JP2020513419A - 二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物および殺真菌剤または肥料としてのそれらの使用 - Google Patents

二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物および殺真菌剤または肥料としてのそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、有害な真菌を駆除するための二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物の使用と、肥料または植物栄養素としてのその使用と、特定のモル比で二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物であって、混合物の固体形態が最大で5g/lの水溶性を有することを特徴とする混合物と、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物を調製する方法とに関する。

Description

本発明は、有害な真菌を駆除するための二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物の使用と、肥料または植物栄養素としてのその使用と、混合物の固体形態が最大で5g/lの水溶性を有することを特徴とする特定のモル比で二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物と、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物を調製する方法と、この方法によって得られる混合物とに関する。
有機および無機ホスホン酸塩は、農業における適切なリン供給源であり、したがって肥料として記載されている。それらはさらに、殺真菌剤として有用であると記載されている。
米国特許第4,075,324号明細書および米国特許第4,119,724号明細書は、亜リン酸またはその塩をベースとする殺真菌性組成物に関する。特に、二級ホスホン酸カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウムが記載されているが、相互の組み合わせでは記載されていない。二級ホスホン酸カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウムは、つる植物においてブドウべと病菌(Plasmopara viticola)に対して良好な保護作用を有すると言われている。
米国特許第5,736,164号明細書および米国特許第5,800,837号明細書は、ホスホン酸塩が非標的子嚢菌を悪化させ、ホスホン酸処理なしで発生する感染症よりもはるかに大規模な発生を引き起こす(病理学的悪化)ことを記載する。これは、ホスホン酸カリウムで処理されたハナミズキ植物の葉の100%がウドンコ病に感染した一方で、未処理対照植物では葉の30%のみが感染を示した実施例に示されている。この問題を解決し、同一製品で藻菌類(Phycomycetes)および子嚢菌類(Ascomycetes)の双方を防除できるように、KH2PO3、K2HPO3、およびK3PO3から選択されるホスホン酸塩と、KH2PO4、K2HPO4、およびK3PO4から選択されるリン酸塩とを含有する混合物が使用される。米国特許第5,800,837号明細書は、植物の生長を刺激するためのこの混合物の使用をさらに記載する。
国際公開第00/461692号パンフレットもまた、子嚢菌類(Ascomycetes)に対して使用された場合のホスホン酸塩の病理学的悪化の問題に言及し、ホスホン酸塩(アルカリおよびアンモニウムホスホン酸塩が好ましい)と、チオ硫酸塩、サリチル酸またはその塩および/またはチオ硫酸塩との混合物を提案している。
米国特許第5,514,200号明細書および米国特許第5,830,255号明細書は、有機酸またはその塩と、リン酸などのリン含有酸またはその塩とを含んでなる、緩衝化肥料組成物に関する。二級ホスホン酸カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウムについては具体的に言及されておらず、肥料組成物は好ましくは透明で沈殿物を含まないという事実から、水溶性ホスホン酸塩のみが想定され、したがってほとんど水溶性ではない二級ホスホン酸カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウムは除外されるものと理解され得る。
本発明の目的は、殺真菌効果を有する容易に入手できるリン系剤を提供することである。この薬剤は、先行技術に記載された悪化効果なしに、またこの効果を相殺するために先行技術において使用される追加の成分を必要とせずに、子嚢菌類(Ascomycetes)を防除するのに有用なはずである。薬剤はまた、その他の植物病原性真菌、特に卵菌類(Oomycetes)および/または不完全菌類(Deuteromycetes)および/または接合菌類(Zygomycetes)を防除するのに有用なはずであり、好ましくは、一般に使用されるアルカリ金属ホスホン酸塩と比較して、同一のまたはさらに改善された効能を有する。薬剤はまた、肥料効果も有するはずである。他の目的は、このような薬剤を製造するための効果的かつ安全な、持続可能で費用効率が高い方法を提供することであった。
二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとの混合物は、子嚢菌類(Ascomycetes)感染にいかなる悪化効果も示さないだけでなく、子嚢菌類(Ascomycetes)の防除に適することが驚くことに分かった。さらに、これらの混合物は、多数の植物病原性真菌を駆除するのに有用であり、カルシウムとマグネシウムはどちらも特に葉面施用のための有益な植物栄養素であることを考えると、適切な植物栄養素である。
ウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)による感染の8日後の品種「Mueller−Thurgau」のつるブドウの葉を示す(実施例B.2を参照されたい)。1は実施例1の懸濁液で処理された葉であり、2は未処理対照である。 エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)による感染の8日後の品種「Kanzler」の小麦植物を示す(実施例B.3を参照されたい)。1は実施例1の懸濁液で処理された植物であり、2は未処理対照である。 リゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)の接種の1週間後のプンパーニッケルのスライスを示す。1は水処理対照スライス、2は実施例8の混合物で処理されたスライス(1:50希釈)、3は実施例1の混合物で処理されたスライス(1:50希釈)、および4は標準的な防腐剤であるソルビン酸で処理されたスライスである(実施例B.4を参照されたい)。実施例1の混合物で処理されたスライスへのコメント:白みがかった輝きは、実施例8と比較して粒子の含有量が多いためである。
したがって本発明は、有害な真菌を駆除するためのホスホン酸A、またはホスホン酸Aとホスホン酸Bとの混合物の使用に関し;
−ホスホン酸Aは、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとの混合物であり;
−ホスホン酸Bは、一級ホスホン酸カルシウム、一級ホスホン酸マグネシウム、二級ホスホン酸カリウム、一級ホスホン酸カリウム、一級ホスホン酸アンモニウム、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明は、真菌、それらの生息地、または真菌の攻撃から保護される材料もしくは植物、またはその中で植物が栽培されるもしくは栽培される予定の土壌、または植物繁殖材料を、上または下で定義されるようなホスホン酸塩、すなわち、ホスホン酸塩A、またはホスホン酸塩Aとホスホン酸塩Bとの混合物の有効量で処理する、有害な真菌を駆除する方法にさらに関し、ホスホン酸塩AおよびBは上または下で定義されるとおりである。「生息地」は、人体または動物の体を含まない。したがって、本方法は、人体または動物の体の治療的処置を含まない。
脊椎動物に対する混合物の低い毒性のために、前記ホスホン酸塩の殺菌効果は、ヒトおよび脊椎動物に関する実質的に全ての分野における保全目的で使用され得る。したがって、本発明のさらなる態様は、保存料としての、特に食品保存料としての、前記ホスホン酸塩(すなわち、ホスホン酸塩A、またはホスホン酸塩Aとホスホン酸塩Bとの混合物;ホスホン酸塩AおよびBは上または下で定義されるとおりである)の使用に関する。
さらに、本発明は、肥料または植物栄養素としての、前記ホスホン酸塩(すなわち、ホスホン酸塩A、またはホスホン酸塩Aとホスホン酸塩Bとの混合物;ホスホン酸塩AおよびBは上または下で定義されるとおりである)の使用に関する。
さらに、本発明は、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物であって、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとのモル比が、1:10〜10:1、好ましくは5:1〜1:5、特に2:1〜1:2、具体的には1.5:1〜1:1.5であり;混合物の固体形態が20℃で最大5g/l、好ましくは最大3g/lの水溶性を有することを特徴とする混合物に関する。
さらに、本発明は、ドロマイトとホスホン酸または一級ホスホン酸塩とを反応させるステップを含んでなる、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物を調製する方法に関する。
さらに、本発明は、前記調製方法によって得られる混合物と、有害な真菌を駆除するためのその使用と、前記混合物を使用して有害な真菌を駆除する方法と、肥料または植物栄養素としてのその使用とに関する。
ホスホン酸塩(すなわち、ホスホン酸塩Aおよび存在する場合はホスホン酸塩B)に関する以下の見解は、その中でホスホン酸塩が使用されるその殺真菌使用および殺真菌方法の双方、ならびにその肥料としての使用に当てはまる。適用可能であれば、以下の見解は、本発明の調製方法で得られる混合物が使用される使用/方法にも当てはまり;これらは特に防除される真菌ならびに施用の様式および対象(例えば処理される植物または材料)に関する見解である。
ホスホン酸塩Aとホスホン酸塩Bとの混合物が使用される場合、「混合物」という用語は、ホスホン酸塩AおよびBが施用時に物理的混合物として存在することを必ずしも必要としないが、それらが必ずしも一緒に配合されていない2つのホスホン酸塩の任意の所望の組み合わせを構成し得る。したがって、ホスホン酸塩Aおよびホスホン酸塩Bは別々に施用され得る。この場合、それらはもちろん空間と時間に関して密接に相関して施用されなければならない。ホスホン酸塩AおよびBが物理的混合物として存在しない組成物の一例は、ホスホン酸塩Aを含んでなる第1成分とホスホン酸塩Bを含んでなる第2成分とを含んでなる、二成分キットである。
しかし好ましくは、ホスホン酸塩Aおよびホスホン酸塩Bの混合物は物理的混合物である。
