JP2020516761A - Hxnbrラテックス及び多官能エポキシドを含有する加硫可能な組成物 - Google Patents

Hxnbrラテックス及び多官能エポキシドを含有する加硫可能な組成物 Download PDF

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アランセオ・ドイチュランド・ゲーエムベーハー
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Abstract

本発明は、HXNBRラテックス及び多官能エポキシドを含有する加硫可能な組成物、加硫可能な組成物を加硫するための方法並びにHXNBR加硫物の成形物に関する。

Description

本発明は、HXNBRラテックス及び多官能エポキシドを含む加硫可能な組成物、加硫可能な組成物を加硫するためのプロセス並びにHXNBR加硫物から構成される成形物に関する。
ゴム手袋は、幅広く使用されており、一般家庭及び産業、例えば食品産業、電子産業又は医療分野で広く各種の用途を見出している。ゴム手袋は、一般的に、(1)快適なフィット感を有さなければならず、(2)容易に裂けてはならず、すなわち高い引張強度を有さなければならず、及び(3)長期間にわたって寸法的に安定なままでなければならない。しかしながら、加えて、ゴム手袋は、特定の用途の場合、高温に耐え且つ耐薬品性も有さなければならない。
ゴム手袋を製造するために好適な材料は、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス(HXNBR)である。HXNBRは、XNBRよりも有利であり、なぜなら、それは、高温での優れた機械的数値、比較的高い熱安定性及び優れた耐オゾン性を有するからである。
一般的に、固体のゴムの形態のHXNBRは、ペルオキシドを用いて共有結合的に架橋される。
従来技術は、HXNBRラテックスのための各種の架橋剤(=架橋薬剤又は加硫剤)を開示している。
(特許文献1)は、HXNBRラテックス及び架橋剤としての、硫黄、ZnO及び有機ペルオキシドを含むディップ成形ラテックス組成物を開示している。多官能エポキシ架橋剤、すなわち2個以上の官能性エポキシ基を有する架橋剤についての言及はない。パラグラフ[0012]には、いずれのラテックスがいずれの架橋系と相性が良いかを予測することは、不可能であることも開示されている。硫黄及びZnOを用いた架橋から、低い伸び及び高い引張強度と同時に高い100%引張時弾性率(=M100値)を有する製品が得られる。しかしながら、手袋として使用するには、低いM100値が有利である。硫黄架橋の場合の耐熱性は、固体のゴムからも分かるように最高で135℃に制限される。イオン的な架橋は、同様に、140℃よりも高い温度で解離し、材料は、強度を失う。硫黄及び硫黄ベースの加硫促進剤は、それにより皮膚炎及びタイプIVのアレルギーが誘発される可能性があるという欠点も有する。
(特許文献2)は、HXNBRが「RFL」としてのレソルシノール−ホルムアルデヒド系を用いて架橋され得、それによって良好な強度が得られることを開示している。しかしながら、ホルムアルデヒドは、それが健康に有害な性質を有するために避けるべき物質である。
(特許文献3)は、HXNBRの酸モノマーがマレイン酸モノ−n−ブチルモノエステル又はアクリル酸メトキシエチル(MEA)である、HXNBRラテックス及び架橋剤を含む組成物を開示している。レソルシノール−ホルムアルデヒド樹脂が架橋剤として開示されている。(特許文献4)も、HXNBR懸濁液と、架橋剤としてのレソルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とから構成される組成物を開示している。
(特許文献5)は、ジイソシアネートを用いたHXNBRラテックスの架橋を記載している。しかしながら、イソシアネートは、環境的に懸念されている毒性が強い化学物質であるために避けるべきである。(特許文献6)も、イソシアネート架橋剤を用いたHXNBR組成物を開示している。
(特許文献7)には、カルボキシル基又はヒドロキシル基を含有するラテックスを含む加硫可能なラテックス組成物、例えばHXNBR、カルボキシル基又はヒドロキシル基を含有する多価電解質並びにポリマー及び多価電解質のカルボキシル基又はヒドロキシル基を用いて架橋される多官能架橋剤がある。開示されている架橋剤は、多官能アジリジンである。
従来技術は、これまでに公知の架橋剤の使用が、製造されたディップ成形物品の製品性質に関する欠点を有したこと、すなわち架橋剤がアレルギー反応の引き金になるか、環境的に懸念されているか、毒性であるか、熱安定性が不十分であるか、又は十分に高い最大伸び又は引張強度を有さない製品をもたらすことを示している。
従って、公知の架橋性ディップ成形ラテックス組成物は、特定の末端用途にとって依然として不十分である。
欧州特許出願公開第A3 124 535号明細書 欧州特許出願公開第A0 381 457号明細書 欧州特許出願公開第A2 752 475号明細書 欧州特許出願公開第A2 325 238号明細書 国際公開第A04/033573号パンフレット 国際公開第A03/042309号パンフレット 欧州特許出願公開第A1 541 630号明細書
従って、本発明が対処する課題は、従来技術の欠点を克服し、特に皮膚刺激性が低く、環境に優しく且つ高い引張強度、高い最大伸び及び優れたM100値を有する架橋可能なディップ成形ラテックス組成物を提供することであった。対処されるさらなる課題は、優れた耐薬品性、耐熱性及び可撓性を有する成形物、特に手袋を提供することであった。
課題に対する解決法及び本発明の主題は、従って、架橋性組成物であって、
(a)水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス(HXNBRラテックス)、
(b)多官能エポキシド、及び
(c)任意選択的に、pHを調節するための薬剤
を含み、9以上11未満のpHを有する架橋性組成物である。
HXNBRラテックスを多官能エポキシドと混合して高温で架橋させた。これにより、極めて高い引張強度(Fmax)と同時に高い最大伸び及び低いM100値を有するディップ成形物品が得られた。
本発明は、HXNBRラテックスから加硫物を製造するためのプロセス及びそれから製造される加硫されたHXNBRラテックスの成形物をさらに提供する。
この時点において、本発明の範囲は、一般的であるとして又は好ましい範囲として上記で引用され且つ下記で公表される成分、値の範囲、基の定義及び/又はプロセスパラメーターのあらゆる可能な組合せを包含することに留意されたい。
「コポリマー」という用語は、2つ以上のモノマー単位を有するポリマーを包含する。
(a)水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス(HXNBRラテックス)
