JP2020522579A - インドール酢酸類誘導体、その製造方法及び医薬用途 - Google Patents

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Abstract

本発明は、インドール酢酸類誘導体、その製造方法及び医薬用途に関する。特に、本発明は、一般式(I)で示される化合物、その製造方法及びそれを含む医薬組成物、並びに、咳等の疾患を治療する咳止め薬としての用途に関する。一般式(I)における各置換基の定義は、明細書における定義と同じである。

Description

本発明は、医薬の技術分野に属し、具体的には、新たなインドール酢酸化合物、その製造方法、それを含む医薬組成物、及び、咳等の疾患を治療する咳止め薬としての用途に関する。
咳、気管支喘息は呼吸器系の最も一般的な二種類の疾患であり、人々の生活品質に大きく影響し、咳を止め呼吸困難や喘息を改善する薬物の開発が注目されている。
現在、臨床の咳止め薬は、主に中枢性及び末梢性の二種類がある。中枢性咳止め薬としては、デキストロメトルファン、コデイン、モルヒネ等があり、反射性の乾咳に多く用いられるが、臨床的には、吐き気、便秘、嗜眠及び中毒等の副作用が多い。末梢性咳止め薬はビワペースト、ハチミツ及びシロップ等を代表とする肺の乾燥状態を改善する薬物、又は複方ベンゾインチンキ、塩化ナトリウム、シネオール等の呼吸道吸入薬を含む。
作用原理により、抗喘息薬は気管支拡張薬、抗炎症性の抗喘息薬及び抗アレルギーの抗喘息薬に分けられる。気管支拡張薬は、テオフィリン類、吸入性抗コリン作用薬及びβ受容体アゴニストを含む。テオフィリン類は、フォスフォジエステラーゼを抑制し、細胞内の環状アデノシン一リン酸/環状グアノシン一リン酸(cAMP/cGMP)のレベルを直接的に上昇させ、平滑筋を緩和させるが、テオフィリンの安全範囲が狭く、血中薬物濃度検出を行う必要があり、治療に一定の困難をもたらす。吸入性抗コリン作用薬は、気道平滑筋に対してある程度選択的に作用するが、効き目が遅い。非選択性β受容体アゴニストは、抗喘息作用が強いが、副作用が多く、心拍数加速、動悸等の心臓反応を有し、その原因は、心臓を興奮させるβ受容体に関連する可能性があり、重篤な心臓不良反応を引き起こす。選択性β受容体薬物、例えばサルブタモールは、異常に強い心拍、心拍数加速、目眩等の副作用を有する。抗炎症性の抗喘息薬は、抗喘息薬における第一選択薬となっており、それは、気道炎症反応を抑制することにより喘息の発作を長期的に予防するという効果を達成する。糖質コルチコイド、例えばデキサメタゾンは、現在の抗炎症と抗喘息において最も一般的に用いられるものであるが、長期服用すると、骨粗鬆症を引き起こし、重篤な休薬反応がある。抗アレルギーの抗喘息薬は、ケトチフェンのようなH1受容体遮断薬と、クロモグリク酸ナトリウムのような細胞膜安定剤と、システィニルロイコトリエンのようなロイコトリエン遮断薬を含む。このような薬物の作用原理は、免疫グロブリンIgEを抑制することにより、それが媒介する肥満細胞が媒質を放出することを遮断し、かつ好酸球、マクロファージ、単核細胞等の炎症細胞の増加を抑制し、抗アレルギー作用及び軽度の抗炎症作用を発揮する。しかしその効き目は緩やかであり、喘息の急性発作期に用いることができず、臨床で喘息の予防にしか用いられない。
したがって、現在、咳、気管支喘息等の疾患の治療に用いるだけでなく、従来技術に存在する副作用を克服できる新規かつ有効な咳止め抗喘息薬の開発が求められている。
本発明者は、一連のインドール酢酸類化合物を設計して合成し、研究の結果は、このような化合物が優れた咳止め効果を有し、有効な咳止め抗喘息薬として開発する可能性があることを示した。
したがって、本発明は、一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩を提供することを目的とする。
Figure 2020522579
(式中、
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基又はシクロアルキル基から選択され、
は、水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基又はシクロアルキル基から選択され、
は、ペントース又はヘキソースから選択され、
nは、1〜4の整数であり、
mは、1〜4の整数である。
本発明の他の好ましい実施形態では、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩は、一般式(II)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩であり、
Figure 2020522579
式中、R、R、R、m及びnは、一般式(I)において定義されるとおりである。
本発明の他の好ましい実施形態では、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩において、式中、Rは、水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基から選択され、好ましくは、水素、ハロゲン、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基から選択される。
本発明の他の好ましい実施形態では、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩において、式中、Rは、水素、ハロゲン、C−Cアルキル基、又はC−Cアルコキシ基から選択される。
本発明の他の好ましい実施形態では、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩において、式中、Rは、ペントースから選択され、好ましくは、リボース、デオキシリボース及びキシロースから選択され、より好ましくは、D−リボース、D−デオキシリボース及びD−キシロースから選択される。
本発明の他の好ましい実施形態では、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩において、式中、Rは、ヘキソースから選択され、好ましくは、グルコース、フルクトース、及びガラクトースから選択され、より好ましくは、D−グルコース、D−フルクトース及びD−ガラクトースから選択される。
本発明の他の好ましい実施形態では、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩において、式中、mは、1又は2であり、好ましくは、mは、1である。
本発明の他の好ましい実施形態では、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩において、式中、nは、1又は2である。
本発明の典型的な化合物は、
Figure 2020522579
Figure 2020522579
Figure 2020522579
Figure 2020522579
又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩を含むが、これらに限定されない。
本発明の他の好ましい実施形態では、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩において、前記薬学的に許容される塩は、塩基付加塩であり、好ましくは、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、テトラメチル第四アンモニウム塩、テトラエチル第四アンモニウム塩、メチルアミン塩、ジメチルアミン塩、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩又はエチルアミン塩である。
本発明はさらに、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩を製造する方法を提供し、それは、
Figure 2020522579
中間体Iaと中間体Ibとを活性化試薬と塩基の存在下でカップリング反応させて一般式(I)の化合物を得るステップを含み、
前記活性化試薬は好ましくはDCCであり、前記塩基は好ましくはNMMである。
本発明の別の態様は、本発明に係る化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物に関する。
本発明の別の態様は、本発明に係る一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩、又はそれを含む医薬組成物の、咳を治療する薬物の製造における用途に関する。
本発明の属する分野の一般的な方法によれば、本発明の一般式(I)で示される化合物は、本分野の一般的な塩基と薬学的に許容される塩の塩基付加塩を生成することができ、前記塩基が無機塩基又は有機塩基であってもよく、例えば、アルカリ金属、アミン類又は四級アンモニウム化合物とで生成される塩を生成することができる。アルカリ金属とで生成する塩は、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等を含むが、それらに限定されない。アミン類、例えば、アンモニア(NH)、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミンとで生成する塩は、メチルアミン塩、ジメチルアミン塩、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、エチルアミン塩、エタノールアミン塩、リジン塩及びアルギニン塩等を含むが、それらに限定されない。四級アンモニウム化合物とで生成する塩は、テトラメチル第四アンモニウム塩、テトラエチル第四アンモニウム塩、コリン塩等を含むが、それらに限定されない。
