JP2021001819A - 送信装置及びレーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標捜索におけるサイドローブの劣化を低減し、目標捜索の確度及び精度を改善できる送信装置及びレーダ装置を提供することである。【解決手段】実施形態の送信装置は、アレイアンテナと、信号合成部と、送信部とを持つ。アレイアンテナは、複数のアンテナ素子を有する。信号合成部は、アレイアンテナで形成され異なる方向に向けられる複数の送信ビームそれぞれで送信される送信信号であって、送信ビームごとに異なる符号系列又は周波数を用いて送信信号を生成する。送信部は、送信ビームごとの送信信号をアレイアンテナから同時に送信する。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、送信装置及びレーダ装置に関する。
レーダ装置において、観測対象となる観測空間に送信ファンビームを向けた送信を行い、観測空間を分割した複数の部分空間ごとの受信ビームを組み合わせた受信マルチビームを形成した受信により、目標の捜索が行われている。送信ファンビームを向けた方向と、目標からの反射波を含む受信ビームとの組み合わせにより、目標が位置する方向などが特定される。しかし、送信ファンビームと受信マルチビームとを組み合わせた方式では、サイドローブが劣化することにより、クラッタ等の不要波の影響を受けて目標捜索の確度及び精度が低下する場合があった。
Merrill I. Skolnik, "Introduction to radar systems," McGRAW-HILL Inc., 1980, pp.428-430 吉田、「改訂 レーダ技術」、電子情報通信学会、1996年、pp.134−135 吉田、「改訂 レーダ技術」、電子情報通信学会、1996年、pp.289−291 Jian Li, Petre Stoica, "MIMO Radar Signal Processing," John Wiley & Sons, Inc., 2009, pp.1-5
本発明が解決しようとする課題は、目標捜索におけるサイドローブの劣化を低減し、目標捜索の確度及び精度を改善できる送信装置及びレーダ装置を提供することである。
実施形態の送信装置は、アレイアンテナと、信号合成部と、送信部とを持つ。アレイアンテナは、複数のアンテナ素子を有する。信号合成部は、アレイアンテナで形成され異なる方向に向けられる複数の送信ビームそれぞれで送信される送信信号であって、送信ビームごとに異なる符号系列又は周波数を用いて送信信号を生成する。送信部は、送信ビームごとの送信信号をアレイアンテナから同時に送信する。
第1の実施形態の送信装置及びレーダ装置が行う送信の概要を示す図。 第1の実施形態の送信装置及びレーダ装置で形成される送信ビームの一例を示す図。 第1の実施形態におけるレーダ装置の構成例を示す図。 第1の実施形態におけるアレイアンテナに係る座標系の一例を示す図。 第2の実施形態の送信装置及びレーダ装置が行う送信の概要を示す図。 第2の実施形態におけるレーダ装置の構成例を示す図。 第2の実施形態における周波数分割部が変調信号を生成する処理の一例を示す図。 第3の実施形態におけるレーダ装置が行う処理の概要を示す第1の図。 第3の実施形態におけるレーダ装置が行う処理の概要を示す第2の図。 第3の実施形態にけるレーダ装置の構成例を示す図。
以下、実施形態の送信装置及びレーダ装置を、図面を参照して説明する。以下の実施形態では、同一の符号を付した構成は同様の動作を行うものとして、重複する説明を適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の送信装置及びレーダ装置が行う送信の概要を示す図である。図1では、アレイアンテナのアンテナ素子番号と、送信ビームに用いる符号数と、時間とのそれぞれの軸を組み合わせた3次元において送信信号が示されている。ある時刻のパルスにおいてアンテナ素子#1〜#Nそれぞれから送信される信号は、送信ビームごとに異なる符号系列(b1,b2,…,bNt)を用いて変調された変調信号が合成(多重化)された信号である。すなわち、送信装置及びレーダ装置は、同一パルス内で複数の送信ビームの送信信号を同時に送信する。送信装置及びレーダ装置において、このような送信信号が順次送信される。送信ビームそれぞれの送信信号には異なる符号系列が割り当てられ、送信ビーム間のアイソレーションが保たれる。このような符号系列として、非特許文献1に記載のBarker符号を用いてもよいし、他の符号を用いてもよい。
図2は、第1の実施形態の送信装置及びレーダ装置で形成される送信ビームの一例を示す図である。観測対象となる観測空間を分割した複数の部分空間それぞれに対して送信ビームが向けられる。図2に示す例では、観測空間がbNt個の部分空間に分割され、部分空間それぞれに送信ビームが向けられている。なお、レーダ装置においては、送信ビームと同様に部分空間それぞれに向けられた受信ビームを含む受信マルチビームが受信DBF(Digital Beam Forming)により形成される。各受信ビームは、複数の部分空間に向けられた送信ビームのビーム指向方向と同じ方向に向けて形成される。
