JP2016153109A - 混合方法及び装置 - Google Patents

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Keiichiro Onishi
慶一郎 大西
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Abstract

【課題】分散質が十分な分散が行われないまま外部に払い出されたり、スラリーの均一な循環、分散を行うことができなくなる等の問題が生じないようにした混合方法及び装置を提供すること。【解決手段】回転翼の回転駆動により、分散質P及び液相分散媒Rを供給口を介して混合室内に吸引し、液相分散媒Rに分散質Pを分散させたスラリーFを生成して吐出口16aから吐出するようにするとともに、吐出口16aに通じる吐出路16に比重によってスラリーFを分離する分離部70を設け、この分離部70に接続した循環路17を介して生成されたスラリーFの少なくとも一部を混合室内に循環供給するようにした混合装置100において、吐出路16の分離部70より上流側から分岐路90を分岐し、この分岐路90に強制循環機構91を設け、分岐路90を介して吐出路16から吸引したスラリーFを混合室内に強制的に循環供給するようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、液相分散媒に分散質を分散させることによってスラリーを生成するために用いられる混合方法及び装置に関するものである。
この種の混合装置として、本件出願人は、先に、回転翼の回転駆動により、分散質及び液相分散媒を供給口を介して混合室内に吸引し、液相分散媒に分散質を分散させたスラリーを生成して吐出口から吐出するようにするとともに、該吐出口に通じる吐出路に比重によってスラリーを分離する分離部を設け、該分離部に接続した循環路を介して生成されたスラリーの少なくとも一部を混合室内に循環供給するようにした混合装置を提案し、実用化している(例えば、特許文献1〜2参照)。
ところで、上記混合装置では、液相分散媒に対する分散質(特に、粉体)の比率が高く(濃度が濃く)流動性が低い(粘度が高い)スラリー、分散質が液相分散媒に分散するに連れて流動性が低く(粘度が高く)なるスラリー、分散質が液相分散媒に均一に分散されにくいスラリー等の場合には、スラリーの均一な循環、分散が行われにくく、分散質が十分な分散が行われないまま外部に払い出されることがあった。
また、特に流動性が低い(粘度が高い)スラリーを対象とした場合、吐出路の分離部より上流側でスラリーの滞留や閉塞が起こり、スラリーの均一な循環、分散を行うことができないという問題が生じていた。
なお、これらの問題を解消するために、分離部の下流側の循環路に循環ポンプを設け、循環路を介して混合室に未溶解スラリーを循環供給するようした混合装置も提案されているが、装置の構造が複雑になるという問題があった(特許文献3参照)。
特開2011−56466号公報 特開2014−240053号公報 特開2014−83528号公報
本発明は、上記従来の混合装置の有する問題点に鑑み、分散質等の特性によってスラリーの均一な循環、分散を行いにくい場合であっても、処理能率を低下させることなく、分散質が十分な分散が行われないまま外部に払い出されたり、スラリーの均一な循環、分散を行うことができなくなる等の問題が生じないようにした混合方法及び装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の混合方法は、回転翼の回転駆動により、分散質及び液相分散媒を供給口を介して混合室内に吸引し、液相分散媒に分散質を分散させたスラリーを生成して吐出口から吐出するようにするとともに、該吐出口に通じる吐出路に比重によってスラリーを分離する分離部を設け、該分離部に接続した循環路を介して生成されたスラリーの少なくとも一部を混合室内に循環供給するようにする混合方法において、前記吐出路の分離部より上流側から分岐路を分岐し、該分岐路に強制循環機構を設け、分岐路を介して吐出路から吸引したスラリーを混合室内に強制的に循環供給するようにすることを特徴とする。
