JPH09156120A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JPH09156120A
JPH09156120A JP31659095A JP31659095A JPH09156120A JP H09156120 A JPH09156120 A JP H09156120A JP 31659095 A JP31659095 A JP 31659095A JP 31659095 A JP31659095 A JP 31659095A JP H09156120 A JPH09156120 A JP H09156120A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
container
ink supply
supply container
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31659095A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Nishikawa
正治 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP31659095A priority Critical patent/JPH09156120A/ja
Publication of JPH09156120A publication Critical patent/JPH09156120A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】インク補給容器からインク容器へインクを補給
する際にインクが飛散したり溢れ出したりするおそれの
ないインクジェット記録装置を提供する。 【解決手段】インク容器11の上部開口30には係合部
材31がはめ込まれている。インク補給容器35のイン
ク補給口36は外周部にネジ37を有し、開口にはバネ
栓が圧入固定されている。バネ栓は本体38と栓41と
バネ42から構成され、本体38の中央にはインク流出
口39が設けられ、その周囲には円環状の突起40が形
成されている。本体38にはバネ42が圧縮状態で組込
まれ、栓41を突起40に向けて付勢している。栓41
には複数の溝43があり、押し上げられた時に空気とイ
ンクの通路を形成する。係合部材31は内周面にインク
補給口36のネジ37を受けるネジ溝32が形成され、
底板部は四つのインク流入口34を有し、中央にはバネ
栓41が突き当たる突当部33が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録画信号に応答して液状のインクを記
録媒体へ向けて選択的に飛翔させて記録画像を作成する
インクジェット記録装置は公知であり、既に広く実用化
されている。
【0003】インクジェット記録装置は、基本的に、イ
ンク液滴を飛翔させるインクジェット記録ヘッドと、記
録ヘッドへインクを供給するインク容器と、両者を接続
するインク通路とを有している。
【0004】卓上用プリンターやファクシミリ装置に適
用されているものの多くは、インク容器を記録ヘッドと
一体に作製し、インクを使い終わったときには、記録ヘ
ッドごと捨ててしまう構成か、インクのみを収容するカ
ートリッジを設け、インクを使い終わったときには、カ
ートリッジのみを捨てて、記録ヘッドは繰り返し使用す
る構成となっている。
【0005】装置を小型化することは最重要であり、イ
ンクの使用量が少い用途に対しては上記の構成は適した
ものであるが、大量の記録を行う装置では記録ヘッドや
インク容器を使い捨てにする構成はランニングコストが
高くなるため適さない。また、記録ヘッドとインク容器
をキャリッジに搭載して移動走査を行う装置では、イン
ク容器を大きくすると、移動部材が大きく重くなって装
置が大型化してしまう。
【0006】このような問題に対処するために、インク
容器に対して別の容器からインクを補給して、インク容
器を再充填して使用する構成が知られている。特開昭5
4−61934号は、インク容器にインクを補給して使
用するインクジェット記録装置を開示している。その構
成を図15に示す。
【0007】図15に示すように、インクジェット記録
ヘッド201はインク容器203と共に移動走査台上に
搭載されている。インク容器203は高さ方向に複数段
の支切板204によって支切られていて、各支切板には
インクを通過させる小さな開口206が設けられてい
る。支切板204は、移動走査台の移動走査時にインク
が揺動するのを防止するために設けられている。インク
は、最下部の室からチューブ202を介して記録ヘッド
201へ送り込まれる。
【0008】下から二番目の室にはインクセンサー22
4が取り付けられており、このセンサー224がインク
切れを検知すると、その信号が制御回路225へ送ら
れ、インク供給ポンプ211の動力源であるソレノイド
222を動作させ、チューブ210を介してインク容器
203へインクを補充する。ポンプ211はチューブ2
17を介してメインタンクTに接続されており、インク
はメインタンクTからインク容器203へ供給される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、インクジ
ェット記録ヘッド201へインクを供給するインク容器
203や更に大量のインクを収容するメインタンクTを
用い、これらを使い捨てにせずに、インクを補給してイ
ンク容器203とメインタンクTを繰り返し使用する構
成のものでは、インクを消費して液面が低くなったとき
に、インク容器203やメインタンクTへインクを外部
から流し込んで補給する操作が必要となる。
【0010】インクを補給して使用する装置では、補給
時にインクが飛散したり溢れ出したりして他を汚すおそ
れのない簡易な構成の補給手段が望まれている。ところ
が、手作業で補給する方法では、補給停止の誤りにより
インクが溢れ出てしまうことを完全に防止することはで
きない。
【0011】インクのレベルを目視で判断するもので
は、不透明な高濃度インクのレベルの判断は難しく、過
剰補給のミスを防止することは難しい。インク補給容器
の補給口からインクを流し込む場合、インクの補給を止
めた時にインクがボタ落ちしたり、開口の周囲に付着し
たインクが流れて、周辺を汚してしまうというトラブル
も生ずる。
【0012】このため、補給作業は極めて注意深く行う
ことが要求され、補給操作を煩わしく難しいものにして
いる。インクジェット記録装置には、このようなインク
補給の問題の他にも、次のような問題がある。すなわ
ち、記録ヘッドを主走査方向に移動走査させ、記録媒体
を副走査方向に送って記録する構成のものが多数実用化
されているが、記録媒体の副走査送り精度が不足する
と、各主走査送りによる帯状の記録領域の境界ドットの
ピッチムラや、各色の記録画の間で色ずれ等が生じてし
まう。このような欠陥を防ぐためには、送りローラーや
ギヤーの加工精度を高めればよいが、通常使われる加工
装置で通常の精度で加工を行うと、必要な加工精度を得
ることができない。
【0013】本発明の目的は、インク補給容器からイン
ク容器へインクを補給する際にインクが飛散したり溢れ
出したりするおそれのないインクジェット記録装置を提
供することである。
【0014】また、本発明の目的は、インク容器に誤っ
たインクが補給されるおそれのないインクジェット記録
装置を提供することである。本発明の他の目的は、隣接
して記録される帯状の記録領域の間の記録ムラや各色の
画像の間の色ずれが生じるおそれのないインクジェット
記録装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録画信号に
応答して、液状のインクを記録媒体へ向けて選択的に飛
翔させるインクジェット記録ヘッドと、インクジェット
記録ヘッドにインクを供給するための、記録装置に装着
された状態でインクが再充填されるインク容器と、イン
ク容器へインクを補給するためのインク補給容器を有す
るインクジェット記録装置に於て、インク補給容器は補
給口部に常時閉じ方向に付勢されたバネ栓を備え、イン
ク容器は上部開口を有し、上部開口はインク補給容器の
補給口を下向きにして上部開口に係合させた時にバネ栓
を開かせる突当部を備え、さらにインク容器はインク補
給容器を倒立状態に一時的に係止する係止手段を備えて
いることを特徴とする。
【0016】この構成によれば、インク補給容器は保管
時にはバネ栓によって口が閉じられており、インク補給
時にこれを倒立させて上部開口まで運んでもインクが外
にもれることがない。
【0017】インクを補給する際は、インク補給容器を
上部開口にさし込み、バネ栓が開くように外力を加え
る。バネ栓が開くと、インクは、インク容器からインク
補給容器へ流れ込む空気と入れ替わりにインク補給容器
からインク容器へ流れ込む。インク容器内のインクの液
面が上昇してバネ栓の開口部まで達すると、インク補給
容器への空気の流入が断たれるため、インク容器へのイ
ンクの流入は自動的に止まり、インクの補給は終了す
る。
【0018】補給終了後、インク補給容器を上部開口か
ら抜くと、バネ栓は自動的に閉じるため、インク補給容
器を倒立させたまま保管場所まで運んでもインクがこぼ
れ落ちることはない。
【0019】また、本発明は、記録画信号に応答して、
液状のインクを記録媒体へ向けて選択的に飛翔させるイ
ンクジェット記録ヘッドと、インクジェット記録ヘッド
にインクを供給するための、記録装置に装着された状態
でインクが再充填されるインク容器と、インク容器へイ
ンクを補給するためのインク補給容器を有するインクジ
ェット記録装置に於て、インク補給容器は補給口部に常
