JP2021000648A - 温度範囲判別手段を備えたダイカストマシン、及び、温度範囲判別手段を備えたダイカストマシンの運転方法 - Google Patents

温度範囲判別手段を備えたダイカストマシン、及び、温度範囲判別手段を備えたダイカストマシンの運転方法 Download PDF

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伸吾 池田
崇 井尻
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Abstract

【課題】射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の温度を判別し、ダイカストマシンの製品判定をするダイカストマシンの提供。【解決手段】溶解炉から溶湯を汲み上げるラドル4と、汲み上げられた溶湯を注ぎ入れる筒状の射出スリーブ7と、射出スリーブ7内で進退する射出プランジャ8と、射出プランジャ8の進退駆動手段9と、進退駆動手段9の制御手段50とを備え、ショット毎に注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正な範囲内にあるか否かを判別する温度範囲判別手段51を備え、判別した溶湯温度が適正範囲にない場合には、そのショットでの製品が不良品の可能性があると指示する情報を制御手段50から出力するように構成したダイカストマシン1。【選択図】図1

Description

本発明は、ラドルにより射出スリーブ内に供給された溶湯を射出プランジャの前進により金型のキャビティ内へ射出充填するダイカストマシン、及び、そのダイカストマシンの運転方法に関する。
特に、ラドルにより射出スリーブ内に供給された溶湯の表面の状態(以下、「湯面状態」)により、射出スリーブ内の溶湯温度が適正な範囲内にあるか否かを判別する温度範囲判別手段を備えたダイカストマシン、及び、そのダイカストマシンの運転方法に関する。
さらに、本発明は、射出スリーブ内に供給された溶湯の温度範囲判別手段として、より具体的構成として、撮影装置により撮影された金属湯面の映像の色判別によって、溶湯温度が許容範囲内にあるか否かを判別する温度範囲判別手段として備えたダイカストマシン、及び、そのダイカストマシンの運転方法に関する。
要するに、本発明は、溶湯をラドルで汲み上げて成形するショット毎に、射出スリーブ内に供給された溶湯の温度範囲判別のために、色判別手段を備えたダイカストマシン、及び、そのダイカストマシンの運転方法に関する。
加えて、本発明は、射出スリーブ内に供給された溶湯のより正確な供給量を知るために、湯面の位置を計測する手段としての湯面検出センサ(レーザ変位センサ)を備えたダイカストマシン、及び、そのダイカストマシンの運転方法に関する。そのために、本発明は、湯面位置の計測タイミングを適正に制御することが可能な計測手段を備えたダイカストマシン、及び、計測された射出スリーブ内の湯面位置によって、射出条件を補正するダイカストマシンの運転方法に関する。
本発明の最適な実施例においては、成形のショット毎に、射出スリーブ内に実際に注ぎ入れられた溶湯の湯面の色情報により、溶湯温度が適正な温度範囲内のものか否かを判別する温度範囲判別手段を備えるのに加えて、その注ぎ入れられた溶湯の表面状態の安定を判断して、より正確な湯面位置を計測する手段を備え、さらに、注ぎ入れられた溶湯量を演算する手段(図示なし)を備えているものである。
なお、本願明細書において「湯面位置」とは、射出スリーブ内に注ぎ込まれた溶湯の表面の位置、即ち、射出スリーブの底面から湯面までの高さを意味する。これは、演算により求まるものであってもよい。
また、本願明細書において、溶湯の「湯面の状態」又は「湯面状態」とは、射出スリーブ内に実際に注ぎ入れられた溶湯の表面に照射されたレーザスポットの形状情報、及び照射レーザスポットの色情報を含んでいる。
本願明細書において、「溶湯温度の判別」とは、「溶湯温度の計測」よりは大まかな温度の判別をいい、射出スリーブ内に供給された溶湯の湯面の状態、特に、照射されたレーザスポットの色に関する情報によって、溶湯温度が大まかな温度範囲に入るか否かを判別する判別動作をいう。
本発明の一実施例においては、金型のキャビティ内に溶湯を高速で射出充填する際に、レーザ変位センサを用いて、所定のレーザビームを射出スリーブ内に供給された溶湯に対して照射し、湯面の状態を撮影装置により撮影し、撮影画像の明るさにより、注ぎ入れられた溶湯の温度が適正な温度範囲内にあるか否かを判別する温度範囲判別手段としての色判別手段を備えている。さらに具体的な実施例では、射出スリーブ内に実際に注ぎ入れられた溶湯の量を計量する手段を備える。
本発明の実施例においては、湯面状態の判別手段として、射出スリーブ内に注ぎ込まれた溶湯に照射されたレーザスポットの色、或いは形状を判断する撮影装置(スポット形状判定カメラ)を備えている。それにより、射出スリーブ内に供給された溶湯の表面に照射されたスポットの色情報から供給された溶湯の溶湯温度が適正範囲内にあるか否かの判断を可能とし、加えて、湯面位置の計測タイミングを適正に制御可能としたダイカストマシン、及び、そのダイカストマシンの運転方法を提供する。ここでは、溶湯の温度範囲が適正な範囲内にあるか否かを判別する温度範囲判別手段としての撮影手段と、溶湯の温度を計測する温度計測手段としての撮影手段と、溶湯量を計量する手段としての撮影手段とは同じ撮影手段によって構成するのが好ましい。勿論、別々の撮影手段として構成することも可能である。
一般的なダイカストマシンにおいては、溶解炉で溶融された金属材料を1ショット毎にラドルで汲み上げており、その際に、溶湯の汲み上げ量が所定量となるように制御して、汲み上げられた溶湯を射出スリーブの給湯口に給湯する方法が従来から用いられている。そして、射出スリーブ内に進退可能に設けた射出プランジャの前進動作により金型のキャビティ内へ溶湯を射出充填して、鋳造成形品の成形が行われている。
近年の、ダイカストマシンは電動化などにより高性能化が進んでおり、射出動作の安定性や繰り返し精度などが向上している。しかし、コールドチャンバーダイカストマシンの溶湯供給方法は、現在でも、ラドルを使用して溶湯を汲み上げる方法が主流である。その際、ラドルへの溶湯付着や湯こぼれなどが原因で必然的に発生するショット毎の給湯量の変動は、ダイカスト成形の射出条件の中で重要なポイントとなる充填完了位置や高速射出切替え位置を不安定化させ、製品品質へも悪影響を及ぼす大きな課題として残っている。
ここで、課題として浮上してくるのは、給湯量のバラツキと溶湯温度のバラツキに対する対策である。この種のダイカストマシンにおいては、ショット毎のラドルによる給湯量のバラツキは、金型のキャビティ内へ射出充填される溶湯の充填量の変動を引き起こし、悪い条件が重なれば、成形品の巣、湯廻り不足、強度不足等の要因ともなる。また、ショット毎の溶湯温度のバラツキも、成形品の良否に直接的に影響するものである。
このことから、この種のダイカストマシンでは、射出スリーブ内へのショット毎の正確な溶湯充填量を知ることが必要となる。これに関連しては、例えば、特許文献1及び特許文献2には、ラドルにより溶解炉から汲み上げられた溶湯量を計測するダイカストマシンが開示されている。しかしながら、前述したように、ラドル内の溶湯量を制御したとしても、ラドルへの溶湯付着や湯こぼれなどにより、実際に射出スリーブ内に注がれる溶湯量が変動するとの課題は残る。
