JP2020503217A - 接合中央部分を付帯した貯蔵袋 - Google Patents

Abstract

可撓性の折り畳み可能な液体貯蔵袋は、シート材料から形成される前部壁及び後部壁を含み、前部壁および後部壁は該袋の周辺部に沿って接合され、また前部および後部シートそれぞれの中心に近接する接合中央部でも接合されている。前記袋は典型的にはウシ初乳の貯蔵、熱処理および分配に使用される。【選択図】図２

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照することにより以下の特許文献、（１）Ｒｉｃｈａｒｄ Ｄｕｍｍに係る「Ｆｌｅｘｉｂｌｅ Ｈｅａｔ Ｔｒｅａｔｍｅｎｔ Ａｎｄ Ｓｔｏｒａｇｅ Ｂａｇ」と題する、米国特許第８３３６４９５号、（２）Ｒｉｃｈａｒｄ Ｄｕｍｍに係る「Ｆｅｅｄｉｎｇ Ｍｅｔｈｏｄ Ｕｓｉｎｇ Ａ Ｆｌｅｘｉｂｌｅ Ｈｅａｔ Ｔｒｅａｔｍｅｎｔ ａｎｄ Ｓｔｏｒａｇｅ Ｂａｇ」と題する、第８，４９０，５７７号、（３）Ｒｉｃｈａｒｄ Ｄｕｍｍに係る「Ｎｉｐｐｌｅ Ａｓｓｅｍｂｌｙ ａｎｄ Ｍｏｕｎｔｉｎｇ Ｔｏｏｌｓ」と題する、米国特許第８，４０８，４０８号、 および（４）Ｒｉｃｈａｒｄ Ｄｕｍｍを発明者に係る「Ｐｒｏｏｆ Ｏｆ Ｔｒｅａｔｍｅｎｔ Ｃｌｏｓｕｒｅ Ａｎｄ Ｍｅｔｈｏｄｓ」と題する、米国特許第９，３５７，７９８号の全体を援用する。

本出願は、（１）「ＳＴＯＲＡＧＥ ＢＡＧ ＷＩＴＨ ＣＥＮＴＥＲ ＷＥＬＤ」と題し、本出願と同一の発明者資格を有する２０１６年１２月３０日出願の米国仮特許出願第６２４４０５５７号、（２）「ＳＴＯＲＡＧＥ ＢＡＧ ＷＩＴＨ ＪＯＩＮＥＤ ＣＥＮＴＥＲ ＰＯＲＴＩＯＮ」と題し、本出願と同一の発明者資格を有する２０１７年７月１８日出願の米国非仮出願第１５６５２５４４号の優先権を主張し、これらは参照することで本明細書に完全に組み込まれる。

初乳の貯蔵、熱処理および初乳のウシ子牛への分配のための可撓性の袋は公知である。１つの袋は、本発明者に係る２０１２年１２月２５日に発行された米国特許第８，３３６，４９５号に詳細に記載されている。可撓性貯蔵袋と共に使用することができる様々なニップルアセンブリおよび取り付け工具は、本発明者に係る２０１３年４月２日に発行された米国特許第８，４０８，４０８号に記載されている。可撓性貯蔵袋を使用して子牛に給餌する方法は、本発明者に係る２０１３年７月２３日に発行された米国特許第８，４９０，５７７号にも記載されている。本発明者に係る２０１６年６月７日に再発行された米国特許第９，３５７，７９８号は、容器の壁から離れた容器の内容物が所定の温度にいつ届いたかを使用者に知らせるキャップまたはクロージャと組み合わせた可撓性袋を含み得る容器を記載する。前述の４つの特許はすべて、その中に含まれる教示について参照により本明細書に組み込まれる。

