JP2021003703A - スラリーの製造に用いる分散混合ポンプを備えた分散混合システム - Google Patents
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Abstract
Description
このスラリーは、溶質としての正極活性物質又は負極活性物質、導電物質、バインダ等の固形分を、水等の溶媒に分散、混合することにより得られるもので、このスラリーが、電極の基材となるアルミニウム箔又は銅箔に塗布した後、加熱乾燥することにより、正極及び負極を得るようにしている。
また、上記バッチ式多軸ミキサを用いた場合、気泡がスラリーに混入、残留しやすく、このような気泡が混入したスラリーを、電極の基材に塗布、加熱乾燥すると、塗布形成層に空隙が形成されるという問題があった。
(1)液体に剪断力を生じさせる分散混合システムにおいて、液体が接する装置の内部表面を、撥液性材料でコーティング処理をすることは、液体に付与する剪断力が弱まり、効率的な分散混合ができなくなるため行われていなかったが、この分散混合ポンプを備えた分散混合システムにおいては、撥液性材料でコーティング処理をすることによって、液体の流動抵抗が低減し、キャビテーションの発生を促すことができ、より効率的な分散混合ができる。
(2)液体の流動抵抗が低減し、低回転数で分散混合ができるため、消費電力を低減することができるとともに、液体の発熱を抑えることができ、熱履歴のない高品質のスラリーを製造することができる。
(3)撥液性によりスラリーの回収率を向上することができる。
この分散混合システム100は、分散質として粉体P(固形分)を用い、液相分散媒として溶媒Rを用いて、粉体Pを溶媒Rに分散、混合(可溶の固形分の溶解を含む。以下、同じ。)して、スラリーFを生成するものである。
本実施形態においては、例えば、粉体Pとして、非水電解質二次電池用電極の製造に用いられるスラリー材料である、アルカリ金属イオンを吸蔵、放出する材料、カーボン及びCMC(カルボキシルメチルセルロース)を用い、溶媒Rとして水を用いた。
図1に示すように、定量供給装置Xは、上部開口部31aから受け入れた粉体Pを下部開口部31bから排出させるホッパ31と、ホッパ31内の粉体Pを撹拌する撹拌機構32と、ホッパ31の上部開口部31aが大気開放された状態で、下部開口部31bの下流側に接続された分散混合ポンプYの吸引により下部開口部31bに作用する負圧吸引力によって、下部開口部31bから排出された粉体Pを分散混合ポンプYに定量供給する容積式の定量供給部40とを備えて構成されている。
具体的には、ホッパ31の下部開口部31bに接続される導入部41と、供給口43a及び排出口43bを備えたケーシング43と、ケーシング43内に回転可能に配設された計量回転体44と、計量回転体44を回転駆動する計量回転体駆動モータM2とを備えて構成される。
図2及び図3に示すように、ケーシング43の上面には、導入部41のスリット状の開口に対応したスリット状の供給口43aが設けられ、ホッパ31の下部開口部31bからの粉体Pをケーシング43内に供給可能に構成されている。傾斜状に配置されたケーシング43の下方側の側面(図2において右側面)の下部には、計量回転体44にて定量供給された粉体Pを膨張室47を介して下流側の分散混合ポンプYに排出する排出口43bが設けられ、その排出口43bには、粉体排出管45が接続されている。当該膨張室47は、供給口43aから計量回転体44の粉体収容室44bに供給された粉体Pが定量供給されるケーシング43内の位置に設けられ、排出口43bから作用する負圧吸引力によって、供給口43aよりも低圧に維持される。すなわち、排出口43bは、分散混合ポンプYの一次側に接続されることによって、負圧吸引力が膨張室47に作用し排出口43bよりも低圧状態に維持されるようにしている。計量回転体44の回転に伴って、各粉体収容室44bの状態が負圧状態と当該負圧状態よりも高圧の状態に変化するように構成されている。
図1に示すように、溶媒供給部50は、貯留混合タンク51に貯留された溶媒Rを、設定流量で分散混合ポンプYの第1の供給部11に連続的に供給するように構成されている。
