JP2020500901A - フェニルヒドラジン中間体を単離又は精製することなく5−(1−フェニル−1h−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド誘導体及び類似化合物を製造する方法 - Google Patents

フェニルヒドラジン中間体を単離又は精製することなく5−(1−フェニル−1h−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド誘導体及び類似化合物を製造する方法 Download PDF

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Abstract

フェニルヒドラジン中間体を単離又は精製することなくアニリンを1−フェニル−1H−ピラゾール誘導体に変換させることによって、式(I)で表される5−(1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−ニコチンアミド誘導体及び類似化合物を製造する方法。【化1】

Description

式(I)で表される化合物の調製は、例えば、WO2015/067646から、知られている。
国際特許出願公開第2015/067646号
本明細書中に記載されているのは、式(I)
Figure 2020500901
〔式中、
は、ハロゲン、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルコキシであり;
は、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルコキシであり;
は、ハロゲン、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルコキシであり;
は、水素、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−シクロアルキルであり;
は、水素、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−シクロアルキルであり;
は、=C(R)−又はNであり;
は、=C(R)−又はNであり;
は、=C(R)−又はNであり;
は、=C(R)−又はNであり;
ここで、置換基A、A、A及びAのうちの3以下がNであり;
、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲンである〕
で表される化合物を調製するための新規方法である。
この方法の有利な点は、「ワンポット」反応として実施することが可能であるという事実、即ち、中間体(b)を反応させて中間体(d)とする前にその中間体(b)を単離又は精製する必要がないという事実からなる:
Figure 2020500901
ここで、nは、1又は2であり、Mは、アンモニウム、アルカリ金属(好ましくは、Li、K又はNa)(n=1である場合)又はアルカリ土類金属(好ましくは、Mg、Ca又はBa)(n=2である場合)である。R、R、R、R、Rは、本明細書中で定義されているとおりであり、並びに、R10及びR11は、それぞれ独立して、H若しくはC−C−アルキルであり、又は、R10とR11は、一緒に、C−C−アルキル橋(例えば、−(CHC−C(CH−)である。
以下に記載されている好ましい実施形態は、適切な場合には、本明細書中に記載されている全ての式に当てはまる。
好ましい実施形態では、Aは、C−ハロゲンである。
好ましい実施形態では、Aは、Nである。
好ましいさらなる実施形態では、
は、=C(R)−であり;
は、=C(R)−であり;
は、=C(R)−であり;及び、
は、=C(R)−である。
好ましいさらなる実施形態では、
は、=C(H)−であり;
は、=C(H)−であり;
は、=C(R)−であり;及び、
は、=C(ハロゲン)−であり、好ましくは、=C(Cl)−、=C(F)−、=C(I)−、=C(Br)−であり、さらに好ましくは、=C(Cl)−である。
好ましいさらなる実施形態では、
は、=C(R)−であり;
は、=C(R)−であり;
は、Nであり;及び、
は、=C(ハロゲン)−であり、好ましくは、=C(Cl)−、=C(F)−、=C(I)−、=C(Br)−であり、さらに好ましくは、=C(Cl)−である。
好ましいさらなる実施形態では、
は、=C(H)−であり;
は、=C(H)−であり;
は、Nであり;及び、
は、=C(ハロゲン)−であり、好ましくは、=C(Cl)−、=C(F)−、=C(I)−、=C(Br)−であり、さらに好ましくは=C(Cl)−である。
好ましいさらなる実施形態では、
は、ハロゲン、ハロゲン(特に、Br、I、Cl又はF)で置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルコキシであり;
は、ハロゲンで置換されているC−C−アルキル、又は、ハロゲン(特に、Br、I、Cl又はF)で置換されているC−C−アルコキシであり;好ましくは、フッ素で置換されているC−C−アルキル、又は、フッ素で置換されているC−C−アルコキシ、例えば、ペルフルオロ−C−C−アルキル又はペルフルオロ−C−C−アルコキシであり;
は、ハロゲン、ハロゲン(特に、Br、I、Cl又はF)で置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲン(特に、Br、I、Cl又はF)若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルコキシであり;
は、特に好ましくは、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、クロロジフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,2,2,2−テトラフルオロエチル、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ペンタフルオロ−tert−ブチル、ヘプタフルオロ−n−プロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、ノナフルオロ−n−ブチル、ノナフルオロ−sec−ブチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2−クロロ−2,2−ジフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、トリフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルファニルであるか;又は、
フッ素で置換されているC−C−アルキル(好ましくは、ペルフッ素化C−C−アルキル(CF、C又はC))、又は、フッ素で置換されているC−C−アルコキシ(好ましくは、ペルフッ素化C−C−アルコキシ(OCF、OC又はOC))であるか;又は、
ペルフッ素化C−C−アルキル、例えば、ペルフッ素化n−若しくはi−プロピル(−C)、ペルフッ素化エチル(C)又はペルフッ素化メチル(CF)、特に好ましくは、ペルフッ素化n−若しくはi−プロピル(−C)又はペルフッ素化メチルである。
好ましいさらなる実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、H、Br、I、Cl若しくはF、シアノ、メチル、エチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メチルエトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2−クロロ−2,2−ジフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシである。
好ましいさらなる実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、H、塩素、臭素、フッ素、シアノ、メチル、エチル、ジフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、1−メチルエトキシ、ジフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2−クロロ−2,2−ジフルオロエトキシである。
好ましいさらなる実施形態では、R及びRは、本明細書中に記載されている置換基であるが、1つの化合物の中でR及びRの両方がHであることはない。言い換えれば、ある化合物においてRがHである場合、Rは、本明細書中に記載されている別の置換基のうちの1つであり、そして、逆も同様である。
好ましいさらなる実施形態では、R及びRは、それぞれ、Cl、Br、F、C−C−アルキル、ハロゲンで置換されているC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、又は、ハロゲンで置換されているC−C−アルコキシから選択される置換基である。
好ましいさらなる実施形態では、R及びRは、それぞれ、Cl、Brであるか、それぞれ、C−C−アルキルであるか、又は、それぞれ、ハロゲンで置換されているC−C−アルキル、例えば、ペルフッ素化C−C−アルキル(ペルフルオロメチル、ペルフルオロエチル又はペルフルオロプロピル)である。
好ましいさらなる実施形態では、Rは、ペルフッ素化C−C−アルキル(例えば、ペルフルオロメチル)であり、及び、Rは、Cl、Br又はFであり、特に好ましくは、Cl又はBrである。
好ましいさらなる実施形態では、Rは、Cl、Br、I、F若しくはCNで置換されていてもよいC−C−シクロアルキルであり、及び、Rは、水素であるか、又は、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキルであり、及び、Rは、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−シクロアルキルである。さらに、Rは、シクロプロピル、1−CN−シクロプロピルであり、及び、Rは、水素又はC−C−アルキル(例えば、メチル又はエチル)である。
本発明は、さらにまた、中間体(X):
Figure 2020500901
及び化合物(X)を調製する方法にも関する。
さらに、本発明は、中間体(XI)〜中間体(XV)及びそれらの調製にも関する。
Figure 2020500901
出発物質として使用する式(a)で表されるアニリンは、文献(例えば、EP2319830、US2002/198399、WO2006137395、WO2009030457、WO2010013567、WO2011009540)から知られている。
本発明において好ましいのは、以下のアニリンである:
4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルアニリン
2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)アニリン
2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)アニリン
2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)アニリン
