JP2021004047A - 注出部材挿入構造、注出部材装置および包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡略であって、被挿入部に対する注出部材の誤接続が起こりにくい注出部材挿入構造、注出部材装置および包装容器を提供する。【解決手段】注出部材挿入構造10Aは、挿入部12を有する注出部材10と、挿入部12内に軸線方向移動可能に設けられた弁体20と、挿入部12が挿入される挿入孔5aを有する被挿入部5とを備える。挿入部12の内周面および弁体20の外周面に、互いに係合しあって挿入部12および弁体20の螺旋方向への相対移動を可能にする第1の螺旋係合部がそれぞれ形成されている。弁体20は、前記軸線方向移動によって、流路13,14を開放する開放位置と、流路13,14を閉止する閉止位置とを切り替え可能である。弁体20に、被係合部24が形成されている。被挿入部5に、注出部材10を挿入孔5aへ挿入した際に挿入部12の内部で被係合部24と相対回転不能に係合する係合部8が形成されている。【選択図】図8

Description

本発明は、注出部材挿入構造、注出部材装置および包装容器に関する。
例えば、印刷装置には、インクが充てんされたインク容器が接続される。インク容器は、挿入部を有する注出部材を備える。印刷装置は、挿入孔を有する被挿入部を備える。注出部材の挿入部は、被挿入部の挿入孔に挿入されることによって印刷装置に接続される。これにより、インク容器内のインクを印刷装置に供給できる。被挿入部と、これに挿入される挿入部とを備えた接続構造としては、特許文献1に記載の連結部材がある。
特表2001−511416号公報
前記注出部材は、その注出部材が取り付けられた容器の内容物に対応した被挿入部に接続する必要がある。そのため、注出部材の誤接続を少なくすることが求められている。また、前記注出部材と被挿入部とは、接続構造が簡略であることが求められている。
本発明の一態様は、構造が簡略であって、被挿入部に対する注出部材の誤接続が起こりにくい注出部材挿入構造、注出部材装置および包装容器を提供する。
本発明の一態様は、内部が流体の流路とされた挿入部を有する注出部材と、前記挿入部内に軸線方向に位置変動可能に設けられた弁体と、前記挿入部が挿入される挿入孔を有する被挿入部とを備え、前記挿入部の内周面および前記弁体の外周面に、互いに係合しあって前記挿入部および前記弁体の螺旋方向への相対変位を可能にする第1の螺旋係合部がそれぞれ形成され、前記弁体は、前記位置変動によって、前記流路を開放する開放位置と、前記流路を閉止する閉止位置とを切り替え可能であり、前記弁体に、被係合部が形成され、前記被挿入部に、前記注出部材を前記挿入孔へ挿入した際に前記挿入部の内部で前記被係合部と相対回転不能に係合する係合部が形成されている注出部材挿入構造を提供する。
前記弁体は、前記第1の螺旋係合部が形成された筒部と、前記筒部に対して前記挿入部の挿入方向側に設けられ、前記閉止位置において前記流路を閉止する閉止部と、を備え、前記被係合部は、前記閉止部の前記挿入方向側の面に形成されていることが好ましい。
前記被係合部は、前記軸線方向から見て非円形であって、前記軸線の周り方向に交差する被係合側面を有し、前記係合部は、前記被係合部に対して前記軸線の周り方向に相対回転したときに前記被係合側面に当接可能な係合側面を有することが好ましい。
前記被係合部は、前記弁体の径方向外方に延出し、前記被係合側面を有する延出被係合部を備え、前記係合部は、前記係合側面を有する延出係合部を備えることが好ましい。
本発明の他の態様は、前記注出部材挿入構造を複数有し、前記複数の注出部材挿入構造は、第1注出部材および第1被挿入部を有する第1注出部材挿入構造と、第2注出部材および第2被挿入部を有する第2注出部材挿入構造とを含み、前記第1注出部材挿入構造と前記第2注出部材挿入構造とは、前記被係合部および前記係合部の形状が相違し、前記形状の相違によって、前記第2被挿入部への前記第1注出部材の接続が妨げられ、かつ前記第1被挿入部への前記第2注出部材の接続が妨げられることが好ましい。
本発明のさらに他の態様は、前記注出部材挿入構造の前記注出部材と、容器とを備える包装容器を提供する。
本発明の一態様によれば、構造が簡略であって、被挿入部に対する注出部材の誤接続を起こりにくい注出部材挿入構造、注出部材装置および包装容器を提供することができる。
実施形態の注出部材装置の斜視図である。 実施形態の注出部材挿入構造の注出部材の斜視図である。 実施形態の注出部材挿入構造の注出部材の一部の側面図である。 実施形態の注出部材挿入構造の注出部材の一部を前図とは反対側から見た側面図である。 実施形態の注出部材挿入構造の弁体の斜視図である。 実施形態の注出部材挿入構造の弁体を前図とは反対側から見た斜視図である。 実施形態の注出部材挿入構造の係合部の斜視図である。 実施形態の注出部材挿入構造の断面図である。 実施形態の注出部材挿入構造の動作を説明する断面図である。 実施形態の注出部材挿入構造の動作を説明する断面図である。 実施形態の注出部材装置の斜視図である。 係合部の第1変形例の平面図である。 係合部の第2変形例の平面図である。 係合部の第3変形例の平面図である。 係合部の第4変形例の平面図である。 係合部の第1変形例の第1具体例の平面図である。 係合部の第1変形例の第2具体例の平面図である。 係合部の第5変形例の平面図である。 係合部の第6変形例の平面図である。 係合部の第7変形例の平面図である。 係合部の第8変形例と、弁体の閉止板との斜視図である。 他の実施形態の注出部材装置の斜視図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している場合がある。