水性懸濁液中に存在する水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムは、少なくとも1種の共役ジエン、少なくとも1種のα,β−不飽和ニトリル及び少なくとも1種のカルボキシル基を含有するさらなる共重合性ターモノマーから誘導される繰り返し単位を有するものであり、ここで、重合されたジエンモノマーのC=C二重結合は、50%〜100%の程度まで、好ましくは80%〜100%の程度まで、より好ましくは90%〜100%の程度まで、特に93%〜100%の程度まで水素化されている。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単位を形成する、使用されるα,β−エチレン性不飽和ニトリルは、公知のいかなるα,β−エチレン性不飽和ニトリルでもあり得る。好ましいのは、(C〜C)−α,β−エチレン性不飽和ニトリル、例えばアクリロニトリル、α−ハロアクリロニトリル、例えばα−クロロアクリロニトリル及びα−ブロモアクリロニトリル、α−アルキルアクリロニトリル、例えばメタクリロニトリル、エタクリロニトリル又は2種以上のα,β−エチレン性不飽和ニトリルの混合物である。特に好ましいのは、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル又はそれらの混合物である。極めて特に好ましいのは、アクリロニトリルである。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単位の量は、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス中のモノマー単位の全量を基準にして典型的には0.1重量%〜50重量%、好ましくは10重量%〜45重量%、より好ましくは20重量%〜40重量%の範囲である。
共役ジエン
共役ジエン単位を形成する共役ジエンは、いかなる性質のものでもあり得、特に共役のC〜C12ジエンである。特に好ましいのは、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、1,3−ペンタジエン(ピペリレン)又はそれらの混合物である。特に好ましいのは、1,3−ブタジエン及びイソプレン又はそれらの混合物である。極めて特に好ましいのは、1,3−ブタジエンである。
共役ジエン単位の量は、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス中のモノマー単位の全量を基準にして典型的には15重量%〜90重量%、好ましくは20重量%〜75重量%、より好ましくは25重量%〜65重量%の範囲である。
カルボキシル基を含有するターモノマー
カルボキシル基を含有するモノマー単位を形成する、カルボキシル基を含有するターモノマーは、モノマー分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するか、又はインサイチューで反応して少なくとも1個のカルボキシル基を放出することができるかのいずれかの共重合性モノマーを意味すると理解されたい。
カルボキシル基を含有する有用な共重合性ターモノマーとしては、例えば、α,β−不飽和モノカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、それらのモノエステル又は対応する無水物である。好ましい共重合性カルボキシル基を含有するターモノマーは、α,β−不飽和モノカルボン酸及びα,β−不飽和ジカルボン酸並びにそれらのモノエステルである。
使用されるα,β−不飽和モノカルボン酸は、好ましくは、アクリル酸及びメタクリル酸であり得る。同様に使用可能なものは、ヒドロキシアルキル基中の炭素原子の数が1〜12個であるアクリル酸ヒドロキシアルキル及びメタクリル酸ヒドロキシアルキル、好ましくはアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル及びアクリル酸3−ヒドロキシプロピルである。同様に使用可能なものは、エポキシ基を含有するエステル、例えばメタクリル酸グリシジルである。
カルボキシル基を含有する好適な共重合性ターモノマーは、さらに、一般式(I)
Figure 2020516761
(式中、Rは、水素であり,nは、1〜8、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜5、最も好ましくは3であり、Rは、水素又はCH−である)
のPEGアクリレートである。「(メタ)アクリレート」という用語は、本発明に関連して、「アクリレート」及び「メタクリレート」を表す。一般式(I)のR基がCH−である場合、分子は、メタクリレートである。「ポリエチレングリコール」又は略して「PEG」という用語は、本発明に関連して、1個のエチレングリコール繰り返し単位を有するモノエチレングリコールセクション(PEG−1;n=1)と、2〜8個のエチレングリコール繰り返し単位を有するポリエチレングリコールセクション(PEG−2〜PEG−8;n=2〜8)との両方を表す。「PEGアクリレート」という用語も略してPEG−X−(M)Aとされ、ここで、「X」は、エチレングリコールの繰り返し単位の数であり、「MA」は、メタクリレートであり、「A]は、アクリレートである。一般式(I)のPEGアクリレートから誘導されるアクリレート単位は、本発明に関連して、「PEGアクリレート単位」と呼ばれる。これらのPEGアクリレートは、市販されており、例えばArkemaからSartomer(登録商標)の商品名として、EvonikからVisiomer(登録商標)の商品名として、又はSigma Aldrichから販売されている。
使用されるカルボキシル基を含有するターモノマーは、α,β−不飽和ジカルボン酸、好ましくはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びメサコン酸又はα,β−不飽和ジカルボン酸無水物、好ましくは無水マレイン酸、無水フマル酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸及び無水メサコン酸でもあり得る。
例えば、以下の形態のα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエステルを使用することも可能である:アルキルモノエステル、好ましくはC〜C10−アルキルモノエステル、特にエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル又はn−ヘキシルモノエステル、シクロアルキルモノエステル、好ましくはC〜C12−シクロアルキルモノエステル、より好ましくはC〜C12−シクロアルキルモノエステル、アルキルシクロアルキルモノエステル、好ましくはC〜C12−アルキルシクロアルキルモノエステル、より好ましくはC〜C10−アルキルシクロアルキルモノエステル、アリールモノエステル、好ましくはC〜C14−アリールモノエステル。
α,β−不飽和ジカルボン酸モノエステルの例としては、以下が挙げられる:
