JP2020202835A - 肌保湿用食品組成物及び肌保湿用食品組成物の摂取方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】γ−オリザノールを経口摂取することで、肌の保湿効果を得ることが可能な肌保湿用食品組成物及び肌保湿用食品組成物の摂取方法の提供。【解決手段】米糠由来物のγ−オリザノールを有効成分として含有する肌保湿用食品組成物。米糠由来物が、脱脂米糠である、肌保湿用食品組成物。米糠由来物のγ−オリザノールを有効成分として含有する肌保湿用食品組成物を、1日1回以上経口摂取することを1週間以上継続する、肌保湿用食品組成物の摂取方法。【選択図】図2

Description

本発明は、肌保湿用食品組成物及び肌保湿用食品組成物の摂取方法に関する。
従来より、米糠の脂質に含有される、フェルラ酸とステロールとを縮合したエステル類のγ−オリザノールには、抗酸化作用、美肌効果、脂質異常症改善作用、抗炎症作用、自律神経の調整等の効能・効果があり、化粧品や医薬品としての利用が進んでいる。
例えば、特開2005−245419号公報(特許文献1)には、米糠、/米胚芽から、それぞれ別々に得られるビタミンE群、ステロイド類、スクワレン、γ−オリザノール、スフィンゴ脂質、フィンゴ糖脂質、精製米由来炭化水素油、レシチンの高濃度含有画分から選ばれる少なくとも3成分以上を配合する食品が開示されている。これにより、健康維持、成人病予防/老化防止を達成する、米を起源とする生理活性成分を、それぞれ高濃度にバランス良く配合した食品の製造に寄与するとしている。
又、特開2016−138046号公報(特許文献2)には、アシル化ステロール配糖体を2.7〜4.1質量%、γ−オリザノールを1.4〜2.1質量%、ステアロ・オレオ・レシチン換算で、リン脂質を18〜28質量%含有し、加水分解したときに、加水分解前の質量に対して20〜30質量%のリノール酸、24〜37質量%のオレイン酸、11〜17質量%のパルミチン酸、1.7〜2.6質量%の植物ステロールを含有する米糠抽出物を含有する皮膚外用剤が開示されている。これにより、血色が改善し、肌の明るさが増し、肌状態改善作用に優れる皮膚外用剤を提供することが出来るとしている。
又、特開2014−185088号公報(特許文献3)には、γ−オリザノールを含有する、脂肪細胞分化を抑制するための経口組成物が開示されている。これにより、脂肪細胞分化を抑制することができ、肥大脂肪細胞の増加を抑制し、小型脂肪細胞の存在比率を高めることによって、肥満を防止するとともに脂肪分解しやすい体質に改善して体重の減少を促すことができ、ダイエット用食品、美容食品、運動療法時向けの食品および肥満治療食などとして最適に用いることができるとしている。
特開2015−86153号公報(特許文献4)には、アシル化ステロール配糖体を2.7〜4.1質量%、γ−オリザノールを1.4〜2.1質量%含有する米糠抽出物を含むVLDL分泌抑制剤が開示されている。これにより、肥満の予防や治療、高脂血症の予防や治療、動脈硬化性疾患の予防や治療に使用可能としている。
特開2005−245419号公報 特開2016−138046号公報 特開2014−185088号公報 特開2015−86153号公報
従来より、米糠由来物のγ−オリザノールは、肌(皮膚)へ塗布することにより、美肌効果を得ることは知られているものの、γ−オリザノールを経口摂取することで、肌への有効な機能性があることは知られていない。
ここで、特許文献1に記載の技術では、米糠を含む3成分以上を配合した食品の摂取により、健康維持等を得ることが出来るものの、肌の保湿効果を得ることが出来ることは知られていない。特許文献2に記載の技術では、γ−オリザノールを含有する皮膚外用剤を皮膚に塗布することで、血色改善等を得ることが出来るものの、肌の保湿効果を得ることが出来ることは知られていない。特許文献3−4に記載の技術では、γ−オリザノールを含有する経口組成物を摂取することで、肌の保湿効果を得ることが出来ることは知られていない。