2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)アニリン
4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)アニリン
2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)アニリン
2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)アニリン。
式(d)で表される好ましいピラゾールは、以下のものである:
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−1H−ピラゾール
1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール。
式(e)で表される好ましいハロピラゾールは、以下のものである:
4−ブロモ−1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール。
本発明において特に好ましいのは、以下の化合物である:
2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)アニリン
2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)アニリン
2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)アニリン
2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)アニリン
2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)アニリン
2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)アニリン
1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール。
該ボロン酸エステル又はボロン酸を調製するために使用する出発物質は、市販されている(例えば、5−ブロモ−2−クロロ−N−シクロプロピルニコチンアミド、5−ブロモ−2−クロロ−N−シクロプロピル−N−メチルニコチンアミド)、又は、本明細書中の手順と同様にして調製することができる。
好ましくは、本明細書中に記載されている方法によって、下記化合物を調製する:
Figure 2020500901
方法の説明
スキーム1: ワンポット反応
Figure 2020500901
本発明の有利な点は、式(a)で表される化合物を式(d)で表される化合物に変換させる処理が容易であるということである。ここで、全ての反応段階をワンポット反応で実施することが可能である。
用語「ワンポット反応(one−pot reaction)」は、本明細書中においては、式(a)で表される化合物をジアゾ化する段階(反応1)、得られた塩を還元して式(b)で表されるヒドラジン化合物を生成させる段階(反応2)、及び、得られた化合物を環化して化合物(d)を生成させる段階(反応3)を含んでいる、式(a)で表される化合物の式(d)で表される化合物への変換を意味するものと理解され、ここで、下記条件のうちの少なくとも1つを満たしている:
(1) 反応1の反応混合物からの該ジアゾニウムイオン(又は、対応するジアゾニウム塩、その塩に応じて対イオンが存在している)の単離を実施しない;
(2) 反応1の反応混合物からの該ジアゾニウムイオン(ジアゾニウム塩)の精製を実施しない
(溶媒の除去(積極的な(例えば、蒸留及び/又は1013hPaに基づく減圧によって、又は、沈澱によって)、又は、場合により当該反応条件を使用した(例えば、当該反応温度に起因する溶媒の蒸発))は、明示的には、該ジアゾニウムイオン(ジアゾニウム塩)の精製ではない);
(3) 反応2の反応混合物からの化合物(b)の単離を実施しない;
(4) 反応2の反応混合物からの化合物(b)の精製を実施しない
(反応1で用いた溶媒の除去(積極的な(例えば、蒸留及び/又は1013hPaに基づく減圧によって、又は、沈澱によって)、又は、場合により当該反応条件を使用した(例えば、当該反応温度に起因する、反応1で用いた溶媒の蒸発))は、明示的には、式(b)で表される化合物の精製ではない);
(5) 全ての反応1、反応2及び反応3は、同じ反応容器の中で実施する;
(6) 反応1の溶媒から、溶媒が存在する場合には、その溶媒の極一部分を、第2の反応の開始前に、又は、反応3の開始前に、除去し、好ましくは、その溶媒の50体積%未満(使用する溶媒の体積に基づいた体積%)、好ましくは、30体積%未満、さらに好ましくは、10体積%未満、一層さらに好ましくは、最大で5体積%を除去し(例えば、蒸発させることによって、例えば、約40℃の反応温度で蒸発させることによって、又は、積極的に除去することによって、例えば、蒸留及び/若しくは1013hPaに基づいた減圧によって)、好ましくは、反応1と反応2の間で、及び、反応2と反応3の間で、溶媒交換によって溶媒を積極的に(例えば、蒸留及び/若しくは1013hPaに基づいた減圧によって)除去することはしない;
(7) 本質的に、反応1と反応2の間で溶媒の交換を実施せず、及び、反応2と反応3の間で溶媒の交換を実施しない、即ち、たとえ溶媒の交換を実施するとしても、反応1の前に使用する溶媒の最大で50体積%、好ましくは、最大で40体積%、さらに好ましくは、最大で30体積%、一層さらに好ましくは、最大で20体積%を新しい溶媒で置き換える(該新しい溶媒は、同じ溶媒であることができるか、又は、別の溶媒であることができる)。
「ワンポット」反応の反応順序の間に、固体、液体若しくは懸濁液の形態で、例えば、固体還元剤、溶解した還元剤若しくは懸濁した還元剤の形態で、又は、溶媒(反応1において使用する溶媒と同じ溶媒又は別の溶媒)の形態で、反応体積が加えられるが、反応順序を目的として、反応1において使用する溶媒の交換又は反応1において使用する溶媒の積極的な除去は、本質的に実施しない/実施しない。
好ましくは、化合物(a)から形成されるジアゾニウムイオン(ジアゾニウム塩)及び化合物(b)は、化合物(d)をもたらす反応順序中において単離も精製もしない。
さらに好ましくは、化合物(a)から形成されるジアゾニウムイオン(ジアゾニウム塩)及び化合物(b)は、化合物(d)をもたらす反応順序中において単離も精製せず、さらに、溶媒(例えば、反応1で使用する溶媒)の除去及び/又は交換は、本質的に実施しない。
さらに好ましくは、化合物(a)から形成されるジアゾニウムイオン(ジアゾニウム塩)及び化合物(b)は、化合物(d)をもたらす反応順序中において単離も精製せず、さらに、溶媒(例えば、反応1で使用する溶媒)の除去及び/又は交換も本質的に実施せず、並びに、反応1、反応2及び反応3の全てを同一の反応容器の中で実施する。この場合、当業者は、最初から、反応1、反応2及び反応3に関する全ての体積を収容可能な反応容器を選択する。
言い換えれば、当該反応順序が1以上の容器(好ましくは、1つの容器)の中の短縮された反応であるのが好ましい。
本発明に関連して、用語「精製」は、ある物質を、少なくとも20重量%(測定した総質量に基づいたある物質の重量%)の純度になるまで富化すること(従って、別の物質を減少させること)を示す。該割合(%)は、例えば、クロマトグラフィー(例えば、HPLC、又は、ガスクロマトグラフィー、又は、重量測定))によって測定することが可能であり、そして、好ましくは、少なくとも50重量%、一層さらに好ましくは、少なくとも75重量%、例えば、90重量%、98重量%、又は、99重量%を超える。
式(d)で表されるN−アリールピラゾールは、式(a)で表される2,4,6−三置換アニリンを化学量論的な量の亜硝酸塩を用いてジアゾ化し、式(b)で表される対応するヒドラジン中間体を還元剤を添加して還元し、そして、それを溶媒の存在下で化学量論的な量の1,1,3,3−テトラメトキシプロパン(c)を添加して反応させることで調製する。
適切な亜硝酸塩は、例えば、亜硝酸アルカリ金属若しくは亜硝酸アルカリ土類金属、又は、亜硝酸アンモニウムである。好ましいのは、LiNO、NaNO、KNO、Mg(NO、Ca(NO又はBa(NOであり、特に好ましいのは、LiNO、NaNO、KNOであり、極めて特に好ましいのは、NaNOである。
適切な溶媒は、例えば、以下のものである:カルボン酸(例えば、酢酸、n−プロパン酸、n−ブタン酸)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン)、及び、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、又は、これら特定されている溶媒の混合物。
好ましい溶媒は、カルボン酸である。極めて特に好ましいのは、酢酸である。
還元剤として特に適しているものは、以下のものである:スズ(II)塩(例えば、塩化スズ(II)、臭化スズ(II)、及び、ヨウ化スズ(II))、及び、亜硫酸塩(例えば、亜硫酸リチウム、亜硫酸ナトリウム、及び、亜硫酸カリウム)。特に好ましくは、上記で挙げられているスズ(II)塩を使用する。塩化スズ(II)を使用するのが特に好ましい。
式(a)で表される化合物と亜硝酸塩の反応は、好ましくは、0℃〜80℃の範囲内の周囲温度で、例えば、10℃〜60℃の範囲内の周囲温度で、さらに好ましくは、20℃〜50℃の範囲内(例えば、20℃〜40℃の範囲内)の周囲温度で、実施する。
式(b)で表される化合物と還元剤の還元反応は、好ましくは、0℃〜80℃の範囲内の周囲温度で、例えば、10℃〜60℃(例えば、10℃〜35℃)の範囲内の周囲温度で、実施する。
1,1,3,3−テトラメトキシプロパンを使用する閉環反応は、好ましくは、0℃〜80℃の範囲内の周囲温度で、さらに好ましくは、10℃〜60℃の範囲内の周囲温度で、一層さらに好ましくは、20℃〜50℃の範囲内の周囲温度で、実施する。
3つ全てのこれらの反応は、好ましくは、標準圧力(1013hPa)の範囲内で、例えば、300hPa〜5000hPa又は500hPa〜2000hPaの範囲内で、好ましくは、例えば、1013hPa±200hPaの範囲内で、実施する。
式(a)で表される化合物と亜硝酸塩の反応時間は、好ましくは、適切な酸(例えば、硫酸)の中に該亜諸酸塩を計量供給する時間の範囲内である。該反応は、即時的である。当業者は、経験に基づいて、問題なく該計量供給時間を見積もることができる。しかしながら、好ましいのは、少なくとも、半時間であり、例えば、0.5時間〜3時間の範囲内であり、例えば、1時間±0.5時間の範囲内である。
式(b)で表される化合物と還元剤の反応時間は、好ましくは、少なくとも5分間の計量供給時間の範囲内であり、例えば、およそ、少なくとも15分間、少なくとも30分間又は少なくとも1時間である。
該閉環反応の反応時間は、好ましくは、0.05〜30時間の範囲内であり、さらに好ましくは、0.5〜20時間の範囲内であり、一層さらに好ましくは、2〜15時間の範囲内であり、例えば、4〜8時間の範囲内である。
本発明による方法の好ましい実施形態は、以下のとおりである:
