延びた後端部(末端)111bとを含む、前後に延びる棒状の部材である。
第1のアクチュエータ30は、回転体112から後方3に突き出た保持棒111の末端111bを、ベアリング37を介して回転支持する回転ジョイント34と、回転ジョイント34を介して保持棒111を前後に動かす駆動機構33とを含む。駆動機構33は、モータとボールねじとの組み合わせ、サーボモータ、空気圧や油圧駆動などのシリンダーなどの公知の機構を採用できる。アクチュエータ(駆動機構)33と保持棒111との連結固定部は、駆動シリンダ(アクチュエータ)33のロッドと保持棒111とをネジ固定などで直接連結してもよいが、フローティングジョイント(回転ジョイント)34を介した連結が望ましい。保持装置1を装着冶具10の回転位相の割り出しに使用する場合に、回転ジョイント34により保持棒111が、ワーク5を把持した装着冶具10が取り付けられた回転体112と連れ回りできる。
第2のアクチュエータ50は、モータ(回転位相割り出しモータ)51と、モータ51の駆動力を回転体112に伝達するプーリ52およびベルト53とを含む。第2のアクチュエータ50により、回転体112の先端に取り付けられた装着冶具10を任意の方向に回転し、装着ユニット110に装着された加工対象または搬送対象のワーク5を所望の角度(ひねり角度)に設定(位置決め)できる。
図3に、装着冶具10および装着装置110を拡大して示している。図3(a)は、装着冶具10および保持棒111をワーク5に挿入した状態を示し、図3(b)は、保持棒111をさらに前進させて装着冶具10を介してワーク5を把持した状態を示している。装着冶具10は、保持棒111とともにワーク5を内側から保持するための筒状部材11を含み、筒状部材11の内部の空間19を、保持装置1(回転体112)から突き出た保持棒111が中心軸9に沿って前後に移動する。
筒状部材11は、金属製、例えばステンレススチール製で、前方側2から挿入案内部(外側テーパ部)18と、拡径部12と、バネ部13と、支持部14と、ベース部16とを含む。拡径部12は、内面(内面)21がテーパ状に中心軸9方向に突き出た部分(テーパ部、テーパ穴)12aを含み、保持棒111が第1のアクチュエータ30により前方2に動くと保持棒111の先端111aにより押され、外面(外面)24がワーク5に挿入可能な第1の径R1から、ワーク5と保持棒111の先端111aとに挟まれてワーク5を内側から把持する第2の径R2に広がる。拡径部12の外面24の中心軸9に沿った長さ(把持長)は、ワーク5を安定して精度よく支持できるように、ワーク5の内径Dに対して0.5D〜3D程度が好ましい。
バネ部13は、拡径部12の後方3で、拡径部12を第1の径R1に弾性的に支持し、保持棒111により拡径される際に拡径部12の各片の姿勢を制御する機能を含む。
ベース16は、筒状部材11を回転体112の着脱機構113に対して着脱するための雄ねじ部16aを含む。
拡径部12の先端側2に設けられた挿入案内部(外側テーパ部)18は、第1の径R1より縮小(先細り)した形状で、たとえば、若干芯ずれした位置にワーク5が初期設定されていても、そのワーク5に拡径部12および保持棒111を挿入できる。
支持部14は、バネ部13とベース16との間で、内面21の少なくとも一部が周囲の内面21に対し中心軸9方向に突き出て保持棒111に対しスライド可能な状態で接触する。支持部14は、内周側に保持棒111を摺動可能にガイドするリング状の部分(軸受け部)15を含む。軸受け部15は、筒状部材11と一体で形成されていてもよく、無給油ブッシュまたはリニアブッシュ等の軸方向スライドベアリングを組み込んだ形態であってもよい。また、軸受け部15は、軸方向に沿ってベース16の側まで延びていてもよい。
筒状部材11は、さらに拡径部12とバネ部13との境界部分に、外面24から凸状に飛び出した位置決め部(着座部)17を含む。ワーク5の先端5bが位置決め部17に当たり、ワーク5を保持する位置が一定に決まる。位置決め部17は、拡径部12の拡径時の姿勢を制御するための補強部材(剛性調整部材)としての機能を備えていてもよい。