図3は、第1の実施形態におけるレーダ装置100の構成例を示す図である。レーダ装置100は、信号生成部1、符号変調部2、送信ビーム制御部3、ウェイト制御部4、信号合成部5、DAC(Digital-Analog Converter;ディジタル−アナログ変換器)6(6−1,6−2,…,6−N)、周波数変換器7(7−1,7−2,…,7−N)、HPA(High Power Amplifier;大電力増幅器)8(8−1,8−2,…,8−N)、サーキュレータ9(9−1,9−2,…,9−N)、N個のアンテナ素子10(10−1,10−2,…,10−N)を有するアレイアンテナ、LNA(Low Noise Amplifier;低雑音増幅器)11(11−1,11−2,…,11−N)、周波数変換器12(12−1,12−2,…,12−N)、ADC(Analog-Digital Converter;アナログ−ディジタル変換器)13(13−1,13−2,…,13−N)、信号分離部14、受信ビーム制御部15、受信ビーム形成部16、及び信号処理部17を備える。
DAC6、周波数変換器7、HPA8、サーキュレータ9、LNA11、周波数変換器12、及びADC13それぞれは、各アンテナ素子10に対応してN個ずつ備えられている。第1の実施形態の送信装置は、図3に示すレーダ装置100が備える構成のうち送信に係る構成、すなわち、信号生成部1、符号変調部2、送信ビーム制御部3、ウェイト制御部4、信号合成部5、DAC6、周波数変換器7、HPA8、及びアレイアンテナを備える。送信装置に備えられる各構成の動作は、レーダ装置100に備えられる各構成の動作と同じであるので、レーダ装置100の各構成の動作を説明して重複する説明を省略する。
信号生成部1は、入力する送信ビーム制御信号に応じて送信基準信号を生成し、生成した送信基準信号を符号変調部2へ供給する。送信基準信号は、例えば、送信ビーム制御信号で示される周波数、帯域幅、振幅を有する信号である。符号変調部2は、供給される送信基準信号に対してパルス変調を行い、更に、形成するM(=bNt)個の送信ビームごとに割り当てられた符号系列を用いた変調を行い、M個の変調信号を生成する。符号変調部2は、生成したM個の変調信号をウェイト制御部4へ供給する。符号変調部2は、パルス変調及び符号変調に加えて、送信基準信号に対して周波数変調を行ってもよい。周波数変調が行われる場合、変調信号はチャープ信号となる。
送信ビーム制御部3は、入力する送信ビーム制御信号で示されるM個の送信ビームそれぞれのビーム指向方向に対応する各アンテナ素子10の複素ウェイトを送信ウェイトとして、ウェイト制御部4へ供給する。送信ビーム制御部3は、ビーム指向方向に対応する各アンテナ素子10の複素ウェイトを、各アンテナ素子10の複素ウェイトをビーム指向方向ごとに記憶するテーブルから読み出してもよい。各アンテナ素子10の複素ウェイトは、低サイドローブ化の振幅ウェイトと、ビーム走査のための位相ウェイトとの組み合わせで定まる。
ウェイト制御部4は、符号変調部2から供給されるM個の変調信号ごとに、変調信号を生成した際に用いた符号系列に対応する送信ビームの複素ウェイトを乗算して、アンテナ素子10それぞれで送信される信号を算出する。すなわち、ウェイト制御部4は、M個の送信ビームごとに、N個のアンテナ素子10に対応する信号を算出する。ウェイト制御部4は、算出した(N×M)個の信号を信号合成部5へ供給する。信号合成部5は、ウェイト制御部4から供給される(N×M)個の信号を、N個のアンテナ素子10ごとに対応する信号を合成し、N個の合成信号を生成する。信号合成部5は、N個のアンテナ素子それぞれに対応する合成信号を、各アンテナ素子に対応するDAC6へ供給する。
DAC6それぞれは、信号合成部5から供給される合成信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、変換により得られた中間周波信号を周波数変換器7へ供給する。周波数変換器7それぞれは、供給される中間周波信号を高周波信号に変換し、高周波信号をHPA8へ供給する。HPA8それぞれは、供給される高周波信号を高出力増幅する。HPA8により増幅された高周波信号それぞれは、HPA8に対応するサーキュレータ9を経由してアンテナ素子10に供給され、アンテナ素子10から送信信号として送出される。以上の動作により、送信ビームごとに生成された高周波信号がアレイアンテナから同時に送出される。
アンテナ素子10それぞれは、対応するLNA11へ受信した受信信号を、サーキュレータ9を経由して供給する。観測空間に捜索対象の目標としての物体が位置する場合、受信信号は、高周波信号が目標にて反射された反射信号を含む。LNA11それぞれは、供給される受信信号を低雑音増幅し、増幅した受信信号を周波数変換器12へ供給する。周波数変換器12それぞれは、供給される受信信号の周波数を中間周波数へ変換し、変換により得られた中間周波数の信号をADC13へ供給する。ADC13それぞれは、中間周波数の信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、得られたディジタル信号を信号分離部14へ供給する。