有機溶媒の中に式(a)で表される化合物を最初に装入し、亜硝酸ナトリウム(例えば、濃硫酸などの強酸に溶解させた亜硝酸ナトリウム)を添加する。反応が完了した後、その反応混合物に還元剤の溶液(例えば、濃塩酸又は濃硫酸などの強酸の中の溶液、好ましくは、塩酸中の溶液)を添加する。反応が完了した後、その反応混合物に、1,1,3,3−テトラメトキシプロパンを添加する。次いで、その反応混合物を、好ましくは、15℃〜60℃の温度範囲内で、さらに好ましくは、25℃〜50℃の温度範囲内で、変換が完了するまで4〜8時間のあいだ、強く撹拌しながらインキュベートする。
本発明による方法の特に好ましい実施形態は、以下のとおりである: 酢酸の中に、式(a)で表される化合物を最初に装入し、濃硫酸に溶解させた亜硝酸ナトリウムを添加する。反応が完了した後、その反応混合物に、塩化スズ(II)を濃塩酸に溶解させた溶液を添加する。反応が完了した後、その反応混合物に、1,1,3,3−テトラメトキシプロパンを添加する。次いで、その反応混合物を、好ましくは、15℃〜60℃の温度範囲内で、さらに好ましくは、25℃〜50℃の温度範囲内で、変換が完了するまで4〜8時間のあいだ、強く撹拌しながらインキュベートする。
式(d)で表される化合物は、例えば、当該反応混合物を脱イオン水の中に導入することによって、後処理及び単離することができる。
該生成物は、例えば、酢酸イソプロピル/n−ヘプタン(1:1(v/v))の中の、水不溶性有機相の中に、さらに抽出することが可能であり、そして、その有機相を水性酸(例えば、10%水性塩酸)及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。その有機相を、例えば、硫酸マグネシウム上で、脱水し、当該乾燥剤を濾過した後、その溶媒を、除去(例えば、減圧下で留去)することができる;その残渣を、分離管カラムの中で、0.05−0.10mbarでの減圧蒸留に付すことができる。
スキーム2: 式(f)で表される化合物の調製:
Figure 2020500901
ラジカルR、R及びRは、上記意味を有する。Xは、例えば、臭素又はヨウ素である。構造式(f)で表される化合物は、例えば、好ましいハロピラゾール類として上記で記載されている化合物である:
4−ブロモ−1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
4−ブロモ−1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール。
一般構造(f)を有する本発明の化合物は、構造(d)を有するピラゾールをハロゲン化剤と反応させることによって調製する。ラジカルR−Rは、上記で定義されているとおりである。適切なハロゲン化化合物は、当業者には知られおり、例えば、臭素、ヨウ素、無機臭素塩若しくは無機ヨウ素塩、又は、臭素若しくはヨウ素が部分的な正電荷の担体であるように臭素若しくはヨウ素への有機ラジカルの結合が分極している有機臭素分子若しくは有機ヨウ素分子などであり、ここで、好ましいのは、例えば、臭素、ヨウ素、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、1,3−ジブロモ−5−5−ジメチルヒダントイン及び一塩化ヨウ素などである。好ましくは、臭素、ヨウ素及びヨードスクシンイミドを使用する。該反応を酸化剤(例えば、過酸化水素)の存在下で実施するのが有利であり得る。
該反応は、広い温度範囲内で実施することができる。通常は、−78℃〜200℃の温度範囲内で、好ましくは、−10〜150℃の温度で、例えば、60℃〜100℃の温度で、実施する。
該反応は、高圧下又は減圧下で実施することができる。しかしながら、好ましくは、標準圧下で、例えば、1013hPa±300hPaの範囲内で、又は、1013hPa±100hPaの範囲内で、又は、1013hPa±50hPaの範囲内で、実施する。
本発明による調製方法を実施するのに適している希釈剤又は溶媒は、原則として、特定の反応条件下で不活性である全ての有機溶媒である。その例としては、以下のものを挙げることができる:ハロ炭化水素類(例えば、クロロ炭化水素類、例えば、テトラクロロエタン、ジクロロプロパン、塩化メチレン、ジクロロブタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ペンタクロロエタン、ジフルオロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン、トリクロロベンゼン)、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル、m−クロロベンゾニトリル)。脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化水素類(例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、及び、工業用炭化水素類)、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、石油エーテル、リグロイン、オクタン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ニトロベンゼン、キシレン、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル又は酢酸イソブチル、炭酸ジメチル、炭酸ジブチル、炭酸エチレン);アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジプロピルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、N−メチルピロリジン)。
使用する好ましい希釈剤は、当該反応を妨げることのない任意の溶媒、例えば、水などであり得る。有用なのは、以下のものである:芳香族炭化水素類、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、又は、クロロベンゼン;ハロゲン化炭化水素類、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、又は、四塩化炭素;エステル類、例えば、酢酸エチル、及び、酢酸ブチル;アミド類、例えば、ジメチルホルムアミド、及び、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン;ニトリル類、例えば、アセトニトリル、又は、プロピオニトリル;該溶媒は、単独で使用することができるか、又は、2種類以上を組み合わせて使用することができる。好ましい実施形態では、該溶媒は、ニトリル、例えば、アセトニトリルである。
構造式(d)で表される化合物は、例えば、好ましいピラゾール類として上記で記載されている化合物であり、例えば、以下のものである:
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−1H−ピラゾール
1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシフェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール。
この反応には、特定の触媒は必要ではない。特定の状況下では、活性化のために、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸を化学量論的な量で使用することができるが、本明細書において特許請求されている反応においては、厳密に必要であるというわけではない。 ハロゲン化剤(e)としては、既知ヨウ素/臭素供与体を使用することができる。非限定的な例は、臭素、1,3,5−トリブロモ−1,3,5−トリアジナン−2,4,6−トリオン、N−ヨードスクシンイミド及び1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインであり、好ましいハロゲン化剤は、N−ヨードスクシンイミド及び1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである。
スキーム3:
式(h)で表される化合物の調製:
Figure 2020500901
式(h)で表される化合物は、式(g)で表される化合物を活性化して対応するハロゲン化カルボニル(k):
Figure 2020500901
〔式中、Xは、ハロゲン、例えば、F、Cl、Br又はI(好ましくは、Cl)であり、及び、A〜Aは、本明細書中に記載されているように定義される〕
とし、それを、アミンと反応させることによって、式(g)で表される化合物から調製することができる。
該ハロゲン化カルボニルは、慣習的な方法で、構造(g)を有するカルボン酸を適切なハロゲン化試薬と反応させることによって、得ることができる。例えば、該ハロゲン化反応に、無機酸ハロゲン化物、例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、塩化オキサリル、三ハロゲン化リン又は五ハロゲン化リンを使用することが可能であり、ここで、塩化物が好ましい(Houben−Weyl, Methoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry], Vol.VIII, 4th edition, 1952, G. Thieme Verlag Stuttgart−New York, pp.359, 463 ff.)。該反応は、付加的な希釈剤を使用して、又は、使用せずに、実施することができる。
式(g)で表される化合物は既知であり、そして、商業的に購入することもできる。式(g)で表される好ましい化合物は、例えば、以下のものである:2−クロロ−5−ブロモ安息香酸、及び、2−クロロ−5−ブロモピリジン−3−カルボン酸。
1molの式(g)に対して、1−10mol(好ましくは、1−5mol)のハロゲン化試薬を使用する。
該反応は、広い温度範囲内で実施することができる。通常、それは、−78℃〜200℃の温度範囲内で、好ましくは、−10〜150℃の温度で、実施する。
該反応は、高圧下又は減圧下で実施することができる。しかしながら、好ましくは、標準圧下で、例えば、1013hPa±300hPaの範囲内で、又は、1013hPa±100hPaの範囲内で、又は、1013hPa±50hPaの範囲内で、実施する。
当該反応を妨げることのない任意の溶媒を、好ましい希釈剤として使用することができる。有用なのは、以下のものである:芳香族炭化水素類、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、又は、クロロベンゼン;ハロゲン化炭化水素類、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、又は、四塩化炭素;エステル類、例えば、酢酸エチル、及び、酢酸ブチル;該溶媒は、単独で使用することができるか、又は、2種類以上を組み合わせて使用することができる。
一般に、該反応は、触媒を添加せずに実施することができる。しかしながら、ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミドなどのアミド類を添加することによって該反応を触媒するのが有利であり得る。
