JP2020534645A - 膜電極接合体の製造方法および積層体 - Google Patents

膜電極接合体の製造方法および積層体 Download PDF

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Abstract

本明細書は、膜電極接合体の製造方法および積層体に関する。具体的に、本明細書は、アノードと、カソードと、前記アノードとカソードとの間に備えられた電解質膜と、を含む膜電極接合体の製造方法、および前記膜電極接合体の製造中に積層される中間体である積層体に関する。

Description

本出願は、2018年1月19日付で韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10‐2018‐0007161号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に組み込まれる。
本明細書は、膜電極接合体の製造方法および積層体に関する。具体的に、本明細書は、アノードと、カソードと、前記アノードとカソードとの間に備えられた電解質膜と、を含む膜電極接合体の製造方法、および前記膜電極接合体の製造中に積層される中間体である積層体に関する。
近年、石油や石炭などのような既存のエネルギー資源の枯渇が予測され、それらに代替可能なエネルギーの必要性が高まっており、代替エネルギーの1つとして、燃料電池、金属二次電池、フロー電池などに対する関心が集中されている。
かかる代替エネルギーの1つとして、燃料電池は、高効率であり、NOおよびSOなどの公害物質を排出せず、使用される燃料が豊富であるため、関連研究が活発に行われている。
図1は、燃料電池の電気発生原理を概略的に示したものである。燃料電池において、電気を発生させる最も基本的な単位は膜電極接合体(MEA)であるが、これは、電解質膜Mと、この電解質膜Mの両面に形成されるアノードAおよびカソードCと、から構成される。燃料電池の電気発生原理を示した図1を参照すると、アノードAでは、水素またはメタノール、ブタンのような炭化水素などの燃料Fの酸化反応が起こって水素イオン(H)および電子(e)が発生し、水素イオンが、電解質膜Mを介してカソードCへ移動する。カソードCでは、電解質膜Mを介して伝達された水素イオンと、酸素のような酸化剤Oおよび電子が反応して水Wが生成される。このような反応により、外部回路への電子の移動が発生することになる。
本明細書は、膜電極接合体の製造方法および積層体を提供することを目的とする。具体的に、本明細書は、アノードと、カソードと、前記アノードとカソードとの間に備えられた電解質膜と、を含む膜電極接合体の製造方法、および前記膜電極接合体の製造中に積層される中間体である積層体を提供することを目的とする。
本明細書は、第1離型性フィルム上に第1電極触媒層を形成して第1電極フィルムを製造するステップと、第2離型性フィルム上に第2電極触媒層を形成して第2電極フィルムを製造するステップと、電解質膜を準備するステップと、前記第1電極触媒層および第2電極触媒層が形成された面がそれぞれ前記電解質膜と向い合うように、前記電解質膜の両面に前記第1電極フィルムおよび第2電極フィルムを配置するステップと、前記第1離型性フィルムのうち第1電極触媒層が形成された面の反対面に、非熱伝導性を有するパターン紙をさらに配置して積層体を形成するステップと、熱伝導性を有する2つの転写基板の間に前記積層体を配置した後、前記2つの転写基板間の圧力により前記積層体を熱接合するステップと、前記熱接合された積層体から、前記パターン紙、第1離型性フィルム、および第2離型性フィルムを除去して接合体を形成するステップと、を含む、膜電極接合体の製造方法を提供する。
また、本明細書は、第1離型性フィルム、および前記第1離型性フィルム上に備えられた第1電極触媒層を含む第1電極フィルムと、第2離型性フィルム、および前記第2離型性フィルム上に備えられた第2電極触媒層を含む第2電極フィルムと、前記第1電極フィルムと第2電極フィルムとの間に備えられた電解質膜と、前記第1離型性フィルム上に備えられた非熱伝導性を有するパターン紙と、を含み、前記第1電極触媒層および第2電極触媒層が形成された面がそれぞれ前記電解質膜と向い合うように備えられ、前記パターン紙は、前記第1離型性フィルムのうち第1電極触媒層が形成された面の反対面に備えられる、積層体を提供する。
本明細書の一実施態様に係る方法により、電極と電解質膜にパターンを形成し、それらの界面接合を向上させることができる。
本明細書の一実施態様に係る方法により、電極と電解質膜にパターンを形成し、それらの接触面積を広くすることで、性能を向上させることができる。
