JP2020201392A - トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小粒子及び粗大粒子が少なく粒度分布がシャープなトナーの製造方法の提供。【解決手段】重合性単量体を含む重合性単量体組成物の粒子を難水溶性無機微粒子を含む水系媒体の中で形成する造粒工程、該重合性単量体組成物の該粒子に含まれる該重合性単量体を重合することによりトナー粒子前駆体を得る重合工程、及び、該トナー粒子前駆体の分散液から有機揮発物質を除去してトナー粒子を得る工程、を有するトナーの製造方法であって、該水系媒体中にキレート剤を、i)該重合工程中で該重合性単量体組成物の重合転化率が50%以上であるとき、又は、ii)該有機揮発物質を除去してトナー粒子を得る工程中のいずれかで添加することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式などの画像形成方法に用いられるトナーの製造方法に関する。
近年、トナー粒子の製造方法として、重合性単量体等を使用した懸濁重合法、乳化重合凝集法や、結着樹脂等を溶剤中で造粒する溶解懸濁法等の湿式トナーに関する提案が盛んに行われている。
例えば懸濁重合法では、重合性単量体、着色剤、離型剤及び重合開始剤、さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤およびその他の添加剤を均一に溶解または分散せしめて着色剤含有組成物とする。これを、分散安定剤を含有する水系媒体中に適当な撹拌機を用いて分散させ、重合性単量体を重合させて、所望の粒径を有するトナー粒子の懸濁液を得る。
このようにして製造されたトナー粒子は、小粒径でシャープな粒度分布であることから、高い現像性を実現できるばかりか、高収率であることから生産性の観点からも優れている。
しかしながら、該重合工程において目的とするトナー粒子の他に、不要な微小粒子が副生されることによりトナーの生産性及び、印字性能に悪影響を及ぼすことが指摘されている。
更に、近年、トナー中の残留有機揮発物質の規制が、世界的に厳しくなっており、該残留有機揮発物質を低減するために重合工程後に蒸留工程を行う場合がある。蒸留工程ではトナー粒子の懸濁液に飽和水蒸気を供給するため、加熱によりトナー粒子の同士が融合し粗大粒子や異形粒子が生成する恐れがある。このような粗大粒子が生じると、収率が大幅に低下する。また、合一によりトナー中における異形粒子の存在割合が大きくなると摩擦帯電性などのトナー特性および画像評価した場合の現像特性に悪影響が現れ、画像特性の低下を招くため好ましくない。特に近年、トナーを静電画像形成装置で使用する場合、定着時の省電力化や環境安全性向上のためにトナーの低温定着性が要求されている。そのため、トナー粒子の熱耐性は一層厳しくなっており、優れた画像特性を維持するためにも、製造工程におけるトナー粒子の熱耐性の向上が重要な課題となっている。
これら、懸濁重合工程中の微小粒子及び粗大粒子の抑制について様々な検討が行われている。
例えば、特許文献1では、微小粒子を少なくするために、該懸濁液に金属キレート形成剤及び小粒径微粒子抑制剤としてポリフェノール化合物を添加した例が記載されている。
また、特許文献2では、重合工程中と蒸留工程中の分散安定剤である難水溶性微粒子のゼータ電位値を調整することで粗大粒子を抑制する方法が記載されている。
特開2009−9021号公報 特開2017−156595号公報
特許文献1にあるように、重合初期に金属キレート形成剤及び小粒子抑制剤が添加されると、微小粒子が安定化され、微小粒子の抑制効果が十分でなく、更に蒸留工程で粗大粒子が発生してしまう場合があった。微小粒子が発生すると感光体へのフィルミングが起こり易くなり、白抜けや画像スジなどの画像欠陥が起こる場合がある。また、粗大粒子が発生すると画像品質の低下や収率低下が問題になる。
また、特許文献2にあるように、重合工程中と蒸留中の分散安定剤である難水溶性微粒子のゼータ電位を調整することで、ある程度合一による粗大粒子を抑制できるが、より低温定着性を狙ったトナー粒子では、粗大粒子の抑制が十分ではない場合があった。
本発明の目的は、上記問題点を解決した、微小粒子及び粗大粒子が少なく粒度分布がシャープなトナー粒子の製造方法を提供し、良好な現像性を示す重合トナーを得ることである。
上記、課題を解決するために、本発明は以下の手段によって達成される。
即ち、本発明は、重合性単量体を含む重合性単量体組成物の粒子を難水溶性無機微粒子を含む水系媒体の中で形成する造粒工程、該重合性単量体組成物の該粒子に含まれる該重合性単量体を重合することによりトナー粒子前駆体を得る重合工程、及び、該トナー粒子前駆体の分散液から有機揮発物質を除去してトナー粒子を得る工程、を有するトナーの製造方法であって、
該水系媒体中にキレート剤を、
i)該重合工程中で該重合性単量体組成物の重合転化率が50%以上であるとき、又は、
ii)該有機揮発物質を除去してトナー粒子を得る工程中
のいずれかで添加することを特徴とする。
本発明によれば、微小粒子及び粗大粒子が少なく、粒度分布がシャープなトナー粒子の製造方法を提供し、良好な現像性を示すトナーを得ることができる。
本発明では、重合性単量体を含む重合性単量体組成物の粒子を難水溶性無機微粒子を含む水系媒体の中で形成する造粒工程、該重合性単量体組成物の該粒子に含まれる該重合性単量体を重合することによりトナー粒子前駆体を得る重合工程、及び、該トナー粒子前駆体の分散液から有機揮発物質を除去してトナー粒子を得る工程(蒸留工程)、を有するトナーの製造方法であって、該水系媒体中にキレート剤を、i)該重合工程中で該重合性単量体組成物の重合転化率が50%以上であるとき、又は、ii)該有機揮発物質を除去してトナー粒子を得る工程中のいずれかで添加することで、上記効果が得られる。