式(h)で表される化合物は、式(k)で表される化合物から、アミンとの反応によって調製することができる。該反応は、希釈剤を使用して、又は、使用せずに、及び、塩基性反応助剤の存在下、又は、非存在下で、実施することができる。
1molの化合物(k)当たり、1−5mol(好ましくは、1−2.5mol)のアミン、及び、場合により、0−10mol(好ましくは、1−1.5mol)の塩基性反応助剤を使用する。
式(k)で表される化合物の調製については、上記にさらに記載されている。式(h)で表される好ましい化合物は、例えば、2−クロロ−5−ブロモベンゾイルクロリド、及び、2−クロロ−5−ブロモピリジン−3−カルボニルクロリドである。
該反応において使用するアミン類は、既知であり、そして、商業的に購入することもできる。好ましいのは、例えば、シクロプロピルアミン、1−シアノシクロプロピルアミン、N−メチルシクロプロピルアミン及び1−シアノ−N−メチルシクロプロピルアミンである。
本発明による方法を実施するために使用する塩基性反応助剤は、全ての適切な酸結合剤であり得る。その例としては、以下のものを挙げることができる:アルカリ土類金属化合物若しくはアルカリ金属化合物(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム及びバリウムの水酸化物、水素化物、酸化物及び炭酸塩)、アミン類、特に、第3級アミン類(例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリベンジルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルトルイジン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−プロピルジイソプロピルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン)。
式(g)で表される化合物の活性化及びアミンとの反応は、ワンポット反応で連続して実施することも可能である。
スキーム4:
式(i)で表される化合物の調製
Figure 2020500901
ラジカルR、R、R10、R11及びA−Aは、上記で記載されているように定義される。構造式(i)で表される好ましい化合物は、例えば、上記で記載した中間体(XI)及び中間体(XV)である。
本発明による一般構造(i)を有する化合物は、一般構造(h)を有する臭化物を適切な触媒(例えば、パラジウム触媒)及び適切な塩基の存在下でホウ素供与体、例えば、ビス(ピナコラート)ジボロン
Figure 2020500901
又は、テトラヒドロキシジボロン
Figure 2020500901
と反応させることによって調製する。
一般に、この反応に関してパラジウム触媒を使用することができる。好ましいのは、以下のパラジウム触媒である:
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)、([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体、(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル)]パラジウム(II)クロリド、及び、クロロ[(ジ(1−アダマンチル)−N−ブチルホスフィノ)−2−(2−アミノビフェニル)]パラジウム(II)(cataCXium(登録商標) A Pd G2)。
ビス(ピナコラート)ジボロンを使用する場合、好ましくは、パラジウム触媒として、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)及び([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体を使用する。特に好ましくは、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド)、([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)及び([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体を使用する。
テトラヒドロキシジボロンを使用する場合、好ましくは、パラジウム触媒として、例えば、(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル)]パラジウム(II)クロリド、([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体、([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)及びクロロ[(ジ(1−アダマンチル)−N−ブチルホスフィノ)−2−(2−アミノビフェニル)]パラジウム(II)(cataCXium(登録商標) A Pd G2)を使用することができる。特に好ましくは、([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体及びクロロ[(ジ(1−アダマンチル)−N−ブチルホスフィノ)−2−(2−アミノビフェニル)]パラジウム(II)(cataCXium(登録商標) A Pd G2)を使用する。
酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム及びトリエチルアミンなどの適切な塩基は、当業者には知られている。好ましくは、酢酸カリウムを使用する。
該反応は、広い温度範囲内で実施することができる。通常、それは、0℃〜200℃の温度範囲内で、好ましくは、15〜150℃の温度で、実施する。
該反応は、高圧下又は減圧下で実施することができる。しかしながら、好ましくは、標準圧下で、例えば、1013hPa±300hPaの範囲内で、又は、1013hPa±100hPaの範囲内で、又は、1013hPa±50hPaの範囲内で、実施する。
本発明による方法を実施するのに適している希釈剤又は溶媒は、原則として、特定の反応条件下で不活性である全ての有機溶媒である。それらを混合物として使用することも可能である。その例としては、以下のものを挙げることができる:1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジクロロメタン、トルエン。ビス(ピナコラート)ジボロンを使用する場合、好ましくは、1,4−ジオキサンを使用し、テトラヒドロキシジボロンを使用する場合は、好ましくは、メタノールを使用する。
スキーム5:
式(I)で表される化合物の調製
Figure 2020500901
ラジカルR−R及びA−Aは、上記で記載されているように定義される。Xは、例えば、臭素又はヨウ素である。構造式(i)で表される化合物は、例えば、上記で記載した中間体(XI)〜中間体(XV)である。
本発明による一般構造(i)を有する化合物は、一般構造(f)を有するハロゲン化物を適切なパラジウム触媒及び適切な塩基の存在下で一般構造(i)を有するボロン酸誘導体と反応させることによって調製する。
適切なパラジウム触媒は、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリドである。好ましくは、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を使用する。
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム及びリン酸カリウムなどの適切な塩基は、当業者には知られている。好ましくは、炭酸カリウムを使用する。
該反応は、広い温度範囲内で実施することができる。通常、それは、0℃〜200℃の温度範囲内で、好ましくは、15℃〜150℃の温度で、実施する。
該反応は、高圧下又は減圧下で実施することができる。しかしながら、好ましくは、標準圧下で、例えば、1013hPa±300hPaの範囲内で、又は、1013hPa±100hPaの範囲内で、又は、1013hPa±50hPaの範囲内で、実施する。
本発明による方法を実施するのに適している希釈剤又は溶媒は、原則として、特定の反応条件下で不活性である全ての有機溶媒である。それらを混合物として使用することも可能である。その例としては、以下のものを挙げることができる:メタノール、エタノール、2−プロパノール、水、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、及び、ジメチルホルムアミド。好ましくは、2−プロパノールを使用する。
スキーム5b:
式(Ib)で表される化合物の調製
Figure 2020500901
ラジカルR−R及びA−Aは、上記で記載されているように定義され、Alkは、ハロゲン(好ましくは、F、Cl、Br又はI)又はCNで置換されていてもよいC−C−アルキルであり、ハロゲンで置換されているC−C−アルキルの場合、1又は2以上のH、最大で全てのH(ペルハロゲン化)が、ハロゲンで置き換えられ得る。CNで置換されているC−C−アルキルの場合、好ましくは、1つのHのみがCN基で置き換えられている。
本発明による一般構造(Ib)を有する化合物も、一般構造(Ia)を有する第2級アミドを適切な塩基を用いて脱プロトン化し、次いで、適切な求電子物質と反応させることによって、調製することができる。あるいは、これらの化合物は、5に記載されている方法に準じて調製することもできる。好ましくは、塩基として水素化ナトリウムを使用する。適切な求電子物質は、例えば、ハロゲン化アルキル、例えば、ヨウ化メチル及び臭化メチルである。好ましくは、ヨウ化メチルを使用する。
該反応は、広い温度範囲内で実施することができる。通常、それは、−78℃〜150℃の温度範囲内で、好ましくは、−40℃〜100℃の温度で、実施する。
該反応は、高圧下又は減圧下で実施することができる。しかしながら、好ましくは、標準圧下で、例えば、1013hPa±300hPaの範囲内で、又は、1013hPa±100hPaの範囲内で、又は、1013hPa±50hPaの範囲内で、実施する。
本発明による方法を実施するのに適している希釈剤又は溶媒は、原則として、特定の反応条件下で不活性である全ての有機溶媒である。それらを混合物として使用することも可能である。その例としては、以下のものを挙げることができる:ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、及び、ジクロロメタン。好ましくは、テトラヒドロフランを使用する。
[実施例]
実施例
下記実施例によって、本発明による方法について詳細に説明する。
ビス(ピナコラート)ジボロンを用いた式(i)で表される化合物の調製
Figure 2020500901