・マレイン酸モノアルキル、好ましくはマレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノプロピル及びマレイン酸モノ−n−ブチル;
・マレイン酸モノシクロアルキル、好ましくはマレイン酸モノシクロペンチル、マレイン酸モノシクロヘキシル及びマレイン酸モノシクロヘプチル;
・マレイン酸モノアルキルシクロアルキル、好ましくはマレイン酸モノメチルシクロペンチル及びマレイン酸モノエチルシクロヘキシル;
・マレイン酸モノアリール、好ましくはマレイン酸モノフェニル;
・マレイン酸モノベンジル類、好ましくはマレイン酸モノベンジル;
・フマル酸モノアルキル、好ましくはフマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノプロピル及びフマル酸モノ−n−ブチル;
・フマル酸モノシクロアルキル、好ましくはフマル酸モノシクロペンチル、フマル酸モノシクロヘキシル及びフマル酸モノシクロヘプチル;
・フマル酸モノアルキルシクロアルキル、好ましくはフマル酸モノメチルシクロペンチル及びフマル酸モノエチルシクロヘキシル;
・フマル酸モノアリール、好ましくはフマル酸モノフェニル;
・フマル酸モノベンジル類、好ましくはフマル酸モノベンジル;
・シトラコン酸モノアルキル、好ましくはシトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シトラコン酸モノプロピル及びシトラコン酸モノ−n−ブチル;
・シトラコン酸モノシクロアルキル、好ましくはシトラコン酸モノシクロペンチル、シトラコン酸モノシクロヘキシル及びシトラコン酸モノシクロヘプチル;
・シトラコン酸モノアルキルシクロアルキル、好ましくはシトラコン酸モノメチルシクロペンチル及びシトラコン酸モノエチルシクロヘキシル;
・シトラコン酸モノアリール、好ましくはシトラコン酸モノフェニル;
・シトラコン酸モノベンジル、好ましくはシトラコン酸モノベンジル;
・イタコン酸モノアルキル、好ましくはイタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノプロピル及びイタコン酸モノ−n−ブチル;
・イタコン酸モノシクロアルキル、好ましくはイタコン酸モノシクロペンチル、イタコン酸モノシクロヘキシル及びイタコン酸モノシクロヘプチル;
・イタコン酸モノアルキルシクロアルキル、好ましくはイタコン酸モノメチルシクロペンチル及びイタコン酸モノエチルシクロヘキシル;
・イタコン酸モノアリール、好ましくはイタコン酸モノフェニル;
・イタコン酸モノベンジル、好ましくはイタコン酸モノベンジル;
・メサコン酸モノアルキル、好ましくはメサコン酸モノエチル。
水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス中のカルボキシル基を含有するターモノマー単位の割合は、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス中のモノマー単位の全量を基準にして0.1重量%〜30重量%、好ましくは1重量%〜20重量%、より好ましくは2重量%〜7重量%の範囲である。
さらなる共重合性モノマー
HXNBRラテックス並びにα,β−エチレン性不飽和ニトリル単位、共役ジエン単位及びカルボキシル基を含有するターモノマー単位は、1種又は複数のさらなる共重合性モノマーを含み得る。
有用なさらなる共重合性モノマーとしては、例えば、α,β−不飽和モノカルボン酸のエステルが挙げられる。有用なα,β−不飽和モノカルボン酸のエステルは、それらのアルキルエステル及びアルコキシアルキルエステルである。α,β−不飽和モノカルボン酸のアルキルエステル、特にC〜C18アルキルエステルが好ましく、特に好ましいのは、アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、特にC〜C18アルキルエステル、特にアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル及びメタクリル酸2−エチルヘキシルである。α,β−不飽和モノカルボン酸のアルコキシアルキルエステルも好ましく、より好ましくはアクリル酸又はメタクリル酸のアルコキシアルキルエステル、特にアクリル酸又はメタクリル酸のC〜C12−アルコキシアルキルエステル、最も好ましくはアクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル及び(メタ)アクリル酸メトキシエチルである。また、使用可能なものは、アルキルエステル、例えば上に挙げたものと、アルコキシアルキルエステル、例えば上に挙げた形態のものとの混合物である。また、使用可能なものは、シアノアルキル基中に2〜12個の炭素原子を有するアクリル酸シアノアルキル及びメタクリル酸シアノアルキル、好ましくはアクリル酸α−シアノエチル、アクリル酸β−シアノエチル及びメタクリル酸シアノブチルである。また、使用可能なものは、フッ素置換されたベンジル基を含有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、好ましくはアクリル酸フルオロベンジル及びメタクリル酸フルオロベンジルである。また、使用可能なものは、フルオロアルキル基を含有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、好ましくはアクリル酸トリフルオロエチル及びメタクリル酸テトラフルオロプロピルである。また、使用可能なものは、アミノ基を含有するα,β−不飽和カルボン酸エステル、例えばアクリル酸ジメチルアミノメチル及びアクリル酸ジエチルアミノエチルである。
例えば、以下の形態のα,β−不飽和ジカルボン酸のジエステルを使用することも可能である:アルキルジエステル、好ましくはC〜C10−アルキルジエステル、特にエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル又はn−ヘキシルジエステル;シクロアルキルジエステル、好ましくはC〜C12−シクロアルキルジエステル、より好ましくはC〜C12−シクロアルキルジエステル、アルキルシクロアルキルジエステル、好ましくはC〜C12−アルキルシクロアルキルジエステル、より好ましくはC〜C10−アルキルシクロアルキルジエステル;アリールジエステル、好ましくはC〜C14−アリールジエステル(これらのそれぞれが混合エステルであり得る)。
α,β−不飽和ジカルボン酸ジエステルの例としては、以下が挙げられる:
・マレイン酸ジアルキル、好ましくはマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル及びマレイン酸ジ−n−ブチル;
・マレイン酸ジシクロアルキル、好ましくはマレイン酸ジシクロペンチル、マレイン酸ジシクロヘキシル及びマレイン酸ジシクロヘプチル;
・マレイン酸ジアルキルシクロアルキル、好ましくはマレイン酸ジメチルシクロペンチル及びマレイン酸ジエチルシクロヘキシル;
・マレイン酸ジアリール、好ましくはマレイン酸ジフェニル;
・マレイン酸ジベンジル、好ましくはマレイン酸ジベンジル;