本発明の効果発現のメカニズムについて、本発明者らは以下のように考えている。
重合転化率が低い段階でキレート剤を水系媒体中に添加してしまうと、造粒時に発生した微小粒子が安定化されたり、乳化粒子が発生してしまい、最終的に微小粒子が多くなる。
重合転化率が50%以上であるときに添加をすると、水系媒体中のイオンをキレート剤が封鎖することで、粒子の安定性が上がり、蒸留工程中も合一による粗大粒子の発生を抑えることができ、粒度分布がシャープで現像性に優れたトナーを得ることができる。また、水系媒体中にキレート剤を蒸留工程中に添加した場合も、合一による粗大粒子の発生を抑えることができ、粒度分布がシャープで現像性に優れたトナーを得ることができる。
以下、本発明のトナー粒子の製造法について工程ごとに説明し、本発明について詳細に説明する。
[重合性単量体組成物の調製工程]
重合性単量体および着色剤を含む重合性単量体組成物を調製する。着色剤は予め媒体撹拌ミルなどで重合性単量体中に分散させた後に他の組成物と混合してもよいし、その他の組成物と同時、または、その他の組成物を混合した後に分散させてもよい。
[造粒工程]
分散安定剤として難水溶性無機微粒子を含む水系媒体に重合性単量体組成物を投入し、分散させることにより造粒し、水系媒体中に重合性単量体組成物の粒子を形成することによって重合性単量体組成物の分散液を得る。造粒工程は例えば高剪断力を有する撹拌機を設置した竪型撹拌槽で行うことができる。高剪断力を有する撹拌機としては特に限定するものではないが、ULTRA‐TURRAX(IKA社製)、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業社製)、T.K.フィルミックス(特殊機化工業社製)、クレアミックス(エム・テクニック社製)、キャビミックス(大平洋機工社製)の如き市販のものを用いることができる。また、撹拌機を縦型撹拌槽内で、撹拌槽下部から一部プロセス液を抜き出し再度撹拌槽へ戻す循環機構を有し、循環機構内にインライン式の高剪断力を有する分散機を用いることも出来る。インライン式の分散機としてはコロイドミル(IKA社製)、キャビトロン(大平洋機工社製)、W・モーション(エム・テクニック社製)の如き市販の分散機を用いることが出来る。
[重合工程]
上述のようにして得られた重合性単量体組成物の液滴を重合工程に導入することにより、トナー粒子前駆体を得る。本発明における重合工程には、温度調節可能な一般的な撹拌槽を用いることができる。
重合温度は40℃以上、一般的には50℃以上90℃以下で行われる。重合温度は終始一定でもよいが、所望の分子量分布を得る目的で重合工程後半に昇温してもよい。撹拌に用いられる撹拌羽根はトナー用原料分散液を滞留させることなく浮遊させ、かつ槽内の温度を均一に保てるようなものならばどのようなものを用いても良い。撹拌羽根又は撹拌手段としては、パドル翼、傾斜パドル翼、三枚後退翼、プロペラ翼、ディスクタービン翼、ヘリカルリボン翼及びアンカー翼のごとき一般的な撹拌羽根、並びに、「フルゾーン」(神鋼パンテック社製)、「ツインスター」(神鋼パンテック社製)、「マックスブレンド」(住友重機社製)、「スーパーミックス」(佐竹化学機械工業社製)及び「Hi−Fミキサー」(綜研化学社製)などが挙げられる。
[蒸留工程]
未反応の重合性単量体や副生成物等の有機揮発物質を除去するために、重合終了後に一部水系媒体を蒸留工程で留去する。蒸留工程は常圧もしくは減圧下で行うことができるが、残留有機揮発物質を減少させるためにも、常圧下にて行うことが好ましい。しかしながら、低温定着の優れるトナーは、蒸留工程において、熱でトナー前駆体粒子が軟化し、トナー前駆体粒子同士の合一が進行しやすくなる。その結果、粗大粒子や、異形粒子の割合が多くなってしまう。
[洗浄工程、固液分離工程及び乾燥工程]
トナー前駆体粒子表面に付着した分散安定剤を除去する目的で、トナー前駆体粒子の分散液を酸またはアルカリで処理をすることもできる。この後、一般的な固液分離法によりトナー前駆体粒子は液相と分離されるが、酸またはアルカリおよびそれに溶解した分散安定剤成分を完全に取り除くため、再度水を添加してトナー前駆体粒子を洗浄する。この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離してトナー粒子を得る。得られたトナー粒子は必要であれば公知の乾燥手段により乾燥される。
[分級工程]
こうして得られたトナー粒子は従来の粉砕法トナーと比較して十分シャープな粒度を有するものであるが、さらにシャープな粒度を要求される場合には風力分級機などで分級を行なうことにより、所望の粒度分布から外れる粒子を分別して取り除くこともできる。
次に、本発明に係るトナーの構成材料について詳細に説明する。
<重合性単量体>
本発明のトナーに好適に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。該ビニル系重合性単量体としては、単官能性のものまたは多官能性のものを使用することが出来る。
単官能性重合性単量体としては以下のものが挙げられる。スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系モノマー類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体類;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトン類。
多官能性重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル。
本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独、あるいは2種以上組み合わせて、または上記した単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用する。上述の単量体の中でもスチレンまたはスチレン誘導体を単独もしくは混合して、またはそれらとほかの単量体と混合して使用しても良い。
