JP2020205476A - 通信回路及び通信回路の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】DC(Dual Connectivity)における規格を遵守した通信を行うことができる通信回路を提供する。【解決手段】通信回路10は、第1送信回路を含む第1伝送経路20と、第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路を含む第2伝送経路30とを備え、第2送信回路は、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、送信停止状態になる。【選択図】図1

Description

本発明は、通信回路及び通信回路の制御方法に関し、特に、同時に送信可能な2つの送信回路を有する通信回路に関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)では、NR(New Radio)と呼ばれる第5世代移動通信システム(5G)への移行に向けて、端末装置がLTE(Long Term Evolution)又はE−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)と呼ばれる第4世代移動通信システム(4G)による送信と第5世代移動通信システム(5G)による送信とを同時にできること(EN−DC:E−UTRA−NR Dual Connectivity)を要求している。
そのために、従来、EN−DCに対応した通信方法が各種提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、従来のLTEのセルを用いたDC(Dual Connectivity)をNRに適用した場合であっても、基地局装置と端末装置との通信を効率的に行うことを可能にする技術が提案されている。
特開2019−62444号公報
ところで、3GPPが策定する規格では、EN−DCにおいては、端末装置は、相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさない場合、LTE及びNRでの送信電力を一律に低下させることが要求される予定である。ここで、相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさない場合とは、EN−DCにおいて、LTE及びNRの一方の伝送経路からの送信信号が他方の伝送経路に回り込み、その結果、他方の伝送経路の送信信号に含まれるスプリアスの成分量が規定値を超えてしまうケースである。
ところが、LTE及びNRでの送信電力を一律に低下させた場合に、送信電力の下限値を下回ってしまう可能性がある。例えば、送信電力の大きい伝送経路が相互変調歪の要因となっている場合に、双方の伝送経路の送信電力を一律に低下させた結果、送信電力の小さい伝送経路の送信電力が下限値を下回ってしまう可能性がある。そのために、伝送経路の送信電力が下限値を下回らないように何らかの対策を施す必要がある。ここで、送信電力の下限値とは、端末装置の仕様、基地局装置からの要求、あるいは、伝送経路の回路動作の性能等の制約から定まる送信電力の最低値である。
しかしながら、上記特許文献1の端末装置では、このような相互変調歪によるスプリアスのことが考慮されていないために、この規格を遵守した通信を行うことができるとは限らないという問題がある。
そこで、本発明は、DCにおける規格を遵守した通信を行うことができる通信回路及び通信回路の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る通信回路は、第1送信回路と、前記第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備え、前記第2送信回路は、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、送信停止状態になる。
上記目的を達成するために、本発明の他の一形態に係る通信回路は、第1送信回路と、前記第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備え、前記第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、前記第1送信回路は、送信電力を前記所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信し、かつ、前記第2送信回路は、前記閾値よりも大きい送信電力で送信する。
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る通信回路の制御方法は、第1送信回路と、前記第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備える通信回路の制御方法であって、前記第2送信回路について、送信電力を所定値だけ低下させた場合の低下後の送信電力を算出するステップと、算出した前記低下後の送信電力が閾値以下になるか否かを判断するステップと、前記低下後の送信電力が前記閾値以下になると判断した場合に、前記第2送信回路を送信停止状態にする制御を行うステップとを含む。
また、上記目的を達成するために、本発明の他の一形態に係る通信回路の制御方法は、第1送信回路と、前記第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備える通信回路の制御方法であって、前記第2送信回路について、送信電力を所定値だけ低下させた場合の低下後の送信電力を算出するステップと、算出した前記低下後の送信電力が閾値以下になるか否かを判断するステップと、前記低下後の送信電力が前記閾値以下になると判断した場合に、前記第1送信回路に対して送信電力を前記所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信させ、かつ、前記第2送信回路に対して前記閾値よりも大きい送信電力で送信させるための制御を行うステップとを含む。
本発明により、DCにおける規格を遵守した通信を行うことができる通信回路及び通信回路の制御方法が提供される。
