JP2020536197A - 振動数調整されたダンパ及び当該ダンパの製造で使用する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
・前記少なくとも1つの撓み制限器はリムと一体に形成されているため、ダンパの組み立てをより短時間で低コストで行うことができる。振動質量体の過度な移動を防ぐために別個の要素は必要なく、このような追加的な撓み制限部材を取り付けて正しく配置するために組み立て時間は必要ない。
・各撓み制限器は、関連する弾性部材の衝撃面と協働するよう配置されているため、撓み制限機構および機能は、弾性部材の挿入および結合の直接的な結果として確立され得る。弾性部材が取付開口部に取り付けられ、取付溝に入るリムによってコンソールに結合されると、撓み制限機構が確立され、所定の位置に配置される。撓み制限器は、取り付けられた弾性部材の衝撃面に対して自動的に正確に配置され、衝撃面から距離を置いて衝撃面の周りに延在する。
・いくつかの従来技術の振動数調整ダンパでは、コンソールが、少なくとも部分的に振動体を囲むハウジングを備え、ハウジングの壁が、振動体の動きを制限するために使用される。本発明の概念は、コンソールの設計に関してより高い自由度を可能にする。撓み制限機構にハウジングは必要ない。
・いくつかの先行技術の振動数調整ダンパの特定の欠点は、コンソールを形成するハウジングが1又はそれ以上の開いた側面を持ち、ハウジングが特定の方向の振動体の動きを制限するのを防いでしまうことである。撓み制限機構はコンソールの設計に依存せず、必要に応じて撓み制限器が上部の衝撃面の周りに360度延在するため、本発明の概念により、撓み制限機能が弾性部材のあらゆる可能な移動方向で動作できる。
・本発明の概念により得られるさらに別の利点は、コンソールの撓み制限器が、従来技術のような振動体または質量体ではなく弾性部材と協働するという事実にある。これにより、弾性部材の弾性特性には二重の機能がある。弾性特性は、振動数調整質量ばねシステムでばね効果を確立するためだけでなく、関連する撓み制限器とともに撓み制限機構を確立するためにも使用される。ダンパに過度の外部過渡力が加わった場合に、弾性特性により撓み制限器とのソフトなまたは弾力性のある係合が得られる。
本開示では、軸方向、半径方向、円周方向、横方向などの用語は、弾性部材またはダンパの長手方向または軸方向に対する方向に関係する。
いくつかの実施形態では、コンソールの前記少なくとも1つの取付開口部は、それぞれが関連する取付リムによってそれぞれ画定される複数の取付開口部を備えており、前記少なくとも1つの弾性部材は、複数の弾性部材を備え、各弾性部材は、関連する取付リムでコンソールに結合されている。2又はそれ以上の弾性部材を含むそのような実施形態では、コンソールは、各弾性部材に対して1つの撓み制限器を備えており、各撓み制限器は、弾性部材の関連する1つの衝撃面の周囲から距離を置いて円周方向に延びる。いくつかの実施形態では、1又はそれ以上の撓み制限弾性部材と、関連付けられた撓み制限器を持たない1又はそれ以上の弾性部材との「混合」を有することも可能である。
・一構成では、複数の弾性部材が、振動体の両側で結合されて共通の長手軸に沿って整列する第1の弾性部材および第2の弾性部材を備える。コンソールは、第1の弾性部材に関連する第1の撓み制限器と、第2の弾性制限器に関連する第2の撓み制限器とを備える。
・第2の構成では、複数の弾性部材が、長手軸が平行かつ非一致である2又はそれ以上の弾性部材であって、コンソールの共通面および振動体の共通側面に結合された2又はそれ以上の弾性部材を備える。
・上記の第1構成と第2構成とを組み合わせることができる。例として、ダンパが、それぞれ自身の撓み制限器を備えた4つの弾性部材を含んでおり、2つの弾性部材が、振動体の第1の側に互いに隣接して配置され、および2つの弾性部材が振動体の反対の第2の側に互いに隣接して配置される。この配置により、振動体の過度のねじれ運動が、組み合わせて動作する4つの撓み制限器によって効果的に防止され得る。
図1〜図3は、本発明の概念による振動数調整ダンパの第1の実施形態を示している。図示されたダンパ10は、図7cの破線の円10によって概略的に示されるように、車両のテールゲートダンパとして使用される。ダンパ10の主要な構成要素は、コンソール20と、振動体40として作用する質量体と、2つの弾性部材60とを有する。ダンパ10は、長手方向ADに沿って延び、長手方向ADに対して横方向の振動を減衰させるために使用され得る。コンソール20は、例えば、プラスチック材料(合成樹脂)、金属、または必要な強度と剛性を備えた他の適切な材料で作られる。振動体40は、鋳鉄、棒鉄、または振動減衰機能に必要な重量を呈する何らかの適切な材料で作られる。弾性部材60は、シリコーンゴムなどの適切な弾性材料から作られる。