<着色剤>
本発明に好ましく使用される着色剤として、以下の有機顔料または染料、無機顔料が挙げられる。
ブラック系着色剤としては、例えば、カーボンブラックなどが挙げられる。
イエロー系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。より具体的には、例えば、C.I.Pigment Yellow 3、7、10、12、13、14、15、17、23、24、60、62、74、75、83、93、94、95、99、100、101、104、108、109、110、111、117、123、128、129、138、139、147、148、150、155、166、168、169、177、179、180、181、183、185、191:1、191、192、193、199などが挙げられる。
マゼンタ系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが挙げられる。より具体的には、例えば、C.I.Pigment Red 2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254、269、C.I.Pigment Violet19などが挙げられる。
シアン系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物などが挙げられる。より具体的には、C.I.Pigment Blue 1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、60、62、66などが挙げられる。
<荷電制御剤>
本発明により製造されるトナーは荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤としては公知のものが利用できる。例えばトナーを負荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ系染料金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類。さらに、以下のものが挙げられる。尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル−スルホン酸共重合体、スチレン−サリチル酸共重合体、非金属カルボン酸系化合物などが挙げられる。
トナーを正荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き4級アンモニウム塩;ホスホニウム塩の如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、またはフェロシアン化物)、高級脂肪酸の金属塩。これらを単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの荷電制御剤は重合性単量体100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下で使用するのが好ましい。
<離形剤>
本発明で用いられる離型剤としては以下のものが挙げられる。パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如きポリメチレンワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、エステルワックス及びこれらのグラフト化合物、及びこれらのブロック化合物。これらの離型剤は重合性単量体100質量部に対して、1質量部以上40質量部以下を添加して用いられる。
本発明においては、トナー粒子の可塑性を増し、低温領域での定着性をよくするために、融点が80℃より小さい第2の離型剤を併用することができる。第2の離型剤としては炭素数15個以上100個以下の直鎖状のアルキルアルコール、直鎖状脂肪酸、直鎖状酸アミド、直鎖状エステルあるいはモンタン系誘導体のワックスが好ましく用いられる。これらのワックスから液状脂肪酸の如き不純物を予め除去してあるものはより好ましい。
<重合開始剤>
本発明に用いることができる重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤がある。アゾ系重合開始剤としては以下のものが挙げられる。2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスメチルブチロニトリルなどが挙げられる。
また、有機過酸化物系開始剤を用いることもできる。有機過酸化物系開始剤としては以下のものが挙げられる。ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル−パーオキシピバレートなどが挙げられる。
また、酸化性物質と還元性物質を組み合わせたレドックス系開始剤を用いることもできる。酸化性物質としては過酸化水素、過硫酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)の無機過酸化物、4価のセリウム塩の如き酸化性金属塩が挙げられる。還元性物質としては還元性金属塩(2価の鉄塩、1価の銅塩、3価のクロム塩)、アンモニア、低級アミン(メチルアミン、エチルアミンの如き炭素数1以上6以下のアミン)、ヒドロキシルアミン等のアミノ化合物、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムハイドロサルファイト、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートの如き還元性硫黄化合物、低級アルコール(炭素数1以上6以下)、アスコルビン酸又はその塩、および低級アルデヒド(炭素数1以上6以下)。