活性成分を含有する医薬組成物は、経口に適用する形態、例えば、タブレット、糖衣錠、錠剤、水性又は油性懸濁液、分散可能な粉末又は顆粒、エマルション、硬又は軟カプセル、又はシロップ剤又はエリキシル剤であってよい。本分野の任意の既知の医薬組成物の製造方法に従って、経口組成物を製造することができ、このような組成物は、甘味剤、矯味剤、着色剤及び防腐剤という成分から選択される1種又は複数種を含有して、美しくておいしい薬用製剤を提供する。タブレットは、活性成分と、混合に用いられる、タブレット製造に適する無毒の、薬学的に許容される担体とを含有する。これらの担体は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウムのような不活性担体と、微結晶セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、コーンスターチ又はアルギン酸のような造粒剤及び崩壊剤と、デンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン又はアラビアゴムのような接着剤と、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクパウダーのような潤滑剤であってもよい。これらのタブレットは、コーティングしなくてもよく、薬物の味を遮蔽するか又は胃腸内で崩壊及び吸収を遅延させて長時間にわたる徐放作用を提供する既知の技術によりコーティングしてもよい。例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性の味遮蔽物質、又はエチルセルロース、セルロースアセテートブチレート等の時間延長物質を用いることができる。
また、活性成分と、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンのような不活性固体希釈剤とが混合された硬ゼラチンカプセルとして、又は、活性成分と、ポリエチレングリコールのような水溶性担体、又はピーナッツ油、流動パラフィン若しくはオリーブ油のような油溶媒とが混合された軟ゼラチンカプセルとして、経口製剤を提供することができる。
水性懸濁液は、活性物質と、混合に用いられる、水性懸濁液の製造に適する担体とを含有する。このような担体は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン及びアラビアゴムなどの懸濁剤であり、天然に生成されるリン脂質(例えばレシチン)、又はアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えばポリオキシエチレンステアレート)、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール(heptadecaethyleneoxycetanol))、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合生成物(例えばポリエチレンオキシドソルビットモノオレエート)、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導された部分エステルとの縮合生成物(例えばポリエチレンオキシドソルビタンモノオレエート)などの分散剤又は湿潤剤である。水性懸濁液は、エチルパラベン又はプロピルパラベンのような1種又は複数種の防腐剤、1種又は複数種の着色剤、1種又は複数種の矯味剤、スクロース、サッカリン又はアスパルテームのような1種又は複数種の甘味剤を含有してもよい。
油性懸濁液は、活性成分をピーナッツ油、オリーブ油、ごま油又はヤシ油のような植物油、又は流動パラフィンのような鉱物油に懸濁させることにより製造することができる。油性懸濁液は、例えば蜜蝋、固形パラフィン又はセチルアルコールなどの増粘剤を含有してもよい。上記甘味剤及び矯味剤を添加することにより味の良い製剤を提供する。例えばブチルヒドロキシアニソール又はα−トコフェロールなどの酸化防止剤を添加することにより、これらの組成物を保存することができる。
水を添加することにより、水性懸濁液の製造に適する分散可能な粉末及び顆粒を用いて、活性成分と混合のための分散剤又は湿潤剤、懸濁剤又は1種又は複数種の防腐剤を提供することができる。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、上記説明した通りである。他の賦形剤、例えば甘味剤、矯味剤及び着色剤を添加してもよい。酸化防止剤、例えばアスコルビン酸を添加することにより、これらの組成物を保存する。
本発明の医薬組成物は、水中油型エマルションの形態であってもよい。油相は、オリーブ油若しくはピーナッツ油のような植物油、又は流動パラフィンのような鉱物油、又はそれらの混合物であってよい。適切な乳化剤は、天然に産生されるリン脂質(例えば大豆レシチン)、脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導されたエステル又は部分エステル(例えばソルビタンモノオレエート)、前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物(例えばポリエチレンオキシドソルビットモノオレエート)であってよい。エマルションは、甘味剤、矯味剤、防腐剤及び酸化防止剤を含有してもよい。例えばグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロースなどの甘味剤で、シロップ及びエリキシル剤を製造することができる。このような製剤は、緩和剤、防腐剤、着色剤及び酸化防止剤を含有してもよい。
医薬組成物は、無菌注射水溶液の形態であってよい。使用される許容可能な溶媒及び溶剤は、水、リンガー溶液及び等張食塩水を含む。無菌注射製剤は、活性成分が油相に溶解される無菌注射水中油型マイクロエマルションであってよい。例えば、活性成分を大豆油とレシチンの混合物に溶解する。次に油溶液を水とグリセリンの混合物に添加し処理してマイクロエマルションを形成する。局所的に大量に注射することにより、注射液又はマイクロエマルションを患者の血流に注入することができる。又は、本発明の化合物の一定の循環濃度を保持できる方式で、溶液とマイクロエマルションを投与することが好ましい。
このような一定の濃度を保持するために、連続静脈内投与装置を用いることができる。
医薬組成物は、筋肉内及び皮下投与用の無菌注射水又は油性懸濁液の形態であってよい。既知の技術に応じて、上記適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤で該懸濁液を製造することができる。無菌注射製剤も非毒性の非経口投与に許容可能な希釈剤又は溶剤中で製造された無菌注射溶液又は懸濁液であってよい。また、無菌不揮発性油が容易に溶剤又は懸濁媒体とし用いられる。この目的のために、合成したモノグリセリド又はジグリセリドを含む任意のブレンド不揮発性油を使用することができる。また、脂肪酸、例えばオレイン酸も、注射剤の製造に用いられる。
当業者によく知られているように、薬物の投与量は、様々な要因に依存し、使用される特定化合物の活性、患者の年齢、患者の体重、患者の健康状況、患者の行動、患者の食事、投与時間、投与方式、排泄の速度、薬物の組み合わせなどの要因を含むが、これらに限定されない。また、最適な治療方式、例えば治療のモード、一般式(I)の化合物の日用量又は薬学的に許容される塩の種類は、従来の治療プランに基づいて検証することができる。
本発明は、一般式(I)の化合物を活性成分として含有し、薬学的に許容可能な担体又は賦形剤と混合して組成物を製造し、かつ臨床的に許容できる剤型を製造することができる。他の不利な作用、例えばアレルギー反応等が発生しない限り、本発明の誘導体は、他の活性成分と組み合わせて使用することができる。併用治療は、各治療成分を同時、別途又は連続的に投与することにより実現される。
発明の詳細な説明
特に反対の記載がない限り、明細書及び特許請求の範囲に用いられる用語は、下記の意味を有する。
用語「アルキル基」とは、1〜20個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖基である飽和脂肪族炭化水素基を指し、好ましくは、1〜12個の炭素原子を含有するアルキル基であり、より好ましくは、1〜6個の炭素原子を含有するアルキル基である。これらに限定されないが、例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、n−オクチル基、2,3−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、2−メチル−2−エチルペンチル基、2−メチル−3−エチルペンチル基、n−ノニル基、2−メチル−2−エチルヘキシル基、2−メチル−3−エチルヘキシル基、2,2−ジエチルペンチル基、n−デシル基、3,3−ジエチルヘキシル基、2,2−ジエチルヘキシル基及びそれらの様々な分岐鎖異性体等を含む。より好ましくは、1〜6個の炭素原子を含有する低級アルキル基であり、これらに限定されないが、例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2,3−ジメチルブチル基等を含む。アルキル基は、置換されていても、無置換であってもよく、置換されている場合、置換基は、任意の置換可能な接続点で置換されてもよく、前記置換基は、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、オキソ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基から独立して選択される1つ以上の基である。
用語「シクロアルキル基」とは、飽和又は一部不飽和の単環又は多環式環状炭化水素置換基を指し、シクロアルキル環は、3〜20個の炭素原子を含み、好ましくは、3〜12個の炭素原子を含み、より好ましくは、3〜6個の炭素原子を含む。単環式シクロアルキル基の例として、これらに限定されないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロヘプチル基、シクロヘプタトリエニル基、シクロオクチル基等を含み、多環式シクロアルキル基は、スピロ環、縮合環及び橋かけ環式シクロアルキル基を含む。