500mL容フラスコの中に272mLのジオキサンの中の20g(72.5mmol)の5−ブロモ−2−クロロ−N−シクロプロピルニコチンアミドを最初に装入し、20.3g(80mmol)のビスピナコラートジボロン、28.5g(290mmol)の無水酢酸カリウム及び4g(4.9mmol)の([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体を添加した。次いで、その混合物を80℃で4時間撹拌した。次いで、その混合物を冷却し、ケイ藻土を通して濾過し、その濾過ケーキを少量の酢酸エチルで洗浄した。その濾液を、減圧下、ロータリーエバポレーターで濃縮した。その残渣を取ってメチルt−ブチルエーテルの中に入れ、10%水酸化ナトリウム水溶液を添加した。溶解していない成分を濾過し、次いで、相を分離した。その有機相を10%水酸化ナトリウム水溶液で、1回、後抽出した。その水相を合してメチルt−ブチルエーテルで洗浄し、次いで、冷却しながら、濃水性塩酸を用いて酸性化し、酢酸エチルで3回抽出した。その有機相を合して飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下、ロータリーエバポレーターで濃縮した。15.9gの残渣が得られた。
12.4gのその残渣を13mLの10%水酸化ナトリウム水溶液と一緒に1時間撹拌し、次いで、毎回15mLのジクロロメタンで3回抽出した。次いで、その水相を濃水性塩酸を用いて酸性化した。薄茶色の固体が沈澱し、それを、吸引濾過し、少量の水で洗浄し、風乾させた。3.85gの2−クロロ−N−シクロプロピル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチンアミドが得られた。
HPLC−MSb):logP=0.90, 質量(m/z)=323[M+H]
H−NMR(400MHz,d−DMSO):δ=8.62(s,1H),7.95(s,1H),3.04(s,3H),2.65−2.70(m,1H),1.14(s,12H),0.45−0.55(m,4H)。
Figure 2020500901
250mL容フラスコの中に82mLのジオキサンの中の6.09g(21.0mmol)の5−ブロモ−2−クロロ−N−シクロプロピル−N−メチルニコチンアミドを最初に装入し、5.88g(23.1mmol)のビスピナコラートジボロン、8.26g(84.1mmol)の無水酢酸カリウム及び1.15g(1.41mmol)の([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体を添加し、その混合物を、アルゴン下、4時間80℃に加熱した。次いで、その混合物を冷却し、ケイ藻土を通して濾過し、その濾過ケーキを酢酸エチルで洗浄した。その濾液を、減圧下、ロータリーエバポレーターで濃縮した。
次いで、その残渣を取ってメチルt−ブチルエーテルの中に入れ、10%水酸化ナトリウム水溶液を添加した。溶解していない成分を濾過し、次いで、相を分離した。その有機相を10%水酸化ナトリウム水溶液で、1回、後抽出した。その水相を合してメチルt−ブチルエーテルで洗浄し、次いで、冷却しながら、濃水性塩酸を用いて酸性化し、酢酸エチルで3回抽出した。その有機相を合して飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下、ロータリーエバポレーターで濃縮した。6.96gの2−クロロ−N−シクロプロピル−N−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチンアミドが得られた。
GC−MSc):Index=2380, 質量(m/z)=336[M]
H−NMR(400MHz,d−DMSO):δ=8.62(s,1H),7.99(s,1H),6.98(s,広幅,1H),2.78−2.88(m,1H),1.33(s,12H),0.75−0.77(m,2H),0.58−0.59(m,2H)。
テトラヒドロキシジボロンを用いた[6−クロロ−5−(シクロプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イル]ボロン酸(式(i)で表される化合物)の調製
Figure 2020500901
1000mL容フラスコの中に、アルゴン下、20g(72.5mmol)の5−ブロモ−2−クロロ−N−シクロプロピルニコチンアミド、13.0g(145mmol)のテトラヒドロキシジボロン、2.4g(3.59mmol)のcataCXium(登録商標) A Pd G2及びアルゴンで脱ガスした300mLのメタノールを最初に装入し、次いで、38mL(217mmol)のジイソプロピルエチルアミンDIPEAを添加し、その混合物を90分間50℃に加熱した。次いで、その混合物を冷却し、減圧下、ロータリーエバポレーターで蒸発させた。その残渣を、146mLの10%水性NaOHと146mLのメチルt−ブチルエーテルの間で分配させた。溶解していない固体を濾過し、フィルター上の残渣を60mLの10%水性NaOHと60mLのメチルt−ブチルエーテルで洗浄した。次いで、相を分離し、その水相を100mLのメチルt−ブチルエーテルで再抽出した。その有機相を合して60mLの10%水酸化ナトリウム水溶液で再抽出した。氷浴で0−10℃で冷却しながら、その水相を合して濃水性塩酸を添加することによってpH1に調節し、その混合物を5分間撹拌した。次いで、その混合物を酢酸エチルで4回抽出し、そのEE相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下、ロータリーエバポレーターで濃縮した。9.59gの[6−クロロ−5−(シクロプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イル]ボロン酸が残渣として残った。
含有量:90%(定量的NMR、99.8%1,3,5−トリメトキシベンゼンとの比較);
HPLC−MSa):logP=0.44, 質量(m/z)=241[M+H]
H−NMR(400MHz,d−DMSO):δ=8.69(s,1H),8.10(s,1H),6.5(s,広幅,1H),2.80−2.85(m,1H),0.67−0.73(m,2H),0.51−0.55(m,2H)。
同様にして、以下のものを調製した:
{6−クロロ−5−[(1−シアノシクロプロピル)カルバモイル]ピリジン−3−イル}ボロン酸
Figure 2020500901
HPLC−MSa):logP=0.43, 質量(m/z)=266[M+H]
H−NMR(400MHz,CDCN):δ=8.72(s,1H),8.14(s,1H),7.68(s,広幅,1H),6.5(s,広幅,2H),1.55−1.58(m,1H),1.30−1.38(m,1H)。
{6−クロロ−5−[シクロプロピル(メチル)カルバモイル]ピリジン−3−イル}ボロン酸
HPLC−MSa):logP=0.90, 質量(m/z)=255[M+H]
H−NMR(400MHz,d−DMSO):該スペクトルは、約16:84の比率における回転異性体の混合物を示している; δ=8.69(s,1H),8.55(s,広幅,2H),8.11(s,0.84/1H),8.05(s,0.16/1H),3.00(s,広幅,3H),2.84−2.92(m,0.16/1H),2.66−2.73(m,0.84/1H),0.70−0.83(m,0.16/4H),0.40−0.60(m,0.84/4H)。
式(d)で表されるピラゾールの調製
1−[2−クロロ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾール
1250gの氷酢酸の中に、22℃で、215.0g(純度77.1%、0.436mol、1.0eq.)の2−クロロ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)アニリンを最初に装入した。その溶液に、撹拌しながら、33.6g(0.480mol、1.1eq.)の亜硝酸ナトリウムを588.8gの濃硫酸に溶解させた溶液を、該反応混合物が40℃まで昇温するように、30分間かけて添加した。次いで、その混合物を40℃でさらに30分間撹拌した。該出発物質の完全な変換が認められた。次いで、その溶液を13℃まで冷却し、氷浴中で冷却しながら、241.3g(1.048mmol、2.4eq.)の塩化スズ(II)を180.0gの濃塩酸に溶解させた溶液を13−18℃で30分間かけて添加した。その添加が終了した後、当該ヒドラジン中間体への完全な変換を認めることができた。得られた反応混合物を40℃まで加熱し、80.48g(0.480mol、1.1eq.)の1,1,3,3−テトラメトキシプロパンを一度に添加した。次いで、その混合物を40℃でさらに5時間撹拌した。当該生成物への完全な変換が認められた。その混合物を1600mLの脱イオン水/氷(1:1)(v/v)に添加し、その生成物を1000mLの酢酸イソプロピル/n−ヘプタン(1:1)(v/v)の中に抽出した。相を分離した後、その水相を280mLの酢酸イソプロピル/n−ヘプタン(1:1)(v/v)で再抽出し、その有機相を合して、1×550mLの10%水性塩酸及び2×250mLの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。35gの硫酸マグネシウムで脱水した後、乾燥剤を濾過し、溶媒を減圧下で除去し、暗赤色の油状物が得られた。次いで、その油状物を分離管カラムの中で減圧蒸留に付した。生成物である黄色の油状物を0.05mbar及び65℃で収集した:収量 145.7g(理論値の74%、純度95%)。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ(ppm)=7.84(s,1H),7.76(s,1H),7.62(s,1H),7.59(s,1H),6.55(s,1H)。
1−[2−ブロモ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾール
2098gの氷酢酸の中に、22℃で、352.0g(純度89.4%、0.742mol、1.0eq.)の2−ブロモ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)アニリンを最初に装入した。その溶液に、撹拌しながら、56.3g(0.816mol、1.1eq.)の亜硝酸ナトリウムを991.6gの濃硫酸に溶解させた溶液を、その反応混合物が40℃まで昇温するように、1時間10分間かけて添加した。次いで、その混合物を40℃でさらに10分間撹拌した。出発物質の完全な変換が認められた。次いで、その溶液を15℃まで冷却し、10℃で外部冷却しながら、401.9g(1.781mmol、2.4eq.)の塩化スズ(II)を242.0mLの濃塩酸に溶解させた溶液を15−20℃で1時間15分間かけて添加した。添加が完了した後、20℃でさらに10分間撹拌し、該ヒドラジン中間体への完全な変換を認めることができた。得られた反応混合物を40℃まで加熱し、134.0g(0.816mol、1.1eq.)の1,1,3,3−テトラメトキシプロパンを10分間かけて添加した。次いで、その混合物を40℃でさらに5時間撹拌した。当該生成物への完全な変換が認められた。その混合物を2640mLの脱イオン水/氷(1:1)(v/v)に添加し、当該生成物を1760mLの酢酸イソプロピル/n−ヘプタン(1:1)(v/v)の中に抽出した。相を分離した後、その水相を440mLの酢酸イソプロピル/n−ヘプタン(1:1)(v/v)で再抽出し、その有機相を合して1×880mLの10%水性塩酸及び2×440mLの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。60gの硫酸マグネシウムで脱水した後、乾燥剤を濾過し、溶媒を減圧下で除去し、暗赤色の油状物が得られた。次いで、その油状物を分離管カラムの中で減圧蒸留に付した。生成物である橙色の油状物を0.05mbar及び70℃で収集した:収量245.1g(理論値の68%、純度97.5%)。