これに関して、本発明者等は、ラドルから射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の湯面高さを計測する磁歪式湯面センサを備えるダイカストマシンを特開2018−171626号公報として開示しており、さらに、特願2018−180033(本願出願時には未公開、以下、単に「先願」という)では、レーザ変位センサ等の湯面センサを用いる実施例において、ダイカストマシンの射出スリーブ内に供給された湯面の高さを計測することによって、直接的に射出スリーブ内への給湯量を演算して計量し、ショット毎のダイカストマシンの射出条件を補正する方法に関連した出願をしている。
上記先願においては、湯面検出センサとして、磁歪式センサ、レーザ変位センサ、撮影カメラを実施例として説明している。それにより、計測結果をダイカストマシンの射出工程の制御にフィードバックするものであり、ショット毎の溶湯供給量の変動に基づいた射出条件の補正を達成するようにしたものである。そのためには、溶湯供給量の計測のタイミングをより適切なタイミングすることも考えられる。
しかし、以上のような対策を採ったとしても、供給された溶湯のショット毎の温度のバラツキに関する問題は解消されない。例えば、ダイカストマシンの起動直後は、どうしても供給された溶湯温度は低めとなり、所定数のショットを打った後でないと適正な温度範囲とならない。つまり、ダイカストマシンの適正な運転のためには、成形動作のショット毎に、射出スリーブ内に実際に注ぎ入れられた溶湯の溶湯量に加えて溶湯の温度をコントロールする必要が出てくる。しかし、射出スリーブ内に実際に注ぎ入れられた溶湯の加熱冷却等により溶湯温度自体をコントロールすることは、特殊な加熱冷却手段を備える必要があり不可能に近い。
本発明においては、ショット毎に射出スリーブ内に実際に注ぎ入れられた溶湯の温度が適正な温度範囲内にあるか否かを大まかに判別し、それが適正な温度範囲外の溶湯であると判断した場合には、その情報を制御手段から出力し、記憶手段等に記憶等しておくものである。それにより、その特定ショットにおける射出成形動作が、適正な温度範囲外にある溶湯により鋳造されたものとして、その後の当該鋳造品の管理情報として使用することを可能にするものである。
特開2011−143425号公報 特開2000−190060号公報
https://www.keyence.co.jp/products/sensor/positioning/
本発明が解決しようとする一つの課題は、射出スリーブ内に供給された金属溶融のショット毎の温度管理の適正化である。つまり、実際に射出スリーブ内に供給された溶湯のショット毎の溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かを判別して制御手段から当該不適正情報を出力して利用するものである。
また、本発明が解決しようとするもう一つの課題は、ダイカストマシンにおいて、ショット毎の給湯後・射出前の射出スリーブ内への供給溶湯量を、湯面検出センサで湯面位置を正確に計測して演算により供給湯量を計量して射出条件の補正に寄与させることである。それにより実際の給湯量に応じた射出条件をショット毎に調整することを可能とすることである。
本発明のダイカストマシンに用いるラドル式の溶湯供給方式は、従来から知られたものであり、溶解炉から溶湯を汲みあげ、ダイカストマシンに装着された射出スリーブ内に供給する方式である。このような溶湯の供給方式は、ラドルが取付けられたアームを駆動するモーターとラドルを回動させるモーターを備えている。溶解炉側では溶湯の増減により変動する湯面に対して、ラドルによる汲み上げ量を一定に保つために、ラドルを一定の深さで侵入した位置で、アーム駆動を停止させる機能が備えられている。
従来のラドル式の溶湯供給方式における給湯量の調整動作を、図8(a)〜(c)に示す。図中▼印は、溶解炉内の溶湯の湯面を示す。まず、ラドルを設定時間炉内に侵入させた後(図8(a))、ラドルを所定角度に傾斜させた状態で計測位置まで上昇させて停止し、設定時間湯切りを行うことで、ラドル内に残る溶湯の量を調整する(図8(b))。その後、溶湯がこぼれないように移送角度にラドルを回動させ、射出スリーブの給湯口上部まで溶湯を移送し(図8(c))、ラドルを回動させることで給湯動作(図示なし)を行うものである。
特許文献1及び特許文献2に開示されているダイカストマシンにおいては、ラドルにより汲み上げられた溶湯の溶湯量を把握することができる。しかし、ラドルにより汲み上げられた溶湯は、金型のキャビティに射出充填される前に、ラドルを傾けて射出スリーブ内に注ぎ入れられるものである。その際、ラドルにおける溶湯の全てを射出スリーブ内に注ぎ入れようとしたとしても、ラドル内には溶湯の一部が固着して残存してしまっていたり、湯こぼれを起こしたりしてしまうという実情がある。このことから、ラドルの動きで制御された溶湯量と、射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯量とでは差が生じることが多い。
ダイカストマシンは、上述したように、使用する機器の改良・進歩等により装置本体の停止位置精度などは向上したものの、計測時の湯切れ具合、ラドルへの溶湯付着、給湯時の湯こぼれなど、ラドルを使用することで発生する不可避的なショット毎の給湯量の変動には対応できていないものであった。つまり、実際の給湯量を制御することは、装置の精度だけでは保障できないものであり、一つの課題として残っているものである。
また、ダイカストマシンの運転の際の射出条件で、特に、高速ストロークを的確に達成するためには、理論的には、鋳造製品の体積(つまり、金型のキャビティ容積)に対して鋳込湯量を正確に制御することが大事である。特に、鋳造製品の体積や金型容積により設計上の高速射出切替位置(低速射出動作から高速射出動作への切替位置:図4の矢印B)を基準に、各ショットで最適な高速射出切替位置を導き出し、射出条件を設定することが必要である。つまり、射出プランジャの後退位置(図4の矢印A)は一定であったとしても、射出スリーブ内の給湯量が変化した場合には、高速射出切替位置は必ずしも一定位置ではなく、補正の必要があるからである。また、高速での射出は、複数の高速射出速度と位置(高速射出設定位置)が設定可能である。
しかし、ラドルでの給湯の場合には、ショット毎の給湯量のバラツキは、ラドルへの湯の付着(薄皮等)や、湯こぼれや、給湯装置の湯面検知手段への付着等、様々な要因がある。また、ポンプ等を利用した給湯法でも、炉の湯面変化や湯道管への付着や炉の湯面変化などが影響するものである。加えて、湯面検知センサ自体による計測のバラツキによる計測誤差が影響することもある。
本願発明の給湯量の管理を達成するのに好ましい実施例においては、前述したように、特に、湯面検出センサとしてレーザ変位センサを用いた例を検討したものである。例えば、レーザ変位センサの従来例としては、非特許文献1に記載されたようなセンサを用いることができる。しかしながら、このようなレーザ変位センサの場合は、対象物までの距離は受光素子上に結像されるスポットの位置の変化量を対象物の移動量に変換して計測するために、本願発明のように、ラドルで汲み上げた溶湯の湯面位置を計測しようとする場合には、湯面の波による湯面の傾斜状態(水平度)が変動することによりレーザビームの反射角度に影響を与え、計測結果のバラツキを生起する。