開始剤は10時間半減期温度を参考に選択され単独又は混合して利用される。該重合開始剤の添加量は目的とする重合度により変化するが、一般的には重合性単量体100質量部に対し0.5質量部以上20質量部以下が添加される。
<架橋剤>
本発明には各種架橋剤を用いることもできる。架橋剤としては、以下のものが挙げられる。ジビニルベンゼン、4,4’−ジビニルビフェニル、ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
<樹脂添加剤>
結着樹脂としては、ビニル系樹脂、マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂など公知の樹脂を用いることができる。この中でもビニル系樹脂とポリエステル樹脂が製造容易性の観点から好ましく、高温高湿下での保存や使用の観点からスチレン系ビニル樹脂がさらに好ましい。
ビニル系樹脂の製造に使用できるビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、及びp−フェニルスチレンのようなスチレン誘導体類;
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、及び2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートのようなアクリル系重合性単量体類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、及びジブチルフォスフェートエチルメタクリレートなどのメタクリル系重合性単量体類;が挙げられる。
これらは単独あるいは二種以上組み合わせて使用することができる。
ポリエステル樹脂に使用できる縮重合単量体としては多価カルボン酸と多価アルコールが使用できる。
多価カルボン酸としてはシュウ酸、グルタル酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、マロン酸、ピメリン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。また、ジカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸等が挙げられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物などが挙げられる。
<難水溶性無機微粒子>
難水溶性無機微粒子としては、多価金属塩が使用される。例えば、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸バリウム、リン酸亜鉛等のリン酸金属塩;硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩;水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化第二鉄の金属水酸化物;等を挙げることができる。これらは、単独、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらは、水系媒体中に微粒子として存在することにより分散安定剤としての機能を発揮する。
上述の難水溶子無機微粒子のなかでも、pH領域が5以上10以下で水系媒体中の金属塩濃度の低いリン酸金属塩が好ましい。
<キレート剤>
本発明で使用されるキレート剤とは、複数の配位座をもつ配位子で水中の金属イオンと結合して、キレート錯体を形成することができる部位を持つ化合物である。
本発明では特に、水系媒体中に添加されるため水溶性のキレート剤が用いられる。例えば、2座配位子のキレート剤としては、マロン酸、フタル酸、シュウ酸、サリチル酸、アセチルアセトン等が挙げられる。6座配位子のキレート剤としてはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、プロピレンジアミン四酢酸、ブチレンジアミン四酢酸、ペンチレンジアミン四酢酸塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸、trans−1,2−シクロヘキサジアミン四酢酸、(1,2−ビス(o−アミノフェノキシド)エタン−N,N,N’,N’−四酢酸)、ジエチレントリアミン五酢酸、並びにこれらのナトリウム塩、カリウム塩またはアンモニウム塩等が挙げられる。
本発明で使用されるキレート剤は、水中の金属イオンと結合した後も、水溶性を持つことが好ましいことから、6座配位子のキレート剤が好ましく、より好ましくはエチレンジアミン四酢酸である。
本発明で用いるキレート剤は、重合転化率が50%以上のときに添加する。より好ましくは該トナー粒子前駆体の分散液から有機揮発物質を除去してトナー粒子を得る工程に添加する。重合転化率が50%以上である場合、微小粒子や乳化粒子の発生が少ないトナーが得られやすい。
本発明で用いるキレート剤は、該難水溶性無機微粒子の金属塩100モル部に対し、0.4モル部以上35モル部以下添加することが好ましい。0.4モル部以上である場合、該水系媒体中の金属イオンと結合し、水系媒体中の金属イオン濃度を下げ、合一による粗大粒子が抑制されたトナー粒子が得られやすい。35モル部以下である場合、難水溶性微粒子の水への溶解が抑えられ、粗大化抑制効果が発揮されやすい。
<外添剤>
トナーの画質向上のために、外添剤がトナー粒子に外部添加されていても良い。外添剤としては、シリカ微粉体、酸化チタン微粉体、チタン酸ストロンチウム微粉末または酸化アルミニウム微粉体のような無機微粉体が好適に用いられる。これら無機微粉体は、シランカップリング剤、シリコーンオイルまたはそれらの混合物の疎水化剤で疎水化処理されていることが好ましい。さらに、トナーは必要に応じて、前述以外の外添剤をトナー粒子に混合してもよい。