燃料電池の電気発生原理を示す概略的な図である。 燃料電池用膜電極接合体の構造を概略的に示した図である。 燃料電池の一実施形態を概略的に示した図である。 従来の膜電極接合体の積層体を概略的に示した図である。 本明細書に係る膜電極接合体のパターン生成方法を概略的に示した図である。 本明細書に係る熱接合ステップの過程を示した図である。 実施例1および実施例2で用いられたパターン紙を示した図である。 実施例3で用いられたパターン紙を示した図である。 RH100%条件での実施例1および比較例1に係る膜電極接合体の性能を比較した図である。 RH50%条件での実施例1および比較例1に係る膜電極接合体の性能を比較した図である。 RH32%条件での実施例1および比較例1に係る膜電極接合体の性能を比較した図である。 RH100%条件での実施例2、実施例3、および比較例2に係る膜電極接合体の性能を比較した図である。 RH50%条件での実施例2、実施例3、および比較例2に係る膜電極接合体の性能を比較した図である。 RH32%条件での実施例2、実施例3、および比較例2に係る膜電極接合体の性能を比較した図である。 RHサイクル試験(cycle test)により、膜電極接合体の燃料電池状態での耐久性を測定して示した図である。 RH100%条件での実施例2、比較例3、および比較例4に係る膜電極接合体の性能を比較した図である。 RH50%条件での実施例2、比較例3、および比較例4に係る膜電極接合体の性能を比較した図である。 RH32%条件での実施例2、比較例3、および比較例4に係る膜電極接合体の性能を比較した図である。
以下、本明細書について詳細に説明する。
[膜電極接合体の製造方法]
本明細書は、第1離型性フィルム上に第1電極触媒層を形成して第1電極フィルムを製造するステップと、
第2離型性フィルム上に第2電極触媒層を形成して第2電極フィルムを製造するステップと、
電解質膜を準備するステップと、
前記第1電極触媒層および第2電極触媒層が形成された面がそれぞれ前記電解質膜と向い合うように、前記電解質膜の両面に前記第1電極フィルムおよび第2電極フィルムを配置するステップと、
前記第1離型性フィルムのうち第1電極触媒層が形成された面の反対面に、非熱伝導性を有するパターン紙をさらに配置して積層体を形成するステップと、
熱伝導性を有する2つの転写基板の間に前記積層体を配置した後、前記2つの転写基板間の圧力により前記積層体を熱接合するステップと、
前記熱接合された積層体から、前記パターン紙、第1離型性フィルム、および第2離型性フィルムを除去して接合体を形成するステップと、を含む、膜電極接合体の製造方法を提供する。
[第1および第2電極フィルムの製造]
本明細書の膜電極接合体の製造方法は、第1離型性フィルム上に第1電極触媒層を形成して第1電極フィルムを製造するステップと、第2離型性フィルム上に第2電極触媒層を形成して第2電極フィルムを製造するステップと、を含む。
前記第1および第2離型性フィルムの材質としては、基材上に形成される電極触媒層を支持することができ、且つ電解質膜への転写時における離型性が良ければ特に限定されず、当技術分野で用いられる通常の離型性フィルムを採用することができる。
前記第1および第2電極触媒層は、それぞれ電極組成物を用いて形成されることができる。前記第1および第2電極触媒層の形成方法としては、当技術分野において公知されている通常の方法により行うことができ、例えば、スプレーコーティング、テープキャスティング、スクリーン印刷、ブレードコーティング、コンマコーティング、またはダイコーティングなどの方法を用いてもよい。
前記電極組成物は、電極触媒層の種類と用途に応じて多様に適用可能であるが、前記電極組成物は、触媒、ポリマーアイオノマー(polymer ionomer)、および溶媒を含んでもよい。
前記触媒の種類は特に限定されず、当技術分野で用いられる触媒を採用することができる。例えば、前記触媒は、白金、ルテニウム、オスミウム、白金−ルテニウム合金、白金−オスミウム合金、白金−パラジウム合金、および白金−遷移金属合金からなる群から選択される金属粒子を含んでもよい。この際、前記金属粒子は、固体粒子、中空金属粒子、ボール(bowl)状粒子、コア−シェル粒子などであってもよい。
前記触媒は、そのまま用いられてもよく、炭素系担体に担持されて用いられてもよい。
前記炭素系担体としては、炭素系物質として、黒鉛(グラファイト)、カーボンブラック、アセチレンブラック、デンカブラック、ケッチェンブラック、活性炭素、メソポーラスカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノ繊維、カーボンナノホーン、カーボンナノリング、カーボンナノワイヤ、フラーレン(C60)、およびスーパーPブラック(Super P black)からなる群から選択される何れか1つまたは2種以上の混合物が好ましく挙げられる。