信号分離部14は、アンテナ素子10それぞれに対応するADC13から供給されるN個のディジタル信号それぞれに対して、M個の送信ビームそれぞれに対応する符号系列ごとに相関処理を行う。ディジタル信号に高周波信号の成分が含まれる場合、高周波信号を送信した際の送信ビームに割り当てられた符号系列との相関処理により、ディジタル信号に含まれる高周波信号の成分が抽出される。すなわち、ディジタル信号に含まれる高周波信号の成分が符号系列との相関処理により分離される。ディジタル信号に複数の送信ビームに対応する高周波信号の成分が含まれる場合においても、相関処理によりそれぞれの高周波成分が分離される。信号分離部14は、N個のアンテナ素子10それぞれに対応するディジタル信号に対するM個の符号系列ごとの相関処理により得られる(N×M)個の分離信号を受信ビーム形成部16へ供給する。信号分離部14は、相関処理に用いるM個の符号系列を予め記憶していてもよいし、符号変調部2から取得してもよい。
受信ビーム制御部15は、受信ビーム制御信号で示されるNr個の受信ビームであって受信マルチビームを形成する受信ビームそれぞれの複素ウェイトを受信ウェイトとして、受信ビーム形成部16へ供給する。受信マルチビームを形成する受信ビームそれぞれの指向方向は、M個の送信ビームそれぞれと同じである。受信ビーム形成部16は、供給される各受信ビームの複素ウェイトを用いて、同一の符号系列で抽出されたN個の分離信号ごとに受信ビーム信号を形成する。すなわち、受信ビーム形成部16は、M個の送信ビームそれぞれで送信された高周波信号ごとに、受信ビーム信号を形成する。受信ビーム形成部16は、形成したM個の受信ビーム信号を信号処理部17へ供給する。
信号処理部17は、供給されるM個の受信ビーム信号ごとに、ビーム信号に含まれる不要波の抑圧と目標抽出処理とを行う。例えば、信号処理部17は、受信ビーム信号ごとに、CFAR処理により目標の有無を判定する。信号処理部17は、目標があると判定した場合に目標の相対速度を、受信ビーム信号と送信基準信号との周波数差から推定する。信号処理部17は、受信ビーム信号に対応する受信ビームの指向方向ごとに、目標の数と、各目標との相対距離及び相対速度とを示す目標情報を出力する。信号処理部17は、目標があると判定した受信ビームの指向方向と、目標との相対距離及び相対速度との組み合わせを目標情報として出力してもよい。
レーダ装置100において行われる送信及び受信に係る処理を以下に定式化する。図4は、第1の実施形態におけるアレイアンテナに係る座標系の一例を示す図である。XYZ軸の3次元座標系がアレイアンテナの位相中心を原点として設定されている。図4に示す座標系において、アレイアンテナが有するアンテナ素子10それぞれから送信される信号Xen(アンテナ素子の番号:n=1,2,…,N)は式(1)で与えられる。
Figure 2021001819
式(1)において、各アンテナ素子10の信号Xenに含まれ、M(=Nt)個の送信ビームそれぞれに対応する成分Xnm、すなわちウェイト制御部4が出力する信号は、式(2)で与えられる。
Figure 2021001819
式(2)において、m(=1,2,…,Nt)は送信ビームの番号を示し、fは高周波信号のキャリア周波数を示し、tはパルス幅内における時間を示す。codemは、m番目の送信ビームに割り当てられた符号系列を示す。符号系列codemの符号長は、符号系列codemで変調された信号のパルス幅と一致する。[xn,yn,zn]は、n番目のアンテナ素子10の位置座標を示す。位置座標の基準位置は、アレイアンテナの位相中心である。式(2)における[kx,ky,kz]は、式(3)で与えられる。
Figure 2021001819
式(3)において、λは高周波信号の波長を示し、AZ、ELはアレイアンテナから見た方位角(Azimuth)方向、仰角(Elevation)方向ぞれぞれの角度を示す。
式(2)において、Wanmは、m番目の送信ビームにおけるn番目のアンテナ素子に対するサイドローブ低減用のウェイトを示す。Wpnmは、m番目の送信ビームにおけるn番目のアンテナ素子に対するビーム指向方向を制御する複素ウェイトを示す。サイドローブ低減用のウェイトは、非特許文献2に記載のテイラー分布などがある。ビーム指向方向を制御する複素ウェイトWpnmは、式(4)で表現できる。
Figure 2021001819
式(4)における[kpxm,kpym,kpzm]は、式(5)で与えられる。
Figure 2021001819
式(5)において、AZm、ELmは、アレイアンテナの位相中心から見たm番目の送信ビームの方位角(Azimuth)方向、仰角(Elevation)方向それぞれのビーム指向角を示す。
式(1)で示されるように、各アンテナ素子10では、送信ビームそれぞれの信号が重畳(合成)された信号となる。重畳された信号間のアイソレーションは、符号系列(変調符号)により保たれている。
送信マルチビームで送出される送信ビーム信号(高周波信号)Ymは、式(1)で与えられる各アンテナ素子10の信号Xenを加算合成することで、式(6)で示される。
Figure 2021001819
次に、受信に係る処理を定式化する。各アンテナ素子10で受信される信号Xrnmは、式(7)となる。
Figure 2021001819