可撓性袋は、典型的には、ちょうど子牛または子牛を出産した乳牛から搾られた初乳を貯蔵するために使用される。初乳は、貴重な内容物を保存するために直ちに熱処理または冷蔵もしくは冷凍することができる袋に貯蔵される。初乳は、所定の最低温度と最高温度との間で特殊な低温殺菌装置で熱処理され、貯蔵のために冷凍または冷蔵され、貯蔵から取り出されて使用前に温められる。袋およびその内容物は、米国特許第８，４０８，４０８号に記載されているように、オペレータが袋から直接子牛に給餌することを可能にする特別な付属品を袋に取り付けてもよい。特に低温殺菌中は、狭い温度帯を維持することが重要である。袋の形状およびその内容物に応じて、袋の外側に最も近い初乳は、袋の壁から最も離れた袋の中心に近い内容物よりも所望の温度までより急速に加熱される。適切な形状を維持することができずに、そして時間的に効率的な方法で中心の内容物を所望の温度に加熱するために、袋壁に最も近い初乳は、不注意で所定の最高温度より高い温度に加熱される可能性がある。より高い温度は初乳の望ましい性質を劣化させる可能性があり、そしてそれ故、最高温度を超える温度に初乳を加熱することは可能な限り避けるべきである。

時には、テスト用のサンプルや給餌に必要なごく少量のために、貯蔵袋に保存された少量の初乳にアクセスする必要がある。さらに、場合によっては、低温殺菌の前、最中または後に、少量の薬品または試薬を袋に加える必要がある。これらの例のいずれにおいても、アクセスするためには注ぎ口のキャップを外すことが必要である。これは面倒であり、注ぎ口に存在するかもしれないあらゆる安全シールを破壊し、その後袋の内容物が不適切にアクセスされたかどうかを後で評価することをより困難にする可能性がある。おそらく最も重要なことは、キャップを開くと内容物が大気にさらされ、潜在的に無菌性が損なわれ、潜在的に袋の内容物が汚染されることである。

図１は、本発明の一実施形態に係る溶融した中央部を有する貯蔵袋の斜視図である。 図２は、本発明の一実施形態に係る溶融した中央部分とそれを通って伸びる穴を有する貯蔵袋の斜視図である。 図３は、本発明の一実施形態に係る溶融している部分を示す貯蔵袋の正面図である。 図４は、本発明の一実施形態に係るガセット付き下部を示す貯蔵袋の底面図である。 図５は、本発明の一実施形態に係る貯蔵袋を構成する構成要素の分解斜視図である。 図６ａおよび図６ｂは、本発明の実施形態に係る積み重ねられた複数の袋の断面側面図である。 同上。 図７ａ及び図７ｂは、本発明の実施形態に係る貯蔵袋を構成するために使用するシート材料を含む場合の積層体の断面図である。 同上。 図８は、本発明の実施形態に係る注ぎ口に形成された自己修復注入ポートの図である。。 図９は、本発明の実施形態に係る注ぎ口を通して受容された注射針を示す注ぎ口に形成された自己修復注入ポートの図である。

本発明の実施形態は、シート材料から形成された可撓性の折畳み式液体貯蔵袋および分配オリフィスを有することを含む。ガセット（通常は同じシート材料で作られ、以下に記載される）を除いて、袋は、実質的に液体密封容器を形成するためにシートの周囲に沿って一緒に熱溶接または他の適当な手段によって接合される２枚のシート材料から実質的に構成される。いくつかの変形例では、シートは折り目に沿って相互接続されて互いに一体的である。

実施形態において、分配オリフィス、典型的には熱可塑性材料からなるねじ付き注ぎ口は上端に配置され、シート材料に熱溶接されて液密シールを形成する。変形例では、注ぎ口アセンブリは代替的にシート材料に接着によって固定することができる。ねじ付き注ぎ口は、その上に密封キャップ、ならびに袋の内容物の分配に使用される他の取り付け具を受けるように構成される。

実施形態では、袋の下端は、典型的には、より大きな液体量を保持するように充填されたときに、袋がより展開することを可能にするためにガセットをつける。袋の前部壁および後部壁を構成するシート材料は、ガセットを越えて下方に拡張できる。前部シートおよび後部シートの延長部分は、運搬中に袋を保持するのに使用することができ、分配操作中などに袋を吊すための手段として使用し得る二重ハンドルを形成するために打ち抜き（または別の方法で作成）できる。