前記ポリマーアイオノマーとしては、ナフィオンアイオノマーまたはスルホン化ポリトリフルオロスチレンのようなスルホン化ポリマーが代表的に用いられることができる。
前記溶媒としては、特に限定されず、当技術分野で用いられる溶媒を採用することができる。例えば、前記溶媒としては、水、ブタノール、イソプロパノール(isopropanol)、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブチルアセテート、グリセロール、およびエチレングリコールからなる群から選択される何れか1つまたは2種以上の混合物が好ましく用いられることができる。
[電解質膜の準備]
本明細書に係る膜電極接合体の製造方法は、電解質膜を準備するステップを含むことができる。
前記電解質膜を準備するステップでは、外部で製造された電解質膜を入手してもよく、自ら電解質膜を製造してもよい。
前記電解質膜は、イオン伝導性高分子を含む高分子を含み、多孔性支持体の気孔内にイオン伝導性高分子を含浸させて製造された強化膜であってもよく、多孔性支持体なしにイオン伝導性高分子を硬化させて製造された純粋膜であってもよい。
前記多孔性支持体の種類は特に限定されないが、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系物質、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフルオロカーボンに由来の物質、またはこれらのブレンドであってもよい。また、空隙率60〜90%と通気度(Permeability、空気500ccの通過時間)15〜30秒の特性を有することが好ましい。
前記イオン伝導性高分子としては、イオン交換が可能な物質であれば特に限定されず、当技術分野で一般に用いられるものが使用できる。
前記イオン伝導性高分子は、炭化水素系高分子、部分フッ素系高分子、またはフッ素系高分子であってもよい。
前記炭化水素系高分子は、フッ素基のない炭化水素系スルホン化(sulfonated)高分子であってもよく、逆に、フッ素系高分子は、フッ素基で飽和されたスルホン化(sulfonated)高分子であってもよい。また、前記部分フッ素系高分子は、フッ素基で飽和されていないスルホン化(sulfonated)高分子であってもよい。
前記イオン伝導性高分子は、パーフルオロスルホン酸系高分子、炭化水素系高分子、芳香族スルホン系高分子、芳香族ケトン系高分子、ポリベンズイミダゾール系高分子、ポリスチレン系高分子、ポリエステル系高分子、ポリイミド系高分子、ポリビニリデンフルオリド系高分子、ポリエーテルスルホン系高分子、ポリフェニレンスルフィド系高分子、ポリフェニレンオキシド系高分子、ポリフォスファゼン系高分子、ポリエチレンナフタレート系高分子、ポリエステル系高分子、ドープされたポリベンズイミダゾール系高分子、ポリエーテルケトン系高分子、ポリエーテルエーテルケトン系高分子、ポリフェニルキノキサリン系高分子、ポリスルホン系高分子、ポリピロール系高分子、およびポリアニリン系高分子からなる群から選択される1つまたは2つ以上の高分子であってもよい。前記高分子はスルホン化(sulfonated)して用いられてもよく、単一共重合体、交互共重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体、マルチブロック共重合体、またはグラフト共重合体であってもよいが、これらに限定されるものではない。
前記イオン伝導性高分子は、カチオン伝導性を有する高分子であってもよく、例えば、パーフルオロスルホン酸系高分子、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン(sPEEK、Sulfonated Polyetheretherketone)、スルホン化ポリエーテルケトン(sPEK、sulfonated(polyetherketone))、ポリビニリデンフルオリド−グラフト−ポリスチレンスルホン酸(poly(vinylidene fluoride)−graft−poly(styrene sulfonic acid)、PVDF−g−PSSA)、およびスルホン化ポリフルオレニルエーテルケトン(Sulfonated poly(fluorenyl ether ketone))のうち少なくとも1つを含んでもよい。
[第1および第2電極フィルムの配置]
本明細書に係る膜電極接合体の製造方法は、前記電解質膜の両面に前記第1電極フィルムおよび第2電極フィルムを配置するステップを含むことができる。この際、前記第1電極触媒層および第2電極触媒層が形成された面がそれぞれ前記電解質膜と向い合うように配置されることが好ましい。