時閉じ方向に付勢されたバネ栓を備え、インク容器は上
部開口を有し、上部開口はインク補給容器のインク補給
口を下向きにして上部開口に係合させた時にバネ栓を開
かせる突当部を備え、さらにインク補給口と上部開口は
所定の位置に互いにペアとなる凹部と凸部を有し、凹部
と凸部は、インク補給容器が所定の向きで挿入されたと
きだけ互いにはまり合い、これによりインク補給容器は
下降でき、バネ栓を開くことができ、それ以外の向きで
は互いにはまり合わず、このためインク補給容器は下降
できず、バネ栓を開くことができないように位置決めさ
れていることを特徴とする。
【0020】この構成によれば、不適正な向きでインク
補給容器をさし込んでも凹部と凸部が合わないため、イ
ンク容器にインクは補給されない。従って、インクの種
類別に凸部と凹部の位置が異なるインク容器とインク補
給容器を用いることにより、誤った種類のインクが間違
って補給されることが防止される。
【0021】本発明は、記録画信号に応答してインクを
記録媒体に向けて選択的に飛翔させる、複数のノズルを
副走査方向に配列して構成されるインクジェット記録ヘ
ッドを移動走査台上に載せ、移動走査台を主走査方向に
移動させて記録媒体上の帯状の領域にインク画像を形成
し、各主走査送りの休止の間に副走査方向に記録媒体シ
ートを間欠的に搬送する副走査送りにより帯状の走査記
録領域を副走査方向につなぎ合わせて拡大するように構
成したインクジェット記録装置に於て、副走査送り手段
は、搬送ローラー及び対向圧接ローラーと、搬送ローラ
ーの端部に於て搬送ローラー及びテンションローラー間
に掛け渡したエンドレスのマーカーベルトと、マーカー
ベルトのマーカーを読み取るセンサーと、センサー信号
に応じて搬送ローラーの回転を制御する制御回路とで構
成されることを特徴とする。
【0022】この構成によれば、マーカーベルトは搬送
ローラーの外周の移動量すなわち記録媒体の搬送量と正
確に一致した量だけ送られ、マーカーベルトのマーカー
をセンサーで読み取ることにより、マーカーベルトの移
動量すなわち記録媒体の移動量を正確に検知し、これに
基づいて搬送ローラーの回転を制御するので正確な副走
査送り制御を行うことができる。
【0023】なお、搬送ローラーの外周の移動量の中に
は、搬送ローラーの加工誤差や搬送ローラーの偏心、駆
動ギヤー系の回転ムラ、駆動ギヤーの偏心等のすべての
送り誤差を生ずる変動要素が含まれており、それらすべ
ての要素の誤差を補正した正確な副走査送り制御が行わ
れる。
【0024】
【発明の実施の形態】
<第一の実施の形態>本発明を適用するインクジェット
記録装置の一例を図1に示す。図1に示すように、記録
媒体ロール1から巻き解かれた記録媒体2はガイドロー
ラー3及び搬送ローラー4とピンチローラー5のニップ
部に掛け渡され、連続して供給される。
【0025】負圧吸引ボックスから成るプラテン7は、
記録媒体2が記録ヘッド10の走査領域を通過する際
に、記録媒体が浮き上らないように吸引する。移動走査
台9は、記録媒体2の搬送方向と直交する方向に設けた
ガイドレール8に支持され、その延長方向すなわち主走
査方向に移動可能となっている。移動走査台9にはイン
クジェット記録ヘッド10とインク容器11が搭載され
ている。
【0026】一対のプーリー15にはワイヤー16が掛
け渡されており、ワイヤー16はフック17によって移
動走査台9に固定されている。副走査モーター18は間
欠的に回転し、記録ヘッド10の走査と同期して記録媒
体2をステップ的に送り副走査を行う。主走査モーター
19はプーリー15に直結しており、正回転、逆回転を
繰り返して主走査を行う。
【0027】記録原画信号源20からのラスター画信号
は、書き込み回路21の指令によってビットマップメモ
リー22に一旦書き込まれ、読み出し回路23からの指
令により読み出される時は、記録ヘッド10のノズル配
列と主走査の移動に適合するタイミングとアドレス順に
読み出される。
【0028】読み出された画信号は記録ヘッドドライバ
ー26へ送られ、記録ヘッドドライバー26はこれに従
って記録ヘッド10を駆動する。画信号と主走査モータ
ー19および副走査モーター18の回転との整合は、制
御回路29の指令をメモリーの書き込み回路21や読み
出し回路23、主走査モータードライバー27、副走査
モータードライバー28へ送り込んで行う。
【0029】第一の実施の形態のインク容器とインク補
給容器について図2を用いて説明する。図2において、
(A)はインク容器の側面図、(B)はインク補給容器
の側面図、(C)はインク補給容器のインク補給口の断
面図、(D)はインク容器の上部開口の係合部材の断面
図、(E)は係合部材の底板部の上面図である。
【0030】図2(A)に示すように、インク容器11
は、その上部に上向きの上部開口30を有しており、こ
の上部開口30には後述するインク補給容器と係合する
係合部材31がはめ込まれている。
【0031】図2(B)に示すように、インク補給容器
35にはバネ栓を設けたインク補給口36が設けられて
いる。インク補給口36は、その断面構造を図2(C)
に示すように、その外周部にネジ37が設けられてお
り、その開口部にはバネ栓アセンブルが圧入固定されて
いる。バネ栓アセンブルは、中空のバネ栓本体38と栓
41とバネ42から構成されている。バネ栓本体38の
中央部にはインク流出口39が設けられ、その周囲には
内側に円環状の突起40が形成されており、インク流出
口39には栓41がはめ込まれている。バネ42は、栓
41を突起40に押し付ける方向に付勢するように、バ
ネ栓本体38に圧縮状態で組込まれている。
【0032】栓41の先端のインク流出口39にはまり
込んでいる部分には溝43が複数条設けられていて、栓
41が外力の作用により上に押し上げられた時に空気と
インクの広い通路が得られるようになっている。
【0033】図2(D)に示すように、インク容器11
の上部開口30にはめ込まれた係合部材31は中空の筒
状をなしており、その内周面には、前述したインク補給
口36のネジ37を受けるネジ溝32が作られている。
また、係合部材31の底板部は、図2(E)に示すよう
に、四つのインク流入口34が形成されており、中央に
はバネ栓41が突き当たる突当部33が設けられてい
る。
【0034】インク補給容器35は、通常時は、インク
供給口36を上にして保管され、好ましくはインク供給
口36にねじ込み式のふた(図示せず)を取り付けて密
封した状態で保管される。インク補給時にはふたを取り
去り、図2(B)に示すように、インク補給容器35を
倒立させてインク供給口36を下にし、これをインク容
器11の上部開口30に設けた係合部材31にねじ込
む。インク補給容器35のネジ37と、係合部材31の
ネジ溝32がかみ合い、インク補給容器35の栓41は
先端が係合部材31の突当部33に突き当って押上げら
れる。
【0035】栓41が押し上げられると、インク流出口
39が開き、インク容器11内の空気がインク補給容器
35内に導入されるとともに、インク補給容器35内の
インクはインク流入口34を通ってインク容器11内に
流れ落ちる。
【0036】インク容器11内のインク液面が上昇して
インク流入口39まで来ると、インク流出口39がイン
クで閉がれ、空気の流入が阻止されると、インクの補給
が自動的に止まる。
【0037】インク補給容器35は、インク補給口36
のネジ37が係合部材31のネジ溝32にはまり合うこ
とによって、バネ栓が押し開かれた状態で、倒立した姿
勢で保持される。
【0038】インク補給容器35内にインクが残った状
態でインク容器11が満された場合、インク補給容器3
5を倒立させたまま長時間放置すると、環境温度の上昇
でインク補給容器35内の空気が膨張して、インクが上
部開口30の外へ溢れ出すおそれがある。従って、イン
ク補給停止後は、インク補給容器35内にインクが残っ
ていても、直ちにインク補給容器35は取り外すことが
望ましい。
【0039】インク補給容器35を逆向きに回転させて
上昇させると、バネ栓41を押し上げていた力がなくな
り、バネ栓41は閉じる。従って、インク補給容器35
を取り外したとき、インクが流れ落ちることはない。
【0040】バネ栓本体38はインク補給口36に、係
合部材31は上部開口30に圧入して固定することが好
ましく、これらの部材は共にプラスチック製とするのが
好適である。バネ42はコイルスプリングを図示した
が、プラスチックの板バネ等を用いてもよい。
【0041】第一の実施の形態によれば、センサーや電
動弁のような複雑高価な機構を用いることなくインク補
給を自動停止させることができ、しかも開口部を下向き
にしたままインク補給容器を移動させてもインクがこぼ
れ落ちることはなく、従って簡易な操作でインク補給を
行うことができる。
【0042】<第二の実施の形態>第一の実施の形態
(図2)では、インク補給容器35を上部開口30に保
持するためにネジを用いた例を示したが、この構成で
は、インク補給容器35の着脱の際にインク補給容器3
5を回転させなければならない。
【0043】より着脱を簡易化した第二の実施の形態に
ついて図3を用いて説明する。図3は、図2(D)の係
合部材31に代えて、本実施形態において、インク容器
11の上部開口30に圧入固定される係合部材45の断
面構造を示す図である。係合部材45は、その内周面に
ネジ溝32(図2(D)参照)はなく、代わりに複数の
板バネ46が設けられている。各板バネ46は中央部4
6aが内側に湾曲し膨らんでいる。
【0044】この膨らみ部分46aがインク補給容器3
5のインク補給口36のネジ37を押圧し保持力を発生
させる。板バネ46は、ネジ37の位置が変化しても保