図1は、実施の形態に係る通信回路のブロック図である。 図2は、実施の形態に係る通信回路の動作を示すフローチャートである。 図3は、実施の形態の変形例1に係る通信回路の動作を示すフローチャートである。 図4は、実施の形態の変形例2に係る通信回路のブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示す。以下の実施の形態で示される数値、回路部品、回路部品の接続形態、処理ステップ、処理ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、各図は、必ずしも厳密に図示したものではない。各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化する場合がある。
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る通信回路10のブロック図である。通信回路10は、EN−DCに対応した通信回路であり、RF信号処理回路(RFIC)11、第1伝送経路20、第2伝送経路30、アンテナスイッチ12、第1アンテナ13a、及び、第2アンテナ13bで構成される。なお、本実施の形態では、通信回路10は、基地局装置と通信する端末装置に備えられる。
第1伝送経路20は、第1送信回路を含む伝送経路の一例であり、本実施の形態では、LTE(より詳しくは、E−UTRA)による送受信をする高周波回路である。第1伝送経路20は、入力スイッチ21、LTEモジュール22、アンテナスイッチ12の一つ(第1アンテナスイッチ12a)で構成される。なお、第1送信回路は、第1伝送経路20の構成要素のうち、入力スイッチ21と、LTEモジュール22を構成する電力増幅器(PA)23、送受切替スイッチ25及びバンドパスフィルタ26と、第1アンテナスイッチ12aとで構成される送信用の回路に相当する。
入力スイッチ21は、RF信号処理回路11と電力増幅器23との接続をオンオフするスイッチであり、RF信号処理回路11による制御の下で、RF信号処理回路11が出力する送信信号の電力増幅器23への入力をオンオフする。入力スイッチ21は、例えば、FET(Field Effect Transistor)で構成される。
LTEモジュール22は、E−UTRAによる送受信をするための回路部品が集積されたモジュールであり、電力増幅器23、低雑音増幅器(LNA)24、送受切替スイッチ25、及び、バンドパスフィルタ26で構成される。電力増幅器23は、入力スイッチ21を介して入力される送信信号を電力増幅する回路であり、RF信号処理回路11による制御の下でゲインを変更する。低雑音増幅器24は、送受切替スイッチ25を介して入力される受信信号を低雑音で増幅する回路である。電力増幅器23及び低雑音増幅器24は、例えば、バイポーラトランジスタ及び/又はFET等で構成される。なお、LTEモジュール22には、RF信号処理回路11による制御の下で、電源回路(図示せず)から電力増幅器23への電力供給をオンオフするスイッチ回路(図示せず)も含まれる。また、LTEモジュール22は、個々の回路部品からなるディスクリート回路に置き換えられてもよい。
送受切替スイッチ25は、バンドパスフィルタ26に接続された1つの共通端子、及び、電力増幅器23の出力端子と低雑音増幅器24の入力端子とに接続された2つの選択端子を有するSPDT(Single Pole Double Throw)型のスイッチである。送受切替スイッチ25は、RF信号処理回路11による制御の下で、電力増幅器23から出力された送信信号をバンドパスフィルタ26に入力する、及び、バンドパスフィルタ26から出力された受信信号を低雑音増幅器24に入力することを切り替えることで、送信と受信とを時分割で行う時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現する。送受切替スイッチ25は、例えば、複数のFETで構成される。なお、送受切替スイッチ25は、送信フィルタと受信フィルタとで構成されたデュプレクサに置き換えられてもよい。この場合には、送信と受信とを異なる周波数帯域で同時に行う周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)が実現される。
バンドパスフィルタ26は、E−UTRAで用いられる周波数帯域の信号を通過させるフィルタである。本実施の形態では、バンドパスフィルタ26は、E−UTRAで用いられる複数の周波数帯域(例えば、以下の表1に示される周波数帯域)のバンドパスフィルタの集まりであり、RF信号処理回路11によって選択された一つのバンドパスフィルタに対応する周波数帯域の信号を通過させる。バンドパスフィルタ26は、例えば、複数の弾性表面波フィルタ、及び、複数の弾性表面波フィルタの一つを選択して信号を通過させるスイッチ回路等で構成される。
Figure 2020205476
第2伝送経路30は、第1送信回路と同時に送信可能であって第1送信回路よりも小さい送信電力で送信する第2送信回路を含む伝送経路の一例である。本実施の形態では、第2伝送経路30は、NRによる送受信をする高周波回路であり、入力スイッチ31、NRモジュール32、アンテナスイッチ12の一つ(第2アンテナスイッチ12b)で構成される。なお、第2送信回路は、第2伝送経路30の構成要素のうち、入力スイッチ31と、NRモジュール32を構成する電力増幅器(PA)33、送受切替スイッチ35及びバンドパスフィルタ36と、アンテナスイッチ12の一つ(第2アンテナスイッチ12b)とで構成される送信用の回路に相当する。
入力スイッチ31は、NRモジュール32を構成する電力増幅器33の入力端子に接続された第2スイッチの一例であり、RF信号処理回路11による制御の下で、RF信号処理回路11が出力する送信信号の電力増幅器33への入力をオンオフする。入力スイッチ31は、例えば、FETで構成される。
NRモジュール32は、NRによる送受信をするための回路部品が集積されたモジュールであり、電力増幅器33、低雑音増幅器(LNA)34、送受切替スイッチ35、及び、バンドパスフィルタ36で構成される。電力増幅器33は、入力スイッチ31を介して入力される送信信号を電力増幅する回路であり、RF信号処理回路11による制御の下でゲインを変更する。低雑音増幅器34は、送受切替スイッチ35を介して入力される受信信号を低雑音で増幅する回路である。電力増幅器33及び低雑音増幅器34は、例えば、バイポーラトランジスタ及び/又はFET等で構成される。なお、NRモジュール32には、RF信号処理回路11による制御の下で、電源回路(図示せず)から電力増幅器33への電力供給をオンオフするスイッチ回路(図示せず)も含まれる。また、NRモジュール32は、個々の回路部品からなるディスクリート回路に置き換えられてもよい。