以下、本発明に係る各種物性の測定方法について説明する。
<樹脂の重量平均分子量並びに数平均分子量の測定方法>
重量平均分子量(Mw)並びに数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下のようにして測定する。
まず、室温で、樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:高速GPC装置「HLC−8220GPC」[東ソー(株)製]
カラム:LF−604の2連[昭和電工(株)製]
溶離液:THF
流速:0.6mL/min
オーブン温度:40℃
試料注入量:0.020mL
サンプルの分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
<重合性単量体の重合転化率の測定>
トナー中の重合性単量体の重合転化率の測定は、ガスクロマトグラフィー(GC)により、以下のようにして測定する。
100mlのアセトンに2.55mgのDMF(ジメチルホルムアミド)を加えて内部標準品入り溶媒をつくる。次に重合性単量体組成物分散液0.2gを精秤し上記溶媒で10mlの溶液とする。30分間超音波振とう機にかけた後、1時間放置する。次に0.5μmのメンブレンフィルターで濾過し、濾液4μlをガスクロマトグラフィーで分析した。
あらかじめ検量線を作成し、重合性ビニル系単量体と内部標準品DMFの重量比/面積比を求めておく。得られたクロマトグラムから未反応の重合性単量体量を計算し、重合転化率を求めた。
測定装置及び測定条件は、下記の通りである。
GC:島津製作所社 GC−14A
カラム:J&W Scientific社 DB−WAX(249μm×0.25μm×30m)
キャリアーガス:N2
オーブン:(1)70℃で2分ホールド、(2)5℃/分で220℃まで昇温
注入口:200℃
スプリット比:1:20
検出器:200℃(FID)
<体積基準のメディアン径(Dv50)、個数基準のメディアン径(Dn50)の測定方法>
トナー粒子の体積基準のメディアン径(Dv50)、および個数基準のメディアン径(Dn50)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行なう。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行なった。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetra150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、体積平均メディアン径(Dv50)、および個数平均メディアン径(Dn50)を算出する。
<粒度分布の算出>
粒度分布は下記の計算式(1)により導かれる数値を指標とした。
体積平均メディアン径(Dv50)÷個数平均メディアン径(Dn50)・・・式(1)
上記指標は数値が1に近いほど粒度分布がシャープなことを表す。以下この指標をDv50/Dn50とする。
<トナー粒子の微小粒子率、アスペクト比の測定方法>
トナー粒子の微小粒子率、アスペクト比は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定した。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。更に測定試料を約0.04g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、対物レンズとして「LUCPLFLN」(倍率20倍、開口数0.40)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調製した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて2000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を粒子周囲長とし6.332μm以上400.0μm未満に限定し、6.332μm未満の粒子の存在比率を微小粒子率とした。アスペクト比は解析粒子径を円相当径(個数)とし4.044μm以上100.0μm未満に限定し算出した。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5100A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を粒子周囲長6.332μm以上400.0μm未満、および、解析粒子径を円相当径(個数)4.044μm以上100.0μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
以下、具体的な製造方法、実施例、比較例をもって本発明をさらに詳細に説明するが、これは本発明を何ら限定するものではない。実施例中及び比較例中の「部」は特に断りがない場合、全て質量基準である。
<化合物S1の合成例>
2,4−ジヒドロキシ安息香酸 78.6gをメタノール400mLに溶解させ、炭酸カリウム152.0gを加えて60℃に加熱した。この反応液に4−(クロロメチル)スチレン87.9gとメタノール100mlに混合溶解させた溶解液を滴下し、60℃にて2.5時間反応させた。得られた反応液を冷却後、濾過し、メタノールで洗浄した。
得られた析出物を塩酸により、pH1の水1Lに分散させた。その後、濾過水洗し、80℃で乾燥し、下記式で示される化合物S1を55.7g得た。
Figure 2020201392
<サリチル酸系樹脂の合成例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した反応容器にトルエン60.0部を仕込み、窒素気流下で還流した。
