JP2020536133A - 低粘度セルロースエーテル製造のための簡略化された方法 - Google Patents
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Abstract
Description
を特徴とする方法である。
初期セルロースエーテルを形成するためのセルロースエーテルのアルキル化及びエーテル化は、本発明の最も広い範囲において、限定されず、任意の方法によって行うことができる。例えば、米国特許第6261218号明細書の第3欄第9行目から第67行目には、初期セルロースエーテルを調製するための本発明における使用に適したセルロースエーテルのアルキル化及びエーテル化のために適した方法が開示されている。
アルキル化/エーテル化の塩及びその他の反応副産物を除去するために、初期セルロースエーテルを洗浄する。塩が溶解するいずれの溶媒も洗浄に適しているものの、その入手容易性と環境適合性から温水が好ましい。望ましくは、洗浄は水のみを使用し、有機溶媒を全く含まない。望ましくは、初期セルロースエーテルを、エーテル化反応器の中で及び/又はエーテル化反応器の下流で洗浄する。洗浄の前又は後に、残留有機成分を減らすために、蒸気にさらすことによりセルロースエーテルがストリッピングされてもよい。
洗浄されたセルロースエーテルは、混錬されたセルロースエーテル練り生地を形成するための混錬前に造粒されてもよく、望ましくは造粒される。造粒は、洗浄されたセルロースエーテルをより大きな粒子形態に凝集させる役割を果たす。造粒は、セルロースエーテルの造粒に適した任意の方法で行うことができる。例えば、例えばボールミル又は衝撃型粉砕機などを使用する粉砕は、造粒に適した方法である。ボールミル又は衝撃粉砕機を使用する場合の典型的な保持時間は約20〜約120分の範囲である。典型的には、洗浄されたセルロースエーテルは、質量の半分がふるい上に保持されて質量の半分がふるいを通過する粒子サイズに平均粒子サイズが対応する機械ふるいにより決定される場合、25〜1000マイクロメートルの範囲の平均粒子サイズを有する。
混錬されたセルロースエーテルの練り生地を形成するために、洗浄されたセルロースエーテルは混錬される。通常、混錬は、セルロースエーテル中の水分をセルロースエーテルの中に均質化させて練り生地状の材料を形成するために、連続的な高剪断混合によって行われる。高剪断混合に適した手段としては、二軸押出機などの混錬押出機が挙げられる。他の適切な高剪断ミキサーとしては、混練機及び造粒機が挙げられる。
混錬されたセルロースエーテルは、混錬されたセルロースエーテルが乾燥工程に供給される速度を緩衝するために、混錬工程から容器(「緩衝タンク」)に供給されてもよい。緩衝タンクの使用は、セルロースエーテル中の成分が反応するための滞留時間を与えるために望ましい。緩衝タンクの使用は、上流の供給速度の変動を抑えるためにも望ましく、その結果、混錬されたセルロースエーテルをより一定の速度で乾燥工程に供給することができる。緩衝タンク中のセルロースエーテルの滞留時間は、望ましくは1〜15分の範囲である。
初期セルロースエーテルよりも低い粘度を有する最終セルロースエーテルを得るために、混錬されたセルロースエーテル練り生地を乾燥させる。
本発明の方法は、少なくとも以下の4つの特徴によって特徴付けられる:
(i)造粒(c)、混錬(d)、混合工程(e)、及び乾燥工程(f)のうちのいずれか1つ又は2つ以上の工程の組み合わせの際に、水性触媒が添加(つまり導入)される;
(ii)造粒(c)、混錬(d)、混合工程(e)、及び乾燥工程(f)のうちのいずれか1つ又は2つ以上の工程の任意の組み合わせの際に、ペルオキシ含有酸化剤が添加(つまり導入)される;
(iii)造粒(c)、混錬(d)、及び混合工程(e)のうちのいずれか1つ又は2つ以上の任意の工程の組み合わせの際に、水性増強剤が添加(つまり導入)される;並びに
(iv)方法は、工程(a)におけるアルキル化の後、且つ工程(f)における最終セルロースエーテルを得るための混錬されたセルロースエーテルの乾燥の前に、セルロースエーテルの乾燥及び単離を含まない。
水性触媒は、水中の酸化還元活性な遷移金属系触媒である。望ましくは、触媒は、鉄塩、銅塩、及び酸化亜鉛(II)からなる群から選択される任意の1種又は任意の2種以上の組み合わせである。好ましくは、鉄塩は、硫酸鉄(II)及び硫酸鉄(III)からなる群から選択される1種以上である。好ましくは、銅塩は1種以上の硫酸銅である。望ましくは、水性触媒は、0.01重量パーセント(wt%)以上、0.0.05重量%以上、0.1重量%以上、又は0.5重量%以上であると同時に通常1重量%以下である触媒の総濃度(すなわちプロセスに導入される全ての触媒の合計)になるように導入され、ここでの触媒の重量%は乾燥セルロースエーテル成分の重量に対するものである。
