JP2020521764A - ピラゾールアミン反応性結晶化 - Google Patents

ピラゾールアミン反応性結晶化 Download PDF

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Abstract

本出願は、農薬チオエーテルの調製のための効率的かつ経済的な合成化学プロセスに関する。具体的には、本出願は、農薬チオエーテルの調製に有用な化合物を生成するための改善された反応性結晶化方法に関する。【選択図】なし

Description

関連特許出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下で、2017年5月26日に出願された米国仮特許出願第62/511,391号の優先権を主張するものであり、その開示内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、農薬チオエーテルの調製のための効率的かつ経済的な合成化学プロセスに関する。具体的には、本出願は、農薬チオエーテルの調製に有用な化合物を生成するための改善された反応性結晶化方法に関する。
農業において損失を引き起こす有害生物が10000種以上ある。世界的な農業損失額は、毎年数十億米ドルである。貯蔵食品の有害生物は、貯蔵食品を食べ、その品質を落とす。貯蔵食品の世界的な損失量は、毎年数十億米ドルであるが、より重要なことは、これにより、必要な食品が人間から奪われていることである。特定の有害生物は、現在使用されている農薬に対する耐性を獲得している。数百種類の有害生物種が、1つ以上の農薬に対して耐性がある。DDT、カルバメート、および有機リン酸塩などの古い農薬のうちの一部に対する耐性の獲得がよく知られている。しかしながら、耐性は、より新しい農薬のうちの一部に対しても獲得されている。結果として、新規農薬に対する緊急の必要性があり、これが新規農薬の開発につながった。具体的には、US 2013/0288893(A1)に、とりわけ、特定の農薬チオエーテルおよび農薬としてのそれらの使用が記載されている。このような化合物は、有害生物の防除のための農業での使用が見出されている。
非常に大量の農薬、特に農薬チオエーテルに対する必要性があるため、非常に必要とされる農薬のより経済的な供給源を市場に提供するために、市販されている出発材料から効率的かつ高収率で農薬チオエーテルを生成することが有益であろう。
定義
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、炭素原子の鎖を含み、これは分岐されていてもよく、C−C、C−C、およびC−Cを含むがこれに限定されない。例示的なアルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチルなどを含むがこれらに限定されない。アルキルは、置換または非置換であり得る。
本明細書で使用される場合、「アルキニル」という用語は、炭素原子の鎖を含み、これは、分岐されていてもよく、C−C、C−C、およびC−Cを含むがこれらに限定されず、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合(C≡C)を有する。例示的なアルキニル基には、1−プロピン−1−イル、1−プロピン−3−イル、1−ブチン−3−イル、1−ブチン−1−イル、2−ブチン−1−イル、1−ペンチン−1−イル、2−ペンチン−1イル、3−ペンチン−1−イルなどが含まれるがこれらに限定されない。アルキニルは、置換または非置換であり得る。
下記式の化合物の調製についてのプロセスは、
例えば、US2013/0288893(A1)および米国特許第9102655号に記載されている。1つのこうしたプロセスには、スキーム(1)による、3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−アミン(1d)の調製が含まれる。
スキーム1に記載されているプロセスは、中間化合物(1c)をアルキル化して、化合物(1c’)を形成することを含み、化合物(1c’)は、その後、中間化合物(1d)に加水分解される。米国特許第9102655号に例示されるプロセスは、半自動シリカゲルクロマトグラフィーによる(1c’)の精製が含まれる。このような精製工程は、実験室規模で精製される中間化合物(1c’)を生成するためには効果的であるが、特に商業的規模の生成のために、プロセスが規模拡大された場合に非効率的かつ高価である。結果として、より大きな規模の用途では、中間化合物(1c’)は、精製されずに加水分解工程を通して(1d)の形成が行われる。
いくつかの実施形態では、中間化合物(1c’)がHClなどの強酸で処理された場合の加水分解反応の生成物は、スキーム2に示されるように、中和されて所望の生成物(1d)を形成する、二酸塩(1d’)である。
中間化合物(1c’)の中間化合物(1d)への変換での生成物単離工程には、水性塩基溶液(25〜50%のNaOH溶液、pH約14)を高酸性(pH約0)粗水性加水分解反応混合物に加えて中間化合物(1d’)をピラゾールアミン中間化合物(1d)に変換することによる、pH振動反応性結晶化が含まれる。粗加水分解反応混合物への水性塩基の添加は、ピラゾールアミン中間化合物(1d)の結晶化をもたらす。塩基を加える過程の間に、加水分解反応混合物のpHは、約0から約8〜10の所望の端点まで変化する。