本発明に関して、亜リン酸およびホスホン酸は同義的に使用され、H3PO3(H−P(=O)(OH)2として、またはその互変異性体P(OH)3として)を表す。同様に、亜リン酸塩およびホスホン酸塩という用語は同義的に使用され、ホスホン酸の双方の塩を表す。一級ホスホン酸塩では、1個のプロトンがカチオン性同等物(M+(H2PO3-によって形式的に置換され;M+は、金属(「Met」)カチオン同等物(Metx+1/xまたはアンモニウムカチオン)などのカチオン性同等物であり、二級ホスホン酸塩では、2個のプロトンがカチオン性同等物((M+2(HPO32-)によって置換される。したがって二級ホスホン酸カルシウムがCa(HPO3)であり、二級ホスホン酸マグネシウムがMg(HPO3)であり、二級ホスホン酸カリウムがK2(HPO3)である一方で、一級ホスホン酸カルシウムはCa(H2PO32であり、一級ホスホン酸マグネシウムはMg(H2PO32であり、一級ホスホン酸カリウムはK(H2PO3)である。
一級であるか二級であるかを特定せずに使用される場合、「ホスホン酸塩」という用語は、双方の形態を包含する。
好ましい実施形態では、ホスホン酸A中および存在する場合はホスホン酸B中のホスホン酸カルシウムと、ホスホン酸A中および存在する場合はホスホン酸B中のホスホン酸マグネシウムとのモル比は、10:1〜1:10、より好ましくは5:1〜1:5、特に2:1〜1:2、より特には1.5:1〜1:1.5である。具体的には、それはおよそ1:1である。この文脈で「およそ」は、秤量誤差からおよび/または本発明に従って使用される混合物を製造するために使用された塩の組成の変動(例えば、それらの供給元およびそれらの起源の天然変動性分散による)から生じる偏差を含む。このような偏差は、一般に最大で±10%の範囲、好ましくは最大で±5%の範囲である。
したがって、ホスホン酸塩Aおよび(存在する場合)B中のカルシウムイオンの全体的な量と、ホスホン酸塩Aおよび(存在する場合)B中のマグネシウムイオンの全体的な量とのモル比は、好ましくは10:1〜1:10、より好ましくは5:1〜1:5、特に2:1〜1:2、より特には1.5:1〜1:1.5である。具体的には、それはおよそ1:1である。既に上で定義されたように、「およそ」は、この文脈では、秤量誤差からまたは混合物を製造するために使用された塩の組成の変動から生じる偏差を含む。
特定の実施形態では、本発明に従って使用されるホスホン酸塩は、ホスホン酸塩Aとホスホン酸塩Bとの混合物であり、ホスホン酸塩Aの全体的な量と、ホスホン酸塩Bの全体的な量との重量比は、100:1〜1:1、好ましくは10:1〜1.5:1、特に10:1〜2:1である。
存在する場合、ホスホン酸塩Bは、好ましくは二級ホスホン酸カリウムおよび/または一級ホスホン酸カリウムを含有し、任意選択的に、一級ホスホン酸カルシウムおよび/または一級ホスホン酸マグネシウムおよび/または一級ホスホン酸アンモニウムもまた含有する。
代案の好ましい実施形態では、存在する場合、ホスホン酸塩Bは、一級ホスホン酸カルシウムおよび/または一級ホスホン酸マグネシウムを含有し、任意選択的に、二級ホスホン酸カリウムおよび/または一級ホスホン酸カリウムおよび/または一級ホスホン酸アンモニウムもまた含有する。
好ましくは、ホスホン酸塩Aは、またはホスホン酸塩AとBとの混合物は、水性分散体の形態で使用される。
分散体は、一般に、その中で粒子が異なる組成(または状態)の連続相に分散している系である。
二級カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウムの低水溶性のために、本発明に従って使用される分散体は一般に懸濁液またはコロイドである。
懸濁液は、その中に溶質粒子が溶解していないが、媒体の大部分にわたり懸濁している固体粒子を含有する不均一混合物である。一般に、懸濁粒子は、肉眼でまたは少なくとも光学的顕微鏡下で見える。コロイドの場合とは異なり、懸濁粒子は静置すると経時的に沈降する。
コロイドは、微視的に分散した不溶性粒子の一物質が、別の物質中に懸濁している混合物である。その溶質および溶媒が単一相を構成する溶液とは異なり、コロイドは分散相(懸濁粒子)および連続相(懸濁媒体)を有する。コロイドとして認定され懸濁液と区別されるためには、混合物は沈降せずまたは測定できる程に沈降するのに非常に長時間かかるものでなければならない。
特に、分散体は水性懸濁液であり、すなわち、水または水溶液を分散媒体として含む懸濁液である。
「水溶液」としては、分散媒体としての純水の他に、緩衝水溶液および、水とメタノール、エタノール、n−プロパノールまたはイソプロパノールなどの低級アルカノールとの混合物が挙げられる。水とアルカノールの混合物が使用される場合、水とアルカノールの重量比は、好ましくは100:1〜1:1、より好ましくは50:1〜2:1、特に20:1〜10:1の範囲である。
特定の実施形態では、水溶液は水または緩衝水溶液である。
特定の実施形態では、本発明に従って使用される水性分散体中の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%の粒子は、最大で10μmの粒度を有する。粒子サイズの球状粒子の場合、「粒度」はその直径を指す。非球状粒子の場合、本発明に関して、「粒度」は、粒子の最長寸法、すなわち、粒子の表面上の互いに最も離れた2点を結ぶ軸の長さに関する。粒度は、例えば光学的顕微鏡検査によって測定され得る。
上記のホスホン酸塩(すなわち、ホスホン酸塩A、またはホスホン酸塩AとBとの混合物)は、土壌媒介性真菌などの広範囲の植物病原性真菌に対して有効である。
本発明の殺真菌使用および方法に従って駆除される真菌は、特に子嚢菌類(Ascomycetes)、卵菌類(Oomycetes)(異名:ペロノスポロミセテス(Peronosporomycetes))、不完全菌類(Deuteromycetes)(異名:不完全菌類(Fungi imperfecti))、接合菌類(Zygomycetes)、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、ツボカビ類(Chytridiomycetes)、および担子菌類(Basidiomycetes)の門(division)に由来し;さらにケカビ属(Mucor)およびペニシリウム属(Penicillium)にも由来する。
より好ましくは、本発明の使用および方法に従って駆除される真菌は、子嚢菌類(Ascomycetes)、卵菌類(Oomycetes)、不完全菌類(Deuteromycetes)および/または接合菌類(Zygomycetes)の門に由来する真菌である。
特定の実施形態では、本発明に従って駆除される真菌は、子嚢菌類(Ascomycetes)の門の真菌である。
別の特定の実施形態では、本発明に従って駆除される真菌は、卵菌類(Oomycetes)の門の真菌である。
さらに別の特定の実施形態では、本発明に従って駆除される真菌は、不完全菌類(Deuteromycetes)の門の真菌である。
別の特定の実施形態では、本発明に従って駆除される真菌は、接合菌類(Zygomycetes)の門の真菌である。
子嚢菌類(Ascomycetes)の門のうち、ウドンコカビ目(Erysiphales)に属する属に由来する、より正確にはウドンコカビ科(Erysiphaceae)に属する属に由来する真菌;および/またはアスペルギルス属(Aspergillus)に属する真菌が、好ましくは本発明の使用および方法において駆除される。より好ましくは、子嚢菌類(Ascomycetes)の門のうち、ウドンコカビ目(Erysiphales)に属する属に由来する、より正確にはウドンコカビ科(Erysiphaceae)に属する属に由来する真菌が駆除される。
ウドンコカビ目(Erysiphales)に属する属、より正確にはウドンコカビ目(Erysiphales)内の唯一の科であるウドンコカビ科(Erysiphaceae)に属する属は、アルトロクラジエラ属(Arthrocladiella);うどんこ病菌(Blumeria graminis)(オイジウム・モニリオイデス(Oidium monilioides))などのブルメリア属(Blumeria);ブラシリオミセス属(Brasiliomyces);ブルボミクロスファエラ属(Bulbomicrosphaera);ブルボウンシヌラ属(Bulbouncinula);カエスピトテカ属(Caespitotheca);シストテカ属(Cystotheca);エリシフェ・ベタエ(Erysiphe betae)、エリシフ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)、エリシフェ・コンムニス(Erysiphe communis)、エリシフェ・クルシフェラルム(Erysiphe cruciferarum)、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)、エリシフェ・ヘラクレイ(Erysiphe heraclei)、エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator)(異名:オイジウム・ツケリ(Oidium tuckeri)またはウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator))、エリシフェ・ピシ(Erysiphe pisi)、エリシフェ・ポリゴニ(Erysiphe polygoni)、オイジウム・リコペルシクム(Oidium lycopersicum)またはオイジウム・エリシヌム(Oidium ericinum)などのエリシフェ属(Erysiphe)(オイジウム属(Oidium));ゴロビノミセス属(Golvinomyces);レベイルラ属(Leveillula)(オイジオプシス属(Oidiopsis));メズソスファエラ属(Medusosphaera);ミクロスファエラ・アルフィトイデス(Microsphaera alphitoides)、ミクロスファエラ・アザレア(Microsphaera azalea)、ミクロスファエラ・ベゴニア(Microsphaera begonia)またはミクロスファエラ・トリホリイ(Microsphaera trifolii)などのミクロスファエラ属(Microsphaera);ネオエリシフ属(Neoerysiphe);フィラクチニア属(Phyllactinia)(オブラリオプシス属(Ovulariopsis));プレオカエタ属(Pleochaeta);ポドスファエラ・アファニス(Podosphaera aphanis)、ポドスファエラ・アウクパリア(Podosphaera aucupariae)、ポドスファエラ・ロイコトリカ(Podosphaera leucotricha)、ポドスファエラ・マクラリス(Podosphaera macularis)、ポドスファエラ・モルス・ウバ(Podosphaera mors−uvae)またはポドスファエラ・パンノサ(Podosphaera pannosa)などのポドスファエラ属(Podosphaera);サワダエア属(Sawadaea);セトエリシフ属(Setoerysiphe);スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)などのスファエロテカ属(Sphaerotheca);チフロカエタ属(Typhulochaeta);ウンシヌラ・ビコルニス(Uncinula bicornis)またはウンシヌラ・ツラスネイ(Uncinula tulasnei)などのウンシヌラ属(Uncinula);およびウンシヌリエラ属(Uncinuliella)である。