この場合において、吐出口から吐出するスラリーのうちの20〜80%の量のスラリーを分岐路を介して吐出路から吸引するようにすることができる。
また、上記目的を達成するため、本発明の混合装置は、回転翼の回転駆動により、分散質及び液相分散媒を供給口を介して混合室内に吸引し、液相分散媒に分散質を分散させたスラリーを生成して吐出口から吐出するようにするとともに、該吐出口に通じる吐出路に比重によってスラリーを分離する分離部を設け、該分離部に接続した循環路を介して生成されたスラリーの少なくとも一部を混合室内に循環供給するようにした混合装置において、前記吐出路の分離部より上流側から分岐路を分岐し、該分岐路に強制循環機構を設け、分岐路を介して吐出路から吸引したスラリーを混合室内に強制的に循環供給するようにしたことを特徴とする。
この場合において、分岐路を介して吐出路から吸引したスラリーを、分散質の供給口の位置に供給するようにすることができる。
また、強制循環機構が、ダイヤフラムポンプを備えてなることができる。
本発明の混合方法及び装置によれば、吐出路の分離部より上流側から分岐路を分岐し、該分岐路に強制循環機構を設け、分岐路を介して吐出路から吸引したスラリー、例えば、吐出口から吐出するスラリーのうちの20〜80%の量のスラリーを混合室内に強制的に循環供給するようにすることにより、吐出路の分離部より上流側でスラリーの滞留や閉塞が起こることを未然に防止して、分散質等の特性によってスラリーの均一な循環、分散を行いにくい場合であっても、処理能率を低下させることなく、分散質が十分な分散が行われないまま外部に払い出されたり、スラリーの均一な循環、分散を行うことができなくなる等の問題が生じないようにすることができる。
また、分岐路を介して吐出路から吸引したスラリーを、分散質の供給口の位置に供給するようにすることにより、分散質の供給口で、分散質の滞留や閉塞が起こることを未然に防止して、分散質の供給を円滑に行うようにすることができる。
また、強制循環機構が、ダイヤフラムポンプを備えてなるようにすることにより、ダイヤフラムポンプが発生する脈動によって、スラリーの滞留や閉塞が起こることを有効に解消することができる。
本発明の混合装置の構成図である。 同断面図である。
以下、本発明の混合方法及び装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図2に、本発明の混合装置の一実施例を示す。
この混合装置100は、分散質として粉体Pを用い、液相分散媒として溶媒Rを用いて、粉体Pを溶媒Rに分散させてスラリーFを生成するものである。
本実施形態においては、例えば、粉体P(固相分散質)としてCMC(カルボキシルメチルセルロース)を用い、溶媒R(液相分散媒)として水を用いるようにしている。
混合装置100は、粉体Pを供給する分散質供給部X1と溶媒Rを供給する液相分散媒供給部X2(本実施例においては、後述の循環機構部Z1と共通。)とからなる供給機構部Xと、供給機構部Xから供給される粉体P及び溶媒Rを吸引して分散混合する遠心式の吸引ポンプ機構Yと、吸引ポンプ機構Yから吐出されたスラリーFのうちの少なくとも一部(以下、「未溶解スラリーFr」という。)を再び吸引ポンプ機構Y内に循環供給する循環機構部Z1と、循環機構部Z1より上流側からスラリーFを吸引して再び吸引ポンプ機構Y内に強制的に循環供給する強制循環機構部Z2とを備えて構成されている。
〔供給機構部〕
供給機構部Xは、粉体Pを所定量ずつ定量供給する分散質供給部X1と、溶媒Rを所定量ずつ定量供給する液相分散媒供給部X2とを備え、吸引ポンプ機構Yからの負圧吸引力により、粉体Pを、供給口20aを介して供給室20内に、溶媒Rを、循環路17を介して導入室18内に、それぞれ供給可能に構成されている。
〔分散質供給部〕