このような給湯量のバラツキは、高速射出切替位置(低速射出動作から高速射出動作への切替位置:図4(c)の矢印Bの位置)、複数の高速射出速度と位置(高速射出設定位置)および、充填完了直前の増圧切替位置(高速射出動作から増圧動作への切替位置:図4(d)の矢印Cの位置)に影響する。よって、ショット毎の給湯量のバラツキは、成形品の製品品質、つまり、巣、湯廻り不足、強度不足等、多大な影響を及ぼすものである。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、第一には、ショット毎のバラツキが問題となる射出スリーブ内の溶湯温度が適正な温度範囲から外れた場合には、制御手段から不適正情報を出力することにより、当該ショットにより鋳造された製品が不良製品の可能性があることを制御情報としてマーキングをすることが可能なものである。
勿論、本発明は、それに加えて、先願に対しても、溶湯の供給量を演算するための射出スリーブ内の湯面の位置の計測結果の取り込みタイミングの適否を判断して、計測時の条件変動(特に、湯面の波打ち)による影響をなくした。このように湯面の位置の計測結果の取り込みの適否を判断することにより、金型のキャビティ内に正確な量の溶湯を射出充填するために、ラドルにより汲み上げられた溶湯の量ではなくて、射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の量をショット毎に直接的に高精度でより正確に計量するものである。それにより、ショット毎に射出条件の補正が可能なダイカストマシンの射出条件の補正方法を提供することを目的とするものである。
しかしながら、このように、ショット毎に注ぎ込まれた溶融の供給量を管理したとしても、供給された溶湯の温度が適正な範囲にない場合には、良品の成形ができないものである。そこで、本発明は、ショット毎に注ぎ込まれた溶融の供給量の管理に加えて溶湯の温度の管理を行うことを課題とするものである。
本発明のダイカストマシンは、
溶解炉から溶湯を汲み上げるラドルと、該ラドルにより汲み上げられた溶湯を注ぎ入れる筒状の射出スリーブと、該射出スリーブ内で進退される射出プランジャと、該射出プランジャを進退させる進退駆動手段と、当該進退駆動手段を制御する制御手段とを備えており、当該制御手段により前記進退駆動手段を制御して前記射出プランジャを前進させることによって、前記射出スリーブ内に供給された溶湯を型閉された金型のキャビティ内に射出充填するダイカストマシンであって、
ショット毎に前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かを判別する温度範囲判別手段を備えており、当該注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正範囲にない場合には、そのショットでの製品が不良品の可能性があるとする指示情報を前記制御手段から出力するように構成したことを特徴とする。
さらに、本発明のダイカストマシンは、
前記温度範囲判別手段は、前記射出スリーブ内に供給された溶湯の湯面状態を撮影する撮影装置を備え、当該撮影装置により撮影された湯面の状態により、前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正な範囲内にあるか否かを判別することを特徴とする。
さらに、本発明のダイカストマシンは、
前記温度範囲判別手段は、前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の湯面上にレーザスポットを照射するレーザ変位センサを備え、前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の湯面上に照射されたレーザスポットにより湯面の状態を判別することによって溶湯温度が適正な範囲内にあるか否かを判別することを特徴とする。
さらに、本発明のダイカストマシンは、
前記レーザ変位センサは、前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の湯面位置を計測する湯面検出センサであり、当該湯面検出センサにより計測された金属湯面位置の計測結果を計測湯面位置として取り込むか否かを判断する計測結果取込判別手段を備えており、当該計測結果取込判別手段により取り込みを可能と判断された場合には、その計測結果を前記制御手段に対して出力するように構成したことを特徴とする。
本発明のダイカストマシンの運転方法は、
溶解炉から溶湯を汲み上げるラドルと、該ラドルにより汲み上げられた前記溶湯を注ぎ入れる筒状の射出スリーブと、該射出スリーブ内で進退される射出プランジャと、該射出プランジャを進退させる進退駆動手段と、当該進退駆動手段を制御する制御手段とを備えており、当該制御手段により前記進退駆動手段を制御して前記射出プランジャを前進させることによって、前記射出スリーブ内に供給された前記溶湯を型閉された金型のキャビティ内に射出充填するダイカストマシンの運転方法であって、
ショット毎に前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かを温度範囲判別手段により判別し、当該注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正範囲にない場合には、そのショットでの製品が不良品の可能性があるとする指示情報を前記制御手段から出力することを特徴とする。
さらに、本発明のダイカストマシンの運転方法は、
前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた前記溶湯の湯面位置を計測する湯面検出センサと、当該湯面検出センサにより計測された金属湯面位置の計測結果を計測湯面位置として取り込むか否かを判断する計測結果取込判別手段とを備えることにより、当該計測結果取込判別手段により取り込みを可能と判断された場合には、その計測結果を前記制御手段に対して指示して射出条件を補正するように構成したことを特徴とする。
さらに、本発明のダイカストマシンの運転方法は、
前記湯面検出センサによる計測結果により給湯量を演算して計量し、その計量結果に基づいて、低速射出から高速射出に切り替える高速射出切替位置、高速射出設定位置、或いは、充填完了直前の増圧切替位置の少なくとも一つの情報を補正することを特徴とする。
本発明は、一つの効果として、ショット毎に射出スリーブ内に供給された溶湯の温度が適正な温度範囲内にあるか否かを判別し、その結果を制御手段から出力することにより、不良鋳造品の発生を管理することを可能とするものである。また、本発明の他の効果としては、金型のキャビティに射出充填する溶湯量を管理できることであり、さらに他の効果としては、射出充填する溶湯の温度をより正確に管理できるものである。
本発明においては、ショット毎に金型のキャビティに射出充填される溶湯の温度が適正な温度範囲内にあるか否かを知って、ダイカスト成形動作を管理することが可能なものである。