用語「スピロシクロアルキル基」とは、5〜20員の単環が1つの炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を共有し、1つ以上の二重結合を含有してよいが、完全に共役したπ電子系を有する環がない多環式基を指す。好ましくは、6〜14員であり、より好ましくは、7〜10員である。環同士が共有するスピロ原子の数量により、スピロシクロアルキル基を、単環式スピロシクロアルキル基、二環式スピロシクロアルキル基又は多環式スピロシクロアルキル基に分け、好ましくは、単環式スピロシクロアルキル基及び二環式スピロシクロアルキル基である。より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員の単環式スピロシクロアルキル基である。スピロシクロアルキル基の例として、これらに限定されないが、
Figure 2020522579
を含む。
用語「縮合シクロアルキル基」とは、系内の各環と系内の他の環とが、隣接した一対の炭素原子を共有し、1つ以上の環が、1つ以上の二重結合を含有してよいが、完全に共役したπ電子系を有する環がない5〜20員の全炭素多環式基を指す。
好ましくは、6〜14員であり、より好ましくは、7〜10員である。
構成する環の数量に応じて、二環、三環、四環又は多環式縮合シクロアルキル基に分けられてよく、好ましくは、5員/5員又は5員/6員のビシクロアルキル基である。
縮合シクロアルキル基の例として、これらに限定されないが、
Figure 2020522579
を含む。
用語「橋かけ環式シクロアルキル基」とは、任意2つの環が、直接結合しない2つの炭素原子を共有し、1つ以上の二重結合を含有してよいが、完全に共役したπ電子系を有する環がない5〜20員の全炭素多環式基を指す。好ましくは、6〜14員であり、より好ましくは、7〜10員である。構成する環の数量に応じて、二環、三環、四環又は多環式橋かけ環式シクロアルキル基に分けられてよく、好ましくは、二環、三環又は四環であり、より好ましくは、二環又は三環である。橋かけ環式シクロアルキル基の例として、これらに限定されないが、
Figure 2020522579
を含む。
前記シクロアルキル環は、アリール基、ヘテロアリール基又はヘテロシクロアルキル環に縮合されてもよく、親構造に結合された環は、シクロアルキル基であり、これらに限定されないが、例として、インダニル基、テトラヒドロナフチル基、ベンゾシクロヘプタン基等を含む。アルキニル基は、任意に置換されていても、無置換であってもよく、置換されている場合、置換基は、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、オキソ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基から独立して選択される1つ以上の基である。
Figure 2020522579
用語「アルコキシ基」は、−O−(アルキル基)及び−O−(非置換のシクロアルキル基)を指し、アルキル基の定義は上述のとおりである。アルコキシ基の例として、これらに限定されないが、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基を含む。アルコキシ基は、任意に置換されていても、無置換であってもよく、置換された場合、置換基は、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基から独立して選択される1つ以上の基である。
用語「ハロゲン化アルキル基」とは、1つ以上のハロゲンで置換されたアルキル基を指し、アルキル基は、上記で定義した通りである。
用語「ハロゲン化アルコキシ基」とは、1つ以上のハロゲンで置換されたアルコキシ基を指し、アルコキシ基は、上記で定義した通りである。
用語「ヒドロキシ基」とは、−OH基を指す。
用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を指す。
用語「アミノ基」とは、−NHを指す。
用語「シアン基」とは、−CNを指す。
用語「カルボキシル基」とは、−C(O)OHを指す。
用語「カルボン酸エステル基」とは、−C(O)O(アルキル基)又は−C(O)O(シクロアルキル基)を指し、アルキル基は、上記で定義した通りである。
用語「アシル基」とは、−C(O)R基を含有する化合物を指し、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基である。
「任意の」又は「任意に」は、後に記載されるイベント又は状況が必ずしも発生しなくてもよいことを意味し、該記載は、該イベント又は状況が発生する場合、発生しない場合を含む。例えば、「任意にアルキル基で置換された複素環基」は、アルキル基が存在してよいが、必ずしも存在するものではないことを意味し、該記載は、複素環基がアルキル基で置換される場合と、複素環基がアルキル基で置換されていない場合とを含む。
「置換」とは、基における1つ以上の水素原子、好ましくは最多5個、より好ましくは1〜3個の水素原子がそれぞれ独立して、対応する数量の置換基で置換されることを指す。置換基が可能な化学部位のみにあることは言うまでもない。当業者であれば、努力することなく(実験又は理論により)可能又は不可能な置換を特定することができる。例えば、遊離水素を有するアミノ基又はヒドロキシル基と、不飽和結合を有する炭素原子(例えば、エチレン系)とが結合する場合、安定しない可能性がある。
「医薬組成物」は、1種又は複数種の本発明に記載の化合物又はその生理学的/薬学的に許容される塩又はプロドラッグと他の化学成分の混合物、及び生理学的/薬学的に許容される担体と賦型剤のような他の成分を含有するものを示す。医薬組成物は、生体への投与を促進し、活性成分の吸収を容易にすることにより、生物学的活性を発揮することを目的とする。
「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の塩を意味し、このような塩は、哺乳動物の体内に投与する場合に安全性及び有効性を有し、かつ所望の生物学的活性を有する。
本発明の化合物の合成方法
本発明の目的を達成するために、本発明は、以下の技術手段を採用する。
本発明の一般式(I)で示される化合物又はその塩の製造方法は以下のスキーム1に示すとおりである。
Figure 2020522579
ステップ1、化合物1aとブロモエタンとを塩基性条件下で溶媒中で反応させて化合物Ibを得て、塩基性条件を提供する試薬は好ましくは炭酸カリウムであり、前記溶媒は好ましくはDMFであり、
ステップ2、化合物Ibを塩酸エタノール溶液中で触媒の存在下で酸化反応させて化合物Icを得て、前記触媒は好ましくはピリジンボランであり、
ステップ3、化合物Icと対応する糖とをアルコール系溶媒中で還流して化合物Idを得て、前記アルコール系溶媒は好ましくはエタノールであり、
ステップ4、化合物Idをトルエン中で触媒の存在下で還元反応させて化合物Ieを得て、前記触媒は好ましくはDDQであり、
ステップ5、化合物Ieを塩基性条件下で加水分解して化合物Ifを得て、アルカリ性条件を提供する試薬は好ましくはNaOHであり、
ステップ6、化合物Ifと化合物Igとを溶媒中で塩基と触媒の存在下でカップリング反応させて一般式(I)の化合物を得て、前記溶媒は好ましくはTHFであり、前記塩基は好ましくはN−メチルモルホリンであり、前記触媒は好ましくはDCCである。
以下、実施例と合わせて本発明をさらに説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
化合物の構造は、核磁気共鳴(NMR)又は/及び質量分析(MS)により決定される。
NMR変位は、10−6(ppm)の単位で与えられる。NMRの測定は、Brukerdps600型核磁気計を用いて、測定溶媒が重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)、重水素化クロロホルム(CDCl)、重水素化メタノール(CDOD)であり、内部標準がテトラメチルシラン(TMS)である。
MSの測定は、1100SeriesLC/MSDTrap(ESI)質量分析計(メーカー:Agilent)を用いる。
液相の製造は、lc3000高速液体クロマトグラフ及びlc6000高速液体クロマトグラフ(メーカー:創新通恒)を用いる。
HPLCの測定は、島津LC−20AD高速液体クロマトグラフ(Agilent TC−C18 250×4.6mm5vmクロマトグラフィーカラム)と島津LC−2010AHT高速液体クロマトグラフ(Phenomenex C18 250×4.6mm5umクロマトグラフィーカラム)を用いる。
キナーゼ平均抑制率及びIC50値の測定は、多機能Cytation3マイクロプレートリーダー(米国Bioteck社)を用いる。
薄層クロマトグラフィーシリカゲルプレートは、青島海洋化工GF254シリカゲルプレートを用いて、薄層クロマトグラフィー(TLC)において使用されたシリカゲルプレートの規格は0.15mm〜0.2mmであり、薄層クロマトグラフィーにより製品を分離精製する規格は0.4mm〜0.5mmである。
カラムクロマトグラフィーは、一般的に、青島海洋シリカゲル100〜200メッシュ、200〜300メッシュのシリカゲルを担体として用いる。
本発明の既知の出発原料は、当分野において公知の方法に従って合成してよいか、又は網化商城、伊諾凱、Sigma、安耐吉化学などの会社から購入することができる。
実施例では、別途記載されない限り、反応は、いずれもアルゴン雰囲気又は窒素雰囲気下で行うことができる。
実施例では、別途記載されない限り、溶液とは、水溶液を指す。
実施例では、別途記載されない限り、反応の温度は室温で、20℃〜30℃である。