そこで、本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、経口摂取することで、肌の保湿効果を得ることが可能な肌保湿用食品組成物及び肌保湿用食品組成物の摂取方法を提供することを目的とする。
本発明に係る肌保湿用食品組成物は、米糠由来物のγ−オリザノールを有効成分として含有する肌保湿用食品組成物である。
本発明に係る肌保湿用食品組成物の摂取方法は、米糠由来物のγ−オリザノールを有効成分として含有する肌保湿用食品組成物を、1日1回以上経口摂取することを1週間以上継続する方法である。
本発明によれば、経口摂取することで、肌の保湿効果を得ることが可能となる。
被験者の背景因子の表である。 被験者の角層水分量の表である。 被験者の経表皮水分蒸散量の表である。 追加解析1における被験者の背景因子の表である。 追加解析1における被験者の角層水分量の表である。 追加解析1における被験者の経表皮水分蒸散量の表である。 追加解析2における被験者の背景因子の表である。 追加解析2における被験者の角層水分量の表である。 追加解析2における被験者の経表皮水分蒸散量の表である。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
従来より、米糠由来物のγ−オリザノールは、肌(皮膚)へ塗布することにより、美肌効果を得ることは知られているものの、γ−オリザノールを経口摂取することで、肌への有効な機能性があることは知られていない。
本発明者は、米糠由来物のγ−オリザノールの新たな機能性を探し求めていたところ、意外にも、米糠由来物のγ−オリザノールを経口摂取することで、肌の保湿効果が得られることを見出したため、後述する実施例に基づいて、本発明を完成させたのである。
即ち、本発明に係る肌保湿用食品組成物は、米糠由来物のγ−オリザノールを有効成分として含有する肌保湿用食品組成物である。これにより、経口摂取することで、肌の保湿効果を得ることが可能となる。
ここで、γ−オリザノールを含有する米糠由来物は、米糠から得られる物質であり、その種類に特に限定は無いが、例えば、脱脂米糠を挙げることが出来る。脱脂米糠は、米糠から米糠油を抽出した後の糠であり、例えば、米糠を圧搾する方法、米糠を有機溶媒抽出法により脱脂する方法等で得ることが出来る。
又、米糠由来物の形態に特に限定は無いが、例えば、脱脂米糠を粉砕・加熱乾燥することで得られた粉体でも良いし、米糠油の抽出後の糠の固液状の物体でも構わない。
又、米糠由来物を製造するための米糠は、玄米の精米で得られる物質であり、米糠の種類に特に限定は無いが、例えば、精米歩合90%程度までで得られる赤糠、85%程度までで得られる中糠、75%程度までで得られる白糠、更に精米を進めて得られる特上糠又は特白糠等を挙げることが出来る。
米糠由来物の濃度に特に限定は無いが、例えば、肌保湿用食品組成物の全体に対して1.0重量%〜10.0重量%の範囲内であれば好ましく、1.0重量%〜5.0重量%の範囲内であると、食品の味を米糠由来物の味で損なうことなく食品を摂取することが出来るので、好ましい。
ここで、米糠由来物に含有されるγ−オリザノールの含有量は、米糠由来物の濃度に応じて変動するものの、例えば、10mg〜100mgの範囲内であると好ましく、10mg〜50mgの範囲内であると更に好ましい。
又、米糠由来物は、有効成分のγ−オリザノールの他の成分を更に含有しても良い。他の成分として、例えば、トコフェノール、トコトリエノール、植物ステロール、フィチン酸、イノシトール、フェルラ酸、ビタミン類、ミネラル類等を挙げることが出来る。
肌保湿用食品組成物は、米糠由来物の他に、他の成分を含有しても構わない。他の成分には、例えば、ビタミン類、ミネラル類、各種植物体並びにその抽出物、精製物及び分画物、微生物並びにその増殖因子および微生物生産物、食物繊維並びにその酵素分解物、動物体並びにその抽出物、精製物、分解物及び生産物、各種オリゴ糖、脂質、各種タンパク質およびタンパク分解物等を挙げることが出来る。