分散質供給部X1は、上部開口部1aから受け入れた粉体Pを下部開口部1bから排出させるホッパ1と、ホッパ1内の粉体Pを撹拌する撹拌機構2と、ホッパ1の上部開口部1aが大気開放された状態で、下部開口部1bの下流側に接続された吸引ポンプ機構Yの吸引により下部開口部1bに作用する負圧吸引力によって、下部開口部1bから排出された粉体Pを予備混合部X3(詳細は後述)を介して吸引ポンプ機構Y側に定量供給する容積式の定量供給部3とを備えて構成されている。
ホッパ1は、上部から下部へ向かうに連れて縮径する逆円錐形状に構成され、上部開口部1a及び下部開口部1b夫々の横断面形状は中心軸A1を中心とする円形状とされる。
撹拌機構2は、ホッパ1内においてホッパ1の内側壁面に沿う状態で配設されて、ホッパ1内の粉体Pを撹拌する撹拌羽根2Aと、当該撹拌羽根2Aをホッパ1の中心軸A1周りに回転させる羽根駆動モータM1と、羽根駆動モータM1をホッパ1の上部開口部1aの上方に位置させて支持する取付部材2Bと、羽根駆動モータM1の回転駆動力を撹拌羽根2Aに伝動させる伝動部材2Cとを備えて構成される。
定量供給部3は、ホッパ1の下部開口部1bから供給される粉体Pを下流側の吸引ポンプ機構Yに所定量ずつ定量供給する容積式の定量供給部である。
具体的には、定量供給部3は、連通口3a及び排出口3bを備えたケーシング3Aと、ホッパ1の下部開口部1b及びケーシング3Aの連通口3aとを連通する連通部3Bと、計量回転体駆動モータM2により回転軸芯A2周りで回転駆動される状態でケーシング3A内に配設された計量回転体3Cと、スクリュー駆動モータM3により回転軸芯A3周りで回転駆動される状態でケーシング3A内に配設されたスクリュー回転体3Dとを備える。
ケーシング3Aは、概略直方体形状に形成され、水平方向(図1の左右方向)に対して45度傾斜した姿勢で、連通部3Bを介してホッパ1に接続されており、ケーシング3Aの上面に設けられたスリット状の連通口3aを介して、ホッパ1の下部開口部1bからの粉体Pをケーシング3A内に供給可能に構成されている。ケーシング3Aの側面の下部には、ケーシング3A内の粉体Pを下流側の予備混合部X3及び吸引ポンプ機構Yに排出する排出口3bが設けられ、その排出口3bには、粉体排出管4が接続されている。なお、粉体排出管4には、吸引ポンプ機構Yの供給口20aへの粉体Pの供給を停止可能なシャッタバルブ5が配設されている。
計量回転体3Cは、ケーシング3A内において連通口3aの直下に配設され、計量回転体駆動モータM2の駆動軸(図示せず)に配設した円盤部材(図示せず)に、複数(例えば、8枚)の板状隔壁(図示せず)を円盤部材の中心部を除いて放射状に等間隔に取り付けることにより、周方向で等間隔に計量枡(図示せず)を複数区画(例えば、8室)形成するように構成されている。計量枡は、計量回転体3Cの外周面及び中心部において開口するように構成されるが、計量回転体3Cの中心部には開口閉鎖部材(図示せず)が周方向に偏在して固定状に配設され、各計量枡の中心部側の開口をその回転位相に応じて閉塞或いは開放可能に構成されている。なお、粉体Pの供給量は、計量回転体3Cを回転駆動する計量回転体駆動モータM2による計量回転体3Cの回転数を変化させることで、調整できる。
スクリュー回転体3Dは、ケーシング3A内において計量回転体3Cの下部に配設され、スクリュー駆動モータM3の駆動軸(図示せず)に、外周側に螺旋状の翼部(図示せず)を有するスクリューを取り付けることにより構成されている。スクリュー回転体3Dの先端は、ケーシング3A内における排出口3bの近傍箇所に位置するように配置されている。したがって、スクリュー回転体3Dの回転により、計量回転体3Cから定量供給された粉体Pを排出口3bを介して、予備混合部X3及び吸引ポンプ機構Y側に所定量ずつ強制的に且つ連続的に供給できるように構成されている。なお、スクリュー回転体3Dの回転軸芯A3と計量回転体3Cの回転軸芯A2とは、平行(図1に示す例では、水平方向に対して45度傾斜する角度)に設定されている。
なお、分散質供給部X1の構成は、粉体Pを供給口20aを介して供給室20内に円滑に供給されるものである限りにおいて、任意の機構、例えば、漏斗状のホッパ等の機構を採用することができる。
〔液相分散媒供給部〕