[注出部材挿入構造]
図1は、実施形態の注出部材装置100の斜視図である。図2は、注出部材10の斜視図である。図3は、注出部材10の一部の側面図である。図4は、注出部材10の一部を図3とは反対側から見た側面図である。図5は、弁体20の斜視図である。図6は、弁体20を図5とは反対側から見た斜視図である。図7は、係合部8の斜視図である。図8は、注出部材挿入構造10Aの断面図である。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を採用することがある。図1に示すように、X方向は主板部4の幅方向である。Y方向は主板部4の長さ方向である。Y方向は主板部4に沿う面内においてX方向と直交する。Z方向は主板部4の厚さ方向である。Z方向はX方向およびY方向に直交する。平面視とは、Z方向と平行に見ることをいう。
図7に示すように、X方向のうち一方向を+X方向といい、その反対方向を−X方向という。Y方向のうち一方向を+Y方向といい、その反対方向を−Y方向という。Z方向のうち一方向を+Z方向といい、その反対方向を−Z方向という。X方向とY方向とで規定される面をXY平面という。X方向とZ方向とで規定される面をXZ平面という。Y方向とZ方向とで規定される面をYZ平面という。
図8に即して上下の位置関係を仮に定める。すなわち、図8において上に向かう方向を上方といい、下に向かう方向を下方という。ここで定めた位置関係は、注出部材挿入構造10Aの使用時の姿勢を限定しない。
図1に示すように、注出部材装置100は、注出部材10と、弁体20(図5参照)と、受け部30とを備える。
受け部30は、主板部4と、被挿入部5と、底板部6と、規制凸部7と、を備える。実施形態の注出部材挿入構造10A(注出部材接続構造)は、注出部材10と、弁体20(図5参照)と、被挿入部5とを有する。
主板部4は、概略、矩形状に形成されている。
被挿入部5は、主板部4の一方の面(下面)から下方に突出する筒状に形成されている。被挿入部5の内部空間は挿入孔5aである。XY平面に沿う挿入孔5aの断面は円形状とされている。C2は挿入孔5aの中心軸である。中心軸C2に沿う方向は、被挿入部5の軸線方向である。
図1および図8に示すように、挿入孔5aの内周面5bには、第1キー突起41および第2キー突起42が形成されている。第1キー突起41および第2キー突起42は、例えば、半球状の突起である。第1キー突起41および第2キー突起42は、内周面5bから、挿入孔5aの中心軸に近づく方向に突出している。第1キー突起41と第2キー突起42は、例えば、挿入孔5aの中心軸に対して軸周り方向に約180°ずれた位置に形成されている。すなわち、第1キー突起41と第2キー突起42との間の軸周りの角度(突起間角度)は約180°である。この突起間角度は180°に限定されず、任意の角度とすることができる。
第1キー突起41および第2キー突起42は、挿入孔5aの内周面5bに形成された「第2の螺旋係合部」である。
被挿入部5の下端には底板部6が形成されている。底板部6には、流体が流通する貫通孔である流通孔6a(図8参照)が形成されている。
規制凸部7は、底板部6から上方に突出している。規制凸部7は、例えば、円柱状とされている。規制凸部7の先端面7aは、円形状であり、XY平面に沿って形成されている。
図1および図7に示すように、先端面7aには、係合部8が形成されている。係合部8は、先端面7aから上方に突出している。係合部8は、被挿入部5の内部に位置する。すなわち、係合部8は、主板部4の上面より低い位置にある。
係合部8は、被挿入部5の軸線方向(Z方向)から見て非円形であって、弁体20の係合受け部24(図5参照)と係合したときに、弁体20の中心軸C1周り方向の変位を規制することができる。すなわち、係合部8は、中心軸C1周り方向の力が伝達されるように係合受け部24に嵌合する。そのため、係合部8は、係合受け部24に相対回転不能に係合する。
図7に示すように、係合部8は、例えば、被挿入部5の軸線方向(Z方向)から見て十字形状の突起である。係合部8は、基部31と、第1延出部32(第1延出係合部)と、第2延出部33(第2延出係合部)と、第3延出部34(第3延出係合部)と、第4延出部35(第4延出係合部)とを備える。
基部31は、先端面7aの中央に形成されている。基部31は、例えば、Z方向から見て矩形状である。第1延出部32は、基部31を起点として先端面7aの径方向外方(+X方向)に延出する。第1延出部32は、例えば、Z方向から見て矩形状(長方形状)である。第2延出部33は、基部31を起点として先端面7aの径方向外方(+Y方向)に延出する。第2延出部33は、例えば、Z方向から見て矩形状(長方形状)である。第3延出部34は、基部31を起点として先端面7aの径方向外方(−X方向)に延出する。第3延出部34は、例えば、Z方向から見て矩形状(長方形状)である。第4延出部35は、基部31を起点として先端面7aの径方向外方(−Y方向)に延出する。第4延出部35は、例えば、Z方向から見て矩形状(長方形状)である。