具体的には、溶媒供給部50は、溶媒供給管51Rを介して供給される溶媒Rを貯留し、送出する貯留混合タンク51と、貯留混合タンク51から溶媒Rが送出される送出ポンプ52Pを介在させた供給管52と、貯留混合タンク51から供給管52に送出される溶媒Rの流量を設定流量に調整する流量調整バルブ(図示せず)と、設定流量に調整された溶媒Rを定量供給部40から定量供給される粉体Pに混合して第1の供給部11に供給するミキシング機構60とを備えて構成されている。
ここで、貯留混合タンク51は、後述するように、排出路22から粉体Pが分散、混合した状態のスラリーFが、スラリーFに含まれる気泡と共に、導入されるように構成されている。
このため、貯留混合タンク51には、撹拌機構51Kを配設するとともに、空気(気体)Gの放出管51G及び製造されたスラリーFの排出路53を接続するようにする。
このミキシング部材61は、円筒状の第1の供給部11よりも小径に構成されて、第1の供給部11との間に環状のスリット63を形成すべく第1の供給部11に挿入状態で配設される筒状部62及び環状のスリット63に全周に亘って連通する状態で第1の供給部11の外周部に環状流路64を形成する環状流路形成部65を備えて構成されている。
ミキシング部材61には、粉体排出管45が筒状部62に連通する状態で接続されるとともに、供給管52が環状流路64に対して溶媒Rを接線方向に供給するように接続される。
粉体排出管45、ミキシング部材61の筒状部62及び第1の供給部11は、それらの軸心A2を供給方向が下向きとなる傾斜姿勢(水平面(図1の左右方向)に対する角度が45度程度)となるように傾斜させて配置されている。
したがって、円筒状の第1の供給部11により、粉体Pと溶媒Rとが均等に予備混合され、その予備混合物Fpが分散混合ポンプYの第1の導入室13内に吸引導入される。
図1及び図4〜図8に基づいて、分散混合ポンプYについて説明する。
図4に示すように、分散混合ポンプYは、両端開口が前壁部2と後壁部3とで閉じられた円筒状の外周壁部4を備えたケーシング1を備え、そのケーシング1の内部に同心状で回転駆動自在に設けられたロータ5と、そのケーシング1の内部に同心状で前壁部2に固定配設された円筒状のステータ7と、ロータ5を回転駆動するポンプ駆動モータM3等を備えて構成されている。
円筒状のステータ7には、絞り流路となる複数の透孔7a、7bが周方向に夫々並べて備えられ、そのステータ7が、ロータ5の前方側(図4の左側)で、かつ、回転翼6の径方向の内側に位置させて前壁部2に固定配設されて、そのステータ7とケーシング1の外周壁部4との間に、排出室を兼ねた、回転翼6が周回する環状の翼室8が形成されている。
図4及び図6に示すように、ケーシング1の前壁部2の内面に環状溝10が形成され、環状溝10と連通する状態で第1の供給部11が設けられている。
図4及び図5に示すように、粉体Pと溶媒Rとが混合されて生成されたスラリーFを吐出する円筒状の吐出部12が、ケーシング1の円筒状の外周壁部4の周方向における1箇所に、その外周壁部4の接線方向に延びて翼室8に連通する状態で設けられている。
また、図4〜図6に示すように、ステータ7の内周側を前壁部2側の第1の導入室13とロータ5側の第2の導入室14とに区画する仕切板15が、ロータ5の前方側に当該ロータ5と一体回転する状態で設けられるとともに、仕切板15の前壁部2側に掻出翼9が設けられている。掻出翼9は、同心状に、周方向において均等間隔で複数(図6では、4つ)備えられ、各掻出翼9がその先端部9Tを環状溝10内に進入した状態でロータ5と一体的に周回可能に配設されている。
具体的には、第1の導入室13と翼室8とは、ステータ7における第1の導入室13に臨む部分に周方向に等間隔で配設された複数の第1の導入室13側の透孔7aにて連通され、第2の導入室14と翼室8とは、ステータ7における第2の導入室14に臨む部分に周方向に等間隔で配設された複数の第2の導入室14側の透孔7bにて連通されている。
図4に示すように、ロータ5は、その前面が概ね円錐台状に膨出する形状に構成されるとともに、その外周側に、複数の回転翼6が前方に突出する状態で等間隔に並べて設けられている。なお、図5では、周方向に等間隔に10個の回転翼6が配設されている。また、この回転翼6は、内周側から外周側に向かうに連れて、回転方向後方に傾斜するようにロータ5の外周側から内周側に突出形成されており、回転翼6の先端部の内径は、ステータ7の外径よりも若干大径に形成されている。