[積層体の形成]
従来は、膜電極接合体の製作時に、図4に示されたように、積層体にパターンを付与する別の手段を用いていなかった。
本明細書に係る膜電極接合体の製造方法は、前記第1離型性フィルムのうち、第1電極触媒層が形成された面の反対面に、非熱伝導性を有するパターン紙をさらに配置して積層体を形成するステップを含むことができる。図5に、パターン紙がさらに含まれた積層体の構造を示した。
前記積層体を形成するステップで、積層体を熱接合する前にパターン紙をさらに配置することで、簡単な工程により積層体にパターンを付与することができる。
前記積層体を形成するステップでは、電解質膜の両面に電極触媒層を熱接合する時に、一方の電極触媒層上にのみ薄いパターン紙を挿入することで、パターン紙が積層されている一方の電極触媒層だけでなく、電解質膜およびパターン紙が積層されていない他方の電極触媒層まで、パターン紙によるパターンが形成されることができる。
前記パターン紙によりパターンが付与された積層体は、隣合う層との界面接合が向上する利点がある。具体的に、第1電極触媒層と電解質膜との界面と、第2電極触媒層と電解質膜との界面での接合が何れも向上する利点がある。
前記パターン紙によりパターンが付与された積層体は、隣合う層との接触面積が増加する利点がある。具体的に、第1電極触媒層と電解質膜との界面と、第2電極触媒層と電解質膜との界面での接触面積が何れも増加する利点がある。
[パターン紙]
前記パターン紙の厚さは、熱接合のための熱が転写基板から電極触媒層および電解質膜に伝達されることを妨害しない厚さであれば特に限定されず、10nm以上1mm以下であってもよく、具体的に、200μm以上800μm以下であってもよく、好ましくは、400μm以上700μm以下であってもよい。
本明細書の一実施態様によると、前記パターン紙は、基材と、前記基材上に備えられたパターンと、を含むことができる。
前記基材は、非熱伝導性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、布、不織布、プラスチックフィルム、または紙であってもよい。
前記パターンは、閉鎖図形の開口部、および前記開口部を囲むパターン線を含むものであってもよい。
前記パターン線を形成する組成物は、基材と同一の材質であるか、高分子を含むものであり、高分子を含む場合、高分子の含量は、前記組成物の総重量を基準として1%以上50%以下であってもよい。
前記パターン線を基材上に形成する方法は特に限定されないが、ロール印刷、インクジェット法、織り込みパターン(布)などで形成してもよい。
前記パターン線の線幅は特に限定されないが、100nm以上1mm以下であってもよく、1μm以上500μm以下であってもよく、10μm以上200μm以下であってもよい。
前記パターン線は、連続のパターン線であっても、非連続のパターン線であってもよく、直線状、曲線状、ジグザグ状などであってもよい。好ましくは、連続の直線状パターンであってもよい。
前記パターンは、規則、不規則のパターン、またはこれらの混合パターンであってもよく、好ましくは、規則のパターンであってもよい。例えば、前記パターンは網状パターンであってもよい。
前記パターンは、前記開口部内に突起をさらに含んでもよい。前記突起の断面は円形または多角形であってもよく、前記突起のサイズは50nm以上200μm以下であってもよい。この際、突起のサイズは、断面において最も長い2つの点間の距離を意味する。
本明細書の他の一実施態様によると、前記パターン紙は、基材に連続のパターンを残し、残り部分を切り取った開口部で構成されたものであってもよい。
本明細書のさらに他の一実施態様によると、前記パターン紙は、織り込まれたパターンのある布が好ましく、具体的に、織り込まれたパターンのあるポリエステル布であってもよい。この際、前記パターンの線幅および形態は上述のパターンの定義のとおりである。
前記パターンは、規則、不規則のパターン、またはこれらの混合パターンであってもよく、好ましくは、規則のパターンであってもよい。例えば、前記パターンは網状パターンであってもよい。
前記パターンの間隔は特に限定されないが、50μm以上3mm以下であってもよく、500μm以上1.5mm以下であってもよく、800μm以上1mm以下であってもよい。
[熱接合ステップ]
本明細書に係る膜電極接合体の製造方法は、前記積層体を熱接合するステップを含むことができる。具体的に、前記積層体を熱接合するステップは、熱伝導性を有する2つの転写基板の間に前記積層体を配置した後、前記2つの転写基板間の圧力により積層体を熱接合するステップであってもよい。