式(7)において、n(=1,2,…,N)とm(=1,2,…,Nr)とは、アンテナ素子10の番号と受信ビームの番号とをそれぞれ示す。なお、送信と受信とに用いるアンテナ素子10の数を同じNとしているが、送信に用いるアンテナ素子10の数と受信に用いるアンテナ素子10の数とが異なっていてもよい。Atgtは目標で反射した反射信号の振幅を示し、fは高周波信号のキャリア周波数を示し、ftgtは反射信号のドップラ周波数を示す。codemは、m番目の送信ビームに割り当てられた符号系列を示す。[xn,yn,zn]は、n番目のアンテナ素子10の位置座標を示す。式(7)における[kx,ky,kz]は、式(8)で与えられる。
Figure 2021001819
式(8)において、λは、反射信号の波長を示し、AZ、ELは、アレイアンテナの位相中心から見た方位角(Azimuth)方向、仰角(Elevation)方向それぞれの観測角を示す。
説明を簡単にするために目標が1つの場合を示したが、目標が複数ある場合は式(7)で示される信号Xrnmを目標数分加算することになる。信号分離部14は、式(7)で与えられる受信信号Xrnmに対する、キャリア周波数と符号系列とを用いて反射信号の分離を行い、式(9)で表される分離信号Xrnm_divを得る。
Figure 2021001819
受信ビーム形成部16は、各受信ビームに対応する受信ビーム信号Yrmを式(10)のDBF(非特許文献3)による演算で形成する。
Figure 2021001819
式(10)における、Wanmはサイドローブ低減用のウェイトを示し、Wpnmは受信ビームのビーム指向方向制御用の複素ウェイトを示す。Wpnmは、式(11)で表現できる。
Figure 2021001819
式(11)における[kpxm,kpym,kpzm]は、式(12)で与えられる。
Figure 2021001819
式(12)において、AZm、ELmは、アレイアンテナの位相中心から見たm番目の受信ビームの方位角(Azimuth)方向、仰角(Elevation)方向それぞれのビーム指向角を示す。
信号処理部17は、式(10)で得られる受信ビーム信号を用いた信号処理により、目標を検出する。
第1の実施形態におけるレーダ装置100は、複数の送信ビームを含む送信マルチビームと複数の受信ビームを含む受信マルチビームとを形成して、観測空間における目標の検出を行う。送信マルチビームと受信マルチビームとを組み合わせた処理は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)の一形態と言える(非特許文献4)。一般に、MIMOの送信及び受信の処理は、アンテナ素子レベル(エレメントスペース;Element-Space(ES))で行われる。一方で、第1の実施形態におけるレーダ装置100は、ビームレベル(ビームスペース;Beam-Space(BS))で送信及び受信の処理を行っていると言える。
ビームスペース(BS)型MIMOでは、形成する送信ビームの数と送信信号を生成する際に用いる符号系列の数とが一致している。一方、エレメントスペース(ES)型MIMOでは、形成する送信ビームの数を減らして観測空間を限定しても、使用する符号系列の数を減らすことができない。BS型MIMOは、観測空間を限定して、送信ビーム数を減らすことで、送信信号を生成する際に必要となる符号系列を減らすことができ、送信処理における演算負荷を軽減できるメリットがある。
第1の実施形態のレーダ装置100、又はレーダ装置100の送信に係る構成を有する送信装置によれば、観測対象となる観測空間を分割した複数の部分空間それぞれに向ける送信ビームのビーム幅を狭くするとともに、符号系列を利用して送信ビーム間のアイソレーションを確保することで、受信マルチビームと組み合わせた場合のサイドローブの劣化を低減させ、目標捜索の確度及び精度を改善できる。
また、レーダ装置100は、複数の送信ビームを時分割で形成せずに、複数の送信ビームを含む送信マルチビームを同時に形成する。これにより、部分空間あたりの観測時間を短くすることなく観測空間すべてを同時に観測でき、ドップラ周波数の分解能を劣化させずに観測、目標の捜索及び追尾などを行うことができる。また、レーダ装置100は、送信ビームの形成をウェイト制御部4における演算処理で行うので、送信する信号のパルス間隔や、送信ビーム数、移相器における位相量の変更に要する時間などを考慮する必要がない。そのため、レーダ装置100は、利用状況において適切な送信ビームを含む送信マルチビームの形成及び切り替えを行うことができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、異なる符号系列を用いることで、送信ビーム間のアイソレーションを確保しているが、符号系列による符号変調では充分なアイソレーションを得られない場合がある。そこで、第2の実施形態では、送信ビームに異なる周波数を割り当てることで送信ビーム間のアイソレーションを確保する送信装置及びレーダ装置について説明する。
図5は、第2の実施形態の送信装置及びレーダ装置が行う送信の概要を示す図である。図5では、アレイアンテナのアンテナ素子番号と周波数と時間とのそれぞれの軸を組み合わせた3次元において送信信号が示されている。ある時刻のパルスにおいてアンテナ素子#1〜#Nそれぞれから送信される信号は、送信ビームごとに割り当てられた異なる周波数帯域(f1,f2,…,fNt)の信号が合成された信号である。すなわち、送信装置及びレーダ装置は、同一パルス内で周波数帯域が異なる複数の送信ビームを同時に送信する。送信装置及びレーダ装置において、このような送信信号が順次送信される。
