JP2020513304A - 混合金属酸化物触媒及び酸化脱水素反応プロセスにおいてオレフィンを製造する方法 - Google Patents

混合金属酸化物触媒及び酸化脱水素反応プロセスにおいてオレフィンを製造する方法 Download PDF

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Abstract

触媒構造体は、担体上に形成された複数の金属酸化物を含み、担体はジルコニア及び/またはシリカを含む。金属酸化物は、クロム、鉄、ニッケル及び白金族金属からなる群から選択される少なくとも3つの金属を含む。触媒構造体は、アルカンをオレフィンに変換するための酸化脱水素(ODH)反応プロセスで使用することができる。いくつかの実施形態では、ODH反応プロセスで利用する二酸化炭素を、化石燃料火力発電プラントに由来する煙道ガスから得る。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2016年12月1日に出願された米国出願第15/366,279号に基づく優先権を主張するものであり、参照によりその全体を本明細書に援用する。
発明の分野
本発明は、オレフィン製造プロセスに有用な触媒に関する。本発明はさらに、例えば化石燃料火力発電プラントに由来する煙道ガスからの二酸化炭素の供給源と、低級アルカン、例えば供給源からのエタン、例えば天然ガスに由来するエタンとを利用してアルケンまたはオレフィン、例えばエチレンを形成するプロセスに関する。
エチレンは、多種多様な製品(例えば、プラスチック、ポリマー、繊維、包装材など)の製造におけるその広範な用途ゆえに世界で最も多く商業的に生産されている有機化学物質であり、現在の世界全体での生産量が3340億ポンドであり、今後数年以内に4000〜4500億ポンドに増大すると予想される。その他のオレフィン、例えばプロピレン及びその誘導体も需要が増している。
歴史的には、アルケンまたはオレフィン、例えばエチレンは石油原料からナフサ分解によって製造されてきた。しかしながら、ナフサ分解プロセスは、所望のオレフィンを産するのに大量のエネルギー及び資本費を必要とする。米国で天然ガス(したがってエタン)の入手し易さが増したことにより、エタンはエチレン製造の原料としてますます多く使用されている。従来の水蒸気分解プラントは、管型反応器内で非常に高い温度(例えば750〜900℃)で予熱及び水蒸気との混合がなされる給送物としてエタンまたはナフサを受け入れる。かくして、それらは相対分子量の低いアルケンに変換される。水蒸気分解においてエタンを原料とする場合、エタンに対して以下の反応が起こる。
=C+H(主反応) ΔH°=137kJ/mol
+H=2CH(副反応)
また、水蒸気分解プラントからの生成物は、メタン、H、プロパン、プロピレン、ブタン、ブチレン及び水蒸気を分離及び回収するのに複雑な連続分離を必要とする。それゆえ、水蒸気分解は(エタンもナフサも)非常にエネルギー集約的なプロセスである。水蒸気分解プロセスによる固有エネルギー消費量(SEC)は17〜21GJ/トン エチレンである。典型的なエタン系またはナフサ系プラントでは生産費のおよそ70%がエネルギー費によるものである。世界中での大規模な生産に起因してエチレン単独のためのエネルギー消費量は世界の年間エネルギー消費量の約1%を占めている。しかも、現在、世界のCO排出量のうちおよそ1億8000万〜2億トンは水蒸気分解プロセスによるものである(1.0〜1.2lb CO/lb エチレン)。エチレンの生産量がこのように膨大であるため、エネルギー要求量の幾らの低減も非常に大きな影響力を有するであろう。
したがって、エタンを利用する、かつ従来のオレフィン製造プロセスに比べてよりいっそうエネルギー効率が優れている、エチレン(またはその他のオレフィン)の製造プロセスを提供することが望ましいであろう。
例示的実施形態において、触媒構造体は、担体上に形成された複数の金属酸化物を含み、担体はジルコニア及び/またはシリカを含む。金属酸化物は、クロム、鉄、ニッケル及び白金族金属からなる群から選択される少なくとも3つの金属を含む。
他の例示的実施形態では、触媒構造体は、アルカンをオレフィンに変換する(例えば、エタンをエチレンに変換する)ための酸化脱水素(ODH)反応器内で提供され得る。
さらなる例示的実施形態では、酸化脱水素(ODH)反応によってアルカンをオレフィンに変換する方法は、触媒構造体を含むODH反応器に、1つ以上の入力ガス流の中のCO及びアルカンを供給すること、ODH反応器内でオレフィンを生成すること、ならびにオレフィンを含むODH反応器からの出力流をもたらすことを含む。
いくつかの例示的実施形態では、ODH反応プロセスにおいて反応物質として使用する二酸化炭素を、化石燃料火力発電プラントに由来する煙道ガスから得られ得る。
本発明の実施形態の上記及びその他の特徴及び利点は、以下のその詳細な説明を考慮すれば、特に、様々な図の中で類似した構成要素を指すために類似した参照番号を使用している添付の図面と併せれば、明らかとなるであろう。
本発明の例示的実施形態に従って酸化脱水素(ODH)反応プロセスを利用してエチレンなどのオレフィンを製造するためのシステムを示す模式図である。 本発明の例示的実施形態に従って形成された金属酸化物触媒の広角X線回折(XRD)パターンのプロットである。 図2の同じ触媒についての、触媒使用の前と後のラマンスペクトルパターンのプロットである。 触媒のエタン転化率及び選択性についてのグラフである。 触媒の経時的なエタン転化率についてのグラフである。 触媒のエタン転化率及び選択性についてのグラフである。 触媒の経時的なエタン転化率についてのグラフである。