筒状部材11は、挿入案内部18、拡径部12およびバネ部13にわたり、筒状部材11を中心軸9に沿って複数に分割する割溝(分割溝)22および23を含む。この筒状部材11は、後述の図5などにも示す通り、挿入案内部18から拡径部12およびバネ部13にわたり、4つの割溝22および23により中心軸9の周りに4つに均等に分割されている。したがって、筒状部材11は、円周方向に4つの片に分割された挿入案内部18および拡径部12が、円周方向に4つの片に分割されたバネ部13によりそれぞれ弾性的に支持され、一体として支持部14を介して後端部のベース16に繋がっている。割溝の数は、拡径部12の径などに応じて3つ以下であっても、5つ以上であってもよく、好ましくは2分割から16分割程度である。
挿入案内部18および拡径部12に形成される割溝22は細い溝幅、たとえば細い線径のワイヤーカットなどで形成したものが好ましい。一方、バネ部13の割溝23の幅は、拡径部12の割溝22の幅より広くなるように形成されている。バネ部13の割溝23の形状を長穴形状にすることにより、バネ部13のバネ定数を、拡径による歪みが拡径部12に集中するのを低減できるバネ定数とすることができる。ベース16側のバネ部開始箇所のバネ肉厚変化部および割溝23は、撓み応力が集中しないR形状で繋げるのが望ましい。割溝22および23はレーザーカットなどの他の方法で加工してもよく、バネ部13の割溝23の形状も長穴状に限定されない。
図4に、装着冶具の一例を断面図により示している。この装着冶具の筒状部材8は、ワーク5を内側5aから把持する拡径部12を含み、拡径部12の後方3で、拡径部12を第1の径R1に弾性的に支持するバネ部13の領域が短く、バネ部13は拡径部12が広がったときの姿勢制御能力がほとんどないものとなっている。なお、図4においては、保持棒111を透かした状態(点線)で示している。
この筒状部材8では、保持棒111が前方2に動くと、拡径部12のテーパ部12aが押され、拡径部12は一点鎖線で示した状態から、拡径部12の後方側3の狭い範囲のバネ部13を支点として広がり、拡径部12がワーク5と保持棒111とに挟まれた状態でワーク5を把持する。拡径部12の外面24は実線で示したラッパ状(テーパ状)に広がった状態となり、ワーク5の内面5aに拡径部12が接する面積が小さい。したがって、ワーク5を精度よく保持するためには、拡径部12が広がったときの姿勢を制御し、拡径部12がワーク5の内面5aに接する面積をさらに広く確保することが好ましい。
筒状部材11においては、バネ部13の長さが拡径部12の長さに対し十分に確保できており、例えば、バネ部13の長さは拡径部12の長さと同じ程度、少なくとも半分以上であり、その間でバネ部13を弾性変形することにより、拡径部12の姿勢を、その外面24が、ワーク5の内面5aに沿うように、中心軸9にほぼ平行になるように制御しながら第2の径R2に拡径できる。したがって、拡径部12がワーク5の内面5aと接触する長さ(面積)を長くでき、より安定してワーク5を把持できる。また、バネ部13の中心軸9に沿った長さを確保することにより、バネ部13の中心軸9に沿った方向の幅、厚み、形状などを変えて中心軸9に沿ったバネ定数を変えることが可能となり、拡径部12の姿勢をさらに精度よく制御できる。いくつかの例は、後述する図6に示している。
また、バネ部13を設けて拡径部12の姿勢を制御することにより、ワーク5と保持棒111との間に挟まれてワーク5を把持する拡径部12として剛性の高い構造または材料を採用できる。このため、拡径部12を介して保持棒111にワーク5の支持荷重を精度よく伝達でき、より安定してワーク5を保持できる。また、バネ部13により拡径部12を第1の径R1に縮径するので、拡径部12をワーク5に挿入しやすく、また、ワーク5の内径が変動するワーク5であっても、拡径部12が拡径可能な範囲であれば、同一の保持棒111によりワーク5を安定して保持できる。
また、バネ部13のベース16の側に保持棒111に対してスライド可能であるが周方向の位置が固定される支持部14を設けることにより、バネ部13の変形基点の位置を保持棒111に対して固定できる。このため、バネ部13により、拡径部12の姿勢をより精度よく制御できる。