ペルオキシ含有酸化剤は、望ましくは、過酸化水素、無機過硫酸塩、及び有機過硫酸塩から選択される1種又は2種以上の任意の組み合わせである。望ましくは、ペルオキシ含有酸化剤は、プロセスに導入される全触媒の重量の1倍以上、好ましくは5倍以上、更には6倍以上であると同時に典型的にはプロセスに導入される全触媒の重量の500倍以下、より典型的には100倍以下、更に典型的には50倍以下であり、30倍以下、25倍以下、更には20倍以下であってもよい総濃度(プロセスに導入される全ての過酸化物含有酸化剤の合計)でプロセスに導入される。
水性増強剤は、水中の1種又は2種以上の組み合わせであるFenton増強剤である。Fenton増強剤は、5−置換3,4−ジヒドロキシフラノン、ピロ亜硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、アスコルビン酸塩、及び二酸化硫黄からなる群から選択される任意の1種以上の成分である。適切な5−置換3,4−ジヒドロキシフラノンの例としては、アスコルビン酸及びエリソルビン酸並びにそれらの異性体が挙げられる。プロセス中に導入される水性増強剤の合計量は、望ましくは、プロセス中に導入される全触媒の重量の0.01倍以上、好ましくは0.05倍以上、より好ましくは0.08倍以上であり、0.10倍以上、1倍以上、5倍以上、10倍以上、25倍以上、50倍以上、更には75倍以上であってもよいと同時にプロセス中に導入される全触媒の重量の通常100倍以下、75倍以下、50倍以下、25倍以下、10倍以下であり、5倍以下、更には1倍以下であってもよい合計のFenton増強剤濃度(すなわちプロセス中に導入される全てのFenton増強剤の量)を得るのに十分な量である。
本発明の方法は、有利なことには、セルロースエーテルを途中で乾燥又は単離する必要なしに、セルロースエーテルを形成するためのアルキル化及びエーテル化からセルロースエーテルの粘度の低減まで常にセルロースパルプを用いる連続プロセスとすることができる。これは、本発明の方法が、セルロースエーテルを調製してからその粘度を下げるために、現在使用されている方法で必要とされている乾燥工程及び単離工程を回避することを意味する。実際、本発明の方法は、初期セルロースエーテルを形成するためのセルロースパルプのアルキル化及びエーテル化から、初期セルロースエーテルの粘度の低減及び低下した粘度のセルロースエーテルの単離までを継続する1つの連続プロセスであってもよい。その点で、本発明の方法は、工程(a)の後且つ工程(f)の前のいずれの場所においてもセルロースエーテルの乾燥及び単離が行われない。更に、工程(a)で形成されたセルロースエーテルは、工程(f)で乾燥するまで含水率を低下させることなしに本発明の方法を経ることができる。そのため、この方法は、アルキル化/エーテル化と分解(粘度低下)のための別個の反応器を必要としない。このような一工程プロセスは、中間の乾燥工程及び単離工程をなくすことにより、中〜低粘度のセルロースエーテルを製造するエネルギー効率及び時間効率を向上させる。
方法は、混錬工程(d)の最中又はその後の任意の時点で、触媒、酸化剤、及び増強剤の添加後の混錬中にクエンチャーを添加することを更に含むことができる。クエンチャーを添加すると、残留している酸化剤及び/又は触媒が消費されることにより、最終セルロースエーテル粘度に更なる安定性が付与される。
比較例(Comp Ex)A〜H及び実施例(Ex)1のそれぞれについて、Timothy Thomsonらにより米国特許第4845206号明細書に記載されている方法で、2663〜4970mPa*sの粘度、28〜30重量%のメトキシ、及び7〜12重量%のヒドロキシプロピルを有するヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えばMETHOCELTME4Mグレードのヒドロキシプロピルメチルセルロース;METHOCELはThe Dow Chemical Companyの商標である)を水和することにより、50重量%の水分レベルで200グラムのセルロースエーテルウェットケーキを準備する。
適切なセルロースエーテルを使用して、Timothy Thomsonらにより米国特許第4845206号明細書に記載されている方法で、セルロースエーテル原料ウェットケーキを準備する(表2を参照)。