ダイカストにより製品を成形するには、上記のように、射出スリーブ内に供給される溶湯量を管理することは必須であるが、その温度も成形品の良否を決める重要な制御因子となる。しかしながら、溶湯がラドルにより注ぎ込まれる場合には、溶湯温度が、仮にそれが低すぎる場合であっても高すぎる場合であっても、各ショットのサイクル内で加熱したり冷却したりして適正な温度に制御することはできない。そこで、本発明においては、ショット毎に射出スリーブ内に供給された溶湯の温度が適正な温度範囲内にあるか否かを判別し、適正な温度範囲内にない場合にはその情報を制御手段から出力して、後の制御にて使用することを可能とするものである。
そうであれば、溶湯温度を正確に制御できないとしても、適正な温度範囲の溶湯によって成形した製品であるか否かを判別し、適正な温度範囲内にない場合には、ダイカスト成形動作全体を制御している制御手段から出力して、当該成形品が不良品である可能性があることを後の工程に知らせるようにするのが望ましい。これにより、不良品の可能性がある製品をラインから排除することもできるし、特定の場所に集めることもできる。
さらに、本発明の一つの課題によれば、金型のキャビティに射出充填する溶湯量について、従来技術のように、ラドル内における溶湯量(射出スリーブ内に注ぎ入れられる前の溶湯量)を計測するのではなく、ラドルから実際に注ぎ入れられた射出スリーブ内の射出前の溶湯量を湯面高さに基づいて計量するものである。このようにしたことから、金型のキャビティ内に射出充填される実際の溶湯量を計量し、それにより、高速射出切替位置及び充填完了位置を高精度に制御することが可能となる。
加えて、本発明においては、計測時のスリーブ内の湯面の波の状態による水平度の変化に起因する計測のバラツキも解決することができる。つまり、ラドルによって溶湯を注ぎ入れる場合には、湯面が波立つことは避けられない。その結果、湯面に照射されたレーザスポットが波で傾斜した湯面に当たってしまい、反射光が湯面検知センサの受光素子の本来の結像位置とは相違する位置に結像してしまって誤った計測結果を出力しても、それを不適切と判断し、計測結果として取り込むことはない。そして、湯面の水平度が保たれた時に計測された計測結果を正しい計測結果として制御手段に指示することができる。
本発明は、このような射出スリーブ内に注ぎ込まれた溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かを知ることができるとともに、ショット毎の溶湯の供給量の適正なタイミングでの計量結果に基づき、各ショット毎の射出充填に係る正確な動作制御を行うことが可能となり、温度のバラツキに拠る不良品の可能性のある製品についての対応も可能となり、ひいては製造される成形品の品質にバラツキが生じることを回避することが可能となる。
本発明の一実施例としてのダイカストマシン全体を示す概略構成図である。 本発明の一実施例としてのダイカストマシンの計測・制御系の動作概念を説明するシーケンス図である。 本発明の一実施例としてのダイカストマシンの運転方法の説明フローチャートである。 本発明の一実施例としてのダイカストマシンの動作を示す説明図であり、(a)〜(d)の順に動作過程を示している。 本発明の一実施例としてのダイカストマシンの変形例を示す説明図である。 本発明の一実施例としてのダイカストマシンの更なる変形例を示す説明図である。 本発明の一実施例としての湯面センサの取付け状態を示す説明図である。 ラドル式給湯装置の計量動作を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態として、ショット毎の射出スリーブ内の溶湯温度の管理(適正温度範囲内か否か)と溶湯の供給量の管理(計測結果の取込み適否の判断を含む)をすることができるダイカストマシンの具体的構成を、図1乃至図8に基づき説明する。その際、ショット毎に溶湯供給量の計測結果としての取込み適否の判断と、計測結果に基づいたダイカストマシンの射出条件の補正方法の実施例についても図1乃至図8に基づき説明する。このように、以下の実施例では、供給された溶湯の温度管理に加えて供給量の管理も行われる実施例を説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反しない範囲で、本実施例において説明した具体的な実施態様に限らず、それ以外の当業者であれば容易に変更可能な構成のものに対しても容易に適用可能である。
説明の都合から、先に、図4(a)乃至図4(d)により、本発明の溶湯量の計量結果に基づいて、計量結果を取り込んでダイカストマシンの運転方法の射出条件の補正方法について説明する。本発明の射出条件の補正方法に使用するダイカストマシンにおいては、実際に射出スリーブに供給された溶湯量を、溶湯の湯面高さを計測し、その計測結果から演算して計量し、実際の溶湯供給量の変化に対応して射出条件を補正するものである。特に、ショット毎に高速射出切替位置(図4(c)の矢印B)及び、充填完了直前の増圧切替位置(図4(d)の矢印C)を実際に供給された溶湯量から判断し、ダイカストマシンの動作速度を切り替える位置を常に的確な位置に設定する事で、安定した高速でのダイカスト生産と製品品質を維持するものである。また、高速での射出は、詳細な図示はないが、複数の高速射出速度と位置(高速射出設定位置)が設定可能である。ここで、湯面検出センサの設置方法は限定されるものではなく、固定式のものでも良く、昇降式またはスライド式等の移動手段を持ち給湯装置との干渉を避ける構造とするものでも良い。
本発明に係る溶湯量の計量結果に基づいて、ダイカストマシンの運転方法の射出条件の補正方法に用いるダイカストマシン1は、図1に示すように、溶解炉(図示なし)から溶湯を汲み上げるラドル4と、該ラドル4により汲み上げられた溶湯が注ぎ入れられる筒状の射出スリーブ7と、射出スリーブ7内で進退される射出プランジャ8と、該射出プランジャ8を進退させる進退駆動手段9(射出シリンダ)とを備えている。該進退駆動手段9により射出プランジャ8を前進させることにより、射出スリーブ7内に有する溶湯を型閉された金型2,3のキャビティ40内に射出充填して製品成形を達成する。本発明のダイカストマシン1は、ラドル4から射出スリーブ7内に注ぎ入れられた溶湯の湯面高さを計測する湯面検出センサ10を備えている。この湯面検出センサ10は、その種類や形態が限定されるものではなく、磁歪式センサでも、レーザ式検出センサでも、撮影カメラをセンサとして用いても良い。
さらに、本発明に係る溶湯量の計量結果に基づいて、ダイカストマシン1の運転方法の射出条件の補正方法に用いるダイカストマシン1は、その実施例として、ラドル4により汲み上げられた溶湯が注がれる給湯口6を射出スリーブ7の上部に設け、給湯口6に臨んだ該給湯口の開放部に湯面検出センサ10を設けているものを説明しているが、湯面が検出されるものであれば、これに限るものではない。
さらに、本発明に係る溶湯の供給量の計量結果に基づいて、ダイカストマシンの運転方法の射出条件の補正方法に用いるダイカストマシン1は、その実施例として、射出スリーブ7内に注ぎ入れられた溶湯の湯面高さを計測するときに、湯面検出センサ10を給湯口6付近にまで垂直方向或いは水平方向に移動させる移動装置11を備えているものを説明しているが、これに限るものではなく、固定式の湯面検出センサでも良い(図5の符号20)。