ピラゾールアミン化合物(1d)は、約pH2.7およびpH>12.5で油化する傾向を有することが発見された。pH振動結晶化中の激しいオイリングおよびリンディング(酸に塩基を加えること)により、処理可能性の問題、生成物の低純度(<88%)、および単離生成物の低収率(<85%)が生じる。反応性結晶化中のオイリング傾向は、反応混合物中の残留THFの重量%に正に依存することが判明した。pH約2.7でのオイリングは、オイリングが分子の固有の特性であることを示す、残留THFについても観察された。理論に束縛されるものではないが、pH約2.7では、分子は、モノ酸付加塩に部分的に中和され、これがオイリングにつながり得ると考えられる。低いpHでのオイリングは、実質的な処理可能性の問題につながり、低収率をもたらし、生成物の純度が損なわれることになる。
驚くべきことに、ピラゾールアミン中間化合物(1d)を精製するための反応性結晶化技術に関連するオイリングの問題は、酸性水性加水分解反応混合物が塩基溶液(例えば、軽度の水性塩基、および有機塩基または緩衝系)に加えられる逆付加プロセスを介して克服することができることが発見された。驚くべきことに、本明細書に記載の逆付加反応性結晶化技術は、反応混合物のTHF含有量に関係なく、ピラゾールアミン中間化合物(1d)の反応性結晶化中のオイリングの問題を完全に回避することが発見された。本発明のプロセスの結果、ピラゾールアミン中間化合物(1d)の処理可能性、収率、および生成物純度が著しく改善された。
本明細書に記載の反応性結晶化技術は、必要に応じて、スキーム2に記載の任意の中間体を精製および単離するために、またはスキーム2に示される中間体のうちのいずれか、もしくはそれらの構造的変異体を調製するために当該技術分野で知られている任意の類似のプロセスで使用することができることが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、本開示は、式(1d−1)
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C−Cアルキル、C−Cアルキニル、またはC(O)C−Cアルキルである)の化合物を精製された形態で生成するためのプロセスであって、
a.式(1d’−1)
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C−Cアルキル、C−Cアルキニル、または−C(O)C−Cアルキルであり、Xは、陰イオンである)の化合物を、約7〜約12のpHおよび約20℃〜約35℃の温度で塩基または緩衝系と接触させて、塩基または緩衝系中に懸濁された固体生成物として式(1d−1)の化合物の懸濁混合物を得ることを含み、下記工程、
b.式(1d−1)の化合物を単離して、式(1d−1)の化合物を精製された形態で得る工程と、
c.式(1d−1)の化合物を真空下で精製された形態で乾燥させる工程と、を含をふくんでいてもよい、プロセスを提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、式(1d)の化合物を
精製された形態で生成するためのプロセスであって、
a.式(1d’)
(式中、Xは、陰イオンである)の化合物を、約7〜約12のpHおよび約20℃〜約35℃の温度で塩基または緩衝系と接触させて、塩基または緩衝系中に懸濁された固体生成物として式(1d)の化合物の懸濁混合物を得ることを含み、下記工程、
b.単離して、式(1d)の化合物を精製された形態で得る工程と、
c.式(1d)の化合物を真空下で精製された形態で乾燥させる工程と、を含んでいてもよい、プロセスを提供する。
いくつかの実施形態では、接触させる工程は、式(1d’−1)の化合物または式(1d’)の化合物を含む酸性水性混合物を、塩基または緩衝系に加えることを含む。いくつかの実施形態では、酸性水性混合物は、少なくとも1つの有機溶媒をさらに含む。有機溶媒は、スキーム1に示されるアルキル化工程からの溶媒の真空除去の効率に応じて、水性混合物の約0.1重量%〜約20重量%の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、水性混合物の約5重量%〜約10重量%の量で存在する。いくつかの実施形態では、単離されている中間体がスキーム1に示される通りである場合、酸性水性混合物中に存在する有機溶媒は、スキーム1に示される前述のアルキル化工程またはスキーム1に示される前述のアルキル化工程で使用されるワークアップ手順に応じて変化し得る。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、THFまたは2−メチル−THFである。
好適な陰イオンは、塩化物または臭化物などのハロゲン化物であり得る。本明細書に記載のプロセスで使用される緩衝系は、特に限定されないが、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属炭酸水素酸塩の水溶液、またはアルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属炭酸塩の水溶液であり得る。好適な緩衝系には、炭酸ナトリウム(NaCO)および炭酸水素ナトリウム(NaHCO)の水溶液、炭酸カリウム(KCO)および炭酸水素カリウム(KHCO)の水溶液、水酸化ナトリウム(NaOH)および炭酸ナトリウム(NaCO)の水溶液、水酸化カリウム(KOH)および炭酸カリウム(KCO)の水溶液、1ナトリウムリン酸塩(NaHPO)および2ナトリウムリン酸塩(NaHPO)の水溶液、または硫酸水素ナトリウム(NaHSO)および硫酸ナトリウム(NaSO)の水溶液が含まれるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、緩衝系は、約9〜約12のpHを有し得る。いくつかの実施形態では、緩衝系のpHは、好ましくは、約10〜約12である。いくつかの実施形態では、緩衝系のpHは、好ましくは、約10〜約11である。いくつかの実施形態では、緩衝系のpHは、好ましくは、約11〜約12である。