・「A4M」は、2663〜4970mPa*sの粘度、27.5〜31.5重量%のメトキシを有するメチルセルロースに対応する(例えばMETHOCEL A4Mブランドのメチルセルロースエーテル)。
・「E4M」は、2663〜4970mPa*sの粘度、28〜30重量%のメトキシ、及び7〜12重量%のヒドロキシプロピルを有するヒドロキシプロピルメチルセルローに対応する(例えばMETHOCEL E4Mグレードのヒドロキシプロピルメチルセルロース)。
・「K4M」は、2663〜4970mPa*sの粘度、19〜24重量%のメトキシ、及び4〜12重量%のヒドロキシプロピルを有するヒドロキシプロピルメチルセルローに対応する(例えばMETHOCEL K4Mグレードのヒドロキシプロピルメチルセルロース)。
実施例16〜20は、乾燥プロセス中により多くの酸化剤を除去するために衝撃粉砕前に水を添加することの利点を明らかにしている。
適切な触媒、増強剤、及び酸化剤をスクリーニングするために、セルロースエーテル溶液で調査を行った。溶液相のスクリーニング調査では、分解反応は、セルロースエーテル練り生地ではなく、セルロースエーテルの小スケール溶液で行った。化学的性質は同じであるため、溶液の性能は(本発明の混錬工程中に形成されるような)セルロースエーテル練り生地の性能を反映すると見込まれる。
表4に従って、金属カチオン又は触媒種を基準として50ミリモル(mM)濃度の触媒候補の原液を調製する。
表5に酸化剤の候補を列挙する。
以下の試薬の原液20mLを1Mの濃度で調製した。(1)アスコルビン酸−NaOHでpH2(校正済みpHメーター)に緩衝、「Asc−pH2」と省略、(2)アスコルビン酸−NaOHでpH5に緩衝−「Asc−pH5」と省略、(3)クエン酸−NaOHでpH2に緩衝−「Cit−pH2」と省略、(4)クエン酸−NaOHでpH5に緩衝−「Cit−pH5」と省略、(5)過硫酸ナトリウム、「persulfate」と省略、(6)グルコース、(7)ピロ亜硫酸カリウム、「bisulfite」又は「metabisulf.」と省略、(8)エリソルビン酸、pH5に緩衝、「Ery−pH5」と省略、(9)チオ硫酸ナトリウム、「thiosulfate」と省略。実験の合間に原液を冷蔵保存した。
水中のEDTA−Na2の原液20mL(50mM)を、20mLの水中で適切な量のEDTA−Na2を撹拌することにより調製した。
0.1M水酸化ナトリウム溶液と0.05M硫酸溶液を購入したままの状態で使用した。
METHOCELTME4Mブランドのセルロースエーテルの原液を以下の通りに調製した:735mLの18.2MΩ・cm−1の水を煮立つまで加熱し、15gのMETHOCELRTME4Mブランドのセルロースエーテルを添加した。セルロースエーテルが完全に懸濁されて塊が残らなくなるまで、懸濁液をオーバーヘッドスターラーにより激しく撹拌した。溶液をゆっくり(約20rpm)で撹拌し続け、室温まで放冷した。セルロースエーテル溶液の一部(20g)を30mLのVICARガラスバイアルの中に取り分けた。
有望な化学量論のクエンチャーについては、濃度1Nの水性原液20mLを調製した。(1)1Mのアスコルビン酸−NaOHでpH=2に緩衝、(2)1Mのアスコルビン酸−NaOHでpH=5に緩衝、(3)1Mのエリソルビン酸−NaOHでpH=5に緩衝、(4)1Mの次亜リン酸ナトリウム、(5)1Mの尿素、(6)0.2Mのタンニン酸、(7)1Mのシステイン、(8)0.5Mのピロ亜硫酸カリウム、(9)1Mのチオ硫酸ナトリウム、(10)1Mのスクロース、(11)1MのDMSO、(12)クエン酸、NaOHでpH=5に緩衝。(13)次亜塩素酸ナトリウム溶液を購入したままの状態で使用した(「4〜5%の活性Cl」≒0.634MのNaOCl)。有望な触媒又はフェントン触媒分解クエンチャーを以下の通りに準備した:(1)水中の10mMのヨウ化ナトリウム、(2)水中の50mMのEDTA−Na2。ウシカタラーゼ原液は、1.25mg〜20mgの凍結乾燥物(Aldrich)を精密濾過した10mLのリン酸緩衝液(10mM、pH=7.0)に溶解させることにより、250U/mL〜10000U/mLの濃度で新たに調製した。クロコウジカビ(Aspergillus niger)カタラーゼは、MP Biomedicalsから受け取ったままの状態で使用した(≧1000U/mLの溶液)。
Baker過酸化水素試験紙は、JT Bakerから入手可能であり、1〜100mg/Lの過酸化水素の検出範囲を有する他の市販の過酸化水素試験と互換的に使用することができる。負の過酸化物浸漬試験の結果は、試験紙を用いた浸漬試験で決定した場合に、試験溶液が1mg/L未満の過酸化水素を含むことを意味する。