本開示全体を通して、類似した要素を識別するために類似した参照番号を使用している。
本発明によれば、アルカンからオレフィンへの変換を最適化する1つ以上の金属酸化物触媒と共に、「柔和な酸化剤」としての二酸化炭素を使用する酸化脱水素(ODH)反応プロセスによって、オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン、ブチレンなど)が製造される。本明細書に記載するように、金属酸化物触媒は4つ以上の金属酸化物を含む。詳しくは、金属酸化物触媒は、クロム、鉄、ニッケル及び白金族金属(例えば、白金、パラジウム、ルテニウム及び/またはロジウム)からなる群から選択される3つ以上を含んでいる金属酸化物を含み得、当該3つ以上の金属酸化物は、ジルコニア、シリカ、またはシリカとジルコニアとの組み合わせを含む基材上に担持されている。
従来のエネルギー集約的な水蒸気分解技術に比べてODH反応は、アルカンからオレフィンを製造するのに熱力学的により好ましい。通常、ODH反応を進行させるためには酸化剤が必要とされ、水及び対象アルカンから引き抜かれた水素(H)と共にオレフィンが生成する。炭素ガス化の酸化能は、(Oが最大の酸化能を有して)以下の順である:O>HO>CO>H。酸化剤として酸素を使用することによって反応温度を効果的に下げることができ、コークス化を抑制することができるが、CO種の生成に起因する対象オレフィン種の低選択性を招く可能性、及び余分な熱を除去する必要性が生じる可能性もある。二酸化炭素は、吸熱性の脱水素反応にとって好適な媒体であると同時に、ODHプロセスにおいて過度の酸化を防止する「柔和な」(Oよりも柔和な)酸化剤としてより有用であることが分かった。エタンを含む炭化水素給送物からエチレンを生成するには、以下のODH反応が起こる。但し、先に記したとおり、本明細書に記載の触媒を利用するODHプロセスを、アルカンから他のオレフィンを製造するために用いることもできる(例えば、プロピレン及びブチレン、例えばブタジエン)。
全体的な反応:
全体的な反応は、以下の2ステップで進行し得る。
以下の2つの反応は望ましくない副反応である。
酸素の存在下では、ODH反応は完全に発熱性になる。このため、Oを使用して反応が低温で進行し得る。
しかしながら、Oは強い酸化剤であるため、ODHプロセスにおけるその使用は、完全な酸化を招く可能性があり、したがって、CO形成が促進される可能性及びエチレンに対する選択性が低下する可能性がある。また、COの特定の供給源、例えば煙道ガスは、給送流を加熱(燃焼)するために部分的に利用され得る少量のOを含み、残存しているOはODH反応を促進するために使用され得る。
ODHプロセスによってエチレン(または別のオレフィン)を形成するための最善の方法は、「柔和な」酸化剤としての二酸化炭素あるいは、エチレン収率も反応温度も最大限にする比率でのCO/Oの組み合わせまたは混合酸化剤給送物を使用することであると分かった。
ODHプラントの固定費、処理及び運転費は、エチレン及びプロピレンなどのオレフィンを形成することが典型的である従来の水蒸気分解プラントに比べてはるかに少ない。例えば、ODHプラントは典型的に、水蒸気分解プラントに比べて大きさ(床専有面積)がより小さく、必要とする設備がより小さく及び/またはより少なく、ODHプラントの運転費もより小さい(エネルギー要求量がより少ない)。ODHプロセスはさらに、水蒸気分解プロセスに比べて生成する温室効果ガス(GHG)排出量がより少ないという点でより環境に優しい。
しかしながら、オレフィンを形成する上でODHプロセスが標準的な水蒸気分解プロセスに勝るこれらの利点を有している一方で、ODHプロセスは標準的な水蒸気分解プロセスよりもオレフィン収率が低いことに起因して未だ大規模商業化に到達していない。例えば、エチレンを製造する試みがなされたことがあるODHプロセスは、高い運転温度でたったの約40%〜50%の最大エチレン収率しか達成することができなかった。
本発明によれば、アルカンからオレフィンを形成するODH反応プロセスにおいて本明細書に記載の新規な金属酸化物触媒は非常に効果的であると判断され、当該触媒はODH反応を増進してその結果、アルカンをオレフィンに変換する既知のODH反応に関連した高めの運転温度よりも少なくとも約200℃低い低〜中温で運転しつつもエチレン収率が60%以上も増加する。
ODH反応プロセスのさらなる利点は、柔和な酸化剤として使用される二酸化炭素が、化石燃料を燃やすことで生じる煙道ガスから得られ得るということである。詳しくは、石炭、天然ガスまたは石油を燃やして発電する化石燃料発電所に由来する煙道ガスをCOの供給源として使用することができる。例示的実施形態では、石炭専焼発電プラントに由来する煙道ガスをCO源として使用することができる。石炭またはその他の化石燃料の燃焼プロセスによって発生する、典型的には煙道排ガスとして放出されるCOは、代わりに(場合によって煙道ガスからSO、NOなどを除去した後に)ODH反応プロセスに使用することができ、かくして、化石燃料燃焼プロセスからの温室効果ガス(GHG)排出量を低減することができる。
(先に記載した等式1〜3及び/または等式6で表される)ODH反応によってエチレンの生成を促すシステムの例示的実施形態を図1の模式図に描写する。天然ガス源10は、ODH反応の反応物質としてのアルカン、詳しくはエタンの供給源のための補給物を提供する。典型的な天然ガス組成は以下の成分を以下の重量百分率で含む。
