JP6516552B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法およびトナージェット法のような画像形成方法に用いられるトナーに関する。
近年、プリンターや複写機において高速化や低消費電力化が求められており、トナーの定着性能の改善が求められている。また、トナーカートリッジ輸送時などには高温にさらされる可能性があるが、そのような環境においてもトナーが固まるなどの変化を起こさない耐熱保存性も同時に両立することが求められている。
これらの要求を満たすために、結晶構造を取りうる部位を有する樹脂(以下、結晶性樹脂ともいう)を結着樹脂として用いる手法が種々検討されている。一般に結晶性樹脂は融点以下においては粘性変化がほとんどなく、融点を超えると一気に軟化するという性質(シャープメルト性)を有する。例えば特許文献1〜3ではこの性質を利用し、保存温度では変化せず、定着時のシャープメルトにより低温定着化を可能とする手法として、結晶性ポリエステルの導入が提案されている。
また、特許文献4には結晶性樹脂として結晶性部位にグラフト重合によって非晶性部位を導入した複合樹脂の使用が提案されている。
特開2012−255957号公報 特開2012−247657号公報 特開2012−220569号公報 特開2013−109237号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載のようなトナーは、定着時においてトナーが溶融した際、結着樹脂と結晶性樹脂が分離してしまい、定着画像の顔料分散性が低下し、画像品位が低下してしまう場合があった。また、同理由から定着時における結着樹脂のガラス転移温度(Tg)低下の効果が十分でない場合があった。
また、結晶性樹脂は外的な力に対して比較的脆い性質をもつため、連続して高速のプリントを行った際に十分な耐久性が得られず、現像スジなどの画像不良を引き起こす原因となることがあった。
特許文献4では、複合樹脂を用いることによって、トナー溶融時の結着樹脂と結晶性樹脂の分離を抑制することができる。しかし、複合樹脂の製造法上、非晶性樹脂成分導入の際に架橋反応による分子量の増加や、分子量分布の悪化などの弊害を防ぐことができず、上記の問題に対する十分な解決策となるに至っていない。
以上のように結晶性樹脂を導入したトナーにおいて、結晶性樹脂の添加による定着性能を充分に活かしながら、保存性や現像性を改善する余地があるものであった。
本発明の目的は上記課題を解決することにある。すなわち、低温定着性に優れ、良好な耐熱保存性を維持しつつ、長期に亘って良好なトナー画像を形成することが可能なトナーを提供する。
前述の課題は下記に示す本発明によって解決される。
本発明のトナーは、
トナー粒子を有するトナーであって、
前記トナー粒子が、
スチレンアクリル樹脂、
結晶性樹脂および
二価の直鎖飽和脂肪酸と一価の直鎖飽和アルコールとのエステルであるエステルワックスを含有し、
前記トナー粒子に含有される前記二価の直鎖飽和脂肪酸と一価の直鎖飽和アルコールとのエステルが、セバシン酸ジベヘニルのみであり、
前記結晶性樹脂が、ブロックポリマーであり、
前記結晶性樹脂が、ポリエステル部位およびビニルポリマー部位を有し、
前記結晶性樹脂の融点(Tm)が、55℃以上90℃以下であり、
前記ポリエステル部位が、下記式(1)で示されるユニットを有し、
Figure 0006516552
[式(1)中、mは6以上14以下の整数、nは6以上16以下の整数を示す。]
前記ビニルポリマー部位の重量平均分子量(Mw)が、4000以上15000以下であり、
前記ポリエステル部位および前記ワックスが、下記式(2)および(3)を満たすことを特徴とするトナー。
9.40≦SP1≦9.85 (2)
|SP1−SP2|≦1.10 (3)
[式(2)および(3)中、
SP1は、前記ポリエステル部位の溶解性パラメータ値を示す。
SP2は、前記ワックスの溶解性パラメータ値を示す。]
本発明により、低温定着性に優れ、良好な耐熱保存性を維持しつつ、長期に亘って良好なトナー画像を形成することが可能なトナーを提供することができる。
本発明者らは前述の課題に対して鋭意検討を行った結果、本発明によって示される要件を満たす結晶性樹脂とワックスを使用することにより、優れた低温定着性と耐熱保存性を示すトナーが得られることを見出した。
以下に本発明の実施様態を具体的に説明する。
本発明のトナーは、スチレンアクリル樹脂を主成分とするトナーであることが好ましい。主成分であるとはトナー全量に対するスチレンアクリル樹脂の含有量が50質量%より大きいことを示す。
スチレンアクリル樹脂を生成する重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体を用いることが可能である。該ビニル系重合性単量体としては、単官能性重合性単量体または多官能性重合性単量体を使用することができる。
前記単官能性重合性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、およびp−フェニルスチレンのようなスチレン誘導体類;
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−
ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、および2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートのようなアクリル系重合性単量体類;
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、およびジブチルフォスフェートエチルメタクリレートのようなメタクリル系重合性単量体類が挙げられる。
多官能性重合性単量体としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、およびジビニルエーテルが挙げられる。
単官能性重合性単量体を単独で、あるいは二種以上組み合わせて、または単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体とを組み合わせて、または多官能性重合性単量体を単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用する。重合性単量体の中でも、スチレンまたはスチレン誘導体を単独もしくは混合して、またはそれらとほかの重合性単量体と混合して使用することが、トナーの現像特性および耐久性の観点から好ましい。
スチレンアクリル樹脂のSP値は9.45以上9.90以下であることが好ましい。より好ましくは9.50以上9.85以下である。
本発明に用いる結晶状態をとり得る樹脂(以下、結晶性樹脂ともいう)は、ポリエステル部位およびビニルポリマー部位を有する。従来結晶性樹脂として用いられている単純なポリエステルと比べ、ビニルポリマー部位を有することにより、定着時にはここを起点としてスチレンアクリル樹脂に相溶するため高い可塑速度を示す。また、スチレンアクリル樹脂との親和性が高いためポリエステル部位がトナー表面に露出せず、帯電特性への弊害が起こらないことから、高温高湿環境下においてもカブリが少ない良好な画像を長期に亘って得ることができる。なお、結晶性樹脂とは、示差走査熱量分析装置による比熱変化測定の可逆比熱変化曲線において、明確な吸熱ピーク(融点)が観測される樹脂を指す。
結晶性樹脂の融点(Tm)は55℃以上90℃以下である。融点(Tm)が55℃以上であると、保存中に高温にさらされた場合でも、ブロッキングが発生しにくくなる。また、融点(Tm)が90℃以下であると、結晶性樹脂を溶融させるために必要な温度が高くなり過ぎないため、トナーとしての低温定着性が向上する。結晶性樹脂の融点(Tm)の好ま
しい範囲は60℃以上85℃以下である。
なお、該結晶性樹脂の融点は、ポリエステル部位を生成するモノマーやポリエステル部位とビニルポリマー部位の比率により制御することができる。
本発明の結晶性樹脂は下記式(1)で示されるユニットを有する。
Figure 0006516552
ここに式(1)中、mは6以上14以下(好ましくは8以上12以下)の整数、nは6以上16以下(好ましくは6以上12以下)の整数を示す。m、nをこの範囲とすることによって、結晶性樹脂の融点(Tm)およびポリエステル部位の溶解性パラメータ値(SP
値)を所望の範囲とすることができる。
上記(1)式で示されるユニットはジカルボン酸とジオールの縮合により得ることができる。
ジカルボン酸としては、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸などを用いることができる。
ジオールとしては、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどを用いることができる。
前記結晶性樹脂のポリエステル部位の溶解性パラメータ値(SP値)であるSP1は下記式(2)の関係を満たす。
9.40≦SP1≦9.85 (2)
SP1が9.40以上であると、スチレンアクリル樹脂のSP値との関係から、溶融時に結晶性樹脂とスチレンアクリル樹脂が相溶しやすくなり、低温定着性が向上する。また、SP1が9.85以下であると、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂がトナーの状態では相分離が進んだ状態となるため、トナーとしてのガラス転移温度が低下せず耐熱保存性が良化する。また、スチレンアクリル樹脂の強度低下も起こらないため、耐久性の低下を防ぐことができる。さらには、帯電のリークサイトがトナー表面に露出しにくくなり、カブリの抑制につながる。SP1の範囲は9.50以上9.75以下であると好ましい。
SP値は、添加するモノマーの種類と量によって制御することができる。SP値を大きくするためにはSP値の大きいモノマーを添加すればよく、SP値を小さくするためにはSP値の小さいモノマーを添加すればよい。
本発明の結晶性樹脂のビニルポリマー部位にはスチレン、メチルメタクリレートまたはn−ブチルアクリレートのような公知のビニルモノマーを用いることができる。特に好ましくはスチレンを用いると、スチレンアクリル樹脂に対する相溶部位として有効に働き溶融時の可塑性がより発揮される。