このロータ5が、ケーシング1内においてケーシング1と同心状に位置する状態で、後壁部3を貫通してケーシング1内に挿入されたポンプ駆動モータM3の駆動軸19に連結されて、そのポンプ駆動モータM3により回転駆動される。
そして、ロータ5が、その軸心方向視(図5に示すような図4のV−V方向視)において回転翼6の先端部が前側となる向きに回転駆動されることにより、回転翼6の回転方向の後側となる面(背面)6aには、いわゆる局所沸騰(キャビテーション)が発生するように構成されている。
そして、図4及び図5に示すように、この仕切板15が、頂部の筒状摺接部15aがケーシング1の前壁部2側を向く姿勢で、周方向に等間隔を隔てた複数箇所(この実施形態では、4箇所)に配設された間隔保持部材20を介して、ロータ5の前面の取付部5aに取り付けられる。
掻出翼9は、仕切板15に固定される基端部9B、第1の導入室13に露呈する状態となる中間部9M、環状溝10に嵌め込まれる(すなわち、進入する)状態となる先端部9Tを基端から先端に向けて一連に備えた棒状に構成されている。
図5、図6、図7(a)及び(b)に示すように、掻出翼9の中間部9Mは、横断面形状が概ね三角形状になる概ね三角柱状に構成されている(特に、図5参照)。そして、掻出翼9が上述の如き傾斜姿勢で設けられることにより、三角柱状の中間部9Mの三側面のうちのロータ5の回転方向前側を向く一側面9m(以下、「放散面」と記載する場合がある。)は、ロータ5の回転方向前側に向けて傾斜する前下がり状で、しかも、ロータ5の径方向に対して径方向外方側に向く(以下、「斜め外向き」と記載する場合がある。)ように構成されている(特に、図6、図7参照)。
また、四角柱状の先端部9Tの四側面のうちの、ロータ5の回転方向前側を向く掻き出し面9fは、ロータ5の回転方向前側に向けて傾斜する前下がり状で、しかも、ロータ5の径方向に対して径方向外方側に向く(以下、「斜め外向き」と記載する場合がある。)になるように構成されている。
これにより、掻出翼9の先端部9Tにより環状溝10から掻き出された予備混合物Fpは、掻出翼9の先端部9Tの掻き出し面9fにより、ロータ5の径方向外方側に向けて第1の導入室13内に放出されることになる。
さらに、掻出翼9の先端部9Tの先端面9tは、その先端部9Tが環状溝10に嵌め込まれた状態で環状溝10の底面と平行になるように構成されている。
これにより、ロータ5の膨出状の前面と仕切板15の後面との間に、ケーシング1の前壁部2側ほど小径となる先細り状の第2の導入室14が形成され、第2の供給部17が仕切板15の筒状摺接部15aを介して第2の導入室14に連通するように構成されている。
また、ケーシング1の前壁部2と仕切板15の前面との間に、第1の供給部11に連通する環状の第1の導入室13が形成される。
再循環機構部(分離部の一例)70は、円筒状容器71内において比重によって溶解液を分離するように構成され、図1に示すように、分散混合ポンプYの吐出部12から吐出路18を通して供給されるスラリーFから、完全に分散、混合していない粉体Pを含む可能性がある状態の未分散スラリーFrを循環流路16に、粉体Pが略完全に分散、混合した状態のスラリーFを、スラリーFに含まれる気泡と共に、排出路22にそれぞれ分離するように構成されている。吐出路18及び循環流路16は、夫々、円筒状容器71の下部に接続され、排出路22は、円筒状容器71の上部に形成された排出部73から貯留混合タンク51に接続される。
ここで、再循環機構部70は、図8に示すように、吐出路18が接続される導入パイプ72を円筒状容器71の底面から内部に突出して配設し、円筒状容器71の上部に排出路22に接続される排出部73を備えるとともに、下部に循環流路16に接続される循環部74を備え、導入パイプ72の吐出上端に、導入パイプ72から吐出されるスラリーFの流れを旋回させる捻り板75を配設して構成されている。これにより、スラリーF内から溶媒Rの気泡を分離して、循環流路16に循環供給される未分散スラリーFrから溶媒Rの気泡を分離した状態で第2の導入室14内に供給することができる。
分散混合システム100に備えられる制御部は、図示しないが、CPUや記憶部等を備えた公知の演算処理装置からなり、分散混合システム100を構成する定量供給装置X、分散混合ポンプY、溶媒供給部50等の各機器の運転を制御可能に構成されている。