送受切替スイッチ35は、電力増幅器33の出力端子に接続された第2スイッチの一例であり、バンドパスフィルタ36に接続された1つの共通端子、及び、電力増幅器33の出力端子と低雑音増幅器34の入力端子とに接続された2つの選択端子を有するSPDT型のスイッチである。送受切替スイッチ35は、RF信号処理回路11による制御の下で、電力増幅器33から出力された送信信号をバンドパスフィルタ36に入力する、及び、バンドパスフィルタ36から出力された受信信号を低雑音増幅器34に入力することを切り替えることで、TDDを実現する。送受切替スイッチ35は、例えば、複数のFETで構成される。なお、送受切替スイッチ35は、送信フィルタと受信フィルタとで構成されたデュプレクサに置き換えられてもよい。この場合には、FDDが実現される。
バンドパスフィルタ36は、NRで用いられる周波数帯域の信号を通過させるフィルタである。本実施の形態では、バンドパスフィルタ36は、NRで定められた複数の周波数帯域(例えば、以下の表2に示される周波数帯域)のバンドパスフィルタの集まりであり、RF信号処理回路11によって選択された一つのバンドパスフィルタに対応する周波数帯域の信号を通過させる。バンドパスフィルタ36は、例えば、複数の弾性表面波フィルタ、及び、複数の弾性表面波フィルタの一つを選択して信号を通過させるスイッチ回路等で構成される。
Figure 2020205476
また、第1伝送経路20のバンドパスフィルタ26と第2伝送経路30のバンドパスフィルタ36とについて、同時に使用されるバンドパスフィルタの周波数帯域の組み合わせは、例えば、B3−n3、B20−n28、B41−n41、B71−n71等である。
アンテナスイッチ12は、LTEモジュール22と第1アンテナ13aとの接続をオンオフするSPST(Single Pole Single Throw)型の第1アンテナスイッチ12a、及び、NRモジュール32と第2アンテナ13bとの接続をオンオフするSPST型の第2アンテナスイッチ12bを含む。第1アンテナスイッチ12aは、第1伝送経路20の一部を構成する。第2アンテナスイッチ12bは、第2伝送経路30の一部を構成し、第2送信回路とアンテナとの接続をオンオフする第1スイッチの一例である。アンテナスイッチ12は、RF信号処理回路11による制御の下で、第1アンテナスイッチ12a及び第2アンテナスイッチ12bのそれぞれに対して、独立して、オンオフを制御する。アンテナスイッチ12は、例えば、複数のFETで構成される。
第1アンテナ13aは、E−UTRAによる送受信に適したアンテナ素子で構成される。
第2アンテナ13bは、NRによる送受信に適したアンテナ素子で構成される。
RF信号処理回路(RFIC)11は、ベースバンド信号を変調することによって得られた高周波の送信信号を第1伝送経路20及び第2伝送経路30に供給する信号源として機能したり、第1伝送経路20及び第2伝送経路30で処理された高周波の受信信号を受け取って復調する受信回路として機能したり、第1伝送経路20及び第2伝送経路30を制御する制御回路として機能したりする。
より詳しくは、RF信号処理回路11は、制御回路として、端末装置がEN−DCの動作モードにあるときに、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について、相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさない場合、基本的に、第1送信回路及び第2送信回路の電力増幅器23及び33のゲインを低下させることで、第1送信回路及び第2送信回路の送信電力を一律に所定値だけ低下させる制御をする。ただし、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる送信回路については、RF信号処理回路11は、その送信回路を送信停止状態にする制御を行う。ここで、閾値は、送信回路ごとに送信電力の下限値として予め定められた規定値である。また、送信停止状態とは、送信信号がアンテナに供給されないこと、つまり、送信用の電波が輻射されない状態をいう。送信停止状態においては、受信動作は、動作状態のままであってもよいし、あるいは、停止状態になってもよい。
具体的には、第1送信回路を送信停止状態にする制御には、第1アンテナスイッチ12aをオフにすること、入力スイッチ21をオフにすること、送受切替スイッチ25によって電力増幅器23の出力端子とバンドパスフィルタ26との接続をオフにすること、電力増幅器23への電力供給をオフにすること、及び、RF信号処理回路11が第1送信回路への送信信号の供給をオフにすることの少なくとも一つが含まれる。いずれの制御を採用するかは、例えば、端末装置が備えるシステムプロセッサ(図示せず)がユーザからの指示に従ってRF信号処理回路11に対して指定することで決定される。
また、第2送信回路を送信停止状態にする制御には、第2アンテナスイッチ12bをオフにすること、入力スイッチ31をオフにすること、送受切替スイッチ35によって電力増幅器33の出力端子とバンドパスフィルタ36との接続をオフにすること、電力増幅器33への電力供給をオフにすること、及び、RF信号処理回路11が第2送信回路への送信信号の供給をオフにすることの少なくとも一つが含まれる。いずれの制御を採用するかは、例えば、端末装置が備えるシステムプロセッサ(図示せず)がユーザからの指示に従ってRF信号処理回路11に対して指定することで決定される。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る通信回路10の動作について説明する。
図2は、本実施の形態に係る通信回路10の動作を示すフローチャートである。ここでは、EN−DCにおけるRF信号処理回路11による制御の手順(つまり、通信回路10の制御方法)が示されている。
いま、通信回路10を備える端末装置は、EN−DCの動作モードになり、第1伝送経路20による送信(つまり、第1送信回路による送信)と第2伝送経路30による送信(つまり、第2送信回路による送信)とを同時に行うことが可能な状態にあるとする。
RF信号処理回路11は、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について、相互変調歪によるスプリアスの規格を満たすか否かを判断する(S10)。具体的には、RF信号処理回路11は、第1アンテナ13a及び第2アンテナ13bそれぞれの直下に設けられたカップラー(図示せず)を用いて、あるいは/及び、低雑音増幅器24及び34を介して入力されるスプリアスの帯域の信号の強度から、相互変調歪によるスプリアスの成分量を検知し、検知した成分量が規格で定められた値以下であるか否かを判断する。