前記積層体を熱接合するステップにおいて、前記2つの転写基板の間に、平坦基板と緩衝基板をさらに含んでもよい。具体的に、転写基板/緩衝基板/平坦基板/積層体/平坦基板/緩衝基板/転写基板の構造を有してもよい。
前記転写基板は熱伝導性を有する金属基板であってもよく、その材質は特に限定されないが、アルミニウム、ステンレス、チタン合金などであってもよい。
前記転写基板は、熱接合装置に備えられている構成であって、熱接合すべき積層体を用意し、熱接合装置に備えられた転写基板の間に挿入した後、熱接合装置を駆動させると、2つの転写基板の間が細くなりつつ挿入された積層体に圧力を加えるのである。
前記転写基板の温度は、電解質膜上に第1および第2電極触媒層が接合されることができれば特に限定されないが、例えば、100℃以上150℃以下であってもよい。
前記転写基板の圧力は、電解質膜上に第1および第2電極触媒層が接合されることができれば特に限定されないが、例えば、0.5ton以上3.0ton以下であってもよい。
前記平坦基板は、前記緩衝基板および前記パターン紙などに布材質が用いられるため、それにより生じる皺を防止するために用いられるものであって、その材質は特に限定されないが、ガラス繊維フィルム(Glass fiber)であってもよい。図6に、本明細書に係る熱接合ステップの過程を示した。
前記緩衝基板は、パターンによる膜電極接合体の損傷を防止する役割をするものであって、その材質は特に限定されないが、ポリエステルのような布材質であってもよい。
[接合体の形成]
本明細書に係る膜電極接合体の製造方法は、前記熱接合された積層体から、前記パターン紙、第1離型性フィルム、および第2離型性フィルムを除去して接合体を形成するステップを含むことができる。
前記熱接合された積層体から、前記パターン紙、第1離型性フィルム、および第2離型性フィルムを除去する方法は特に限定されない。
前記熱接合された積層体から、前記パターン紙、第1離型性フィルム、および第2離型性フィルムが除去された接合体は、電解質膜の両面に第1および第2電極触媒層が備えられている状態である。
本明細書に係る膜電極接合体の製造方法は、製造された接合体の第1および第2電極触媒層上に、それぞれ気体拡散層をさらに形成するステップをさらに含むことができる。
[積層体]
本明細書は、第1電極フィルムと、第2電極フィルムと、電解質膜と、パターン紙と、を含む積層体を提供する。
前記積層体についての説明は、上述の膜電極接合体の製造方法の説明を援用できる。
[第1電極フィルム/第2電極フィルム]
前記第1電極フィルムは、第1離型性フィルムと、前記第1離型性フィルム上に備えられた第1電極触媒層と、を含むことができる。
前記第2電極フィルムは、第2離型性フィルムと、前記第2離型性フィルム上に備えられた第2電極触媒層と、を含むことができる。
前記第1および第2電極触媒層の何れか1つは、アノードの触媒層またはカソードの触媒層として用いられ、残りは、アノードの触媒層およびカソードの触媒層のうち選択されていない電極触媒層として用いられることができる。この際、アノードの触媒層では燃料の酸化反応が起こり、カソードの触媒層では酸化剤の還元反応が起こる。
本明細書の一実施態様において、第1および第2電極触媒層の厚さは、それぞれ3μm以上30μm以下であってもよい。この際、前記アノードの触媒層とカソードの触媒層の厚さは互いに同一であってもよく、それぞれ異なってもよい。
[電解質膜]
前記電解質膜は、第1電極フィルムと第2電極フィルムとの間に備えられることができる。
前記第1電極触媒層および第2電極触媒層が形成された面がそれぞれ前記電解質膜と向い合うように備えられることができる。
[パターン紙]
前記パターン紙は第1離型性フィルム上に備えられることができる。具体的に、前記パターン紙は、第1離型性フィルムのうち、第1電極触媒層が形成された面の反対面に備えられることができる。
前記パターン紙は非熱伝導性を有することができる。本明細書において、非熱伝導性は、熱伝導性が全くない場合や、少ない場合を含む。具体的に、非熱伝導性は、2W/m K以下の熱伝導性を有することを意味し、より具体的に、0以上0.5W/m K以下の熱伝導性を有することを意味する。
[膜電極接合体/電池]
本明細書は、アノードと、カソードと、前記アノードとカソードとの間に備えられた電解質膜と、を含む電気化学電池において、前記電気化学電池が、膜電極接合体の製造方法により製造された膜電極接合体を含むものである、電気化学電池を提供する。
前記カソードは、放電時に電子を受けて還元される電極を意味し、充電時に酸化されて電子を放出するアノード(酸化電極)であることができる。前記アノードは、放電時に酸化されて電子を放出する電極を意味し、充電時に電子を受けて還元されるカソード(還元電極)であってもよい。