実施例における反応プロセスの監視は、薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いて、反応において用いられる展開剤系は、
A:ジクロロメタン及びメタノール系と、B:n−ヘキサン及び酢酸エチル系と、C:石油エーテル及び酢酸エチル系と、D:アセトンと、を含み、溶剤の体積比は、化合物の極性によって調節される。
化合物を精製する場合に採用されたカラムクロマトグラフィーの溶離剤系及び薄層クロマトグラフィーの展開剤系は、A:ジクロロメタン及びメタノール系と、B:n−ヘキサン及び酢酸エチル系と、C:石油エーテル及び酢酸エチル系と、を含み、溶剤の体積比は、化合物の極性によって調節され、さらに少量のトリエチルアミンと酢酸等のアルカリ性又は酸性試薬を添加して調節することができる。
実施例1、(2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:2−(1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(1b)の製造
2.0gのインドール酢酸を20mlのDMFに溶解した後、その中にKCO(1.2当量)を加える。得られた混合物を室温で30分間撹拌して反応させた後、その中にEtBr(1.2当量)を徐々に滴下する。滴下が完了した後、反応混合物を4時間撹拌還流して反応する。次に、反応液を濾過し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、2.17gの化合物1bを得て、収率が94%である。
H−NMR(600MHz):δ8.28(1H,brs,N−H)、7.66(1H,d,J=7.8Hz)、7.29(1H,d,J=8.1Hz)、7.22(1H,t,J=7.5Hz)、7.17(1H,t,J=7.2Hz)、7.04(1H,s)、4.21(2H,q,J=7.1Hz)、3.81(2H,s)、1.30(1H,t,J=7.1Hz)。
13C−NMR(150MHz):δ172.4、136.0、127.0、123.3、122.0、119.5、118.8、111.3、108.0、60.8、31.4、14.1。
ステップ2:2−(ジヒドロインドール−3−イル)酢酸エチル(1c)の製造
2.17gの化合物1bを10mlの濃塩酸−エタノール(1:1)の混合溶液に溶解し、0℃で5.0当量のピリジンボラン(BH3.Py)溶液を徐々に加える。反応液を室温まで昇温し、1時間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、残留物に60mlの10%炭酸ナトリウム水溶液を加えてPHを8に調節し、80mlの酢酸エチルで3回抽出し、酢酸エチル層を分け取りし、カラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、0.87gの標的化合物1cを得て、収率が40%である。
H−NMR(600MHz):δ7.09(1H,d,J=7.3Hz)、7.05(1H,t,J=7.6Hz)、6.72(1H,t,J=7.4Hz)、6.65(1H,d,J=7.8Hz)、4.18(2H,q,J=7.1Hz)、3.77(1H,t,J=8.8Hz)、3.73(1H,m)、3.28(1H,dd,J=8.9,6.7Hz)、2.77(1H,dd,J=21.2,10.6Hz)、2.57(1H,dd,J=16.0,9.1Hz)、1.28(1H,t,J=7.1Hz)。
13C−NMR(150MHz):δ172.5、151.2、131.1、127.8、123.7、118.9、109.9、60.6、53.2、39.0、38.3、14.7。
ステップ3:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)ジヒドロインドール−3−イル)酢酸エチル(1d)の製造
0.87gの化合物1cを5mlの無水エタノールに溶解し、D−グルコース(1.2当量)を加え、5時間還流反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.96gの化合物1dを得て、収率が62%である。
H−NMR(600MHz):ジアステレオマー混合物、比率が1:1である。
δ7.06(2H,重畳ピーク)、6.69(2H,重畳ピーク)、4.82(1H,d,J=8.9Hz)、4.18(2H,m)、3.93(1H,t,J=8.8Hz)、3.80(1H,m)、3.67(2H,m)、3.54(2H,m)、3.45(1H,dd,J=9.1,2.7Hz)、3.35(2H,重畳ピーク)、2.94(1H,dd,J=16.2,5.2Hz)、2.63(1H,m)、1.29(3H,t,J=7.1Hz)。
δ7.06(2H,重畳ピーク)、6.69(2H,重畳ピーク)、4.82(1H,d,J=8.9Hz)、4.18(2H,m)、3.84(1H,t,J=9.1Hz)、3.80(1H,m)、3.67(2H,m)、3.54(2H,m)、3.34(3H,重畳ピーク)、2.63(1H,m)、2.55(1H,dd,J=16.2,9.3Hz)、1.25(3H,t,J=7.1Hz)。
13C−NMR(150MHz):δ174.3、151.6、133.8、129.0、125.3、120.0、109.4、86.9、79.3、79.2、72.1、71.6、62.7、61.7、53.3、40.9、38.1、14.6。
δ174.1、151.2、133.4、128.8、124.4、119.9、109.4、86.7、79.3、79.2、72.1、71.6、62.7、61.6、52.5、39.6、38.0、14.5。
ステップ4:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(1e)の製造
0.96gの化合物1dを5mlのトルエンに溶解し、1.1当量のDDQを加え、室温で24時間撹拌して反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、19:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.36gの化合物1eを得て、収率が38%である。
H−NMR(600MHz):δ7.54(2H,t,J=8.7Hz)、7.38(1H,s)、7.20(1H,t,J=8.1Hz)、7.10(1H,t,J=7.8Hz)、5.45(1H,d,J=9.0Hz)、4.17(2H,q,J=7.1Hz)、3.91(2H,dt,J=12.2,5.6Hz)、3.78(2H,s)、3.72(1H,dd,J=12.2,5.7Hz)、3.60(2H,m)、3.52(1H,m)、1.27(3H,t,J=7.1Hz)。
13C−NMR(150MHz):δ174.1、138.3、129.5、125.6、123.0、120.8、120.0、111.5、110.0、87.0、80.5、78.7、73.7、71.1、62.7、61.7、31.8、14.6。
ステップ5:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)酢酸(1f)の製造
0.36gの化合物1eを水酸化ナトリウム−エタノール溶液(2M)に溶解し、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを1−2に調節し、20mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.31gの化合物1fを得て、収率が95%である。
H−NMR(600MHz):δ7.53(1H,d,J=7.8Hz)、7.49(1H,d,J=7.6Hz)、7.37(1H,s)、7.18(1H,t,J=7.0Hz)、7.08(1H,t,J=7.0Hz)、5.46(1H,d,J=8.7Hz)、3.92(1H,t,8.6)、3.88(1H,d,11.9)、3.78−3.76(2H,s)、3.73−3.68(2H,m)、3.65−3.60(2H,m)、3.52(1H,t,8.9)。
13C−NMR(150MHz):δ174.5、138.2、129.5、125.5、122.8、121.1、119.5、111.4、109.8、86.6、80.3、78.9、73.8、71.8、62.5、31.6。
ステップ6:(2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸(1)の製造
0.31gの化合物1fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(0.282g、1.5当量)のD−アスパラギン酸メチルエステル、(0.294g、1.5当量)のDCC、(0.141g、1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.33gの白色固体最終生成物1を得て、収率が80%である。
H−NMR(600MHz):δ7.52(2H,dd,J=8.0,3.2Hz)、7.36(1H,s)、7.17(1H,t,J=7.7Hz)、7.07(1H,t,J=7.4Hz)、5.43(1H,d,J=9.0Hz)、4.75(1H,t,J=4.8Hz)、3.92(1H,m)、3.86(1H,dd,J=12.1,1.7Hz)、3.70(3H,m)、3.58(2H,m)、3.51(1H,m)、2.81(2H,m)。
13C−NMR(150MHz):δ174.3、174.2、174.1、138.3、129.4、125.7、123.2、121.1、119.8、111.4、110.3、86.3、80.2、78.7、73.6、71.4、62.3、49.9、36.9、33.3。
実施例2、(2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−グルタミン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:(2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−グルタミン酸(2)の製造