持力が得られるよう、複数個所に設けておくことが好ま
しい。
【0045】この構成によれば、インク補給容器35の
装着は、単にインク補給口36をインク容器11の上部
開口30の係合部材45の穴にさし込んで上から押すだ
けでよい。
【0046】インク補給容器35は、板バネ46の弾性
力によって、バネ栓が開いた状態で、倒立状態に支持さ
れる。インク補給容器35を取り外すときは、インク補
給容器35を単に上に引き抜けばよい。
【0047】このように、本実施形態によれば、インク
補給容器35の着脱操作が簡易化される。 <第三の実施の形態>前述の第一と第二の実施の形態で
は、インク補給容器35の開閉口はバネ栓によって着脱
に応じて自動的に開閉するが、インク容器11の上部開
口に設けたインク流入口34は常時開いたままである。
【0048】前述の実施の形態は、インク容器11が移
動走査台9に搭載された図1の装置に適用することを想
定しているが、この場合、インク容器11のふたをし忘
れたときに、走査時にインクが流れ出すおそれがある。
また、前述の実施形態は、図15の装置つまりメインタ
ンクTが装置本体に固定された装置に適用した場合に、
装置全体を移動させるときにインクがもれ出すおそれが
ある。
【0049】このような問題に対応するため、インク容
器上部に設けた上部開口に、常時閉じ方向に付勢された
バネ栓を設け、上記バネ栓はインク補給容器のインク補
給口を上部開口に係合させた時に、インク補給容器の押
圧力によってバネ栓を開く構成とする。
【0050】この構成に基づく第三の実施の形態につい
て図4を用いて説明する。図4において、(A)は上部
開口30の係合部材47の詳細断面図であり、(B)は
インク補給容器のインク補給口36の断面図で、図2
(C)と同じものであり、再度の説明は省略する。
【0051】係合部材47の底面には円形のインク流入
口52が設けられ、円錐台形状の突起49を有する栓5
4がはめ込まれている。栓54は軸50により移動可能
に支持されている。軸50の下端にはバネ受け55が形
成され、バネ受け55と栓54の間には圧縮バネ51が
配置されている。圧縮バネ51により、栓54は、常
時、閉じ方向に付勢されている。係合部材の内周面が底
面と接する部分には段差53が形成されている。また、
係合部材47の底面にはインク流入口52の周囲に、栓
54との密着性を高めるために、弾性リング56が設け
られている。
【0052】インク補給時にはインク補給容器35のイ
ンク補給口36を、インク容器の上部開口の係合部材4
7に設けたネジ溝48にねじ込む。回転が止まる位置で
は、係合部材47の段差53にインク補給容器のバネ栓
本体38の下面が突き当る。その際、栓54の突起49
がバネ栓本体38の下面に当たり、栓54が押し下げら
れるため、インク流入口52が開き、インク流入が可能
な状態となる。
【0053】一方、インク補給容器35の補給口36に
設けたバネ栓アセンブルの栓41は突当部33によって
押し上げられ、インク補給容器35のバネ栓は開き状態
となる。このように、両バネ栓41と54が開くことに
より、インクは補給容器35からインク容器11へ流れ
込む。
【0054】インクの流入は、前述したように、インク
容器11がいっぱいになると自動的に停止する。また、
インク容器11のバネ栓は、インク補給容器35を取り
外すと同時に閉じる。
【0055】本実施形態によれば、インク容器に設けた
バネ栓はインク補給容器の着脱に応じて開閉するので、
インク容器11のふたをし忘れた場合にも、走査時にイ
ンクが流れ出す心配がない。また、装置全体を移動させ
る場合にも、インクがもれ出す心配がない。
【0056】<第四の実施の形態>ところで、液体イン
クを用いるインクジェット記録装置では、インクは微妙
なバランスを保った組成で作られ、異物が混入すると、
ノズルの目づまりを引き起こしたりする。
【0057】使い捨ての記録ヘッドの場合はインク容器
も密封されていて異物がインクの中に混入するおそれは
ない。ところが、インク容器にインクを補給して使用す
る装置の場合には、誤って種類の異るインクを補給する
おそれがあり、このようなミスは重大な障害を引き起こ
す。
【0058】このようなミスを防止するために、記録画
信号に応答して液状のインクを記録媒体へ向けて選択的
に飛翔させるインクジェット記録ヘッドと、インクジェ
ット記録ヘッドにインクを供給するための、記録装置に
装着された状態でインクを再充填されるインク容器と、
インク容器へインクを補給するためのインク補給容器を
有するインクジェット記録装置に於て、インク補給容器
はインク補給口に常時閉じ方向に付勢されたバネ栓を有
する容器から成り、インク容器は上部に上向きの上部開
口を設け、上部開口にはインク補給容器の補給口を下向
きにして上部開口に係合させた時にバネ栓に作用してバ
ネ栓を開かせる突当を設け、インク補給容器のインク補
給口と上部開口の所定位置に、対をなす凹部と凸部が設
け、上記凹部と凸部は所定方向にインク容器を挿入した
時だけ凹部と凸部がはまり合いバネ栓が開く位置までイ
ンク補給容器が下降し、それ以外の方向では凹部と凸部
がはまり合わずインク補給容器のセットが妨害されてバ
ネ栓が開かない構成とする。
【0059】以下、上記の構成に基く第四の実施の形態
について図5を用いて説明する。図5において、(A)
はインク容器の側面図、(B)はインク補給容器の側面
図、(C)はインク容器の上部開口側の上面図であり、
(D)はインク補給容器のインク補給口側の上面図であ
る。
【0060】インク容器60は上部開口61を有し、上
部開口61には係合部材62がはめ込まれている。係合
部材62は中空の円筒で、内周面に三つの板バネ63が
設けられており、各板バネ63は、図3に示した板バネ
46と同様に、中央部が内側に弯曲している。
【0061】係合部材61の下端部は底板66になって
いて、底板66には二つのインク流入口65が設けられ
ている。さらに、底板66には、インク補給容器70の
インク補給口72の凸部75とペアになる凹部を形成す
る穴または切り込み64が形成されている。
【0062】インク補給容器70は一端にインク供給口
72が設けられており、インク供給口72の外周にはネ
ジ71が設けられている。ネジ71はインク補給容器保
管時にはふたをねじ込むために利用され、インク補給時
には板バネ63によって保持され、インク補給容器70
を倒立状態で支持するために用いられる。
【0063】バネ栓本体73の面上には、凸部75を形
成する突起が設けられ、また装着時にバネ栓本体と係合
部材62の底板66との間にインク流路を作るための段
差76が設けられている。
【0064】バネ栓本体の凸部75と係合部材の凹部6
4が向き合うような方向にしてインク補給容器70をイ
ンク容器60の上部開口にさし込むと、凸部75が凹部
64にはまり込み、段差76が底板66に突き当る位置
で止まる。
【0065】栓74の先端は段差76よりも突出してい
て、凸部75は栓74の先端よりも突出している。従っ
て、装着時に栓74の先端は底板66の中心部に突き当
って押し上げられてインク流出口77が開く。
【0066】インクは流出口77から段差76によって
作られる隙間を通り、インク流入口65へ流れ込む。イ
ンク容器のインク液面が上昇し、底板66の上まで来る
と、インク流出口77がインクでふさがれ、インク補給
容器70に空気が入らなくなるので、インクの補給は自
動的に止まる。
【0067】インク容器60の上部開口の係合部材62
に設けた凹部64に対して、インク補給口72の凸部7
5がはまり合わない向きでインク補給容器70をさし込
むと、凸部75の先端が底板66につき当り、栓74は
底板66から浮き上ったままなのでインク流出口77は
開かない。
【0068】インク補給容器70に装着方向を示すマー
クを付けたり、後述する実施形態のように、装着方向を
規制する枠を設ける等の装着に対するガイド手段を設け
たり、補給容器60のラベルを操作側に向けた位置が正
しい装着方向となるように設定しておくことが好まし
い。
【0069】そして、インクの種類毎に凸部75の位置
が異なるインク補給容器70を用いれば、誤って種類の
異るインクが補給されるといったトラブルを未然に防止
することができる。
【0070】バネ栓本体に凸部75を設け、バネ栓本体
をインク補給容器70に圧入固定する構成とすれば、同
一の部材を用いて、凸部75の位置が異ったインク補給
容器70を作り出すことができる。同様に、インク容器
60に於ても、上部開口61に係合部材62を圧入固定
する構成とすれば、係合部材固定時に凹部64の方向を
インクの種類に合わせて固定することができ、同一部材
を用いて異った種類のインクに対応したインク容器60
を作り出すことができる。
【0071】<第五の実施の形態>インクジェット記録
装置に於て、異った種類のインクを誤補給する可能性が
最も高いのはカラーインクジェット記録装置に於ける各
色のインク補給時である。ラベル等で色の種類を表示し
た同じ形状の補給容器から、ラベルやマーク等で色の種
類を区別したインク容器へインクを補給するので、不注
意や誤認によって誤った組合わせでインクを補給してし
まうことを完全に防止することはできない。
【0072】このような問題を解決するために、第四の
実施の形態の構成を有するインクジェット記録装置に於
て、各異った色の複数色のインクに対応するインクジェ
ット記録ヘッドとインク容器を設け、各色のインク容器
の上部開口及びインク補給容器のインク補給口に設けた
凹部及び凸部の位置を、色別のインク容器及びインク補
給容器毎に異った位置に設けた構成とする。
【0073】上記の構成に基づく第五の実施の形態につ
いて図6を用いて説明する。図6において、(A1)は