図5に、装着冶具10を装着ユニット110の回転体112に取り付ける様子を示している。図5においては、装着冶具10の筒状部材11は、上半部を断面図により示している。筒状部材11のベース16は、後端部に雄ネジ16aが形成されており、回転体112の着脱機構113の雌ねじに簡単に着脱できる。筒状部材11を回転体112に取り付けると、回転体112から突き出た保持棒111が筒状部材11の内部に挿入される。この保持装置1においては、装着冶具10の筒状部材11のベース(取付け固定部)16と、保持棒111にあたる支持部14の軸受け部(リング状の部分)15と、拡径部12の内部のテーパ状に突き出た部分(拡径テーパ部)12aとを、内径の異なるワークや形状の異なるワークなどに対応した複数の交換用装着冶具に対応する共通形状とし、対象内径寸法範囲内で共用可能としている。このため、部品点数の少ない簡素でコンパクトな構成で、筒状部材11を交換するだけで、内径の異なるワーク5をチャックすることができる。
この装着冶具10および装着ユニット110においては、拡径部12をワーク5と保持棒111とで挟んだ状態でワーク5が保持される。したがって、拡径部12の長さは、ワーク5に挿入できる長さであればよく、拡径部12と保持棒111との共同で所定の剛性が確保できればよい。このため、筒状部材11の拡径部12のテーパ穴(先窄まりのテーパ状に内面から内側に突き出た部分)12aおよび保持棒111の先細のテーパ状の部分111aのテーパ角度θは大きくてもよく、また、小さくてもよい。特に、テーパ角度θを摩擦力によるセルフロックが可能な傾斜角5°以下とすることが可能であり、第1のアクチュエータ30により保持棒111を前方に動かし、保持棒111と拡径部12とが協働してワーク5を内部から保持できる状態にセットしたのちに、第1のアクチュエータ30の押圧力を開放しても保持棒111と拡径部12とでワーク5を保持した状態を維持できる。このため、保持棒111を常に第1のアクチュエータ30で加圧しなくてもワーク5を保持でき、ワーク5に過大な力が加わって変形したり、第1のアクチュエータ30が何らかの要因で保持棒111を加圧できなくなったとしてもワーク5は、拡径部12および保持棒111によりセルフロック把持され、安全である。
装着冶具10の筒状部材11の拡径部12の内径およびバネ部13の内径と、保持棒111の外径との間に拡径部12による着脱時の縮径用隙間を設け、拡径部(把持部)12の外径R1をワーク5の内径(把持穴)公差幅のほぼ中央値で形成し、拡径時のチャックテーパ穴12aと保持棒111のテーパ部111aとの接触長を、拡径部12がワーク5の内面5aと接触する、あるいは接触予定の長さ(把持部長)の50%以上にしている。このため、拡径時は、拡径部12の全長の外周24が真円に近い状態でワーク内面5aに接し、テーパ穴12aと保持棒テーパ部111aとが接触する接触長も全面(全長)となる寸法関係にしている。この設計により、拡径部12の広い範囲を均等に拡径することができる。
図6に、幾つかの異なる装着冶具10を示している。図6においては、装着冶具10の筒状部材11の上半部を断面図により示している。図6(a)に示した筒状部材11では、バネ部13の長穴状の割溝23の幅を、拡径部12からの距離に依存して、すなわち、中心軸9に沿って後方3から前方2に距離が短くなるほど広くなるように形成し、バネ部13のバネ定数を制御している。図6(b)に示した筒状部材11では、バネ部13の肉厚を、拡径部12からの距離が短くなるほど薄くなるように形成して、バネ部13のバネ定数を制御している。バネ部13の有効ばね部長さL2の範囲のバネ定数を拡径部12の長さ方向の中心位置P1からの距離Lnに比例して大きくすることにより、有効ばね部の撓みを均等化し、かつ、拡径部12側の撓みより有効バネ部の撓みを大きくすることにより拡径部12の外面が中心軸9に対して平行に変形(拡径)するようにしている。ここで、拡径部12の長さをL1、拡径部12の位置決め部17との接続部分12bにおけるバネ定数をK0、拡径部12の長さ方向の中心位置P1からバネ部13の有効バネ部長さ(割溝23の両端のRになった部分を除いた部分の長さ)L2内の距離Lnにある位置Pnにおけるバネ定数をKnとすると、上記の条件は、以下のように定量化できる。
(1) K0/(L1/2)≧Kn/Ln
(2) 有効バネ部全長範囲のKn/Lnをほぼ一定の定数eとすると、位置Pnにおけるバネ定数Kn:Kn≒Ln×e