肌保湿用食品組成物は、例えば、米糠由来物を飲料水に単に混合することで得ても良いし、米糠由来物を食品と混合することで得ても構わない。食品は、例えば、パン、麺類等の小麦粉加工食品、お粥、ご飯、炊き込みご飯等の米加工食品、ビスケット、ケーキ、ゼリー、チョコレート、せんべい、アイスクリーム等の菓子類、豆腐、納豆、豆乳、その加工食品等の大豆加工食品、ジュース、スムージー(凍らせた果物又は野菜等を使った、シャーベット状の飲み物)、味噌汁、青汁、スープ、グラノーラー等の液状食品、清涼飲料、果汁飲料、乳飲料、炭酸飲料等の飲料類、ヨーグルト、チーズ、バター、牛乳等の乳製品、醤油、ソース、味噌、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、ハム、ベーコン、ソーセージ等の蓄肉を含む加工食品、はんぺんやちくわ等の魚介肉を含む水産加工食品等、その他のハンバーグ等のお総菜等の流動食等を挙げることが出来る。
肌保湿用食品組成物を構成する米糠由来物を小分け包装にして、摂取対象者が食品を摂取する際に、小分け包装の米糠由来物を食品に混合して、肌保湿用食品組成物にして摂取しても良い。小分け包装の米糠由来物は、例えば、一般食品、特定保健用食品、栄養補助食品、機能性食品、老人用食品、サプリメント、菓子として提供することが出来る。
又、肌保湿用食品組成物の形態に特に限定は無いが、例えば、上述のように、食品の形態であっても良いし、肌保湿用食品組成物を、錠剤(糖衣錠などの被覆錠剤を含む)、カプセル剤(硬質カプセル剤、軟質カプセル剤を含む)、顆粒剤、散剤(粉末)、シロップ剤、腸溶剤、トローチ剤、ドリンク等の製剤形態(剤型)等に加工した形態であっても構わない。
肌保湿用食品組成物の経口摂取により得られる肌の保湿効果は、例えば、肌の角層水分量を増加させる効果を挙げることが出来る。肌の角層水分量は、例えば、市販の測定機を用いて、皮膚表面の静電容量を測定することで測定される。角層水分量の値が大きい程、肌の水分量が多く、肌の保湿が維持されていることを意味する。
又、肌保湿用食品組成物の経口摂取により得られる肌の保湿効果は、例えば、肌の経表皮水分蒸散量を減少させる効果を挙げることが出来る。肌の経表皮水分蒸散量は、例えば、市販の測定機を用いて、皮膚に当てられた2組の高感度温度・湿度センサーを通過する水分の温度差と湿度差を測定することで測定される。経表皮水分蒸散量の値が小さい程、肌からの水分の蒸散が抑えられ、肌の保湿が維持されていることを意味する。
保湿効果が得られる肌の部位に特に限定は無いが、例えば、頬、腕等を挙げることが出来る。
肌保湿用食品組成物の摂取頻度に特に限定は無いが、例えば、肌保湿用食品組成物を、1日1回以上経口摂取すると好ましく、1日1回〜3回の範囲内で経口摂取すると更に好ましい。
肌保湿用食品組成物の摂取期間に特に限定は無いが、例えば、摂取期間は、1週間以上であると好ましく、2週間以上であると更に好ましい。
肌保湿用食品組成物の摂取量に特に限定は無く、摂取対象者の年齢、性別、身長、体重、BMI、収縮期血圧、拡張期血圧、脈拍数等に応じて適宜設定されるが、例えば、摂取量は、0.01g/kg体重/日〜1.00g/kg体重/日の範囲内であると好ましく、0.05g/体重/日〜0.50g/kg体重/日の範囲内であると更に好ましい。
肌保湿用食品組成物の摂取対象者に特に限定は無く、男性でも女性でも構わないが、肌保湿が気になる女性であると好ましい。又、摂取対象者は、生活習慣が大きく変わらない方が好ましく、例えば、摂取前と継続摂取後とを比較して、体重が5%未満の摂取対象者であると好ましい。又、摂取対象者は、肌の乾燥がある方が好ましく、例えば、左頬等の肌の角層水分量が30a.u.未満の摂取対象者であると好ましく、50a.u.未満の摂取対象者であると更に好ましい。
肌保湿用食品組成物は、米糠由来物が天然物由来であることから、どのような形態で経口摂取したとしても、副作用の心配が少なく、安全に継続摂取することが出来る。
以下、実施例、比較例等によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
<実施例>