袋の実施形態の中心部分には、前部および後部シートが一緒に熱溶接（または接合）されている。理解されるように、接合された中央部分のサイズは、一緒に積層されたときの熱可塑性材料の強度、ならびに袋の相対寸法および所望の体積を含むこれらに限定されないいくつかの要因によって変わり得る。さらに、接合中央部分の具体的な形状は変わり得る。例えば、中心部分は卵形、長方形または正方形であることができるが、丸みを帯びた形状が応力上昇を最小にするために角を有するものより典型的には好ましい。理解されるように、接合中央部分の変形例は中心穴の切り欠きを含み得る。

有利なことに、接合中央部は液体で充填されたときに中心で袋が膨張するのを防止し、これが冷却室内に積層するのにより適し、同時に積層した袋の転倒リスクが少ない袋を創り出す。さらに、中心穴を有する変形例では、充填された袋は垂直に配向されたロッドを介して収容することができ、ロッドは、袋を積み重ねてより整然と適切な位置で支えるのに役立ち、同時に転倒の危険性を著しく減少させる。

また、接合中央部分は、伝統的な従来技術の袋の非常に厚い中心部分とは対照的に、袋が液体で満たされとき、前部および後部シートがより一貫して分離する袋を作り出す。プロトタイプの実施形態の試験から、新しい袋構成は、その中に含まれる液体の加熱および冷却を、同様の容量の従来技術の袋よりも２５〜４５％改善することが判明している。また、液体の解凍および加温中に経験する温度勾配が減少し、袋全体の温度の一貫性が向上する。

接合中央部はまた、袋内の正確な体積測定も可能にする。袋の高さは密封のために制限されるので、袋の全体寸法は長さおよび幅が大きくなるはずである。この特徴は、袋の外側に沿った表面積を増加させて、さらなる性能の向上を可能にする。仮に接合中央部分がなかったら、袋の使用者は内容物を注意深く測定することを余儀なくされ、さらに必然的に袋を常に平らに横たえておく必要がある。接合中央部分は、適切な大きさのときには完全に充填された袋の最終体積を決定する。これは、初乳が子牛のサイズベースに依存する投与量であるため袋を使用して初乳を貯蔵するときに重要である。接合中央部分は袋が完全に平らになっていなくても適切な形状を維持できるように機能する。

貯蔵袋のいくつかの実施形態では、自己修復注入ポートが注ぎ口に設けられている。この特徴は、使用者が袋の内容物を汚染するリスクを発生させることなく滅菌済シリンジを使って袋の内容物の試料を除去、または袋に内容物を加えることを可能にする。

用語
本節の引用符（“”）で示される用語および句は、文脈において明確に示されない限り、特許請求の範囲を含む本文書全体を通してそれらに適用される意味を有することを意図している。さらに、適用可能な場合、述べられた定義は、単語または句の場合にかかわらず、定義された単語または句の単数形および複数形の変形に適用されるべきである。

本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「または」という用語は、排他的であることを意味するのではなく、むしろ「いずれかまたは両方」を意味する包含的なものである。

本明細書において「一実施形態」、「実施形態」、「好ましい実施形態」、「代替の実施形態」、および類似の表現は、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、または特性が少なくとも発明の実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所における「一実施形態では」という句の出現は、必ずしも全て同じ実施形態を指すことを意味するわけではない。

本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「結合する」または「結合される」という用語は、識別された要素、構成要素または対象物間の間接的または直接的な接続を指す。多くの場合、結合の方法は、２つの結合要素が相互作用する方法に特に関係する。

左、右、最下点、頂点、頂上、底部、上部、下部、垂直、水平、後部、前部、および側部などの方向および／または関係の用語は、これらに限定されないが、特定の用語によって異なり、適用可能な要素または物品の向きは、様々な実施形態の説明を補助するために適宜使用され、必ずしも限定として解釈されることを意図するものではない。

「冷却器」という用語は、本明細書では冷蔵庫または冷凍庫のいずれかを指すために使用される。

袋の実施形態は、「接合中央部分」によって特徴付けられる。一緒に接合される袋の前部シートおよび後部シートの部分のサイズおよび形状は、大幅に変わり得、なおも添付の特許請求の範囲の範囲内であり得る。例えば、接合中央部分は、比較的小さい点からより大きい円、長方形または菱形部分までも含み得る。さらに他の変形例では、接合中央部分は、線、交差線、さらには蛇行線を含むことができる。