縮径バネ部13は中心軸9方向の分割溝(割溝)が拡径部12の溝22の幅より広い長穴溝23を備え、縮径バネ部13の長さと、肉厚と、分割数と、長穴幅とで、ワーク5の内径(把持部内径)中心と筒状部材11の軸中心、または保持棒111の軸中心との芯ズレを吸収して拡径部12の挿入が容易な適当な低いバネ定数で構成し、保持棒111を前進させた把持状態では、軸受け部15で軸心が固定された保持棒111により、筒状部材11の軸中心にワーク5の軸中心を一致させる芯出し復元力と、芯出し後の位置に保持する保持力を(前記バネ部13のバネ定数にあまり影響されずに)高めている。
図6(c)は、拡径部12が縮径するように、バネ部13に歪みを印加する処理を施した筒状部材11を示している。具体的には、拡径部12の外径を、保持するワーク5の内径の公差の幅のほぼ中央値で形成して、拡径部12の割溝22およびバネ部13の割溝23を加工後、拡径部12に円筒スリーブ等を挿入して拡径部12の割溝22の幅の範囲内で縮径させた状態で熱処理し、バネ部13に縮径方向の歪みを付与している。ワーク5の着脱時の拡径部12の外径を熱処理前の外径より小さく保持しているため、芯ズレ等したワーク5への着脱性を向上でき、筒状部材11により精度よくワーク5を把持できる。拡径部12を熱処理する際に挿入する円筒スリーブは、拡径部12の前方側2の径が小さくなるテーパ状のものを用いて、拡径部12の外面24が先細りのテーパ状になるように縮径してもよい。
すなわち、図6(c)においては、拡径部12の外径を、保持するワーク5の内径の交差幅のほぼ中央値で成形し、外径と内面の拡径用のテーパ状の部分を成形後に割り溝で分割し、ワーク5の挿入時はバネ部13の外側に装着された弾性部材あるいは熱処理による永久歪(形状記憶)でバネ部13を縮径方向に変形させることで挿入性を確保し、拡径時の拡径部12の外径のワーク5の内面と拡径用のテーパ状の部分の接触面積を両方とも大きくしている。
図6(d)は、筒状部材11のバネ部13の外側に、筒状部材11とは異なる材質、例えば、ゴム、その他のエラストマー性の部材、コイルバネ、リングバネなどからなる弾性部材25を取り付けた装着冶具10を示している。具体的には、バネ部13を弱い力で縮径可能なバネ定数で形成し、拡径部12に近い着座部(位置決め部)17の外周に設けた半円溝または矩形溝等の縮径用弾性部材装着溝17aを備え、その溝17aに装着したゴムリングまたは引張りコイルバネリングまたはリングバネ等の弾性部材25でバネ部13を縮径方向に撓ませている。これにより、着脱時の拡径部12の外径を小さくして、芯ズレワーク5等への着脱性を向上させている。
図6(e)は、ワーク5のサイズや形状などにあわせて装着冶具10の筒状部材11のサイズ、形状等を変更する一例を示している。一点鎖線や二点鎖線で示すように、ベース16、軸受け部15、およびテーパ穴12aを保持棒111の形状に対応した共通の形状(サイズ)とし、拡径部12の外径および/または着座部17の寸法(高さ、幅)をワーク5の内径や形状に対応する任意寸法とすることができる。これにより、サイズや形状が異なるワーク5を保持装置1で保持する場合、装着冶具10を交換するのみで、簡単に対応できる。
図7に、回転ジョイント34aの一例を示している。この回転ジョイント34aは、保持棒111の後端111bに、保持棒111から円周方向に広がるフランジを設け、その前後に回転軸受け39を配置し、回転軸受(ベアリング)を介して保持棒111を前後に動かすことができる。このため、回転ジョイント34aの耐久性を向上できる。
ここで、従来の内径チャックには、一般的に広く用いられている三つ爪エアチャック、三つ爪スクロールチャック、スプリットコレット装置等がある。前記三つ爪エアチャックおよびスクロールチャックは、把持可能な内径範囲を比較的広範囲にカバーできる利点があり広く用いられているが、φ20程度以下の小内径では、片持ちのチャック爪の曲げ強度から把持長さと把持力を大きくできない制約がある。また、三つ爪スクロールチャックは、駆動用アクチュエータを含めた重量が重くなる点と、加工部品点数が多い分、製作費が高価になる点で、トランスファ搬送チャックまたは多ステーションロータリーマシンのチャック等の同一内径チャックが多数個必要な場合は利用しにくい。