前記電気化学電池は化学反応を利用した電池を意味し、前記製造方法により製造された膜電極接合体を含むものであればその種類は特に限定されない。例えば、前記電気化学電池は、燃料電池、金属二次電池、またはフロー電池であることができる。
本明細書は、電気化学電池を単位電池として含む電気化学電池モジュールを提供する。
前記電気化学電池モジュールは、本出願の一実施態様に係る単位電池の間にバイポーラー(bipolar)プレートを挿入し、スタッキング(stacking)することで形成されてもよい。
前記電池モジュールは、具体的に、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、または電力貯蔵装置の電源として用いられることができる。
本明細書は、前記膜電極接合体の製造方法により製造された膜電極接合体を提供する。
本明細書は、前記膜電極接合体を含む燃料電池を提供する。
図2は、燃料電池用膜電極接合体の構造を概略的に示したものであって、燃料電池用膜電極接合体は、電解質膜100と、この電解質膜100を挟んで互いに対向して位置するカソード500およびアノード510と、を備えることができる。前記カソードには、電解質膜100から順にカソード触媒層200およびカソード気体拡散層400が備えられ、前記アノードには、電解質膜100から順にアノード触媒層210およびアノード気体拡散層410が備えられることができる。
図3は、燃料電池の構造を概略的に示したものであって、燃料電池は、スタック60と、酸化剤供給部70と、燃料供給部80と、を含んでなる。
スタック60は、上述の膜電極接合体を1つまたは2つ以上含み、2つ以上の膜電極接合体を含む場合には、それらの間に介在されるセパレータを含む。セパレータは、膜電極接合体が電気的に接続されることを防止し、外部から供給された燃料および酸化剤を膜電極接合体に伝達する役割をする。
酸化剤供給部70は、酸化剤をスタック60に供給する役割をする。酸化剤としては代表的に酸素が用いられ、酸素または空気を酸化剤供給部70に注入して用いることができる。
燃料供給部80は、燃料をスタック60に供給する役割をし、燃料を貯蔵する燃料タンク81と、燃料タンク81に貯蔵されている燃料をスタック60に供給するポンプ82と、から構成されることができる。燃料としては、気体または液体状態の水素または炭化水素燃料が使用可能である。炭化水素燃料の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、または天然ガスが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本明細書をより詳細に説明する。しかし、以下の実施例は、本明細書を例示するためのものにすぎず、本明細書を限定するためのものではない。
[実施例]
[製造例1]
電解質膜1の製造
ディーンスタークトラップ(dean−stark trap)およびコンデンサ付きの1Lの丸底フラスコに、ヒドロキノンスルホン酸カリウム塩(hydroquinonesulfonic acid potassium salt)、4,4´−ジフルオロベンゾフェノン(4,4´−difluorobenzophenone)、および3,5−ビス(4−フルオロベンゾイル)フェニル(4−フルオロフェニル)メタノン(3,5−bis(4−fluorobenzoyl)phenyl(4−fluorophenyl)methanone)を入れ、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide、DMSO)およびベンゼン溶媒中で炭酸カリウム(potassium carbonate)を触媒として使用し、窒素雰囲気下で準備した。次に、前記反応混合物をさらに150℃以下の温度で撹拌し、ベンゼンが逆流しながら反応槽内の水を除去し、反応温度を200℃以下に昇温させて縮重合反応させた。次に、反応物の温度を室温に降温させ、DMSOをさらに加えて生成物を希釈させた後、希釈された生成物を過量のメタノールに注ぎ、溶媒から共重合体を分離した。その後、水を用いて濾過して得た共重合体を真空オーブンで乾燥し、疎水ブロックと親水ブロックが交互に化学結合により連結された分岐のスルホン化マルチブロック共重合体を製造した。この際、製造された前記スルホン化マルチブロック共重合体を第1高分子という。第1高分子をアプリケータでバーコーティングすることで、電解質膜1を製膜した。
[製造例2]
電解質膜2の製造
上述の第1高分子を含む溶液に、空隙率が60%〜70%のポリオレフィン系多孔性支持体を含浸して電解質膜2を製造した。
[実施例1]