接合中央部を有する貯蔵袋の一実施形態
図１、図３および図４を参照すると、貯蔵袋１０の実施形態が示されている。袋は少なくとも可撓性の前部シート１０２（または壁）および可撓性の後部シート１０４（または壁）を含む。図示のように、シートは、結果として得られる貯蔵袋と同様に実質的に長方形の形状である。前部壁および後部壁のそれぞれは、頂上端、下端、左端および右端１０６〜１１２を有する。

可撓性シートは、任意の適切な材料で作ることができるが、最も典型的には、シートが熱溶融または十分な熱を加えることで接合されることを可能にする熱可塑性ポリマーを含み得る。シートを接合するプロセスはまた、熱可塑性溶接とも呼ばれ得る。

図７ａおよび図７ｂは前部シートと後部シートが端部に沿って互いに溶融されている貯蔵袋１００の２つの部分断面を示す。図７ａにおいて、シートはそれぞれ３層の積層体を含む。内側層１１４は、熱可塑性溶接に適した熱可塑性高分子材料を含む。中間層１１６は、アルミニウム箔などの金属材料を含む。金属層は、低温殺菌プロセス中などに、貯蔵袋の内容物のより均一な加熱を容易にするために袋の表面全体にわたるより均一な熱分配を促進するために提供される。外層１１８はまた、典型的には、内層と同じポリマー材料を含んでも含まなくてもよい熱可塑性ポリマーを含む。さらに、薄い箔の中間層を保護するために部分的に設けられている外層は、前部壁と後部壁の溶融に関与しないため熱硬化性ポリマーも含み得る。

図７ｂにおける前部壁１０２および後部壁１０４のシート材料は、熱可塑性材料の単層を含む。いくつかの変形例では、ポリマーは、アルミニウム粉末およびカーボンブラックなどの、その熱伝導率を改善する添加剤および充填剤を含むことができる。

貯蔵袋の変形例では、可撓性シート材料は、被覆布と熱硬化性ポリマーなどの熱可塑性ポリマー以外の材料を含むことができる。熱溶融する代わりにシート材料の変形を使用する袋のシートまたは壁は、接着を含む他の手段によって接合することができる。

前部シート１０２と後部シート１０４との間に挟まれた袋の頂上に分配オリフィスまたは注ぎ口１２０が設けられている。オリフィスは、前部シートまたは後部シートの壁を通ることを含む変形例において他の場所に配置することができる。示されるように、注ぎ口はねじ付きキャップ１２２を含む。図示された注ぎ口は、典型的には、前部壁および後部壁に使用された材料と類似する熱可塑性材料から構成される基部を含み、それらの端部に近接するシートに熱的に溶融されるのを可能にする。他の材料の注ぎ口も同様に企図され、そして任意の適切な手段を使用して袋に固定され得る。

図８及び図９を参照すると、基部１２４は、キャップを外して注ぎ口を開けることをしないで、そして漏洩または汚染の危険性を発生させることなくシリンジ１２７で袋の内容物にアクセスすることを可能にする自己修復注入ポート１２５を含むことができる。注入ポートは、典型的には、基部を通って伸びている基部内の穴と、気密シールを提供するために穴の中に固定した自己修復エラストマーストッパーとを含む。使用時には、滅菌した注射針を、ストッパーを通して袋に挿入し試料を取り出し、または材料を袋に加える。その後、注射針を外し、エラストマーストッパーがスリットを閉じて内容物を大気からシールする。

前面と後部シートの端を合わせて貯蔵袋を作る。典型的には縁部は熱可塑的に溶接されるが、上述のように、シートは変形、特にシート材料が熱可塑性樹脂から構成されていない変形において一緒に接着接合され得る。図示の実施形態では、前部壁と後部壁は上縁部１０６と左縁部１１０と右縁部１１２とに沿って互いに熱溶融されている。

図４に示すように、シートは、下端１０８のほぼ近傍でガセットシート１２６に溶融される。前部シートおよび後部シートは、ガセットシートとのそれぞれの交点から下方に延びている。この領域のシートにはハンドルスリット１２８が設けられており、特に一杯になったときにユーザがより容易に貯蔵袋を持ち運ぶことを可能にする。ハンドルスリットは、貯蔵袋を吊り下げる場所としても使用できる。