小径長尺パイプ曲げ加工ベンダーのパイプ送り・ひねりチャックや、重量ワークの高速搬送チャック、トランスファ加工装置等で同一内径のチャックが多数個必要な場合は、小体格でより大きな把持力と把持部剛性を高くできるスプリット内径コレットチャックが適している。スプリットコレットは、コレットの先端半部に一端が解放する軸方向の割り溝で把持部およびバネ部を周方向に複数に分割したものであって、保持棒で分割部を撓ませることでワーク把持部を拡径させてワークを保持する。
これに対し、部品点数が少ない簡素でコンパクトな構造で体格比の把持力が大きく、駆動エア解放時もワークのセルフロック保持が可能で、異なるワーク内径用のチャック交換が容易な内径装着冶具および装着装置が求められている。
本例の装着冶具10および装着ユニット110は、筒状部材11の先端側半部に、長手方向に複数の割溝22および23で分割されたワーク挿入案内用のテーパ部18を備えた拡径部12を備えており、ワーク5の内部においてワーク5と保持棒111と拡径部12を挟み込んだ状態でワーク5を保持する。したがって、コンパクトな構造で把持力が大きく、セルフロック保持が可能な装着冶具10および装着ユニット110を提供できる。
さらに、筒状部材11は、保持棒111の拡径テーパ部111aに対応した拡径テーパ穴部12aと、ワーク解放用(アンチャック用)の縮径バネ部13と、必要に応じワーク軸9方向の位置決め用着座部17とを備え、後端側に保持棒111の軸心を固定し軸9方向に摺動可能な軸受け部15と、チャック取付け固定部(ベース)16との各機能を1ピースに具備する。このため、前記拡径テーパ穴部12aと、保持棒軸受け部15と、チャック取付け固定部16とを、加工対象ワークの内径寸法範囲内で共用可能な共通形状とし、拡径部12の外径R1と、必要に応じ着座部17の外径と軸方向位置とを、対象ワーク5の内径に対応した任意寸法とした交換用装着冶具10に周辺部品の取り外しなしに交換可能な内径装着ユニット110を提供できる。
図8に、異なる保持装置1aの全体構成を平面図により示している。この保持装置1aも、保持装置1aにワーク5を装着する着脱式の装着冶具10と、保持棒111とを備えた装着ユニット110を含む。装着ユニット110の保持棒駆動アクチュエータ(シリンダー)33が第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータとしての回転位相割り出しユニット50に連結フランジ54を介し同軸上に連結されている。連結フランジ54は、ロータリージョイントとしての機能をそなえていてもよく、360度以上の回転が必要な場合はロータリージョイントを介してシリンダー33に油気圧配管する。したがって、最小限の部品点数で構成したコンパクトな保持装置1aを提供できる。ワーク5を軸方向に回転させる必要がない場合は、回転位相割り出しユニット50を用いる必要がなく、さらに最少部品で構成したコンパクトな保持装置を提供できる。
図9に、装着冶具10の筒状部材11を保持装置1aに取り付ける様子を拡大して断面図により示している。装着冶具10は、上半部を断面図により示している。装着冶具10の筒状部材11のベース16は、後端に、四隅にねじ穴16cが形成されたフランジ部16bを含み、保持棒駆動アクチュエータ33の取付ネジ113に対してフランジ部16bをボルト26でねじ留めすることにより、簡単に着脱できる。固定用フランジ16bを設けることにより装着冶具10(筒状部材11)を簡単に着脱できる。また、保持棒111はアクチュエータ33のシリンダーロッドにねじ止めされる。
図10に示すような雄ねじと雌ねじとの組み合わせを使用することにより装着冶具10の外径を小さくすることも可能である。
装着冶具10(筒状部材11)を保持装置1a(保持棒駆動アクチュエータ33)に固定する方法は、上記のフランジタイプやねじ込みタイプ以外に、筒状部材11の軸直角方向からの止めネジ固定や、インデックスプランジャまたはボールロック等のワンタッチ固定であってもよく、更に固定機構をアクチュエータで開閉する自動着脱方式等であってもよい。
図10に、異なる装着ユニット110の概略構成を一部抜き出して断面図により示している。この装着ユニット110においては、保持棒111がフローティングジョイント34bにより接続されている。フローティングジョイント34bで接続することにより、保持棒駆動アクチュエータのロッドの軸ズレ方向の力による偏摩耗を防止できる。筒状部材11を保持装置1aに取り付けた後は、保持棒111は装着冶具10の軸受け部15により支持されるので、軸ずれなどを起こしにくく、精度よくワーク5を把持できる。