液相分散媒供給部X2は、循環機構部Z1と共通のもので、後述の分離部70の円筒状容器71に混合装置の運転開始時に予め所定量の溶媒Rを貯留しておくようにする。
そして、この貯留しておいた溶媒Rを、循環路17を介して、吸引ポンプ機構Yの導入室18内に連続的に供給するように構成されている。
〔吸引ポンプ機構〕
図2に示すように、吸引ポンプ機構Yは、両端開口が前壁部10Aと後壁部10Bとで閉じられた円筒状の外周壁部10Cを備えた本体ケーシング10を備え、その本体ケーシング10の内部に同心状で回転駆動自在に設けられたロータ11と、その本体ケーシング10の内部に同心状で前壁部10Aに固定配設された円筒状のステータ12と、ロータ11を回転軸芯A4周りで回転駆動させるポンプ駆動モータM4等を備えて構成されている。
ロータ11の径方向の外方側には、複数の回転翼13が、前壁部10A側である前方側(図2の左側)に突出し且つ周方向に等間隔で並ぶ状態でロータ11と一体的に形成されている。
円筒状のステータ12には、複数の透孔12a,12bが周方向に夫々並べて備えられ、そのステータ12が、ロータ11の前方側(図2の左側)で且つ回転翼13の径方向の内側に位置させて前壁部10Aに固定配設されて、そのステータ12と本体ケーシング10の外周壁部10Cとの間に、混合室としての回転翼13が周回する環状の翼室14が形成される。
粉体Pを、回転翼13の回転により本体ケーシング10の内部に吸引導入する供給口20aが、本体ケーシング10の前壁部10Aの内面に形成された環状溝15と連通する状態で設けられている。供給口20aは、前壁部10Aの中心軸(回転軸芯A4)よりも外周側に偏倚した位置に設けられている。
粉体Pと溶媒R(分離部70の円筒状容器71に貯留され、回転翼13の回転により、循環路17を介して、本体ケーシング10の導入室18内に吸引導入される。)とが混合されて生成されたスラリーFを吐出する円筒状の吐出口16aが、本体ケーシング10の円筒状の外周壁部10Cの周方向における1箇所に形成され、その外周壁部10Cの接線方向に延びて翼室14に連通する状態で設けられており、その吐出口16aに通じる吐出路16が接続されている。なお、吐出路16は、一方側が吐出口16aに接続され、他方側が分離部70に接続されている。
吐出口16aから吐出されたスラリーFは、吐出路16を通して分離部70に供給され、分離部70にて気泡が分離される。そして、その気泡が分離されたスラリーFが未溶解スラリーFrとして循環路17を介して本体ケーシング10内に循環供給する導入口18aが、本体ケーシング10の前壁部10Aの中央部(回転軸芯A4と同心状)に設けられている。
また、ステータ12の内周側を前壁部10A側の供給室20とロータ11側の導入室18とに区画する区画板19が、ロータ11の前方側に当該ロータ11と一体回転する状態で設けられるとともに、区画板19の前壁部10A側に掻出翼21が設けられている。掻出翼21は、同心状に、周方向において均等間隔で複数(例えば、4つ。)備えられ、各掻出翼21がその先端部を環状溝15内に進入した状態でロータ11と一体的に周回可能に配設されている。
供給室20及び導入室18は、ステータ12の複数の透孔12a,12bを介して翼室14と連通されるように構成され、供給口20aが供給室20に連通し、導入口18aが導入室18に連通するように構成されている。
具体的には、供給室20と翼室14とは、ステータ12における供給室20に臨む部分に周方向に等間隔で配設された複数の供給室側透孔12aにて連通され、導入室18と翼室14とは、ステータ12における導入室18に臨む部分に周方向に等間隔で配設された複数の導入室側透孔12bにて連通されている。なお、各供給室側透孔12aは、概略円形状に形成され、供給室20の流路面積よりも複数の供給室側透孔12aの合計流路面積が小さくなるように設定されており、また、各導入室側透孔12bは、概略楕円形状に形成され、導入室18の流路面積よりも複数の導入室側透孔12bの合計流路面積が小さくなるように設定されている。
吸引ポンプ機構Yの各部について、説明を加える。