図8aから図8cは、本発明の概念による振動数調整ダンパ10aの第2の実施形態を示している。この実施形態は、すべての本質的な態様において、第1の実施形態と同様である。唯一の差異は、第2の実施形態が、第1の実施形態の振動体40よりも小さな直径を有する振動体40aに対して設計されていることである。したがって、ハウジング21はサイズが小さく、この実施形態では、ハウジング21の湾曲壁25aの縮小した外径は、シリンダ30の外径に等しく、ダンパ10aの全長に沿って連続的な湾曲した側面を形成する。
図9aから9dは、本発明の概念による振動数調整ダンパ10bの第3の実施形態を示している。この第2の実施形態は、第1および第2の実施形態とは2つの態様が異なる。
・第一に、この実施形態のコンソールは、振動体40を囲むハウジングを有さない。代わりに、コンソールは、本質的にU字形で一体に形成され本質的に板状のベース部材90を備える。ベース部材90は、長手方向に延びる側壁91、それぞれが開口部93を有する2つの横方向に延びる端壁92、およびベース部材90を振動面に結合するために配置された2つのコネクタタブ22を有する。ベース部材90は、曲げられた金属部材またはプラスチック材料といった任意の適切な材料から作製され得る。
・第二に、この実施形態のコンソールは、第1および第2の実施形態のように単一の一体的に形成された部品で作られていない。その代わりに、各弾性部材60の取付リム28および撓み制限器30は、ベース部材90とは別個の、別個のスリーブ状部材100として一体的に形成されている。本開示では、スリーブ状部材100は、コンソールの一部を形成するものとして説明されている。この実施形態のコンソールは、3つの構成要素、すなわち、U字形のベース部材90、および2つのスリーブ状部材100から構成される。
図10a〜図10dは、本発明の概念による振動数調整ダンパ10cの第4の実施形態を示す。この実施形態と前述の実施形態との間の1つの主な差異は、すべての弾性部材60が振動体の片側に配置されていることである。
図11a〜図11cは、本発明の概念による振動数調整ダンパ10dの第5の実施形態を示している。この実施形態は、振動体40が第1の実施形態のように両側で弾性部材60によって支持され、また、第4の実施形態のように、各側で2つ以上の弾性部材60によって支持されるという点で、図1〜4の第1の実施形態と図10a〜10dの第4の実施形態のある程度の組み合わせである。図11a〜図11cのダンパ10dの利点は、関連する撓み制限器30を備えた複数の弾性部材60が、振動体40の過度のねじれ運動、すなわち振動体40の長手軸の周りの過度の回転も防ぐことである。
上記で説明され、図に示されている実施形態は、特許請求の範囲から逸脱することなく、多くの方法で変更することができる。
Claims (16)
- 振動数調整ダンパであって、
振動が減衰される振動面と称される表面に結合されるように配置されたコンソールであって、取付リムによって画定される少なくとも1つの取付開口部を備えるコンソールと、
振動体と、
長手軸を有し、前記コンソールに前記弾性部材を結合するための前記リムが受容される円周方向に延びる第1の取付溝を有する基部と、前記基部から前記長手軸に沿って距離を置いて位置する上部と、を備える少なくとも1つの弾性部材であって、前記振動体に結合される少なくとも1つの弾性部材と、
を備えており、
前記弾性部材が、前記基部と前記振動体との間に位置する円周方向に延びる外側衝撃面を提供し、
前記コンソールが、さらに、前記リムと一体に形成されて前記衝撃面から距離を置いて前記衝撃面の周りで円周方向に延びる少なくとも1つの撓み制限器を備えており、
前記撓み制限器が、前記ダンパが前記衝撃面を前記撓み制限器と接触させるのに十分な外部過渡力を受けた場合、前記長手軸に対して横方向の前記弾性部材の動きの程度を制限するよう配置されており、これによって、前記長手軸に対して横方向の前記弾性部材の過度の動きを防ぐことを特徴とするダンパ。 - 請求項1に記載のダンパにおいて、
前記少なくとも1つの取付開口部が、それぞれが関連する取付リムによって画定される複数の取付開口部を備え、
前記少なくとも1つの弾性部材が複数の弾性部材を備え、各弾性部材が関連する取付リムで前記コンソールに結合されており、
前記少なくとも1つの撓み制限器が複数の撓み制限器を備え、各撓み制限器が、前記コンソールと一体に形成され、前記弾性部材から距離を置いて関連する前記弾性部材の1つの前記衝撃面の周りで円周方向に延びていることを特徴とするダンパ。 - 請求項2に記載のシステムにおいて、
前記複数の弾性部材が、前記振動体の両側で前記振動体に結合されて共通の長手軸に沿って整列する第1の弾性部材および第2の弾性部材を備えており、
前記複数の撓み制限器が、前記第1の弾性部材に関連する第1の撓み制限器と、前記第2の弾性制限器に関連する第2の撓み制限器とを備えることを特徴とするダンパ。 - 請求項2に記載のダンパにおいて、