天然ガスは、ステーションまたはプラント15にて、エタン(プロパンも)を天然ガス流中の他成分から分離するのに適した任意の方法で例えばエタンが90重量%以上であるガス流を生産するように、処理され得る。例えば、天然ガス処理プラント15は、天然ガスから汚染物質を除去する1つ以上の吸着/吸収ユニット、(例えばプロパン及びより高い分子量の炭化水素からエタンを分離するための)1つ以上の分留塔、エタンを天然ガス流中の他成分から効果的に分離するための任意の選択数または種類の濾過ユニットなどを備え得る。
ODHプロセスのための二酸化炭素源は、例えば石炭専焼発電プラント20からの、煙道ガスから提供され得る。ODH反応器30へ送達される前に精製ステーションまたはプラント25にて特定成分(例えば、SO、NO及び粒状物質)が除去され得る。精製プラント25は、煙道ガスからSO、NOなどの成分を効果的に除去するのに適した任意の設備(例えば、吸着ユニット、フィルター、モレキュラーシーブなど)を備え得る。精製プラント25は、成分を以下の典型的な代表的範囲で含む精製ガスをもたらすことができる。
場合によってはCOのさらなる供給源が例えば純CO補給源28から提供され得る。但し、化石燃料を燃やす化石燃料発電所(例えば石炭専焼発電プラント)の煙道ガスからの入手が既に可能であるCOを利用することが望ましい、というのも、これによって、そのような炭化水素燃焼システムが副産物として発生させるGHG排出物の環境への影響を最小限に抑えることができるからである。
天然ガス処理プラント15からのエタンの供給源、及び煙道ガス精製プラント25からの(及び/または場合によって別のCO源28からの)CO(及び/またはO)源はODH反応器30へ供給される。ODH反応器は、エチレンを生成すべく等式1〜3(COを酸化剤とする)及び/または等式6(Oを酸化剤とする)で示される反応を促す本明細書に記載の1つ以上の触媒を含む触媒床を備える。ODH反応器30は約450℃〜約650℃の中温範囲及びおおよその標準圧力(約1atm)で運転する。
ODH反応器30は、入力として(天然ガス処理プラント15からの)エタンガス流と(精製プラント25からの)COガス流とを受け入れるための給送区域を含む固定床反応器を含み得、当該入力ガス流は独立して質量流量制御器によって制御され得る。入力ガス流は、ODH反応器30の反応区域内の触媒床との接触のために送達される前に、(例えば静的ガス混合器によって)混ぜ合わされかつ予熱区域内で加熱され得る。(例えば静的混合器より下流の)ガス給送ライン内に迂回ラインを設けて、反応区域に進入するガス給送物の分析のための分析器に混合気体給送物の試料部分を送ることもできる。
ODH反応器30の反応区域は、本明細書に記載の触媒構造体の1つ以上を含む粒子の充填床を備える。詳しくは、反応区域はさらに、触媒粒子の充填床を備えた反応チャンバ、(反応区域内で約450℃〜約650℃の範囲の好適な温度を維持するための)温度制御炉、及び(反応区域内で標準圧力を維持するための)圧力調節器を含み得る。反応チャンバは、ODH反応器30の大きさ及び規模調整の必要条件に基づく(例えば、特定の石炭専焼発電プラントを有するODH反応器の実現、入力ガス流の流速及び量、エチレンの所望の出力流速及び量などに基づく)好適な寸法を備え得、この場合、触媒は充填床に適した粒径を形成すべく粉砕及び篩掛けされ得る。触媒粒子は不活性担体(例えば、ガラスまたはSiCビーズ)と混合されて反応区域内で充填床を形成し得る。ODH反応器30の反応区域内で所望の温度を維持するために、熱電対及び/またはその他の好適な温度測定装置が充填床内の任意数の好適な場所に設けられ得る。
ODH反応器30の反応区域から出てくる生成物流は、(生成物流から水を凝縮させるための)凝縮器に通され得る。場合によっては、生成物流の一部が(ガスクロマトグラフィーによって)生成物流中での成分濃度について分析され得る。
ODH反応プロセスによって生成した生成物流中の生成物は主にエチレン、一酸化炭素及び水である。ODH反応器30からの出力流は、エチレンを他成分(例えば、一酸化炭素、水、未反応生成物、例えばエタン、及び二酸化炭素など)から分離するために任意の従来の方法または他の好適な方法で(例えば、圧力または温度変動吸着法などの吸着法、分留、膜分離などを用いて)さらに精製され得、その後、エチレンは他の好適な場所にてさらに処理されて商用及び産業用の多種多様なプラスチックまたはポリマー製品(例えば、プラスチック包装材及び/またはその他の製品、ポリマー、合成繊維など)を形成し得る。あるいは、エタン及びエチレンを一緒に維持し、他の特定生成物を形成するための原料として使用することができる(例えば、エチレンオキシドを形成するためのエチレンエポキシ化。この場合、エタンは原料中でエチレンと共に給送されて、エチレンオキシドを形成する発熱反応中に放熱を増進する)。また、エチレン及びCOをOXO及びカルボニル化反応において一緒に使用して他の所望の生成物(例えば、アルデヒド、カルボン酸、エステル、ケトンなど)を形成することができる。このように、ODH反応プロセスからのエチレン及びCO生成物は、産業上及び商業上の目的のために広範な化学化合物を形成することに使用される中間体化合物としての役割を果たす非常に望ましい基幹化合物である。