0.31gの化合物1fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(0.306g、1.5当量)のD−グルタミン酸メチルエステル、(0.294g、1.5当量)のDCC、(0.141g、1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.36gの白色固体化合物2を得て、収率が80%である。
H−NMR(600MHz):δ7.54(2H,dd,J=11.4,7.9Hz)、7.37(1H,s)、7.17(1H,m)、7.09(1H,m)、5.45(1H,m)、4.47(1H,m)、3.94(1H,dd,J=16.1,8.1Hz)、3.86(1H,d,J=12.1Hz)、3.71(3H,m)、3.60(3H,m)、2.38(2H,m)、2.16(1H,m)、1.94(1H,m)。
13C−NMR(150MHz):δ176.6、175.2、174.8、138.5、129.7、126.1、123.3、1281.2、119.9、111.6、110.7、86.7、80.5、78.7、73.8、71.5、62.9、49.5、33.4、31.3、27.8。
実施例3、(2−(5−メチル−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:2−(5−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(3b)の製造
2.0gの5−メチルインドール酢酸を20mlのDMFに溶解した後、その中にKCO(1.2当量)を加える。得られた混合物を室温で30分間撹拌して反応させた後、その中にEtBr(1.2当量)を徐々に滴下する。滴下が完了した後、反応混合物を4時間撹拌還流して反応する。次に、反応液を濾過し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、2.18gの化合物3bを得て、収率が95%である。
ステップ2:2−(5−メチル−ジヒドロ−インドール−3−イル)酢酸エチル(3c)の製造
2.18gの化合物3bを10mlの濃塩酸−エタノール(1:1)の混合溶液に溶解し、0℃で5.0当量のピリジンボラン(BH3.Py)溶液を徐々に加える。反応液を室温まで昇温し、1時間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、残留物に60mlの10%炭酸ナトリウム水溶液を加えてPHを8に調節し、80mlの酢酸エチルで3回抽出し、酢酸エチル層を分け取りし、カラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、1.16gの標的化合物3cを得て、収率が53%である。
ステップ3:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)5−メチルインドリン−3−イル)酢酸エチル(3d)の製造
1.16gの化合物3cを5mlの無水エタノールに溶解し、D−グルコース(1.2当量)を加え、5時間還流反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、1.20gの化合物3dを得て、収率が65%である。
ステップ4:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)5−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(3e)の製造
1.20gの化合物3dを5mlのトルエンに溶解し、1.1当量のDDQを加え、室温で24時間撹拌して反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、19:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.51gの化合物3eを得て、収率が43%である。
ステップ5:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸(3f)の製造
0.51gの化合物3eを水酸化ナトリウム−エタノール溶液(2M)に溶解し、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを1−2に調節し、20mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.43gの化合物3fを得て、収率が92%である。
ステップ6:(2−(5−メチル−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸(3)の製造
0.43gの化合物3fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(1.5当量)のD−アスパラギン酸メチルエステル、(1.5当量)のDCC、及び(1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.50gの白色固体化合物3を得て、収率が85%である。
実施例4、(2−(5−メトキシ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:2−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(4b)の製造
2.0gの5−メトキシインドール酢酸を20mlのDMFに溶解した後、その中にKCO(1.2当量)を加える。得られた混合物を室温で30分間撹拌して反応させた後、その中にEtBr(1.2当量)を徐々に滴下する。滴下が完了した後、反応混合物を4時間撹拌還流して反応する。次に、反応液を濾過し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、2.04gの化合物4bを得て、収率が90%である。
ステップ2:2−(5−メトキシ−ジヒドロインドール−3−イル)酢酸エチル(4c)の製造
2.04gの化合物4bを10mlの濃塩酸−エタノール(1:1)の混合溶液に溶解し、0℃で5.0当量のピリジンボラン(BH3.Py)溶液を徐々に加える。反応液を室温まで昇温し、1時間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、残留物に60mlの10%炭酸ナトリウム水溶液を加えてPHを8に調節し、80mlの酢酸エチルで3回抽出し、酢酸エチル層を分け取りし、カラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、1.03gの標的化合物4cを得て、収率が50%である。
ステップ3:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)5−メトキシインドール−3−イル)酢酸エチル(4d)の製造
1.03gの化合物4cを5mlの無水エタノールに溶解し、D−グルコース(1.2当量)を加え、5時間還流反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、1.16gの化合物4dを得て、収率が73%である。
ステップ4:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(4e)の製造
1.16gの化合物4dを5mlのトルエンに溶解し、1.1当量のDDQを加え、室温で24時間撹拌して反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、19:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.45gの化合物4eを得て、収率が39%である。
ステップ5:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)酢酸(4f)の製造
0.45gの化合物4eを水酸化ナトリウム−エタノール溶液(2M)に溶解し、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを1−2に調節し、20mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.40gの化合物4fを得て、収率が96%である。
ステップ6:(2−(5−メトキシ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸(4)の製造
0.40gの化合物4fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(1.5当量)のアスパラギン酸メチルエステル、(1.5当量)のDCC、及び(1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.45gの白色固体生成物4を得て、収率が85%である。
実施例5、(2−(5−クロロ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:2−(5−クロロ−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(5b)の製造
2.0gの5−クロロインドール酢酸を20mlのDMFに溶解した後、その中にKCO(1.2当量)を加える。得られた混合物を室温で30分間撹拌して反応させた後、その中にEtBr(1.2当量)を徐々に滴下する。滴下が完了した後、反応混合物を4時間撹拌還流して反応する。次に、反応液を濾過し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、2.10gの化合物5bを得て、収率が93%である。