その結果、第1送信回路及び第2送信回路の両方について相互変調歪によるスプリアスの規格を満たす場合には(S10でYes)、RF信号処理回路11は、ステップS10の判断を繰り返す。
一方、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によるスプリアスの規格を満たさないと判断した場合は(S10でNo)、RF信号処理回路11は、第1送信回路及び第2送信回路のそれぞれについて、以下の処理を繰り返す(S11a〜S11b)。
つまり、RF信号処理回路11は、現在の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力がその送信回路の閾値以下となるか否かを判断する(S12)。
その結果、現在の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下になると判断した場合は(S12でYes)、RF信号処理回路11は、その送信回路を送信停止状態にする制御を行う(S13)。具体的には、第1送信回路を送信停止状態にする場合には、RF信号処理回路11は、第1アンテナスイッチ12aをオフにすること、入力スイッチ21をオフにすること、送受切替スイッチ25によって電力増幅器23の出力端子とバンドパスフィルタ26との接続をオフにすること、電力増幅器23への電力供給をオフにすること、及び、RF信号処理回路11が第1送信回路への送信信号の供給をオフにすることの少なくとも一つを実行する。また、第2送信回路を送信停止状態にする場合には、RF信号処理回路11は、第2アンテナスイッチ12bをオフにすること、入力スイッチ31をオフにすること、送受切替スイッチ35によって電力増幅器33の出力端子とバンドパスフィルタ36との接続をオフにすること、電力増幅器33への電力供給をオフにすること、及び、RF信号処理回路11が第2送信回路への送信信号の供給をオフにすることの少なくとも一つを実行する。
一方、現在の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下にはならない(つまり、閾値よりも大きい)と判断した場合は(S12でNo)、RF信号処理回路11は、送信電力を所定値だけ低下させる制御を行う(S14)。具体的には、第1送信回路の送信電力を所定値だけ低下させる場合には、RF信号処理回路11は、第1送信回路の電力増幅器23のゲインを所定値だけ低下させる。また、第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させる場合には、RF信号処理回路11は、第2送信回路の電力増幅器33のゲインを所定値だけ低下させる。
以上の処理により、端末装置がEN−DCの動作モードにあるときに、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさないために第1送信回路及び第2送信回路の送信電力を一律に所定値だけ低下させる制御をする際に、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる送信回路については、その送信回路が送信停止状態になる。よって、送信電力を所定値だけ低下させた送信回路が下限値を下回った状態で送信することが回避され、相互変調歪によるスプリアスの規格を満たす伝送が可能となる。
なお、本実施の形態では、ステップS10の判断、及び、ステップS12〜S14の処理は、第1送信回路及び第2送信回路の両方を対象として行われたが、これに限られず、第1送信回路及び第2送信回路の一方だけを対象として行われてもよい。例えば、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となり得る送信回路が、より小さい送信電力で送信する第2送信回路だけに限られることが予め分かっている場合等のケースでは、ステップS10の判断、及び、ステップS12〜S14の処理は、第2送信回路だけを対象として行われてもよい。
以上のように、本実施の形態に係る通信回路10は、第1送信回路を含む第1伝送経路20と、第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路を含む第2伝送経路30とを備え、第2送信回路は、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、送信停止状態になる。
これにより、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさないために第1送信回路及び第2送信回路の送信電力を一律に所定値だけ低下させる制御をする際に、第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、第2送信回路が送信停止状態になる。よって、送信電力を所定値だけ低下させた送信回路が下限値を下回った状態で送信することが回避され、かつ、第1送信回路及び第2送信回路の送信電力が一律に少なくとも所定値だけ低下させた状態となるので、相互変調歪によるスプリアスの規格を遵守することができる。
ここで、第2送信回路は、第2送信回路と第2アンテナ13bとの接続をオンオフする第2アンテナスイッチ12bを有し、第2アンテナスイッチ12bをオフにすることで、送信停止状態になる。これにより、第2送信回路と第2アンテナ13bとの接続がオフされるので、確実に第2送信回路が送信停止状態になる。
また、第2送信回路は、電力増幅器33と、電力増幅器33の入力端子に接続された入力スイッチ31及び電力増幅器33の出力端子に接続された送受切替スイッチ35とを有し、入力スイッチ31をオフ、又は、送受切替スイッチ35によって電力増幅器33の出力端子とその後段の回路との接続をオフにする。これにより、電力増幅器33が第2送信回路から切り離されるので、確実に第2送信回路が送信停止状態になる。
また、第2送信回路は、電力増幅器33を有し、電力増幅器33への電力供給をオフにすることで、送信停止状態になる。これにより、電力増幅器33への電力供給がオフになるので、第2送信回路の送信動作が停止して送信停止状態になるとともに、送信停止状態における第2送信回路での消費電力が抑制される。