図1に記載のシステムは石炭またはその他の炭化水素の燃焼プラントと部分的に統合されることができる。例えば、精製プラント25とODH反応器30とを石炭専焼発電プラント20の煙道排ガスよりも下流のステーションとして統合することができる。例えば天然ガス補給物から得られた、エタン源は、プラント15にて処理され得、その後、精製エタン源はODH反応器30への入力のために(例えば輸送車両によって)送達され得る。
先に示したとおり、エチレン(またはその他のオレフィン)を製造するための(COとエタンなどのアルカンとを入力給送流とする)ODH反応プロセスは、従来の水蒸気分解技術に比べて、立上げ及び運転費の大幅な削減ならびに運転エネルギー要求量の低減(ならびにGHG排出量の低減による環境面の利益)をもたらす。しかしながら、ODHプロセスに関連する低いエチレン収率(高温で約50%が限界である)ゆえに、エタンからエチレンを製造するためのODH反応プロセスへと従来の業務から切り替えることは敬遠されてきた。本明細書に記載の新規な触媒構造体は、ODHプロセスによるエチレン収率を向上させることができ、かくして、エチレン(及びその他のオレフィン)製造のためにこのプロセスを利用することを経済的により実現可能なものにすることができる。
エチレンなどのオレフィンを形成するためのODH反応プロセスに有用な金属酸化物触媒は、クロム、鉄、ニッケルならびに白金族金属、例えば、白金、パラジウム、ルテニウム及び/またはロジウムからなる群から選択される3つ以上の金属を含む金属酸化物を含み、当該3つ以上の金属酸化物は、ジルコニア、シリカ、またはシリカとジルコニアとの組み合わせを含む基材上に担持されている。ODH反応に有用な触媒を形成するために組み合わせる具体的な金属酸化物の選択は、ODH反応において好適な選択性、転化率及びレドックス機能性をもたらすなどの好適な機能性を提供しその結果としてODH反応プロセスに典型的な温度でエチレンの収率を向上させる組み合わせに基づく。
例えば、モリブデン系、クロム系及びバナジウム系酸化物などのレドックス特性を有する特定の金属酸化物触媒は、炭化水素の特定のODH反応に対する高い触媒活性を有している。詳しくは、クロム系触媒は、エタン及びCOの脱水素に対して優れた活性を発揮し、そのような反応を促進してエチレン収率の向上につなげることができる。酸化クロムを触媒として利用してCOによるエタンの脱水素において起こる反応経路は以下のとおりである。
これらの反応において、酸化剤としてのCOは、エタンの脱水素及びそれに続くHの還元の間に形成された還元クロム部位の再生(等式9)を増進し、この場合、CrOは触媒の酸化型を表し、Crは還元型を表す。これらの反応の副生成物はCO及びHOである。
酸化クロムと組み合わせて別の、鉄、コバルト、マンガンなどの金属酸化物触媒を使用することは、エチレンの選択性を向上させ得るが、それに加えて触媒活性が低下し得る。例えば、Fe−Crの存在下では、エタンの脱水素中に、反対の水性ガスシフト反応を促進し得るFeが形成され得る。
第VIII族金属、例えば、白金、ニッケルの酸化物の存在がODH反応プロセスにおいてエタン転化率を向上させることも分かった。例えば、酸化ニッケルの存在下ではエタン転化率が約550℃の中温においてさえ90%以上にまで向上する。しかしながら、エチレンに変換する選択性は、酸化ニッケルの量がたったの5%であっても非常に低くなり得る(8%未満)。
触媒構造体の担体も、特定のODH反応の選択性に影響を与え得る。例えば、酸化ジルコニウム担持酸化クロム触媒に比べてシリカ担持酸化クロム触媒は、エタン転化率が同程度となるものの、エチレンに対する選択性がより高くなり、ゼロ電荷点(PZC)がシリカ担体(例えば、Cr/SiOのPZCは1.0〜2.0)では酸化ジルコニウム担体(例えば、Cr/ZrOのPZCは7.0)に比べてより酸性である、ということが分かった。他方、酸化ジルコニウム担体は、単位表面積あたりの活性として表されるターンオーバー数(TON)が酸化クロム担持構造体のシリカ担体に比べてより高いことが分かった。
本発明によれば、酸化ジルコニウム及び/またはシリカ担体上で様々な金属酸化物を好適な量で組み合わせることは、低減された450〜650℃の温度でより高い転化率及びエチレンに対する選択性をもたらすはるかに効果的な触媒構造体をもたらすという点での相乗効果を提供することが分かった。混合酸化物担体の場合、1%ZrO:90%SiO〜90%ZrO:10%SiOの組成範囲を用いて担体を調製することができよう。
本発明に従って形成される例示的な触媒構造体は、クロム、鉄及びニッケルを含む金属酸化物の組み合わせを含み得る。詳しくは、触媒構造体は、ジルコニア(ZrO)またはシリカとジルコニアとの組み合わせ(SiO/ZrO)を含む触媒担体上に形成されたNiO、Fe及びCrの組み合わせを含み、そうして触媒構造体はNiO、Fe、Cr、ZrO及び/またはSiOの組み合わせを含む。このような実施形態では、NiOは触媒構造体の約0.01重量%〜約10重量%の量で与えられ、Feは触媒構造体の約0.01重量%〜約30重量%の量で与えられ、Crは触媒構造体の約0.01重量%〜約30重量%の量で与えられる。さらなる例示的実施形態では、NiOは触媒構造体の約1重量%以下の量で与えられ、Fe及びCrの各々は触媒構造体の少なくとも約5重量%の量で与えられる。