例えば、炭酸塩基(例えば、炭酸ナトリウム)などの過剰な塩基を緩衝系に加えることが有益であり得る。いくつかの実施形態では、過剰な塩基は、少なくとも2当量、約2当量〜約10当量、約2当量〜約7当量、約3当量〜約7当量、または約4当量〜約7当量の式(1d’−1)の化合物もしくは式(1d’)の化合物であり得る。過剰な炭酸ナトリウムを使用する利点は、1)急速な脱気を防ぎ、すなわち、酸が最初に炭酸水素と反応して炭酸水素ナトリウムを形成することと、2)炭酸ナトリウムが炭酸水素ナトリウム塩よりも周囲温度で有意に高い溶解度を有することと、を含むことが発見された。過剰な炭酸塩の追加の結果、緩衝系の最終体積を下げることができ、その結果、反応性結晶化における酸性水性混合物に対する緩衝系の比率は、ピラゾールアミン中間化合物(1d)の大規模な生成に一致するレベルで維持される。いくつかの実施形態では、酸性水性混合物に対する緩衝系の最終体積比は、約1:1〜約10:1である。
いくつかの実施形態では、塩基は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、または水酸化アンモニウムの水溶液であり得る。好適な塩基には、炭酸カリウム(KCO)の水溶液または炭酸ナトリウム(NaCO)の水溶液が含まれるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、水性塩基は、約9〜約12のpHを有し得る。いくつかの実施形態では、水性塩基のpHは、好ましくは、約10〜約12である。いくつかの実施形態では、水性塩基のpHは、好ましくは、約10〜約11である。いくつかの実施形態では、水性塩基のpHは、好ましくは、約11〜約12である。スキーム2に記載のプロセスで使用される塩基に応じて、水性塩基溶液のpHは、強塩基の水溶液を懸濁混合物に加えることによって約9のpHに維持することができる。強塩基の好適な例には、10%の水性KOHが含まれる。いくつかの実施形態では、強塩基の水溶液は、pHポンプを介して加えられる。いくつかの実施形態では、酸性水性混合物に対する緩衝系の最終体積比は、約1:1〜約10:1である。
いくつかの実施形態では、塩基は、有機塩基であり得る。好適な有機塩基には、水性アルカリ金属酢酸塩(酢酸ナトリウムなど)、水性アルカリ金属シュウ酸塩、2級アルキルアミン塩基(例えば、ジイソプロピルアミンなど)、または3級アルキルアミン塩基(トリエチルアミンなど)が含まれるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、酸性水性混合物に対する緩衝系の最終体積比は、約1:1〜約10:1である。
スキーム1に示される加水分解工程は、中間体(1c’)に強酸を加えて二酸塩(1d’)を得ることを含むことが理解されるであろう。酸加水分解工程中に存在する強酸性条件の結果として、酸性水性混合物は、反応性結晶化工程の前に約0〜約2のpHを有し得る。酸性水性混合物のpHが非常に低いため、pH振動結晶化技術は、pHを所望のピラゾールアミン中間化合物(1d)のオイリングの問題が生じる範囲(すなわち、約2.7または約12.5)にすることなく、pHを約8〜約10の範囲になるように懸濁混合物の所望の最終pHに調節することができる必要がある。そのため、中和容器のpHは、約2.7〜約12.5の範囲内に留まる必要がある。中和容器(本明細書に記載の緩衝系または塩基のいずれかを含有する)のpHは、約8〜約10の間のままであることが好ましい。
本明細書に記載のプロセスは、所望のピラゾールアミン中間化合物(1d)の大規模な生成に適している必要があることが理解されるであろう。標準的反応性結晶化プロトコル(酸に塩基を加えること)の大規模な実証は、約pH2.7での生成物の激しいオイリングを示した。上記に記載のように、オイリングは、処理の困難をもたらし、生成物の回収および収率に影響を与え、生成物の純度が損なわれる。化合物3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン(1d)は、農薬チオエーテル生成における重要な中間体であるため、生成物は、生成物の製造仕様を満たす必要がある。製造仕様を満たすために、加水分解工程からの最終的な湿式/乾燥ケーキの再結晶化またはリスラリーなどの追加の処理は、標準的手法と共に必要となるであろうが、周期の増加およびさらなる収率の損失をもたらす。
本明細書に記載の逆付加反応性結晶化技術は、オイリングの問題を完全に除去するか、または最小限に抑える堅牢な結晶化手法として、大規模(50〜110g、1Lのガラス反応器)スケールで実証された。これにより、濾過処理された生成物のさらなる再処理なしに、処理可能性、生成物の回収、収率、および生成物の純度が改善された。逆付加のための供給は、反応器の温度を約20℃〜約35℃に維持するために、表面またはサブ表面、好ましくはサブ表面上で、約2〜約20mL/分の速度で、優先的には約7〜約10mL/分の速度で、約30分〜約90分にわたって、好ましくは約30〜約60分にわたって導入することができるだろう。
単離する工程は、当業者に知られている任意の方法に従って実施することができることが理解されるであろう。例えば、生成物は、懸濁混合物を脱イオン水で洗浄することによって単離することができる。別の実施形態では、生成物は、濾過装置によって単離することができる。当業者であれば、単離するための方法が特に制限されていないことを理解するであろう。
化学実施例
材料および方法
本実施例は、例示を目的とするものであり、本開示を本実施例に開示された実施形態のみに限定するものと解釈されるべきではない。