特に、制御部は、回転翼6の周速度(ロータ5の回転数)を制御可能に構成され、第1の導入室13及び第2の導入室14内の圧力が所定の負圧状態となるように、回転翼6の周速度(ロータ5の回転数)を設定し、当該設定された周速度(ロータ5の回転数)で回転翼6を回転することで、少なくとも、ステータ7の第1の導入室13側の透孔7a及び第2の導入室14側の透孔7bを通過した直後の翼室8内の領域を、翼室8内の全周に亘って連続して、溶媒Rの微細気泡(マイクロバブル)が多数発生した微細気泡領域として形成させることができるように構成されている。
ところで、この分散混合システム100においては、分散混合ポンプYの液体が接する表面の全部又はそのうちの少なくとも一部分、例えば、分散混合ポンプYの回転駆動される部分、さらには、分散混合ポンプYから吐出された液体を、分散混合ポンプYに循環させる循環流路16に備えた部材の液体が接する表面の全部又はそのうちの少なくとも一部分を、撥液性材料でコーティング処理をするようにしている。
図9の写真は、SUS304に変性フッ素樹脂をコーティング処理をしたものと、SUS304のままのものとで、スラリーの撹拌槽からの排出状況を比較した実験結果を示すもので、SUS304に変性フッ素樹脂をコーティング処理をすることにより、SUS304のままのものと比較して、残量が少なくなる(0になる)とともに、排出時間が短縮できることを確認した。
ここで、表1の付着性(撥水・撥油性)の評価は、スラリー毎の粘度の違いによる影響を排除するために、図10の写真における、(1)スタート位置からの液(スラリー)の流れた長さ、(2)スタート位置から最上位の液滴の跡までの距離、(3)液跡の濡れている幅の3項目を相対的に評価することにより行った。
(1)SUS材に変性フッ素樹脂をコーティング処理を行ったものは、スラリーが付着しにくく、洗浄も容易である。
(2)泡を多量に含んだスラリーでは、有意差は認められない。
(3)SUS材は、スラリーの種類によっては付着しやすいものがある。
表3において、減圧度(MPa)は、圧力計80により測定した第1の導入室13内の圧力(ここで、第1の導入室13と第2の導入室14とは、シャッタバルブ46を閉じた状態ではほぼ同圧となる。)の測定値である。
(1)液体に剪断力を生じさせる分散混合システムにおいて、液体が接する装置の内部表面を、撥液性材料でコーティング処理をすることは、液体に付与する剪断力が弱まり、効率的な分散混合ができなくなるため行われていなかったが、この分散混合ポンプYを備えた分散混合システム100においては、撥液性材料でコーティング処理をすることによって、液体の流動抵抗が低減し、第1の導入室13内(ここで、第1の導入室13と第2の導入室14とは、シャッタバルブ46を閉じた状態ではほぼ同圧となる。)の減圧度(MPa)が高まることによって、負圧状態で発生する局所沸騰(キャビテーション)の発生を促すことができ、より効率的な分散混合ができる。すなわち、負圧状態で掻出翼9の背面9aに発生する局所沸騰(キャビテーション)による気泡(キャビティー)が、ステータ7の第2の導入室14側の透孔7bを通過した直後に、翼室8内において高速回転する回転翼6によってさらに微細な気泡に粉砕されることによって、スラリーFは泡状となり、凝集状態の粉体Pは、解され、分散が促進される。
(2)液体の流動抵抗が低減し、低回転数で分散混合ができるため、消費電力を低減することができるとともに、液体の発熱を抑えることができ、熱履歴のない高品質のスラリーを製造することができる。
(3)撥液性によりスラリーの回収率を向上することができる。
(4)撥液性材料に、フッ素系樹脂、その中でも、変性フッ素樹脂を用いることにより、表面硬度が高まるため摩耗が少なく、コンタミネーションを防止することができ、特に、変性フッ素樹脂の構成材料であるポリイミド樹脂は、次世代電池の負極の構成材料であるため、コンタミネーションの問題が生じないようにすることができる。
次に、この分散混合システム100の動作について説明する。
まず、定量供給装置Xを停止し、シャッタバルブ46を閉止して粉体排出管45を介する粉体Pの吸引を停止した状態で、溶媒供給部50の貯留混合タンク51から溶媒Rのみを供給しながらロータ5を回転させ、分散混合ポンプYの運転を開始する。所定の運転時間が経過して、分散混合ポンプY内が、負圧状態となると、シャッタバルブ46を開放する。これによって、定量供給装置Xの膨張室47を負圧状態とし、導入部41の内部及びホッパ31の下部開口部31b近傍を当該負圧状態と大気圧状態との間の圧力状態にする。