黒のインク容器を上部開口側から見た図であり、同様
に、(B1)はシアンの、(C1)はマゼンダの、(D
1)イエローのインク容器を上部開口側から見た図であ
り、(A2)は黒のインク補給容器をインク補給口側か
ら見た図であり、同様に、(B2)はシアンの、(C
2)はマゼンダの、(D2)はイエローのインク補給容
器をインク補給口側から見た図である。
【0074】インク容器の上部開口に設けた係合部材6
2a、62b、62c、62dは、形状は同じだが、凹
部64の位置が異るっている。インク補給容器の補給口
73a、73b、73c、73dは、形状は同じだが、
凸部75の位置が異っている。
【0075】図6において、上下に示したインク補給容
器とインク容器(すなわち分図の枝番のアルファベット
が一致しているインク補給容器とインク容器)はペアに
なっていて、インク容器にインク補給容器を所定の向き
でさし込むと、インクが補給される。ところが、インク
容器とインク補給容器の組合わせが正しくないと、例え
ば(A1)のインク補給容器と(B2)のインク容器の
組み合わせでは、インク容器の凹部とインク補給容器の
凸部がずれて重り合わないため、インクが補給されるこ
とはない。
【0076】このため、異った種類のインクが誤って補
給されるといったミスが有効に防止される。 <第六の実施の形態>第四と第五の実施の形態に於て、
インク補給容器の装着方向を示すマークや指示を容器と
装置本体等に付けて明示することができるが、マークや
指示が無視されることが絶無とは言えない。
【0077】従って、マークや指示が無視された場合に
も誤挿入が防止される構成が好ましい。そこで、第四の
実施の形態の構成に加えて、インク補給容器はインク補
給口を下向きに倒立させた時、垂直方向の軸に対して回
転非対称形と記録装置本体にインク補給容器の外周に係
合する枠を設けた構成とする。
【0078】上記の構成に基づく第六の実施の形態につ
いて図7を用いて説明する。枠板80はインク容器60
a、60b、60c、60dの上に配置され、各インク
容器60a、60b、60c、60dに対応した位置に
開口81a、81b、81c、81dが設けられてい
る。各インク容器60a、60b、60c、60dの係
合部材62は、開口81a、81b、81c、81dに
対して回転非対称の位置にあり、各インク容器60a、
60b、60c、60dの係合部材62の凹部64はそ
れぞれ異なる向きとなっている。
【0079】また、各インク補給容器70a、70b、
70c、70dの補給口は、各インク容器60a、60
b、60c、60dの係合部材62に対応して、開口8
1a、81b、81c、81dに対して回転非対称の位
置で、ペアとなるインク容器の係合部と合う位置に設け
られている。さらに、各インク補給容器70a、70
b、70c、70dの補給口の凸部は、ペアとなるイン
ク容器の係合部の凹部に合う向きに設けられている。
【0080】この構成においては、枠板80の開口81
a〜81dの中にインク補給容器70a〜70dを前後
を逆にして入れた場合、上部開口の位置と補給口の位置
が合わない。また、枠板80の開口81a〜81dの中
に対応しないインク補給容器70a〜70dを入れた場
合、上部開口の凹部の位置と補給口の凸部の位置が合わ
ない。従って、インク補給容器がインク容器に正常には
まり込んでインク補給状態となるのは、正しいペアの組
み合わせで、しかもインク補給容器が正しい向きで挿入
された時だけである。
【0081】従って、この構成によれば異った種類のイ
ンクが間違って補給されることが完全に防止される。 <第七の実施の形態>以上、インクジェット記録装置に
おけるインク容器へのインク補給の操作性を向上させ誤
補給を防ぐための構成について説明した。インクジェッ
ト記録装置に於ては更に記録媒体の副走査送り精度不良
による画像劣化の問題がある。
【0082】すなわち、インクジェット記録装置では複
数のノズルを副走査方向に配列して記録ヘッドを構成
し、記録ヘッドを主走査方向に往復動させて帯状の記録
領域に画像を形成し、記録媒体を副走査方向に各主走査
の合間にステップ送りして帯状の記録領域を副走査方向
につなぎ合わせて面状に記録領域を拡大する構成のもの
が広く実用化されているが、副走査のステップ送り量の
精度不足のために帯状の記録領域の境界部分の重なりが
大きすぎたり、小さすぎたりしてピッチムラが生じて画
像劣化を引き起こす。
【0083】また、カラーインクジェット記録装置で、
各色の記録ヘッドを副走査方向にずらして配置した構成
のものが用いられることがあるが、副走査のステップ送
り誤差が生じると、記録画像に色ずれが生じてしまう。
【0084】このような問題を解決するために、記録画
信号に応答してインク記録媒体へ向けて選択的に飛翔さ
せる、複数のノズルを副走査方向に配列して構成される
インクジェット記録ヘッドを移動走査台に載せ、移動走
査台を主走査方向に移動させて記録媒体上の帯状の領域
にインク画像を形成し、各主走査送りの休止の間に副走
査方向に記録媒体シートを間欠的に搬送する副走査送り
手段により、帯状の走査記録領域を副走査方向につなぎ
合わせて拡大するように構成したインクジェット記録装
置に於て、副走査送り手段は搬送ローラーと対向圧接ロ
ーラーと、搬送ローラーの端部に於て搬送ローラー及び
テンションローラー間に掛け渡したエンドレスのマーカ
ーベルトと、マーカベルトのマーカーを読み取るセンサ
ーと、センサー信号に応じて搬送ローラーの回転を制御
する制御回路を設けた構成とする。
【0085】上記の構成に基づく第七の実施の形態につ
いて図8を用いて説明する。図8に示されるように、記
録媒体ロール101から巻き解かれた記録媒体102は
ガイドローラ103及び搬送ローラー104とピンチロ
ーラー105のニップ部に掛け渡され、連続して供給さ
れる。
【0086】負圧吸引ボックスから成るプラテン107
は、記録媒体102が記録ヘッド110の走査領域を通
過する際に、記録媒体が浮き上らないように吸引する。
移動走査台109は、記録媒体102の搬送方向と直交
する方向に設けたガイドレール108に支持され、その
延長方向すなわち主走査方向に移動可能となっている。
移動走査台109にはインクジェット記録ヘッド110
とインク容器111が搭載されている。
【0087】一対のプーリー115にはワイヤ116が
掛け渡され、ワイヤ116はフック117によって移動
走査台109に固定されている。副走査モーター118
は間欠的に回転し、記録ヘッド110の走査と同期して
記録媒体102をステップ的に送る。主走査モーター1
19はプーリー115に直結して正回転、逆回転を繰り
返して主走査を行う。
【0088】搬送ローラー104の端部の記録媒体10
2が通る位置を外れた個所にはマーカーベルト112が
はめ込まれ、テンションローラー106に掛け渡されて
いる。マーカーベルト112は、エンドレス状で、一定
の間隔でマーカーが設けられている。マーカーを読み取
るためのセンサー113が配置され、センサー113の
マーカー読取信号は制御回路114へ送り込まれる。制
御回路114はマーカーの読取信号から、記録媒体10
2の副走査送り量を演算し、この演算結果に基いて副走
査モータードライバー120へ制御信号を送って副走査
送りを制御する。
【0089】上記の構成に於て、マーカーベルト112
は搬送ローラー104の外周の移動量を正確に反映して
移動し、その移動量は搬送ローラー104によって送ら
れる記録媒体102の移動量と同じである。
【0090】搬送ローラー104は副走査モーター11
8によって回転され、副走査モーターとしてステッピン
グモーター等を用いれば、回転の高精度な制御が可能で
ある。ところが、モーターを回転させるステップパルス
数が正確であっても、モーターの回転を減速するための
ギヤー等に偏心があると、実際の記録媒体の送り量は変
動してしまう。
【0091】このように機械的な変動要因によって変動
する記録媒体102の実際の送り量をマーカーベルト1
12の送り量におきかえ、マーカー検知により測定した
ベルト112の送り量に基いて副走査送り量が設定値と
なるように制御するので、極めて正確な副走査送り制御
が行われる。マーカーベルト112はスチールベルトの
フォトエッチングやエレクトロフォーミングによるニッ
ケルベルト作成等の手法で高い精度を維持し多量に作る
ことができ、マーカーはベルトにスリット加工して作製
するのが好適である。
【0092】図9はマーカーベルト112を正面側から
見た図であり、Sはマーカーの役割を持つマーカースリ
ットで、Pはマーカースリットのピッチである。極く小
さいピッチで多数のマーカースリットSを設け、その数
をカウントして一回の副走査ステップ送り量を演算して
もよいし、副走査ステップ送り幅に対応させた粗いピッ
チでマーカースリットSを設けてもよい。
【0093】マーカーベルト112のマーカースリット
Sは極めて高精度に加工することが可能で、これによっ
て副走査送りの高精度制御が可能となるが、搬送ローラ
ーに偏心がある場合には、ベルト112とセンサー11
3の取り付け位置と方向を正しく選択しないと必要な精
度が得られない。
【0094】すなわち図8で説明した第7実施形態装置
の構成に於て、エンドレスマーカーベルトは記録媒体の
搬送方向と平行方向に走行するように掛け渡し、記録媒
体と平行方向に走行するベルトの、搬送ローラー下流側
にセンサーを配置する構成が好適である。
【0095】ベルト112とセンサー113の配置の適
不適について図10を用いて説明する。図中、(A)は
不適切な配置例であり、(B)が適切な配置例である。
図10(A)において、搬送ローラー104の偏心によ
り、搬送ローラー104が実線と点線の間を移動したと