・フマル酸ジアルキル、好ましくはフマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル及びフマル酸ジ−n−ブチル;
・フマル酸ジシクロアルキル、好ましくはフマル酸ジシクロペンチル、フマル酸ジシクロヘキシル及びフマル酸ジシクロヘプチル;
・フマル酸ジアルキルシクロアルキル、好ましくはフマル酸ジメチルシクロペンチル及びフマル酸ジエチルシクロヘキシル;
・フマル酸ジアリール、好ましくはフマル酸ジフェニル;
・フマル酸ジベンジル、好ましくはフマル酸ジベンジル;
・シトラコン酸ジアルキル、好ましくはシトラコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、シトラコン酸ジプロピル及びシトラコン酸ジ−n−ブチル;
・シトラコン酸ジシクロアルキル、好ましくはシトラコン酸ジシクロペンチル、シトラコン酸ジシクロヘキシル及びシトラコン酸ジシクロヘプチル;
・シトラコン酸ジアルキルシクロアルキル、好ましくはシトラコン酸ジメチルシクロペンチル及びシトラコン酸ジエチルシクロヘキシル;
・シトラコン酸ジアリール、好ましくはシトラコン酸ジフェニル;
・シトラコン酸ジベンジル、好ましくはシトラコン酸ジベンジル;
・イタコン酸ジアルキル、好ましくはイタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジプロピル及びイタコン酸ジ−n−ブチル;
・イタコン酸ジシクロアルキル、好ましくはイタコン酸ジシクロペンチル、イタコン酸ジシクロヘキシル及びイタコン酸ジシクロヘプチル;
・イタコン酸ジアルキルシクロアルキル、好ましくはイタコン酸ジメチルシクロペンチル及びイタコン酸ジエチルシクロヘキシル;
・イタコン酸ジアリール、好ましくはイタコン酸ジフェニル;
・イタコン酸ジベンジル、好ましくはイタコン酸ジベンジル、及び
・メサコン酸ジアルキル、好ましくはジメサコン酸エチル。
好適なさらなる共重合性モノマーは、一般式(I)
Figure 2020516761
(式中、Rは、分岐状又は非分岐状のC〜C20−アルキル、好ましくはメチル、エチル、ブチル又はエチルヘキシルであり、nは、1〜8、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜5、最も好ましくは3であり、Rは、水素又はCH−である)
のPEGアクリレートである。これらのPEGアクリレートは、市販されており、例えばArkemaからSartomer(登録商標)の商品名として、EvonikからVisiomer(登録商標)の商品名として、又はSigma Aldrichから販売されている。
さらなるモノマー単位の量は、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス中のモノマー単位の全量を基準にして典型的には0重量%〜50重量%、好ましくは0.1重量%〜35重量%、より好ましくは1重量%〜20重量%の範囲である。
好ましいHXNBRラテックスは、以下の繰り返し単位を含有する水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスである:少なくとも1種の(C〜C)−α,β−不飽和ニトリル、好ましくはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル又はそれらの混合物;少なくとも1種の(C〜C)共役ジエン、好ましくは1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、ピペリレン又はそれらの混合物;及びα,β−不飽和モノカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、それらのモノエステル又は対応する酸無水物からなる群から選択される少なくとも1種のカルボキシル基を含有するさらなる共重合性ターモノマー。
特に好ましいHXNBRラテックスは、以下のコポリマーを水素化することによって調製されるものである:
アクリロニトリル/ブタジエン/アクリル酸、アクリロニトリル/ブタジエン/メタクリル酸、アクリロニトリル/ブタジエン/マレイン酸モノ−n−ブチル、
アクリロニトリル/ブタジエン/アクリル酸/アクリル酸ブチル、アクリロニトリル/ブタジエン/メタクリル酸/アクリル酸ブチル、アクリロニトリル/ブタジエン/マレイン酸モノ−n−ブチル/アクリル酸ブチル、
アクリロニトリル/ブタジエン/アクリル酸/アクリル酸メトキシエチル、アクリロニトリル/ブタジエン/メタクリル酸/アクリル酸メトキシエチル、アクリロニトリル/ブタジエン/マレイン酸モノ−n−ブチル/アクリル酸メトキシエチル、
アクリロニトリル/ブタジエン/アクリル酸/PEGアクリレート、アクリロニトリル/ブタジエン/メタクリル酸/PEGアクリレート、アクリロニトリル/ブタジエン/マレイン酸モノ−n−ブチル/PEGアクリレート、アクリロニトリル/ブタジエン/アクリル酸/PEGアクリレート/アクリル酸ブチル、アクリロニトリル/ブタジエン/メタクリル酸/PEGアクリレート/アクリル酸ブチル及びアクリロニトリル/ブタジエン/マレイン酸モノ−n−ブチル/PEGアクリレート/アクリル酸ブチル。
分子量
本発明の水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスは、典型的には10,000g/mol〜2,000,000g/mol、好ましくは50,000g/mol〜1,000,000g/mol、特に好ましくは100,000g/mol〜500,000g/mol、極めて特に好ましくは150,000g/mol〜300,000g/molの数平均分子量(Mn)を有する。
使用される本発明による水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスは、典型的には2.0〜6.0の範囲、好ましくは2.0〜5.0の範囲の多分散性PDI(=Mw/Mn、ここで、Mwは、重量平均分子量であり、Mnは、数平均分子量である)を有する。
水素化レベル
この時点において、本発明に関連して、「HXNBRラテックス」という用語は、元々存在していた共役ジエンの二重結合が少なくとも50%の程度まで、好ましくは少なくとも80%の程度まで、より好ましくは少なくとも90%の程度まで、最も好ましくは少なくとも93%の程度まで水素化されている、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスを含むことが明確に強調されるべきである。
本発明に関連して記載されるHXNBRラテックスは、接着剤及び電池、例えばリチウムイオン電池、好ましくはリチウムイオン電池の電極(アノード及びカソードの両方)におけるバインダーとして優れた適用性のものでもある。
メタセシス