図6は、第2の実施形態におけるレーダ装置100Aの構成例を示す図である。レーダ装置100Aは、信号生成部1、周波数分割部2a、送信ビーム制御部3、ウェイト制御部4、信号合成部5、DAC6(6−1,6−2,…,6−N)、周波数変換器7(7−1,7−2,…,7−N)、HPA8(8−1,8−2,…,8−N)、サーキュレータ9(9−1,9−2,…,9−N)、N個のアンテナ素子10(10−1,10−2,…,10−N)を有するアレイアンテナ、LNA11(11−1,11−2,…,11−N)、周波数変換器12(12−1,12−2,…,12−N)、ADC13(13−1,13−2,…,13−N)、周波数分割部14a、受信ビーム制御部15、受信ビーム形成部16、及び信号処理部17を備える。第2の実施形態におけるレーダ装置100Aは、符号変調部2及び信号分離部14に代えて周波数分割部2a及び周波数分割部14aを備える点において、第1の実施形態におけるレーダ装置100と異なる。第2の実施形態における送信装置は、図6に示すレーダ装置100Aが備える構成のうち送信に係る構成、すなわち、信号生成部1、周波数分割部2a、送信ビーム制御部3、ウェイト制御部4、信号合成部5、DAC6、周波数変換器7、HPA8、及びアレイアンテナを備える。
周波数分割部2aは、送信ビーム間のアイソレーションを確保するために、送信ビームごとに割り当てられた異なる周波数帯域ごとに送信基準信号を分割して、M個の分割信号を生成する。図7は、第2の実施形態における周波数分割部2aが変調信号を生成する処理の一例を示す図である。周波数分割部2aは、信号生成部1から供給される送信基準信号に対してFFTを行い、送信基準信号を周波数軸の信号に変換する。周波数分割部2aは、M(=Nt)個の送信ビームそれぞれに割り当てられた分割帯域ごとに周波数軸の信号を帯域分割して、Nt個の分割帯域信号を生成する。周波数分割部2aは、分割帯域信号それぞれにおける分割帯域以外の帯域の成分を0埋めした後に逆FFTを行い、時間軸の信号を生成する。周波数分割部2aは、Nt個の時間軸の信号に対してパルス変調を行って変調信号を生成する。周波数分割部2aは、生成したNt個の変調信号をウェイト制御部4へ供給する。周波数分割部2aは、更に周波数変調を行い、変調信号としてチャープ信号を生成してもよい。
周波数分割部14aは、各アンテナ素子10に対応するADC13から供給されるN個のディジタル信号それぞれを、各送信ビームに割り当てられた周波数帯域に分割して(N×M)個の分割信号を生成する。周波数分割部14aは、生成した(N×M)個の分割信号を受信ビーム形成部16へ供給する。受信ビーム形成部16は、受信ビーム制御部15から供給される各受信ビームの複素ウェイトを用いて、(N×M)個の分割信号からM個の受信ビーム信号を形成する。具体的には、受信ビーム形成部16は、分割帯域ごとに対応する送信ビームとビーム指向方向が同じ受信ビームの複素ウェイトを用いたDBFにより、送信ビームに対応する分割帯域の分割信号から受信ビーム信号を形成する。
次に、レーダ装置100Aにおいて行われる送信及び受信に係る処理を以下に定式化する。アレイアンテナが有するアンテナ素子10それぞれから送信される信号Xen(アンテナ素子の番号:n=1,2,…,N)は式(13)で与えられる。
Figure 2021001819
式(13)において、各アンテナ素子10の信号Xenに含まれ、M(=Nt)個の送信ビームそれぞれに対応する成分Xnm、すなわちウェイト制御部4が出力する信号は、式(14)で与えられる。
Figure 2021001819
式(14)において、m(=1,2,…,Nt)は送信ビームの番号を示し、fは高周波信号のキャリア周波数を示し、tはパルス幅内における時間を示す。Δtは分割帯域の周波数を示し、[xn,yn,zn]は、n番目のアンテナ素子10の位置座標を示す。位置座標の基準位置は、アレイアンテナの位相中心である。
式(14)における[kx,ky,kz]は、前述の式(3)で与えられる。また、式(14)において、Wanmは、m番目の送信ビームにおけるn番目のアンテナ素子に対するサイドローブ低減用のウェイトを示す。Wpnmは、m番目の送信ビームにおけるn番目のアンテナ素子に対するビーム指向方向を制御する複素ウェイトを示し、前述の式(4)で表現できる。
式(14)におけるΔfm(m=1,2,…,M)は、各送信ビームに割り当てられる分割帯域の周波数に対応する。式(13)に示されるように、各アンテナ素子10では、送信ビームそれぞれに対応する信号が重畳(合成)された信号が送信される。第2の実施形態の送信装置及びレーダ装置100Aでは、送信ビーム間のアイソレーションを周波数分割で確保していることになる。
次に、受信に係る処理を定式化する。各アンテナ素子10で受信される信号Xrnmは、式(15)となる。
Figure 2021001819
式(15)において、n(=1,2,…,N)とm(=1,2,…,Nr)とは、アンテナ素子10の番号と受信ビームの番号とをそれぞれ示す。Atgtは、目標で反射した反射信号の振幅を示し、fは高周波信号のキャリア周波数を示し、ftgtは反射信号のドップラ周波数を示す。Δtは分割帯域の周波数を示し、[xn,yn,zn]はn番目のアンテナ素子10の位置座標を示す。式(15)における[kx,ky,kz]は、前述の式(8)で与えられる。