市販原料から得られた出発物質、試薬、溶媒は、さらさる精製をせずに使用した。融点は未修正である。「室温」を使用する実施例は、約20℃〜約24℃の範囲の温度で空調制御された実験室で実施された。分子には、Accelrys Draw、ChemDraw、またはACD Name Pro内の命名プログラムに従って命名された既知の名称が付与されている。こうしたプログラムが分子に命名できない場合、従来の命名則を用いてかかる分子を称している。H NMRスペクトルデータは、別段明記しない限り、ppm(δ)単位であり、300MHz、400MHz、500MHz、または600MHzで記録され、13C NMRスペクトルデータは、ppm(δ)単位であり、75MHz、100MHz、または150MHzで記録され、19F NMRスペクトルデータは、ppm(δ)単位であり、376MHzで記録された。
実施例1− N−(3−クロロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−エチルアセトアミドの加水分解
粗N−(3−クロロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−エチルアセトアミド(約85.43mmolの活性)の淡褐色の油を、HCl水溶液(2.0M、169mL、4.0当量)中に溶解し、250mLの四つ口平底フラスコに移して、暗赤橙色の均質溶液にした。混合物を、80℃で17時間攪拌し、LC(250nm、較正)は、99.7%の変換を示した。18時間で反応を停止させ、室温まで冷却させた。暗褐色の溶液(204.7g)を、ジ−N−フタル酸プロピル(180.1mg)を内部標準として使用した試料(424.6mg)のLC分析によってアッセイした。分析は、2つの工程にわたって、8.12重量%、116.63gの生成物および90.1%のインポット収率を示した。
実施例2− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製
反応器中で45mLの0.2Mの炭酸ナトリウムを5mLの0.2Mの炭酸水素ナトリウムと混合することによって、緩衝系を調製し、結果として緩衝系について約10.7のpHとした。5.1gの炭酸ナトリウムを、50mLの緩衝系に加え、結果として11.6のpHとした。実施例1からの23mL(25g)の加水分解反応混合物を、シリンジに装填し、0.383mL/分の速度で1時間にわたってシリンジポンプを介して反応器に導入した。反応器の温度は、約23℃〜約25℃の範囲に維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約8.47であった。炭酸ナトリウムの比率が低いため、結晶化の末端に向かってわずかな脱気が注目された。いかなる条件下でも、オイリングは観察されなかった。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約10gの脱イオン水(湿式濾過ケーキの約2倍に相当)で洗浄し、約4.24gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、1.94gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度96.1%、単離収率91.9%と測定された。母液に対する収率損失は、25℃で約3.1重量%であった。
実施例3− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製
反応器中で45mLの0.2Mの炭酸ナトリウムを50mLの0.2Mの炭酸水素ナトリウムと混合することによって、緩衝系を調製し、結果として緩衝系について約10.7のpHとした。5.83gの炭酸ナトリウムを、50mLの緩衝系に加え、結果として11.6のpHとした。2.84gのTHFを、実施例1からの25.03gの加水分解反応混合物に加えた。得られた加水分解混合物を含有する26.35gの10重量%のTHFを、0.383mL/分の速度で1時間にわたってシリンジポンプを介して反応器に導入した。反応器の温度は、約24℃〜約28℃の範囲に維持された。10重量%のTHFを含有する加水分解反応混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約9.09であった。いかなる条件下でも、オイリングは観察されなかった。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約10gの脱イオン水(湿式濾過ケーキの質量の約2.3倍に相当)で洗浄し、3.39gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、1.79gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度97.0%、単離収率90.6%と測定された。母液および洗浄液に対する収率損失は、それぞれ、25℃で5.3%および0.9%であった。
表1は、手法(標準対逆付加)ならびに生成物の純度および収率に対するそれらの影響の両方の比較である。逆付加手法でのオイリングを最小限に抑えることによって、ピラゾールアミンの純度および収率は、最終有機溶媒組成物(重量%THF)に関係なく維持される。
実施例4− N−(3−クロロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−エチルアセトアミドの加水分解