非水素化カルボキシル化ニトリルゴムラテックスを調製した後、メタセシス反応にかけて、非水素化カルボキシル化ニトリルゴムラテックスの分子量を下げることも可能である。これらのメタセシス反応は、当業者に十分に周知であり、文献に記載されている。メタセシスは、例えば、国際公開第A−02/100941号パンフレット及び国際公開第A−02/100905号パンフレットから公知であり、分子量を低下させるのに使用することができる。
さらなるラテックス
水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスと同様に、ディップ成形ラテックス組成物中にさらなるラテックスが存在し得る。好適なさらなるラテックスは、天然ゴム、イソプレンラテックス、ビニルピリジンラテックス、クロロスルホニル−ポリエチレンゴム(CSM)ラテックス、NBRラテックス及びXNBRラテックスである。XNBRラテックスは、例えば、Synthomerから市販されている(例えば、Synthomer 426D、X1138又はX115)。
HXNBRラテックスを製造するためのプロセス
HXNBRラテックスは、当業者に公知の方法において、すなわち典型的には対応する上述のモノマーを乳化重合させて、非水素化カルボキシル化ニトリルゴムラテックス(XNBRラテックス)を得、次いで非水素化カルボキシル化ニトリルゴム水性ラテックスを均一系又は不均一系の触媒で水素化することにより、合成することができる。
XNBRを製造するためのプロセスは、例えば、W.Hofmann,Rubber Chem.Technol.,36(1963)1及びUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,VCH Verlagsgesellschaft,Weinheim,1993,p.255〜261から当業者に公知である。
XNBRラテックスの水素化
カルボキシル化ニトリルゴムラテックスを直接水素化することは、従来技術から公知である。このプロセスは、例えば、以下の特許に記載されている:米国特許第A5,208,296号明細書、米国特許第A5,210,151号明細書及び米国特許第A5,783,625号明細書。典型的な反応条件は、反応温度80〜160℃、水素圧30〜80bar、第8、9又は10族の遷移金属触媒、任意選択的に水性ラテックス中に触媒を導入するための有機溶媒である。
代わりに、水素化されたニトリルゴムは、例えば、欧州特許出願公開第A2 325 238号明細書に記載されているように、HXNBRの固体のゴムを適切な溶媒中に溶解させ、次いで水を添加することによって分散体を形成させることにより、二次ラテックスとして製造することができる。
有機溶媒中でのカルボキシル化非水素化ニトリルゴムの水素化反応は、例えば、以下の特許から公知である:米国特許第A−3 700 637号明細書、独国特許出願公開第A−2 539 132号明細書、独国特許出願公開第A−3 046 008号明細書、独国特許出願公開第A−3 046 251号明細書、独国特許出願公開第A−3 227 650号明細書、独国特許出願公開第A−3 329 974号明細書、欧州特許出願公開第A−0 111 412号明細書、仏国特許第B2 540 503号明細書。水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムは、高い破壊強度、低い摩耗、圧縮及び引張応力後の一貫して低い変形並びに良好な耐油性だけでなく、さらに特に熱及び酸化の影響に対する顕著な安定性も特徴とする。
付言すると、固体のゴムとしての水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムは、例えば、ARLANXEO Deutschland GmbHからTherban(登録商標)XTの商品名で市販されている。
HXNBRラテックスは、ZeonからZetpol 2230LXの商品名でも市販されている。
(b)多官能エポキシド
本発明に関連して、多官能エポキシドは、2個以上のエポキシ基を有する化合物である。
好ましい実施形態では、多官能エポキシドは、2個のエポキシ基を有する二官能エポキシド又は3個のエポキシ基を有する三官能エポキシドである。特に好ましい実施形態としては、2個のエポキシ基を有する多官能エポキシドが挙げられる。
好適な多官能エポキシドは、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、ビフェニルベースのエポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂及び長鎖脂肪族エポキシ樹脂である。
2個のエポキシ基を有する好ましい多官能エポキシドは、LANXESSからEudermfix GAの商品名の分散体として市販されているビスフェノールA−エピクロロヒドリンエポキシ樹脂である。
3個のエポキシ基を有する好ましい多官能エポキシドは、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)プロパン−1,3−ジオールポリマーと2−(クロロメチル)オキシランとの、LANXESSからEudermfix EPの商品名の分散体として市販されているものである。
多官能エポキシドは、本発明における加硫可能な組成物中において、100重量部のHXNBRラテックス固形分を基準にして典型的には0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは1〜3重量部の量で存在する。
(c)pHを調節するための薬剤(pH調節剤)
本発明におけるディップ成形ラテックス組成物のpHを調節するために添加する薬剤(c)は、無機又は有機の酸又は塩基、例えば水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、アンモニア又はアミン、例えばトリエチルアミンであり得る。ディップ成形ラテックス組成物のpHを調節するために好ましいのは、無機塩基、より好ましくはアルカリ金属水酸化物、最も好ましくはKOH及びNaOHを使用することである。
本発明における組成物のpHを調節するための薬剤は、本発明における組成物中において、100重量部のHXNBRラテックス固形分を基準にして典型的には0〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の量で存在する。
本発明における加硫可能な組成物のpHは、典型的には4以上、好ましくは7以上、最も好ましくは9以上である。さらに、本発明における加硫可能な組成物のpHは、14以下、好ましくは13以下、より好ましくは12以下である。従って、本発明における加硫可能な組成物のpHは、典型的には4〜14、好ましくは7〜12、より好ましくは9〜12の範囲である。pHは、当業者に公知の慣用される方法によって測定される。
本発明の典型的な実施形態では、本発明における組成物は、
(a)100重量部のHXNBRラテックスゴム、
(b)0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは1〜3重量部の多官能エポキシド、及び
(c)0〜10重量部の、pHを調節するための薬剤
