JP2020502377A - ポリエステル中空長繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
まず、ポリエステルチップの含水率を低下させ、紡糸性を向上させるために、チップの含水率を50ppm以下に制御するように、原料ポリエステルチップを乾燥させる。乾燥後のチップを一般的な溶融紡糸方式により紡糸する。チップをスクリューまたはホットプレートによって溶融した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプで正確に計量された後、溶融ポリマーを紡糸パックに投入する。ただし、紡糸パックに使用される紡糸口金は中空繊維紡糸専用の紡糸口金である。紡糸口金から吐出されたポリマーを冷却して給油した後、巻き取る。僅かに捲縮した中空繊維を得るためには、紡糸過程における冷却距離(紡糸口金の下縁から冷却用サイドブローの上縁までの距離)については厳しい要求があり、通常、10〜150mm、好ましくは60〜100mmの範囲に制御される。また、中空繊維の両側の構造を異ならせるために、サイドブローの風速にも要求があり、繊維の種類(総繊度、および単糸数)に応じて、通常25〜90m/min、好ましくは30〜50m/minの範囲に制御される。
総繊度の試験はJIS L 1013:2010基準に準拠して行われ、単糸繊度は総繊度と単糸数から算出した。
中空長繊維を縦方向に薄く切断して切片(すなわち、繊維横断面)を得て、通常の光学顕微鏡下で、適切な倍率で撮影し、その写真から中空部の面積S1および繊維全体の面積S2(中空部を含む)を算出し、次に中空率を算出した。
中空率=(S1/S2)×100%。
自然状態での曲率半径:糸をスケーラー(繊度測定用)で10回転(1m/回転)捲縮させてから、試験試料を恒温恒湿環境(20℃×65%RH)に8時間以上放置(懸吊)して、その状態を安定化させ(図3参照)、次に、試料下方の20cm以内の湾曲部分について半径を測定して、異なる20箇所を選択して測定して平均値を取り、得られたデータを曲率半径とする。測定機器はキーエンス(KEYENCE)社製デジタルマイクロスコピーシステム(VHX−2000C)であり、倍率が20倍である。ソフトウェアの曲率半径算出機能により曲率半径が測定される(図4参照)。すなわち、捲縮した繊維における3つの位置によって繊維の曲率半径を測定した。
乾熱処理後の曲率半径:糸をスケーラー(繊度測定用)で10回転捲縮させてから、乾燥機に入れて、160℃×3分の処理条件で熱処理し、次に、試料を恒温恒湿環境で4時間以上放置し、最後に下方の20cm以内の湾曲部分について半径を測定し、異なる20箇所で測定した後、平均値を取る。得られたデータは曲率半径となる。
IDFB方法に従って試験を行う。
(1)まず、試験試料を20℃×65%RHの環境に8時間以上置くことにより、試験試料を安定化させる。
(2)試料を30g秤量し、フワフワ状態になるまで手動で振り、次に計量筒に入れて、カバーを掛ける。
(3)ウエイトプレートを試料との最高接触点まで下へ動かし、次にウエイトプレートを離して自由に落下させ、ウエイトプレートを離すと同時に時間を計り、安定化のため1分後に、高さを読み取って記録する。
(4)カバーを開けて試料を取り出し、フワフワ状態になるまで再び振って、計量筒に入れてカバーを掛け、そしてステップ(3)に従って再度測定し、同様な方法によって5回試験する。
(5)5回の平均高さを算出した後、嵩高性を算出した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を25m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は300T−20f、中空断面は中空三角形、中空率は20.0%、単糸繊度は15.0dtex、熱処理前の曲率半径は50.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は10.0mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、390inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を40m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は150T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は30.0%、単糸繊度は15.0dtex、熱処理前の曲率半径は42.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は8.5mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、600inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を40m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は60T−4f、中空断面は中空三角形、中空率は45.0%、単糸繊度は15.0dtex、熱処理前の曲率半径は37.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は7.0mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、800inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は30.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は40.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は7.8mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、650inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を50m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−20f、中空断面は中空三角形、中空率は30.0%、単糸繊度は5.0dtex、熱処理前の曲率半径は35.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は6.5mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、610inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を75m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は60T−15f、中空断面は中空三角形、中空率は45.0%、単糸繊度は4.0dtex、熱処理前の曲率半径は10.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は3.5mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、480inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を70m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は65T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は30.0%、単糸繊度は6.5dtex、熱処理前の曲率半径は30.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は6.0mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、580inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を70m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は50T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は30.0%、単糸繊度は5.0dtex、熱処理前の曲率半径は20.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は4.5mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、520inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を25m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は60T−4f、中空断面は四辺中空、中空率は45.0%、単糸繊度は15.0dtex、熱処理前の曲率半径は42.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は8.1mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、760inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
普通ポリトリメチレンテレフタレートチップ(すなわち普通3GT)を原料として、乾燥後の水分率が30ppmとなるように、該ポリトリメチレンテレフタレートを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は30.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は38.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は7.5mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、630inch3/30gであった。具体的には、表1に示した。
普通ポリブチレンテレフタレートチップ(すなわち普通PBT)を原料として、乾燥後の水分率が33ppmとなるように、該ポリブチレンテレフタレートを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は30.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は36.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は7.0mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、600inch3/30gであった。具体的には、表2に示した。