図11に、異なる保持装置1bの概略構成を平面図により示している。図12に、保持装置1bの概略構成を正面から見た断面図により示している。図11においては、保持装置1bの前方側2の一部を断面図により示し、断面図において、上半部は外径チャック60が開いた状態を示し、下半部は外径チャック60がワーク5を把持した状態を示している。また、図11および図12は、それぞれ異なる端末形状のワーク5を把持した様子を示している。
この保持装置1bは、内径装着冶具10によりワーク5の内周を、内径装着冶具10の外側に配置された外径コレットチャック60によりワーク5の外周を、どちらかまたは両方で把持することができる装置である。保持装置1bの装着装置110は、ワーク5の内周5aを把持する着脱式の装着冶具(内径装着冶具)10と、内径装着冶具10の拡径部12が内部に入った状態でワーク5の外周を掴む外径コレットチャック(外径コレット、外径チャック)60と、外径チャック60を開閉する外径チャック開閉ユニット70とを含む。保持装置1bは、第1のアクチュエータ30および第2のアクチュエータ50に加え、装着ユニット110を中心軸9方向に沿った位置を移動する移動用の第3のアクチュエータ80含む。
外径コレットチャック60は、回転体112の外側に配置された第2の回転体114に取り付けられて、ワーク5の外周を把持する外爪61と、外径チャック開閉ユニット70により前後にスライドして、外爪61を開閉する外径チャック開閉リング63とを含む。
外径チャック開閉ユニット70は、ベースユニット42に固定された左右一対のアクチュエータ71と、アクチュエータ71からそれぞれ延びるロッドが接続されたU形型の駆動プレート75とを含む。駆動プレート75と外径チャック開閉リング63は駆動プレート75に取り付けたカムフォロアを介し外径チャック開閉リング63が回転可能に連結されており、アクチュエータ71を前後に駆動することにより、開閉リング63を介して外爪61が開閉する。
回転体(第1の回転体)112の外周面に前後に延びる凹部112dに第2の回転体114に取り付けられた回転駆動キー(回転伝達機構)73が嵌め込まれ、第2の回転体114の外周面に前後に延びる凹部74に開閉リング63の回転駆動キー(回り止めキー)66が嵌め込まれている。したがって、内径装着冶具10および/または外径チャック60でワーク5を保持した状態で、回転モータ51を駆動することにより、保持棒111と、内径装着冶具10と、外径チャック60とを一体として回転でき、ワーク5を設定された回転角度に位置決めできる。
移動ユニット80は、装着ユニット110の左右の位置を独立して制御できる左右一対のアクチュエータ82を有し、これらのアクチュエータ82は装着ユニット110を前後に動かすことで、ベースプレート41に対する装着ユニット110の前後の位置を調整する。
内径チャック取付け軸(回転体)112の軸方向移動用アクチュエータ82は、左右に1対配置される代わりに下側に1つであってもよく、3つ以上であってもよい。また、アクチュエータ82は、前後2位置制御の場合は1段ストローク(1段シリンダー)、中間位置を含めた3位置制御の場合は2段シリンダーでよいが、4位置および任意位置の制御が必要な場合はボールネジタイプのサーボモータ駆動等がよい。さらに、内径チャック(内径装着冶具)10の軸方向使用位置が3位置以上または使用位置距離が長い場合は、図11に示すようにU字型プレート83と保持棒駆動シリンダー33を一体的に前後移動させる構成が望ましい。これにより複数のチャック使用位置があっても、保持棒駆動シリンダー33のストロークを内径装着冶具10の開閉に必要な最少ストロークに固定できる。