を含有し、組成物は、9以上11未満のpHを有する。
好ましい実施形態では、本発明における組成物は、
(a)100重量部のHXNBRラテックスゴム、
(b)0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは1〜3重量部の二官能又は三官能のエポキシド、及び
(c)0〜10重量部の、pHを調節するための薬剤
を含有し、組成物は、9〜10.5のpHを有する。
さらに好ましい実施形態では、本発明における組成物は、
(a)100重量部のHXNBRラテックス固形分(ここで、HXNBRラテックスは、20重量%〜40重量%のアクリロニトリル単位及び1重量%〜10重量%のカルボキシル基を含有するターモノマー単位を含む)、
(b)0.1〜50重量部の二官能エポキシド、及び
(c)0.1〜5重量部の、pHを調節するための薬剤
を含有し、組成物は、9〜10.5のpHを有する。
本発明における加硫可能な組成物は、加硫可能な組成物の全量を基準にして典型的には5重量%〜65重量%、好ましくは10重量%〜60重量%、より好ましくは15重量%〜55重量%、最も好ましくは20重量%〜40重量%の固形分濃度を有する。
さらなる加硫剤
多官能エポキシド(b)に加えて使用されるさらなる加硫剤は、原理的には、ディップ成形プロセスで典型的に使用されるいかなる加硫剤でもあり得る。好適なさらなる加硫剤の例は、ポリアミン、例えばヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン及びテトラエチレンペンタミンである。
多官能エポキシドを用いたエポキシド架橋に加えて、金属塩、例えばZnOを添加することによってイオン結合を得ることも可能である。
さらなる加硫剤の量は、100重量部のHXNBRラテックス固形分を基準にして典型的には0〜10重量部、好ましくは0〜5重量部である。極めて特に好ましい実施形態では、本発明における組成物は、多官能エポキシドの他にいかなるさらなる架橋剤も含有せず、なぜなら、それらは、異なる架橋特性及び不均質な加硫物特性をもたらす可能性があるからである。
加硫促進剤
使用する加硫促進剤は、ディップ成形プロセスにおいて典型的に使用されるいかなる加硫促進剤でもあり得る。好適な加硫促進剤の例としては、以下が挙げられる:ジチオカルバミン酸、例えばジエチルジチオカルバミン酸、ジブチルジチオカルバミン酸、ジ−2−エチルヘキシルジチオカルバミン酸、ジシクロヘキシルジチオカルバミン酸、ジフェニルジチオカルバミン酸及びジベンジルジチオカルバミン酸並びにそれらの亜鉛塩、例えば亜鉛ジブチルジチオカルバメート(ZDBC)、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾリン、ジベンゾチアジルスルフィド、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(N,N−ジエチルチオカルブアシルチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、2−(4’−モルホリンジチオ)ベンゾチアゾール、4−モルホニリル−2−ベンゾチアジルジスルフィド及び1,3−ビス(2−ベンゾチアジルメルカプトメチル)尿素の亜鉛塩。好ましい加硫促進剤は、亜鉛ジブチルジチオカルバメート(ZDBC)、2−メルカプトベンゾチアゾール及び2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩である。加硫促進剤は、単独で使用されるか又は組み合わせて使用されるかのいずれかであり得る。
加硫促進剤の量
加硫促進剤の量は、100重量部のHXNBRラテックス固形分を基準にして好ましくは0〜10重量部、より好ましくは0〜5重量部、最も好ましくは0〜3重量部である。
添加剤
本発明における組成物は、典型的には、1種又は複数の増粘剤、抗酸化剤、老化安定剤、分散剤、顔料、例えば二酸化チタン(TiO)、充填剤及び可塑剤をさらに含有し得る。
加硫物を製造するための好適な加硫条件は、当業者に十分に公知である。
加硫物及び成形物
本発明は、HXNBRラテックス及び多官能エポキシドを含む、本発明における組成物から製造される加硫物及びそれらから形成される成形物をさらに提供する。好ましいのは、ディップ成形物品である。ディップ成形物品、特に手袋を製造するためのディッピングプロセスは、従来技術で詳細に記載されてきた。それは、典型的には、少なくとも以下の工程を含む:ディップ型を備える工程、コアギュラントを適用する工程及びラテックスを適用する工程。加えて、このディッピングプロセスは、各種の洗浄及び乾燥工程も含む。典型的には、このディッピングプロセスは、例えば、いわゆるチェインディッピングプラントと呼ばれるもので連続的に実施される。この点についてのさらなる詳細は、関連の従来技術を参照されたい。
使用されるコアギュラントは、典型的には、金属ハロゲン化物、例えば塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム又は塩化アルミニウム;硝酸塩、例えば硝酸バリウム、硝酸カルシウム又は硝酸亜鉛;酢酸塩、例えば酢酸バリウム、酢酸カルシウム又は酢酸亜鉛;硫酸塩、例えば硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム又は硫酸アルミニウムである。カルシウム塩のCaCl又はCa(NOを使用することが好ましい。
コアギュラントは、典型的には、水性及び/又はアルコール性溶液で使用される。コアギュラントの濃度は、コアギュレーション溶液の全量を基準にして典型的には5重量%〜70重量%、好ましくは20重量%〜50重量%である。
さらに、コアギュレーション溶液中で界面活性剤(「濡れ剤」とも呼ばれる)、例えばポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(Triton X−100)を使用することも可能である。
典型的には、最初に磁器、セラミック又はガラス製のディップ型を準備する。第一のディッピング工程において、それにコアギュラントを適用する。この目的のために、ディップ型を、コアギュラント及び任意選択的に濡れ剤を含むコアギュレーション溶液中に1秒〜60分の時間にわたってディップし、次いで乾燥させる。乾燥は、室温又は昇温下で実施することができる。
第二のディッピング工程において、ラテックスを適用する。ディッピング工程の時間は、所望の長さであり得る。ディッピング工程は、典型的には、1秒〜60分続ける。好ましい実施では、ディッピング工程の時間は、1〜5分、好ましくは2〜4分、より好ましくは2.5〜3.5分である。2.5〜3.5分のディッピング時間を用いてディップ成形された成形物は、高い引張強度を有する。
次いで、コアギュレート化ラテックスフィルムを乾燥させる。乾燥は、室温又は昇温下で実施することができる。過剰な材料又は不純物を除去するために、必要に応じて洗浄を実施し得る。この目的のために、コアギュレート化ラテックスフィルムを、典型的には10〜50℃の温度を有する水浴中にディップする。洗浄のためのディッピング時間は、典型的には1秒〜60分、好ましくは1〜5分である。