結晶性樹脂の有するビニルポリマー部位の重量平均分子量(Mw)は4000以上15000以下である。ビニルポリマー部位の重量平均分子量(Mw)が4000以上であるとビニルポリマー部位がスチレンアクリル樹脂との相溶の起点として有効に働くため低温定着性が良化する。Mwが15000以下であると、ビニルポリマー部位の性質が強くなりすぎず、ポリエステル部位のシャープメルト性による低温定着性の効果を十分に得ることができる。重量平均分子量(Mw)は、4500以上12500以下が好ましく、5000以上10000以下がより好ましい。
前記結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、15000以上45000以下であることが好ましく、20000以上45000以下であることがより好ましい。重量平均分子量が15000以上であれば、結晶性樹脂の機械的強度が優れ、耐久性が高くなる。また、45000以下であれば、分子の動きが緩慢となりにくく、溶融時の可塑効果が得られやすくなる。
本発明の結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、好ましくは1.5以上3.5以下である。Mw/Mnが1.5以上であると、分子量が適度な分布をもつため、これを用いた場合トナーの定着領域が広くなる。Mw/Mnが3.5以下であると、分子量の分布が広くなりすぎた場合の低分子量成分に起因する耐熱性、耐久性の低下や高分子量成分によるグロス低下などが起こりにくくなる。該Mw/Mnは、より好ましくは1.6以上3.0以下である。
本発明の結晶性樹脂が有するポリエステル部位とビニルポリマー部位の比率はポリエステル部位の質量をC、ビニルポリマー部位の質量をAとした場合に、質量基準の比率(C/A比)が40/60〜80/20であることが好ましい。C/A比がこの範囲であると、ポリエステル部位の特性であるシャープメルト性によって十分な低温定着性が得られる。また、耐熱性の低下によるブロッキングも発生しにくくなる。より好ましくは、50/50〜70/30である。
本発明における結晶性樹脂は、ポリエステル部位およびビニルポリマー部位を有する。また、該結晶性樹脂はブロックポリマーであることが好ましい。
結晶性を有するポリエステル部位によって、スチレンアクリル樹脂に対する相溶性と、トナー添加時の結晶性維持を両立する設計が容易になる。また、非晶性であるビニルポリマー部位を有することで、スチレンアクリル樹脂中において結晶性樹脂を微分散させることが可能であり、低温定着性がより向上する。また、ブロックポリマーであると、結晶性部位と非晶性部位とが主鎖で繋がる形態をとるため、3次元的な構造をとらないのでスチレンアクリル樹脂に対する相溶速度が速くなると考えられる。また、結晶性部位の折り畳みが非晶性部位に阻害されにくいため、再結晶化速度が速くなり、トナーの耐熱保存性の向上につながると考えられる。
なお、ブロックポリマーの定義としては、線状に連結した複数のブロックで構成されたポリマー(高分子学会 国際純正応用化学連合高分子命名法委員会による高分子科学の基本的術語の用語集)とあり、本発明もその定義に従う。
結晶性樹脂の含有量は、結着樹脂(スチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂)を100.0質量部とした場合、2.0質量部以上50.0質量部未満の範囲であることが好ましい。結晶性樹脂が2.0質量部以上であると、本発明の効果である溶融時の可塑効果および結晶性樹脂による結着効果が十分に得られるため低温定着性が向上する。結晶性樹脂が50.0質量部未満であると、結晶性樹脂のポリエステル部位からの帯電リークが起こりにくくなるため、帯電性の低下によるカブリの発生が起こりにくい。また、トナーの耐ストレス性の低下が起こらず、現像スジなどの画像弊害が発生しにくくなる。結晶性樹脂の含有量は、より好ましくは2.0質量部以上45.0質量部以下であり、さらに好ましくは5.0質量部以上25.0質量部以下である。
本発明においては、トナー粒子にワックスを添加する。本発明に用いるワックスはその溶解性パラメータ値(SP値)であるSP2が下記式(3)の関係を満たす。このようなワックスによりスチレンアクリル樹脂の可塑を促進できる。
|SP1−SP2|≦1.10 (3)
一般にワックスは樹脂と比べ分子量が低いため、スチレンアクリル樹脂をよく可塑するものの、その速度は結晶性樹脂と比べあまり大きくない。しかし、|SP1−SP2|が式(3)の範囲内であると、ワックスと結晶性樹脂のポリエステル部位とが相互作用する
ことにより、高い可塑性のまま可塑速度も向上する。|SP1−SP2|は、1.00以下であることが好ましい。
本発明においては、上記の関係を満たすワックスであれば特に制限されず、例えば、後述する離型剤としてのワックスを用いることができる。なかでも、エステルワックスが好ましい。また、一官能または二官能のエステルワックスがより可塑性に優れるため好ましい。
一官能または二官能のエステルワックスは、一価もしくは二価の直鎖飽和アルコールと一価の直鎖飽和脂肪酸とのエステル、または一価もしくは二価の直鎖飽和脂肪酸と一価の直鎖飽和アルコールとのエステルが挙げられる。