粗N−(3−クロロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−エチルアセトアミド(約0.4146molの活性)の淡褐色の油を、1Lのジャケット付きガラス反応器中のHCl水溶液(4.0M、460mL、4.4当量)に加え、暗赤橙色の均質溶液にした。混合物を90℃で7時間攪拌し、LC(250nm、較正)は、99.1%の変換を示した。7時間で反応を停止させ、室温まで冷却させた。暗褐色の溶液(713.2g)を、ジ−N−フタル酸プロピル(144.5mg)を内部標準として使用した試料(540.1mg)のLC分析によってアッセイした。分析は、12.9重量%、91.97gの生成物、および99.2%のインポット収率を示した。
実施例5− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製(5当量のKCOを使用した逆付加))
59g(5当量)の炭酸カリウムを150mLの水に加え、結果として12.2のpHとした。実施例4による149gの加水分解反応混合物を、30分間にわたって10.74mL/分の速度で蠕動ポンプを介してガラス反応器に導入した。反応器の温度は、約20℃〜約22℃の範囲に維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約8であった。オイリングまたはリンディングのないふわふわの結晶が観察された。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約78gの水(湿式濾過ケーキの質量の約2倍に相当)で洗浄して、約28.5gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、19gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度95%、単離収率97%と測定された。スラリー負荷は、4%であった。
実施例6− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製(3当量のKCOを使用した逆付加)
57.8g(3当量)の炭酸カリウムを、200mLの水に加え、結果として11.9のpHとした。実施例4による234.1gの加水分解反応混合物を、45分間にわたって10.74mL/分の速度で蠕動ポンプを介してガラス反応器に装填した。反応器の温度は、約23℃〜約25℃の範囲に維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約9.05であった。pH7.5未満で脱気が観察された。オイリングまたはリンディングは観察されなかった。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを、約118gの水(湿式濾過ケーキの質量の約2倍に相当)で洗浄して、約45gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、29.2gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度97〜98%、単離収率91〜93%と測定された。スラリー負荷は、6〜7%であった。
実施例7− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製(KCOおよび10%のKOHポンプによる逆付加)
35.17g(3当量)の炭酸カリウムを150mLの水に加え、結果として12.3のpHとした。実施例4による151gの加水分解反応混合物を、0.5時間にわたって蠕動ポンプを介してガラス反応器に装填した。反応器の温度は、約24℃〜約27℃の範囲に維持された。緩衝系のpHは、pHポンプを介して10%のKOHを加えることによって約9のpHに維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約9.1であった。脱気は観察されなかった。オイリングまたはリンディングは観察されなかった。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約85gの脱イオン水(湿式濾過ケーキの約2倍に相当)で洗浄し、約31.5gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、18.7gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度96.0%、単離収率94.2%と測定された。スラリー負荷は、4%であった。
実施例8− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製(水酸化アンモニウムを使用した逆付加)
76mLの29重量%のNHOHを、1Lのガラス反応器中の100mLの水に加え、結果として約12のpHとした。実施例4による183mL(182g)の加水分解反応混合物を、70分にわたって蠕動ポンプを介してガラス反応器に装填した。反応器の温度は、約20℃〜約25℃の範囲に維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約10であった。オイリングまたはリンディングのない、より大きな結晶塊が観察された。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約73gの脱イオン水(湿式濾過ケーキの約2倍に相当)で洗浄し、約36gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、23.7gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度91.4%、単離収率95.1%と測定された。スラリー負荷は、4.6%であった。
実施例9− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン(5当量の酢酸ナトリウム)の調製