する。記録媒体102はピンチローラー105によって
圧接されているので、搬送ローラー104が点線位置に
ある時はより下方まで搬送され、実線位置にある時は上
方に留っている。
【0096】ところが、ベルト112とセンサー113
の関係を見ると、ローラー104が点線位置であっても
実線位置であっても、ベルト112とセンサー113の
相互の位置は変化しない。すなわち、搬送ローラー10
4の偏心によって記録媒体102の実際の送り量が変動
しても、その量はセンサー113に対するベルト112
の走行方向位置の変化として現れないため、適切な副走
査送りの制御が行われない。
【0097】これに対して、図10(B)に示すよう
に、ベルト112が記録媒体102の搬送方向と略平行
方向に掛け渡され、センサー113が搬送ローラー10
4の下流側に配置されている構成では、搬送ローラー1
04の偏心による記録媒体102の送り量の変動はセン
サー113で検知される。
【0098】すなわち、偏心により搬送ローラー104
が点線位置と実線位置の間を移動すると、これに伴なっ
て記録媒体102の実際の送り量は変動するが、その変
動はベルト112の移動にも現れる。従って、本体に固
設されているセンサー113は、記録媒体102の正確
な移動量を検知する。
【0099】さらに、図10(B)において、センサー
113が搬送ローラー104の上流側すなわちマーカー
ベルト112の左側の走行路に対して設けられた場合
は、ローラー10が点線位置に偏心して記録媒体102
の送り量が増えたとき、センサー113に対してベルト
112の位置は遅れ方向に変化するから、記録媒体10
2の実際の送り量と反対方向にずれてマーカースリット
Sが検知されてしまう。従って、このようなセンサー1
13の配置は極めて不適正である。
【0100】次に好ましいマーカースリットSの配列ピ
ッチPについて説明する。図9で触れたようにマーカー
スリットSのピッチPを細かくして、センサー113に
より通過するマーカースリットSの数をカウントして副
走査送り量を制御する方法と、マーカースリットSのピ
ッチを副走査送り量に対応させ、センサー113により
マーカースリットSを検知して副走査送り量を制御する
方法とがある。
【0101】マーカースリットSのピッチPをあまり小
さく設定することは、マーカーベルト112の加工上の
都合から困難である上、マーカーベルト112の強度を
低下させ破損し易くするので好ましくない。
【0102】実用的な選択はエンドレスマーカーベルト
112のマーカーピッチPを、最小副走査送り幅Wの1
/n(但しn≧1の整数)と設定するのが好適である。
例えば360DPEの記録ヘッド密度で、記録ヘッドが
64ノズルの場合の副走査送り幅は4.52mm、12
8ノズルで9.03mm、256ノズルで18.06m
mである。
【0103】記録ヘッドのムラを分散させる高画質モー
ドでは副走査送り量を1/2とか1/4におとす場合も
あるが、このようなモードに対応させた場合でもピッチ
Pは1〜5ミリメートルの範囲の中にあり、マーカース
リットSの加工性とベルト112の耐久性の点からも両
立するピッチ寸法である。
【0104】<第八の実施の形態>副走査送り量とマー
カーSのピッチPを整合させた場合、副走査送り量はマ
ーカーSのピッチPによって単純に制御され、複雑な演
算を行うことなく送り制御が行われる。マーカーSのピ
ッチPと副走査送り量が一致しない設定の場合は、送り
制御はマーカーSの読み取りに加え、副走査送りモータ
ー118のドライブパルス数で調整することとなり、調
整量が各副走査送り毎にずれてきて演算が複雑化すると
共に送り制御の精度が低下してしまう。
【0105】副走査のステップ送りの停止が、マーカー
ベルト112のマーカーSを検知した信号に基いて指令
される制御装置に於ては、記録媒体102に対する走査
の帯の副走査方向位置合わせはステップ送りの幅または
マーカーSのピッチPの単位でしか調整することができ
ない。
【0106】従って、マーカーピッチPが数ミリメート
ル以上ある場合、記録媒体上の画像位置合わせが許容範
囲を越えてずれてしまうという問題が発生する。そこ
で、この問題を解決するために、エンドレスマーカーベ
ルトのマーカーピッチPを最小副走査送り幅Wの1/n
(但しn≧1の整数)と設定する構成に加え、エンドレ
スマーカーベルトのマーカーがセンサーによって読み取
られた位置で搬送ローラーを停止させる制御手段と、記
録媒体の先端が搬送ローラーと対向圧接ローラーのニッ
プ部につき当り、たるみを生ずる位置まで送り込む記録
媒体供給手段と、記録媒体を上記ニップ部へ送り込んだ
後に、記録媒体の副走査送りとインクジェット記録ヘッ
ドの主走査を連動して始動させる制御信号回路を設けた
構成とする。
【0107】上記の構成に基づく第八の実施の形態につ
いて図11を用いて説明する。図11の装置は、図8の
装置とは構成が若干異なっているが、図8の部材と同等
の機能を持つ部材は同じ参照符号で示してある。
【0108】給紙カセット130にはカットシートが収
容されており、カットシートはピックアップローラー1
31により最上層の一枚が順番に送り出させる。ピック
アップローラー131を回転させる給紙モーター132
は給紙モータードライバー133により制御される。
【0109】搬送ローラー104にはピンチローラー1
05が圧接しており、給紙カセット130から繰り出さ
れたカットシートすなわち記録媒体を、吸引ボックスで
構成されるプラテン107へ送る。プラテン107に対
向して記録ヘッド110が位置しており、記録媒体の搬
送方向と直交する方向に主走査を行う。プラテン107
を通過した記録媒体は、排紙ローラー133とこれに対
向するスターホイール134とによって送り出される。
【0110】搬送ローラー104の端部にはマーカーベ
ルト112が掛け渡され、マーカーベルト112はテン
ションローラー106によって張力が与えられている。
搬送ローラー104の下流側には、マーカーベルト11
2のマーカーSを読み取るセンサー113が配置されて
いる。搬送ローラー104は副走査送りに於ては、副走
査モータードライバー120により制御される副走査モ
ーター118の駆動力を受けて、ステップ的に回転す
る。センサー113のマーカー読取信号は制御回路11
4に送られ、制御回路114は副走査モータードライバ
ー120や給紙モータードライバー133、主走査モー
タードライバー(図示せず)を制御し、所定の記録走査
を行う。
【0111】休止状態または電源ON後のスタンバイ状
態に於ては、マーカーベルト112のマーカーSがセン
サー113によって読み取られた位置で搬送ローラー1
04が停止するように副走査モータードライバー120
は制御回路114から指令制御される。記録開始指令に
よって給紙モーター132が回転し、ピックアップロー
ラー131が回転し、給紙カセット130に収容されて
いる記録媒体の最上部の一枚を送り出す。
【0112】記録媒体の先端が搬送ローラー104とピ
ンチローラー105のニップ部に突き当り、記録媒体に
たるみが生ずる送り量を与えた後に次のステップに移
る。記録信号がスタンバイであれば、副走査モーター1
18を回転させ記録媒体をプラテン107上に送り出
す。この時に媒体の先頭とマーカーベルト112のマー
カー位置とは所定の位置関係を維持しており、マーカー
の検知信号によって、制御回路は記録媒体の先頭位置を
正確に知ることができる。
【0113】記録媒体が予定位置まで送り込まれて一旦
停止すると、次に主走査モーター(図示せず)が回転し
て一回目の主走査が行われる。先行の主走査終了と次の
主走査スタートの間に副走査モーター118が回転し、
搬送ローラー104をステップ的に回転させる。ステッ
プ送りの停止はマーカーベルト112のマーカーの検知
信号に基づいて行われる。
【0114】ピックアップローラー131は、搬送ロー
ラー104とピンチローラー105のニップ部Nに記録
媒体がくわえ込まれた後は、切欠き平面部Fは給紙カセ
ット130に対向して、記録媒体と接触しない位置で止
め、記録媒体を送る時の負荷を低減する。
【0115】このように構成しておけば、マーカーベル
トのマーカー位置に対して記録媒体の先頭は常に一定の
関係位置に置かれるから、設定値を基に記録画像位置を
正確に位置決めすることができる。
【0116】<第九の実施の形態>次に、搬送ローラー
104の加工精度不良に基く副走査送りムラの改良につ
いて説明する。
【0117】図8で説明したように、エンドレスマーカ
ーベルト112によって搬送ローラー104の記録媒体
搬送量を正確にモニターして、副走査送り量の制御に反
映させることができるが、それはマーカーベルト112
を掛け渡した側の搬送ローラー104の送り量に関して
である。
【0118】通常、搬送ローラー104は両端で軸支さ
れる。搬送ローラー104の外周と軸加工した部分の偏
心をなくすことは難しく、しかも両端の偏心方向や偏心
量は異るのが普通だが、このような差異があると、エン
ドレスマーカーベルト側の副走査送りムラが抑えられて
も、反対側の送りムラは残ってしまう。
【0119】この問題を解決するために、図8で説明し
た装置構成に加えて、搬送ローラーは両端部に於て外周
面に係合する支持手段により支持及び位置決めされる構
成とする。
【0120】上記の構成に基づく第九の実施の形態につ
いて図12を用いて説明する。図12(A)は搬送ロー
ラー及びマーカーベルトとセンサーの上面図であり、図
12(B)は図12(A)のXIIb-XIIb 線に沿った断面
図である。
【0121】搬送ローラー104は、その周囲に配置さ
れた三つの小型のボールベアリング122a、122
b、122cによって支持されている。二つのボールベ
アリング122aと122bは固定されており、ボール