一価の直鎖飽和アルコールとしては、炭素数6〜24のアルコールが用いられ、以下の化合物を挙げることができるがこれに限定されるものではない。例えばヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノニルアルコール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが挙げられる。
二価の直鎖飽和アルコールとしては、炭素数6〜24のジオールが用いられ、例えば以下の化合物を挙げることができるがこれに限定されるものではない。1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール
、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオ
ール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−イ
コサンジオール、1,22−ドコサンジオール、1,24−テトラコサンジオールが挙げられる。
一価の直鎖飽和脂肪酸としては、炭素数8〜24のものが用いられ、以下の化合物を挙げることができるがこれに限定されるものではない。例えばヘキサン酸、オクチル酸、ノニル酸、デカン酸、ドデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸が挙げられる。
二価の直鎖飽和脂肪酸としては、炭素数8〜24のジカルボン酸が用いられ、以下の化合物を挙げることができるがこれに限定されるものではない。例えばスベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、イコサン二酸、ドコサン二酸、テトラコサン二酸が挙げられる。
上記ワックスは、結着樹脂100.0質量部に対して1.0質量部以上30.0質量部以下使用するのが好ましい。
本発明に係るトナー粒子を製造するためには、どのような製造方法を用いることも可能であるが、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法のように水系媒体中で重合体組成物を造粒することによってトナー粒子を得る製造方法がより適している。
以下に本発明に用いることができるトナー粒子の製造方法の中で最も好適な懸濁重合法を用いて、トナー粒子の製造方法を説明する。
前述のスチレンアクリル樹脂を生成する重合性単量体、結晶性樹脂、ワックス、および必要に応じて、着色剤、離型剤などその他の添加物を、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機のような分散機に依って均一に溶解または分散させる。これに重合開始剤を溶解し、重合性単量体組成物を調製する。次に、該重合性単量体組成物を分散安定剤を含有した水系媒体中に投入して重合性単量体組成物液滴を造粒し、ついで重合を行なうことによってトナー粒子を製造する。
重合開始剤は、重合性単量体中に他の添加物を添加するときに同時に加えてもよいし、水系媒体中に懸濁する直前に混合してもよい。また、造粒中または造粒直後、重合反応を開始する前に重合開始剤を加えることもできる。
懸濁重合法のように水系媒体を用いる重合法の場合には、上記重合性単量体組成物中に極性樹脂を添加することが好ましい。極性樹脂を添加することにより、結晶性樹脂やワックスの内包化が促進される。
水系媒体に懸濁した重合性単量体組成物液滴中に極性樹脂が存在する場合、水に対する親和性の違いから、極性樹脂が水系媒体と重合性単量体組成物液滴との界面付近に移行しやすいため、トナー粒子の表面に極性樹脂が偏在することになる。その結果、トナー粒子はコア−シェル構造を形成する。
極性樹脂としては、ポリエステル系樹脂またはカルボキシル含有スチレン系樹脂が好ましい。これらの極性樹脂がトナー粒子の表面に偏在してシェルを形成した際には、極性樹脂自身のもつ潤滑性を期待することもできる。
ポリエステル系樹脂としては、下記に挙げる酸成分単量体とアルコール成分単量体とを縮合重合した樹脂を用いることができる。
酸成分単量体としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、しょうのう酸、シクロヘキサンジカルボン酸、およびトリメリット酸が挙げられる。
アルコール成分単量体としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンのアルキレングリコール類およびポリアルキレングリコール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールが挙げられる。
カルボキシル基含有スチレン系樹脂としては、スチレンのアクリル酸共重合体、スチレンのメタクリル酸共重合体、スチレンのマレイン酸共重合体などが好ましく、特にスチレン−アクリル酸エステル−アクリル酸系共重合体が帯電量を制御しやすく好ましい。
また、カルボキシル基含有スチレン系樹脂は1級または2級の水酸基を有するモノマーを含有していることがより好ましい。具体的な重合体組成物としては、スチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−n−ブチルアクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体などを挙げることができる。1級または2級の水酸基を有するモノマーを含有した樹脂は極性が大きく、長期放置安定性がより良好となる。