説明を簡単にするために目標が1つの場合を示したが、目標が複数ある場合は式(15)で示される信号Xrnmを目標数分加算することになる。周波数分割部14aは、式(15)で与えられる受信信号Xrnmに対する、キャリア周波数と各分割帯域Δfmとを用いて反射信号の周波数分離を行い、式(16)で表される分割信号Xrnm_divを得る。
Figure 2021001819
受信ビーム形成部16は、各受信ビームに対応する受信ビーム信号Yrmを式(17)のDBFによる演算で形成する。
Figure 2021001819
式(17)における[kpxm,kpym,kpzm]は、前述の式(12)で与えられる。
信号処理部17は、式(17)で得られる受信ビーム信号を用いた信号処理により、目標を検出する。
第2の実施形態におけるレーダ装置100Aは、複数の送信ビームを含む送信マルチビームと複数の受信ビームを含む受信マルチビームとを形成して、観測空間における目標の検出を行う。第2の実施形態のレーダ装置100A、又はレーダ装置100Aの送信に係る構成を有する送信装置によれば、観測対象となる観測空間を分割した複数の部分空間それぞれに向ける送信ビームのビーム幅を狭くするとともに、周波数分割により送信ビーム間のアイソレーションを確保することで、受信マルチビームと組み合わせた場合のサイドローブの劣化を低減させ、目標捜索の確度及び精度を改善できる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、周波数分割を用いたBS型MIMOについて説明した。観測空間全体に異なる送信ビームを同時に向けることにより、時分割で送信ビームを向ける場合に比べてドップラ分解能が向上する。一方、送信ビーム間のアイソレーションを確保するために周波数分割を行っていることにより、各送信ビームの周波数帯域が狭くなりレンジ分解能が低下してしまう。第3の実施形態では、低下したレンジ分解能を補う手法について説明する。
図8及び図9は、第3の実施形態におけるレーダ装置が行う処理の概要を示す図である。第3の実施形態におけるレーダ装置は、図8(a)に示すように、観測空間を分割した複数の部分空間それぞれへ形成した送信マルチビームを用いた送信と、受信マルチビームを用いた受信とを行う(Step1)。Step1における送信ビーム及び受信ビームは、空間軸−周波数軸で表すと図9(a)に示すように部分空間それぞれに向けられる。Step1における送信及び受信の処理は、第2の実施形態におけるレーダ装置100Aが行う送信及び受信の処理と同様である。
レーダ装置は、レーダ装置100Aと同様に各受信ビーム信号を用いて目標抽出処理を行う(Step2)。Step1で得られる各受信ビーム信号に対する目標抽出処理では、目標は図8(b)に示すようにレンジ軸では低い分解能で観測される。次に、レーダ装置は、観測された目標ごとに全ての送信ビームを向けた送信と、当該方向に向けた受信ビームを用いた受信とを行う(Step3)。図8に示す例では、Step2において2つの目標が抽出されているので、Step3を2回行うことになる。Step3における送信ビーム及び受信ビームは、図9(b)に示すように、目標が抽出された部分空間に向けられる。
レーダ装置は、Step3で得られた受信ビーム信号を用いて目標抽出処理を行う(Step4)。Step3で得られた受信ビーム信号には、送信に用いる全ての周波数が含まれているため、目標抽出処理により図8(d)に示すような高いレンジ分解能で目標を観測できる。レーダ装置は、Step2の目標抽出結果とStep4の目標抽出結果との相関処理を行う(Step5)。相関処理を行うことで、仮に他のレンジ−ドップラ軸に誤検出結果がある場合でも、誤検出を抑圧できる。
図10は、第3の実施形態にけるレーダ装置100Bの構成例を示す図である。レーダ装置100Bは、信号生成部1、周波数分割部2a、送信ビーム制御部3b、ウェイト制御部4、信号合成部5、DAC6(6−1,6−2,…,6−N)、周波数変換器7(7−1,7−2,…,7−N)、HPA8(8−1,8−2,…,8−N)、サーキュレータ9(9−1,9−2,…,9−N)、N個のアンテナ素子10(10−1,10−2,…,10−N)を有するアレイアンテナ、LNA11(11−1,11−2,…,11−N)、周波数変換器12(12−1,12−2,…,12−N)、ADC13(13−1,13−2,…,13−N)、周波数分割部14a、受信ビーム制御部15、受信ビーム形成部16、及び信号処理部17bを備える。第3の実施形態におけるレーダ装置100Bは、送信ビーム制御部3及び信号処理部17に代えて送信ビーム制御部3b及び信号処理部17bを備える点において、第2の実施形態におけるレーダ装置100Bと異なる。