第1延出部32の側面32a(第1係合側面)は、中心軸C2周り方向に対して交差する面(XZ平面)である。第2延出部33の側面33a(第2係合側面)は、中心軸C2周り方向に対して交差する面(YZ平面)である。第3延出部34の側面34a(第3係合側面)は、中心軸C2周り方向に対して交差する面(XZ平面)である。第4延出部35の側面35a(第4係合側面)は、中心軸C2周り方向に対して交差する面(YZ平面)である。
図8に示すように、注出部材10は、容器34の容器本体35の開口部35aに装着されている。注出部材10は、基部11と、挿入部12とを有する。図1に示すように、基部11は、例えば、いわゆる舟形であってもよい。図8に示すように、基部11は、容器本体35の開口部35aに取り付けられている。
図2に示すように、挿入部12は、筒部12Aと、先端突出部12Bとを備える。筒部12Aは、円筒形状とされている。挿入部12は、基部11の第1面11a(図8における下面)から、図8における下方に突出している。C1は、注出部材10の中心軸、すなわち、挿入部12の中心軸である。中心軸C1に沿う方向は、注出部材10の軸線方向である。
先端突出部12Bは、円板状に形成され、筒部12Aの挿入方向の端部(図8における下端部)に設けられている。先端突出部12Bは、筒部12Aの端部(図8における下端部)から内方に突出する。先端突出部12Bには、流通口16が形成されている。流通口16は、注出部材10の軸線方向から見て、先端突出部12Bと同心の円形状とされている。流通口16の内径は、先端突出部12Bの外径より小さい。
図1に示すように、基部11には、Z方向に沿って流路13が形成されている。挿入部12の内部空間は流路14となる。流路13,14は、容器本体35(図8参照)の内容物を、挿入部12の流通口16から外部に注出させることができる。
図2〜図4に示すように、挿入部12(筒部12A)の外周面には、第1キー溝43および第2キー溝44が形成されている。第1キー溝43および第2キー溝44は、例えば、長さ方向に直交する断面が半円状の溝である。
図3に示すように、第1キー溝43は、第1主溝45と、第1屈折溝47とを有する。第1キー溝43は、第1キー突起41(図1および図8参照)に嵌合する。第1キー溝43(詳しくは第1屈折溝47)と第1キー突起41とは、互いに係合しあって螺旋方向への相対移動を可能とする。
図4に示すように、第2キー溝44は、第2主溝46と、第2屈折溝48とを有する。第2キー溝44は、第2キー突起42(図1および図8参照)に嵌合する。第2キー溝44(詳しくは第2屈折溝48)と第2キー突起42とは、互いに係合しあって螺旋方向への相対移動を可能とする。
キー溝43,44(詳しくは屈折溝47,屈折溝48)の螺旋角は、弁体20のキー溝53,54の螺旋角と等しい。キー溝43,44(詳しくは屈折溝47,屈折溝48)は、挿入部12の外周面に形成された「第2の螺旋係合部」である。
図3および図4に示すように、第1主溝45および第2主溝46は、挿入部12の先端12aから、中心軸C1に沿って基部11に近づく方向に延びる。第1屈折溝47および第2屈折溝48は、第1主溝45および第2主溝46の各末端45a,46aから屈折した方向に延びる。第1屈折溝47および第2屈折溝48は、中心軸C1周りの螺旋状とされている。
第1屈折溝47および第2屈折溝48は、第1主溝45および第2主溝46の各末端45a,46aを起点として、基部11に近づく方向に、中心軸C1に対して傾斜して延びる。第1屈折溝47と第2屈折溝48の傾斜方向は互いに同じである。第1屈折溝47および第2屈折溝48は、例えば、中心軸C1周り方向に10°〜180°の範囲に形成されている。この角度が120°以下であると、接続時の注出部材10のひねりが少なく、より作業しやすい。
図2に示すように、第1キー溝43と第2キー溝44は、中心軸C1周り方向に約180°ずれた位置に形成されている。すなわち、第1キー溝43の最深部と第2キー溝44の最深部との間の中心軸C1周りの角度(溝間角度)は、約180°である。この溝間角度は、第1キー突起41と第2キー突起42との間の突起間角度(図1参照)と等しい。第1キー溝43と第2キー溝44との間の溝間角度は180°に限定されず、任意の角度とすることができる。
挿入部12(筒部12A)の内周面12b(図8参照)には、第1キー突起51および第2キー突起52が形成されている。第1キー突起51および第2キー突起52は、例えば、半球状の突起である。第1キー突起51および第2キー突起52は、挿入部12の内周面12bから、中心軸C1に近づく方向に突出している。第1キー突起51と第2キー突起52は、例えば、中心軸C1に対して軸周り方向に約180°ずれた位置に形成されている。第1キー突起51と第2キー突起52との間の突起間角度は約180°である。
第1キー突起51および第2キー突起52は、挿入部12の内周面12bに形成された「第1の螺旋係合部」である。第1キー突起51と第2キー突起52との間の突起間角度は180°に限定されず、任意の角度とすることができる。
図8に示すように、弁体20は、挿入部12の内部に、中心軸C1に沿う方向(軸線方向)に位置変動可能に設けられている。
図5および図6に示すように、弁体20は、閉止板21(閉止部)と、筒部22と、複数の連結部23とを備える。
筒部22は、円筒形状とされている。筒部22の外周面には、第1キー溝53および第2キー溝54が形成されている。第1キー溝53および第2キー溝54は、中心軸C1周りの螺旋状とされている。第1キー溝53および第2キー溝54は、閉止板21に近づく方向に、中心軸C1に対して傾斜して延びる。