また、通信回路10は、第2送信回路に送信信号を供給する信号源としてのRF信号処理回路11を備え、RF信号処理回路11が第2送信回路への送信信号の供給をオフにすることで、第2送信回路が送信停止状態になる。これにより、第2送信回路に入力される送信信号がなくなるので、確実に第2送信回路が送信停止状態になる。
また、通信回路10は、低下後の送信電力が閾値以下となる場合は、第2送信回路を送信停止状態にする制御を行う制御回路としてRF信号処理回路11を備える。そして、制御回路は、第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた場合の低下後の送信電力を算出し、算出した低下後の送信電力が閾値以下になるか否かを判断し、低下後の送信電力が閾値以下になると判断した場合に、第2送信回路を送信停止状態にする制御を行う。これにより、制御回路の下で、送信電力を所定値だけ低下させた送信回路が下限値を下回った状態で送信することが回避される。
また、第2送信回路は、第1送信回路よりも小さい送信電力で送信する回路である。これにより、例えば、第1送信回路で、より送信電力の大きいE−UTRAでの送信を行い、第2送信回路で、より送信電力の小さいNRでの送信を行った場合に、EN−DCにおいて相互変調歪によるスプリアスの規格が遵守される。
また、第1送信回路及び第2送信回路の一方は、第4世代移動通信システムに従って送信を行う回路であり、第2送信回路及び第2送信回路の他方は、第5世代移動通信システムに従って送信を行う回路である。具体的には、第1送信回路及び第2送信回路の一方は、E−UTRAに従って送信を行う回路であり、第2送信回路及び第2送信回路の他方は、NRに従って送信を行う回路である。
これにより、例えば、第1送信回路でE−UTRAでの送信を行い、第2送信回路でNRでの送信を行った場合に、EN−DCにおいて相互変調歪によるスプリアスの規格が遵守される。
また、本実施の形態に係る通信回路10の制御方法は、第1送信回路と、第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備える通信回路10の制御方法であって、第2送信回路について、送信電力を所定値だけ低下させた場合の低下後の送信電力を算出し、算出した低下後の送信電力が閾値以下になるか否かを判断するステップ(S12)と、低下後の送信電力が閾値以下になると判断した場合に(S12でYes)、第2送信回路を送信停止状態にする制御を行うステップ(S13)とを含む。
これにより、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさないために第1送信回路及び第2送信回路の送信電力を一律に所定値だけ低下させる制御をする際に、第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、第2送信回路が送信停止状態になる。よって、送信電力を所定値だけ低下させた送信回路が下限値を下回った状態で送信することが回避され、かつ、第1送信回路及び第2送信回路の送信電力が一律に少なくとも所定値だけ低下させた状態となるので、相互変調歪によるスプリアスの規格が遵守される。
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1に係る通信回路について説明する。
本変形例に係る通信回路は、基本的に、RF信号処理回路11の制御回路としての機能を除いて、上記実施の形態に係る通信回路10と同じ構成を備える。
本変形例では、RF信号処理回路11は、制御回路として、端末装置がEN−DCの動作モードにあるときに、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について、相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさない場合、基本的に、第1送信回路及び第2送信回路の電力増幅器23及び33のゲインを低下させることで、第1送信回路及び第2送信回路の送信電力を一律に所定値だけ低下させる制御をする。ただし、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる送信回路については、RF信号処理回路11は、その送信回路が閾値よりも大きい送信電力で送信できるようにする制御を行う。具体的には、RF信号処理回路11は、例えば、より送信電力が小さい第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合には、第1送信回路に対して送信電力を所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信させ、かつ、第2送信回路に対して閾値よりも大きい送信電力で送信させるための制御を行う。
図3は、本変形例に係る通信回路の動作を示すフローチャートである。ここでは、EN−DCにおけるRF信号処理回路11による制御の手順(つまり、通信回路の制御方法)が示されている。
いま、通信回路を備える端末装置は、EN−DCの動作モードになり、第1伝送経路20による送信(つまり、第1送信回路による送信)と第2伝送経路30による送信(つまり、第2送信回路による送信)とを同時に行うことが可能な状態にあるとする。
RF信号処理回路11は、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について、相互変調歪によるスプリアスの規格を満たすか否かを判断する(S10)。このステップS10及びこのステップS10で「Yes」と判断された場合の処理は、上記実施の形態と同様である。
ステップS10において、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によるスプリアスの規格を満たさないと判断した場合は(S10でNo)、RF信号処理回路11は、続いて、第1送信回路及び第2送信回路の一方(つまり、一方の送信回路)について、現在の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力がその送信回路の閾値以下となるか否かを判断する(S12a)。
その結果、現在の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下になると判断した場合は(S12でYes)、RF信号処理回路11は、まず、他方の送信回路の送信電力を所定値よりも大きな値だけ低下させる制御をする(S13a)。具体的には、RF信号処理回路11は、他方の送信回路の電力増幅器のゲインを低下させること、及び、RF信号処理回路11が他方の送信回路に供給する送信信号の電力を低下させることの少なくとも一つを実行する。