ベアリング122cは矢印の方向に常時付勢されてい
る。搬送ローラー104は、ボールベアリング122c
から押されるため、固定のボールベアリング122aと
122bに対して位置決めされる。
【0122】このように、三つのボールベアリング12
2a、122b、122cを用いて搬送ローラー104
を支持することによって、搬送ローラー104に支持軸
を設けて軸支する場合に生ずる軸加工の偏心による回転
ムラの発生が防止されるとともに、搬送ローラー104
の左右の偏心の不均一によって生ずる記録媒体の幅方向
両端部の送りムラの発生も防止される。従って、マーカ
ーベルトとセンサーによって副走査送りを高精度で制御
し、帯ムラや色ずれの発生を防止することができる。
【0123】<第十の実施の形態>搬送ローラー104
の軸の偏心に基く送りムラは、第九の実施の形態の構成
によって除去される。しかし、搬送ローラー104の両
端を偏心無く支持しても、搬送ローラー104に曲がり
があると、搬送ローラー中央は偏心した状態で回転する
ため、記録媒体の送りムラが記録媒体幅方向中央部に発
生する。
【0124】この送りムラを防止するために、第九の実
施の形態の構成に加えて、搬送ローラーの長さ方向中間
部に於て、搬送ローラーの外周に係合し、記録媒体搬送
方向へのローラーのブレを規制するブレ規制部材装置本
体に固設して設けた構成とする。
【0125】上記の構成に基づく第十の実施の形態につ
いて図13を用いて説明する。図13(A)は第十の実
施の形態による搬送ローラー104の側面図であり、図
13(B)は図13(A)のXIIIb-XIIIb 線による断面
図である。
【0126】搬送ローラー104は、図13(A)に破
線で示されるように、長さ方向に対して少なからず湾曲
しているのが普通である。このまま搬送ローラー104
を回転させると、第九の実施の形態の構成により両端が
偏心無く支持されていても、中央部分に回転ブレが発生
するため、記録媒体の中央部に送りムラが生じる。
【0127】本実施形態では、このブレによる記録媒体
の送りムラを防止するために、ブレ規制部材125が設
けられている。ブレ規制部材125は、図13(B)に
於いて、矢印で示される記録媒体の搬送方向に関して前
後から搬送ローラー104の外周面をブッシュ126で
抑えている。
【0128】搬送ローラー104の長さを約1mとし、
直径を20mm程度とすると、0.5mm程度の湾曲が
あることは希ではなく、規制部材125を設けることに
よって、ブレは、0.1mm以下、好ましくは0.01
mm程度に抑えられる。
【0129】この構成によれば、搬送ローラー104の
中間部の偏心による記録媒体の送りムラが防止される。 <第十一の実施の形態>ブレ防止のために搬送ローラー
104を両側から抑える第十の実施の形態の構成では、
ブレ防止部材125の加工精度を高め、ブッシュ126
の耐摩耗性を高めておく必要がある。
【0130】より簡略化した構成で、長期間安定して作
用する構成を実現するために、ブレ規制部材は搬送ロー
ラーの中央部に配置され押当部材からなり、押当部材は
搬送ローラーを記録媒体搬送方向の上流又は下流方向に
常時所定量だけ弯曲させる構成とする。
【0131】上記の構成に基づく第十一の実施の形態に
ついて図14を用いて説明する。図14(A)は第十一
の実施の形態による搬送ローラー104の側面図であ
り、図14(B)は図14(A)のXIVb-XIVb 線による
断面図である。
【0132】図14(A)において、搬送ローラー10
4は、図には示してないが、第九の実施の形態の構成に
より、両端が偏心無く支持されている。搬送ローラー1
04の中央部に対して、搬送ローラー104を強制的に
湾曲させるための押当部材127が設けられている。
【0133】押当部材127は、図14(B)に於い
て、矢印で示される記録媒体の搬送方向に関して下流側
から搬送ローラー104の外周面をブッシュ128で押
し、搬送ローラー104を上流側に強制的に湾曲させて
いる。押当部材127は、搬送ローラー104の中央部
を上流側から押すように設けてもよい。
【0134】長さ約1m、直径20mmの搬送ローラー
104に対して、予想されるローラーの自然弯曲量が
0.5ミリメートルとすると、その二倍の1mm程度の
湾曲を搬送ローラー104に押当部材127により強制
的に与える。
【0135】この弯曲量は自然弯曲量を上回っているの
で、搬送ローラー104は常に押当部材127による弯
曲を維持したまま回転するため、ブレがなくなり、記録
媒体の中央部の送りムラが防止される。
【0136】<備考>以上、複数の実施の形態について
詳細に説明したが、本明細書には以下の各項に記載した
発明が含まれている。
【0137】1.記録画信号に応答して、液状のインク
を記録媒体へ向けて選択的に飛翔させるインクジェット
記録ヘッドと、インクジェット記録ヘッドにインクを供
給するための、記録装置に装着された状態でインクを再
充填されるインク容器と、インク容器へインクを補給す
るためのインク補給容器を有するインクジェット記録装
置に於て、インク補給容器は補給口部に常時閉じ方向に
付勢されたバネ栓を有する容器から成り、インク容器は
上部に上向きの上部開口を設けられ、インク補給容器の
補給口を下向きにして上部開口に係合させた時にバネ栓
に作用してバネ栓を開かせる突当部と、インク補給容器
にバネ栓を開く方向の外力を作用させると共に、インク
補給容器を倒立状態に一時的に係止する係止手段を設け
たことを特徴とするインクジェット記録装置。
【0138】この構成は第一ないし第五の実施の形態が
対応する。 2.第1項に記載の装置において、インク容器上部に設
けた上部開口に常時閉じ方向に付勢されたバネ栓を設
け、上記バネ栓はインク補給容器のインク補給口を上部
開口に係合させた時に、インク補給容器からの押圧力に
よってバネ栓が開くように構成したことを特徴とするイ
ンクジェット記録装置。
【0139】この構成は第三の実施の形態が対応する。 3.録画信号に応答して、液状のインクを記録媒体へ向
けて選択的に飛翔させるインクジェット記録ヘッドと、
インクジェット記録ヘッドにインクを供給するための、
記録装置に装着された状態でインクを再充填されるイン
ク容器と、インク容器へインクを補給するためのインク
補給容器を有するインクジェット記録装置に於いて、イ
ンク補給容器は補給口部に常時閉じ方向に付勢されたバ
ネ栓を有する容器から成り、インク容器は上部に上向き
の上部開口が設けられ、インク補給容器のインク補給口
を下向きにして上部開口に係合させた時にバネ栓に作用
してバネ栓を開かせる突当部を有し、インク補給容器の
インク補給口と上部開口の所定位置に対をなす凹部と凸
部が設けられていて、所定の方向にインク補給容器を挿
入した時だけ凹部と凸部がはまり合いバネ栓が開く位置
までインク補給容器がセットされ、それ以外の方向では
凹部と凸部がはまり合わずインク補給容器のセットが妨
害されてバネ栓が開かないように構成されることを特徴
とするインクジェット記録装置。
【0140】この構成は第四ないし第六の実施の形態が
対応する。 4.第3項に記載の装置において、各異った色の複数色
のインクに対応するインクジェット記録ヘッド及びイン
ク容器を設け、各色のインク容器の上部開口及びインク
補給容器のインク補給口に設けた凹部及び凸部の位置を
色別のインク容器及びインク補給容器毎に異った位置に
設けたことを特徴とするカラーインクジェット記録装
置。
【0141】この構成は第五と第六の実施の形態が対応
する。 5.第3項に記載の装置において、インク補給容器はイ
ンク補給口を下向きに倒立させた時、垂直方向の軸に対
して回転非対称形となっていて、装置本体にインク補給
容器の外周に係合する枠が設けられ、インク補充容器の
装着時の回転方向位置が一方向に規制されていることを
特徴とするインクジェット記録装置。
【0142】この構成は第六の実施の形態が対応する。 6.記録画信号に応答してインクを記録媒体に向けて選
択的に飛翔させる、複数のノズルを副走査方向に配列し
て構成されるインクジェット記録ヘッドを移動走査台上
に載せ、移動走査台を主走査方向に移動させて記録媒体
上の帯状の領域にインク画像を形成し、各主走査送りの
休止の間に副走査方向に記録媒体シートを間欠的に搬送
する副走査送り手段により帯状の走査記録領域を副走査
方向につなぎ合わせて拡大するように構成したインクジ
ェット記録装置に於て、副走査送り手段は搬送ローラー
及び対向圧接ローラーと、搬送ローラーの端部に於て搬
送ローラー及びテンションローラー間に掛け渡したエン
ドレスのマーカーベルトと、マーカーベルトのマーカー
を読み取るセンサーと、センサー信号に応じて搬送ロー
ラーの回転を制御する制御回路を設けたことを特徴する
インクジェット記録装置。
【0143】この構成は第七ないし第九の実施の形態が
対応する。 7.第6項に記載の装置において、エンドレスマーカー
ベルトは記録媒体の搬送方向と平行方向に走行するよう
に掛け渡され、記録媒体と平行方向に走行するベルトの
搬送ローラー下流側にセンサーが配置されていることを
特徴とするインクジェット記録装置。
【0144】この構成は第七ないし第九の実施の形態が
対応する。 8.第6項に記載の装置において、エンドレスマーカー
ベルトのマーカーピッチPを最小副走査送り幅Wの1/
n(但しn≧1の整数)としたことを特徴とするインク
ジェット記録装置。
【0145】この構成は第七と第九の実施の形態が対応
する。 9.第8項に記載の装置において、エンドレスマーカー
ベルトのマーカーがセンサーによって読み取られた位置
で搬送ローラーを停止させる制御手段と、記録媒体の先
端が搬送ローラーと対向圧接ローラーのニップ部につき