したがって、好ましくは、本発明に従って駆除されるウドンコカビ目(Erysiphales)に属する真菌は、アルトロクラジエラ属(Arthrocladiella);特にうどんこ病菌(Blumeria graminis)(オイジウム・モニリオイデス(Oidium monilioides))などのブルメリア属(Blumeria);ブラシリオミセス属(Brasiliomyces);ブルボミクロスファエラ属(Bulbomicrosphaera);ブルボウンシヌラ属(Bulbouncinula);カエスピトテカ属(Caespitotheca);シストテカ属(Cystotheca);特にエリシフェ・ベタエ(Erysiphe betae)、エリシフ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)、エリシフェ・コンムニス(Erysiphe communis)、エリシフェ・クルシフェラルム(Erysiphe cruciferarum)、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)、エリシフェ・ヘラクレイ(Erysiphe heraclei)、エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator)(異名:オイジウム・ツケリ(Oidium tuckeri)またはウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator))、エリシフェ・ピシ(Erysiphe pisi)、エリシフェ・ポリゴニ(Erysiphe polygoni)、オイジウム・リコペルシクム(Oidium lycopersicum)またはオイジウム・エリシヌム(Oidium ericinum)などのエリシフェ属(Erysiphe)(オイジウム属(Oidium));ゴロビノミセス属(Golvinomyces);レベイルラ属(Leveillula)(オイジオプシス属(Oidiopsis));メズソスファエラ属(Medusosphaera);特にミクロスファエラ・アルフィトイデス(Microsphaera alphitoides)、ミクロスファエラ・アザレア(Microsphaera azalea)、ミクロスファエラ・ベゴニア(Microsphaera begonia)またはミクロスファエラ・トリホリイ(Microsphaera trifolii)などのミクロスファエラ属(Microsphaera);ネオエリシフ属(Neoerysiphe);フィラクチニア属(Phyllactinia)(オブラリオプシス属(Ovulariopsis));プレオカエタ属(Pleochaeta);特にポドスファエラ・アファニス(Podosphaera aphanis)、ポドスファエラ・アウクパリア(Podosphaera aucupariae)、ポドスファエラ・ロイコトリカ(Podosphaera leucotricha)、ポドスファエラ・マクラリス(Podosphaera macularis)、ポドスファエラ・モルス・ウバ(Podosphaera mors−uvae)またはポドスファエラ・パンノサ(Podosphaera pannosa)などのポドスファエラ属(Podosphaera);サワダエア属(Sawadaea);セトエリシフ属(Setoerysiphe);特にスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)などのスファエロテカ属(Sphaerotheca);チフロカエタ属(Typhulochaeta);特にウンシヌラ・ビコルニス(Uncinula bicornis)またはウンシヌラ・ツラスネイ(Uncinula tulasnei)などのウンシヌラ属(Uncinula);およびウンシヌリエラ属(Uncinuliella)からなる群から選択される。
上記のうち、より好ましくは、エリシフェ属(Erysiphe)および/またはスファエロテカ属(Sphaeroteca)の真菌が、本発明に従って駆除される。具体的には、本発明に従って駆除される子嚢菌類(Ascomycetes)の門に属する真菌は、エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator)(異名:オイジウム・ツケリ(Oidium tuckeri)またはウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator))、エリシフ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)、およびスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)からなる群から選択される。
卵菌類(Oomycetes)の門に由来する最も関連性がある真菌には、特にピシウム・デバリアナム(Pythium debaryanum)などのピシウム属(Pythium);特にジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)などのフィトフトラ属(Phytophthora);特にペロノスポラ・デストルクトル(Peronospora destructor)、ペロノスポラ・ファリノーサ(Peronospora farinose)、ペロノスポラ・タバシナ(Peronospora tabacina)(=ペロノスポラ・ヒオシアミ分化型タバシナ(Peronospora hyoscyami f.sp.tabacina))、ペロノスポラ・スパルサ(Peronospora sparsa)、ペロノスポラ・プルベラセア(Peronospora pulveracea)またはペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)などのペロノスポラ属(Peronospora);特にブレミア・ラクツカ(Bremia lactucae)などのブレミア属(Bremia);特にブドウべと病菌(Plasmopara viticola)などのプラスモパラ属(Plasmopara);特にアルブゴ・カンジダ(Albugo candida)などのアルブゴ属(Albugo);特にシュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)またはシュードペロノスポラ・ククメリヌム(Pseudoperonospora cucumerinum)などのシュードペロノスポラ属(Pseudoperonospora);および特にスクレロスポラ・グラミニコラ(Sclerosporag raminicola)などのスクレロスポラ属(Sclerospora)がある。
したがって、好ましくは、本発明に従って駆除される卵菌類(Oomycetes)の門に属する真菌は、特にピシウム・デバリアナム(Pythium debaryanum)などのピシウム属(Pythium);特にジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)などのフィトフトラ属(Phytophthora);特にペロノスポラ・デストルクトル(Peronospora destructor)、ペロノスポラ・ファリノーサ(Peronospora farinose)、ペロノスポラ・タバシナ(Peronospora tabacina)(=ペロノスポラ・ヒオシアミ分化型タバシナ(Peronospora hyoscyami f.sp.tabacina)、ペロノスポラ・スパルサ(Peronospora sparsa)、ペロノスポラ・プルベラセア(Peronospora pulveracea)またはペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)などのペロノスポラ属(Peronospora);特にブレミア・ラクツカ(Bremia lactucae)などのブレミア属(Bremia);特にブドウべと病菌(Plasmopara viticola)などのプラスモパラ属(Plasmopara);特にアルブゴ・カンジダ(Albugo candida)などのアルブゴ属(Albugo);特にシュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)またはシュードペロノスポラ・ククメリヌム(Pseudoperonospora cucumerinum)などのシュードペロノスポラ属(Pseudoperonospora);および特にスクレロスポラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola)などのスクレロスポラ属(Sclerospora)からなる群から選択される。
なおもより好ましくは、本発明に従って駆除される卵菌類(Oomycetes)の門に属する真菌は、ピシウム・デバリアナム(Pythium debaryanum)、ジャガイモ疫病菌(Phytophthorainfestans)、ペロノスポラ・デストルクトル(Peronospora destructor)、ペロノスポラ・ファリノーサ(Peronospora farinose)、ペロノスポラ・タバシナ(Peronospora tabacina)、ペロノスポラ・スパルサ(Peronospora sparsa)、ペロノスポラ・プルベラセア(Peronospora pulveracea)、ペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)、ブレミア・ラクツカ(Bremia lactucae)、ブドウべと病菌(Plasmopara viticola)、アルブゴ・カンジダ(Albugo candida)、シュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)、シュードペロノスポラ・ククメリヌム(Pseudoperonospora cucumerinum)、およびスクレロスポラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola)からなる群から選択される。
特に、本発明に従って駆除される卵菌類(Oomycetes)の門に属する真菌は、ブドウべと病菌(Plasmopara viticola)である。
好ましくは、本発明に従って駆除される真菌である不完全菌類(Deuteromycetes)(異名:不完全菌類(Fungi imperfecti))は、ボトリチス属(Botrytis)、アルテルナリア属(Alternaria)、クラドスポリウム属(Cladosporium)、フザリウム属(Fusarium)、モニリア属(Monilia)、フォーマ属(Phoma)および/またはステムフィリウム属(Stemphylium)の目(order)に由来する。
接合菌類(Zygomycetes)の中では、クモノスカビ属(Rhizopus)に由来する真菌が駆除される。
クモノスカビ属(Rhizopus)は、リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)、リゾプス・ロキシー(Rhizopus rouxii)、リゾプス・ミクロスポラス(Rhizopus microsporus)、リゾプス・アジゴスポルス(Rhizopus azygosporus)、リゾプス・ホモタリクス(Rhizopus homothallicus)、リゾプス・カエスピトスス(Rhizopus caespitosus)、リゾプス・ストロニフェラ(Rhizopus stolonifera)、およびリゾプス・セキスアリス(Rhizopus sexualis)種を包含する。具体的には、この属の真菌のうち、リゾプス・ストロニフェラ(Rhizopus stolonifera)が本発明に従って駆除される。
好ましい実施形態では、本発明の殺真菌用途および方法は、植物、植物繁殖材料および/またはその中で植物が栽培されるもしくは栽培される予定の土壌中の有害な真菌を駆除するのに役立つ。