図示の実施形態では、単一のガセットシート１２６が設けられているが、追加のガセットシートを他の端部に沿った変形で提供し、貯蔵袋の容量をさらに増やすことができる。例えば、左右の縁部がガセットシートを含み、前部壁および後部壁の上端および下端が直接熱溶融されている変形態が企図されている。ガセットシートを全く有さない変形として、他の多数の変形も企図されている。

図で見られる中で注目すべきは、前部壁１０２の中心に近接する接合中央部分１３０が後部壁の中心に熱的に接合して接合中央部分を形成する。溶融部分のサイズおよび形状は、所望に応じて、そして貯蔵袋のサイズおよびその設計能力に応じて変化し得る。例えば、接合中央部分は、図示のように円形とすることができるが、例えば「Ｘ」またはさらに蛇行線を含む他の形状とすることもできる。

図２は、穴１３２は、ロッドが挿通可能な接合中央部を介してなされたものであり、前記変化を示す。変形例では、接合中央部分１３０は、熱溶融の代わりに、機械的手段または接着手段の一方または両方によって接合することができる。

図５は、貯蔵袋の組み立て図である。特に注目すべきは、前部シート、後部シートおよびガセットシートはすべて、単一のプリフォームシート材料１３４を含むことである。前面シート１０２の下端１０８とガセットシートとは、第１の折り目によって輪郭が描かれている。後部シート１０４の下端１０８とガセットシートとは、第２の折り目によって輪郭が描かれている。さらに、ガセットシートの２つの部分は、第３の折り目１３６によって輪郭が描かれている。穴１３２は、接合中央部１３０においてシートから打ち抜かれる。この図では、溶接部または熱溶融部も折り目によって輪郭が描かれているが、これらの折り目は実際のプリフォームシート上には見えない場合があり、説明のために本明細書に提供されている。ハンドルスリット１２８も設けられている。少なくとも１つの変形では、プリフォームはダイカットによってシート材料のロールから製造される。ダイカットツールは、プリフォーム全体を単一の工程で切断することができ、また同時に折り目を形成するように構成することもできる。

図５に示すように、組立式袋はまた、ねじ付き注ぎ口１２０と付随のねじキャップ１２２を含む。主に熱可塑性材料からなる注ぎ口は、製造時に前部壁と後部壁の上端の間に挟まれ、前部壁と後部壁が溶融するときに所定の位置で溶融される基部１２４を含む。

プリフォームから貯蔵袋を製造するために、すべてのハンドルスリットが一直線上になり、注ぎ口の基部が前部壁と後部壁の上端の間に位置するように、袋を折り重ねる。１つ以上の加熱器具が折り畳まれたプリフォームに対して下げられて融合領域を加熱し袋を作製する。いくつかの変形例では、接合中央部分の穴は予め形成されておらず、接合中央部分から打ち抜きまたはパンチ成形することができる。

一実施形態の貯蔵袋を用いた初乳処理方法
本明細書に記載の貯蔵袋の実施形態は、典型的には、家畜、特にウシ子牛の世話と給餌用にウシの初乳などの流体を貯蔵するために使用される。

最初に、初乳は収集され、注ぎ口またはオリフィスを通して貯蔵袋に入れられる。充填されると、注ぎ口はキャップをその上に通すことなどによって閉じられる。

次に、初乳を低温殺菌する。いくつかの変形例では、初乳は、コロラド州、セヴェランスのＤａｙｒｙ Ｔｅｃｈ、Ｉｎｃ．による Ｐｅｒｆｅｃｔ Ｕｄｄｅｒ（登録商標）初乳袋低温殺菌装置で低温殺菌される。