次に、以下の原料及び溶媒を混合し、単量体混合液を調製した。
・スチレン 100.0部
・化合物S1 11.5部
・ステアリルメタクリレート 21.7部
・トルエン 60.0部
この単量体混合液に、さらに重合開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート(75%炭化水素系溶媒希釈品)を10.0部混合し、前述の反応容器に30分間かけて滴下した。125℃で撹拌し、所望の分子量が得られた時点で室温まで冷却した。得られた重合体含有組成物をメタノール1400部、アセトン10部の混合溶液に、撹拌下、10分間で滴下し、樹脂組成物を沈殿・晶析させた。得られた樹脂組成物をろ過し、メタノール200部で2回リンス洗浄した。得られた樹脂粉末を減圧下、60℃で10時間乾燥し、サリチル酸系樹脂を得た。得られたサリチル酸系樹脂のMnは12000、Mwは22000であった。
<ポリエステル樹脂の合成>
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、及び、減圧装置を備えた反応容器に、ビスフェノールA−PO2モル付加物50部、テレフタル酸24.0部、イソフタル酸23.0部、トリメリット酸3.0部を混合した混合物100部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。その後、エステル化触媒としてジ(2−エチルヘキサン酸)錫0.52部を加え、温度200℃に昇温し所望の分子量になるまで縮重合しポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂のMnは3500、Mwは12000であった。
<トナー1の製造例>
(重合性単量体組成物の調製)
スチレン 39.0部
顔料 C.I.ピグメントブルー15:3 6.5部
(大日精化社製)
サリチル酸系樹脂 0.7部
ジステアリン酸アルミニウム 0.13部
(商品名SA−1500、堺化学工業社製)
これらの材料をアトライタ(三井三池化工機社製)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5時間分散させて、顔料分散液を得た。
該顔料分散液に
スチレン 33.0部
アクリル酸n−ブチル 28.0部
ポリエステル樹脂 4.0部
炭化水素ワックス(HNP−51;日本精鑞社製) 10.0部
ベヘン酸ベヘニル(融点72℃) 2.0部
を加えた。前述材料を65℃に保温し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業社製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散し、重合性単量体組成物を調製した。
(第1の水系分散媒体1の調製)
造粒タンクにイオン交換水203.8部、リン酸ナトリウム12水和物4.0部、10質量%塩酸1.6部を添加しリン酸ナトリウム水溶液を作製し、50℃に加温した。イオン交換水16.3部に塩化カルシウム2水和物2.3部を溶解し塩化カルシウム水溶液を得た。前述のリン酸ナトリウム水溶液に塩化カルシウム水溶液を添加し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)を用いて周速25m/sにて30分撹拌した。第1の水系分散媒体1のpHを測定したところ、5.2であった。
(第2の水系分散媒体の調製)
下記の点を変更した以外は、第1の水系分散媒体の調製と同様の方法により第2の水系分散媒体を調製した。
リン酸ナトリウム水溶液用イオン交換水 51.3部
リン酸ナトリウム12水和物 1.3部
10質量%塩酸 0.3部
塩化カルシウム溶解用イオン交換水 10.4部
塩化カルシウム2水和物 1.5部
(キレート剤水溶液の調製)
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム0.184部をイオン交換水3.0部に溶解しキレート剤水溶液を得た。
(造粒工程)
第1の水系分散媒体1に重合性単量体組成物を投入し、温度60℃、窒素雰囲気下において、T.K.ホモミクサーにて周速20m/sで撹拌した。次いで造粒タンク下部より、造粒タンク内の混合液を連続的に抜き出しタンク上部に混合液を戻し循環させた。循環ライン中に具備したキャビトロン(大平洋機工社製)を用いてローター周速40m/sにて重合性単量体組成物を水系分散媒体中で分散させた。キャビトロンを通過した積算流量が、造粒タンクに仕込んだ液量の5倍となるまで循環させた後、重合開始剤であるパーブチルPV(10時間半減期温度54.6℃(日本油脂社製))9.0部を添加し、重合性単量体組成物の分散液を得た。
(重合工程)
重合性単量体組成物の分散液を別のタンクに移し、パドル撹拌翼で撹拌しつつ温度70℃に昇温した。昇温完了後300分反応させた。その後、更に85℃に昇温し、120分反応させた。
重合反応終了時のサンプルの粒度測定をコールターにより行ったところ、重量平均径D4は6.32μmであった。粒度分布Dv50/Dn50=1.18であった。
(蒸留)
重合工程終了後、重合スラリーに120℃の水蒸気を5kg/hrの流量で供給を開始した。水蒸気供給開始後、キレート剤水溶液を添加し、98℃に達した時点から蒸留開始とし、8時間蒸留を行った。蒸留終了時のサンプルの粒度測定コールターにより行った。重量平均径D4が6.40μm、Dv50/Dn50=1.18であった。
(洗浄/濾過/乾燥)
冷却後、塩酸を加えpHを1.4にし、2時間撹拌しトナー粒子の分散液を得た。トナー粒子の分散液を濾別し、水洗後、温度40℃にて48時間乾燥しトナー粒子1を得た。
得られたトナー粒子1の微小粒子、アスペクト比をFPIA3000を用いて測定したところ、5.4個数%、0.941であった。