続いて、RF信号処理回路11は、一方の送信回路を上記ステップ12aで用いた閾値よりも大きな送信電力で送信させるように一方の送信回路の送信電力を変更する制御をする(S13b)。具体的には、RF信号処理回路11は、一方の送信回路が上記閾値の送信電力で送信する場合よりも、一方の送信回路の電力増幅器のゲインを増加させること、及び、RF信号処理回路11が一方の送信回路に供給する送信信号の電力を増加させることの少なくとも一つを実行する。
なお、このステップS13bに先立ち、他方の送信回路の送信電力を所定値よりも大きな値だけ低下させる制御をしているので(S13a)、このステップS13bにおいて一方の送信回路の送信電力を増加させる変更をしても、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によるスプリアスの規格を満たさなくなることが回避される。
一方、ステップ12aにおいて、第1送信回路及び第2送信回路の両方について、現在の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下とならないと判断した場合には(S12aでNo)、RF信号処理回路11は、規格に従って、第1送信回路及び第2送信回路の両方について、送信電力を所定値だけ低下させる制御を行う(S14a)。具体的には、RF信号処理回路11は、第1送信回路の電力増幅器23のゲインを所定値だけ低下させ、第2送信回路の電力増幅器33のゲインを所定値だけ低下させる。
以上の処理により、端末装置がEN−DCの動作モードにあるときに、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさないために第1送信回路及び第2送信回路の送信電力を一律に所定値だけ低下させる制御をする際に、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる送信回路については、閾値よりも大きな送信電力で送信できるように制御される。よって、送信電力を所定値だけ低下させた送信回路が下限値を下回った状態で送信することが回避され、相互変調歪によるスプリアスの規格を満たす伝送が可能となる。
なお、本変形例において、ステップ12aにおいて、第1送信回路及び第2送信回路の両方について現在の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となると判断された場合、及び、ステップS13aにおいて他方の送信回路の送信電力を所定値よりも大きな値だけ低下させたために他方の送信回路の送信電力が閾値以下となる場合には、上記実施の形態のように、他方の送信回路を送信停止状態にしてもよい。
以上のように、本変形例に係る通信回路は、第1送信回路を含む第1伝送経路20と、第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路を含む第2伝送経路30とを備え、第2送信回路は、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、第1送信回路は、送信電力を所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信し、かつ、第2送信回路は、閾値よりも大きい送信電力で送信する。
これにより、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさないために第1送信回路及び第2送信回路の送信電力を一律に所定値だけ低下させる制御をする際に、第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、第1送信回路は送信電力を所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信し、かつ、第2送信回路は閾値よりも大きい送信電力で送信する。よって、送信電力を所定値だけ低下させた送信回路が下限値を下回った状態で送信することが回避され、かつ、第1送信回路及び第2送信回路の送信電力が一律に少なくとも所定値だけ低下させた状態となるので、相互変調歪によるスプリアスの規格を遵守することができる。
ここで、第2送信回路は、電力増幅器33を有し、第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、電力増幅器33のゲインを増加させる。これにより、第2送信回路の電力増幅器33のゲインが増加するので、確実に第2送信回路は閾値よりも大きい送信電力で送信することができる。
また、通信回路は、さらに、第1送信回路及び第2送信回路に送信信号を供給する信号源としてのRF信号処理回路11を備え、信号源は、第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、第2送信回路に供給する送信信号の電力を増加させる。これにより、第2送信回路に供給する送信信号の電力が増加するので、確実に第2送信回路は閾値よりも大きい送信電力で送信することができる。
また、通信回路は、さらに、第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、第1送信回路に対して送信電力を所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信させ、かつ、第2送信回路に対して閾値よりも大きい送信電力で送信させるための制御を行う制御回路としてRF信号処理回路11を備える。これにより、制御回路の下で、送信電力を所定値だけ低下させた送信回路が下限値を下回った状態で送信することが回避される。
また、本変形例に係る通信回路の制御方法は、第1送信回路と、第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備える通信回路の制御方法であって、第2送信回路について、送信電力を所定値だけ低下させた場合の低下後の送信電力を算出し、算出した低下後の送信電力が閾値以下になるか否かを判断するステップ(S12a)と、低下後の送信電力が閾値以下になると判断した場合に(S12aでYes)、第1送信回路に対して送信電力を所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信させ(S13a)、かつ、第2送信回路に対して閾値よりも大きい送信電力で送信させるための制御を行う(S13b)ステップとを含む。