H−NMR(CDCl,600MHz)δ(ppm)=7.93(s,1H),7.84(s,1H),7.63(s,1H),7.61(s,1H),6.55(s,1H)。
下記化合物は、同様にして得られた。
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=4.30, 質量(m/z)=341[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=7.3(d,J=1.5Hz,1H),7.3(d,J=2Hz,1H),7.51(s,2H),6.52(m,2H),2.04(s,6H)。
1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=4.22, 質量(m/z)=381[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=7.87(s,2H),7.80(d,J=1,4Hz,1H),7.76(m,1H),6.56−6.57(m,1H)。
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=4.38, 質量(m/z)=415[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.18(s,1H),8.03(s,1H),7.79(d,J=1.6Hz,1H),7.77(d,J=1.6Hz,1H),6.56−6.57(m,1H)。
1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=4.04, 質量(m/z)=413[M+H]
H−NMR(400MHz,d−DMSO):δ=8.08(d,J=2.4Hz,1H),7.92(s,1H),7.83(d,J=1.6Hz,1H),7.64(s,1H),7.35(t,J=72Hz,1H),6.56−6.57(m,1H)。
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2−メチル−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=4.4, 質量(m/z)=395[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=7.96(s,1H),7.92(s,1H),7.76(d,J=1.6Hz,1H),7.72(d,J=2.2Hz,1H),6.53−6.54(m,1H),2.03(s,3H)。
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=4.42, 質量(m/z)=459[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.31(s,1H),8.06(s,1H),7.78(s,1H),7.75(s,1H),6.56(s,1H)。
得られたN−アリールピラゾールは、そのピラゾールの4位において高選択的にハロゲン化することができる。
式(f)で表されるハロゲン−置換ピラゾールの調製
以下の記実施利は、1−[2−クロロ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾールの臭素化及びヨウ素化、並びに、1−[2−ブロモ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾールのヨウ素化について記載している。
4−ブロモ−1−[2−クロロ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾール
10.0gのアセトニトリルに、22℃で、5.0g(純度98.0%、11.38mmol、1.00eq.)の1−[2−クロロ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾールを最初に装入した。その溶液に、撹拌しながら、1.79g(28.45mol、0.55eq.)の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを一度に添加した。次いで、得られた懸濁液を82℃まで加熱した。さらに3時間撹拌した後、当該生成物への完全な変換が認められた。次いで、その混合物を100mLの半濃塩化ナトリウム溶液に添加し、その生成物を100mLのn−ヘプタンの中に抽出した。その有機相を、2×50mLの10%水酸化ナトリウム水溶液及び1×50mLの10%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、1gの硫酸マグネシウムで脱水し、その乾燥剤を濾過によって除去し、溶媒を減圧下で除去した。黒色の油状物が得られた:収量5.50g(理論値の91%、純度96.4%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ(ppm)=7.79(s,1H),7.76(s,1H),7.64(s,1H),7.59(s,1H)。
下記化合物は、同様にして得られた。
4−ブロモ−1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=5.07, 質量(m/z)=459[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=7.89(m,3H),7.83(s,1H)。
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
10.0gのアセトニトリルに、22℃で、5.0g(純度98.0%、11.38mmol、1.0eq.)の1−[2−クロロ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾールを最初に装入した。その溶液に、撹拌しながら、6.4g(28.45mol、2.5eq.)のN−ヨードスクシンイミドを一度に添加した。次いで、得られた懸濁液を82℃まで加熱した。さらに1時間撹拌した後、生成物への完全な変換が認められた。次いで、その混合物を100mLの半濃塩化ナトリウム溶液に添加し、その生成物を100mLのn−ヘプタンの中に抽出した。その有機相を、2×50mLの10%水酸化ナトリウム水溶液及び1×50mLの10%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、1gの硫酸マグネシウムで脱水し、その乾燥剤を濾過によって除去し、溶媒を減圧下で除去した。薄茶色の油状物が得られた:収量6.06g(理論値の96%、純度99.9%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ(ppm)=7.83(s,1H),7.76(s,1H),7.66(s,1H),7.59(s,1H)。
4−ヨード−1−[2−ブロモ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾール
751.1gのアセトニトリルに、22℃で、391.7g(純度96.6%、0.796mol、1.0eq.)の1−[2−ブロモ−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾールを最初に装入した。その溶液に、撹拌しながら、277.1g(1.194mol、1.5eq.)のN−ヨードスクシンイミドを一度に添加した。次いで、得られた懸濁液を82℃まで加熱した。さらに8時間撹拌した後、生成物への完全な変換が認められた。その混合物から391.3gのアセトニトリルを留去した。次いで、その残渣を取って1500mLのn−ヘプタンの中に入れ、その有機相を、1×3000mLの10%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、1×1500mLの10%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、1×500mLの塩化ナトリウム溶液で洗浄した。次いで、その有機相を50gの硫酸マグネシウムで脱水し、その乾燥剤を濾過によって除去し、溶媒を減圧下で除去した。487.7g(理論値の99%、純度97.1%)の固体が得られた。
H−NMR(CDCl,600MHz)δ(ppm)=7.92(s,1H),7.83(s,1H),7.65(s,1H),7.63(s,1H)。
以下のヨードピラゾール類は、同様にして得られた。
1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=5,2, 質量(m/z)=467[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=7.80(s,1H),7.79(s,1H),7.5(s,2H),2.05(s,6H)。
1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=5.17, 質量(m/z)=507[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=7.88(m,3H),7.86(s,1H)。
1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=5.19, 質量(m/z)=541[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.19(s,1H),8.03(s,1H),7.89(s,1H),7.85(s,1H)。
1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=5.22, 質量(m/z)=585[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.32(s,1H),8.07(s,1H),7.88(s,1H),7.85(s,1H)。
1−[2−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール
HPLC−MSa):logP=4.82, 質量(m/z)=539[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=7.88(s,1H),7.84(s,1H),7.81(s,1H),7.55(s,1H),6.78(t,J=72Hz,1H)。
式(h)で表される化合物の調製:
Figure 2020500901