「植物繁殖材料」は、種子、穀粒、果実、塊茎、根茎、胞子、挿し木または分裂組織などのそれから完全な植物を栽培し得る、植物の全ての生殖部分を指す。好ましくは、それは種子を指す。
現在使用されている「土壌」という用語は、野外にあるか、鉢または境栽内にあるかにかかわらず、土壌それ自体(すなわち、土壌圏を形成する物質)に限定されず、その中で植物を栽培し得る任意の適切な生長培地または生長基質を包含し、したがって人工培地もまた包含する。しかし、好ましくは、それは正しい意味での土壌を意味する。
上記混合物は、土壌媒介真菌をはじめとする広範囲の植物病原性真菌に対して有効である。
標的生物は、植物病原性真菌、特に葉の植物病原性真菌であり、後者は植物の地上部、特に葉を攻撃する真菌である。しかし、本発明による使用および方法はまた、土壌媒介性または種子病原体からの防御も提供する。好ましくは、本発明の標的生物は、葉の植物病原性真菌である。したがって、本発明の(殺真菌)使用および方法では、好ましくは植物の地上部分、特に葉、および適切な場合、それに加えてまたは代案として、茎または枝(例えばホップ茎)もまた、ホスホン酸塩Aで、またはそのホスホン酸塩Bとの混合物で処理される。別の実施形態では、本発明の(殺真菌)使用および方法の標的生物は土壌媒介性病原体である。この態様によれば、例えば根などの植物の地下部分、または例えば土壌などのその中で植物が栽培されるもしくは栽培される予定の培地が、ホスホン酸Aで、またはそのホスホン酸Bとの混合物で処理される。別の実施形態では、本発明の(殺真菌)使用および方法の標的生物は種子病原体である。この態様によれば、例えば種子などの繁殖材料、またはその中にそれらが播種されるまたは播種される予定の培地が、ホスホン酸塩Aで、またはそのホスホン酸塩Bとの混合物で処理される。
この態様(すなわち、植物、植物繁殖材料および/またはその中で植物が栽培されるもしくは栽培される予定の土壌中の有害な真菌を駆除する)では、より好ましくは、本発明の使用および方法によって駆除される真菌は、子嚢菌類(Ascomycetes)および卵菌類(Oomycetes)から選択される。
特定の実施形態では、本発明に従って駆除される真菌は、子嚢菌類(Ascomycetes)の門の真菌である。
別の実施形態では、本発明に従って駆除される真菌は、卵菌類(Oomycetes)の門の真菌である。
子嚢菌類(Ascomycetes)の門から、ウドンコカビ目(Erysiphales)に由来する真菌は、農業において最も関連性のある真菌の一つである。この目に属する重要ないくつかの真菌が、ウドンコ病と称される植物病害を引き起こす。したがって、本発明の殺真菌用途および殺真菌方法が、植物、植物繁殖材料またはその中で植物が栽培されるもしくは栽培される予定の土壌に適用される場合、子嚢菌類(Ascomycetes)のうち、ウドンコカビ目(Erysiphales)の真菌が、本発明の使用および方法によって好ましくは駆除される。好ましくは駆除されるウドンコカビ目(Erysiphales)に属する属および種は既に上に列挙されており、それが参照される。したがって、エリシフェ属(Erysiphe)および/またはスファエロテカ属(Sphaeroteca)の真菌が、本発明によって特に駆除される。具体的には、本発明に従って駆除される子嚢菌類(Ascomycetes)の門に属する真菌は、エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator)(異名:オイジウム・ツケリ(Oidium tuckeri)またはウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)、およびスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)からなる群から選択される。
好ましくは処理される卵菌類(Oomycetes)の門からの真菌に関しては、上記の見解が参照される。したがって、本発明に従って駆除される卵菌類(Oomycetes)の門に属する特定の真菌は、ブドウべと病菌(Plasmopara viticola)である。
本発明の標的生物は、好ましくは、ブドウ;ホップ;トマト、ピーマン、ウリ科植物、キュウリ、ズッキーニまたはナスなどの野菜;芝生;タバコ;観賞植物;および穀類から、より好ましくはブドウ、ホップ、野菜、および穀類から選択される農業植物における真菌疾患の原因となる真菌である。
「ブドウ」という用語は、つる植物を含む。
「野菜」という用語は、文化的伝統を通して本発明において定義され、生物学的に定義された植物カテゴリーは指さない。それはむしろ果物植物(ここでも果物は調理における意味であって生物学的用語ではないと理解される)、堅果、穀類、および偽穀類を除外することによって消極的に定義される。野菜の例は、トマト、ピーマン、ウリ科植物、キュウリ、ズッキーニ、ナス、キャベツ、カブ、パースニップ、ラディッシュ、ニンジン、ビートの根、玉ネギ、ニンニク、ジャガイモ、甘藷、ニラネギ、インゲンマメ、レンズマメ、エンドウ豆などである。好ましくは、野菜は、トマト、ピーマン、ウリ科植物、キュウリ、ズッキーニ、およびナスからなる群から選択される。
穀類は草(イネ科(Poaceae))の栽培形態であり、例えば、コムギ(包括的なスペルトコムギ、ヒトツブコムギ、エンマコムギ、カムットコムギ、デュラム、およびライコムギ)、ライムギ、大麦、イネ、ワイルドライス、トウモロコシ(maize)(トウモロコシ(corn))、キビ、ソルガム、テフ、フォニオ、およびオートムギが挙げられる。
本発明の標的生物は、特にブドウにおける真菌疾患である。
代替の特定の実施形態では、本発明の標的生物はホップの真菌疾患である。
さらに別の特定の実施形態では、本発明の標的生物は、トマト、ピーマン、ウリ科植物、キュウリ、ズッキーニ、およびナスからなる群から選択される野菜における真菌疾患の原因となる真菌である。
さらに別の特定の実施形態では、本発明の標的生物は、タバコにおける真菌疾患の原因となる真菌である。
さらに別の特定の実施形態では、本発明の標的生物は、穀類、具体的にはコムギにおける真菌疾患の原因となる真菌である。
好ましい実施形態では、ホスホン酸塩Aまたはホスホン酸塩AとBとの混合物を使用して、ウドンコ病が駆除され、特にブドウ、ホップ、野菜、芝生、タバコ、観賞植物および/または穀類における、より好ましくはブドウ、ホップ、野菜および/または穀類における、特にブドウ、ホップおよび/または穀類における、具体的にはブドウおよび/またはホップにおける、および特に具体的にはブドウにおけるウドンコ病が駆除される。野菜は、好ましくはトマト、ピーマン、ウリ科植物、キュウリ、ズッキーニ、およびナスからなる群から選択され、具体的にはキュウリであり、穀類は具体的にはコムギである。
別の好ましい実施形態では、ホスホン酸塩Aまたはホスホン酸塩AとBとの混合物を使用して、べと病が駆除され、特にブドウ、ホップ、野菜、芝生、タバコ、観賞植物および/または穀類における、より好ましくはブドウ、ホップ、野菜および/または穀類における、特にブドウ、ホップおよび/または穀類における、具体的にはブドウおよび/またはホップにおける、および特に具体的にはブドウにおけるべと病が駆除される。野菜は、好ましくはトマト、ピーマン、ウリ科植物、キュウリ、ズッキーニ、およびナスからなる群から選択され、具体的にはキュウリであり、穀類は具体的にはコムギである。
植物は、好ましくは、植物またはその植物部分が、ホスホン酸塩Aに、またはそのホスホン酸塩Bとの混合物に接触するように処理される。上で説明したように、「混合物」という用語は、この文脈では、物理的混合物に限定されない。したがって、ホスホン酸塩Bもまた使用される場合、ホスホン酸塩Aおよびホスホン酸塩Bは物理的混合物の形態で、または別々に植物にまたは植物部分に施用され得る。別々に施用される場合、ホスホン酸塩Aおよびホスホン酸塩Bは、同時にまたは連続して施用され得るが、後者の場合、個々の成分は、例えば1、2または3分間、最大1日などの短い時間間隔内で、好ましくは数秒間または数分間の時間間隔内で施用されるべきである。しかし、双方の成分を含んでなるすぐ使用できる配合物を使用した組み合わせ施用(すなわち、物理的混合物としてのホスホン酸塩AおよびBの使用)が好ましい。
これらの見解は、種子または土壌の処理に、ならびに肥料としての使用(下述される)にも同様に当てはまる。
ホスホン酸塩Aまたはそのホスホン酸塩Bとの混合物は、例えば水性分散体、特に水性懸濁液などの液体製剤として、またはダスト剤もしくは粉末のような固体形態などの様々な形態で施用され得る。好ましい実施形態では、ホスホン酸塩Aまたはそのホスホン酸塩Bとの混合物は、液体製剤、好ましくは水性分散体、特に水性懸濁液の形態で施用される。最終的に施用される水性懸濁液は、例えば、水で所望の濃度に希釈された懸濁液濃縮物(SC)、水和剤(WP)または水分散性粒質物(WG)から得られる。
ホスホン酸塩Aまたはそのホスホン酸塩Bとの混合物が、例えば水性分散体、特に水性懸濁液などの液体製剤の形態で施用される場合、すぐ使用できる製剤は、好ましくは0.01〜30g/l、より好ましくは0.01〜25g/l、特に0.01〜20g/l、より特には0.05〜10g/l、なおもより特には0.1〜5g/l、具体的には0.1〜1g/lの量でホスホン酸塩Aを含有する。
植物もしくはその部分、または種子、またはその中で植物が栽培されるもしくは栽培される予定の土壌の処理は、保護的および治療的の双方であり得て、すなわち植物病原性真菌による感染の前後であり得る。それは、好ましくは、感染事象にできるだけ近い時間に、すなわち感染にできるだけ近い時点で、感染の前後に実施される。より好ましくは、それは保護処理として、すなわち植物病原性真菌による感染が起こる前に実施される。
施用の適時選択、それぞれの場合に用いられる施用回数および施用量は、一般的な条件に適合されなければならず、個々の事例について当業者によって決定されなければならない。
例えば、葉面施用による保護処理のための施用量は、一般に、0.01〜100kg/ha、好ましくは0.1〜50kg/ha、より好ましくは0.1〜20kg/ha、特に1〜15kg/ha、具体的には2〜10kg/haのホスホン酸塩Aの範囲である。最適な施用量は、とりわけ処理される植物、気象条件(例えば雨がちの条件では、一般的により高い施用量が必要になる)、および保護的または治療的処理のどちらが行われるか(治療的処理には、一般に保護処理よりも低い施用量を要する)に左右され、当業者によって個々の状況について判定され得る。
特定の実施形態では、ホスホン酸Aまたはそのホスホン酸Bとの混合物が葉面施用において水性製剤として使用される場合、水性製剤が植物クチクラの浸透を促進する湿潤剤などの補助剤を便法として含有する。湿潤剤の量は、薬剤の種類および植物の標的表面の双方に左右され、典型的には、すぐ使用できる製剤の総重量を基準にして、0.001〜1重量%、特に0.01〜0.1重量%の範囲である。湿潤剤は、アニオン性または非イオン性であり得て、例えば、それらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびアミン塩をはじめとするナフタレンスルホン酸、脂肪アルコールエトキシレート、エトキシル化アルキルフェノール、アルキルポリグリコシド、グリセロール脂肪酸エステル、ヒマシ油アルコキシレート、脂肪酸アルコキシレート、脂肪酸アミドアルコキシレート、脂肪酸ポリジエタノールアミド、ラノリンエトキシレート、脂肪酸ポリグリコールエステル、またはSilwet(登録商標)銘柄などの有機ケイ素である。