ロータ11は、その前面が概ね円錐台状に膨出する形状に構成されるとともに、その外周側に、複数の回転翼13が前方に突出する状態で等間隔に並べて設けられている。なお、図2では、周方向に等間隔に10個の回転翼13が配設されている。また、この回転翼13は、内周側から外周側に向かうに連れて、回転方向後方に傾斜するようにロータ11の外周側から内周側に突出形成されており、回転翼13の先端部の内径は、ステータ12の外径よりも若干大径に形成されている。
ロータ11が、本体ケーシング10内において本体ケーシング10と同心状に位置する状態で、後壁部10Bを貫通して本体ケーシング10内に挿入されたポンプ駆動モータM4の駆動軸22に連結されて、そのポンプ駆動モータM4により回転駆動される。また、ロータ11が、その回転軸芯A4方向視において回転翼13の先端部(内径側)が回転方向で前側となる向きに回転駆動されることにより、回転翼13の回転方向の後側となる面(背面)には、いわゆる局所沸騰(キャビテーション)が発生するように構成されている。
区画板19は、ステータ12の内径よりも僅かに小さい外径を有する概ね漏斗状に構成されている。この漏斗状の区画板19は、具体的には、その中央部に、頂部が円筒状に突出する筒状摺接部19aにて開口された漏斗状部19bを備えるとともに、その漏斗状部19bの外周部に、前面及び後面共に本体ケーシング10の中心(回転軸芯A4)に直交する状態となる環状平板部19cを備える形状に構成されている。
そして、区画板19が、頂部の筒状摺接部19aが本体ケーシング10の前壁部10A側を向く姿勢で、周方向に等間隔を隔てた複数箇所(この実施形態では、4箇所)に配設された間隔保持部材23を介して、ロータ11の前面に取り付けられる。
したがって、ロータ11が、区画板19の筒状摺接部19aが導入口18aに摺接回転可能に嵌め込まれた状態で本体ケーシング10内に配設され、ロータ11の膨出状の前面と区画板19の後面との間に、本体ケーシング10の前壁部10A側ほど小径となる先細り状の導入室18が形成され、導入口18aが区画板19の筒状摺接部19aを介して導入室18に連通するように構成されている。また、本体ケーシング10の前壁部10Aと区画板19の前面との間に、供給口20aに連通する環状の供給室20が形成される。
そして、ロータ11が回転駆動されると、筒状摺接部19aが導入口18aに摺接する状態で、区画板19がロータ11と一体的に回転することになり、ロータ11及び区画板19が回転する状態でも、導入口18aが区画板19の筒状摺接部19aを介して導入室18に連通する状態が維持されるように構成されている。
〔循環機構部〕
循環機構部Z1は、吐出口16aに通じる吐出路16と導入室18の導入口18aとを接続する循環路17を備え、吐出口16aから吐出されたスラリーF(未溶解スラリーFr)を循環路17に流通させて、再び導入室18に循環供給させるように構成されている。
具体的には、一方が吐出口16aに通じる吐出路16には、円筒状容器71内において比重によってスラリーFを分離する(スラリーF中の気泡を分離する)ように構成された分離部70が配設されている。
分離部70は、吐出口16aに通じる吐出路16が接続される導入パイプ72を円筒状容器71の底面から内部に突出して配設し、円筒状容器71の上部を大気開放部80を介して大気に開放するとともに、下部に循環路17に接続される循環部を備え、導入パイプ72の吐出上端に、導入パイプ72から吐出されるスラリーFの流れを旋回させる捻り板73を配設して構成されている。
これにより、吸引ポンプ機構Yの吐出口16aから吐出されたスラリーF中の気泡を分離し、未溶解スラリーFr(気泡が分離された未溶解スラリーFr)を循環路17に循環させるように構成されている。
上述のとおり、分離部70の下部(下流側)に接続された循環路17は、導入室18の導入口18aに接続されるが、円筒状の導入口18aは、本体ケーシング10と同心状で、本体ケーシング10の前壁部10Aの中心部に設けられている。この導入口18aには、循環路17の内径よりも小径で、区画板19の筒状摺接部19aよりも小径となり流路面積が小さな絞り部24が形成されている。