脱脂米糠を米糠由来物として5g用意し、その米糠由来物5gを飲料水200gに溶かして、米糠由来物の濃度を2.5重量%とした肌保湿用食品組成物を実施例として作製した。脱脂米糠は、粉砕・加熱乾燥することで得られた粉末である。
ここで、実施例の肌保湿用食品組成物に含有されるγ−オリザノールは、14.25mgであった。又、実施例の栄養成分は、エネルギーが18.1kcal、タンパク質が0.8g、脂質が0.9g、炭水化物が2.5g、糖質が1.0g、食物繊維が1.5g、食塩相当量が1.25mgであった。
<比較例>
セルロース、粉末油脂、乳清タンパク質、クチナシ色素(クチナシ色素2.5%、デキストリン97.5%)、乳清カルシウム、カカオ色素(カカオ色素95%、デキストリン5%)、ウコンエキス粉末を混合した粉末を5g用意し、その粉末5gを飲料水200gに溶かして、粉末の濃度を2.5重量%とした肌保湿用食品組成物を比較例として作製した。
ここで、比較例の肌保湿用食品組成物に含有されるγ−オリザノールは、0mgであった。比較例の肌保湿用食品組成物は、いわゆるプラセボである。又、比較例の栄養成分は、エネルギーが18.6kcal、タンパク質が0.8g、脂質が0.9g、炭水化物が2.6g、糖質が1.0g、食物繊維が1.5g、食塩相当量が0mgであった。尚、比較例の粉末の各成分は、比較例の肌保湿用食品組成物の各栄養成分が実施例の肌保湿用食品組成物の各栄養成分と同等になるように調整されている。
<評価方法>
年齢が30歳から49歳までの女性で、且つ、肌の乾燥を感じており、角層水分量の値が低めの女性を48人、被験者として集め、24人の被験者を実施例又は比較例の肌保湿用食品組成物の摂取のグループに、被験者の背景因子が不均衡とならないように無作為に割り当てた。
先ず、被験者の肌保湿を事前に評価するために、被験者の経表皮水分蒸散量、角層水分量を測定した。測定部位は左頬と左腕とした。左頬は、左目尻から下ろした鉛直線と鼻下限延長線の交点部分(基準点)を中心とする半径1cm程度の部位とした。左腕は、左前腕内側の、肘の内側から手首に向かって5cmの位置を中心とする部位とした。
測定の際、被験者に、肌測定部位を洗浄後、温度は20度±1度の範囲内、湿度は50%±5%に設定した恒温恒湿の環境室内で20分間程度、座位安静状態で待機させ、被験者の馴化を行った。その後、同環境室内で被験者の角層水分量(a.u.)、経表皮水分蒸散量(g/hm2)を測定した。
角層水分量は、市販の測定機(Corneometer CM825)のプローブを測定部位に当て、測定部位の皮膚表面の静電容量を測定することで、皮膚角質層内の水分量(a.u.)を測定した。いずれの測定部位も、仰臥位で基準点を中心に7回測定し、最大および最小の測定値を除いた5回の測定値を有効測定値とし、有効測定値の平均値を評価に用いた。
経表皮水分蒸散量は、市販の測定機(Tewameter TM300)のプローブを測定部位に当て、プローブの先端に配置されている2組の高感度温度・湿度センサーを通過する水分の温度差と湿度差を測定し、その値から蒸散量(g/hm2)を算出した。いずれの測定部位も、仰臥位で約1分間測定し、そのうちの連続する8回の測定値から、最大と最小の値を除いた6回の測定値を有効測定値とし、有効測定値の平均値を評価に用いた。
又、身長(cm)、体重(kg)、BMI(kg/m)、収縮期血圧(mmHg)、拡張期血圧(mmHg)、脈拍数(bpm)を測定し、被験者の背景因子としてまとめた。
次に、事前に角層水分量、経表皮水分蒸散量を測定した被験者に対し、自分の属するグループの実施例又は比較例の肌保湿用食品組成物を1日1回摂取させた。実施例又は比較例の肌保湿用食品組成物は、1回で飲み切るようにし、又、摂取し忘れても、翌日多く摂取しないようにした。摂取期間は8週間とした。ここで、被験者全員の平均体重は53.49kgであったため、実施例の肌保湿用食品組成物の摂取量は、0.09g/体重/日であった。
実施例又は比較例の肌保湿用食品組成物の摂取4週目と8週目に、被験者の角層水分量、経表皮水分蒸散量を、上述と同様の方法で測定した。測定日では、被験者は4時間以上の空腹状態で検査を行った。事前の角層水分量、経表皮水分蒸散量と、4週目又は8週目の角層水分量、経表皮水分蒸散量とを比較することで、被験者の肌保湿が改善したか否かを評価した。