この保持装置1bは、回転体112の外周に回転軸受け43で支持された回転可能な独立した第2の回転体(中空軸)114と、回転体114内で回転体112内を軸9方向にスライド移動可能な移動ユニット80と、回転体114と回転体112とを同期回転させる駆動キー等の回転伝達機能66および73と、内径装着冶具10および外径チャック60のそれぞれに対する独立した開閉駆動シリンダー33および71とを備えている。したがって、内外径チャックのいずれかとワーク5とが干渉する場合等において、内径装着治具10の前進位置と後退位置の2位置、あるいは中間位置等を含めた複数の設定位置に内外径チャックの軸方向相対位置を移動して、内径装着冶具10と外径チャック60との片方あるいは両方でチャックすることができる。
図11においては、一例としてコネクタ付き端末のワーク5を把持する様子を示している。内径装着冶具10は、内径装着冶具10の拡管部(位置決め部)17がワーク5の内径5aに干渉するため後退位置で使用する。内径装着治具10をさらに後退させる等して、内径装着冶具10を不使用としてもよい。ワーク5のコネクタ5cの外径形状が異なる場合は、内径装着冶具10で対応可能である。
図12においては、一例としてコネクタなしの拡管端末のワーク5を内径装着治具10で把持した状態を示している。回転体112をアクチュエータ82により前進位置に移動し、保持棒111を後退位置で、すなわち内径装着治具10をアンチャックした状態で、ワーク5をセットし、アクチュエータ33により保持棒111を前進させ、拡径部12を拡径してワーク5を把持する。
外径が小さい1ピース内径装着冶具10の外周に外径チャック60を備え、内径装着冶具10と外径チャック60との軸方向相対位置を設定位置移動する移動ユニット80を備えることで、異なる把持部径あるいは形状の異種ワークにチャック交換なしで自動段取りにより対応できる。このような機能を備えた保持装置1bの一例は、ワークを加工するデバイスを含む加工装置用のワーク支持ユニットである。
この保持装置1bに、上下2段の曲げ溝を含むパイプベンダ(パイプ曲げ装置)を組み合わせることにより、自動段取りで2種類のパイプ径、異なる先端形状のパイプなどを交互に曲げ加工するセット取りが可能になる。
なお、以上においては、位置決め部17を含む装着冶具10を例に説明したが、位置決め部17はなくてもよい。
拡径部12先端のワーク挿入案内用テーパ部18と拡径部12外径との交点部はR面取りが望ましい。また、拡径部12の外周表面24にワーク保持の摩擦力を高めるため、放電粗し加工を施したり、あるいは周方向の凸凹溝などを形成してもよい。
また、上記においては、円筒状のワーク5を曲げ加工などする際にワーク5を保持する保持装置1を例として説明したが、本発明の装着冶具10および保持装置1は、旋盤、フライス、その他ワークを保持して加工等する装置および装着冶具に対して広く利用できる。
以上に説明したように、本発明の装着冶具およびその装着冶具を取り付けた保持装置は、上記の実施形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
1、1a、1b 保持装置
10 装着冶具(内径装着冶具)、 11 筒状部材
12 拡径部、 13 バネ部、 14 支持部、 16 ベース
30 第1のアクチュエータ、
111 保持棒

Claims (18)

  1. 円筒状のワークの一端に挿入された状態で前記ワークを保持し、保持装置に前記ワークを装着する装着冶具であって、
    少なくとも前方の一部が前記ワークに挿入される筒状部材であって、内部の空間を、前記保持装置から突き出た保持棒が中心軸に沿って前後に移動する筒状部材を有し、
    前記筒状部材は、前方に位置する拡径部であって、前記保持棒が前方に動くと、当該筒状部材の内面のテーパ状の部分が前記保持棒の先端のテーパ状の部分に当たり、当該筒状部材の外面の少なくとも一部が前記ワークに挿入可能な第1の径から、前記保持棒と前記ワークとに挟まれた状態で前記ワークを内側から把持する第2の径に広がる拡径部と、
    当該筒状部材を前記保持装置に着脱可能に取り付けるベースと、
    前記ベースと前記拡径部との間で、前記保持棒に接触せずに前記拡径部を前記第1の径に弾性的に支持するバネ部とを有する装着冶具。
  2. 請求項1において、
    前記バネ部は、前記中心軸に沿ってバネ定数が異なる部分を含み、前記拡径部が拡径されるときの姿勢を制御する、装着冶具。
  3. 請求項2において、