したがって、ロータ11の回転翼13が回転することにより、吐出口16aを介してスラリーFが吐出路16に吐出されて分離部70に供給され、分離部70にて気泡が分離された未溶解スラリーFrが循環路17を流通して導入口18aに形成された絞り部24を介して導入室18内に順次導入されることになるので、絞り部24の上流側に対して本体ケーシング10内が減圧される。これにより、本体ケーシング10内は、循環路17における絞り部24の上流側及び供給口20aの上流側に対して減圧され、当該絞り部24の上流側及び供給口20aの上流側に対して負圧吸引力を作用させることができるように構成されている。
〔強制循環機構部〕
強制循環機構部Z2は、吐出路16の分離部70より上流側から分岐路90を分岐し、この分岐路90に強制循環機構91を設け、分岐路90を介して吐出路16から吸引したスラリーFの一部を混合室としての翼室14内に強制的に循環供給させるように構成されている。
この場合において、分岐路90を介して吐出路16から吸引したスラリーFを、分散質Pとの予備混合部X3、具体的には、粉体排出管4と分岐路90とを供給口20aに連通接続する予備混合部材60内に供給するようにすることが好ましい。
これにより、分散質Pの滞留や閉塞が起こることを未然に防止して、分散質Pの供給を円滑に行うようにすることができる。
また、強制循環機構91には、ダイヤフラムポンプ、モーノポンプ、スクリューポンプ等の各種ポンプを選択的に用いることができるが、特に、ダイヤフラムポンプを好適に用いることができる。
強制循環機構91に、ダイヤフラムポンプを用いることにより、ダイヤフラムポンプが発生する脈動によって、スラリーFの滞留や閉塞が起こることを有効に解消することができる。
そして、この強制循環機構部Z2は、吐出口16aから吐出するスラリーのうちの20〜80%、好ましくは、40〜60%の量のスラリーFを分岐路90を介して吐出路から吸引するようにすることができるように、分岐路90及び強制循環機構91の容量を設定するようにする。
この強制循環機構部Z2を設けることにより、吐出路16の分離部70より上流側でスラリーFの滞留や閉塞が起こることを未然に防止して、分散質P等の特性によってスラリーFの均一な循環、分散を行いにくい場合であっても、処理能率を低下させることなく、分散質Pが十分な分散が行われないまま外部に払い出されたり、スラリーFの均一な循環、分散を行うことができなくなる等の問題が生じないようにすることができる。
〔予備混合部〕
予備混合部X3は、粉体排出管4と分岐路90とを供給口20aに連通接続する予備混合部材60を備え、定量供給される粉体Pと分岐路90を介して吐出路16から吸引したスラリーFとを混合して吸引ポンプ機構Yの供給口20aに供給するように構成されている。
この予備混合部材60は、円筒状の供給口20aよりも小径に構成されて、供給口20aとの間に環状のスリット61を形成すべく供給口20aに挿入状態で配設される筒状部62及び環状のスリット61に全周にわたって連通する状態で供給口20aの外周部に環状流路63を形成する環状流路形成部64を備えて構成されている。
予備混合部材60には、粉体排出管4が筒状部62に連通する状態で接続されるとともに、分岐路90が環状流路63に対してスラリーFを接線方向に供給するように接続される。
粉体排出管4、予備混合部材60の筒状部62及び供給口20aは、それらの回転軸芯A2を供給方向が下向きとなる傾斜姿勢(水平面に対する角度が45度程度)となるように傾斜させて配置されている。
予備混合部X3にて粉体PとスラリーFとが予備混合された予備混合物Fpは、回転翼13の回転により本体ケーシング10の内部に吸引導入する供給口20aに供給される。
〔排出部〕
吸引ポンプ機構Yの翼室14の下部には、被処理物質の排出部50を形成するようにし、溶解分散処理が終了した被処理物質を吸引ポンプ機構Yから排出できるようにしている。
〔制御部〕