ミキシング機構60のミキシング部材61からは、粉体Pがミキシング部材61の筒状部62を通して第1の供給部11に供給されるとともに、溶媒Rが、環状のスリット63を通して切れ目のない中空円筒状の渦流の状態で第1の供給部11に供給され、第1の供給部11により、粉体Pと溶媒Rとが予備混合され、その予備混合物Fpが環状溝10に導入される。
これにより、図4及び図5において実線矢印にて示すように、第1の供給部11を流動して環状溝10に導入された予備混合物Fpは、環状溝10に嵌め込まれて周回する掻出翼9の先端部9Tにより掻き出され、その掻き出された予備混合物Fpは、概略的には、第1の導入室13内を仕切板15における漏斗状部15bの前面と環状平板部15cの前面とに沿いながらロータ5の回転方向に流動し、さらに、ステータ7の第1の導入室13側の透孔7aを通過して翼室8に流入し、その翼室8内をロータ5の回転方向に流動して、吐出部12から吐出される。
つまり、第1の導入室13内の予備混合物Fpに剪断力を作用させるとともに、局所沸騰を発生させることができるので、掻き出される予備混合物Fpは、掻出翼9及び第1の導入室13側の透孔7aから剪断作用を受けて混合されるとともに、掻出翼9の背面9aに発生する局所沸騰(キャビテーション)により、溶媒Rに対する粉体Pの分散がより良好に行われることとなる。よって、このような予備混合物Fpを供給することができ、翼室8内において溶媒Rに対する粉体Pの良好な分散を期待することができる。
これによって、翼室8内の全周に亘って、粉体Pの凝集物(いわゆるダマ)に浸透した溶媒Rが発泡することで当該凝集物の解砕が促進され、さらに、その発生した微細気泡が翼室8において加圧され消滅する際の衝撃力によりさらに粉体Pの分散が促進されることになり、結果、翼室8内の全周に存在するスラリーFのほぼ全体に亘って、溶媒R中での粉体Pの分散が良好な高品質のスラリーFを生成することができる。
これにより、粉体Pの非供給時に、シャッタバルブ46より上流側の粉体排出管45の内部が湿潤して、閉塞することを防止することができ、併せて、分散混合ポンプYの第1の供給部11から空気が吸引されることを防止することができる。
このとき、溶媒供給部50の貯留混合タンク51からは、溶媒Rと置き換わったスラリーFが供給される。
そして、この粉体Pの非供給時においては、第1の供給部11から空気が吸引されることがないため、分散混合ポンプY内、すなわち、第1の導入室13と第2の導入室14の真空度が高まるため(ここで、第1の導入室13と第2の導入室14とは、シャッタバルブ46を閉じた状態ではほぼ同圧となる。)、設定された周速度(ロータ5の回転数)で回転翼6を回転することで、少なくとも、ステータ7の第1の導入室13側の透孔7a及び第2の導入室14側の透孔7bを通過した直後の翼室8内の領域を、翼室8内の全周に亘って連続して、溶媒Rの微細気泡(マイクロバブル)が多数発生した微細気泡領域として形成させることができる。
これによって、翼室8内の全周に亘って、粉体Pの凝集物(いわゆるダマ)に浸透した溶媒Rが発泡することで当該凝集物の解砕が促進され、さらに、その発生した微細気泡が翼室8において加圧され消滅する際の衝撃力によりさらに粉体Pの分散が促進されることになり、結果、翼室8内の全周に存在するスラリーFのほぼ全体に亘って、より確実に、溶媒R中での粉体Pの分散が良好な高品質のスラリーFを生成することができる。
生成された高品質のスラリーFは、貯留混合タンク51に貯留される。
貯留混合タンク51に貯留されている生成された高品質のスラリーFは、スラリーFの排出路53を介して、後続の工程に供給される。
次に、この分散混合ポンプYを備えた分散混合システム100を用いたカーボンを含有したスラリーの製造方法について説明する。