さらに、本発明に係る溶湯量の計量結果に基づいて、ダイカストマシンの運転方法の射出条件の補正方法に用いるダイカストマシン1は、その実施例として、射出スリーブ7内に注ぎ入れられた溶湯の湯面高さを計測する湯面検出センサ10として、非接触式の磁歪式湯面センサを説明しているが、これに限るものではなく、レーザ式検出センサでも、撮影カメラをセンサとして用いたものでも良い。
さらに、本発明に係る溶湯の供給量の計量結果に基づいて、ダイカストマシンの運転方法の射出条件の補正方法に用いるダイカストマシン1は、ラドル4から溶湯が注ぎ入れられる射出スリーブ7内は円筒状に形成されており、その実施例として、湯面検出センサ10により計測された射出スリーブ7内に注ぎ入れられた溶湯の湯面高さh、射出スリーブ7の内径d、射出スリーブ7内の長さ寸法L(図4(d))を用いて、射出スリーブ7に注ぎ入れられた溶湯の総溶湯量を演算する演算手段59(図1)を備えている。
さらに、本発明に係る溶湯量の計量結果に基づいて、ダイカストマシンの運転方法での射出条件の補正方法に用いるダイカストマシン1は、その実施例として、湯面検出センサ10は、湯面の揺れが収まってから正確な湯面を検知することも可能である。その為には、溶湯がラドル4から射出スリーブ7内に注ぎ入れられるのが完了してから、例えば、0.1秒以上2.0秒以内(好ましくは0.5秒から1.5秒)に、溶湯の湯面高さを計測するための計測時間設定手段(図示なし)を備えることで達成できる。もちらん、計測時間設定手段を備えずに、溶湯を供給後直ちに湯面状態の検知を行うこともできる。
さらには、本発明に係る溶湯量の計量結果に基づいて、ダイカストマシンの運転方法の射出条件の補正方法においては、図2のシーケンス図及び図3のフローチャートで示すように、湯面検出センサ10の計測結果として取り込むか否かを判断することが可能である。例えば、計測時の射出スリーブ7に注ぎ入れられた湯面の水平度によって、湯面検出センサ10の計測結果として取り込むか否かを判断するものである。ここで「不適」、例えば、湯面の状態が波打っている等と判断された場合(計測結果の取り込み不可の場合)には、計測結果としては取り込まず、再度計測を行い、「適」、つまり、湯面の状態が静かである等と判断された場合(計測結果の取り込み可の場合)には、計測結果として取り込んで駆動制御を行うものである。つまり、湯面の状態が波立っていれば、湯面の水平度が保たれていないが故に、正確な計測ができていないと判断するものである。また、計測結果の取り込み可否の判断をする場合には、図3のS40でt=0を設定し、予め設定した所定時間(T)の間は、所定のサンプリングタイムで計測を行い、所定時間(T)の経過後も「不適」と判断された場合には、そのショットでの計測結果は取り込まず、位置補正制御なしで当初の制御位置での切替位置で駆動制御を行う。
本発明の実施例の射出条件の補正方法に用いるダイカストマシン1は、固定金型2と移動金型3とからなる型閉された金型のキャビティ40内へ溶湯を射出充填して成形品を製造するものである。
本発明の実施例のダイカストマシン1には、図示しない溶解炉から溶湯を汲み上げるラドル4、ラドル4を回動・移動させるリンクアーム5、ラドル4により汲み上げられた溶湯が注ぎ入れられる給湯口6が開放部として上部に形成された円筒状の射出スリーブ7、射出スリーブ7内で進退可能に設けられた射出プランジャ8、射出プランジャ8を前進・後退駆動する進退駆動手段たる射出シリンダー9、ダイカストマシン1の各種制御を行う制御手段50を備えている。この制御手段50は、射出シリンダー9の駆動、リンクアーム5を介してのラドル4の動作、後述する磁歪式湯面センサ等の湯面検出センサ10の装着された昇降又はスライド等をする移動装置11の動作制御の外、ダイカストマシン1の各種制御の全てを行う。
射出プランジャ8を前進・後退駆動するための射出シリンダー9と、当該射出シリンダー9に作動流体を供給する作動流体供給装置13との間には、射出プランジャ8の前進や後退、及び前進速度を低速や高速に切り替えることが可能な速度切替バルブ14が設けられている。また、射出シリンダー9には、当該射出シリンダー9のストロークから射出プランジャ8の位置を検出するための位置センサ15が設けられており、その位置センサ15で取得した位置情報は制御手段50において用いられている。射出プランジャ8の射出速度や圧力の制御は、制御手段50によって達成される。
本実施例のダイカストマシン1には、射出スリーブ7内に注ぎ入れられた溶湯の湯面高さh(図4(b))を計測する非接触式の磁歪式湯面センサである湯面検出センサ10を備えている。この場合は,計測された湯面位置から湯面高さhを演算する。本発明に用いる湯面検出センサ10は、本実施例での非接触式の磁歪式湯面センサに限るものではなく、他の方法、例えば、レーザ式検出センサ、撮影カメラをセンサとして用いるものでも良い。また、その設置方法も、特に限定されるものではなく、固定式、昇降式、回転式またはスライド式の何れであっても良い。本発明のように、湯面検出センサ10によって、供給された溶湯の表面状態を知り、且つ、湯面の位置の計測結果を取り込むか否かを判断した上で計測結果を取り込む構成とするためには、レーザ式検出センサ及び撮影装置(カメラ)を実施例とするものが適している。
本実施例の湯面検出センサ10は、昇降又はスライドするように構成する場合には、昇降又はスライド等をする移動装置11に装着されていて、給湯口6に臨んで該給湯口6の上方に配設される。湯面の揺れが収まってから湯面検出を行う場合には、溶湯がラドル4から射出スリーブ7内に注ぎ込まれるのが完了してから0.1秒以上2.0秒以内(特に好ましくは、0.5秒から1.5秒後)に、射出スリーブ7内の溶湯の湯面高さhを計測し、演算する。なお、このような移動式の実施例の湯面検出センサ10は計測を行うとき、昇降又はスライド等をする移動装置11により給湯口6付近まで下降される。また、湯面計測のタイミングは、射出開始前もしくは、低速射出後で高速射出前に計測するように設定することもできる。
本発明の実施例においては、射出スリーブ7内に実際に供給された溶湯量の計測は、射出スリーブ7の給湯口6の真上にレーザ変位センサである湯面検出センサ10の湯面位置の計測結果から演算により求められる。この湯面検出センサ10により湯面位置を計測するには、溶湯がラドル4から射出スリーブ7内に注ぎ込まれるのが完了してから湯面が安定する時間経過後(0.1秒以上2.0秒以内(本実施例では1.2秒後)に、射出スリーブ7の底面をゼロ点として、給湯後の湯面の高さhを計測することも可能である。そして、湯面の高さから射出スリーブ7内の溶湯充填部(図4〜7においてハッチングで示す部分)の断面積を算出し、溶湯充填部の断面積と溶湯充填部の長さL(プランジャーチップ面から当該プランジャーチップ面と対向する分流子72までの長さ)とを用いて溶湯の体積、すなわち、実際に供給された溶湯量を演算によって求めて計量する。
本発明の実施例としての湯面検出センサ10は、湯面の状態を判別するために、センサ本体からレーザ光を放ち、計測面から反射したレーザ光の角度により距離を計測するレーザ変位センサを用いるのが最適である。このような湯面検出センサ10としてのレーザ変位センサは、センサ本体からレーザ光を放ち、計測面で反射したレーザ光の角度により距離を計測するために、計測面である湯面の水平度により計測結果が大きく影響される(非特許文献1等参照)。この場合の計測対象である湯面の水平度の判定は、計測対象の湯面に投射されるレーザスポットの形状から判断することができる。つまり、投射されるレーザスポットは、約4mm×6mmの楕円形状であるので、その形状のまま投射されていれば湯面が水平であることが推定される。また、湯面が波立って傾斜状態にある際には、投射レーザスポットの照射形状が変形するので、投射レーザスポットの形状から計測タイミングの適否が判断できる。