第1キー溝53は、第1キー突起51に嵌合する。第1キー溝53と第1キー突起51とは、互いに係合しあって螺旋方向への相対移動を可能とする。第2キー溝54は、第2キー突起52に嵌合する。第2キー溝54と第2キー突起52とは、互いに係合しあって螺旋方向への相対移動を可能とする。
第1キー溝53および第2キー溝54は、弁体20の外周面に形成された「第1の螺旋係合部」である。
閉止板21は、筒部22と同心の円板状に形成されている。閉止板21の外径は、流通口16(図8参照)の内径にほぼ等しいか、流通口16の内径よりやや大きい。閉止板21は、流通口16を閉止可能である。閉止板21は、中心軸C1に対して垂直である。閉止板21は、筒部22に対して下方に離間した位置にある。
図5に示すように、閉止板21の先端面21aは、円形状であり、中心軸C1に対して直交する面に沿う。先端面21aは、挿入部12の挿入方向側の面である。先端面21aには、被挿入部5の係合部8(図1参照)と係合する凹状の係合受け部24(被係合部)が形成されている。係合受け部24は、係合部8に対応する形状とされている。
係合受け部24は、中心軸C1方向(Z方向)から見て非円形であって、係合部8(図7参照)に係合したときに、弁体20の中心軸C1周り方向の変位を規制する。
図5に示すように、係合受け部24は、係合部8(図7参照)に応じた形状とされる。係合受け部24は、例えば、被挿入部5の軸線方向(Z方向)から見て十字形状の凹部である。係合受け部24は、第1延出凹部25(第1延出被係合部)と、第2延出凹部26(第2延出被係合部)と、第3延出凹部27(第3延出被係合部)と、第4延出凹部28(第4延出被係合部)とを有する。
第1延出凹部25は、先端面21aの中央部を起点として先端面21aの径方向外方に向かう凹状に形成されている。第1延出凹部25は、例えば、Z方向から見て矩形状(長方形状)である。第2延出凹部26は、先端面21aの中央部を起点として先端面21aの径方向外方に向かう凹状に形成されている。第2延出凹部26は、例えば、Z方向から見て矩形状(長方形状)である。第2延出凹部26は、第1延出凹部25に対して中心軸C1周り方向に90度ずれた位置に形成される。第3延出凹部27は、先端面21aの中央部を起点として先端面21aの径方向外方に向かう凹状に形成されている。第3延出凹部27は、例えば、Z方向から見て矩形状(長方形状)である。第3延出凹部27は、第2延出凹部26に対して中心軸C1周り方向に90度ずれた位置に形成される。第3延出凹部27の延出方向は第1延出凹部25の延出方向と反対である。第4延出凹部28は、先端面21aの中央部を起点として先端面21aの径方向外方に向かう凹状に形成されている。第4延出凹部28は、例えば、Z方向から見て矩形状(長方形状)である。第4延出凹部28は、第3延出凹部27に対して中心軸C1周り方向に90度ずれた位置に形成される。第4延出凹部28の延出方向は第2延出凹部26の延出方向と反対である。
第1〜第4延出凹部25〜28の幅は、係合部8(図7参照)の第1〜第4延出部32,33,34,35が嵌合可能となるように定められる。
第1延出凹部25の側面25a(第1被係合側面)は、中心軸C1周り方向に対して交差する面である。第2延出凹部26の側面26a(第2被係合側面)は、中心軸C1周り方向に対して交差する面である。第3延出凹部27の側面27a(第3被係合側面)は、中心軸C1周り方向に対して交差する面である。第4延出凹部28の側面28a(第4被係合側面)は、中心軸C1周り方向に対して交差する面である。
第1〜第4延出凹部25〜28は、係合部8(図7参照)の第1〜第4延出部32,33,34,35が嵌合可能であるため、係合受け部24と係合部8とは径方向の広い範囲で係合する。そのため、後述するように、注出部材10の挿入部12を被挿入部5の挿入孔5aに挿入したときに、弁体20は係合部8によって確実に変位規制される。
側面25a,26a,27a,28aは、係合受け部24が係合部8(図7参照)に対して中心軸C1周り方向に相対回転したときに、係合部8の側面32a,33a,34a,35aに当接可能である。そのため、注出部材10の挿入部12を被挿入部5の挿入孔5aに挿入したときに、弁体20は係合部8によって確実に変位規制される。
連結部23は、軸線方向に沿う柱状とされ、閉止板21と筒部22とを連結している。複数の連結部23は、中心軸C1周り方向に間隔をおいて形成されている。そのため、閉止板21が先端突出部12Bから離れると(図10参照)、挿入部12内の流体は、閉止板21と筒部22との隙間を経て流通口16から流出する。
図8では、弁体20は、閉止板21が流通口16を閉止する閉止位置P1にある。閉止位置P1では、閉止板21は流通口16内に嵌合することによって流通口16を閉止する。弁体20は、流通口16を開放する開放位置P2(図10参照)をとることもできる。すなわち、弁体20は、軸線方向に位置変動可能であるため、閉止位置P1と開放位置P2とを切り替え可能である。開放位置P2では、閉止板21は流通口16から離れることによって流通口16を開放する。
[注出部材挿入構造の使用方法]
次に、注出部材挿入構造10Aの使用方法について説明する。まず、注出部材10の挿入部12を挿入孔5aに挿入する操作について説明する。
図8に示すように、弁体20の閉止板21は流通口16を閉止している。そのため、挿入部12の内容物が漏出するのが抑制される。