特に治療的処理のためには、植物のクチクラの浸透を促進する補助剤の添加が好都合である。したがって、特に治療的処理において、特にホスホン酸塩Aまたはそのホスホン酸塩Bとの混合物が葉面施用において水性製剤として使用される場合、水性製剤は好ましくは湿潤剤を含有する。
上記のホスホン酸塩Aまたはそのホスホン酸塩Bとの混合物は、植物に対して殺真菌剤として作用するだけでなく、一般的な殺真菌作用を有し、したがって、植物、植物繁殖材料、およびその中で植物が栽培されるもしくは栽培される予定の土壌と異なる、例えば無生物材料などの材料を真菌攻撃から保護し、または植物、植物繁殖材料、またはその中で植物が栽培されるもしくは栽培される予定の土壌と異なる、例えば無生物材料などの材料上の真菌を駆除するためにも使用され得る。したがって、本混合物は、保存料として、および/または無生物材料中またはその上の真菌の防除のためにも使用され得る。
本発明に従って処理される無生物材料は、例えば食品である。無生物材料の別の例は、しっくい塗り、塗装、塗料、木材、床張り材、金属、ガラス、煉瓦、ポリマー材料またはコンクリートなどの建築材料である。
好ましくは駆除される真菌に関しては、上記の見解が参照される。
別の好ましい実施形態では、上記で定義されたホスホン酸Aまたはそのホスホン酸Bとの混合物は、肥料または植物栄養素として使用される。「肥料」および「植物栄養素」という用語は、同義的に使用される。ホスホン酸塩Aおよび存在する場合はホスホン酸塩B中のホスホン酸カルシウムと、ホスホン酸塩Aおよび存在する場合はホスホン酸塩B中のホスホン酸マグネシウムとのモル比は、10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、より好ましくは2:1〜1:2、特に1.5:1〜1:1.5、具体的にはおよそ1:1である。この文脈で「およそ」は、秤量誤差からおよび/または本発明による混合物を製造するために使用された塩の組成の変動(例えば、それらの供給元およびそれらの起源の天然変動性分散による)から生じる偏差を含む。
ホスホン酸塩Aまたはそのホスホン酸塩Bとの混合物は、特に葉面施用を通じて、そして根もまた通じて、リン、カルシウム、およびマグネシウムをもたらし、ホスホン酸塩Bもまた施用される場合、これがカリウムおよび/またはアンモニウムの対カチオンのホスホン酸塩を含む場合は、おそらくカリウムおよび/またはアンモニウムももたらす。
ホスホン酸塩A、そのホスホン酸塩Bとの混合物、およびそれらが施用される形態の好ましい実施形態に関しては、上記の見解が参照される。
本発明のさらなる態様は、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物であって、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとのモル比が、1:10〜10:1、好ましくは5:1〜1:5、特に2:1〜1:2、具体的には1.5:1〜1:1.5であり;混合物の固体形態が20℃で最大5g/lの水溶性を有することを特徴とする混合物に関する。好ましくは、混合物は、20℃で最大3g/l、特に20℃で最大2g/lの水溶性を有する。
「固体形態」とは、形態の重量を基準として、最大で5重量%、好ましくは2重量%未満の液体成分(一般に水)を含有する固体を指す。
しかし、本発明の混合物は必ずしも固体形態でなく;それは例えば水性懸濁液などのその他の形態で存在し得る。しかし、このようなその他の形態で存在する場合、このその他の形態が、例えば水性懸濁液からの水の除去によって固体形態に変換される場合、この固体形態は上記の特性を有すると定義される。
好ましい実施形態では、混合物は、一級ホスホン酸カルシウム、一級ホスホン酸マグネシウム、二級ホスホン酸カリウム、一級ホスホン酸カリウムもしくは一級ホスホン酸アンモニウム、または少なくとも2つのこれらのホスホン酸塩の混合物をさらに含有する。この場合、二級ホスホン酸カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウムの全体的な量と、追加のホスホン酸塩(一級ホスホン酸カルシウム、一級ホスホン酸マグネシウム、二級ホスホン酸カリウム、一級ホスホン酸カリウム、一級ホスホン酸アンモニウムまたはこれらのホスホン酸塩の少なくとも2つの混合物)の全体的な量との重量比は、好ましくは100:1〜1:1、より好ましくは10:1〜1.5:1、特に10:1〜2:1である。好ましくは、存在する場合は一級ホスホン酸カルシウムと合わせた二級ホスホン酸カルシウムと、存在する場合は一級ホスホン酸マグネシウムと合わせた二級ホスホン酸マグネシウムとのモル比は、10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、特に2:1〜1:2、具体的には1.5:1〜1:1.5、特に具体的にはおよそ1:1である。この文脈で「およそ」は、秤量誤差からおよび/または本発明による混合物を製造するために使用された塩の組成の変動(例えば、それらの供給元およびそれらの起源の天然変動性分散による)から生じる偏差を含む。
特に、混合物は、一級ホスホン酸カルシウムおよび/または一級ホスホン酸マグネシウムをさらに含有する。
好ましい実施形態では、混合物は、水性分散体として、特にその中で少なくとも80%、特に少なくとも90%の粒子が、最大で10μmの粒径を有する水性懸濁液として、存在する。
本発明の別の態様は、ドロマイトをホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはその双方と、好ましくはホスホン酸と反応させるステップを含んでなる、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物を調製する方法に関する。
一級ホスホン酸塩は、好ましくは、一級ホスホン酸ナトリウム(NaH2PO3)または一級ホスホン酸カリウム(KH2PO3)、およびホスホン酸アンモニウム[(NH4)H2PO3]などの一級アルカリ金属ホスホン酸塩から選択される。好ましくは、一級ホスホン酸カリウム、ホスホン酸アンモニウムまたはそれらの混合物が使用される。
「ドロマイト」という用語は、一方では、高い百分率(主にドロマイト岩の総重量に基づいて少なくとも90重量%)の鉱物ドロマイト、CaMg(CO32を含有する堆積炭酸塩岩(「苦灰岩」または「ドロマイト岩」)を指す。他方、前述の見解から理解されるように、「ドロマイト」という用語はまた、元素式CaMg(CO32の鉱物ドロマイトのみを指す。
本発明に関して、「ドロマイト」という用語は、特に断りのない限り、ドロマイト岩を指さず、ドロマイト岩中に存在する元素式CaMg(CO32の鉱物ドロマイトを指し、部分焼成ドロマイト、完全焼成ドロマイト、およびこれらの形態の混合物もまた含む。部分焼成ドロマイトでは、炭酸マグネシウムの一部または全部が酸化マグネシウムに変換される。これはドロマイトを約850℃に加熱することによって得られる。部分焼成ドロマイトは、式Ca(CO3)/a×MgO/b×Mg(CO3)によって特徴付けられ得て、式中、aおよびbは1の画分であり、a+b=1であり、aは0.5〜1、好ましくは0.8〜1、特に0.9〜1であり、bは0〜0.5、好ましくは0〜0.2、特に0〜0.1である。特定の実施形態では、部分焼成ドロマイトは、式Ca(CO3)/0.9×MgO/0.1×Mg(CO3)を有する。完全焼成ドロマイトは、元素式CaMgO2を有する。
好ましい一実施形態では、本発明の方法において、正しい意味のドロマイト(CaMg(CO32)が使用される。
正しい意味のドロマイト(CaMg(CO32)を使用することの1つの利点は、これが焼成ドロマイトよりもより遅い反応速度でホスホン酸または一級ホスホン酸塩と反応し、したがってより低い発熱を伴い、結果として、発熱条件下で形成し得る(有毒)ホスファンの形成が回避されることである。
別の好ましい実施形態では、本発明の方法において、ドロマイトは部分焼成形態で使用される。
部分焼成形態は、正しい意味のドロマイトおよび完全焼成形態ドロマイトの長所と短所を合わせ持つ。
別の好ましい実施形態では、本発明の方法において、ドロマイトは完全焼成形態で使用される。
完全焼成形態ドロマイトを使用することの1つの利点は、二酸化炭素が形成されず、したがって起泡がなく、二酸化炭素を除去する必要もないことである。しかし、完全焼成形態ドロマイトとの反応は、正しい意味のドロマイトとの反応よりも明白により発熱性であり、反応熱が適切に放散されない場合、それはホスファンの形成をもたらし得る。しかし、反応温度を70℃未満に維持すればホスファンの形成が回避されるため、このような条件下では、完全焼成形態ドロマイトをこの点において無条件で使用し得る。
さらに別の好ましい実施形態では、本発明の方法において、正しい意味のドロマイト、部分焼成ドロマイト、完全焼成ドロマイトの3つの成分のうち、少なくとも2つ(すなわち2つまたは3つ)の混合物が使用される。
ドロマイトは、鉱物源、すなわちドロマイト岩から得られ得るが、工業的供給源からもリサイクルされ得る:ドロマイトおよび部分焼成ドロマイトは、水道会社などの上水道の濾過材料として使用される。ドロマイトおよび部分焼成ドロマイトはさらに、飲料水処理において(過剰なCO2によって引き起こされる)酸度を低下させるために、上水道において使用される。上水道は定期的にそれらのドロマイト材料を廃棄し、それは本発明の方法で使用するのになおも十分な品質である。これは本発明の方法のための出発原料を非常に安価にし、さらにさもなければ廃棄しなくてはならない材料をリサイクルする。
したがって、特定の実施形態では、本発明の方法において、正しい意味のドロマイト(CaMg(CO32)、部分焼成形態ドロマイトまたはそれらの混合物が使用され、ドロマイトは上水道から得られ、すなわち上水道で使用されてその使命を全うしたドロマイト材料である。
代案としては、ドロマイト材料として、上水道で使用されるような正しい意味のドロマイト(CaMg(CO32)、部分焼成形態ドロマイトまたはそれらの混合物が使用され得る。
ドロマイトおよびホスホン酸は、好ましくは1:1〜1:4、より好ましくは1:1.2〜1:4、特に1:1.5〜1:4、より特には1:2〜1:4、具体的には1:2〜1:3、特に具体的にはおよそ1:2のモル比で使用される。この場合の「およそ」は、秤量誤差または出発化合物の純度の偏差による正確なモル比からの偏差を含む。モル比を計算するために、1molのドロマイトは、1molのCaMg(CO32(およそ184g/mol)またはCa(CO3)/a×MgO/b×Mg(CO3)(例えばCa(CO3)/0.9xMgO/0.1xMg(CO3)、およそ144.4g/mol)またはCaMgO2(およそ96g/mol)に相当し、1molのホスホン酸のは、1molのH3PO3(およそ82g/mol)に相当する。
使用されるホスホン酸の相対量が多いほど、得られる反応混合物中の一級ホスホン酸カルシウムおよび/または一級ホスホン酸マグネシウムの量は多い。これらの一級ホスホン酸塩は良好な水溶性を有し、したがって得られた混合物の迅速な殺真菌作用が望まれる場合に適切である。対照的に、二級ホスホン酸カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウムは、ほとんど水溶性でなく、したがって処理される基材上に貯留物を形成し、それは処理される基材に長期の殺真菌作用を提供する。ホスホン酸の相対量を変化させることによって、短期および長期の組み合わせ効果または本質的に長期の効果を有する混合物を提供することが可能である。上記の最大量のホスホン酸(ドロマイトとホスホン酸とのモル比1:4)は、なおも相当量の二級ホスホン酸カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウムの形成をもたらすことに留意すべきである。