アイオノマー(製品名:Nafion D2021)、モノアルコール、Pt/C(製品名:Tanaka 10V50E)触媒を混合/分散し、それをインクジェット(inkjet)コーティング方式により電極触媒層をコーティングし、乾燥して、厚さ10μmの電極触媒層を厚さ200μmの基材(PTFE)上に形成することで電極フィルムを製造した。
製造例1で製造された電解質膜1の両面に前記電極フィルムを配置した後、電極フィルムの一方の基材上にのみ図7のパターン紙を追加積層して積層体を製造した。前記積層体の両面に平坦基板(Glass fiber)および緩衝基板(ポリエステル布)を積層した後、ホットプレスの2つの転写基板の間に配置し、140℃で2.7tonの圧力を加えて熱接合した。
その後、パターン紙および前記電極フィルムの基材をそれぞれ除去し、電解質膜に電極触媒層が転写された接合体を製造した。パターン紙は、厚さが0.5mmで、ポリエステル製であり、パターンが基材に織り込まれて図7のパターン形態を有している。パターンの線厚は200μm程度であり、線間隔は1mmである。この際、熱伝導率は0.1〜0.4W/m Kである。
[実施例2]
電解質膜1の代わりに、製造例2で製造された電解質膜2を電解質膜として使用したことを除き、実施例1と同様の方法により接合体を製造した。
[実施例3]
図7のパターン紙の代わりに、図8のパターン紙を使用したことを除き、実施例2と同様の方法により接合体を製造した。
前記パターン紙は、厚さが0.5mmで、ポリエステル製であり、パターンが基材に織り込まれて図8のパターン形態を有している。パターンの線厚は200μm程度であり、線間隔は1mmである。この際、熱伝導率は0.1〜0.4W/m Kである。
[比較例1]
パターン紙なしに熱接合したことを除き、実施例1と同様の方法により接合体を製造した。
[比較例2]
パターン紙なしに熱接合したことを除き、実施例2と同様の方法により接合体を製造した。
[比較例3]
実施例1において、電極フィルムを製造した後、電極触媒層上に、電極触媒層を形成した組成物と同一の組成物を用いて、スタンプ法(パターンを置き、ハンコのように押してパターンを形成)により図7のパターン紙と同一のパターンを形成した。
製造例2で製造された電解質膜2の両面に、パターンが形成された電極フィルムを配置した後、ホットプレスの2つの転写基板の間に配置し、140℃で2.7tonの圧力を加えて熱接合した。
その後、前記電極フィルムの基材をそれぞれ除去し、電解質膜に電極触媒層が転写された接合体を製造した。
[比較例4]
製造例1で製造された電解質膜1の両面に、実施例1で製造された電極フィルムが配置された積層体を製造した。ホットプレスの2つの転写基板上に図7のパターン紙と同一のパターンを有するアルミニウム箔を付けた後、それらの間に前記積層体を配置し、140℃で2.7tonの圧力を加えて熱接合した。
その後、前記電極フィルムの基材をそれぞれ除去し、電解質膜に電極触媒層が転写された接合体を製造した。
[実験例1]
電流密度の測定
比較例1と2および実施例1から3の結果を、相対湿度毎に図9〜図14に示し、特に、0.6Vでの電流密度を比較例1または2を基準に比較した結果を下記表1に記載した。
前記図9〜図14および表1から、パターンを用いた膜電極接合体が、既存のRH100%やRH50%では類似の性能を示すが、低加湿領域で性能が向上することが分かる。これは、膜電極接合体の内部に水分が少ない際にも、接触面積の増加、および転写時における接触抵抗の減少により効率的にイオンが移動し、性能が向上することを意味する。
比較例3と4および実施例2の結果を相対湿度毎に図16〜図18に示し、特に、0.6Vでの電流密度を比較例4を基準に比較した結果を下記表2に記載した。
前記図16〜図18および表2から、アルミニウム箔を使用した比較例4に比べて、電極にパターンを入れた比較例3の性能が高かったが、それよりも、実施例2は比較例4よりも37%〜68%向上していることが分かり、特に、低加湿になるほどその性能向上の幅が大きくなることを確認することができる。このことから、パターン紙を用いた膜電極接合体の性能が、他の方法よりも多くの向上をもたらすことが分かる。かかる性能の向上は、接触面積の増加、および転写時におけるパターンによる接触抵抗の減少により得られる結果である。
[実験例2]
相対湿度循環実験(RH cycle test)
この際、RHサイクルは、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembley、MEA)の燃料電池状態での耐久性を測定するものであり、80℃の条件で、アノードに水素窒素を0.95slm(standard liter per minute)の流量で注入し、カソードに窒素を1.0slmの流量で注入して、加湿および非加湿を2分間隔で切り替えて耐久性を測定した。