各実験について次の手順を使用して、表6に列挙されている48個の実験を行う。METHOCELTME4Mの2重量%溶液の20グラム(g)分をガラスバイアルに入れ、その後、該当する場合は触媒原液(100マイクロリットル、5マイクロモルの活性触媒に相当)、続いて指示されている場合には「pH調整剤」としての水酸化ナトリウム(0.1N)又は硫酸(0.1N)溶液(5マイクロモルのプロトン又はヒドロキシルアニオンに相当する50マイクロリットル)を添加する。反応を300rpmで5分間撹拌し、その後30%過酸化水素(400マイクロリットル、蒸留水で約1ミリリットルに希釈、約3.92ミリモル)をシリンジで添加する。300rpm、25℃で混合しながら反応を3時間実行する。
各実験について次の手順を使用して、表7に列挙されている56個の実験を行う。METHOCELTME4Mの2重量%溶液の20グラム(g)分をガラスバイアルに入れ、その後、該当する場合は触媒原液(100マイクロリットル、5マイクロモルの活性触媒に相当)、続いて指示されている場合には「pH調整剤」としての水酸化ナトリウム(0.1N)又は硫酸(0.1N)溶液(5マイクロモルのプロトン又はヒドロキシルアニオンに相当する50マイクロリットル)を添加する。指示されている場合は、EDTA(50ミリモルの原液;5マイクロモルのEDTA−Na2に対応する100マイクロリットル)を添加し、続いてFenton増強剤(1モル濃度の原液;蒸留水で1ミリリットルに希釈された200マイクロリットル、約3.92ミリモル)を添加する。300rpmで5分間撹拌し、次いでシリンジで30%のH2O2(400マイクロリットル、蒸留水で1ミリリットルに希釈、約3.92ミリモル)を添加する。触媒なしでブランク反応を行い、過酸化水素溶液の代わりに脱イオン水を添加した。反応は300rpm、25℃で3時間行う。結果は表7及び図3〜6に示されている。
各実験について次の手順を使用して、表8に列挙されている36個の実験を行う。METHOCELTME4Mの2重量%溶液の20グラム(g)分をガラスバイアルに入れ、その後、該当する場合は触媒原液(100マイクロリットル、5マイクロモルの活性触媒に相当)、続いて指示されている場合には「pH調整剤」としての水酸化ナトリウム(0.1N)又は硫酸(0.1N)溶液(5マイクロモルのプロトン又はヒドロキシルアニオンに相当する50マイクロリットル)を添加する。指示されている場合には、Fenton増強剤(1モル濃度の原液;100マイクロリットル)を添加する。300rpmで5分間撹拌し、次いで表8に示されている酸化剤原液(H2O2150マイクロリットル;過酢酸310マイクロリットル;過硫酸ナトリウム735マイクロリットル;全て蒸留水で1ミリリットルに希釈、約1.47ミリモルの酸化剤)をシリンジで添加する。触媒なしでブランク反応を行い、過酸化水素溶液の代わりに脱イオン水を添加した。反応は300rpm、25℃で3時間行う。結果は表8及び図7〜10に示されている。
(a)クエンチャーのスクリーニングI。METHOCEL E4Mセルロースエーテルの2重量%溶液の20g分を7個の別々のガラスバイアルに入れる。8番目のガラスバイアルに、ブランクサンプルとして水を入れる。硫酸鉄(III)原液(100マイクロリットル、5マイクロモルの活性触媒に相当)に続いて硫酸溶液(0.1N)(50マイクロリットル、5マイクロモルのプロトンに相当)を添加する。陰性対照バイアルとブランクサンプルには触媒は添加しない。反応を300rpmで5分間撹拌し、次いで、陰性対照バイアルとブランクサンプル以外にシリンジで30%H2O2(400マイクロリットル、蒸留水で1ミリリットルに希釈、約3.92ミリモル)を添加する。20分後、クエンチング試験溶液(次のうちの1つを1.5ミリリットル:水性尿素1M、タンニン酸0.2M、システイン1M、ピロ亜硫酸カリウム0.5M、ヨウ化ナトリウム0.01M、チオ硫酸ナトリウム1M)を、陰性及び陽性対照バイアル並びにブランクサンプルを除いた個別のバイアルに添加した。粘度の低下を3時間記録する。ブランク、陰性及び陽性対照のサンプルと比較したヨウ化ナトリウムサンプルの分解曲線を図13に示す。Baker過酸化水素試験紙を使用した浸漬試験により、H2O2含有量を測定する。過酸化物試験紙は、ピロ亜硫酸塩、チオ硫酸塩、システイン、及び陰性対照バイアルでは陰性(クエンチが成功したことを示す)であった一方で、他のサンプルでは陽性であった。