触媒構造体は、担体を構成するジルコニア及び/またはシリカ粒子を、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化クロム及び白金金属酸化物からなる群から選択される3つ以上の金属酸化物で湿式含浸することによって、本発明に従って形成される。金属酸化物を水溶液に溶解させることができ、その後、ジルコニア及び/またはシリカ担体粒子を溶液と混合することができ、続いて、金属酸化物が担体の露出表面に堆積して触媒担持構造体を形成するように溶液を(加熱及び/またはか焼(calcination)によって)乾燥させて水分を除去することができる。
触媒構造体におけるこれらの金属酸化物の組み合わせは、ODH反応においてエチレンの生成を増進する(例えば、式7〜9の反応を促進する)酸化クロムのレドックス機能性を提供すると同時に、酸化ニッケルがエタンのより高い転化率を助長し、酸化鉄がエチレンのより高い選択性を助長する。さらに、ジルコニア担体または、ジルコニアとシリカとの組み合わせを提供することによって、エタン転化率及び、ターンオーバー数(TON)または単位表面積あたりの変換されるエタン、ならびにエチレン選択性及び収率がさらに向上する。ジルコニア及び/またはシリカ担体によって画定される触媒構造体の表面積は約20m/g〜約1000m/gの範囲とすることができる。そのような触媒構造体は、ODH反応プロセスを用いるアルカン(例えばエタン)のオレフィン(例えばエチレン)への転化率を他の既知のODH反応技術に比べて20%以上向上させることができる。詳しくは、そのような触媒構造体の使用はODH反応プロセスで(例えば、図1に描写するシステムを利用して)少なくとも60%のエタンをエチレンに変換することができる。
酸化ニッケルの代替または補足として触媒構造体の一部として提供することができる他の金属酸化物には、白金(例えばPtO)、パラジウム(例えばPdO)及びルテニウム(例えばRuO)などの白金金属の酸化物が含まれる。このような白金族金属酸化物のうちの任意の1つ以上を酸化ニッケルの有無にかかわらず任意の方法で組み合わせて、特定のアルカンの転化率ならびに特定のオレフィンの選択性及び収率が特定の一連のODH反応において向上するように触媒構造体の機能性を強化することができる。
これより、いくつかの実施例を記載して本発明の具体的な触媒構造体の形成、及び別の既知の触媒構造体を使用する場合との比較を示す。
実施例1:0.1wt%NiO−5wt%Fe2O3−10wt%Cr2O3/ZrO2触媒の形成
0.1wt%NiO−5wt%Fe2O3−10wt%Cr2O3/ZrO2触媒は湿式含浸によって調製した。まず、0.0195gのNi(NO・6HO、1.76gのCrCl・6HO、及び1.2727gのFe(NO・9HOを50mlの脱イオン水に溶かした。適度の混合の後、粉体ZrOをこの溶液に添加し、得られたスラリーをロータリーエバポレーターで60℃で乾燥させた。得られた試料を100℃の炉内でさらに乾燥させ、続いて静止空気中で3時間、600℃でか焼(calcination)した。得られた試料のx線回折(XRD)プロファイルを図2に示す。XRDプロファイルは、単斜晶ジルコニア及びFeの証拠を示している。Crの存在は図3のラマンスペクトルプロットから立証された(図3中の標識されているピークは全て酸化クロムに帰属され得る)。印付けした約1550cm−1のラマン線は酸化ニッケルを表している可能性がある。さらに、ラマンスペクトルの2つのプロットは新しい試料(プロット302)と使用済み試料(プロット304)(つまり、試料をODH反応器内で使用したもの)とを表す。どちらのプロットも非常に似通っており、このことは、触媒構造体が実質的に失活していないことを実証している。
実施例2:本発明の触媒構造体の試験
実施例1からの触媒構造体を、550℃及び大気圧(約1atm)で運転する気相固定床反応器(例えば、図1の実施形態で記載した類のODH反応器)で試験した。エタンを12.5%、COを37.5%、及び残余をNとする組成で、16ml/分のガス給送物合計流速を用いた。ガス毎時空間速度(GHSV)としては、流速を変化させることによって2つの異なる値(4800h−1及び3000h−1)を用いた。連続反応器で6〜8時間の期間にわたって実験を行った。水素炎イオン化検出器(FID)及び熱伝導度検出器(TCD)を装備したオンラインガスクロマトグラフを使用して流出ガスを分析した。また、ガスバッグを使用して流出ガス試料を採集してオフラインガスクロマトグラフィーを行った。SiCを不活性物質として使用して、典型的な触媒担持量は200mgであった。
触媒構造体の試験の結果を、エタン転化率、エチレン選択性及び収率、ならびにターンオーバー数(TON)(すなわち、触媒表面の単位面積あたりの変換されるエタン)を含めて本明細書中の表3に示す。比較目的のために、2つの既知の触媒構造体も表3中に載せているが、このような触媒構造体はDeng et al.,“Activity and characterization of modified Cr/ZrO nano−composite catalysts for oxidative dehydrogenation of ethane to ethylene with CO.”Journal of Molecular Catalysis A:Chemical 268.1(2007):169−175(以下では「Deng」と呼ぶ)によって記載がなされている。
実施例1の触媒構造体に使用するZrO担体は堆積後に40m/gの表面積を有していたが、Dengの触媒構造体はより高い171m/gの表面積(ナノジルコニア)を有していた。