ホスホン酸ではなく一級ホスホン酸塩が使用される場合、ドロマイトと一級ホスホン酸塩のモル比は、好ましくは1:1〜1:8、より好ましくは1:2〜1:8、特に1:3〜1:6、具体的には1:4〜1:6である。
ドロマイトとホスホン酸または一級ホスホン酸塩とは、(1.1)ドロマイトの水性分散体を提供し、(2.1)それに純粋形態でまたは水溶液としてのいずれかのホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物を添加することによって、またはその逆に(1.2)ホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物の水溶液を提供し、(2.2)それに純粋形態でまたは水性分散体としてのいずれかのドロマイトを添加することによって、一般に相互に反応される。どちらの添加順序も、かなりの結果を与え得る。別の代案では、(1.3)例えば水などの水性媒体を提供し、次に(2.3)全ての反応成分、すなわち純粋形態でまたは水溶液/分散体としてのいずれかのホスホン酸および/または一級ホスホン酸塩とドロマイトとがそれに同時に添加される。
ドロマイトが固体として使用される場合、これは、十分な反応速度を確実にするために、例えば粉末として、細粉砕された状態で反応に導入されることが好ましい。固体ホスホン酸および一級ホスホン酸塩は水に即時溶解することから、それらの粒度はさほど重要でない。
ステップ(2.1)、(2.2)または(2.3)で添加される成分は、好ましくは連続的にまたは小分けして添加される。
ドロマイトとホスホン酸または一級ホスホン酸塩との反応が、ステップ(1.1)および(2.1)で実施される場合、ホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物は、ステップ(2.1)で水溶液として添加されることが好ましいが、それは、さもなければ、速すぎる添加の場合のように(発熱)反応が局所的に高い温度をもたらし、ホスファンの形成の危険性を増大させるかもしれないので、ゆっくりと添加するように注意を払わなければならないからである。
さらにステップ(1.1)および(2.1)で反応を実施することは不利であるが、これは特定状況下において、特にドロマイトが非常に細かく粉砕された状態で使用されない場合、そして部分焼成または完全焼成ドロマイトが使用される場合、ホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物の添加が開始されると、ドロマイトの表面がほとんど溶解しない二級ホスホン酸塩の層で被覆されることがあり、これは反応速度をかなり遅くするためである。
ステップ(1.2)および(2.2)を通じた反応は、それほど要求が厳しくなく、一般により高い反応速度で進行し、したがって、好ましい実施形態では、(1.2)ホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物の水溶液を提供し、(2.2)ドロマイトを純粋形態でまたは水性分散体としてのいずれかで、特に純粋形態で添加することによって、ドロマイトおよびホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物が相互に反応される。
微細分散生成物を得るために、ステップ(1.2)で提供されるホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物の水溶液は、好ましくは、ステップ(1.2)で提供される水溶液の総重量を基準にして、10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%、特に20〜40重量%の量のホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物を含有する。
正しい意味のドロマイトまたは部分焼成ドロマイトが使用される場合、CO2が発生し、それが発泡を引き起こすこともある。そのため、例えば、ステップ(1.1)もしくは(1.2)で使用される水性分散体、またはステップ(1.3)で使用される水性媒体などの水性反応媒体に、または水溶液または分散体の形態で添加される場合には添加成分に、発泡防止剤を添加することが有用かもしれない。典型的な発泡防止剤は、例えばジメチルシリコーンなどのシリコーンまたはポリエチレンオキシド変性ヘプタメチルトリシロキサンなどのケイ素系化合物;長鎖アルコール、および脂肪酸の塩である。典型的には、それらは、第2の反応物または双方の反応物が添加される前に提供される水性媒体1l当たり、0.1〜10g、好ましくは0.5〜5g/l、特に1〜5g/lの量で使用される。
固体形態で添加される場合には、成分の表面における反応物の濃度次第で、特にステップ(2.1)、(2.2)または(2.3)における添加速度次第で、反応は発熱的に進行することがあり、外部冷却などの発熱を制御するための手段を提供することが有用かもしれない。
しかし、反応は一般に制御可能に進行するので、特に添加速度が十分に遅い場合、そして特に完全焼成ドロマイトが使用される場合には、主にタンク混合物中で直接反応を実施することさえ可能であり、CO2形成の問題は起こらない。
ステップ(1.1)もしくは(1.2)で使用される水性分散体もしくは溶液、またはステップ(1.3)で使用される水性媒体および/またはステップ(2.1)、(2.2)もしくは(2.3)で使用される水性分散体もしくは溶液は、さらに一級もしくは二級ホスホン酸カリウムもしくはホスホン酸アンモニウムなどのさらなるホスホン酸塩を含有してもよい。この場合、得られる混合物は、上で定義され記載されたようにホスホン酸塩Bを含有する。
代案としては、上で定義され記載されたようなホスホン酸塩Bもまた含有する混合物を製造するために、ドロマイトとホスホン酸または一級ホスホン酸塩との反応から得られる混合物に、所望量の一級および/または二級ホスホン酸カリウムおよび/またはホスホン酸アンモニウムが添加される。
使用される出発化合物の相対量に応じて、得られた反応混合物は、一般に、2〜8、好ましくは3〜7、特に4〜7の範囲のpHを有する。所望のpHが得られたものに対応しない場合、これは、pHが所望のものより低い場合は、NaOH、KOH、Na2CO3またはCaCO3のような塩基を添加し、逆にpHが過剰な場合は、酸、適切にはホスホン酸、またはHCl、リン酸もしくはクエン酸など任意のその他の無毒の酸を添加するなどの通常の手段によって調節される。
代案としては、なおも緩衝化された水性反応媒体を使用することによって、または反応完了後に反応混合物に緩衝剤を添加することによって、反応混合物が緩衝化され得る。
得られる反応混合物は、一般に懸濁液である。本発明の方法は、極小粒子として不溶性塩(二級ホスホン酸カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウム)を生じるので、得られる懸濁液は非常に微細であり、時にはクリーム様の粘稠度でさえある。この一貫性は、さらなる処理を必要とせずに、本発明の使用および方法における反応混合物の直接的な施用を可能にする。特定の実施形態では、得られた反応混合物中の少なくとも80%、特に少なくとも90%の粒子が、最大10μmの粒径を有する。もちろん、反応混合物はさらに希釈または濃縮され得て;下記の備考を参照されたい。もちろん希釈または濃縮が好都合であるかどうかは、特に意図される施用形態および速度に、そして適用される反応条件、特に反応混合物の希釈に左右される。
反応混合物は一般に、そのまま使用するのに、または所望ならば本発明の使用および方法においてさらに希釈した後に使用するのに、十分な純度のものである。代案としては、例えば沈殿物を濾過または遠心分離しそれを乾燥することによって、または例えば、所望ならば真空下での蒸留によって、蒸発または混転乾燥機内での乾燥によって、または噴霧乾燥によって、反応混合物から水を除去することによって、混合物を乾燥させて固体が得られ得る。得られた固体混合物は、粉末または粉剤の形で使用されるか、または水性媒体に再懸濁され得る。混合物が粉末またはダスト剤の形態で施用される場合、散粉剤を得るためにさらに微粉砕する必要がある可能性がある。
しかし、好ましい実施形態では、反応混合物は、乾燥することなく本発明の使用および方法において使用される。適切であれば、例えばポンプまたはスプレーガンでの施用を容易にするために、反応混合物はさらに希釈され得る。
しかし、混合物はその他の使用形態にも調合され得る。
特定の実施形態では、混合物が葉面施用において水性製剤として使用される場合、湿潤剤が添加される。湿潤剤の量は、すぐ使用できる製剤の総重量を基準にして、典型的には0.001〜1重量%、特に0.01〜0.1重量%の範囲である。湿潤剤は、アニオン性または非イオン性であり得て、例えば、それらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびアミン塩をはじめとするナフタレンスルホン酸、脂肪アルコールエトキシレート、エトキシル化アルキルフェノール、アルキルポリグリコシド、グリセロール脂肪酸エステル、ヒマシ油アルコキシレート、脂肪酸アルコキシレート、脂肪酸アミドアルコキシレート、脂肪酸ポリジエタノールアミド、ラノリンエトキシレート、脂肪酸ポリグリコールエステル、またはSilwet(登録商標)銘柄などの有機ケイ素である。
別の態様では、本発明は、上記の方法によって得られる、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物に関する。
本発明はまた、有害な真菌を駆除するためのこの混合物の使用に、前記混合物を使用した有害な真菌を駆除する方法に、肥料または植物栄養素としてのその使用に関する。
特定の実施形態では、本発明に従って使用される組成物、または本発明による混合物、すなわちホスホン酸塩Aまたはホスホン酸塩Aとホスホン酸塩Bとの混合物は、いかなる添加されたリン酸塩も含有しない。「添加された」リン酸塩は、ホスホン酸塩Aまたはホスホン酸塩Bが、それからホスホン酸塩Aまたはホスホン酸塩Bが製造される天然起源に端を発する、またはその製造工程からの、少量のリン酸塩を含有してもよいが、存在する場合、このようなリン酸塩が、一般に、ホスホン酸塩Aまたはホスホン酸塩Bの総重量を基準にして1重量%未満などの少量で含有される状況に関する。いずれにしても、特定の実施形態では、本発明による使用において、追加のリン酸塩が施用されたり、本発明の混合物に添加されたりすることはない。
先行技術から予想されていたものとは対照的に、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物は、子嚢菌類(Ascomycetes)対して驚くほど有効である。さらに、これらの混合物は、広範囲のその他の有害な真菌に対して有効であり、そして植物の保護的および治療的処理ならびに任意の無生物基質の処理にも使用され得る。有利には、それらは長期持続作用を有し、それは、所望されて必要であれば、ホスホン酸塩Bの成分として上に列挙したホスホン酸塩と混合された場合、差し迫った作用と組み合わされ得る。理論による拘束は望まないが、長期持続効果は、少なくともある程度は二級ホスホン酸カルシウムおよび二級ホスホン酸マグネシウムの低い水溶性に起因し、したがって活性薬剤を緩慢にしか放出しないと考えられる。
さらに、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物は、有用な肥料および植物栄養素である。