カチオン変性ポリエチレンテレフタレートチップを原料として、乾燥後の水分率が30ppmとなるように、該カチオン変性ポリエチレンテレフタレートを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は33.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は33.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は6.4mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、610inch3/30gであった。具体的には、表2に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を10mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は40.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は12.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は3.6mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、490inch3/30gであった。具体的には、表2に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を60mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は37.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は30.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は6.1mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、600inch3/30gであった。具体的には、表2に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を90mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は32.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は34.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は9.5mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、720inch3/30gであった。具体的には、表2に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を110mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は30.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は38.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は12.5mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、620inch3/30gであった。具体的には、表2に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を150mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は25.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は44.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は14.5mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、550inch3/30gであった。具体的には、表2に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を90m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は35.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は18.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は3.9mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、510inch3/30gであった。具体的には、表2に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を50m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は28.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は28.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は4.5mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、530inch3/30gであった。具体的には、表2に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を一般的な円孔紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を25m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行ってポリエステル繊維を得た。繊維の特性としては、繊維の品種は56T−24f、断面は中実円形、単糸繊度は2.3dtexであり、熱処理前にも熱処理後にも捲縮特性がなかった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、240inch3/30gであった。具体的には、表3に示した。
繊維の横断面が中実であるため、得られた繊維には捲縮が生じることがなく、嵩高性が小さく、このため、羽毛の代わりとなる充填用綿として使用されることに適しなかった。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を90mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は10.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は40.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は10.0mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、310inch3/30gであった。具体的には、表3に示した。
繊維の中空率が小さすぎるため、曲率半径を有するが、軽量性が悪く、嵩高性が小さく、このため、羽毛の代わりとなる充填用綿として使用されることに適しなかった。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を5mm、サイドブローの風速を35m/minとして、DSD高速紡糸プロセスにより紡糸した。冷却距離が小さすぎるため、紡糸可能であるが、糸切れや糸のフローティングの現象が深刻になり、生産性が低かった。具体的には、表3に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を110m/minとして、DSD高速紡糸プロセスにより紡糸した。サイドブローの風速が大きすぎるため、紡糸可能であるが、繊維の揺れが深刻になることによって糸切れや糸のフローティングの現象が深刻になり、生産性が低かった。具体的には、表3に示した。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を200mm、サイドブローの風速を70m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は15.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は65.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は23.0mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、350inch3/30gであった。具体的には、表3に示した。
冷却距離が大きすぎるため、得られた繊維の曲率半径が過度に大きくなり、繊維の三次元効果が現れず、嵩高性が低下している。
セミダルポリエステルチップ(東麗合成繊維(南通)有限公司製のT200N)を原料として、乾燥後の水分率が39ppmとなるように、該ポリエステルチップを予備結晶化除湿乾燥機で乾燥させた。乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送して、計量ポンプにより正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空専用紡糸口金、冷却距離を65mm、サイドブローの風速を20m/minとして、DSD高速紡糸プロセスを行って中空ポリエステル繊維を得た。中空繊維の特性としては、繊維の品種は100T−10f、中空断面は中空三角形、中空率は12.0%、単糸繊度は10.0dtex、熱処理前の曲率半径は55.0mm、160℃×3min乾熱処理後の曲率半径は20.0mmであった。該繊維を鞘繊維と芯繊維の原料として、鞘糸のフィード速度/芯糸のフィード速度を20倍としたオーバーフィードによりフィードして、芯鞘型の嵩高化糸に加工して、6本の糸を合わせて、嵩高化トウを得て、嵩高化トウの嵩高性を試験したところ、350inch3/30gであった。具体的には、表3に示した。
サイドブローの風速が小さすぎるため、得られた繊維の曲率半径が過度に大きくなり、繊維の三次元効果が現れず、嵩高性が低下している。
中空長繊維を繊維軸垂直方向に薄く切断して切片(すなわち、繊維横断面)を得て、通常の光学顕微鏡下で、適切な倍率で撮影し、その写真から中空部の面積S1および繊維全体の面積S2(中空部を含む)を算出し、次に中空率を算出した。
中空率=(S1/S2)×100%。
Claims (8)
- ポリエステル中空長繊維であって、横断面の中空率が20.0%〜45.0%であり、自然状態で三次元の捲縮形状を有し、且つ捲縮形状の曲率半径が10.0mm〜50.0mmであることを特徴とするポリエステル中空長繊維。
- 前記長繊維の単糸繊度が4.0dtex〜15.0dtexである、ことを特徴とする請求項1に記載のポリエステル中空長繊維。
- 前記長繊維の単糸繊度が5.0dtex〜10.0dtexである、ことを特徴とする請求項2に記載のポリエステル中空長繊維。
- 前記長繊維は160℃×3minで乾熱処理をした後の曲率半径が3.5mm〜10.0mmである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエステル中空長繊維。
- 前記ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート又はそれらの変性ポリマーである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエステル中空長繊維。
- 請求項1に記載のポリエステル中空長繊維の製造方法であって、乾燥後のチップをスクリューで溶融して押し出した後、配管を介して計量ポンプに輸送し、計量ポンプで正確に計量したポリマーを紡糸パックに輸送し、紡糸パックの紡糸口金を中空紡糸口金、冷却距離を10〜150mm、サイドブローの風速を25〜90m/minとする、ことを特徴とするポリエステル中空長繊維の製造方法。
- 前記冷却距離が60〜110mmである、ことを特徴とする請求項6に記載のポリエステル中空長繊維の製造方法。
- 前記サイドブローの風速が30〜50m/minである、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のポリエステル中空長繊維の製造方法。
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