本明細書の請求項に記載されている発明の反応速度の改善を説明するために、液相スクリーニング手法を使用して複数の酸化方法を行った。各反応について、METHOCEL E4Mの2重量%溶液20gをバイアルの中に入れ、5分間撹拌した。その後、以下に記載の添加剤を添加し、バイアル中の溶液について経時的な溶液粘度変化を記録した。
Claims (10)
- (a)初期セルロースエーテルを形成するためのセルロースのアルキル化及びエーテル化;
(b)洗浄されたセルロースエーテルを製造するための前記初期セルロースエーテルの洗浄及び濾過;
(c)任意選択的な、前記洗浄されたセルロースエーテルの造粒;
(d)混錬されたセルロースエーテル練り生地を形成するための前記洗浄されたセルロースエーテルの混錬;
(e)任意選択的な、緩衝タンクの中への前記セルロースエーテルの配置;並びに
(f)前記初期セルロースエーテルよりも粘度が低い最終セルロースエーテルを得るための前記混錬されたセルロースエーテル練り生地の乾燥;
を含むセルロースエーテルの調製方法であって、
(i)造粒(c)、混錬(d)、混合工程(e)、及び乾燥工程(f)のうちの少なくとも1つの間に酸化還元活性な遷移金属系触媒である水性触媒を導入すること;
(ii)造粒(c)、混錬(d)、混合工程(e)、及び乾燥工程(f)のうちの少なくとも1つの間にペルオキシ含有酸化剤を導入すること;
(iii)造粒(c)、混錬(d)、及び混合工程(e)のうちの少なくとも1つの間に、5−置換3,4−ジヒドロキシフラノン、ピロ亜硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、及び二酸化硫黄からなる群から選択される水性増強剤を導入すること;並びに
(iv)工程(a)でのアルキル化後且つ工程(f)で前記最終セルロースエーテルを得るために前記混錬されたセルロースエーテルを乾燥する前に、セルロースエーテルの乾燥及び単離を行わないこと;
を特徴とする方法。 - 前記触媒が、鉄塩、銅塩、及び亜鉛(II)酸化物からなる群から選択される1種の成分又は2種以上の成分の任意の組み合わせである、請求項1に記載の方法。
- 前記触媒が、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、硫酸銅、及び亜鉛(II)酸化物からなる群から選択される1種の成分又は2種以上の成分の任意の組み合わせである、請求項2に記載の方法。
- 前記ペルオキシ含有酸化剤が、過酸化水素、無機過硫酸塩、及び有機過硫酸塩からなる群から選択される1種の成分又は2種以上の成分の任意の組み合わせである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記導入される触媒の量がセルロースエーテルの重量に対して0.01〜1重量パーセントであり、前記酸化剤が前記導入される触媒の重量の1〜500倍の範囲の濃度で導入される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記セルロースエーテルが、乾燥工程(f)の間に及び/又は後に衝撃粉砕される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 水とセルロースエーテルの合計重量を基準として45〜75重量パーセントの総含水率を得るために、前記乾燥工程(f)の前に前記セルロースエーテルに水が添加される、請求項6に記載の方法。
- 前記水性増強剤がアスコルビン酸及びエリソルビン酸からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記導入される増強剤の重量が、前記導入される触媒の重量の0.01〜100倍の範囲である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 触媒、酸化剤、及び増強剤の添加後に、混錬工程(d)の間又はその後のいずれかの時点でクエンチャーを導入することを更に含む、請求項8又は9に記載の方法であって、前記クエンチャーが、分類EC1.11.1のペルオキシダーゼ、ピロ亜硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、二酸化硫黄、クエン酸、ヨウ化物塩、マンガンの酸化物及び二酸化物並びにこれらの塩、キレート剤、アスコルビン酸、並びにエリソルビン酸からなる群から選択される1種の成分又は2種以上の成分の任意の組み合わせである、方法。
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