本発明の製造方法により、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとの特定の混合物が得られる。本発明の方法は、安価な出発原料を使用し、いかなる精製または単離工程も必要としない、非常に簡単な方法で、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有するこの特定の混合物を提供する。
本発明をここで以下の実施例および図面により例証する。
A.合成実施例
ドロマイト粉末、部分焼成ドロマイトおよび完全焼成ドロマイトは、Dolomitwerk Jettenberg,Germanyから入手した。ホスホン酸は、ICL−IP Bitterfeld−Wolfen,Germanyから入手した。実施例Bでは、それぞれの場合において、0.2gの消泡剤Silwet L−77を添加した。使用した水は、脱ミネラル水であった。
実施例1
粒度<0.5mmの14.4g(0.1mol)の部分焼成ドロマイトを70mlの水に緩慢に懸濁した。次に、温度が70℃を超えないような速度で、16.4g(0.2mol)の結晶ホスホン酸を1時間以内に添加した。混合物を一晩撹拌して、pH4.8の撹拌可能な白色懸濁液を得た。
実施例2
粒度20μmの10g(0.05mol)のドロマイト粉末を50mlの水に懸濁した。次に発泡が制御可能であるような速度で、9.02g(0.11mol)の結晶ホスホン酸を添加した。pH6.5の白色懸濁液を得た。
実施例3
44.6g(0.54mol)のホスホン酸を110mlの水に溶解した。次に50g(0.27mol)のドロマイト粉末を添加した。混合物を一晩撹拌して、pH7の白色懸濁液を得た。
実施例4
66.9g(0.81mol)のホスホン酸を110mlの水に溶解した。次に50g(0.27mol)のドロマイト粉末を添加した。混合物を一晩撹拌して、pH5.2の撹拌可能な白色懸濁液を得た。
実施例5
89g(1.1mol)のホスホン酸を110mlの水に溶解した。次に50g(0.27mol)のドロマイト粉末を添加した。混合物を一晩撹拌して、pH3.6の撹拌可能な白色懸濁液を得た。
実施例6
44.1g(0.54mol)のホスホン酸を110mlの水に溶解した。次に39.3g(0.27mol)の部分焼成ドロマイト粉末を添加した。混合物を一晩撹拌して、pH4.5の撹拌可能な白色懸濁液を得た。
実施例7
44.1g(0.54mol)のホスホン酸を110mlの水に溶解した。次に25.9g(0.27mol)の完全焼成ドロマイトを添加した。混合物を一晩撹拌して、pH6の撹拌可能な白色懸濁液を得た。
実施例8
66.9g(0.81mol)のホスホン酸を110mlの水に溶解した。次に25.9g(0.27mol)の完全焼成ドロマイトを60分以内に添加した。混合物を一晩撹拌して、pH4.8の撹拌可能な白色懸濁液を得た。
実施例9
25.9g(0.27mol)の完全焼成ドロマイトを110mlの水に溶解した。次に66.9g(0.81mol)のホスホン酸を60分以内に添加した。混合物を一晩撹拌して、pH5の撹拌可能な白色懸濁液を得た。
実施例10
88.2g(1.1mol)のホスホン酸を110mlの水に溶解した。次に25.9g(0.27mol)の完全焼成ドロマイトを60分以内に添加した。混合物を一晩撹拌して、pH2の撹拌可能な白色懸濁液を得た。
実施例11
実施例10の懸濁液に、温度が50℃を超えないような速度で、60.48gの水性50%KOH溶液を小分けして添加した。pH5.3の白色のクリーム様生成物が得られた。
実施例12
10molのホスホン酸の30重量%水溶液に、Dolomitwerk Jettenberg Schoendorfer GmbH,Germanyからの4molのDolomit DJ(等モル量のCa酸化物およびMg酸化物を有する非常に純粋な完全焼成ドロマイト)を30分以内に添加した。次に、600mlの水中の3.5molのDolomit DJの懸濁液を60分以内に添加した。どちらの添加工程も冷却下で実施して、温度を60℃未満に維持した。混合物を6時間撹拌して、pH3の微細分散懸濁液を得た。
実施例13(比較例)
10molのホスホン酸の30重量%水溶液に、7.5molの炭酸マグネシウムを30分以内に添加し;温度は60℃未満であった。次に、600mlの水を添加した。混合物を6時間撹拌して、pH3〜4の微細分散懸濁液を得た。
実施例14(比較例)
10molのホスホン酸の30重量%水溶液に、7.5molの炭酸カルシウムを30分以内に添加し;温度は60℃未満であった。次に、600mlの水を添加した。混合物を6時間撹拌して、pH3〜4の微細分散懸濁液を得た。
B.生物学的実施例
実施例1で得られた反応混合物を1:50v/vの比率で水で希釈し、次に0.025%のSilwet(登録商標)L−77を添加した。
B.1 キュウリにおけるスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)に対する保護作用
ヘビウリ(Trichosanthes cucumerina)の2枚の完全に発達した初生葉に、上記混合物を流出点まで噴霧した。
比較のために、他のヘビウリ(Trichosanthes cucumerina)植物の2枚の完全に発達した初生葉を、一級ホスホン酸カリウムとリン酸二カリウム(KH2PO3/K2HPO4)との混合物を含有する、Kwizda Agro,AustriaからのVeriPhos(登録商標)で処理した。実施例1と同様に、希釈度を計算して、最終的に同一モル濃度のホスホン酸塩を得た。
翌日、植物にスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)の分生子を接種した。
適用の8日後に感染の程度を判定し、アボットの式:
W=(1−α/β)×100
にしたがって、感染した葉の表面から効力Wを計算し、αは処理された植物の感染%に相当し、βは、未処理(対照)植物の感染%に相当する。
効力が0であれば感染の程度は未処理植物に一致する一方で、100の効力は感染がないことを意味する。
結果を表1にまとめる。
B.2 つるブドウにおけるウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)に対する保護作用
6〜10枚の完全に発達した葉を有する品種「Mueller−Thurgau」のつるブドウの新芽の葉を実施例B.1と同様に処理した。結果は表2にまとめられ、図1に示される。
B.3 コムギにおけるエリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)に対する保護作用
品種「Kanzler」(最初の双葉が発達している)のコムギ植物を入れた鉢を実施例B.1と同様に処理した。結果は表3にまとめられ、図2に示される。
実施例2〜11の反応生成物でも同様の結果が得られた。
B.4 ライムギパン(「プンパーニッケル」)上のリゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)に対する保護作用
プンパーニッケルの滅菌スライスに、水(対照)、0.1%ソルビン酸溶液(標準的な保存料)、または実施例1もしくは実施例8の混合物(水で1:50に希釈)をそれぞれ噴霧した。真菌を接種するために、吸い取り紙の小さいディスクをリゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)の胞子懸濁液に浸し、プンパーニッケルスライスの中央に載せた。1週間の培養後、真菌形成の程度を調べた。結果は表4にまとめられ、図3に示される。
見られるように、真菌は未処理対照パンスライス上で大量に増殖したが、本発明に従って処理されたスライスは実質的に感染を示さなかった。
B.5 ブドウにおけるブドウべと病菌(Plasmopara viticola)に対する効果
活性成分の残留貯留物の効果を試験するために、活性薬剤による葉面処理の前および葉から活性薬剤コーティングを洗浄した後の双方で、鉢植えのブドウにブドウべと病菌(Plasmopara viticola)を接種した。結果の良好な相互比較性を確実にし、例えば、異なる生理的齢数または異なる博覧会(expositions)の葉の使用による効果の錯誤を回避し、または少なくと大幅に最小化するために、半葉処理を実施した:それぞれの場合において、葉の半分のみを処理し、別の半分は未処理のままにして効力を判定するための対照および参照として役立て;両半分は中葉葉脈で隔てられた。この目的のために、葉の半分に活性化合物を塗布するための精密噴霧器を使用した一方で、未処理のままにされる半分は、噴霧中に吸い取り紙で覆った。活性化合物は揮発性でなく、したがって気相を介して一方から他方へ移動しないことが予測され得る。植物生理学の原理により、中葉葉脈によって分離された葉領域間には有意な内部輸送もない。
B.5.1 ブドウべと病菌(Plasmopara viticola)に対する保護的および治療的処理
本発明による処理のために、実施例12で得られた反応混合物を1:100v/vの比率で水で希釈し、次に0.05%のSilwet(登録商標)L−77を添加した。
比較のために、それぞれ実施例13および14で得られた反応混合物を1:200v/vの比率で水で希釈し、次に0.05%のSilwet(登録商標)L−77を添加した。
温室内で、鉢植えのつるブドウ植物(10〜14枚の葉を有する苗条)に、新鮮に調製したブドウべと病菌(Plasmopara viticola)の水性胞子懸濁液を接種した(4×104細胞/ml;1枚の葉当たり50μlの懸濁液を噴霧)。植物を湿潤チャンバー内に12時間保持した。
次に、それぞれの場合において上で定義されたように希釈し湿潤剤を添加した、二級ホスホン酸マグネシウムを含有する実施例13の生成物、または二級ホスホン酸カルシウムを含有する実施例14の生成物、または二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する実施例12の生成物の懸濁液のいずれかを適用することによって、植物を半葉処理に供した。施用量は、それぞれの場合においておよそ2μl/cm2であった。24時間後、植物を水に浸漬して洗浄し、乾燥後、上記のブドウべと病菌(Plasmopara viticola)の水性胞子懸濁液の2回目の接種をした。
1回目の接種の6日後、植物を湿潤チャンバーに12時間入れ、次に感染の程度を視覚的に判定し、上記のアボットの式に従って、感染した葉の表面から有効性Wを計算した。
活性化合物の組み合わせ(すなわち、二級ホスホン酸マグネシウムおよび二級ホスホン酸カルシウム)について期待される効力は、コルビーの式を用いて判定し(Colby,S.R.,“Calculating synergistic and antagonistic responses of herbicide combinations”,Weeds,15,pp.20−22,1967)、観察された効力と比較した。
コルビーの式:E=x+y−x・y/100
E:活性化合物AおよびBの混合物を濃度aおよびbで使用した場合における、未処理対照の%で表される予測された効力
x:活性化合物Aを濃度aで使用した場合における、未処理対照の%で表される効力
y:活性化合物Bを濃度bで使用した場合における、未処理対照の%で表される効力
結果から分かるように、本発明による混合物は相乗効果を有する。
B.5.2 ブドウべと病菌(Plasmopara viticola)に対する治療的処理