このカーボンを含有したスラリーの製造方法は、カーボンを固形分として含有する液体、具体的には、粉体P(固形分)として、非水電解質二次電池用電極の製造に用いられるスラリー材料である、アルカリ金属イオンを吸蔵、放出する材料(例えば、LiFePO4)、カーボン(例えば、カーボンブラックや繊維状炭素粉末を含み、該繊維状炭素粉末のアスペクト比が10〜1000、平均繊維径が1〜500nmであるカーボン(カーボンナノチューブ))及び水系バインダ(例えば、CMC(カルボキシルメチルセルロース))を用い、溶媒Rとして水を用い、当該液体に剪断力を付与することによって、固形分の分散、混合を行う工程を備えるカーボンを含有したスラリーの製造方法であって、前記剪断力を、−0.025〜−0.10MPaの範囲の負圧状態で付与することを特徴とするものである。
すなわち、本実施例においては、定量供給装置Xを停止し、粉体排出管45に配設されたシャッタバルブ46を閉止して粉体排出管45を介する粉体Pの吸引を停止した状態で分散混合ポンプYを運転しているとき(粉体Pの非供給時)に、第1の導入室13及び第2の導入室14内の圧力が、−0.01〜−0.10MPa、好ましくは、−0.03〜−0.09MPa、より好ましくは、−0.04〜−0.08MPaの範囲の負圧状態となるように、分散混合ポンプYの回転翼6の周速度(ロータ5の回転数)を、6〜80m/s、好ましくは、15〜50m/sに設定するようにする。
すなわち、負圧状態で掻出翼9の背面9aに発生する局所沸騰(キャビテーション)による気泡(キャビティー)が、ステータ7の第2の導入室14側の透孔7bを通過した直後に、翼室8内において高速回転する回転翼6によってさらに微細な気泡に粉砕されることによって、スラリーFは泡状となり、凝集状態の粉体P(繊維状炭素粉末)は、解され、分散が促進される。
そして、泡状のスラリーFは、このように、翼室8内において高速で回転する回転翼6により剪断作用を受けて解砕されながら、遠心力によって翼室8の外周部へ移動し、吐出部12から吐出されるが、この間に、泡状のスラリーFが液状に戻る際に生じる衝撃によって、スラリーFに含まれる凝集状態の粉体P(繊維状炭素粉末)は、さらに分散が促進され、粉体P(繊維状炭素粉末)が1次粒子になるまで分散された高品質のスラリーFを生成することができる。
5 ロータ
6 回転翼
6a 背面部
7 ステータ
7a 絞り流路(透孔)
7b 絞り流路(透孔)
8 翼室(排出室)
9 掻出翼
10 環状溝
11 第1の供給部
12 吐出部
13 第1の導入室
14 第2の導入室
14a 絞り部
15 仕切板
16 循環流路
16P 循環ポンプ
17 第2の供給部
22 排出路
50 溶媒供給部
51 貯留混合タンク
52 供給管
52P 送出ポンプ
60 ミキシング機構(供給機構部)
70 再循環機構部
71 円筒状容器(分離部)
80 圧力計
100 分散混合システム
Y 分散混合ポンプ
F スラリー
Fp 予備混合物
Fr 未分散スラリー
P 粉体(固形分)
R 溶媒(液相分散媒)
G 空気(気体)
Claims (5)
- ケーシングの内部に回転翼を備えたロータを回転駆動することにより、固形分の分散、混合を行う工程を備えるスラリーの製造に用いる分散混合機構を備えた分散混合システムであって、前記分散混合システムが、分散混合機構から吐出された液体を、前記分散混合機構に循環させる循環流路を備え、該循環流路を形成する管部材の内周面を、撥液性材料でコーティング処理してなり、前記撥液性材料は、変性フッ素樹脂であることを特徴とする分散混合システム。
- 前記分散混合システムには、スラリーを貯留するための貯留混合タンクが設けられており、少なくとも前記貯留混合タンクのスラリーが接する表面に、前記撥液性材料でコーティング処理してなることを特徴とする請求項1に記載の分散混合システム。
- 前記分散混合システムには、前記ケーシングの液体が接する表面に、前記撥液性材料でコーティング処理してなることを特徴とする請求項1に記載の分散混合システム。
- 前記分散混合機構の回転駆動される部分を、撥液性材料でコーティング処理してなることを特徴とする請求項1に記載の分散混合システム。
- 前記分散混合機構の回転駆動される部分が、前記分散混合機構の回転翼であることを特徴とする請求項4に記載の分散混合システム。
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JP2015226852 | 2015-11-19 | ||
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