これにより、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさないために第1送信回路及び第2送信回路の送信電力を一律に所定値だけ低下させる制御をする際に、第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、第1送信回路は送信電力を所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信し、かつ、第2送信回路は閾値よりも大きい送信電力で送信する。よって、送信電力を所定値だけ低下させた送信回路が下限値を下回った状態で送信することが回避され、かつ、第1送信回路及び第2送信回路の送信電力が一律に少なくとも所定値だけ低下させた状態となるので、相互変調歪によるスプリアスの規格を遵守することができる。
(変形例2)
次に、上記実施の形態の変形例2に係る通信回路について説明する。
図4は、実施の形態の変形例2に係る通信回路10aのブロック図である。本変形例に係る通信回路10aは、上記実施の形態に係る通信回路10における送受切替スイッチ35及びバンドパスフィルタ36をデュプレクサ37に置き換え、さらにベースバンド信号処理回路(BBIC)14を追加した構成を備える。
ベースバンド信号処理回路14は、画像信号及び音声信号等のベースバンド信号を処理する回路であり、ベースバンド信号を送信信号としてRF信号処理回路11に供給したり、RF信号処理回路11から受信信号を受け取って信号処理をしたり、第1伝送経路20及び第2伝送経路30を制御する制御回路として機能したりする。つまり、上記実施の形態では、RF信号処理回路11が第1伝送経路20及び第2伝送経路30を送信停止状態にするための制御をしたが、本変形例では、RF信号処理回路11に代わり、ベースバンド信号処理回路14が、第1伝送経路20及び第2伝送経路30を送信停止状態にするための制御をする。
デュプレクサ37は、上記実施の形態における送受切替スイッチ35及びバンドパスフィルタ36に代わる部品であり、送信フィルタ37aと受信フィルタ37bとで構成されている。デュプレクサ37は、例えば、複数の弾性表面波フィルタで構成される。送信フィルタ37aは、NRで用いられるアップリンクの周波数帯域の信号を通過させるバンドパスフィルタであり、入力端子が電力増幅器33の出力端子に接続され、出力端子がデュプレクサ37の共通端子を介して第2アンテナスイッチ12bに接続されている。受信フィルタ37bは、NRで用いられるダウンリンクの周波数帯域の信号を通過させるバンドパスフィルタであり、入力端子がデュプレクサ37の共通端子を介して第2アンテナスイッチ12bに接続され、出力端子が低雑音増幅器34の入力端子に接続されている。このデュプレクサ37により、第2伝送経路30については、TDDが行われた上記実施の形態と異なり、送信と受信とを異なる周波数帯域で同時に行うFDDが実現される。
以上のように、本変形例に係る通信回路は、上記実施の形態におけるRF信号処理回路11に代わり、ベースバンド信号処理回路14が、第1伝送経路20及び第2伝送経路30を送信停止状態にするための制御をする。これにより、上記実施の形態と同様の処理が実現され、上記実施の形態と同様の効果が発揮される。さらに、RF信号処理回路11が制御回路としての機能を備える必要がないために、上記実施の形態に比べ、RF信号処理回路11が簡素化される。
また、本変形例では、上記実施の形態における送受切替スイッチ35及びバンドパスフィルタ36に代わり、デュプレクサ37が設けられているので、FDDが実現され、かつ、上記実施の形態で必要とされた送受切替スイッチ35に対する複雑な制御が不要になる。
なお、本変形例では、ベースバンド信号処理回路14は、上記実施の形態におけるRF信号処理回路11の制御回路としての機能を有したが、これに代えて、あるいは、これに加えて、上記変形例1におけるRF信号処理回路11の制御回路としての機能を有してもよい。つまり、端末装置がEN−DCの動作モードにあるときに、ベースバンド信号処理回路14が、第1送信回路及び第2送信回路の少なくとも一方について相互変調歪によってスプリアスの規格を満たさないために第1送信回路及び第2送信回路の送信電力を一律に所定値だけ低下させる制御をする際に、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる送信回路については、閾値よりも大きな送信電力で送信できるように制御してもよい。
また、本変形例では、第2伝送経路30の送受切替スイッチ35及びバンドパスフィルタ36に代わってデュプレクサ37が設けられたが、これに代わり、あるいは、これに加えて、第1伝送経路20の送受切替スイッチ25及びバンドパスフィルタ26に代わってデュプレクサが設けられてもよい。これにより、E−UTRAによる伝送を行う第1伝送経路20について、FDDが実現され、かつ、上記実施の形態で必要とされた送受切替スイッチ25に対する複雑な制御が不要になる。
以上、本発明に係る通信回路及び通信回路の制御方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、実施の形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、通信回路10は、送信だけでなく、受信も行ったが、送信だけを行う回路であってもよい。さらに、第1伝送経路20及び第2伝送経路30は、それぞれ、E−UTRA及びNRによる送受信を行ったが、それ以外の移動通信システムによる送受信を行ってもよい。本発明は、あらゆる種類の2種類の移動通信システムによる送信を同時に行うDCに適用することができる。
また、本発明に係る通信回路の制御方法は、制御方法に含まれるステップをプロセッサに実行させるためのプログラム、プログラムを格納したCD−ROM等の非一時的な記録媒体として実現してもよい。
本発明は、同時に送信可能な2つの送信回路を有する通信回路として、特に、EN−DCにおける規格を遵守した通信を行うことができる通信回路として、例えば、携帯電話等の通信機器に利用できる。
10、10a 通信回路
11 RF信号処理回路(RFIC)
12 アンテナスイッチ
12a 第1アンテナスイッチ
12b 第2アンテナスイッチ
13a 第1アンテナ
13b 第2アンテナ