図9に示すように、注出部材10の挿入部12を被挿入部5の挿入孔5aに合わせる。その際、第1キー溝43および第2キー溝44(図2参照)の位置を、それぞれ第1キー突起41および第2キー突起42の位置に合わせる。注出部材10の中心軸C1は挿入孔5aの中心軸C2に一致させる。
挿入部12が挿入孔5aに挿入されると、第1キー突起41および第2キー突起42は、それぞれ第1キー溝43および第2キー溝44の第1主溝45および第2主溝46に嵌合する(図3および図4参照)。
挿入部12を被挿入部5に対して挿入方向に移動させると、第1キー突起41および第2キー突起42は、それぞれ第1主溝45および第2主溝46内を進み、末端45a,46a(図3および図4参照)に達する。
挿入部12を中心軸C1周りの螺旋方向に変位させると、第1キー突起41および第2キー突起42は、それぞれ第1屈折溝47および第2屈折溝48に進入する。これにより、挿入部12は、回転しつつ挿入方向(図9の下方)に変位する。
図8および図9では、閉止板21は流通口16内に嵌合し、閉止板21の下面と先端突出部12Bの下面とが同じ高さとなっている。
図10に示すように、係合部8は係合受け部24に嵌合する。詳しくは、係合部8は係合受け部24に挿入される。係合部8が係合受け部24に嵌合すると、弁体20の中心軸C1周り方向の変位は規制される。詳しくは、弁体20は、係合受け部24の第1〜第4延出凹部25〜28の側面(図5参照)の少なくともいずれか1つが係合部8の第1〜第4延出部32,33,34,35の側面(図7参照)に当接することによって、中心軸C1周り方向の変位が規制される。そのため、弁体20の螺旋方向の変位は停止する。
一方、挿入部12の螺旋方向の変位は妨げられないため、挿入部12は、螺旋方向に変位し続ける。この際、挿入部12のキー突起51,52はキー溝53,54(図5および図6参照)内を進行する。
弁体20が高さ位置を維持したまま、挿入部12は挿入方向(図10の下方)に変位するため、閉止板21は流通口16から離れる。そのため、容器34の内容物(流体)は、閉止板21と筒部22との隙間を経て流通口16から流出する。内容物は、被挿入部5を経て、流通孔6aを通って貯留容器(図示略)に供給される。
第1キー突起41および第2キー突起42が、それぞれ第1屈折溝47および第2屈折溝48の終端に達した段階で、挿入部12の、挿入孔5aへの挿入は完了する。
次に、注出部材10の挿入部12を挿入孔5aから引き抜く操作について説明する。
図10に示すように、挿入部12を、挿入時とは逆の方向に回転させつつ、引き抜き方向(図10の上方)に変位させる。この過程で、キー突起41,42は屈折溝47,48内を進行し、キー突起51,52はキー溝53,54内を進行する。図9に示すように、挿入部12の上昇によって流通口16が閉止板21に達するため、流通口16の閉止によって流路13,14は閉止される。
係合部8が係合受け部24から外れると、弁体20の回転規制は解除されるため、弁体20は挿入部12と一体的に移動する。
キー突起41,42が末端45a,46a(図3および図4参照)に達した後、挿入部12を引き抜き方向(図9の上方)に変位させる。これにより、図8に示すように、挿入部12は、挿入孔5aから引き抜かれる。
[注出部材装置]
図11は、実施形態の注出部材装置200の斜視図である。なお、既出の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、注出部材装置200は、第1注出部材10(図1参照)と、第1弁体20と、第1受け部30(図1参照)と、第2注出部材110と、第2弁体120と、第2受け部130と、を備える。
第1受け部30は、主板部4と、第1被挿入部5と、底板部6と、規制凸部7と、を備える。第1注出部材挿入構造10A(注出部材接続構造)は、第1注出部材10と、第1被挿入部5とを有する。
第2受け部130は、主板部4と、第2被挿入部105と、底板部6と、規制凸部7と、を備える。第2注出部材挿入構造110A(注出部材接続構造)は、第2注出部材110と、第2被挿入部105とを有する。
第2被挿入部105の係合部108は、第2被挿入部105の軸線方向から見て非円形であって、弁体120の係合受け部124に係合する。係合部108は、弁体120の係合受け部124に係合したときに、弁体120の中心軸C1周り方向の変位を規制することができる。そのため、係合部108は、係合受け部124に相対回転不能に係合する。
係合部108は、例えば、第2被挿入部105の軸線方向(Z方向)から見て三角形状の突起である。
係合受け部124は、係合部108に応じた形状、すなわち三角形状とされる。
第1注出部材10の係合受け部24と、第2受け部130の係合部108とは形状が異なるため、係合受け部24は係合部108に係合しない。そのため、第1注出部材10を第2被挿入部105に挿入しても弁体20の変位規制はなされず、第1注出部材10の流通口16は開放されない。
第2注出部材110の係合受け部124と、第1受け部30の係合部8とは形状が異なるため、係合受け部124は係合部8に係合しない。そのため、第2注出部材110を第1被挿入部5に挿入しても弁体120の変位規制はなされず、第2注出部材110の流通口16は開放されない。
[注出部材挿入構造および注出部材装置が奏する効果]
第1注出部材10および第2注出部材110は、係合部8,108と係合受け部24,124との形状が適合した場合にのみ係合可能となるため、第1被挿入部5および第2被挿入部105に対する誤接続は起こりにくくなる。