33.6g(5当量)の酢酸ナトリウムを、100mLの水に加え、結果として9.5のpHとした。実施例4による141mL(150g)の加水分解反応混合物を、0.5時間にわたって蠕動ポンプを介してガラス反応器に装填した。反応器の温度は、約20°C〜約25°Cの範囲に維持された。緩衝系のpHは、pHポンプを介して10%のKOHを加えることによって約pH9に維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約4.5であった。脱気は観察されなかった。オイリングまたはリンディングは観察されなかった。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約92.3gの脱イオン水(湿式濾過ケーキの約2倍に相当)で洗浄し、約43.9gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、17.9gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度90.8%、単離収率86.5%と測定された。スラリー負荷は、5.7%であった。
実施例10− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン(8.5当量の酢酸ナトリウム)の調製
58.6g(8.4当量)の酢酸ナトリウムを150mLの水に加え、結果として9のpHとした。実施例4による160mL(150.0g)の加水分解反応混合物を、1.5時間にわたって蠕動ポンプを介してガラス反応器に装填した。反応器の温度は、約24℃〜約26℃の範囲に維持された。緩衝系のpHは、pHポンプを介して10%のKOHを加えることによって約9のpHに維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約4.4であった。脱気は観察されなかった。オイリングまたはリンディングは観察されなかった。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約94.2gの脱イオン水(湿式濾過ケーキの約2倍に相当)で洗浄し、約27.2gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、18.4gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度96.7%、単離収率94.9%と測定された。スラリー負荷は、5%であった。
実施例11− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン(5当量のトリエチルアミン、TEA)の調製
9.55g(5当量)のトリエチルアミンを30mLの脱イオン水に加え、結果として11.2のpHとした。実施例4による40.09gの加水分解反応混合物のpHを、シリンジに装填し、1時間にわたって0.57mL/分の速度でシリンジポンプを介してガラス反応器に導入した。反応器の温度は、約25℃〜約33℃の範囲に維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約2.96であった。オイリングは観察されなかった。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約20gの脱イオン水(湿式濾過ケーキの約2倍に相当)で洗浄し、約6gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、4gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度95.5%、単離収率82.7%と測定された。母液に対する収率損失は、25℃で約17.3重量%であった。
比較例
実施例CE−1 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製
実施例CE−1は、8.12重量%の純度の実施例1の40.06gの加水分解反応混合物を、反応器に装填した比較例である。11.61gの25重量%の水性NaOH溶液を、0.15mL/分の速度で1時間にわたってシリンジポンプを介して反応器に導入した。反応器の温度は、付加の長さ全体にわたって約20℃〜約30℃の範囲に維持された。約2.7のpHの反応器表面上で明確なオイリングが観察され、これは、オイリングが分子および緩衝系に固有のものであることを示している。腐食溶液を加えた後、得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキを、約2×8mLの脱イオン水で洗浄した。洗浄湿式ケーキを、50℃の真空オーブンで一晩乾燥し、3.19gの黄褐色の乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度96.7%、単離収率94.8%(定量LCアッセイによって判定)と測定された。
実施例CE−2 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製