Dengによって報告された10%Cr−5wt%NiO/ナノZrO触媒及び10%Cr−5%Fe/ナノZrO触媒のエタンの転化率はどちらも、実施例1の触媒構造体(10%Cr−5wt%Fe−0.1wt%NiO/ZrO)におけるエタンの転化率よりも高いが、ターンオーバー数(単位表面積あたりの活性)として表される事実上の率は実際には実施例1の触媒の方が高い。さらに、実施例1の触媒構造体のエチレンに対する選択性は、Dengによって報告されたどちらの触媒構造体よりも高い。しかも、実施例1の触媒構造体ではより高い流速(4800h−1のGHSV)であってもエチレンに対する選択性は高いままである(99%)。
この実施例は、ODH反応プロセスでエチレンを形成するために転化率、選択性及び収率を向上させるように各金属酸化物の量が制御された酸化クロムと酸化鉄及び酸化ニッケルとの組み合わせによって触媒構造体の効果が強化されることを実証する。
したがって、本発明の触媒構造体は、COを反応物質として利用してエタンなどのアルカンからエチレンなどのオレフィンを形成するプロセスを増進し、この場合、COは石炭専焼プラントの煙道ガスから、またはその他の任意の炭化水素燃焼プロセスの流出物から得られたものとすることができる。煙道ガスからのSO及びNOなどの不純物の除去によって組成に少なくとも約10重量%のCOが含まれることになり、それを酸化剤反応材料としてODH反応器に給送することができる。煙道ガスはOも(例えば約4%もの量で)含有することになるが、これもODH反応プロセス(例えば等式6に関係して記載したもの)でCOと組み合わせて酸化剤として使用してエチレンなどのオレフィンを形成することができる。ODH反応器への入力の前にCOからOを分離しようとする代わりに(これは難しいプロセスであり得る)、ODH反応プロセスは、入力流中に存在するOを活用して、触媒活性を向上させる所望のO:CO比(例えば、1:10〜1:1000のO:CO比)を獲得することができ、さらには特定のODH反応プロセスにおいて反応温度を下げること及び/または、アルカン転化率、オレフィン選択性及び収率を向上させることができる。
同様に硫黄酸化物(例えばSO)も、ODH反応プロセスを増進する好ましい効果を有し得、特定の状況ではODH反応器への入力のための処理済み煙道ガスの中でSOの所望量を維持することが望ましい場合がある。このように、(利用する特定の触媒構造体及び/またはプロセスによって製造されるオレフィンの種類(複数可)によっては)特定の不純物がODH反応プロセスに影響を与えないまたは好都合でさえあり得るため、特定のODH反応では入力COガス(例えば、石炭専焼プラントから得られた煙道ガス流出物)の精製を最小限に抑えることができる。
ODHプロセスで本発明の触媒構造体を利用することによって、エチレン、CO及びHOならびに未反応のCO及びエタンの幾らかの部分を含むODH反応器からの生成物流が得られる。任意の慣例的な及び/または他の好適な技術(例えば、膜分離、圧力及び/または温度変動吸着法)でCO及びCOをエタン及びエチレンから分離する。エチレンはさらに、分留及び/またはその他の任意の好適な分離技術を用いてエタンから分離され得る。あるいは、エタン及びエチレンを一緒に維持し、他の特定生成物を形成するための原料として使用することができる(例えば、エチレンオキシドを形成するためのエチレンエポキシ化。この場合、エタンは原料中でエチレンと共に給送されて、エチレンオキシドを形成する発熱反応中に放熱を増進する)。また、エチレン及びCOをOXO及びカルボニル化反応において一緒に使用して他の所望の生成物(例えば、アルデヒド、カルボン酸、エステル、ケトンなど)を形成することができる。このように、ODH反応プロセスからのエチレン及びCO生成物は、産業上及び商業上の目的のために広範な化学化合物を形成することに使用される中間体化合物としての役割を果たす非常に望ましい基幹化合物である。
本発明に係る触媒構造体の使用を組み込んだODH反応プロセスは、限られたプロセス設備導入をもって簡単に(例えば図1のシステムに描写されているような)石炭専焼プラントと統合されることができる。これは、CO(及びO)を含有する煙道ガスがそのような煙道ガス成分を環境へのGHG排出物として放出する代わりに基幹化学物質(例えばエチレン及び/またはその他のオレフィンならびにCO)の製造において積極的に使用されることを可能にする。ODH反応プロセスにおける本明細書に記載の触媒構造体の使用は、アルカンをオレフィンに変換する既知のODH反応プロセスに比べて運転温度の少なくとも200℃の低減をもたらすことができる(この場合、本明細書に記載されているようにODH反応器条件は約450℃〜約650℃の中温範囲とすることができる)。CO入力給送源として石炭専焼プラントからの煙道ガスを利用する場合、温室効果ガス排出量を35%以上低減することができる。本明細書に記載の新規な触媒構造体はさらに、エチレン生産収率を少なくとも60%に向上させることができ、これは、エチレンを生産するODH反応のための他の既知の触媒構造体(例えば、Dengによって記載されている触媒構造体)に比べて約20%高い。
煙道ガス流は本明細書に記載のODH反応のためのCO入力源のために有用であるが、本発明は、煙道ガス流を使用することに限定されず、代わりに任意の好適な補給源からのCOを使用することができる。例えば、好適な濃度の二酸化炭素(例えば、ガス流中少なくとも約10重量%のCO)を含有する任意のCO補給源を本明細書に記載のODH反応プロセスのための入力給送流として利用することができる。ODH反応プロセスへの給送流として利用することができる他のCOの供給源のいくつかの非限定的な例としては、工業化学物質製造プラントからの任意の廃CO流、石油回収プロセスからの再生CO流などが挙げられる。