14 ベースバンド信号処理回路(BBIC)
20 第1伝送経路
21、31 入力スイッチ
22 LTEモジュール
23、33 電力増幅器(PA)
24、34 低雑音増幅器(LNA)
25、35 送受切替スイッチ
26、36 バンドパスフィルタ
30 第2伝送経路
32 NRモジュール
37 デュプレクサ
37a 送信フィルタ
37b 受信フィルタ

Claims (16)

  1. 第1送信回路と、
    前記第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備え、
    前記第2送信回路は、送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、送信停止状態になる
    通信回路。
  2. 前記第2送信回路は、
    前記第2送信回路とアンテナとの接続をオンオフする第1スイッチを有し、
    前記第1スイッチをオフにすることで、前記送信停止状態になる
    請求項1記載の通信回路。
  3. 前記第2送信回路は、
    電力増幅器と、
    前記電力増幅器の入力端子又は出力端子に接続された第2スイッチとを有し、
    前記第2スイッチをオフにすることで、前記送信停止状態になる
    請求項1記載の通信回路。
  4. 前記第2送信回路は、電力増幅器を有し、前記電力増幅器への電力供給をオフにすることで、前記送信停止状態になる
    請求項1記載の通信回路。
  5. さらに、前記第2送信回路に送信信号を供給する信号源を備え、
    前記信号源が前記第2送信回路への前記送信信号の供給をオフにすることで、前記第2送信回路が前記送信停止状態になる
    請求項1記載の通信回路。
  6. さらに、前記低下後の送信電力が前記閾値以下となる場合は、前記第2送信回路を前記送信停止状態にする制御を行う制御回路を備える
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の通信回路。
  7. 第1送信回路と、
    前記第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備え、
    前記第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、前記第1送信回路は、送信電力を前記所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信し、かつ、前記第2送信回路は、前記閾値よりも大きい送信電力で送信する
    通信回路。
  8. 前記第2送信回路は、電力増幅器を有し、前記第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、前記電力増幅器のゲインを増加させる
    請求項7記載の通信回路。
  9. さらに、前記第1送信回路及び前記第2送信回路に送信信号を供給する信号源を備え、
    前記信号源は、前記第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、前記第2送信回路に供給する前記送信信号の電力を増加させる
    請求項7記載の通信回路。
  10. さらに、前記第2送信回路の送信電力を所定値だけ低下させた後の送信電力が閾値以下となる場合は、前記第1送信回路に対して送信電力を前記所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信させ、かつ、前記第2送信回路に対して前記閾値よりも大きい送信電力で送信させるための制御を行う制御回路を備える
    請求項7〜9のいずれか1項に記載の通信回路。
  11. 前記制御回路は、前記第2送信回路の送信電力を前記所定値だけ低下させた場合の前記低下後の送信電力を算出し、算出した前記低下後の送信電力が前記閾値以下になるか否かを判断し、前記低下後の送信電力が前記閾値以下になると判断した場合に、前記制御を行う
    請求項6又は10記載の通信回路。
  12. 前記第2送信回路は、前記第1送信回路よりも小さい送信電力で送信する回路である
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の通信回路。
  13. 前記第1送信回路及び前記第2送信回路の一方は、第4世代移動通信システムに従って送信を行う回路であり、
    前記第1送信回路及び前記第2送信回路の他方は、第5世代移動通信システムに従って送信を行う回路である
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の通信回路。
  14. 前記第1送信回路及び前記第2送信回路の一方は、E−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)に従って送信を行う回路であり、
    前記第1送信回路及び前記第2送信回路の他方は、NR(New Radio)に従って送信を行う回路である
    請求項13記載の通信回路。
  15. 第1送信回路と、前記第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備える通信回路の制御方法であって、
    前記第2送信回路について、送信電力を所定値だけ低下させた場合の低下後の送信電力を算出するステップと、
    算出した前記低下後の送信電力が閾値以下になるか否かを判断するステップと、
    前記低下後の送信電力が前記閾値以下になると判断した場合に、前記第2送信回路を送信停止状態にする制御を行うステップと
    を含む通信回路の制御方法。
  16. 第1送信回路と、前記第1送信回路と同時に送信可能な第2送信回路とを備える通信回路の制御方法であって、
    前記第2送信回路について、送信電力を所定値だけ低下させた場合の低下後の送信電力を算出するステップと、
    算出した前記低下後の送信電力が閾値以下になるか否かを判断するステップと、
    前記低下後の送信電力が前記閾値以下になると判断した場合に、前記第1送信回路に対して送信電力を前記所定値よりも大きな値だけ低下させた状態で送信させ、かつ、前記第2送信回路に対して前記閾値よりも大きい送信電力で送信させるための制御を行うステップと
    を含む通信回路の制御方法。
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