<評価結果>
図1は、被験者の背景因子の表を示す。P群は、比較例の肌保湿用食品組成物を摂取した被験者のグループを示し、A群は、実施例の肌保湿用食品組成物を摂取した被験者のグループを示す。図1に示すように、P群とA群との間で不均衡はみられなかった。
図2は、被験者の角層水分量の表を示す。Pは、上述と同様に、比較例の肌保湿用食品組成物を摂取した被験者のグループを示し、Aは、実施例の肌保湿用食品組成物を摂取した被験者のグループを示す。角層水分量の数値の増加は、皮膚(角層)の水分量の増加を示す。又、変化量は、事前の測定値を基準として4週目又は8週目の測定値の変化量を示す。図2に示すように、測定部位が左頬の場合、実施例の角層水分量の変化量が、比較例のそれよりも増加しており、4週目よりも8週目で大きく増加していることが理解される。これにより、実施例の肌保湿用食品組成物は、継続的に摂取することで、被験者の左頬の角層水分量を増加させることが分かった。
図3は、被験者の経表皮水分蒸散量の表を示す。経表皮水分蒸散量の数値の減少は、皮膚から蒸散する水分量の減少を示す。図3に示すように、測定部位が左頬の場合、実施例の経表皮水分蒸散量の変化量が、比較例のそれよりも減少しており、4週目よりも8週目で大きく減少していることが理解される。又、測定部位が左腕の場合、実施例の経表皮水分蒸散量の変化量は、比較例のそれよりも減少しており、又、4週目よりも8週目で減少していることが理解される。これにより、実施例の肌保湿用食品組成物は、継続的に摂取することで、被験者の左頬と左腕の経表皮水分蒸散量を減少させることが分かった。
<追加解析1>
生活習慣が大きく変わらず、左頬の角層水分量が低い被験者を対象として追加解析1を実施した。ここで、「厚生労働省 栄養改善マニュアル」及び「総論 身体計測」を参考に、事前検査時と8週目検査時とを比較して、体重が5%以上変化(増減)した被験者は「生活習慣が大きく変わった」と推測して、その被験者を追加解析1から除外した。又、左頬の角層水分量の基準値は、Courage+Khazaka electronic GmbH社の資料及び日本看護協会認定看護師制度委員会創傷ケア基準検討会編スキンケアガイダンスを参考に、肌の乾燥程度が「大変乾燥」に該当する50a.u.未満の被験者を追加解析1の対象とした。従って、追加解析1では、事前検査時から8週目検査時と比較して、体重の変化率が±5%未満で、且つ、左頬の角層水分量が50a.u.未満の被験者を選定した。この際、実施例の肌保湿用食品組成物を摂取する被験者数は17名、比較例の肌保湿用食品組成物を摂取する被験者数は、14名となった。
図4は、追加解析1における被験者の背景因子の表を示す。図4に示すように、P群とA群との間で不均衡はみられなかった。
追加解析1では、選定前の被験者の評価結果のうち、選定後の被験者の評価結果を限定して、測定値と変化量を再計算することで、生活習慣が大きく変わらず、肌の角層水分量が低い被験者における実施例の肌保湿用食品組成物の摂取効果を検討した。
図5は、追加解析1における被験者の角層水分量の表を示す。図5に示すように、測定部位が左頬の場合、実施例の角層水分量の変化量が、摂取期間が4週目、8週目と長くなるに従い、比較例のそれの2倍以上も増加していることが理解される。又、実施例の角層水分量の変化量は、4週目で、比較例のそれと比較して優位に増加(改善)していた。これにより、実施例の肌保湿用食品組成物は、継続的に摂取することで、肌が「大変乾燥」する被験者の左頬の角層水分量を増加させることが分かった。
図6は、追加解析1における被験者の経表皮水分蒸散量の表を示す。図6に示すように、測定部位が左頬の場合、実施例の経表皮水分蒸散量の変化量が、摂取期間が4週目、8週目と長くなるに従い、比較例のそれの2倍以上も減少していることが理解される。更に、実施例の経表皮水分蒸散量の変化量は、8週目で、比較例のそれと比較して優位に減少(改善)していた。又、測定部位が左腕の場合、実施例の経表皮水分蒸散量の変化量は、摂取期間が4週目、8週目と長くなるに従い、比較例のそれの2倍以上も減少していることが理解される。これにより、実施例の肌保湿用食品組成物は、継続的に摂取することで、肌が「大変乾燥」する被験者の左頬と左腕の経表皮水分蒸散量を減少させることが分かった。