極性樹脂の含有量は、結着樹脂(スチレンアクリル樹脂またはスチレンアクリル樹脂を生成する重合性単量体、および結晶性樹脂)100.0質量部に対して1.0質量部以上20.0質量部以下が好ましく、2.0質量部以上10.0質量部以下がより好ましい。
本発明には上記特定のワックスの他に、離型剤として公知のワックスを用いてもよい。具体的には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどの石油系ワックスおよびその誘導体、モンタンワックスおよびその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックスおよびその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックスおよびその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックスなどの天然ワックスおよびそれらの誘導体が挙げられ、誘導体には酸化物や、ビニルモノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物も含まれる。また、高級脂肪族アルコールなどのアルコール;ステアリン酸、パルミチン酸などの脂肪酸、またはその酸アミド、エステル、ケトン;硬化ヒマシ油およびその誘導体、植物ワックス、動物ワックスが挙げられる。これらは単独、もしくは併用して用いることができる。
これらの中でも、ポリオレフィン、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックスまたは石油系ワックスを使用した場合に、現像性や転写性の改善効果がさらに高くなる。なお、これらのワックス成分には、トナーの帯電性に影響を与えない範囲で酸化防止剤が添加されていてもよい。また、これらのワックス成分は、結着樹脂100.0質量部に対して1.0質量部以上30.0質量部以下使用するのが好ましい。
本発明に用いられるワックス成分の融点は30℃以上120℃以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは60℃以上100℃以下の範囲であることが好ましい。
上記のような熱特性を呈するワックス成分を用いることにより、離型効果が効率良く発現され、十分な定着領域が確保される。
本発明には着色剤として、以下の有機顔料、有機染料、および、無機顔料を用いてもよい。
シアン系着色剤としては、銅フタロシアニン化合物およびその誘導体、アントラキノン化合物、および、塩基染料レーキ化合物が挙げられる。具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー7、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、および、C.I.ピグメントブルー66。
マゼンタ系着色剤としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、および、ペリレン化合物。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド169、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、および、C.I.ピグメントレッド254。
イエロー系着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、および、アリルアミド化合物が挙げられる。具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイ
エロー175、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー181、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー191、およびC.I.ピグメントイエロー194。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、および、上記イエロー系着色剤、マゼンタ系着色剤、および、シアン系着色剤を用いて黒色に調色されたものが挙げられる。
これらの着色剤は、単独または混合しさらには固溶体の状態で用いることができる。本発明に用いられる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、および、トナー粒子中の分散性の点から選択される。
該着色剤は、結着樹脂100.0質量部に対して1.0質量部以上20.0質量部以下用いることが好ましい。
懸濁重合法を用いてトナー粒子を得る場合には、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性を考慮し、重合阻害のない物質による疎水化処理を施した着色剤を用いることが好ましい。