ステップ2:2−(5−クロロ−ジヒドロインドール−3−イル)酢酸エチル(5c)の製造
2.10gの化合物5bを10mlの濃塩酸−エタノール(1:1)の混合溶液に溶解し、0℃で5.0当量のピリジンボラン(BH3.Py)溶液を徐々に加える。反応液を室温まで昇温し、1時間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、残留物に60mlの10%炭酸ナトリウム水溶液を加えてPHを8に調節し、80mlの酢酸エチルで3回抽出し、酢酸エチル層を分け取りし、カラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、0.98gの標的化合物5cを得て、収率が46%である。
ステップ3:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)5−クロロ−ジヒドロインドール−3−イル)酢酸エチル(5d)の製造
0.98gの化合物5cを5mlの無水エタノールに溶解し、D−グルコース(1.2当量)を加え、5時間還流反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、1.05gの化合物5dを得て、収率が70%である。
ステップ4:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)5−クロロ−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(5e)の製造
1.05gの化合物5dを5mlのトルエンに溶解し、1.1当量のDDQを加え、室温で24時間撹拌して反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、19:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.43gの化合物5eを得て、収率が41%である。
ステップ5:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5−クロロ−1H−インドール−3−イル)酢酸(5f)の製造
0.43gの化合物5eを水酸化ナトリウム−エタノール溶液(2M)に溶解し、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを1−2に調節し、20mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.38gの化合物5fを得て、収率が96%である。
ステップ6:(2−(5−クロロ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸(5)の製造
0.38gの化合物5fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(1.5当量)のD−アスパラギン酸メチルエステル、(1.5当量)のDCC、及び(1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.45gの白色固体生成物5を得て、収率が88%である。
実施例6、(2−(5−ブロモ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:2−(5−ブロモ−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(6b)の製造
2.0gの5−ブロモインドール酢酸を20mlのDMFに溶解した後、その中にKCO(1.2当量)を加える。得られた混合物を室温で30分間撹拌して反応させた後、その中にEtBr(1.2当量)を徐々に滴下する。滴下が完了した後、反応混合物を4時間撹拌還流して反応する。次に、反応液を濾過し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、2.16gの化合物6bを得て、収率が97%である。
ステップ2:2−(5−ブロモ−ジヒドロインドール−3−イル)酢酸エチル(6c)の製造
2.16gの化合物6bを10mlの濃塩酸−エタノール(1:1)の混合溶液に溶解し、0℃で5.0当量のピリジンボラン(BH3.Py)溶液を徐々に加える。反応液を室温まで昇温し、1時間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、残留物に60mlの10%炭酸ナトリウム水溶液を加えてPHを8に調節し、80mlの酢酸エチルで3回抽出し、酢酸エチル層を分け取りし、カラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、0.81gの標的化合物6cを得て、収率が37%である。
ステップ3:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)5−ブロモ−ジヒドロインドール−3−イル)酢酸エチル(6d)の製造
0.81gの化合物6cを5mlの無水エタノールに溶解し、D−グルコース(1.2当量)を加え、5時間還流反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルによるサンプル撹拌法で、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.80gの化合物6dを得て、収率が67%である。
ステップ4:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)5−ブロモ−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(6e)の製造
0.80gの化合物6dを5mlのトルエンに溶解し、1.1当量のDDQを加え、室温で24時間撹拌して反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、19:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.37gの化合物6eを得て、収率が46%である。
ステップ5:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5−ブロモ−1H−インドール−3−イル)酢酸(6f)の製造
0.36gの化合物6eを水酸化ナトリウム−エタノール溶液(2M)に溶解し、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを1−2に調節し、20mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.33gの化合物6fを得て、収率が98%である。
ステップ6:(2−(5−ブロモ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸(6)の製造
0.33gの化合物6fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(1.5当量)のD−アスパラギン酸メチルエステル、(1.5当量)のDCC、及び(1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.39gの白色固体最終生成物6を得て、収率が91%である。
実施例7、(2−(7−メチル−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:2−(7−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(7b)の製造
2.0gの7−メチルインドール酢酸を20mlのDMFに溶解した後、その中にKCO(1.2当量)を加える。得られた混合物を室温で30分間撹拌して反応させた後、その中にEtBr(1.2当量)を徐々に滴下する。滴下が完了した後、反応混合物を4時間撹拌還流して反応する。次に、反応液を濾過し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、2.00gの化合物7bを得て、収率が87%である。
ステップ2:2−(7−メチル−ジヒドロ−インドール−3−イル)酢酸エチル(7c)の製造
2.00gの化合物7bを10mlの濃塩酸−エタノール(1:1)の混合溶液に溶解し、0℃で5.0当量のピリジンボラン(BH3.Py)溶液を徐々に加える。反応液を室温まで昇温し、1時間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、残留物に60mlの10%炭酸ナトリウム水溶液を加えてPHを8に調節し、80mlの酢酸エチルで3回抽出し、酢酸エチル層を分け取りし、カラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、1.11gの標的化合物7cを得て、収率が55%である。
ステップ3:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)7−メチル−インドリン−3−イル)酢酸エチル(7d)の製造
1.11gの化合物7cを5mlの無水エタノールに溶解し、D−グルコース(1.2当量)を加え、5時間還流反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、1.11gの化合物7dを得て、収率が63%である。
ステップ4:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)7−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(7e)の製造
1.11gの化合物7dを5mlのトルエンに溶解し、1.1当量のDDQを加え、室温で24時間撹拌して反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、19:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.44gの化合物7eを得て、収率が40%である。