前記複数の弾性部材が、前記長手軸が平行且つ非一致である2又はそれ以上の弾性部材であって、前記コンソールの共通面および前記振動体の共通側面に結合された2又はそれ以上の弾性部材を備えることを特徴とするダンパ。 - 請求項2〜4のいずれか一項に記載のダンパにおいて、
前記コンソールが、前記振動体が配置されて前記複数の弾性部材によって支持されるハウジングを備えており、各撓み制限器と関連する弾性部材の前記衝撃面との間の距離が、前記ダンパが前記外部過渡力を受けるときに、前記振動体が前記ハウジングに衝突するのを確実に防ぐために、十分に小さく選択されることを特徴とするダンパ。 - 請求項5に記載のダンパにおいて、
前記ハウジングが、前記ダンパの組み立て中に前記振動体が前記ハウジングの中に挿入され得る少なくとも1つの開口側を有し、前記第1および第2の撓み制限器が、相互に距離を置いて配置され、前記振動体が前記ハウジングの前記開口側を通って前記第1および第2の撓み制限器の間の位置に挿入され得ることを特徴とするダンパ。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のダンパにおいて、
前記弾性部材が、前記撓み制限器との撓み制限接触が前記衝撃面の位置で確実に発生するように、前記衝撃面で外径が増大していることを特徴とするダンパ。 - 請求項1〜7に記載のダンパにおいて、
前記少なくとも1つの撓み制限器が、前記衝撃面の周りを円周方向に360度延在することを特徴とするダンパ。 - 請求項1〜8に記載のダンパにおいて、
前記少なくとも1つの撓み制限器が、前記弾性部材から距離を置いて前記弾性部材に沿って延びる円筒壁であって、前記リムが形成されている前記コンソールの表面と一体的に形成された近位端と、前記弾性部材の前記衝撃面に位置する反対側の遠位端とを有する円筒壁を備えていることを特徴とするダンパ。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載のダンパにおいて、
前記少なくとも1つの弾性部材が、前記コンソールの一部を形成して前記撓み制限器及び前記リムが一体的に形成されたスリーブ部材に収容され且つ前記スリーブ部材に結合されており、
前記スリーブ部材が、前記コンソールのベース部材の開口に受容されており、前記ベース部材が、前記振動面に結合されるよう配置されることを特徴とするダンパ。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載のダンパにおいて、
前記弾性部材が、さらに、前記基部と前記上部との間を延在する中間壁部を備えており、 前記衝撃面が、前記上部に少なくとも部分的に形成されることを特徴とするダンパ。 - 請求項11に記載のダンパにおいて、
前記上部の衝撃面は、前記上部が前記中間壁部の肉厚よりも大きい肉厚を呈する前記長手軸に沿ったレベルに位置することを特徴とするダンパ。 - 請求項1〜12のいずれかに記載のダンパにおいて、
前記少なくとも1つの弾性部材の基部が前記弾性部材の広い部分を形成し、前記少なくとも1つの弾性部材の前記上部が前記弾性部材の狭い部分を形成することを特徴とするダンパ。 - 請求項1〜13のいずれか一項に記載のダンパにおいて、
前記少なくとも1つの弾性部材の前記上部が、円周方向に延びる第2の取付溝を有しており、
前記振動体が、前記振動体に前記弾性部材を結合するために前記上部の前記第2の取付溝に受容される内側に延びるフランジによって画定される取付開口部を提供し、
前記衝撃面が、前記第1の取付溝と前記第2の取付溝との間に軸方向に配置されていることを特徴とするダンパ。 - 振動数調整ダンパの製造に使用する方法であって、
基部と前記基部から長手軸に沿って距離を置いて位置する上部とを有する弾性部材を、コンソールの取付開口部を通して、前記基部が前記コンソールに結合され、前記コンソールと一体に形成された撓み制限器が前記弾性部材の外側衝撃面の周りで前記外側衝撃面から距離を置いて円周方向に延びている、取付位置に挿入するステップであって、前記撓み制限器と前記取付位置の前記衝撃面が、共に、前記長手軸に対して横方向の前記弾性部材の過度な動きを防ぐ撓み制限機構を形成する、ステップと、
振動体に前記弾性部材の前記上部を取り付けるステップであって、前記弾性部材と前記振動体とが共に振動数調整されたバネ質量システムを形成する、ステップと、
を備えることを特徴とする方法。 - 請求項15に記載の方法において、
前記取付位置に前記弾性部材を挿入すること、及び前記振動体に前記上部を取り付けることは、実質的に、前記コンソール及び前記振動体に関して前記弾性部材の単一の直線的動きによって実行されることを特徴とする方法。
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