また、カーボンブラックについては、上記染料と同様の疎水化処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質(ポリオルガノシロキサン)で処理を行ってもよい。
また、必要に応じて荷電制御剤を用いることもできる。荷電制御剤としては公知のものが利用できるが、摩擦帯電速度が速く、かつ一定の摩擦帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、トナー粒子を懸濁重合法により製造する場合には、重合阻害性が低く、水系媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が好ましい。
荷電制御剤としてはトナーを負荷電性に制御するものと正荷電性に制御するものがある。トナーを負荷電性に制御するものとしては、例えば以下のものが挙げられる。モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸およびダイカルボン酸系の金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノおよびポリカルボン酸およびその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールのようなフェノール誘導体類、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、および、荷電制御樹脂が挙げられる。
トナーを正荷電性に制御する荷電制御剤としては、例えば以下のものが挙げられる。グアニジン化合物;イミダゾール化合物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートのような4級アンモニウム塩、および、これらの類似体であるホスホニウム塩のようなオニウム塩およびこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料およびこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、および、フェロシアン化物);高級脂肪酸の金属塩;荷電制御樹脂。
上記の荷電制御剤は、単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。
これら荷電制御剤の中でも、含金属サリチル酸系化合物が好ましく、特にその金属がアルミニウムもしくはジルコニウムであるものが好ましい。
荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100.0質量部に対して0.01質量部以上20.0質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量部以上10.0質量部以下である。
また、荷電制御樹脂としては、スルホン酸基、スルホン酸塩基またはスルホン酸エステル基を有する重合体または共重合体を用いることが好ましい。スルホン酸基、スルホン酸塩基またはスルホン酸エステル基を有する重合体としては、特にスルホン酸基含有アクリルアミド系モノマーまたはスルホン酸基含有メタクリルアミド系モノマーを共重合比で2
質量%以上含有することが好ましい。より好ましくは共重合比で5質量%以上含有することである。荷電制御樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が35℃以上90℃以下、ピーク分子量(Mp)が10,000以上30,000以下、重量平均分子量(Mw)が25,000以上50,000以下であるものが好ましい。この荷電制御樹脂を用いた場合、トナー粒子に求められる熱特性に影響を及ぼすことなく、好ましい摩擦帯電特性を付与することができる。さらに、荷電制御樹脂がスルホン酸基を含有しているため、着色剤の分散液中の荷電制御樹脂自身の分散性、および、着色剤の分散性が向上し、着色力、透明性、および、摩擦帯電特性をより向上させることができる。
重合性単量体を重合させるために、重合開始剤を用いてもよい。本発明に用いることができる重合開始剤としては、有機過酸化物系開始剤やアゾ系重合開始剤が挙げられる。有機過酸化物系開始剤としては、以下のものが挙げられる。ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ−α−クミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、および、tert−ブチル−パーオキシピバレートなどである。
アゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、および、アゾビスメチルブチロニトリルなどが挙げられる。