第1注出部材挿入構造10Aと第2注出部材挿入構造110Aとは、弁体20,120および被挿入部5,105が互いに異なるが、それ以外の構成(例えば注出部材10,110)は共通の構造とすることができる。注出部材装置200は、第1注出部材挿入構造10Aと第2注出部材挿入構造110Aとの間に共通構成が多いため、構造が簡略である。
注出部材装置200は、サイズの小さい弁体20,120および被挿入部5,105の形状変更のみで複数の注出部材挿入構造を作製できる。よって、弁体と被挿入部に加えて注出部材も形状変更する必要がある場合に比べて、製造コストを抑制することができる。
係合部8,108と係合受け部24,124との係合の可否は、係合部8,108および係合受け部24,124の形状(平面視形状)によって決まる。係合部および係合受け部の形状に基づいて係合可否を設定する構造は、キー突起およびキー溝の位置、数などに基づいて係合可否を設定する構造に比べ、設計の自由度が高い。
詳しくは、例えば、キー突起41,42およびキー溝43,44(図1参照)の位置、数、突出高さ、深さなどに基づいて係合可否を設定する構造では、キー突起およびキー溝の位置、数、突出高さ、深さなどに設計上の制限があるため、可能なバリエーション数は限定される。
これに対し、注出部材装置200は、係合部および係合受け部の形状(平面視形状)に基づいて係合可否を設定する構造である。係合部および係合受け部の形状には設計上の制限が少ないため、注出部材装置200は、係合部および係合受け部の形状のバリエーションを多くできる。そのため、設計の自由度が高く、多数の注出部材挿入構造が必要な場合にも対応できる。
注出部材装置200では、係合部8,108および係合受け部24,124の形状(平面視形状)に基づいて係合可否を設定する構造である。この構造は、キー突起およびキー溝の位置、数等などに基づいて係合可否を設定する構造に比べて、係合部8,108および係合受け部24,124を視覚により識別しやすい。したがって、誤接続の回避が容易である。
注出部材装置200では、係合受け部24,124は、弁体20,120の閉止板21,121の先端面21a,121aに形成されているため、係合部8,108と確実に係合させることができる。そのため、弁体20の螺旋方向の変位を確実に停止させることができる(図10参照)。
図8に示すように、閉止位置P1にある弁体20は、挿入部12の挿入方向の端部において流通口16を閉止する。そのため、注出部材10を被挿入部5に接続する作業において、挿入部12からの内容物の漏出を抑制することができる。
弁体20は、閉止板21によって流通口16を閉止可能とされているため、図10に示すように、閉止板21の高さを先端突出部12Bからずらせることによって、容易に流通口16を開放できる。
流通口16は中心軸C1を中心とする円形状であり、閉止板21は流通口16と同心の円形状である。そのため、挿入部12の回転による流通口16と閉止板21との位置ずれは生じにくい。よって、閉止板21は流通口16を確実に閉止できる。
注出部材挿入構造10Aでは、挿入孔5aの内周面にキー突起41,42が形成され、挿入部12の外周面にキー溝43,44が形成されているため、挿入部12の引き抜きの際に、弁体20の閉止板21が流通口16を閉止する。よって、注出部材10を被挿入部5から引き抜く作業において内容物の漏出を抑制することができる。
キー溝43,44は、主溝45,46に加えて屈折溝47,48を有するため、キー突起がキー溝内を進行する過程で進行方向が変化することから、操作者が注出部材の挿入操作の完了を確認しやすい。よって、注出部材挿入構造10Aは、操作性に優れている。
本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、図11に示すように、実施形態では、係合部および係合受け部の形状として十字形状および三角形状が挙げられているが、係合部および係合受け部の形状は、係合したときに、弁体の中心軸周り方向の変位を規制することができればよく、他の形状などであってもよい。例えば、多角形状(矩形状、五角形状、六角形状など)、楕円形状、星形状などでもよい。係合部および係合受け部は、非円形状に限らず、注出部材および被挿入部の中心軸を外れた中心を有する円形状(偏心円形状)であってもよい。
図12は、係合部8の第1変形例である係合部208(突起)の平面図である。図12に示すように、係合部208は矩形状(例えば正方形状)である。係合部208を採用する場合、被係合部は係合部208に係合可能な矩形状(例えば正方形状)とされる。
図13は、係合部8の第2変形例である係合部308(突起)の平面図である。図13に示すように、係合部308は一字形状(マイナス形状)である。係合部308を採用する場合、被係合部は係合部308に係合可能な一字形状とされる。
図14は、係合部8の第3変形例である係合部408(突起)の平面図である。図14に示すように、係合部408は六角形状である。係合部408を採用する場合、被係合部は係合部408に係合可能な六角形状とされる。
図15は、係合部8の第4変形例である係合部508(突起)の平面図である。図15に示すように、係合部508は楕円形状である。係合部508を採用する場合、被係合部は係合部508に係合可能な楕円形状とされる。
図16は、図12に示す係合部208の第1具体例である係合部208A(突起)の平面図である。図16に示すように、平面視において、係合部208Aは、矩形状(例えば正方形状)である。係合部208Aの対角線方向のうち一方は主板部4の長さ方向(Y方向)と一致する。他方の対角線方向は主板部4の幅方向(X方向)と一致する。