次いで、コアギュレート化ラテックスフィルムを室温又は昇温下で乾燥させる。
ディッピングプロセスに続く加硫は、いかなる温度でも実施され得る。適用したフィルムを典型的には90℃〜200℃、好ましくは120℃〜190℃、より好ましくは170℃〜190℃の温度で加硫する。
典型的には、加硫は、ドライヤー内で実施する。加硫時間は、ゴム及び使用する架橋系に依存し、典型的には1〜60分、好ましくは10〜20分である。
本発明は、本発明における加硫可能な組成物の加硫によって製造される、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスの加硫物、好ましくはディップ成形物品又はコーティング、より好ましくは手袋をさらに提供する。
本発明は、本発明における加硫可能な組成物を用いてコーティングされる、コーティングされたキャリヤー材料をさらに提供する。この目的のために、キャリヤー材料を、HXNBRラテックス(a)及び架橋剤としての多官能エポキシド(b)を含む、本発明によるディップ成形ラテックス組成物中にディップする。
本発明は、複合材料を製造するためのプロセスにおいて、コーティングしたキャリヤー材料は、1種又は複数のさらなるゴム及び助剤中に埋め込まれ且つ加硫され、ゴムは、好ましくは、NR、BR、SBR、EPM、EPDM、ECO、CR、EVM、CSM、ACM、VMQ、FKM、NBR、HNBR及び混合物からなる群から選択され、助剤は、好ましくは、充填剤、架橋剤及び架橋加硫促進剤を含むことを特徴とするプロセスをさらに提供する。
それらの複合材料は、好ましくは、各種の強化物品として、より好ましくは各種の繊維強化物品として、特に各種のベルト、膜、ベローズ、空気バネ、ゴムマッスル(rubber muscle)及びホースとして広く各種の使用分野での用途を見出している。
本発明は、HXNBRラテックスのための架橋剤としての多官能エポキシドの使用にさらに関する。
本発明は、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスの加硫物の製造のための、好ましくはディップ成形物品又はコーティングの製造のための、より好ましくは手袋の製造のための、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス及び多官能エポキシドを含む本発明における組成物の使用にさらに関する。
本発明の具体的な利点は、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス及び多官能エポキシドの加硫によって製造される加硫物が低いM100値と同時に高い伸び及び引張強度を有することである。
使用原料
ラテックス(a)
Therban(登録商標)XT−ラテックス:水素化されたカルボキシル化二次NBRラテックス;pH=8.7;固形分40重量%;アクリロニトリル33重量%;メタクリル酸5重量%;ARLANXEOから市販。
架橋剤(b)
多官能エポキシド:EUDERM Fix GA−I(ビスフェノールA−エピクロロヒドリンエポキシ樹脂、平均分子量<700);LANXESSから入手可能
レソルシノール:VWR Chemicalsから入手可能、99.1%
ホルムアルデヒド:VWR Chemicalsから入手可能、36%
硫黄:50%コロイド状硫黄分散体、agrostulln GmbHから入手可能
助剤
ZDBC:加硫促進剤;亜鉛ジブチルジチオカルバメート分散体;Aquaspersionsから入手可能、50%
ZnO:酸化亜鉛;Aquaspersionsから入手可能、50%
コアギュレーション溶液
Ca(NO・4HO:硝酸カルシウム四水和物;VWRから入手可能
Triton X−100:界面活性剤;Merckから入手可能
pH調節剤
NaOH:水酸化ナトリウム;Merckから入手可能、99%
KOH:水酸化カリウム;VWRから入手可能
NHOH:アンモニア溶液;Merckから入手可能、28〜30%
引張強度及び伸びの測定
引張強度の測定は、Zwick/Roell製(モデルZ005、XForce HPロードセル)の引張試験機で実施した。この目的のために、S2引張試験片(DIN 53504:2009−10に従う、ISO 37−2005に準拠)を、得られたラテックスフィルムを打ち抜いて得て引張試験機の掴み具にクランプ止めした。次いで、それら掴み具を所定の速度で引き離して、力と距離とを記録した。サンプルが断裂した力を測定してFmaxとした。全部で4本の引張試験の中央値を報告する。力は、測定した引張試験片の幅(4mm)及び層の厚みに基づいてMPaの単位で報告する。
M100の測定
M100は、成形物、例えば手袋の着用の快適さ及び剛さの目安である。M100値の値が低いほど、着用の快適さが良好である。S2試験片が100%引張されたときの引張試験からの力をM100として使用する。全部で4本の引張試験の中央値を報告する。力は、測定した引張試験片の幅(4mm)及び層の厚みに基づいてMPaの単位で報告する。
ディッピング実験の手順
ガラスプレート(10×14cm)をまずコアギュレーション溶液にディップした。コアギュレーション溶液は、22重量%の硝酸カルシウム(Ca(NO)、0.025重量%のTriton X−100及び界面活性剤を含有した。ガラスチャンバー内でディップ成形ラテックス組成物を調製した。次いで、ガラスプレートを一度、ディップ成形ラテックス組成物中に3分間ディップした。この方法で生成したフィルムを25℃で3分にわたって乾燥させてから、40℃の水浴中で3分にわたって洗浄した。130℃で10分にわたって再度乾燥させてから、得られたフィルムをオーブン中において高温で10分にわたって加硫した。得られたラテックスフィルムを型から慎重に剥がし、層の厚みを測定した。そのようにして生成したフィルムの厚みは、0.19〜0.42mmであった。
1.エポキシド架橋剤(本発明):
ディップ成形ラテックス組成物の製造
ビーカーにHXNBRラテックス(a)を仕込んだ。撹拌しながら、適切な量のエポキシド(b)を添加した。記述される架橋剤の量は、ディップ成形ラテックス組成物全体中に存在する架橋剤及びディップ成形ラテックス組成物中に分散されているHXNBR固形分の質量を基準にすることに留意されたい。次いで、希KOH(10重量%)を使用して、pHが所望の値になるように調節した。次いで、脱イオン水を用いて、ディップ成形ラテックス組成物の固形分含量が35%になるように調節した。
Figure 2020516761
加硫及び加硫されたHXNBRラテックス、すなわち製造されたディップ成形物品の性質は、ディップ成形ラテックス組成物のpHに依存する。pHが下がるにつれてディップ成形組成物が黄色〜褐色に変わる。pHが上がるにつれて配合物の粘度が増加する。
9〜10.5のpHを有するディップ成形ラテックス組成物から製造したディップ成形物品は、2.0MPa未満の例外的に低い、従って有利なM100値を有する。