送信ビーム制御部3bは、送信ビーム制御信号と、信号処理部17bから出力される目標情報とを入力し、送信ビーム制御信号又は目標情報に応じて各アンテナ素子10の複素ウェイトをウェイト制御部4へ供給する。送信ビーム制御部3bは、送信ビーム制御部3が行う動作に加えて、次の動作を行う。送信ビーム制御部3bは、観測空間を分割した複数の部分空間それぞれへの送信ビームを含む送信マルチビームを用いた送信にて目標が検出されたか否かの判定を目標情報に基づいて行う。目標が検出された場合、送信ビーム制御部3bは、目標が検出された方向(部分空間)にNt個全ての送信ビームを向ける複素ウェイトを選択し、選択した複素ウェイトをウェイト制御部4へ供給する。複数の目標が検出された場合、送信ビーム制御部3bは、前述の動作を目標ごとに行う。
信号処理部17bは、信号処理部17が行う動作に加えて、次の動作を行う。信号処理部17bは、全ての送信ビームが一つの方向(部分空間)に向けられた場合、当該送信ビームに応じた受信ビーム信号を用いた目標検出結果(図8(d)に相当)と、直前の送信マルチビームに応じた受信ビーム信号を用いた検出結果(図8(b)に相当)との相関処理を行う。信号処理部17bは、相関処理により取得したレンジ−ドップラ軸の相関結果に基づいて、目標の方向、目標までの相対距離、及び目標との相対速度を取得し、それらを含む目標情報を出力する。
なお、受信ビーム制御部15は、検出された目標の方向に全ての送信ビームを向けた送信が行われた場合、当該方向にビーム指向方向以外に向けた受信ビームが形成されないように受信ビーム形成部16を制御してもよい。例えば、受信ビーム制御部15は、送信ビームのビーム指向方向以外に向けた受信ビームの複素ウェイトを0(ゼロ)としてもよい。
第3の実施形態におけるレーダ装置100Bによれば、送信ビーム間のアイソレーションを周波数分割で確保した送信マルチビームと、DBFによる受信マルチビームとを組み合わせて観測空間すべてを同時に観測でき、ドップラ周波数の分解能を劣化させずに観測、目標の捜索及び追尾などを行うことができる。更に、レーダ装置100Bは、目標の方向を特定した後に行う送信では送信基準信号の全帯域を一つの送信ビームに割り当てることによりレンジ分解能を高めることができ、目標の観測、探索及び追尾などの精度を改善できる。
(変形例)
各実施形態における送信装置及びレーダ装置を説明したが、以下のように変更を加えてもよい。第1の実施形態では、ADC13から供給されるN個のディジタル信号に対して、信号分離部14が高周波信号(送信信号)の成分を抽出した後に、受信ビーム形成部16が受信ビーム信号を形成する構成を説明した。しかし、信号分離部14と受信ビーム形成部16との動作順序を入れ替えてもよい。具体的には、受信ビーム形成部16が、ADC13から供給されるN個のディジタル信号から各受信ビームに対応する受信ビーム信号を生成し、信号分離部14が、各受信ビーム信号に対して符号系列との相関処理を行い、各受信ビーム信号に含まれる高周波信号(送信信号)の成分を抽出してもよい。
また、第2及び第3の実施形態においても、周波数分割部14aと受信ビーム形成部16との動作順序を入れ替えてもよい。具体的には、受信ビーム形成部16が、ADC13から供給されるN個のディジタル信号から各受信ビームに対応する受信ビーム信号を生成し、周波数分割部14aが、各受信ビーム信号に対して分割帯域の成分を抽出することで、各受信ビーム信号に含まれる高周波信号(送信信号)の成分を抽出してもよい。
上記の実施形態における送信装置やレーダ装置は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、CPUがプログラムを実行することにより、送信基準信号の生成、送信基準信号から合成信号を生成する処理、ADC13から供給されるディジタル信号から受信ビーム信号を生成する処理を行ってもよい。CPUは、補助記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、送信装置又はレーダ装置における一部又はすべての動作を行ってもよい。また、送信装置やレーダ装置における動作のすべて又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記憶媒体である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、レイアンテナで形成され異なる方向に向けられる複数の送信ビームそれぞれで送信される送信信号であって、前記送信ビームごとに異なる符号系列又は周波数を用いて送信信号を生成する信号合成部5と、送信ビームごとの前記送信信号を前記アレイアンテナから同時に送信する送信部(DAC6、周波数変換器7及びHPA8)を持つことにより、観測対象となる観測空間を分割した複数の部分空間それぞれに向ける送信ビームのビーム幅を狭くするとともに、送信ビーム間のアイソレーションを確保して、受信マルチビームと組み合わせた場合のサイドローブの劣化を低減することができ、目標捜索の確度及び精度を改善できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…信号生成部、2…符号変調部、2a…周波数分割部、3,3b…送信ビーム制御部、4…ウェイト制御部、5…信号合成部、6…DAC、7…周波数変換器、8…HPA、9…サーキュレータ、10…アンテナ素子、11…LNA、12…周波数変換器、13…ADC、14…信号分離部、14a…周波数分割部、15…受信ビーム制御部、16…受信ビーム形成部、17,17b…信号処理部、100,100A,100B…レーダ装置