図17は、図12に示す係合部208の第2具体例である係合部208B(突起)の平面図である。図17に示すように、係合部208Bは、図16に示す係合部208Aと同形状であるが、主板部4に対する向きが異なる。すなわち、係合部208Bの第1辺209の方向は主板部4の長さ方向(Y方向)と一致する。係合部208Bの第2辺210の方向は主板部4の幅方向(X方向)と一致する。
このように、主板部4に対する係合部の向きは限定されない。
図18は、係合部8の第5変形例である係合部608(突起)の平面図である。図19は、係合部8の第6変形例である係合部708(突起)の平面図である。図18および図19に示すように、係合部608,708は、文字を象った形状である。詳しくは、係合部608は「C」を象った形状である。係合部708は「Y」を象った形状である。
例えば、注出部材装置で用いられる内容物がシアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)のうちいずれかの色のインクである場合、その色に合わせて係合部の形状を選択することができる。内容物がシアン(C)のインクである場合、図18に示す係合部608を使用できる。内容物がイエロー(Y)のインクである場合、図19に示す係合部708を使用できる。
図18および図19に示す係合部608,708は、文字を象った形状とされる。そのため、注出される内容物に関連する文字を採用すれば、利用者は、係合部608,708の外観に基づいて内容物を認識できる。そのため、誤接続を回避しやすい。係合部608,708を採用する場合、被係合部は、当該文字を象った形状とされる。
図20は、係合部8の第7変形例である係合部808(突起)の平面図である。図20に示すように、係合部808は、複数(例えば3つ)の単位係合部808aを有する。単位係合部808aは、互いに同じ径の円形状とされている。複数の単位係合部808aは、互いに等距離となる位置に形成されている。このように、係合部は、複数の単位係合部で構成されていてもよい。
図21は、係合部8の第8変形例である係合部908(突起)と、弁体920の閉止板921との斜視図である。係合部908は、基台部909と、凸部910とを備える。基台部909は、直方体状に形成されている。凸部910は、直方体状であり、基台部909の長さ方向の一端部の上面から上方に突出している。
閉止板921の先端面921aには、係合部908と係合する凹状の係合受け部924が形成されている。係合受け部924は、溝部925と、凹部926とを備える。溝部925は、基台部909を収容可能な直方体状の内部空間を有する。凹部926は、凸部910を収容可能な直方体状の内部空間を有する。凹部926は、溝部925の長さ方向の一端部の底面に凹状に形成されている。
係合部908と係合受け部924とは、凸部910と凹部926との位置が一致する向きである場合にのみ嵌合する。
[注出部材挿入構造]
図22は、他の実施形態の注出部材装置300の斜視図である。既出の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図22に示すように、注出部材装置300は、注出部材(図示略)と、弁体220と、受け部230とを備える。
弁体220の筒部222の下部の外周面には、係合部207,207の先端部と係合する凹状の係合受け部224,224が形成されている。
受け部230は、被挿入部205と、内筒部202とを備える。この実施形態の注出部材挿入構造(注出部材接続構造)は、注出部材(図示略)と、弁体220と、被挿入部205とを有する。
被挿入部205の内部空間は挿入孔205aである。挿入孔205aの内周面205bには、第1キー突起41および第2キー突起42(図1参照)が形成されている。
内筒部202の上端には、一対の板状の係合部207,207が設けられている。係合部207は、内筒部202の上端から軸線方向に沿って上方に突出している。係合部207は、第1挿入孔205aの中心軸C1に直交する断面が中心軸C1周りの円弧状となる板状とされている。係合部207,207は、先端部が係合受け部224,224に係合したときに、弁体220の中心軸C1周り方向の変位を規制することができる。
図11に示す注出部材装置では、係合部が凸部であって、係合受け部(被係合部)が凹部であるが、逆に、係合部が凹部であって、係合受け部(被係合部)が凸部であってもよい。
図8に示す注出部材挿入構造10Aでは、弁体20は、挿入方向の先端部(図8における下端部)において流通口16を閉止することによって流路13,14を閉止しているが、弁体による流路の閉止位置は図示例に限定されない。例えば、弁体の最上部が挿入部12の内周面に全周にわたって当接し、この当接箇所において流路が閉止されてもよい。このような構造においても、被挿入部の係合部と弁体の係合受け部とが係合することによって弁体の螺旋方向の変位が規制される。
図1に示す注出部材挿入構造10Aでは、被挿入部5にキー突起41,42が形成され、注出部材10にキー溝43,44が形成されているが、注出部材10および被挿入部5の構造はこれに限定されない。注出部材挿入構造は、挿入部の外周面と挿入孔の内周面のいずれか一方にキー突起が形成され、他方に、キー突起が嵌合するキー溝が形成されていればよい。そのため、図1に示す注出部材挿入構造10Aとは逆に、被挿入部にキー溝が形成され、注出部材にキー突起が形成されていてもよい。