(外添)
トナー粒子1 100.0部に対し、ジメチルシリコーンオイルで表面処理された疎水性シリカ微粉体1.0部(数平均一次粒子径:7nm)をFMミキサ(日本コークス社製)で10分間乾式混合し、トナー1を得た。
<トナー2の製造例>
トナー1の製造例で、C.I.ピグメントブルー15:3をカーボンブラック(Nipex35(Orion Engineerred Carbons社製))に変更した以外は同様にしてトナー2を得た。得られたトナー2について表1、表2に示す。
<トナー3の製造例>
トナー1の製造例で、C.I.ピグメントブルー15:3をC.I.ピグメントレッド122(Toner Magenta E[クラリアント社製])に変更した以外は同様にしてトナー3を得た。得られたトナー3について表1、表2に示す。
<トナー4の製造例>
トナー1の製造例で、C.I.ピグメントブルー15:3をC.I.ピグメントイエロー155(Toner Yellow 3GP[クラリアント社製])に変更した以外は同様にしてトナー4を得た。得られたトナー4について表1、表2に示す。
<トナー5の製造例>
トナー1の製造例で、キレート剤水溶液の添加のタイミングを重合工程の70℃昇温完了後60分(重合転化率50%)のように変更した以外は同様にしてトナー5を得た。得られたトナー5について表1、表2に示す。
<トナー6の製造例>
トナー1の製造例で、キレート剤水溶液の添加のタイミングを重合工程の70℃昇温完了後180分(重合転化率75%)のように変更した以外は同様にしてトナー6を得た。得られたトナー6について表1、表2に示す。
<トナー7乃至18の製造例>
トナー1の製造例で、キレート剤水溶液の種類と量を表1のように変更した以外は同様にしてトナー7乃至18を得た。得られたトナー7乃至18について表1、表2に示す。
<トナー19の製造例>
トナー1の製造例で、第1の水系分散媒体1の調製を下記のように変更する以外は同様にしてトナー19を得た。得られたトナー19について表1、表2に示す。
(第1の水系分散媒体2の調製)
造粒タンクにイオン交換水203.8部、水酸化ナトリム0.4部、10wt%塩酸0.2部を添加し水酸化ナトリウム水溶液を作成し、65℃に加温した。イオン交換水16.3部に塩化マグネシウム6水和物1.05部を溶解し塩化マグネシウム水溶液を得た。前述の水酸化ナトリウム水溶液に塩化マグネシウム水溶液を添加し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)を用いて周速25m/sにて30分撹拌した。水系分散媒体のpHを測定したところ、7.6であった。
<比較トナー1の製造例>
トナー1の製造例で、キレート剤水溶液を添加しないように変更した以外は同様にして比較トナー1を得た。得られた比較トナー1について表1、表2に示す。
<比較トナー2乃至3の製造例>
トナー1の製造例で、キレート剤水溶液の添加のタイミングを表1のように変更した以外は同様にして比較トナー2乃至3を得た。得られた比較トナー2乃至3について表1、表2に示す。
<比較トナー4の製造例>
トナー1の製造例で、キレート剤水溶液を、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウムを3.0部、イオン交換水を10部に変更した以外は同様にして比較トナー4を得た。得られた比較トナー4について表1、表2に示す。
<比較トナー5の製造例>
トナー19の製造例で、キレート剤水溶液の添加のタイミングを表1のように変更した以外は同様にして比較トナー5を得た。得られた比較トナー5について表1、表2に示す。
<比較トナー6の製造例>
比較トナー1の製造例で、重合工程で70℃昇温完了後20分間経過した後、70℃に加温した第2の水系分散媒体63.1部を追加添加し、更に280分反応させて、その後、更に85℃に昇温し、120分反応させたこと以外は同様にして比較トナー6を得た。得られた比較トナー6について表1、表2に示す。
Figure 2020201392
(表1中、EDTA−4Naはエチレンジアミン四酢酸四ナトリム二水和物、EDTA−4Hはエチレンジアミン四酢酸、BAPTAは(1,2−ビス(o−アミノフェノキシド)エタン−N,N,N’,N’−テトラ酢酸)、EDTA−2Naはエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、EDTA−2Kはエチレンジアミン四酢酸二カリウム、EDTAアンモニウムはエチレンジアミン四酢酸アンモニウム、DPTAはジエチレントリアミン五酢酸、CyDTAはtrans−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸一水和物を示す。)
Figure 2020201392
〔実施例1〜19、比較例1〜6〕
トナー1〜19、比較用トナー1〜6について、下記のように、トナーの造粒性評価、粗大化度評価、微小粒子率評価、アスペクト比評価、画像の評価を行った。その結果を表3に示す。
<造粒性評価>
トナー粒子の粒度分布のシャープ差を表す指標としては、重量平均粒径(D4)を個数平均粒径(D1)で除した値、すなわちD4/D1を使用する。すなわちD4/D1が1.0に近いほど粒度分布がシャープなことを意味する。
A:1.00以上1.18未満であると非常に良好な造粒性を示す。
B:1.18以上1.25未満では良好な造粒性を示す。
C:1.25以上1.30未満では若干画像に影響があるものの実用上問題がない造粒性を示す。
D:1.30以上では画像に与える影響がかなり激しく製品上好ましくない造粒性を示す。
<トナー粒子の粗大化度評価>
トナー粒子の粗大粒子を表す指標としては、蒸留工程前後でのトナー粒子の体積平均メディアン径(Dv50)の変化を使用する。すなわち、蒸留工程後のDv50と蒸留工程前のDv50の差が大きいほど、粒子が合一もしくは、粗大化したことを表す。なお、評価基準は以下の通りである。