当り、たるみを生ずる位置まで送り込む記録媒体供給制
御手段と、記録媒体を上記ニップ部へ送り込んだ後に、
記録媒体の副走査送りとインクジェット記録ヘッドの主
走査を連動させて始動させる制御信号回路を設けたこと
を特徴とするインクジェット記録装置。
【0146】この構成は第八の実施の形態が対応する。 10.第6項に記載の装置において、搬送ローラーは両
端部に於てローラー外周面に係合する支持手段により支
持及び位置決めされることを特徴とするインクジェット
記録装置。
【0147】この構成は第九の実施の形態が対応する。 11.第6項に記載の装置において、主搬送ローラーの
長さ方向中間部に於て主搬送ローラーの外周に係合し、
記録媒体搬送方向へのローラーのブレを規制するブレ規
制部材を装置本体に固設したことを特徴とするインクジ
ェット記録装置。
【0148】この構成は第十の実施の形態が対応する。 12.第10項に記載の装置において、ブレ規制部材は
搬送ローラーの中央部に配置され、搬送ローラーを記録
媒体搬送方向の上流又は下流方向に常時所定量だけ弯曲
させる押当部材によって構成したことを特徴とするイン
クジェット記録装置。 この構成は第十一の実施の形態が対応する。
【0149】
【発明の効果】本発明によれば、インク容器に対してイ
ンク補給容器からインクを補給するように構成した装置
に於て、インクのこぼれや飛散なしに簡単な操作でイン
ク補給が行える。インク補給の検知や停止のための複雑
な機構を必要とすることなく、インクの補給は誤りなく
自動的に停止される。
【0150】本発明によれば、さらに、インク容器とイ
ンク補給容器の許容される組合わせに於てのみインク補
給が可能となり、誤った組合わせによるインク補給が禁
止されるために、誤判断による不適正なインクの補給が
防止される。
【0151】また、本発明によれば、インクジェット記
録装置の記録媒体の副走査送りの精度を簡単に実現容易
な手段によって高めることができ、帯状の記録ムラや色
ずれの発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するインクジェット記録装置の一
例を示す図である。
【図2】第一の実施の形態のインク容器とインク補給容
器について説明するための図であり、(A)はインク容
器の側面図、(B)はインク補給容器の側面図、(C)
はインク補給容器のインク補給口の断面図、(D)はイ
ンク容器の上部開口の係合部材の断面図、(E)は係合
部材の底板部の上面図である。
【図3】第二の実施の形態を説明するための図である。
【図4】第三の実施の形態について説明するための図で
あり、(A)は上部開口の係合部材の断面図、(B)は
インク補給容器のインク補給口の断面図である。
【図5】第四の実施の形態について説明するための図で
あり、(A)はインク容器の側面図、(B)はインク補
給容器の側面図、(C)はインク容器の上部開口側の上
面図、(D)はインク補給容器のインク補給口側の上面
図である。
【図6】第五の実施の形態について説明するための図で
あり、(A1)、(B1)、(C1)、(D1)は、そ
れぞれ、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色のイン
ク容器を上部開口側から見た図であり、(A2)、(B
2)、(C2)、(D2)は、それぞれ、黒、シアン、
マゼンタ、イエローの各色のインク補給容器をインク補
給口側から見た図である。
【図7】第六の実施の形態について説明するための図で
ある。
【図8】第七の実施の形態について説明するための図で
ある。
【図9】図8のマーカーベルトを正面側から見た図であ
る。
【図10】図8の装置においてベルトとセンサーの配置
の適不適について説明する図であり、(A)は不適切な
配置例を示す図、(B)が適切な配置例を示す図であ
る。
【図11】第八の実施の形態について説明するための図
である。
【図12】第九の実施の形態について説明するための図
であり、(A)は搬送ローラー及びマーカーベルトとセ
ンサーの上面図、(B)は(A)のXIIb-XIIb 線に沿っ
た断面図である。
【図13】第十の実施の形態について説明するための図
であり、(A)は第十の実施の形態による搬送ローラー
の側面図、(B)はA)のXIIIb-XIIIb 線による断面図
である。
【図14】第十一の実施の形態について説明するための
図であり、(A)は第十一の実施の形態による搬送ロー
ラーの側面図、(B)は(A)のXIVb-XIVb 線による断
面図である。
【図15】特開昭54−61934号に開示されている
インク容器にインクを補給して使用するインクジェット
記録装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
11…インク容器、30…上部開口、31…係合部材、
32…ネジ溝、35…インク補給容器、36…インク補
給口、37…ネジ、38…バネ栓本体、41…栓、42
…バネ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録画信号に応答して、液状のインクを記
    録媒体へ向けて選択的に飛翔させるインクジェット記録
    ヘッドと、インクジェット記録ヘッドにインクを供給す
    るための、記録装置に装着された状態でインクが再充填
    されるインク容器と、インク容器へインクを補給するた
    めのインク補給容器を有するインクジェット記録装置に
    於て、 インク補給容器は補給口部に常時閉じ方向に付勢された
    バネ栓を備え、 インク容器は上部開口を有し、上部開口はインク補給容
    器の補給口を下向きにして上部開口に係合させた時にバ
    ネ栓を開かせる突当部を備え、さらにインク容器はイン
    ク補給容器を倒立状態に一時的に係止する係止手段を備
    えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】記録画信号に応答して、液状のインクを記
    録媒体へ向けて選択的に飛翔させるインクジェット記録
    ヘッドと、インクジェット記録ヘッドにインクを供給す
    るための、記録装置に装着された状態でインクが再充填
    されるインク容器と、インク容器へインクを補給するた
    めのインク補給容器を有するインクジェット記録装置に
    於て、 インク補給容器は補給口部に常時閉じ方向に付勢された
    バネ栓を備え、 インク容器は上部開口を有し、上部開口はインク補給容
    器のインク補給口を下向きにして上部開口に係合させた
    時にバネ栓を開かせる突当部を備え、さらにインク補給
    口と上部開口は所定の位置に互いにペアとなる凹部と凸
    部を有し、凹部と凸部は、インク補給容器が所定の向き
    で挿入されたときだけ互いにはまり合い、これによりイ
    ンク補給容器は下降でき、バネ栓を開くことができ、そ
    れ以外の向きでは互いにはまり合わず、このためインク
    補給容器は下降できず、バネ栓を開くことができないよ
    うに位置決めされていることを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  3. 【請求項3】記録画信号に応答してインクを記録媒体に
    向けて選択的に飛翔させる、複数のノズルを副走査方向
    に配列して構成されるインクジェット記録ヘッドを移動
    走査台上に載せ、 移動走査台を主走査方向に移動させて記録媒体上の帯状
    の領域にインク画像を形成し、各主走査送りの休止の間
    に副走査方向に記録媒体シートを間欠的に搬送する副走
    査送りにより帯状の走査記録領域を副走査方向につなぎ
    合わせて拡大するように構成したインクジェット記録装
    置に於て、 副走査送り手段は、搬送ローラー及び対向圧接ローラー
    と、搬送ローラーの端部に於て搬送ローラー及びテンシ
    ョンローラー間に掛け渡したエンドレスのマーカーベル
    トと、マーカーベルトのマーカーを読み取るセンサー
    と、センサー信号に応じて搬送ローラーの回転を制御す
    る制御回路とで構成されることを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
JP31659095A 1995-12-05 1995-12-05 インクジェット記録装置 Pending JPH09156120A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31659095A JPH09156120A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31659095A JPH09156120A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 インクジェット記録装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005028076A Division JP2005138597A (ja) 2005-02-03 2005-02-03 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09156120A true JPH09156120A (ja) 1997-06-17

Family