膜電極接合体のRHサイクルから優れた機械的耐久性を確認することができ、RHサイクルが高いほど、膜電極接合体の耐久性が高いことを意味する。この際、前記RHサイクルは、膜電極接合体として使用不可能な程に損傷が発生したサイクルまでの回数を意味する。
RHサイクル途中に、膜電極接合体の損傷有無を測定するために、直線走査ボルタンメトリー(linear sweep voltammetry、LSV)を用いる。直線走査ボルタンメトリーは、アノードに水素を0.2slmの流量で注入し、カソードに窒素を0.2slmの流量で注入して、0.1〜0.4V(2mV/s)で水素のクロスオーバー(crossover)を測定することである。
RHサイクル途中に水素のクロスオーバー数値が上昇する場合、膜電極接合体に損傷が発生したと認められ、水素のクロスオーバー数値が上昇する程度によって、膜電極接合体の損傷程度を判断することができる。
その結果を図15に示した。
図15から、DOE基準(米国エネルギー省基準、20,000サイクルで2mA/cm以下のクロスオーバー数値)を満たす耐久性を有する膜電極接合体であることが分かり、パターン紙を用いて転写した実施例3の膜電極接合体と、比較例2の膜電極接合体の結果が類似であることから、パターンによる膜電極接合体の損傷が殆どなく、耐久性に影響を与えないことを確認することができた。
10a 緩衝基板
11a 平坦基板
20a パターン紙
30a 電極フィルム
31a 電極触媒層
32a 離型性フィルム
40a、100 電解質膜
60 スタック
70a 転写基板
70 酸化剤供給部
80 燃料供給部
81 燃料タンク
82 ポンプ
200 カソード触媒層
210 アノード触媒層
400 カソード気体拡散層
410 アノード気体拡散層
500 カソード
510 アノード

Claims (10)

  1. 第1離型性フィルム上に第1電極触媒層を形成して第1電極フィルムを製造するステップと、
    第2離型性フィルム上に第2電極触媒層を形成して第2電極フィルムを製造するステップと、
    前記第1電極触媒層および第2電極触媒層が形成された面がそれぞれ電解質膜と向い合うように、前記電解質膜の両面に前記第1電極フィルムおよび第2電極フィルムを配置するステップと、
    前記第1離型性フィルムのうち第1電極触媒層が形成された面の反対面に、非熱伝導性を有するパターン紙をさらに配置して積層体を形成するステップと、
    熱伝導性を有する2つの転写基板の間に前記積層体を配置した後、前記2つの転写基板間の圧力により前記積層体を熱接合するステップと、および
    前記熱接合された積層体から、前記パターン紙、第1離型性フィルム、および第2離型性フィルムを除去して接合体を形成するステップと、を含む、膜電極接合体の製造方法。
  2. 前記パターン紙の厚さが10μm以上1mm以下である、請求項1に記載の膜電極接合体の製造方法。
  3. 前記パターン紙は、基材と、前記基材上に備えられたパターンと、を含む、請求項1または2に記載の膜電極接合体の製造方法。
  4. 前記基材が、布、不織布、プラスチックフィルム、または紙である、請求項3に記載の膜電極接合体の製造方法。
  5. 前記パターンの間隔が100μm以上3mm以下である、請求項3または4に記載の膜電極接合体の製造方法。
  6. 前記パターンが網状パターンである、請求項3から5のいずれか一項に記載の膜電極接合体の製造方法。
  7. 前記パターンは、閉鎖図形の開口部と、前記開口部を囲むパターン線と、を含む、請求項3から6のいずれか一項に記載の膜電極接合体の製造方法。
  8. 前記パターンは、前記開口部内に突起をさらに含む、請求項7に記載の膜電極接合体の製造方法。
  9. 前記パターン紙が、織り込まれたパターンのある布である、請求項1から8のいずれか一項に記載の膜電極接合体の製造方法。
  10. 第1離型性フィルム、および前記第1離型性フィルム上に備えられた第1電極触媒層を含む第1電極フィルムと、
    第2離型性フィルム、および前記第2離型性フィルム上に備えられた第2電極触媒層を含む第2電極フィルムと、
    前記第1電極フィルムと第2電極フィルムとの間に備えられた電解質膜と、
    前記第1離型性フィルム上に備えられた非熱伝導性を有するパターン紙と、を含み、
    前記第1電極触媒層および第2電極触媒層が形成された面がそれぞれ前記電解質膜と向い合うように備えられ、
    前記パターン紙は、前記第1離型性フィルムのうち第1電極触媒層が形成された面の反対面に備えられる、積層体。
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