A:0.00μm以上0.10μm未満であると非常に良好な粗大化抑制効果を示す。
B:0.10μm以上0.25μm未満では良好な粗大化抑制効果を示す。
C:0.25μm以上0.40μm未満では若干画像に影響があるものの実用上問題がない粗大粒子率を示す。
D:0.4μm以上では画像に与える影響がかなり激しく、収率の低下も問題となるレベルであり、製品上好ましくない粗大粒子率を示す。
<微小粒子率評価>
トナー粒子中に占める微小粒子の割合が高いと、現像スジ等の画像弊害を引き起こす原因となる。粒子周囲長が6.332μm未満の粒子の存在比率を微小粒子率とした。
A:0%以上10%未満であると非常に良好な微小粒子率を示す。
B:10%以上15%未満では良好な微小粒子率を示す。
C:15%以上20%未満では若干画像に影響があるものの実用上問題がない微小粒子率を示す。
D:20%以上では画像に与える影響がかなり激しく、製品上好ましくない微小粒子率を示す。
<アスペクト比評価>
トナー粒子の合一の有無を示す指標としては、アスペクト比を使用する。粒子同士の合一が少なく、粒子像がより円形の時にアスペクト比Rは1に近づき、粒子同士の合一が多く、粒子像の針状度が高くなればなるほどアスペクト比Rは小さい値になる。トナー粒子のアスペクト比Rが小さい場合、トナー粒子の真球性が低下するため、現像性や転写性に弊害を生じる場合がある。
A:0.93%以上であると非常に良好なアスペクト比を示す。
B:0.93%未満0.91%以上では良好なアスペクト比を示す。
C:0.91%未満0.88%以上では若干画像に影響があるものの実用上問題がないアスペクト比を示す。
D:0.88%未満では画像に与える影響がかなり激しく、製品上好ましくないアスペクト比を示す。
<画像評価>
キヤノン製プリンターLBP9500CをA4サイズで57枚/分のプリントアウト速度になるよう改造し用いた。カートリッジには、試験用トナーを280.0g(±3.0g)充填した。この画像出力用カートリッジをブラックステーションに装着、その他にはダミーカートリッジを装着し、15℃/10%Rh(低温低湿環境)の環境で印字率が1%の画像を連続して出力した。最終的に22,000枚の画像出力を行い、下記項目の画像評価を行った。
(カブリの評価)
22,000枚出力後、XEROX BUSINESS 4200用紙(XEROX社製、75g/m2)を用いて、白地部分を有する画像を出力した。測定装置は、「REFLECTMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)を用いた。カブリ値は、プリントアウト画像の白地部分の白色度(反射率Ds(%))と画像形成領域の白色度(平均反射率Dr(%))の差から、カブリ濃度(%)(=Dr(%)−Ds(%))として算出した。なお、白地部分の白色度とは、紙そのままの白色度である。印字する際、一辺50mm程度の付箋を紙に張り付けておき、それにより隠れた紙部分は画像形成に関わらないので、白地部分の白色度として測定できる。フィルターは、アンバーフィルターを用いた。
A:カブリ濃度0.5%未満
B:カブリ濃度0.5%以上1.0%未満
C:カブリ濃度1.0%以上2.0%未満
D:カブリ濃度2.0%以上
(現像スジ)
22,000枚プリントアウト試験終了後、転写紙(75g/m2、A4サイズ紙)にハーフトーン(トナーの載り量:0.6mg/cm2)の画像をプリントアウトし、現像スジの数で評価した。
(帯電部材汚染)
22,000枚プリントアウト試験終了後、のハーフトーン画像において、ローラ周速の幅を持つ周期的な濃淡ムラが発生していないか目視で評価した。
A:濃淡ムラの発生がない。
B:画像を光にかざすと確認できる僅かな濃淡ムラ発生。
C:画像上に軽度な濃淡ムラ発生。
D:画像上に醜い濃淡ムラ発生。
Figure 2020201392

Claims (5)

  1. 重合性単量体を含む重合性単量体組成物の粒子を難水溶性無機微粒子を含む水系媒体の中で形成する造粒工程、該重合性単量体組成物の該粒子に含まれる該重合性単量体を重合することによりトナー粒子前駆体を得る重合工程、及び、該トナー粒子前駆体の分散液から有機揮発物質を除去してトナー粒子を得る工程、を有するトナーの製造方法であって、
    該水系媒体中にキレート剤を、
    i)該重合工程中で該重合性単量体組成物の重合転化率が50%以上であるとき、又は、
    ii)該有機揮発物質を除去してトナー粒子を得る工程中
    のいずれかで添加することを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 該難水溶性無機微粒子が多価金属塩であって、該難水溶性無機微粒子の金属塩100モル部に対し、該水系媒体中に該キレート剤を0.4モル部以上35モル部以下添加する請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 該難水溶性無機微粒子がリン酸金属塩である請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
  4. 該キレート剤が6座配位子のキレート剤である請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  5. 該キレート剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)並びに、これらのナトリウム塩、カリウム塩、またはアンモニウム塩である請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
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