また、重合開始剤として、酸化性物質と還元性物質とを組み合わせたレドックス系開始剤を用いることもできる。酸化性物質としては、過酸化水素、過硫酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩、および、アンモニウム塩)などの無機過酸化物、および、4価のセリウム塩などの酸化性金属塩が挙げられる。還元性物質としては還元性金属塩(2価の鉄塩、1価の銅塩、および、3価のクロム塩)、アンモニア、低級アミン(メチルアミン、および、エチルアミンのような炭素数1〜6程度のアミン)、ヒドロキシルアミンのようなアミノ化合物、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムハイドロサルファイト、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、および、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートなどの還元性硫黄化合物、低級アルコール(炭素数1〜6)、アスコルビン酸またはその塩、および低級アルデヒド(炭素数1〜6)が挙げられる。
重合開始剤は、10時間半減期温度を参考に選択され、単独または混合して利用される。前記重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが、一般的には重合性単量体100.0質量部に対し0.5質量部以上20.0質量部以下が添加される。
また、重合度を制御するため公知の連鎖移動剤または重合禁止剤をさらに添加し用いることも可能である。
重合性単量体を重合させる場合に各種架橋剤を用いることもできる。架橋剤としては、ジビニルベンゼン、4,4’−ジビニルビフェニル、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートのような多官能性化合物が挙げられる。
水系媒体を調製するときに使用する分散安定剤としては、公知の無機化合物の分散安定剤、および、有機化合物の分散安定剤を用いることができる。無機化合物の分散安定剤と
しては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、およびアルミナが挙げられる。一方、有機化合物の分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸およびその塩、およびデンプンが挙げられる。これら分散安定剤の使用量は、重合性単量体100.0質量部に対して0.2質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
無機化合物の分散安定剤を用いる場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、より細かい粒径の分散安定剤を得るために、水系媒体中で該無機化合物を生成させてもよい。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合することで得られる。
トナー粒子には、トナーへの各種特性を付与するために外添剤を外添してもよい。トナーの流動性を向上させるための外添剤としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、およびそれらの複酸化物微粒子のような無機微粒子が挙げられる。無機微粒子の中でもシリカ微粒子および酸化チタン微粒子が好ましい。例えば、トナー粒子に無機微粒子を外添混合してトナー粒子の表面に付着させることで、本発明のトナーを得ることができる。無機微粒子の外添は公知の方法で行うことができ、例えばFMミキサ(日本コークス工業(株))を用いて混合処理を行う方法が挙げられる。
シリカ微粒子としては、ケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成された乾式シリカまたはヒュームドシリカ、および水ガラスから製造される湿式シリカが挙げられる。無機微粒子としては、表面およびシリカ微粒子の内部にあるシラノール基が少なく、またNaO、(SO)−の少ない乾式シリカの方が好ましい。また、乾式シリカの製造工程において、塩化アルミニウム、塩化チタン他のような金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって生成する、シリカと他の金属酸化物の複合微粒子であってもよい。
無機微粒子は、その表面を疎水化処理されたものを用いる方が、トナーの摩擦帯電量の調整、環境安定性の向上、および、高温高湿下での流動性の向上を達成することができるため好ましい。トナーに外添された無機微粒子が吸湿すると、トナーの摩擦帯電量、および、流動性が低下し、現像性や転写性の低下が生じやすくなる。
無機微粒子を疎水化処理するための処理剤としては、未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シランカップリング剤、その他有機ケイ素化合物、および有機チタン化合物が挙げられる。その中でも、シリコーンオイルが好ましい。これらの処理剤は単独で用いてもまたは併用してもよい。
無機微粒子の総添加量は、トナー粒子100.0質量部に対して1.0質量部以上5.0質量部以下であることが好ましく、より好ましくは1.0質量部以上2.5質量部以下である。外添剤は、トナーに添加したときの耐久性の点から、トナー粒子の平均粒径の1/10以下の粒径であることが好ましい。
以下、本発明に係る各種物性の測定方法について説明する。
<溶解性パラメータ(SP値)の計算方法>