低温殺菌後、充填済みの貯蔵袋は、使用するために必要とされるまで冷蔵庫または冷凍庫に保存する。典型的には、貯蔵袋は、冷却器内のスペースを効率的に利用するために積み重ねられる。接合中央部分が付いた貯蔵袋の設計は、図６ａに示すように、従来技術の袋と比較してより容易でより安定した積み重ねを促し、より多くの袋を積み重ねることを可能にする。貯蔵袋の実施形態が接合中央部分を通って伸びる穴をさらに含む場合、図６ｂに示すように、垂直方向に向いた支柱を有するスタンドを、積層袋を全体に収容する冷却器内に設けることで貯蔵袋スタックの安定性を一層増加させることができる。

子牛に給餌の準備をする場合、貯蔵袋を冷却器から取り出し、供給温度に温めることができる。初乳はＰｅｒｆｅｃｔ Ｕｄｄｅｒ（登録商標）初乳袋用低温殺菌装置で温めてもよい。接合中央部分は袋の膨張を抑制し、それによって冷凍または冷却された内容物の全厚を制限する。厚さにおけるこの物理的制限は、内容物のより迅速な再加熱を容易にし、その結果内容物をより迅速に子牛に提示することができる。

温まった時点で注ぎ口のキャップを外し、ニップルまたは栄養チューブを貯蔵袋に取り付け、温めた内容物を子牛に給餌することができる。

他の実施形態および変形例
添付の図面に示され、そして／または上述した種々の実施形態およびその変形は、単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。本開示の利益を考慮すると、当業者には明らかであるように、本発明の他の多数の変形形態が企図されていることを理解されたい。添付の特許請求の範囲で読まれる本発明の全ての変形は、本発明の範囲内にあることが意図され、そして企図されている。

貯蔵袋は、主にウシ初乳を貯蔵する際の使用に関して本明細書に記載されているが、当然のことながら、貯蔵袋の変形形態は、他の多数の目的のためにおよび多数の他の物質を貯蔵するために使用され得る。例えば、袋の変形形態を使用して、飲用水または他の飲料用液体を消費用に貯蔵および低温殺菌することができる。袋は、水が添加される食事、例えばスープなどと併せて使用することができ、水は、食事の乾燥部分を既に含む袋に加えられる。前述の例は、網羅的であるとは考えられないが、本明細書に記載された貯蔵袋の実施形態が多数の目的に使用され得ることを例証する。

Claims (20)