図1等に示す注出部材挿入構造10Aでは、被挿入部5に2つのキー突起41,42が形成され、挿入部12に2つのキー突起51,52が形成されている。被挿入部および挿入部に形成されるキー突起の数は、それぞれ2つに限らず、1でもよいし、3以上の任意の数でもよい。注出部材挿入構造10Aでは、挿入部12に2つのキー溝43,44が形成され、弁体20に2つのキー溝53,54が形成されている。挿入部および弁体に形成されるキー溝の数は、それぞれ2つに限らず、1でもよいし、3以上の任意の数でもよい。
注出部材を構成する基部と挿入部とは、一体であってもよいし、別体であってもよい。基部と挿入部とが別体である場合には、例えば、次の構造を採用できる。基部は、挿入部の一部が挿入される貫通孔(図示略)を有する。挿入部の一部は、前記貫通孔に挿入された状態で、凹凸嵌合、ネジ嵌合などにより基部と結合される。基部と挿入部とは着脱自在であってよい。
基部と挿入部とが別体であると、次の使用方法が可能である。基部は容器に取り付けておく。挿入部を基部から外した状態で、貫通孔を通して内容物を容器に充填する。次いで、挿入部を基部に取り付ける。この方法によれば、内容物を、挿入部ではなく基部の貫通孔を通して容器に充填することができるため、容器への内容物の流入がスムーズとなり充填操作が容易となる。
図1に示す注出部材10と、注出部材10が装着される容器34(図8参照)とは、包装容器を構成する。
図1等に示す注出部材挿入構造10Aでは、弁体20は、容器34側に移動したときに注出部材10の流路13,14が開き、被挿入部5側に移動したときに流路13,14が閉じる。注出部材挿入構造は、これに限らず、弁体が容器側に移動したときに注出部材の流路が閉じ、弁体が被挿入部側に移動したときに注出部材の流路が開く構造を採用してもよい。
本発明の注出部材挿入構造は、容器の内容物の詰替えや補充に好適に適用できる。特に、詰替えや補充時の液漏れが問題となる内容物を用いる場合、例えば、印刷用インキ、トイレタリー用品、調味料、医薬品、燃料などを対象とする場合に好適である。
5,205…被挿入部、5a,205a…挿入孔、8,108,207,208,308,408,508,608,708,808,908…係合部、10…注出部材、10A…注出部材挿入構造(第1注出部材挿入構造)、12…挿入部、12A…筒部、12B…先端突出部、13,14…流路、16…流通口、20,120,220,920…弁体、21,921…閉止板(閉止部)、21a…先端面(閉止部の挿入方向側の面)、22…筒部、24,124,224,924…係合受け部(被係合部)、34…容器、110A…注出部材挿入構造(第2注出部材挿入構造)、200,300…注出部材装置、C1…注出部材の中心軸(軸線)、P1…閉止位置、P2…開放位置。

Claims (6)

  1. 内部が流体の流路とされた挿入部を有する注出部材と、前記挿入部内に軸線方向に位置変動可能に設けられた弁体と、前記挿入部が挿入される挿入孔を有する被挿入部とを備え、
    前記挿入部の内周面および前記弁体の外周面に、互いに係合しあって前記挿入部および前記弁体の螺旋方向への相対変位を可能にする第1の螺旋係合部がそれぞれ形成され、
    前記弁体は、前記位置変動によって、前記流路を開放する開放位置と、前記流路を閉止する閉止位置とを切り替え可能であり、
    前記弁体に、被係合部が形成され、
    前記被挿入部に、前記注出部材を前記挿入孔へ挿入した際に前記挿入部の内部で前記被係合部と相対回転不能に係合する係合部が形成されている、注出部材挿入構造。
  2. 前記弁体は、前記第1の螺旋係合部が形成された筒部と、
    前記筒部に対して前記挿入部の挿入方向側に設けられ、前記閉止位置において前記流路を閉止する閉止部と、を備え、
    前記被係合部は、前記閉止部の前記挿入方向側の面に形成されている、請求項1記載の注出部材挿入構造。
  3. 前記被係合部は、前記軸線方向から見て非円形であって、前記軸線の周り方向に交差する被係合側面を有し、
    前記係合部は、前記被係合部に対して前記軸線の周り方向に相対回転したときに前記被係合側面に当接可能な係合側面を有する、請求項1または2に記載の注出部材挿入構造。
  4. 前記被係合部は、前記弁体の径方向外方に延出し、前記被係合側面を有する延出被係合部を備え、
    前記係合部は、前記係合側面を有する延出係合部を備える、請求項3に記載の注出部材挿入構造。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の注出部材挿入構造を複数有し、
    前記複数の注出部材挿入構造は、第1注出部材および第1被挿入部を有する第1注出部材挿入構造と、第2注出部材および第2被挿入部を有する第2注出部材挿入構造とを含み、
    前記第1注出部材挿入構造と前記第2注出部材挿入構造とは、前記被係合部および前記係合部の形状が相違し、
    前記形状の相違によって、前記第2被挿入部への前記第1注出部材の接続が妨げられ、かつ前記第1被挿入部への前記第2注出部材の接続が妨げられる、注出部材装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の注出部材挿入構造の前記注出部材と、容器とを備える包装容器。
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