本発明の実施例では、図1に示すように、射出スリーブ7内に供給された溶湯の表面状態(投射レーザスポットの色及び形状)の判別は、湯面に対してレーザスポットを照射するレーザ式変位センサ(湯面検出センサ10)の近傍に撮影装置30を配置することにより実施する。撮影装置30は、射出スリーブ7の給湯口6に向けた湯面検出センサ10からの投射レーザスポットを撮影し、制御手段50により、そのショットでの溶湯の表面状態の情報に基づき、溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かの判断、及び、計測結果取込みタイミングの適否の判断をする。撮影装置30は、湯面状態の取込手段として機能する。
撮影装置30は、湯面の状態を判別するために、湯面検出センサ10から射出スリーブ7内に供給された溶湯の表面に向けて照射される投射レーザスポット像を撮影する。溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かの判断は、温度範囲判別手段51としての色判別手段により行い、計測結果取込みタイミングの適否の判断は、計測結果取込判別手段52としてのレーザスポットの形状判別手段により行う。
このように、射出スリーブ7内の溶湯の温度が適正な温度範囲に入るか否かの判別は、照射されたレーザスポットの色の識別により行う。また、温度計測結果の取り込みの適否の判定は、照射されたスポット形状が、正常のスポット形状に近い場合には「適」と判定され、スポット形状が変形している場合には「不適」と判断される。レーザ式検出センサである湯面検出センサ10による計測のタイミングと、撮影装置30による投射レーザスポット情報の取込みのタイミングは略同時である必要がある。そのためには両者の操作のサンプリングタイムを同期させても良いし、撮影装置30による投射レーザスポットは連続して撮影しておき、湯面検出センサ10の計測のタイミングと同期して撮影の情報を取り込むようにしてもよい。
撮影装置30により撮影された画像は、射出スリーブ7内の溶湯の温度範囲判別手段51、及び、計測結果取込判別手段52に取り込まれる。計測結果取込判別手段52は、特定の計測タイミングでの湯面に照射されたレーザビームスポットの形状の変形により、湯面の水平度が判別され、計測結果としての取り込み適否が判断されて、計測結果の取り込みが「適」の場合には、計測結果が取り込まれる。
また、温度範囲判別手段51は、湯面に照射されたレーザスポットの明るさにより、供給された溶湯の温度が適切な温度範囲内のものか否かが判断される。制御手段50は、これらの判定情報(溶湯温度の適否、取り込みタイミングの適否)により制御される。
図2には、本発明の一実施例としてのダイカストマシンの計測・制御系の動作概念を説明するシーケンス図を示す。
湯面検出センサ10(レーザ変位センサ)は、ラドル4による溶湯の注ぎ込み終了の時点から所定のタイミングで湯面状態の計測動作を行う。撮影装置30は、湯面に投射された投射レーザスポットを撮影しており、湯面状態の計測動作と同期して、投射レーザスポット形状情報を計測結果取込判別手段52に取り込む。計測結果取込判別手段52は、投射レーザスポットの形状の変形の度合いにより、計測結果の取込みの適否を判断する。それにより、形状の変形により、計測結果が「不適」とされた場合(計測結果の取り込み不可の場合)には、再度湯面計測を行い、その結果が「適」となれば(計測結果の取り込み可の場合)、その時の計測結果を制御手段50に取り込む。そして、計測結果の取り込み可否の判断をする場合には、t=0を設定し、予め設定した所定時間(T)の間は、所定のサンプリングタイムで計測を行い、所定時間(T)の経過後も「不適」と判断された場合は、計測結果を取り込まず、位置補正制御なしで駆動制御を行う。
以上のように、溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かの判断は、温度範囲判別手段51としての色判別手段により行い、溶湯の供給量の計測結果取込みタイミングの適否の判断は、計測結果取込判別手段52としてのレーザスポットの形状判別手段により行う。それにより、温度範囲判別手段51により、溶湯温度が適正な温度範囲内にないと判断された場合には、判別結果処理手段53による処理として、当該ショットの溶湯の温度が適正な範囲外であるとする情報を出力する。また、湯面の位置情報の取込みのタイミングが適切であると判断された場合(湯面の波立ち等)には、判別結果処理手段53の処理として、そのショットでの計測結果取込みが行われる。
さらに、本発明の一実施例としてのダイカストマシン1は、撮影装置30で撮影されている湯面の色の明るさにより、温度範囲判別手段51が、溶湯温度が許容される適正な温度範囲内にあるか否かを判定している。この溶湯温度の判定においては、予め、湯面の明るさと溶湯温度との相関関係をモデルとして記憶手段16に記憶しておく。それにより、撮影装置30で撮影された湯面の明るさとモデルとを比較して、対応する表面温度を求める。温度範囲判別手段51による湯面の溶湯温度が範囲内にあるか否かの判定は、前述のレーザスポットの形状の計測結果が「適」となったときに、温度範囲判別手段51による温度範囲判別を実行し、その結果により制御手段50により所定の指示(適正な温度範囲内にないとの指示)を行う。
図3は、本発明の一実施例としてのダイカストマシンの射出条件の補正方法と成形された製品の良否判定との説明フローチャートである。
スタート(S10)からスタートすると、湯面検出センサ10により給湯量の計測が為される(S20)。具体的には、レーザ変位センサにより湯面の位置が計測される。撮影装置30により、投射レーザスポットの撮影が為され(S30)、撮影された投射レーザスポット形状の変形度合いにより、溶湯の液面水平度が判定される(S40)。その際、t=0を設定し、時間の計測を開始する。S40のステップで、湯面の計測タイミングが不適正(湯面が傾斜)と判断した場合には、計測データの取り込みは為されず給湯量の計測(S20)に戻る。この際、予め所定時間(T)を設定し、予め設定した所定時間(T)の間は、所定のサンプリングタイムで計測を行い、計測結果の適否の判断を行う。この際の時間経過の判断は、S45のステップで行う。所定時間(T)の経過後も計測結果が「不適」と判断された場合には、そこまでの計測結果を取り込まず、位置補正制御なしで駆動制御を行う(S46→S60)。いずれのタイミングでも、給湯量の計測或いは再計測(S20)の際には、湯面の計測タイミングが適正(溶湯が略水平)と判断した場合には、計測結果を正規の計測結果(計測湯面位置)として取り込み(S50)、それとほぼ同時に湯面の溶湯温度を計測して適正な温度範囲内にあるか否かを判断する(S55)。次いで、S55で計測・判断した溶湯温度に基づいた製品の良否情報(指示情報)を必要に応じて出力し、S50で取り込んだ計測結果に基づいた指示が制御手段50に向けて出され(S60)、次のサイクルに続く。次のサイクルのために、給湯量の計測(S20)に続く。