1. 前部壁は、前部上端、前部下端、前部左端、および前部右端を有し、前記前部壁は可撓性シート材料を含み、
   後部壁は、後部上端、後部下端、後部左端、および後部右端を有し、前記後部壁は可撓性シート材料を含み、且つ
   分配オリフィスを含む可撓性貯蔵袋であって、
   ここで、（ｉ）前記後部壁は、前記前部壁および後部壁の少なくとも２つのそれぞれの端部に沿って前記前部壁に接着的または／および熱的に接合されている、（ｉｉ）前記前部壁の中心に近接する接合中央部が、前記後部壁の近傍中心に熱的または／および接着的に接合されている、（ｉｉｉ）前記分配オリフィスが前記前部壁および後部壁の一方または両方に取り付けられて、前記貯蔵袋への液体の出入りを可能にする、前記貯蔵袋。
2. 前記可撓性シート材料が熱可塑性ポリマーを含む、請求項１に記載の可撓性貯蔵袋。
3. 前記可撓性シート材料が、少なくとも第１の熱可塑性ポリマー層と金属箔層とを有する積層体を含む、請求項１に記載の可撓性貯蔵袋。
4. 第２の熱可塑性ポリマー層をさらに含み、前記第１および第２の熱可塑性ポリマー層は前記金属箔層を挟む、請求項３に記載の可撓性貯蔵袋。
5. ガセット壁をさらに含み、前記ガセット壁は前記シート材料からなり、前記ガセット壁は、前部下端および後部下端のそれぞれに近接して前記前部と後部壁に接着的または熱的に接合される、請求項１に記載の可撓性貯蔵袋。
6. 前記分配オリフィスが注ぎ口を含み、前記注ぎ口が前記前後左右の上下端、前後左右端の間に熱的または接着的に接合されている、請求項１に記載の可撓性貯蔵袋。
7. 前記接合中央部を通って伸びる穴をさらに備える、請求項１に記載の可撓性貯蔵袋。
8. 前記第１のシートは前記前部下端で前記ガセットシートと一体的に接合され、前記第２のシートは前記第２の下端で前記ガセットシートと一体的に接合される、請求項５に記載の可撓性貯蔵袋。
9. 第１のシート周辺部、第１のシート外面および第１のシート内面を有する可撓性の第１のシート、
   第２のシート周辺部、第２のシート外面および第２のシート内面を有する可撓性の第２のシート、
   閉止可能な注ぎ口を含む可撓性貯蔵袋であって、
   （ｉ）前記第１および第２シート内面が互いに向き合うようにして、前記第１のシート周辺部の少なくとも一部が前記第２のシート周辺部に熱的および接着的に接合されている、（ｉｉ）前記第１のシート内面は、前記第１および第２のシート内面のそれぞれの中心位置に近接する接合中央部で概第２のシート内面に熱的および接着的に接合されている、（ｉｉｉ）前記注ぎ口は、前記前部シートおよび後部シートの一方または両方に取り付けられて、貯蔵袋への液体の出入りを可能にする、前記貯蔵袋。
10. 前記可撓性の第１および第２のシートがそれぞれ、少なくとも第１の熱可塑性ポリマー層と金属箔層とを有する積層体を含む、請求項９に記載の可撓性貯蔵袋。
11. 前記接合中央部分を通って伸びる穴をさらに備える、請求項９に記載の可撓性貯蔵袋
12. 前記可撓性の第１および第２のシートのそれぞれが、第２の熱可塑性ポリマー層をさらに含み、前記第１および第２の熱可塑性ポリマー層が前記金属箔層を挟む、請求項１０に記載の可撓性貯蔵袋。
13. 可撓性ガセットシートがガセットシート周辺部を有し、前記ガセットシート周辺部が前記第１および第２のシート周辺部にほぼ近接する部分で、第１のシートと第２のシートの間の両方の部分に熱的または接着的に接合される、請求項９に記載の可撓性貯蔵袋。
14. 前記注ぎ口が、前記第１のシートと前記第２のシートとの間で、それぞれの周囲に近接して熱的または接着的に接合されている、請求項９に記載の可撓性貯蔵袋。
15. 前記注ぎ口が自己修復注入ポートを含む、請求項９に記載の可撓性貯蔵袋。
16. 前記第１のシートは、前記第１のシートと前記ガセットシートとを分割する第１の折り目で前記ガセットシートと一体的に接合され、前記第２のシートは前記第１のシートと前記ガセットシートを分割する第２の折り目で前記ガセットシートに一体的に接合される、請求項１３に記載の可撓性貯蔵袋。
17. 前記方法が、
    注ぎ口を通して初乳を貯蔵袋に充填し、貯蔵袋が充填されたら注ぎ口を閉じ、
    貯蔵袋を低温殺菌装置に入れることによって貯蔵袋内の初乳を低温殺菌し、
    低温殺菌後の初乳を充填した貯蔵袋を冷却器内で請求項９に記載の別の貯蔵袋の上部に積層し、そして
    貯蔵袋を冷却器から取り出し、
    貯蔵袋と初乳を温め、そして
    貯蔵袋から子牛に初乳を給餌することを含む、請求項９に記載の可撓性貯蔵袋を使用する方法。
18. 前記貯蔵袋が、前記接合中央部を通って伸びている穴をさらに含み、そして前記方法が垂直に配向されたロッドを含むスタンドを設け、積み重ねるときに前記貯蔵袋を前記ロッド上でスライドさせることをさらに含む、請求項１７に記載の方法。
19. 前記初乳を子牛に給餌することが、注ぎ口を開くこと、給餌ニップルを注ぎ口に取り付けること、および前記ニップルを子牛の口内に配置することをさらに含む、請求項１７に記載の方法。
20. 第２の貯蔵袋が接合中央部を通って伸長する穴を有し、第３の貯蔵袋が接合中央部を通って伸長する穴を有し、そして、スタンドが基部および前記基部から上方へ伸長する垂直ロッド含み、ここで前記貯蔵袋、第２の貯蔵袋および第３の貯蔵袋はそれぞれの穴を貫通する垂直ロッドを用いて積層される、請求項１１に記載の貯蔵袋の組み合わせ。