図4は、COの存在下での種々の触媒によるエチレン選択性及びエタン転化率データを示す(図4中及び図5中の元素の前に置かれている各数字はwt%を表す)。図5は、図4で試験した触媒についての経時的なエタン転化率を示す。反応条件は次のとおりであった:650℃、エタンに対するCOの比率は3、そしてGHSVは9000hr−1
図6は、COの存在下での種々の触媒によるエチレン選択性及びエタン転化率データを示す(図6中及び図7中の元素の前に置かれている各数字はwt%を表す)。図6は、図7で試験した触媒についての経時的なエタン転化率を示す。反応条件は次のとおりであった:600℃、エタンに対するCOの比率は3、そしてGHSVは9000hr−1
態様
記載されている触媒及び触媒構成物ならびに方法及びその変化形態に照らして、以下、より詳しく記載される本発明の特定の態様を本明細書において記載する。但し、詳細に列挙されるこれらの態様は、本明細書に記載の独特もしくはより一般的な教示事項を含んだ任意の別個の請求項に対して何らかの限定を加える影響を与えるもの、または「特定の」態様がその中で文字通りに使用されている表現及び式の固有の意味以外の何らかの方法で幾分限定を受けるもの、と解釈されるべきではない。
態様1:ジルコニア及び/またはシリカを含む担体上に形成された複数の金属酸化物を含む触媒構造体であって、前記金属酸化物が、クロム、鉄、ニッケル及び白金族金属からなる群から選択される少なくとも3つの金属を含む、前記触媒構造体。
態様2:前記白金族金属が、白金、パラジウム、ルテニウム及びロジウムからなる群から選択される、請求項1に記載の触媒構造体。
態様3:前記金属酸化物が、前記触媒構造体の約0.01重量%〜約10重量%の量で存在する酸化ニッケルを含む、請求項1または請求項2に記載の触媒構造体。
態様4:前記酸化ニッケルが前記触媒構造体の約1重量%以下の量で存在する、請求項3に記載の触媒構造体。
態様5:前記金属酸化物が前記触媒構造体の約0.01重量%〜約30重量%の量の酸化クロムを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の触媒構造体。
態様6:前記金属酸化物が前記触媒構造体の約0.01重量%〜約30重量%の量の酸化鉄を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の触媒構造体。
態様7:前記金属酸化物が、前記触媒構造体の少なくとも約5重量%の量の酸化クロム、前記触媒構造体の少なくとも約5重量%の量の酸化鉄、及び前記触媒構造体の約1重量%以下の量の酸化ニッケルを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の触媒構造体。
態様8:前記金属酸化物が、前記触媒構造体の10重量%の量のCr、前記触媒構造体の5重量%の量のFe、及び前記触媒構造体の0.1重量%の量のNiOを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の触媒構造体。
態様9:前記担体がジルコニアを含む、請求項8に記載の触媒構造体。
態様10:酸化脱水素(ODH)反応プロセスによってアルカンをオレフィンに変換するためのシステムであって、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の触媒を含むODH反応器;
COを含む第1給送源;及び
アルカンを含む第2給送源
を含む、前記システム。
態様11:前記第1給送源がさらにOを含む、請求項10に記載のシステム。
態様12:OとCOとの比が1:10〜1:1000である、請求項11に記載のシステム。
態様13:前記第1給送源が、化石燃料を燃やして発電する化石燃料発電所からの煙道排ガスを含む、請求項10〜13のいずれか1項に記載のシステム。
態様14:前記第2給送源が、前記アルカンを含む天然ガス給送物を含む、請求項13に記載のシステム。
態様15:前記アルカンがエタンを含み、前記ODH反応器が、エチレンを含む出力流を生成するように構成される、請求項10〜14のいずれか1項に記載のシステム。
態様16:酸化脱水素(ODH)反応によってアルカンをオレフィンに変換する方法であって、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の触媒構造体を含むODH反応器に、1つ以上の入力ガス流の中のCO及びアルカンを供給すること;
前記ODH反応器内でオレフィンを生成すること;ならびに
前記オレフィンを含む前記ODH反応器からの出力流をもたらすこと
を含む、前記方法。
態様17:
前記ODH反応器内でCOを生成すること
をさらに含み、前記出力流がさらにCOを含む、請求項16に記載の方法。
態様18:前記COが、化石燃料発電所からの煙道ガス出力に由来するガス流中で提供される、請求項16または請求項17に記載の方法。
態様19:前記アルカンが、天然ガス給送物から得られるものである、請求項18に記載の方法。
態様20:前記アルカンがエタンを含み、前記オレフィンがエチレンを含む、請求項16〜19のいずれか1項に記載の方法。
態様21:前記ODH反応器の運転温度が約450℃〜約650℃である、請求項16〜20のいずれか1項に記載の方法。
態様22:
前記ODH反応器に前記1つ以上の入力ガス流の中のOを供給すること
をさらに含み、前記1つ以上の入力ガス流中でのOとCOとの比が1:10〜1:1000である、請求項16〜21のいずれか1項に記載の方法。
本発明を、具体的な実施形態に言及しながら詳しく説明してきたが、当業者にとってはその趣旨及び範囲から逸脱することなくその中で様々な変更及び改変をなし得ることが明らかであろう。
したがって、本発明の改変形態及び変化形態は別記の請求項及びそれらの均等物の範囲に含まれる限り本発明に含まれることが意図される。

Claims (22)

  1. ジルコニア及び/またはシリカを含む担体上に形成された複数の金属酸化物を含む触媒構造体であって、前記金属酸化物が、クロム、鉄、ニッケル及び白金族金属からなる群から選択される少なくとも3つの金属を含む、前記触媒構造体。
  2. 前記白金族金属が、白金、パラジウム、ルテニウム及びロジウムからなる群から選択される、請求項1に記載の触媒構造体。
  3. 前記金属酸化物が、前記触媒構造体の約0.01重量%〜約10重量%の量で存在する酸化ニッケルを含む、請求項1または請求項2に記載の触媒構造体。
  4. 前記酸化ニッケルが前記触媒構造体の約1重量%以下の量で存在する、請求項3に記載の触媒構造体。
  5. 前記金属酸化物が前記触媒構造体の約0.01重量%〜約30重量%の量の酸化クロムを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の触媒構造体。
  6. 前記金属酸化物が前記触媒構造体の約0.01重量%〜約30重量%の量の酸化鉄を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の触媒構造体。
  7. 前記金属酸化物が、前記触媒構造体の少なくとも約5重量%の量の酸化クロム、前記触媒構造体の少なくとも約5重量%の量の酸化鉄、及び前記触媒構造体の約1重量%以下の量の酸化ニッケルを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の触媒構造体。
  8. 前記金属酸化物が、前記触媒構造体の10重量%の量のCr、前記触媒構造体の5重量%の量のFe、及び前記触媒構造体の0.1重量%の量のNiOを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の触媒構造体。
  9. 前記担体がジルコニアを含む、請求項8に記載の触媒構造体。
  10. 酸化脱水素(ODH)反応プロセスによってアルカンをオレフィンに変換するためのシステムであって、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の触媒を含むODH反応器;
    COを含む第1給送源;及び
    アルカンを含む第2給送源
    を含む、前記システム。
  11. 前記第1給送源がさらにOを含む、請求項10に記載のシステム。
  12. とCOとの比が1:10〜1:1000である、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記第1給送源が、化石燃料を燃やして発電する化石燃料発電所からの煙道排ガスを含む、請求項10〜12のいずれか1項に記載のシステム。
  14. 前記第2給送源が、前記アルカンを含む天然ガス給送物を含む、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記アルカンがエタンを含み、前記ODH反応器が、エチレンを含む出力流を生成するように構成される、請求項10〜14のいずれか1項に記載のシステム。
  16. 酸化脱水素(ODH)反応によってアルカンをオレフィンに変換する方法であって、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の触媒構造体を含むODH反応器に、1つ以上の入力ガス流の中のCO及びアルカンを供給すること;
    前記ODH反応器内でオレフィンを生成すること;ならびに
    前記オレフィンを含む前記ODH反応器からの出力流をもたらすこと
    を含む、前記方法。
  17. 前記ODH反応器内でCOを生成すること
    をさらに含み、前記出力流がさらにCOを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記COが、化石燃料発電所からの煙道ガス出力に由来するガス流中で提供される、請求項16または請求項17に記載の方法。
  19. 前記アルカンが、天然ガス給送物から得られるものである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記アルカンがエタンを含み、前記オレフィンがエチレンを含む、請求項16〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記ODH反応器の運転温度が約450℃〜約650℃である、請求項16〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記ODH反応器に前記1つ以上の入力ガス流の中のOを供給すること
    をさらに含み、前記1つ以上の入力ガス流中でのOとCOとの比が1:10〜1:1000である、請求項16〜21のいずれか1項に記載の方法。
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