混合装置100に備えられる制御部は、図示しないが、CPUや記憶部等を備えた公知の演算処理装置からなり、混合装置100を構成する供給機構部X、吸引ポンプ機構Y、強制循環機構部Z2等の各機器の運転を制御可能に構成されている。
〔混合装置の動作〕
次に、この混合装置100の動作について説明する。
まず、分散質供給部X1を停止し、シャッタバルブ5を閉止して粉体排出管4を介する粉体Pの吸引を停止した状態で、液相分散媒供給部X2の分離部70の円筒状容器71から溶媒Rの供給を開始しながら、吸引ポンプ機構Y及び強制循環機構部Z2の運転を開始する。所定の運転時間が経過して、吸引ポンプ機構Y内が、負圧状態(例えば、−0.06MPa程度の真空状態)となると、シャッタバルブ5を開放する。これによって、分散質供給部X1のケーシング3A内を負圧状態(−0.06MPa程度)とし、連通部3Bの内部及びホッパ1の下部開口部1b近傍を当該負圧状態と大気圧状態との間の圧力状態にする。
そして、分散質供給部X1を作動させ、ホッパ1内に貯留された粉体Pを、撹拌羽根2Aの撹拌作用及び吸引ポンプ機構Yの負圧吸引力により、ホッパ1の下部開口部1bから定量供給部3のケーシング3A内の計量回転体3C及びスクリュー回転体3Dを介して予備混合部X3に所定量ずつ連続的に定量供給する。
したがって、予備混合部X3からは、粉体Pが筒状部62を通して供給口20aに供給されるとともに、溶媒R(混合が進むとスラリーF)が、環状のスリット61を通して切れ目のない中空円筒状の渦流の状態で供給口20aに供給され、供給口20aにより、粉体Pと溶媒Rとが予備混合され、その予備混合物Fpが環状溝15に導入される。すると、予備混合物Fpは、環状溝15に嵌め込まれて周回する掻出翼21により掻き出され、その掻き出された予備混合物Fpは、概略的には、供給室20内を区画板19における漏斗状部19bの前面と環状平板部19cの前面とに沿いながらロータ11の回転方向に流動し、さらに、ステータ12の供給室側透孔12aを通過して翼室14に流入し、翼室14内において、高速で回転する回転翼13により剪断作用を受けて解砕されたスラリーFが吐出口16aから吐出される。
吐出口16aから吐出されたスラリーFは、吐出路16を通して分離部70に供給され、分離部70において、スラリーF中の気泡を分離し、未溶解スラリーFr(気泡が分離された未溶解スラリーFr)は循環路17を通して再び吸引ポンプ機構Yの導入口18aに供給され、気泡を構成するガス(空気)は大気開放部80を介して大気に自然放出される。
未溶解スラリーFrは、分離部70から循環路17を流通して、導入口18aの絞り部24を介して流量が制限された状態で導入室18内に導入されて、再び翼室14に流入し回転翼13により再び剪断作用を受けて解砕されたスラリーFが吐出口16aから吐出される。
この場合において、強制循環機構部Z2を設け、吐出口16aから吐出するスラリーのうちの20〜80%、好ましくは、40〜60%の量のスラリーFを分岐路90を介して吐出路から吸引するようにする。
このように、強制循環機構部Z2を設けることにより、吐出路16の分離部70より上流側でスラリーFの滞留や閉塞が起こることを未然に防止して、分散質P等の特性によってスラリーFの均一な循環、分散を行いにくい場合であっても、処理能率を低下させることなく、分散質Pが十分な分散が行われないまま外部に払い出されたり、スラリーFの均一な循環、分散を行うことができなくなる等の問題が生じないようにすることができる。
溶解分散処理が終了したスラリーFは、吸引ポンプ機構Yの翼室14の下部に形成された排出部50から排出される。
〔別実施形態〕
(A)上記実施形態では、吸引ポンプ機構Yが運転している間、強制循環機構部Z2の強制循環機構91であるダイヤフラムポンプを常に運転する構成としたが、混合装置において循環するスラリーの性状等に応じて(例えば、粉体Pが溶媒Rに分散するに連れて流動性が低下(粘度が上昇)する場合等)、ダイヤフラムポンプの運転の開始及び停止のタイミングを適宜調整する構成としてもよい。