実施例CE−2は、比較例であり、8.12重量%の純度を有する実施例1の40gの加水分解反応混合物が、4.44gのTHFと混合された比較例である。得られた10重量%のTHFを含有する混合物を反応器に装填した。11.68gの25重量%の水性NaOH溶液を、0.15mL/分の速度で1時間にわたってシリンジポンプを介して反応器に導入した。反応器温度は、付加の長さ全体にわたって約20℃〜約30℃の範囲内に維持された。1Lの規模で観察されたように、約2.8のpHの反応器表面上に明確なオイリングが認められた。オイリングが始まる直前、反応器の質量は、反応器が曇り、これにより第2の液相の存在が示された。約2.5のpHで固体が沈殿し始めた。25重量%の水性NaOH付加の完了時点で、端点pHは、約10.7であった。継続的に加えると、油が徐々に反応し始め、反応器表面上に固体が形成され始めた。この観察は、より大きな1Lの規模のものと非常に類似していた。端点pHは、約8.5であった。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを3×10mLの脱イオン水で洗浄して、約6.75gの湿式洗浄ケーキを生じた。湿式洗浄ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、約2.97gの暗褐色の乾燥ケーキを生成した。LC分析は、純度94.1重量%、収率約85%を示した。例示的に、この例では、入り込んだ油は、暗褐色の着色が低く純度の高い生成物を生じた。母液に対する収率の損失は、6.5%であった(THF中の3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンアミンの溶解度が高いため、予測される通りである)。
実施例CE−3 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製(NHOHを使用した標準付加)
実施例CE−3は、実施例1による182.1gの加水分解反応混合物を、加水分解反応混合物を、反応器に装填した。66.2gの29重量%の水性NHOH溶液を、30分にわたって蠕動ポンプを介して反応器に導入した。反応器の温度は、負荷の長さ全体にわたって約18℃〜約32℃の範囲内に維持された。約3のpHおよび約8.5のpHで、反応器表面上に明確なオイリングが観察された。NHOH溶液を加えた後、得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約100mLの水で洗浄した。洗浄湿式ケーキを、50℃の真空オーブンで一晩乾燥させ、53.67gの黄褐色の乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度92.1重量%、単離収率88.9%と測定された(定量LCアッセイによって判定)。
実施例CE−4− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製(酸および塩基の同時付加)
0.09gの固体水酸化ナトリウムを0.87gの固形炭酸水素ナトリウムと混合することによって、緩衝系を、1Lのガラス反応器中の400mLの脱イオン水に調製した。実施例4による226.2gの加水分解反応混合物を、1時間にわたって7mL/分の速度で蠕動ポンプを介してガラス反応器に装填した。付加中のpHを約9.5に維持しながら、248.4gの10重量%の水酸化ナトリウム溶液を、pH軽量ポンプを介して連続的に加えた。反応器の温度は、23℃〜27℃に維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁液のpHは、約9.5であった。オイリングおよびリンディングは観察されなかった。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを約95gの脱イオン水(湿式濾過ケーキの約2.5倍に相当)で洗浄し、約32.03gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、19.7gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度95%、単離収率68%と測定された。スラリー負荷は、2.5%であった。
実施例CE−5− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製(酸および塩基の同時付加)
0.27gの45重量%の水酸化カリウム溶液を1.05gの固形炭酸水素カリウム溶液と混合することによって、緩衝系を、1Lのガラス反応器中の400mLの脱イオン水に調製した。実施例4による218gの加水分解反応混合物を、40分間にわたって7mL/分の速度で蠕動ポンプを介してガラス反応器に装填した。付加中のpHを約9.5に維持しながら、765.4gの10重量%の水酸化カリウム溶液を、pH軽量ポンプを介して連続的に加えた。反応器の温度は、約24℃〜約26℃の範囲に維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約9.9であった。オイリングおよびリンディングが観察された。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを、約64gの水(湿式濾過ケーキの質量の約2倍に相当)で洗浄して、約21.52gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、11.8gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度94%、単離収率44%と測定された。スラリー負荷は、1%であった。
実施例CE−6− 3−クロロ−N−エチル−1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンの調製(酸および塩基の水への同時付加)