    前記バネ部は、前記拡径部の外面が前記中心軸と平行に拡径されるように支持する、装着冶具。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記筒状部材は、少なくとも前記拡径部および前記バネ部にわたり前記筒状部材を前記中心軸に沿って複数に分割する割溝を含む、装着冶具。
  5. 請求項4において、
    前記バネ部の前記割溝の幅が前記拡径部の前記割溝の幅より広い、装着冶具。
  6. 請求項5において、
    前記バネ部の前記割溝の幅、前記筒状部材の前記バネ部の外径、前記筒状部材の前記バネ部の厚みの少なくともいずれかが、前記中心軸に沿った方向に変化した部分を含む、装着冶具。
  7. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記拡径部の外径を、保持する前記ワークの内径の交差幅のほぼ中央値で成形し、前記外径と内面の拡径用の前記テーパ状の部分を成形後に割り溝で分割し、前記ワークの挿入時は前記バネ部の外側に装着された弾性部材あるいは熱処理による永久歪(形状記憶)で前記バネ部を縮径方向に変形させることで挿入性を確保し、拡径時の前記拡径部の外径の前記ワークの内面と拡径用の前記テーパ状の部分の接触面積を両方とも大きくした、装着治具。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    前記バネ部の外側に装着された弾性部材であって、前記筒状部材と異なる材質の弾性部材を有する、装着冶具。
  9. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、
    前記拡径部の内面の前記テーパ状の部分は、傾斜角度が最大で5度のセルフロック部を含む、装着冶具。
  10. 請求項1ないし9のいずれかにおいて、
    前記筒状部材は、前記バネ部と前記ベースとの間で、当該筒状部材の内面の少なくとも一部が周囲の内面に対し前記中心軸方向に突き出て前記保持棒に対しスライド可能な状態で接触する支持部をさらに含む、装着冶具。
  11. 請求項1ないし10のいずれかにおいて、
    前記筒状部材は、前記拡径部と前記バネ部との間に、前記ワークの先端が当たる位置決め部を含む、装着冶具。
  12. 請求項1ないし11のいずれかにおいて、
    前記筒状部材は、前記拡径部の先端側に前記第1の径よりも縮小した挿入案内部を含む、装着冶具。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の装着冶具と、
    前記筒状部材の内部の空間を前記中心軸に沿って前後に移動する前記保持棒とを有し、
    前記筒状部材が前記ベースを介して取り付けられた保持装置。
  14. 請求項13において、
    前記保持棒を動かすアクチュエータを含む、保持装置。
  15. 請求項13または14において、
    前記装着冶具の外側で前記ワークの外周に接するコレットチャックを含む保持装置。
  16. 円筒状のワークの一端に挿入された状態で前記ワークを保持装置に装着する装置であって、
    少なくとも前方の一部が前記ワークに挿入される筒状部材と、
    前記保持装置から突き出た保持棒であって、前記筒状部材の内部の空間を、中心軸に沿って前後に移動し、前記ワークに挿入される保持棒とを有し、
    前記筒状部材は、前方に位置する拡径部であって、前記保持棒が前方に動くと、前記筒状部材の内面のテーパ状の部分が前記保持棒の先端のテーパ状の部分に当たり、前記筒状部材の外面の少なくとも一部が前記ワークに挿入可能な第1の径から、前記保持棒と前記ワークとに挟まれた状態で前記ワークを内側から把持する第2の径に広がる拡径部と、
    前記筒状部材を前記保持装置に着脱可能に取り付けるベースと、
    前記ベースと前記拡径部との間で、前記保持棒に接触せずに前記拡径部を前記第1の径に弾性的に支持するバネ部とを含む、装着装置。
  17. 請求項16に記載の装着装置と、
    前記保持棒を動かすアクチュエータとを有する保持装置。
  18. 請求項15または17に記載の保持装置と、
    前記保持装置に保持された前記ワークを加工するデバイスとを有する加工装置。
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