(B)上記実施形態では、粉体Pとして単一種類のCMC粉体を用いたが、必要に応じて、複数種類の粉体を混合した混合粉体を粉体Pとして用いることができる。また、粉体Pと溶媒Rとの混合比率も適宜変更することができる。さらに、同様に、溶媒Rとして単一種類の水を用いたが、必要に応じて、複数種類の液体を混合した混合液体を溶媒Rとして用いることができる。
また、粉体Pとしては、粉体であれば特に除外されるものではなく、電池電極材料等の化学原料、脱脂粉乳や小麦粉等の食品原料、医薬原料等であって、顆粒、粉体、細粒等の粉体(これら粉体の混合物を含む)を例示することができる。粉体には、粉粒体も含まれる。
(C)上記実施形態では、液相分散媒供給部X2を、循環機構部Z1と共通のものとしたが、それぞれ別に構成することもできる。
以上、本発明の混合方法及び装置について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の混合方法及び装置は、分散質等の特性によってスラリーの均一な循環、分散を行いにくい場合であっても、処理能率を低下させることなく、分散質が十分な分散が行われないまま外部に払い出されたり、スラリーの均一な循環、分散を行うことができなくなる等の問題が生じない特性を有していることから、液相分散媒に分散質を分散させることによってスラリーを生成するために用いられる混合装置、特に流動性が低い(粘度が高い)スラリーを対象とする混合装置の用途に好適に用いることができる。
10 本体ケーシング(吸引ポンプ機構)
11 ロータ
12 ステータ
12a 供給室側透孔(絞り透孔)
12b 導入室側透孔(絞り透孔)
13 回転翼
14 翼室(混合室)
16 吐出路
16a 吐出口
17 循環路
18 導入室
18a 導入口
19 区画板
20 供給室
20a 供給口
24 絞り部
50 排出部
70 分離部
80 大気開放部
90 分岐路
91 ダイヤフラムポンプ(強制循環機構)
100 混合装置
X 供給機構部
X1 分散質供給部(供給機構部)
X2 液相分散媒供給部(供給機構部)
Y 吸引ポンプ機構
Z1 循環機構部
Z2 強制循環機構部
F スラリー
Fp 予備混合物
Fr 未溶解スラリー
P 粉体(分散質)
R 溶媒(液相分散媒)

Claims (5)

  1. 回転翼の回転駆動により、分散質及び液相分散媒を供給口を介して混合室内に吸引し、液相分散媒に分散質を分散させたスラリーを生成して吐出口から吐出するようにするとともに、該吐出口に通じる吐出路に比重によってスラリーを分離する分離部を設け、該分離部に接続した循環路を介して生成されたスラリーの少なくとも一部を混合室内に循環供給するようにする混合方法において、前記吐出路の分離部より上流側から分岐路を分岐し、該分岐路に強制循環機構を設け、分岐路を介して吐出路から吸引したスラリーを混合室内に強制的に循環供給するようにすることを特徴とする混合方法。
  2. 吐出口から吐出するスラリーのうちの20〜80%の量のスラリーを分岐路を介して吐出路から吸引するようにすることを特徴とする請求項1記載の混合方法。
  3. 回転翼の回転駆動により、分散質及び液相分散媒を供給口を介して混合室内に吸引し、液相分散媒に分散質を分散させたスラリーを生成して吐出口から吐出するようにするとともに、該吐出口に通じる吐出路に比重によってスラリーを分離する分離部を設け、該分離部に接続した循環路を介して生成されたスラリーの少なくとも一部を混合室内に循環供給するようにした混合装置において、前記吐出路の分離部より上流側から分岐路を分岐し、該分岐路に強制循環機構を設け、分岐路を介して吐出路から吸引したスラリーを混合室内に強制的に循環供給するようにしたことを特徴とする混合装置。
  4. 分岐路を介して吐出路から吸引したスラリーを、分散質の供給口の位置に供給するようにしたことを特徴とする請求項3記載の混合装置。
  5. 強制循環機構が、ダイヤフラムポンプを備えてなることを特徴とする請求項3又は4記載の混合装置。
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