Claims (6)

  1. 複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
    前記アレイアンテナで形成され異なる方向に向けられる複数の送信ビームそれぞれで送信される送信信号であって、前記送信ビームごとに異なる符号系列又は周波数を用いて送信信号を生成する信号合成部と、
    前記送信ビームごとの前記送信信号を前記アレイアンテナから同時に送信する送信部と、
    を備える送信装置。
  2. 複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
    前記アレイアンテナで形成され異なる方向に向けられる複数の送信ビームそれぞれで送信される送信信号であって、前記送信ビームごとに異なる符号系列を用いて送信信号を生成する信号合成部と、
    前記送信ビームごとの前記送信信号を前記アレイアンテナから同時に送信する送信部と、
    前記複数のアンテナ素子それぞれで受信した受信信号から前記異なる符号系列を用いて前記送信信号を抽出する信号分離部と、
    前記アレイアンテナで形成される複数の受信ビームに応じた受信ウェイトを用いた、前記受信信号それぞれから抽出された前記送信信号の加算合成により、前記複数の受信ビームそれぞれの受信ビーム信号を生成する受信ビーム形成部と、
    前記複数の受信ビームそれぞれの受信ビーム信号に基づいて、前記送信信号を反射した物体が位置する方向を特定する信号処理部と、
    を備えるレーダ装置。
  3. 複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
    前記アレイアンテナで形成され異なる方向に向けられる複数の送信ビームそれぞれで送信される送信信号であって、前記送信ビームごとに異なる符号系列を用いて送信信号を生成する信号合成部と、
    前記送信ビームごとの前記送信信号を前記アレイアンテナから同時に送信する送信部と、
    前記アレイアンテナで形成される複数の受信ビームに応じた受信ウェイトを用いた、前記複数のアンテナ素子それぞれで受信した受信信号の加算合成により、前記複数の受信ビームそれぞれの受信ビーム信号を生成する受信ビーム形成部と、
    前記複数の受信ビームそれぞれの受信ビーム信号から前記異なる符号系列を用いて前記送信信号を抽出する信号分離部と、
    前記複数の受信ビーム信号それぞれから抽出された前記送信信号に基づいて、前記送信信号を反射した物体が位置する方向を特定する信号処理部と、
    を備えるレーダ装置。
  4. 複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
    前記アレイアンテナで形成される複数の送信ビームそれぞれで送信される送信信号であって、前記送信ビームごとに異なる周波数を用いて送信信号を生成する信号合成部と、
    前記送信ビームごとの前記送信信号を前記アレイアンテナから同時に送信する送信部と、
    前記複数のアンテナ素子それぞれで受信した受信信号を前記異なる周波数ごとの分割信号に分割する周波数分割部と、
    前記アレイアンテナで形成される複数の受信ビームに応じた受信ウェイトを用いた、前記分割信号の加算合成により、前記複数の受信ビームそれぞれの受信ビーム信号を生成する受信ビーム形成部と、
    前記複数の受信ビームそれぞれの受信ビーム信号に基づいて、前記送信信号を反射した物体が位置する方向を特定する信号処理部と、
    を備えるレーダ装置。
  5. 複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナと、
    前記アレイアンテナで形成される複数の送信ビームそれぞれで送信される送信信号であって、前記送信ビームごとに異なる周波数を用いて送信信号を生成する信号合成部と、
    前記送信ビームごとの前記送信信号を前記アレイアンテナから同時に送信する送信部と、
    前記アレイアンテナで形成される複数の受信ビームに応じた受信ウェイトを用いた、前記複数のアンテナ素子それぞれで受信した受信信号の加算合成により、前記複数の受信ビームそれぞれの受信ビーム信号を生成する受信ビーム形成部と、
    前記複数の受信ビームそれぞれの受信ビーム信号を前記異なる周波数ごとの分割信号に分割する周波数分割部と、
    前記複数の受信ビームそれぞれに対応する前記分割信号に基づいて、前記送信信号を反射した物体が位置する方向を特定する信号処理部と、
    を備えるレーダ装置。
  6. 前記信号合成部は、前記信号処理部が特定した前記物体の方向に向けた送信ビームの送信信号を前記異なる周波数ごとに生成し、
    前記送信部は、前記物体の方向に向けた送信ビームの送信信号を同時に送信し、
    前記受信ビーム形成部は、前記物体の方向に向けた受信ビームに応じた受信ウェイトを用いて、受信ビーム信号を生成し、
    前記信号処理部は、前記物体の方向に向けた受信ビームの受信ビーム信号に基づいて、前記物体の相対距離を取得する、
    請求項4又は請求項5のレーダ装置。
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