250mL容フラスコの中に69mLのトルエンを最初に装入し、232mg(3.17mmol)のジメチルホルムアミドを添加し、次いで、15g(63.4mmol)の2−クロロ−5−ブロモニコチン酸を添加した。次いで、22.64g(190mmol)の塩化チオニルを滴下して加えた。次いで、その懸濁液をゆっくりと100−105℃まで加熱し、その際、ガスが発生した。溶液が形成され、その溶液を100−105℃で1時間維持した。次いで、その混合物を冷却し、過剰な塩化チオニル及び溶媒を、減圧下、ロータリーエバポレーターで除去した。その残渣を38mLのクロロホルムに溶解させ、150mLのクロロホルムと15.04g(126mmol)の1−シアノシクロプロピルアミン塩酸塩と25.67g(253mmol)のN−メチルモルホリンの希懸濁液に、冷却しながらゆっくりと滴下して加えた。次いで、その混合物を室温で一晩撹拌した。後処理のために、その混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、その中に懸濁している固体を含んでいる有機相を分離し、その有機相を水で1回洗浄し、次いで、固体を吸引濾過し、風乾させた。18.3gの5−ブロモ−2−クロロ−N−(1−シアノシクロプロピル)ニコチンアミドが得られた。
HPLC−MSa):logP=1.45, 質量(m/z)=300[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.56(s,1H),8.05(s,1H),7.72(s,広幅,1H),1.52−1.63(m,1H),1.27−1.39(m,1H)。
最終生成物の合成:
Figure 2020500901
2000mL容フラスコの中に、アルゴン下、923mLのイソプロパノールの中の22.45g(91.7%、37mmol)の1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール及び13.3g(76.9%、42.5mmol)の[6−クロロ−5−(シクロプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イル]ボロン酸を最初に装入した。次いで、113mL(113mmol)の脱ガスした1モル炭酸カリウム水溶液及び2.565g(2.21mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を添加した。その混合物を、アルゴン下で2.5時間、65℃に加熱した。次いで、その混合物を冷却し、減圧下、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。その残渣を水と酢酸エチルの間で分配させた。その有機相を分離し、その水相を、再度、酢酸エチルで抽出した。次いで、その有機相を合して飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、減圧下、ロータリーエバポレーターで濃縮した。その残渣を、シクロヘキサン/酢酸エチルの90:10から35:65(v/v)までの勾配を使用し、340gのシリカゲルを含んでいるカートリッジを通して、少量ずつ精製した。17.42g(理論値の73%)の2−クロロ−5−{1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−N−シクロプロピルニコチンアミドが、純度96.89%(LC/MS面積)で得られた。
HPLC−MSa):logP=4.28, 質量(m/z)=625[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.70(d,J=2,4Hz,1H),8.25(s,1H),8.24(s,1H),8.05(d,J=2.4Hz,1H),7.96(s,1H),7.76(s,1H),7.04(s(広幅),1H(N−H)),2.82−2.89(m,1H),0.74−0.81(m,2H),0.54−0.65(m,2H)。
同様にして、以下のものを調製した。
2−クロロ−5−{1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−N−シクロプロピルニコチンアミド
HPLC−MSa):logP=4.0, 質量(m/z)=609[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.70(d,J=2.5Hz,1H),8.24(s,1H),8.23(s,2H),8.06(d,J=2.5Hz,1H),7.04(s(広幅),1H(N−H)),2.82−2.88(m,1H),0.74−0.81(m,2H),0.54−0.65(m,2H)。
2−クロロ−5−{1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−N−シクロプロピル−N−メチルニコチンアミド
HPLC−MSa):logP=4.56, 質量(m/z)=639[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.25(s,1H),8.24(s,1H),8.00(d,J=2.4Hz,1H),7.98(s,1H),7.77(s,1H),3.07(s,3H),2.75−2.78(m,1H),0.52−0.62(m,4H)。
5−{1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−2−クロロ−N−シクロプロピルニコチンアミド
HPLC−MSa):logP=4.25, 質量(m/z)=669[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.24(s,2H),8.11(s,1H),8.04(d,J=2.4Hz,1H),7.80(s,1H),7.01(s(広幅),1H(N−H)),2.83−2.89(m,1H),0.76−0.81(m,2H),0.54−0.62(m,2H)。
2−クロロ−5−{1−[2−クロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−N−シクロプロピル−N−メチルニコチンアミド
HPLC−MSa):logP=4.46, 質量(m/z)=623[M+H]
H−NMR(400MHz,d−DMSO):δ=8.83(s,1H),8.81(d,J=2.4Hz,1H),8.54(s,1H),8.51(s,1H),8.32(d,J=2.4Hz,1H),8.10(s,1H),3.90(s,3H),2.76−2.81(m,1H),0.52−0.62(m,4H)。
2−クロロ−N−(1−シアノシクロプロピル)−5−{1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}ニコチンアミド
HPLC−MSa):logP=3.81, 質量(m/z)=600[M+H]
H−NMR(400MHz,d−DMSO):δ=9.60(s,1H),8.87(d,J=2.4Hz,1H),8.84(s,1H),8.55(s,1H),8.28(d,J=2.4Hz,1H),8.11(s,2H),1.61−1.64(m,2H),1.24−1.30(m,2H)。
2−クロロ−N−(1−シアノシクロプロピル)−5−{1−[4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}ニコチンアミド
HPLC−MSa):logP=3.87, 質量(m/z)=560[M+H]
H−NMR(600MHz,d−DMSO):δ=9.59(s,1H),8.86(d,J=2.4Hz,1H),8.71(s,1H),8.46(s,1H),8.26(d,J=2,4Hz,1H),7.60(s,2H),2.12(s,6H),1.61−1.64(m,2H),1.26−1.29(m,2H)。
2−クロロ−N−シクロプロピル−5−{1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−N−メチルニコチンアミド
HPLC−MSa):logP=4.36, 質量(m/z)=589[M+H]
H−NMR(400MHz,d−DMSO):δ=8.83(s,1H),8.81(d,J=2.4Hz,1H),8.53(s,1H),8.32(d,J=2.4Hz,1H),8.11(s,1H),2.76−3.00(m,1H),0.51−0.60(m,4H)。
5−{1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−2−クロロ−N−シクロプロピル−N−メチルニコチンアミド
Figure 2020500901
250mL容フラスコの中に、アルゴン下、69mLのイソプロパノールの中の1.58g(2.69mmol)の1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール及び1.39g(含有量75%、3.1mmol)の2−クロロ−N−シクロプロピル−N−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチンアミドを最初に装入した。次いで、アルゴンで脱ガスした8.2mL(8.2mmol)の1モル炭酸カリウム水溶液及び0.187g(0.16mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を添加した。次いで、その混合物を60℃で一晩撹拌した。次いで、後処理のために、その混合物を冷却し、減圧下、ロータリーエバポレーターで蒸発させた。その残渣を水とジクロロメタンの間で分配させた。その有機相を除去し、その水相をジクロロメタンで2回再抽出した。次いで、その有機相を合して10%水酸化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、次いで、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下、ロータリーエバポレーターで濃縮した。その残渣を、シクロヘキサン/酢酸エチルの95:5から65:35(v/v)までの勾配を使用し、40gのシリカゲルを含んでいるカートリッジを通すクロマトグラフィーで精製した。1.0gの5−{1−[2−ブロモ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−2−クロロ−N−シクロプロピル−N−メチルニコチンアミドが得られた。
HPLC−MSa):logP=4.28, 質量(m/z)=667[M+H]
H−NMR(400MHz,d−アセトニトリル):δ=8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.35(s,1H),8.22(s,1H),8.21(s,1H),8.10(s,1H),8.00(d,J=2.4Hz,1H),3.07(s,3H),2.74−2.81(m,1H),0.54−0.62(m,4H)。
2−クロロ−N−(1−シアノシクロプロピル)−5−{1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−N−メチルニコチンアミド
Figure 2020500901