上述したように、湯面の計測タイミングが適正(湯面が略水平)と判断されて、特定のタイミングでの計測結果を正規の計測結果として取り込む(S50)と同時に、温度範囲判別手段51により、溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かの判断を行い(S55)、溶湯温度が適正な温度範囲内にないと判断されると、制御手段50から、そのときのショットによる成形が適正な範囲外の温度の湯から成形されたものであることを示す情報(指示情報)を出力する(S56)。または、温度範囲判別手段51により、溶湯温度が適正な温度範囲内にあると判断されると、温度に関する情報を出力しない。
実際に供給された溶湯量の値に基づいてダイカストマシンを制御する制御手段50には、軸線方向が水平に配置された円筒状の射出スリーブ7の内径d、及び射出スリーブ7内の長さ等の寸法のデータが格納された記憶手段16が接続されている。さらに、この記憶手段16には、湯面の温度範囲の判別のために、レーザスポットが照射された湯面の明るさと溶湯温度との相関関係をモデルとして記録してある。
制御手段50に備えた演算手段59は、射出スリーブ7内に注ぎ入れられた湯面位置から得られた湯面高さhと、射出スリーブ7の内径dと、射出スリーブ7内の溶湯充填部の長さL等の寸法とを用いて、ラドル4から射出スリーブ7内に注ぎ入れられた実際の溶湯の総溶湯量を演算により計量する。湯面の温度の計測は、撮影装置30で撮影した画像と記憶手段16に記録されているモデル画像との明るさの比較により判定を行う。
次に、以上の実施例のように構成されたダイカストマシン1の動作について説明する。なお、図4において斜線で表したものは射出スリーブ7内の溶湯である。図4(a)に示すように、射出プランジャ8が後退限A、湯面検出センサ10が上昇限に位置する状態において、溶解炉から汲み上げられた溶湯が、ラドル4が傾けられることにより上部開放部の給湯口6から射出スリーブ7内に注ぎ入れられる。
この際、計測対象である湯面の波立ち、つまり水平度を考える必要がある。一つとして考えられる対応は、注ぎ入れられている最中と注ぎ入れ完了後の0.1秒未満においては、湯面が波立つことから、実施例として、溶湯が射出スリーブ7内に注ぎ入れられるのが完了してから湯面が安定する時間経過後に、湯面の乱れが収まるのを待って、湯面検出センサ10は射出スリーブ7内に注ぎ入れられた溶湯の湯面高さhを計測する手法がある。そのために、湯面検出センサ10は、図示しない計測時間設定手段を備えている。また、既に説明したように、照射されたレーザスポットの形状の変化から、湯面の波立ちの状況(水平度、つまり傾斜の程度)を判定して、計測対象となる湯面位置の計測結果の取り込みの可否を判断する方法もある。
次に、湯面検出センサ10を移動装置に設置した場合には、図4(b)に示すように、ラドル4が後退し、湯面検出センサ10が昇降又はスライド等をする移動装置11により給湯口6近くまで移動される。この状態で湯面検出センサ10により、射出スリーブ7内に注ぎ入れられた溶湯の湯面高さhが計測されると、制御手段50の演算手段59は、射出スリーブ7内に注ぎ入れられた溶湯の湯面高さhと、射出スリーブ7の内径dと、射出スリーブ7内の溶湯充填部の長さL等の寸法とを用いて、ラドル4から射出スリーブ7内に注ぎ入れられた溶湯の総溶湯量を演算する。
そして、こうして計量された溶湯量は、射出プランジャ8が後退限Aから高速射出切替位置Bまで前進される低速射出工程(図4(c))や、射出プランジャ8が高速射出切替位置Bから充填完了直前の増圧切替位置Cまで前進される高速射出工程(図4(c))における切替位置の設定において効果的に利用される。また、本発明の補正方法に使用されるダイカストマシンは、複数の高速射出速度と位置(高速射出設定位置)が設定可能であり、演算された溶湯の総溶湯量は、当該高速射出設定位置での射出速度の制御にも適用される。
次に、本発明の実施例における射出条件の補正機能を説明する。本実施例のダイカストマシンの射出工程は、一般的に低速射出から始まり、高速射出充填、増圧による加圧工程で終わる。低速射出では、金型内のガスを金型外に放出し、溶湯がゲート位置(高速射出切替位置)に到達した際に高速射出に切り替える。高速射出では、キャビティに溶湯を短時間で充填し、その後、加圧工程で迅速に加圧を行い、製品の密度(強度)を確保する。その際の射出速度の切替位置(高速射出切替位置)や加圧動作開始位置(増圧切替位置)は、製品形状や金型に合わせて前後させ、最終的には製品の品質結果を基に最良の射出条件を導きだす。ダイカストマシンに設定される射出条件は、射出工程中の射出プランジャ8の位置と圧力を検出して速度や圧力の切り替えの指令を行う。
供給された溶湯量が安定しない場合に高速射出切替位置や増圧切替位置が同じであると、ダイカストマシンの射出動作に対する金型内の溶湯の流動到達位置がショット毎に異なることになり、ガス抜きや充填状態も安定しない。本来は、一定の量の溶湯を供給することができれば問題はない。しかし、ラドル式では射出スリーブ7内に供給される溶融の変動は避けられない。そこで、射出条件の補正が必要となる。それで、本発明の射出条件の補正方法においては、ラドル給湯により給湯量が変動しても溶湯が金型内の同じ位置で速度、工程の切り替えが行えるように、実際の射出スリーブ7内の実際の溶湯量を計量し、射出動作の補正を行うものである。また、本願発明のように、湯面の波立ちの状況から、計測結果の取り込みの可否を判断する方法もある。
製品の良否は注ぎ込まれた溶湯の量を正確に管理するだけでは十分ではない。溶湯温度の管理も充分に行わないと不良品の発生が避けられない。
射出条件の補正方法の手順は、以下の通りである。
(1)基準となる射出条件を決定する
(2)湯面検出センサにより、溶湯液面高さを計測する
(3)計測のタイミングでの適正な計測結果として取り込んでよいか否かを判断する
(4)不適正な計測タイミングにおける計測結果と判定した場合には、計測結果としては取り込まずに再計測を行い、適正な計測結果と判定した場合には、その計測結果を制御対象の計測結果として取り込む
(4−1)上記(4)のステップにおいて、所定時間(T)を設定して時間tの計測を行い、再計測の時間を所定時間(T)内に留めることができる。つまり、所定時間(T)になるまでは、(4)と同じく、不適正な計測タイミングにおける計測結果と判定した場合には、計測結果としては取り込まず、再度計測を行う
(4−2)上記(4)のステップにおいて、計測結果が適正な計測結果と判定された場合には、当該計測結果を適正な計測結果と判断して取込み、そのときの湯面温度が適正な温度範囲内にない場合には、当該ショットが「適正な温度範囲内のものでない」とする情報を制御手段から出力する
(4−3)上記(4)のステップにおいて、計測結果が適正な計測結果と判定された場合には、当該計測結果を適正な計測結果と判断して取込み、そのときの湯面温度が適正な温度範囲内にある場合には、当該ショットにおける溶湯の温度についての情報を制御手段から出力しない
(5)給湯後の適正に計測された溶湯液面位置から、液面高さhを算出し、ショット毎の給湯量を演算により計量する
(6)良品成形時の溶湯の計算重量をダイカストマシンの記憶手段に記憶する
(7)ショット毎の計測結果としての計算重量と、良品成形時の計算重量との差をプランジャ径から射出ストロークに換算する