ステップ5:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸(7f)の製造
0.44gの化合物7eを水酸化ナトリウム−エタノール溶液(2M)に溶解し、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを1−2に調節し、20mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.39gの化合物7fを得て、収率が95%である。
ステップ6:(2−(7−メチル−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸(7)の製造
0.39gの化合物7fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(1.5当量)のD−アスパラギン酸メチルエステル、(1.5当量)のDCC、及び(1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.47gの白色固体最終生成物7を得て、収率が89%である。
実施例8、(2−(7−メトキシ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:2−(7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(8b)の製造
2.0gの7−メトキシインドール酢酸を20mlのDMFに溶解した後、その中にKCO(1.2当量)を加える。得られた混合物を室温で30分間撹拌して反応させた後、その中にEtBr(1.2当量)を徐々に滴下する。滴下が完了した後、反応混合物を4時間撹拌還流して反応する。次に、反応液を濾過し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、2.06gの化合物8bを得て、収率が91%である。
ステップ2:2−(7−メトキシ−ジヒドロインドール−3−イル)酢酸エチル(8c)の製造
2.06gの化合物8bを10mlの濃塩酸−エタノール(1:1)の混合溶液に溶解し、0℃で5.0当量のピリジンボラン(BH3.Py)溶液を徐々に加える。反応液を室温まで昇温し、1時間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、残留物に60mlの10%炭酸ナトリウム水溶液を加えてPHを8に調節し、80mlの酢酸エチルで3回抽出し、酢酸エチル層を分け取りし、カラムクロマトグラフィーで精製して、5:1の石油エーテル:酢酸エチルを溶離剤として、1.00gの標的化合物8cを得て、収率が48%である。
ステップ3:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)7−メトキシインドール−3−イル)酢酸エチル(8d)の製造
1.00gの化合物8cを5mlの無水エタノールに溶解し、D−グルコース(1.2当量)を加え、5時間還流反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、1.16gの化合物8dを得て、収率が75%である。
ステップ4:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)酢酸エチル(8e)の製造
1.16gの化合物8dを5mlのトルエンに溶解し、1.1当量のDDQを加え、室温で24時間撹拌して反応させる。反応液を濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、19:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.32gの化合物8eを得て、収率が28%である。
ステップ5:2−(1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)酢酸(8f)の製造
0.32gの化合物8eを水酸化ナトリウム−エタノール溶液(2M)に溶解し、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを1−2に調節し、20mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.28gの化合物8fを得て、収率が96%である。
ステップ6:(2−(7−メトキシ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−アスパラギン酸(8)の製造
0.28gの化合物8fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(1.5当量)のD−アスパラギン酸メチルエステル、(1.5当量)のDCC、及び(1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.33gの白色固体最終生成物8を得て、収率が86%である。
実施例9、(2−(5−メチル−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−グルタミン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:(2−(5−メチル−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−グルタミン酸(9)の製造
0.43gの化合物3fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(1.5当量)のD−グルタミン酸メチルエステル、(1.5当量)のDCC、及び(1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.53gの白色固体最終生成物9を得て、収率が87%である。
実施例10、(2−(5−クロロ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−グルタミン酸の製造
Figure 2020522579
Figure 2020522579
ステップ1:(2−(5−クロロ−1−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インドール−3−イル)アセチル)−D−グルタミン酸(10)の製造
0.38gの化合物5fを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、(1.5当量)のD−グルタミン酸メチルエステル、(1.5当量)のDCC、及び(1.5当量)のN−メチルモルホリンを加え、該反応液を室温で8時間撹拌する。反応が完了した後、反応液を減圧濃縮する。残留物に5mlの2MNaOH/EtOH溶液を加え、1時間還流反応させる。反応が完了した後、塩酸でPHを5に調節し、次に10mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、5:1のジクロロメタン:メタノールを溶離剤として、0.45gの白色固体最終生成物10を得て、収率が86%である。
試験例1、アンモニア水により咳を引き起こす試験
試験動物:昆明種マウス、体重が18−22gであり、雌雄がそれぞれ半分である。
北京維通利華実験動物技術有限責任会社から購入され、実験動物生産許可証番号:
SCXK−(京)2012−001。
試験試薬:リン酸コデイン(欧化薬業有限会社)。
機器設備:YC−Y800医用超音波霧化器(北京亜都科技株式会社製品、京薬器監(準)京99第223145号)、UV−2450型紫外可視分光光度計(日本島津社製品)、UX420S動物小天秤(日本島津社製品)、千分の一電子天秤(ドイツsartorius会社製品)。
試験方法:
マウスを適応的に3日飼育した後にスクリーニングする。超音波霧化器を予熱した後、現場で調製した40mlのアンモニア水溶液(12.5%)を加える。マウスを容積1000mlのビーカーに入れ、ビーカー口をラップフィルムで密閉し、2つ口(一方が超音波霧化器出口管を挿入するために用いられ、もう一方が通気小孔である)を開ける。超音波霧化器でアンモニアガスを最小噴霧力で60秒間流し続けた後、直ちに閉じて速やかにラップフィルムを開いて、アンモニアガスを自然拡散させる。3分間内に咳の回数が10回より少ないが80回より多いマウスを取り除く。合格したマウスを、ブランク対照群、本発明の化合物群及びリン酸コデイン陽性対照群にランダムにグループ化する。以上の各群に対していずれも体重に応じて胃内投与を行い、ブランク対照群に対して等容量の蒸留水を投与し、1日1回で、5日間連続し、最終的に1時間投与した後、マウスを倒置した5Lの密閉ガラスベルジャー内に1つずつ置き、定圧アンモニア水噴霧刺激を受け、15秒刺激した後に停止し(アンモニア水噴霧について10mL/回、毎回で1匹マウス、毎回でアンモニア水を1回交換し)、直ちにマウスを取り出し、マウスの咳引き起こし潜伏期間(噴霧開始から咳を発生するまでの時間)及び2分間内の咳回数(マウスの咳は腹筋を急激に収縮して口を開くことを基準とし、時には軽微な咳を聞こえる)を観察する。
統計方法:
実験データについては、SPSS 10.0統計ソフトウェアを用いてデータ解析を行い、グループ間比較はt検定を用いる。
本発明の化合物とリン酸コデインの使用量及び観察結果を以下の表1に示す。
Figure 2020522579
結論:
表1から明らかなように、本発明の化合物は、アンモニア水で誘導したマウスの咳に対して明らかな抑制作用を有し、咳を引き起こす潜伏期を長くし咳の回数を減らすことができ、ブランク対照群に比べて統計学的有意差があり、その効果は陽性対照薬リン酸コデインと類似している。
試験例2、クエン酸により咳を引き起こす試験