<追加解析2>
生活習慣が大きく変わらず、左腕の角層水分量が低い被験者を対象として追加解析2を実施した。ここで、左腕の角層水分量の基準値は、同様に、Courage+Khazaka electronic GmbH社の資料及び日本看護協会認定看護師制度委員会創傷ケア基準検討会編スキンケアガイダンスを参考に、肌の乾燥程度が「乾燥」に該当する30a.u.未満の被験者を追加解析2の対象とした。従って、事前検査時から8週目検査時と比較して、体重の変化率が±5%未満で、且つ、左腕の角層水分量が30a.u.未満の被験者を選定した。この際、実施例の肌保湿用食品組成物を摂取する被験者数は20名、比較例の肌保湿用食品組成物を摂取する被験者数は、17名となった。
図7は、追加解析2における被験者の背景因子の表を示す。図7に示すように、P群とA群との間で不均衡はみられなかった。
追加解析2では、選定前の被験者の評価結果のうち、選定後の被験者の評価結果を限定して、測定値と変化量を再計算することで、生活習慣が大きく変わらず、肌の角層水分量が低い被験者における実施例の肌保湿用食品組成物の摂取効果を検討した。追加解析2は、追加解析1と比較して、肌の乾燥を判断する測定部位が異なる。
図8は、追加解析2における被験者の角層水分量の表を示す。図8に示すように、測定部位が左頬の場合、実施例の角層水分量の変化量が、摂取期間が4週目、8週目と長くなるに従い、比較例のそれと比較して顕著に増加していることが理解される。又、実施例の角層水分量の変化量は、4週目で、比較例のそれと比較して優位に増加(改善)していた。又、測定部位が左腕の場合であっても、実施例の角層水分量の変化量は、比較例のそれと比較して増加していることが理解される。これにより、実施例の肌保湿用食品組成物は、継続的に摂取することで、肌が「乾燥」する被験者の左頬と左腕の角層水分量を増加させることが分かった。
図9は、追加解析2における被験者の経表皮水分蒸散量の表を示す。図9に示すように、測定部位が左頬の場合、実施例の経表皮水分蒸散量の変化量が、摂取期間が4週目、8週目と長くなるに従い、比較例のそれと比較して顕著に減少していることが理解される。又、測定部位が左腕の場合、実施例の経表皮水分蒸散量の変化量は、摂取期間が4週目、8週目と長くなるに従い、比較例のそれの4倍以上も減少していることが理解される。これにより、実施例の肌保湿用食品組成物は、継続的に摂取することで、肌が「乾燥」する被験者の左頬と左腕の経表皮水分蒸散量を減少させることが分かった。
従って、年齢が30歳から49歳までの肌の乾燥が気になる女性に対して、実施例の肌保湿用食品組成物を経口摂取することで、肌の水分量を増加させ、皮膚のバリア機能を亢進させることが分かった。
以上のように、本発明に係る肌保湿用食品組成物及び肌保湿用食品組成物の摂取方法は、飲料類に限らず、炭水化物含有飲料品、洋菓子類、和菓子類、ゼリー、冷菓、氷菓、加工品、調味料等のあらゆる飲食品に有用であり、経口摂取することで、肌の保湿効果を得ることが可能な肌保湿用食品組成物及び肌保湿用食品組成物の摂取方法として有効である。

Claims (4)

  1. 米糠由来物のγ−オリザノールを有効成分として含有する肌保湿用食品組成物。
  2. 前記米糠由来物が、脱脂米糠である、
    請求項1に記載の肌保湿用食品組成物。
  3. 前記肌保湿用食品組成物を経口摂取することで、肌の角層水分量を増加させる、
    請求項1又は2に記載の肌保湿用食品組成物。
  4. 米糠由来物のγ−オリザノールを有効成分として含有する肌保湿用食品組成物を、1日1回以上経口摂取することを1週間以上継続する、
    肌保湿用食品組成物の摂取方法。
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