(8)換算されたストロークを射出条件の高速切替位置(高速射出切替位置)以降の設定値に対し、射出動作補正を行う
(9)適宜、溶湯の温度を計測し、溶湯温度が適切な範囲にない場合には、制御手段に対して不良品の可能性があるとする指示(指示情報)を出す
(10)上記(4−2)のステップにおいて、「適正な温度範囲内のものでない」と判断されたショットでの成形製品は、その情報を生産管理において利用する
これにより、湯面検出センサ10による適正な計測結果に基づいて高速射出切替位置、高速射出設定位置(複数位置で設定可能)、増圧切替位置が実際の給湯量の増減により、前後に補正されるように、ダイカストマシンの動作が変更される。また、起動時のように溶湯温度が上がらない状態のときには、成形品が不良品の可能性があるとする指示を制御手段に向けて出すことにより、不良品の可能性がある成形品を排除したり、別の場所に管理したりすることが可能である。
以上のように本実施例のダイカストマシン1によれば、ショット毎に溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かを判別することが可能となる。また、金型のキャビティ内に射出充填するための溶湯量の計量が、従来技術のように、ラドルにおける溶湯(射出スリーブ内に注ぎ入れられる前の溶湯)ではなく、ラドル4から注ぎ入れられた射出スリーブ7内の溶湯の計測された湯面高さに基づいて演算により計量されたものであることから、金型のキャビティ内に射出充填される溶湯量の計量を高精度に行うことが可能となる。また、レーザ変位センサから湯面に照射されたレーザスポットの形状により、溶湯液面の水平度(波立ちの度合い)を判定して、計測結果として取り込むことの適否を判断しているので、不適正な計測結果を制御因子として使用することもない。そして、このような高精度な計量結果に基づき、射出工程や高速射出工程や増圧射出工程等の射出充填に係る動作制御を正確に行うことが可能となり、不良品となる可能性のある成形品をマークすることも可能であることから、ひいては製造される成形品の品質にバラツキが生じることを回避することが可能となる。
1 ダイカストマシン
2 固定金型
3 移動金型
4 ラドル
5 リンクアーム
6 給湯口
7 射出スリーブ
72 分流子
8 射出プランジャ
9 射出シリンダー(進退駆動手段)
10 湯面検出センサ(磁歪式センサ、レーザ変位センサ、撮影カメラ)
11 移動装置(移動手段)
13 作動流体供給装置
14 速度切替バルブ
15 位置センサ
16 記憶手段
30 撮影装置
40 キャビティ
50 制御手段
51 温度範囲判別手段
52 計測結果取込判別手段
53 判別結果処理手段
59 演算手段
A 後退限
B 高速射出切替位置
C 充填完了位置、増圧切替位置
d 内径
h 湯面高さ
L 長さ

Claims (7)

  1. 溶解炉から溶湯を汲み上げるラドルと、該ラドルにより汲み上げられた溶湯を注ぎ入れる筒状の射出スリーブと、該射出スリーブ内で進退される射出プランジャと、該射出プランジャを進退させる進退駆動手段と、当該進退駆動手段を制御する制御手段とを備えており、当該制御手段により前記進退駆動手段を制御して前記射出プランジャを前進させることによって、前記射出スリーブ内に供給された溶湯を型閉された金型のキャビティ内に射出充填するダイカストマシンであって、
    ショット毎に前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かを判別する温度範囲判別手段を備えており、当該注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正範囲にない場合には、そのショットでの製品が不良品の可能性があるとする指示情報を前記制御手段から出力するように構成したことを特徴とするダイカストマシン。
  2. 前記温度範囲判別手段は、前記射出スリーブ内に供給された溶湯の湯面状態を撮影する撮影装置を備え、当該撮影装置により撮影された湯面の状態により、前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正な範囲内にあるか否かを判別することを特徴とする請求項1記載のダイカストマシン。
  3. 前記温度範囲判別手段は、前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の湯面上にレーザスポットを照射するレーザ変位センサを備え、前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の湯面上に照射されたレーザスポットにより湯面の状態を判別することによって溶湯温度が適正な範囲内にあるか否かを判別することを特徴とする請求項1又は2記載のダイカストマシン。
  4. 前記レーザ変位センサは、前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の湯面位置を計測する湯面検出センサであり、当該湯面検出センサにより計測された金属湯面位置の計測結果を計測湯面位置として取り込むか否かを判断する計測結果取込判別手段を備えており、当該計測結果取込判別手段により取り込みを可能と判断された場合には、その計測結果を前記制御手段に対して出力するように構成したことを特徴とする請求項3記載のダイカストマシン。
  5. 溶解炉から溶湯を汲み上げるラドルと、該ラドルにより汲み上げられた前記溶湯を注ぎ入れる筒状の射出スリーブと、該射出スリーブ内で進退される射出プランジャと、該射出プランジャを進退させる進退駆動手段と、当該進退駆動手段を制御する制御手段とを備えており、当該制御手段により前記進退駆動手段を制御して前記射出プランジャを前進させることによって、前記射出スリーブ内に供給された前記溶湯を型閉された金型のキャビティ内に射出充填するダイカストマシンの運転方法であって、
    ショット毎に前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正な温度範囲内にあるか否かを温度範囲判別手段により判別し、当該注ぎ入れられた溶湯の溶湯温度が適正範囲にない場合には、そのショットでの製品が不良品の可能性があるとする指示情報を前記制御手段から出力することを特徴とするダイカストマシンの運転方法。
  6. 前記ダイカストマシンの運転方法であって、
    前記射出スリーブ内に注ぎ入れられた前記溶湯の湯面位置を計測する湯面検出センサと、当該湯面検出センサにより計測された金属湯面位置の計測結果を計測湯面位置として取り込むか否かを判断する計測結果取込判別手段とを備えることにより、当該計測結果取込判別手段により取り込みを可能と判断された場合には、その計測結果を前記制御手段に対して指示して射出条件を補正するように構成したことを特徴とする請求項5記載のダイカストマシンの運転方法。
  7. 前記湯面検出センサによる計測結果により給湯量を演算して計量し、その計量結果に基づいて、低速射出から高速射出に切り替える高速射出切替位置、高速射出設定位置、或いは、充填完了直前の増圧切替位置の少なくとも一つの情報を補正することを特徴とする請求項6記載のダイカストマシンの運転方法。
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