ID=18078783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31659095A Pending JPH09156120A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09156120A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001146021A (ja) * 1999-11-09 2001-05-29 Illinois Tool Works Inc <Itw> インク供給容器及びインク供給システム、並びにこれらのためのアダプタ
JP2009090666A (ja) * 2007-10-03 2009-04-30 Xerox Corp 視覚配向インジケータをもつ固体インクスティック
JP2014008640A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Seiko I Infotech Inc ジョイント、インクタンク、記録装置
WO2015079547A1 (ja) 2013-11-29 2015-06-04 株式会社日立産機システム 補給容器及びこれを備えたインクジェット記録装置
US9487012B2 (en) 2013-03-01 2016-11-08 Seiko Epson Corporation Ink tank unit, ink jet printer, and ink tank
JP2017205895A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 キヤノン株式会社 液体吐出装置および液体補給容器
JP2020128253A (ja) * 2019-02-12 2020-08-27 藤森工業株式会社 注出部材挿入構造および注出部材装置
JP2020128254A (ja) * 2019-02-12 2020-08-27 藤森工業株式会社 注出部材挿入構造
JP2020168823A (ja) * 2019-04-05 2020-10-15 キヤノン株式会社 液体貯留タンクと液体補給容器のセット、および液体吐出装置
JP2021004047A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 藤森工業株式会社 注出部材挿入構造、注出部材装置および包装容器

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001146021A (ja) * 1999-11-09 2001-05-29 Illinois Tool Works Inc <Itw> インク供給容器及びインク供給システム、並びにこれらのためのアダプタ
JP2009090666A (ja) * 2007-10-03 2009-04-30 Xerox Corp 視覚配向インジケータをもつ固体インクスティック
JP2014008640A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Seiko I Infotech Inc ジョイント、インクタンク、記録装置
US9487012B2 (en) 2013-03-01 2016-11-08 Seiko Epson Corporation Ink tank unit, ink jet printer, and ink tank
US9855761B2 (en) 2013-03-01 2018-01-02 Seiko Epson Corporation Ink tank unit, ink jet printer, and ink tank
US9738079B2 (en) 2013-11-29 2017-08-22 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Replenishment container and inkjet recording device comprising same
JPWO2015079547A1 (ja) * 2013-11-29 2017-03-16 株式会社日立産機システム 補給容器及びこれを備えたインクジェット記録装置
EP3075540A4 (en) * 2013-11-29 2017-06-21 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Replenishment container and inkjet recording device comprising same
CN105793050A (zh) * 2013-11-29 2016-07-20 株式会社日立产机系统 补给容器和包括该补给容器的喷墨记录装置
WO2015079547A1 (ja) 2013-11-29 2015-06-04 株式会社日立産機システム 補給容器及びこれを備えたインクジェット記録装置
US10189263B2 (en) 2013-11-29 2019-01-29 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Replenishment container and inkjet recording device comprising same
JP2017205895A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 キヤノン株式会社 液体吐出装置および液体補給容器
US10427412B2 (en) 2016-05-16 2019-10-01 Canon Kabushiki Kaisha Liquid ejecting apparatus and liquid refilling container
JP2020128253A (ja) * 2019-02-12 2020-08-27 藤森工業株式会社 注出部材挿入構造および注出部材装置
JP2020128254A (ja) * 2019-02-12 2020-08-27 藤森工業株式会社 注出部材挿入構造
JP2020168823A (ja) * 2019-04-05 2020-10-15 キヤノン株式会社 液体貯留タンクと液体補給容器のセット、および液体吐出装置
JP2021004047A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 藤森工業株式会社 注出部材挿入構造、注出部材装置および包装容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6854843B2 (en) Recording apparatus
US7309121B2 (en) Liquid supplying system and apparatus incorporating the same
US6378997B1 (en) Media cartridge and ink jet recording apparatus
US7419233B2 (en) Ink-jet recording apparatus and ink cartridge set
BRPI0718248A2 (pt) Recipiente de líquido, suporte de recipiente e aparelho de consumo de líquido
JPH09156120A (ja) インクジェット記録装置
JP5327449B2 (ja) 画像形成装置
US20060244790A1 (en) Inkjet recording apparatus and control method thereof
JP2004322538A (ja) 画像形成装置
US8272722B2 (en) Ink cartridges, ink supply systems, and image recording apparatus
JP4446158B2 (ja) 画像記録装置
US7877040B2 (en) Image recording apparatus
JP4232047B2 (ja) 被搬送体の給送装置及びそれを備えた画像記録装置
US7651190B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP2007223210A (ja) 画像形成装置及び画像形成装置の組み付け方法
US10189256B2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP2009297970A (ja) 液体収容容器、画像形成装置及び弁機構
JP2005138597A (ja) インクジェット記録装置
JP2008119969A (ja) 画像形成装置及び液体吐出装置
US11679610B2 (en) Image forming apparatus and head unit positioning method
JP4609087B2 (ja) バルブユニット及び同バルブユニットを備えた液体噴射装置
JP2003237104A (ja) 液体噴射装置およびこの装置における液体供給方法
JP2008055812A (ja) 画像形成装置
JP2009045930A (ja) インク供給装置及び画像形成装置
JP2023179027A (ja) インク供給装置の圧力検知機構及びその調整方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040830

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041207

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050405

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02