100mLの脱イオン水を1Lガラス反応器に予め装填した。実施例4による150.3gの加水分解反応混合物を、30分にわたって7mL/分の速度で蠕動ポンプを介してガラス反応器に装填した。150.3gの加水分解反応混合物をガラス反応器に装填した。付加中のpHを約9.5に維持しながら、316.6gの10重量%の水酸化カリウム溶液を、pH軽量ポンプを介して連続的に加えた。反応器の温度は、約24℃〜約28℃の範囲に維持された。加水分解混合物を加えた後、懸濁混合物のpHは、約9.9であった。オイリングおよびリンディングは観察された。得られた懸濁混合物を濾過し、濾過ケーキを、約64gの水(湿式濾過ケーキの質量の約2.5倍に相当)で洗浄して、約23.2gの洗浄湿式ケーキを得た。洗浄湿式ケーキを、50℃で一晩真空乾燥し、10.9gの乾燥ケーキを生成した。乾燥ケーキは、純度94%、単離収率58.2%と測定された。スラリー負荷は、1.7%であった。

Claims (25)

  1. 式(1d−1)
    (式中、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C−Cアルキル、C−Cアルキニル、または−C(O)C−Cアルキルである)の化合物を精製された形態で生成するためのプロセスであって、
    a.式(1d’−1)
    (式中、RおよびRは、それぞれ独立して、H、C−Cアルキル、C−Cアルキニル、または−C(O)C−Cアルキルであり、Xは、陰イオンである)の化合物を、約7〜約12のpHおよび約20℃〜約35℃の温度で塩基または緩衝系と接触させて、前記塩基または前記緩衝系中に懸濁された固体生成物として前記式(1d−1)の化合物の懸濁混合物を得ることを含む、プロセス。
  2. が、Hであり、Rが、エチルである、請求項1に記載のプロセス。
  3. b.前記式(1d−1)の化合物を単離して、前記式(1d−1)の化合物を精製された形態で得ること、をさらに含む、請求項1または2に記載のプロセス。
  4. c.前記式(1d−1)の化合物を真空下で精製された形態で乾燥させること、をさらに含む、請求項1または2に記載のプロセス。
  5. 前記接触させる工程が、前記式(1d’−1)の化合物を含む酸性水性混合物を前記塩基または前記緩衝系に加えることを含む、請求項1または2に記載のプロセス。
  6. 前記酸性水性混合物が、少なくとも1つの有機溶媒を含む、請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記有機溶媒が、前記酸性水性混合物の約0.1重量%〜約20重量%の量で存在するか、または前記有機溶媒が、前記酸性水性混合物の約5重量%〜約10重量%の量で存在する、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記有機溶媒が、THFまたは2−Me−THFである、請求項6に記載のプロセス。
  9. 前記酸性水性混合物が、約0〜約2のpHを有する、請求項5に記載のプロセス。
  10. 前記塩基または前記緩衝系の前記酸性水性混合物に対する最終体積比が、約1:1〜約10:1である、請求項5に記載のプロセス。
  11. 前記緩衝系が、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属重炭酸塩、またはアルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属炭酸塩の水溶液である、請求項1または2に記載のプロセス。
  12. 前記緩衝系が、炭酸ナトリウム(NaCO)および炭酸水素ナトリウム(NaHCO)の水溶液、炭酸カリウム(KCO)および炭酸水素カリウム(KHCO)の水溶液、水酸化ナトリウム(NaOH)および炭酸ナトリウム(NaCO)の水溶液、水酸化カリウム(KOH)および炭酸カリウム(KCO)の水溶液、1ナトリウムリン酸塩(NaHPO)および2ナトリウムリン酸塩(NaHPO)の水溶液、または硫酸水素ナトリウム(NaHSO)および硫酸ナトリウム(NaSO)の水溶液である、請求項11に記載のプロセス。
  13. 前記緩衝系が、約9〜約12のpHを有する、請求項1または2に記載のプロセス。
  14. 前記塩基が、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ金属リン酸塩、または水酸化アンモニウムの水溶液である、請求項1または2に記載のプロセス。
  15. 前記塩基が、炭酸カリウム(KCO)または炭酸ナトリウム(NaCO)の水溶液である、請求項1または2に記載のプロセス。
  16. 前記接触させる工程が、強塩基の水溶液を前記懸濁混合物に加えることによって約9のpHに維持される、請求項15に記載のプロセス。
  17. 前記強塩基の水溶液が、約10%の水性KOHまたはNaOHである、請求項16に記載のプロセス。
  18. 前記塩基が、有機塩基である、請求項1または2に記載のプロセス。
  19. 前記有機塩基が、水性アルカリ金属酢酸塩、水性アルカリ金属シュウ酸塩、2級アルキルアミン塩基、または3級アルキルアミン塩基である、請求項18に記載のプロセス。
  20. 前記アルカリ金属酢酸塩が、酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウムである、請求項19に記載のプロセス。
  21. 前記3級アルキルアミン塩基が、トリエチルアミンである、請求項19に記載のプロセス。
  22. 前記懸濁混合物の最終pHが、約8〜約10である、請求項1または2に記載のプロセス。
  23. 過剰な塩基が、前記緩衝系に加えられる、請求項1または2に記載のプロセス。
  24. 前記過剰な塩基が、式1d’−1の化合物に対して約2当量〜約10当量であり得る、請求項23に記載のプロセス。
  25. 前記過剰な塩基が、炭酸カリウム(KCO)または炭酸ナトリウム(NaCO)である、請求項23に記載のプロセス。
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