実験はB.5.1と同様に実施したが、2回目の接種は実施しなかった。接種の5日後、植物を湿潤チャンバーに12時間入れ、次に感染の程度を視覚的に判定し、アボットの式に従って、感染した葉の表面から有効性Wを計算した。活性化合物の組み合わせ(すなわち、二級ホスホン酸マグネシウムおよび二級ホスホン酸カルシウム)について期待される効力は、コルビーの式を用いて判定した。
B.5.3 ブドウべと病菌(Plasmopara viticola)に対する保護処理
実験はB.5.1と同様に実施したが、1回目の接種は実施しなかった。接種の5日後、植物を湿潤チャンバーに12時間入れ、次に感染の程度を視覚的に判定し、アボットの式に従って、感染した葉の表面から有効性Wを計算した。活性化合物の組み合わせ(すなわち、二級ホスホン酸マグネシウムおよび二級ホスホン酸カルシウム)について期待される効力は、コルビーの式を用いて判定した。
B.6 コムギにおけるエリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)に対する保護処理
温室内で、2〜3枚の完全に発達した葉を有する栽培品種Kanzlerの小麦植物に、それぞれの場合において実施例B.5.1上で定義されたように希釈し湿潤剤を添加した、二級ホスホン酸マグネシウムを含有する実施例13の生成物、または二級ホスホン酸カルシウムを含有する実施例14の生成物、または二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する実施例12の生成物、の懸濁液のいずれかを流出点まで噴霧した。24時間後、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)の分生子を植物に接種した。活性化合物での処理の18日後に、感染の程度(分生子形成)を視覚的に判定し、アボットの式に従って、感染した葉の表面から効力Wを計算した。活性化合物の組み合わせ(すなわち、二級ホスホン酸マグネシウムおよび二級ホスホン酸カルシウム)について期待される効力は、コルビーの式を用いて判定した。
B.7 キュウリにおけるスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)およびエリシフ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)に対する保護処理
温室内で、ヘビウリ(Cucumis sativus var.“Chinesische Schlangengurke”)の葉を、B.5に記載のとおり、それぞれの場合において実施例B.5.1で定義されたように希釈し湿潤剤を添加した、二級ホスホン酸マグネシウムを含有する実施例13の生成物、または二級ホスホン酸カルシウムを含有する実施例14の生成物、または二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する実施例12の生成物、の懸濁液による半葉処理に供した。24時間後、スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)とエリシフ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)との混合分生子を植物に接種した。活性化合物での処理の18日後に、感染の程度(分生子形成)を視覚的に判定し、アボットの式に従って、感染した葉の表面から効力Wを計算した。活性化合物の組み合わせ(すなわち、二級ホスホン酸マグネシウムおよび二級ホスホン酸カルシウム)について期待される効力は、コルビーの式を用いて判定した。

Claims (17)

  1. 有害な真菌を駆除するための、ホスホン酸塩A、またはホスホン酸塩Aとホスホン酸塩Bとの混合物の使用であって、
    −ホスホン酸Aが二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとの混合物であり;
    −ホスホン酸Bが一級ホスホン酸カルシウム、一級ホスホン酸マグネシウム、二級ホスホン酸カリウム、一級ホスホン酸カリウム、一級ホスホン酸アンモニウム、およびそれらの混合物からなる群から選択される、使用。
  2. ホスホン酸A、および存在する場合はホスホン酸B中のホスホン酸カルシウムと、ホスホン酸Aおよび存在する場合はホスホン酸B中のホスホン酸マグネシウムとのモル比が、10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、特に2:1〜1:2、具体的には1.5:1〜1:1.5である、請求項1に記載の使用。
  3. ホスホン酸Aおよびホスホン酸Bの混合物が使用され、ホスホン酸Aの総量とホスホン酸Bの総量との重量比が、100:1〜1:1、好ましくは10:1〜1.5:1、特に10:1〜2:1である、請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記ホスホン酸塩が水性分散体として使用される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 植物病原性真菌、特に葉の植物病原性真菌、土壌媒介性真菌および/または種子病原体を駆除するための、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
  6. 子嚢菌類(Ascomycetes)、卵菌類(Oomycetes)、不完全菌類(Deuteromycetes)、および接合菌類(Zygomycetes)からなる群から選択される真菌を駆除するための、特に子嚢菌類(Ascomycetes)を駆除するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
  7. ウドンコカビ目(Erysiphales)および/またはクモノスカビ属(Rhizopus)の真菌を駆除するための、特にエリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator)、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)、エリシフ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)、スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)および/またはリゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)を駆除するための、請求項6に記載の使用。
  8. 卵菌類(Oomycetes)を駆除するための、特にプラスモパラ属(Plasmopara)の真菌を駆除するための、具体的にはブドウべと病菌(Plasmopara viticola)を駆除するための、請求項6に記載の使用。
  9. 有害な真菌を駆除する方法であって、真菌、それらの生息地、または真菌の攻撃から保護される材料もしくは植物、またはその中で植物が栽培されもしくは栽培される予定の土壌、または植物繁殖材料を、請求項1〜4のいずれか一項に記載のホスホン酸塩A、またはホスホン酸塩Aとホスホン酸塩Bとの混合物の有効量で処理する、方法。
  10. 前記有害な真菌が、請求項6〜8のいずれか一項に記載されたとおりである、請求項9に記載の方法。
  11. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のホスホン酸塩A、またはホスホン酸塩Aとホスホン酸塩Bとの混合物の肥料または植物栄養素としての使用であって;ホスホン酸塩Aおよび存在する場合はホスホン酸塩B中のホスホン酸カルシウムと、ホスホン酸塩Aおよび存在する場合はホスホン酸塩B中のホスホン酸マグネシウムとのモル比が、10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、より好ましくは2:1〜1:2、特に1.5:1〜1:1.5、具体的にはおよそ1:1である、使用。
  12. 二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物であって、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとのモル比が、1:10〜10:1、好ましくは5:1〜1:5、特に2:1〜1:2、具体的には1.5:1〜1:1.5である混合物において、前記混合物の固体形態が20℃で最大5g/l、好ましくは最大3g/lの水溶性を有することを特徴とする混合物。
  13. ドロマイトをホスホン酸または一級ホスホン酸塩、好ましくはホスホン酸と反応させるステップを含んでなる、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物を調製する方法。
  14. ドロマイトが、正しい意味のドロマイト、部分焼成形態のドロマイト、完全焼成形態のドロマイト、およびそれらの混合物から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. ドロマイトおよびホスホン酸が、1:1〜1:4、好ましくは1:1.2〜1:4、特に1:2〜1:3のモル比で使用され、ドロマイトおよび一級ホスホン酸塩が、1:2〜1:8、好ましくは1:3〜1:6、具体的には1:4〜1:6のモル比で使用される、請求項13または14に記載の方法。
  16. ドロマイトおよびホスホン酸または前記一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物を、(1.1)ドロマイトの水性分散体を提供し、(2.1)それに前記ホスホン酸または前記一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物を添加することであって、前記ホスホン酸または前記一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物を、純粋形態でまたは水溶液としてのいずれかで添加することによって;
    または(1.2)ホスホン酸または前記一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物の水溶液を提供し、(2.2)それにドロマイトを純粋形態でまたは水性分散体としてのいずれかで添加することによって;
    または(1.3)水性媒体を提供し、次に(2.3)前記ホスホン酸または前記一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物およびドロマイトを同時に添加することであって、前記ホスホン酸または前記一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物および/またはドロマイトを純粋形態でまたは水溶液もしくは水性分散体としてのいずれかで添加することによってのいずれかで、相互に反応させ、
    好ましくは、(1.2)ホスホン酸または一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物の水溶液を提供し、(2.2)それにドロマイトを純粋形態でまたは水性分散体としてのいずれかで添加することによって、ドロマイトおよびホスホン酸または前記一級ホスホン酸塩またはそれらの混合物を相互に反応させる、請求項13〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 請求項13〜16のいずれか一項に記載の方法によって得られ得る、二級ホスホン酸カルシウムと二級ホスホン酸マグネシウムとを含有する混合物。
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