404mg(0.673mmol)の2−クロロ−N−(1−シアノシクロプロピル)−5−{1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}ニコチンアミドを10mLのTHFに溶解させた溶液に、0℃で、38mg(0.88mmol)の55%水素化ナトリウム分散液(鉱油中)を添加し、その反応混合物を0℃で10分間撹拌した。次いで、0.05mL(0.9mmol)のヨウ化メチルを添加し、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。2mLの酢酸エチルを添加し、次いで、溶媒を減圧下で除去した。その残渣をCHClに溶解させ、水で洗浄した。その有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。その残渣を、逆相シリカゲルでのMPLC(勾配:水/アセトニトリル 70:30→0:100)によるクロマトグラフィーで精製した。327mgの2−クロロ−N−(1−シアノシクロプロピル)−5−{1−[2,6−ジクロロ−4−(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}−N−メチルニコチンアミドが得られた。
HPLC−MSa):logP=4.31, 質量(m/z)=614[M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl):該スペクトルは、約44:56の比率における回転異性体の混合物を示している; δ=8.71(d,J=1.8Hz,0.44/1H),8.68(d,J=1.9Hz,0.56/1H),8.20(s,0.44/1H),8.16(s,0.56/1H),8.08(d,J=1.9Hz,0.44/1H),7.99(s,0.44/1H),7.96(s,0.56/1H),7.91(d,J=2.1Hz,0.56/1H),7.56(s,1.12/2H),7.74(s,0.88/2H),3.26(s,1.32/3H),3.03(s,1.68/3H),1.10−1.90(m(広幅),4H)。
a) logP値の測定及び質量検出に関する注意: 与えられているlogP値の測定は、「EEC Directive 79/831 Annex V.A8」に従い、逆相カラム(C18)でのHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)によって実施した。Agilent 1100 LC システム; 50×4.6 Zorbax Eclipse Plus C18 1.8ミクロン; 移動相A:アセトニトリル(0.1%ギ酸); 移動相B:水(0.09%ギ酸); 4.25分間で10%アセトニトリルから95%アセトニトリルまでの直線勾配、次いで、さらに1.25分間、95%アセトニトリル; オーブン温度55℃; 流量:2.0mL/分。質量の検出は、Agilend MSD システムによって実施する。示されている質量は、分子イオン+水素[M+H]のピークである(分子イオン=当該分子が構成されている最も豊富な天然同位体の質量の合計である)。
b) 逆相カラム(C18)でのHPLC(高性能液体クロマトグラフィー), Agilent 1100 LC システム; 50×4.6 Zorbax XDB C18 1.8ミクロン; 移動相A:アセトニトリル; 移動相B:水(79mgの重炭酸アンモニウム/L); 4.25分間で10%アセトニトリルから95%アセトニトリルまでの直線勾配、次いで、さらに1.55分間、95%アセトニトリル; オーブン温度55℃; 流量:2.0mL/分。質量の検出は、Agilend MSD システムによって実施する。示されている質量は、分子イオン+水素[M+H]のピークである(分子イオン=当該分子が構成されている最も豊富な天然同位体の質量の合計である)。
c) ジメチルシリコーン相におけるGC/MS(ガスクロマトグラフィー/質量分析)。10m DB−1、ID=0.18mm、膜厚=0.4μm; インジェクター:250℃、展開ガス流量:1.6mm/分 ヘリウム; 検出器:MSD:280℃、FID:320℃; オーブン温度:50℃(1分間)、50℃−320℃(3.25分間、40℃/分)、320℃(6.75分間); Kovacs Indicesは、アルカン混合物を用いて較正。

Claims (9)

  1. 式(I)
    Figure 2020500901
    〔式中、
    は、ハロゲン、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルコキシであり;
    は、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルコキシであり;
    は、ハロゲン、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルコキシであり;
    は、水素、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−シクロアルキルであり;
    は、水素、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−シクロアルキルであり;
    は、=C(R)−又はNであり;
    は、=C(R)−又はNであり;
    は、=C(R)−又はNであり;
    は、=C(R)−又はNであり;
    ここで、置換基A、A、A及びAのうちの3以下がNであり;
    、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン若しくはCNで置換されていてもよいC−C−アルキル、又は、ハロゲンである〕
    で表される化合物を調製する方法であって、
    (a) 式(a)で表される化合物をジアゾ化する段階(反応1)、得られた塩を還元して式(b)で表されるヒドラジン化合物を生成させる段階(反応2)、及び、得られた化合物を環化して化合物(d)を生成させる段階(反応3)を含んでいるワンポット反応において、一般式(a)で表される化合物を反応させて一般式(d)で表される化合物を生成させる段階;
    Figure 2020500901
    〔ここで、n=1である場合、Mはアンモニウム又はアルカリ金属であり、又は、n=2である場合、Mはアルカリ土類金属である〕
    (b) 式(d)で表される化合物をハロゲン化化合物と反応させて、式(f)で表される化合物を生成させる段階;
    Figure 2020500901
    (c) 式(f)で表される化合物を式(i)で表される化合物と反応させて、式(I)で表される化合物を生成させる段階;
    Figure 2020500901
    〔ここで、R10及びR11は、それぞれ独立して、H若しくはC−C−アルキルであり、又は、R10とR11は、一緒に、C−C−アルキル橋である〕
    を含んでいる、前記方法。
  2. 式(a)で表される化合物の式(d)で表される化合物への前記変換が、下記条件:
    (i) 反応1の反応混合物からの該ジアゾニウムイオン(ジアゾニウム塩)の単離を実施しない;
    (ii) 反応1の反応混合物からの該ジアゾニウムイオン(ジアゾニウム塩)の精製を実施しない;
    (iii) 反応2の反応混合物からの化合物(b)の単離を実施しない;
    (iv) 反応2の反応混合物からの化合物(b)の精製を実施しない
    (v) 全ての反応1、反応2及び反応3は、同じ反応容器の中で実施する;
    (vi) 反応1の溶媒から、その溶媒の極一部分を、第2の反応の開始前に、又は、反応3の開始前に、除去し、好ましくは、その溶媒の50体積%未満(使用する溶媒の体積に基づいた体積%)、好ましくは、30体積%未満、さらに好ましくは、10体積%未満、一層さらに好ましくは、最大で5体積%を除去し(例えば、蒸発させることによって、例えば、約40℃の反応温度で蒸発させることによって、又は、積極的に除去することによって、例えば、蒸留及び/若しくは1013hPaに基づいた減圧によって)、好ましくは、反応1と反応2の間で、及び、反応2と反応3の間で、溶媒交換によって溶媒を積極的に(例えば、蒸留及び/若しくは1013hPaに基づいた減圧によって)除去することはしない;
    (vii) 反応1と反応2の間で溶媒の極一部を交換し(好ましくは、交換せず)、及び、反応2と反応3の間で溶媒の極一部を交換し(好ましくは、交換せず)、特に好ましくは、反応1の前に使用する溶媒の最大で50体積%、好ましくは、最大で40体積%、さらに好ましくは、最大で30体積%、一層さらに好ましくは、最大で20体積%を新しい溶媒で置き換える(該新しい溶媒は、同じ溶媒であることができるか、又は、別の溶媒であることができる);
    のうちの少なくとも1つを満たしている、請求項1に記載の方法。
  3. 化合物(a)から形成されるジアゾニウムイオン(ジアゾニウム塩)も化合物(b)も、化合物(d)をもたらす反応順序中において単離も精製もしない、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  4. 化合物(a)から形成されるジアゾニウムイオン(ジアゾニウム塩)も化合物(b)も、化合物(d)をもたらす反応順序中において単離も精製もせず、溶媒の除去及び/又は交換も本質的に実施しない、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  5. 段階(b)における前記ハロゲン化化合物が、臭素、ヨウ素、無機臭素塩若しくは無機ヨウ素塩、又は、臭素若しくはヨウ素が部分的な正電荷の担体であるように臭素への有機ラジカルの結合が分極している有機臭素分子若しくは有機ヨウ素分子であり、ここで、好ましいのは、臭素、ヨウ素、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、1,3−ジブロモ−5−5−ジメチルヒダントイン及び一塩化ヨウ素である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  6. 段階(c)における式(i)で表される化合物と式(f)で表される化合物の前記反応をパラジウム触媒で触媒する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 前記反応をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド又はそれらの混合物で触媒する、請求項6に記載の方法。
  8. 段階(c)における式(i)で表される化合物と式(f)で表される化合物の前記反応を少なくとも1種類の塩基の存在下で実施し、ここで、該塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、重炭酸ナトリウム及びリン酸カリウムからなる群から選択される、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 式(i)で表される化合物を、式(h)
    Figure 2020500901
    で表される化合物を式
    Figure 2020500901
    〔式中、A、A、A、A、R、R、R10及びR11は、請求項1に従って定義される〕
    で表されるホウ素供与体と反応させることによって調製する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
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