試験動物:モルモット、体重が180−220gであり、雌雄がそれぞれ半分である。
北京維通利華実験動物技術有限責任会社から購入される。
試験試薬:リン酸コデイン(欧化薬業有限会社)。
機器設備は試験例1と同じである。
試験方法:
モルモットを適応的に1日飼育した後にスクリーニングする。モルモットを倒置した5Lの密閉ガラスベルジャー内に1つずつ置き、定圧噴霧刺激(17.5%のクエン酸溶液)を受け、1分間継続し、噴霧から5分間内の咳の回数を記録し、10回より多いモルモットを選抜して合格実験動物とする。合格したモルモットを、ブランク対照群、本発明の化合物群及びリン酸コデイン陽性対照群にランダムにグループ化する。以上の各群に対していずれも体重に応じて胃内投与を行い、ブランク対照群に対して等容量の蒸留水を投与し、5日間連続的に胃内投与し、最終的に1時間投与した後、モルモットを倒置した5Lの密閉ガラスベルジャー内を入れ、霧化器を30秒間作動させ、モルモットの咳潜伏期(17.5%のクエン酸の注入開始から、咳の発生まで所要時間が潜伏期である)と5分間内の咳回数を観察する。
統計方法:
実験データについては、SPSS 10.0統計ソフトウェアを用いてデータ解析を行い、グループ間比較はt検定を用いる。
本発明の化合物とリン酸コデインの使用量及び観察結果を以下の表2に示す。
Figure 2020522579
結論:
表2から明らかなように、本発明の化合物は、クエン酸で誘導したマウスの咳に対して明らかな抑制作用を有し、咳を引き起こす潜伏期を長くし咳の回数を減らすことができ、ブランク対照群に比べて統計学的有意差があり、その効果も陽性対照薬リン酸コデインより優れる。
試験例3 本発明の化合物の痰除去作用
試験動物:昆明種マウス、体重が18−22gであり、雌雄がそれぞれ半分である。
北京維通利華実験動物技術有限責任会社から購入される。
試験試薬:塩化アンモニウム(広州化学試薬工場)
機器設備は試験例1と同じである。
試験方法:
李儀奎痰除去試験方法を参照して、マウスを正常に3日間飼育した後に、ブランク対照群、本発明の化合物群及び塩化アンモニウム陽性対照群にランダムにグループ化する。各群のマウスに等容量の薬又は蒸留水を投与し、5日間連続し、最終投与後の30分後に、0.1mL/10gで2.5%フェノールレッドを腹腔内注射し、30分後に動物を殺し、気管セグメントを分離し、生理食塩水を盛った試験管に入れ、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム0.1mLを加える。UV−2450型分光光度計を用いて波長546nmで吸光度A値を測定し、フェノールレッド基準曲線に基づいてフェノールレッド排出量を算出し、グループ間差異の顕著な程度を比較する。
統計方法:
実験データについては、SPSS 10.0統計ソフトウェアを用いてデータ解析を行い、グループ間比較はt検定を用いる。
本発明の化合物と塩化アンモニウムの使用量及び観察結果を以下の表3に示す。
Figure 2020522579
結論:
表3から明らかなように、本発明の化合物は、フェノールレッド排泄量を顕著に増加でき、痰除去作用を有し、ブランク対照群に比べて統計学的有意差があり、その効果も陽性対照薬塩化アンモニウムに類似している。
試験例4 本発明の化合物の喘息に対する作用
試験動物:モルモット、体重が180−220gであり、雌雄がそれぞれ半分である。
北京維通利華実験動物技術有限責任会社から購入される。
試験試薬:アミノフィリン溶液(広州明興製薬有限公司)、リン酸ヒスタミン(上海楷洋生物技術有限公司)
機器設備:402AI超音波霧化器(江蘇魚躍医療設備株式会社)、5000mlのガラスカバー、ストップウォッチ。
試験方法:
モルモットを適応的に1日飼育した後にスクリーニングする。モルモットを倒置した5Lの密閉ガラスベルジャー内に1つずつ置き、モルモットが静かになると、定圧でリン酸ヒスタミンを15秒噴霧する。噴霧を停止してから6分以内に喘息潜伏期間を観察し、150秒以内に喘息性痙攣が出現したモルモットを合格実験動物とする。合格したモルモットを、ブランク対照群、本発明の化合物群及びアミノフィリン陽性対照群にランダムにグループ化する。1日1回で投与して3日間連続し、最終投与の1時間後に、モルモットにリン酸ヒスタミンに吸込ませ、モルモットに痙攣、転倒が生じる時間すなわち潜伏期間(噴霧開始から転倒時間まで)を記録し、6分間連続的に観察し、6分間で転倒しないと360秒で記録する。対照組と投与群の潜伏期間の長さを統計して比較する。
統計方法:
実験データについては、SPSS 10.0統計ソフトウェアを用いてデータ解析を行い、グループ間比較はt検定を用いる。
本発明の化合物とアミノフィリンの使用量及び観察結果を以下の表4に示す。
Figure 2020522579
結論:
表4から明らかなように、本発明化合物は、潜伏期間を顕著に延長でき、抗喘息作用を有し、ブランク対照群に比べて統計学的有意差があり、その効果も陽性対照薬アミノフィリンより優れる。

Claims (13)

  1. 一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 2020522579
    (式中、
    は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基又はシクロアルキル基から選択され、
    は、水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基又はシクロアルキル基から選択され、
    は、ペントース又はヘキソースから選択され、
    nは、1〜4の整数であり、
    mは、1〜4の整数である。)
  2. 一般式(II)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 2020522579
    (式中、R、R、R、m及びnは、請求項1において定義されるとおりである。)
  3. 式中、Rは、水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基から選択され、好ましくは、水素、ハロゲン、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基から選択される、請求項1又は2に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
  4. 式中、Rは、水素、ハロゲン、C−Cアルキル基、又はC−Cアルコキシ基から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
  5. 式中、Rは、ペントースから選択され、好ましくは、リボース、デオキシリボース及びキシロースから選択され、より好ましくは、D−リボース、D−デオキシリボース及びD−キシロースから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
  6. 式中、Rは、ヘキソースから選択され、好ましくは、グルコース、フルクトース、及びガラクトースであり、より好ましくは、D−グルコース、D−フルクトース及びD−ガラクトースである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
  7. 式中、mは、1又は2であり、好ましくは、mは、1である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
  8. 式中、nは、1又は2である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
  9. 前記化合物は、
    Figure 2020522579
    から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
  10. 前記薬学的に許容される塩は、塩基付加塩であり、好ましくは、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、テトラメチル第四アンモニウム塩、テトラエチル第四アンモニウム塩、メチルアミン塩、ジメチルアミン塩、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩又はエチルアミン塩である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩。
  11. 中間体Iaと中間体Ibとを活性化試薬と塩基の存在下でカップリング反応させて一般式(I)の化合物を得るステップを含み、
    Figure 2020522579
    前記活性化試薬は好ましくはDCCであり、前記塩基は好ましくはN−メチルモルホリンである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩を製造する方法。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含有する、医薬組成物。
  13. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の一般式(I)で示される化合物又はそのメソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はその混合物形態、又はその薬学的に許容される塩、又は請求項12に記載の医薬組成物の、咳を治療する薬物の製造における使用。
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PLANT PHYSIOLOGY, vol. 125, JPN6022010349, 2001, pages 464 - 475, ISSN: 0004731893 *

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