Figure 2020516761
170℃を超える高い加硫温度で架橋させた加硫物は、優れた引張強度を有する(表1におけるV4も参照されたい)。
Figure 2020516761
10.5〜11の高いpH値では、100重量部のHXNBRラテックス固形分を基準にして5重量部の多官能エポキシドを添加すると、引張強度がわずかに改良される。多官能エポキシドの割合を高くした場合、引張強度における低下を観察することができた。
2.RFL架橋剤(本発明ではない)
レソルシノールとホルムアルデヒドとを塩基性条件下において室温で一晩、水中で予備縮合させてプレミックスを得た。
Figure 2020516761
その後、HXNBRラテックスにプレミックス及びさらなる物質(NHOH)を添加することにより、ディップ成形したラテックス組成物を調製する。
Figure 2020516761
RFL配合物も、同様に、本発明におけるエポキシド含有ディップ成形組成物にディップした。比較実験1から、ディップ成形ラテックス組成物を含むフィルムを得ることは、不可能であった。乾燥させた後、顕著な収縮及び大きいクラックが観察され、従って、それらのフィルムから引張試験のために適した試験片を打ち抜くことは不可能であった。
エポキシド含有ディップ成形ラテックス組成物の場合と同じ手順を用いて、ディップ成形ラテックス組成物を用いて比較実験2からフィルムを得、それから引張試験片を打ち抜くことは可能であった。
Figure 2020516761
それらの加硫物は、良好な引張強度と共に高い伸びも有したものの、得られたM100値は、手袋として使用するには高すぎる。
3.硫黄/ZnO架橋剤(本発明ではない)
ビーカーにHXNBRラテックスを仕込んだ。撹拌しながら、適切な量の硫黄、ZnO及びZDBCを添加した。記述される架橋剤の量は、ディップ成形ラテックス組成物全体中に存在する架橋剤及びディップ成形ラテックス組成物中に分散されているHXNBR固形分の質量を基準にすることに留意されたい。次いで、希KOH(10重量%)を使用して、pHが所望の値になるように調節した。次いで、脱イオン水を用いて、ディップ成形ラテックス組成物の固形分含量が35%になるように調節した。
Figure 2020516761
硫黄/ZnO架橋を用いてHXNBRラテックスから作製したディップ成形物品は、確かに極めて高い引張強度を有するが、同時に2.0MPaを超えるあまりにも高すぎるM100値も有する。
Figure 2020516761
125℃の加硫温度の場合、HXNBRラテックスにおいて高い引張強度が測定された。

Claims (12)

  1. 組成物であって、
    (a)水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス(HXNBRラテックス)、
    (b)多官能エポキシド、及び
    (c)任意選択的に、pHを調節するための薬剤
    を含み、9以上11未満のpHを有する組成物。
  2. 前記水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスは、少なくとも50%の程度まで、好ましくは少なくとも80%の程度まで、より好ましくは少なくとも90%の程度まで、最も好ましくは少なくとも93%の程度まで水素化されていることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスは、前記水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス中のモノマー単位の全量を基準にして0.1重量%〜50重量%、好ましくは10重量%〜45重量%、より好ましくは20重量%〜40重量%のニトリルモノマー単位を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスは、前記水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックス中のモノマー単位の全量を基準にして0.1重量%〜30重量%、好ましくは1重量%〜20重量%、より好ましくは2重量%〜7重量%の、カルボキシル基を含有するターモノマー単位を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記多官能エポキシド(b)は、二官能又は三官能エポキシド、好ましくは二官能エポキシドであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. (a)100重量部のHXNBRラテックスゴム、
    (b)0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは1〜3重量部の多官能エポキシド、及び
    (c)0〜10重量部の、pHを調節するための薬剤
    を含有し、9以上11未満のpHを有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. pHを調節するための薬剤(c)の量は、100重量部のHXNBRラテックス固形分を基準にして0〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. pHを調節するための前記薬剤(c)は、塩基、好ましくは無機塩基、より好ましくはKOH又はNaOHであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 固形分濃度は、前記組成物の全量を基準にして5重量%〜65重量%、好ましくは10重量%〜60重量%、より好ましくは15重量%〜55重量%、最も好ましくは20重量%〜40重量%であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物を90℃〜200℃、好ましくは120℃〜190℃、より好ましくは170℃〜190℃の温度で加硫することにより、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスの加硫物を製造するためのプロセス。
  11. 水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスの加硫物の製造のための、好ましくはディップ成形物品又はコーティングの製造のための、より好ましくは手袋の製造のための、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  12. 請求項10に記載のプロセスにより、加硫によって製造される、水素化されたカルボキシル化ニトリルゴムラテックスの加硫物、好ましくはディップ成形物品又はコーティング、より好ましくは手袋。
JP2020504765A 2017-04-10 2018-03-29 Hxnbrラテックス及び多官能エポキシドを含有する加硫可能な組成物 Pending JP2020516761A (ja)

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