本発明におけるSP値は、Fedorsの式(4)を用いて求めた。ここでのΔei、および、Δviの値は「コーティングの基礎科学」54〜57頁、1986年(槇書店)の表3〜9による原子および原子団の蒸発エネルギーとモル体積(25℃)を参考にした。
δi=[Ev/V]1/2=[Δei/Δvi]1/2 式(4)
Ev:蒸発エネルギー
V:モル体積
Δei:i成分の原子または原子団の蒸発エネルギー
Δvi:i成分の原子または原子団のモル体積
例えば、ヘキサンジオールは、原子団(−OH)×2+(−CH)×6から構成され、計算SP値は下記式で求められる。
δi=[Δei/Δvi]1/2=[{(5220)×2+(1180)×6}/{(13)×2+(16.1)×6}]1/2
SP値(δi)は11.95となる。
なお、本発明において、SP値の単位は、(cal/cm1/2である。
<分子量の測定方法>
結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、結晶性樹脂を室温でテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー(株)製)で濾過してサンプル溶液を得る。サンプル溶液をTHFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:高速GPC装置「HLC−8220GPC」(東ソー(株)製)
カラム:LF−604の2連
溶離液:THF
流速:0.6ml/min
オーブン温度:40℃
試料注入量 :0.020ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダードポリスチレンF−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー(株)製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
なお、結晶性樹脂のビニルポリマー部位の分子量の測定は、結晶性樹脂のポリエステル部位を加水分解させて測定を行う。
具体的な方法は、結晶性樹脂30mgにジオキサン5ml、10wt%の水酸化カリウム水溶液1mlを加え、温度70℃で6時間振とうさせてポリエステル部位を加水分解させる。その後、溶液を乾燥させて、ビニルポリマー部位の分子量の測定用試料を作成する。その後の操作は、結晶性樹脂の分子量の測定と同様に行う。
<結晶性樹脂のポリエステル部位とビニルポリマー部位の比率の測定方法>
結晶性樹脂のポリエステル部位(C)とビニルポリマー部位(A)の比率(C/A比)は核磁気共鳴分光分析(H−NMR)[400MHz、CDCl、室温(25℃)]を用いて行った。
測定装置:FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
得られたスペクトルの積分値からポリエステル部位とビニルポリマー部位の質量比(C/A比)を算出した。
<融点の測定方法>
結晶性樹脂の融点(Tm)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、結晶性樹脂5mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピークを、本発明の結晶性樹脂のDSC測定における融点(Tm)とする。
<トナーからの、スチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂の分離>
トナーからの、スチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂を分離する方法は例えば下記方法による。以下の方法で分離を行い、さらに構造の特定およびSP値の算出など各物性の特定を行うことができる。
(分取ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるトナーからのワックスの分離)
トナーをテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、得られた可溶分から溶媒を減圧留去して、トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶成分を得る。
得られたトナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶成分をクロロホルムに溶解し、濃度25mg/mlの試料溶液を調製する。
得られた試料溶液3.5mlを、下記装置に注入し、下記条件で、数平均分子量(Mn)2000以上を樹脂成分として分取する。
分取GPC装置:日本分析工業(株)製 分取HPLC LC−980型
分取用カラム:JAIGEL 3H、JAIGEL 5H(日本分析工業(株)製)
溶離液:クロロホルム
流速:3.5ml/min
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダードポリスチレンF−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー(株)製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
樹脂由来の高分子量成分を分取した後、溶媒を減圧留去し、さらに90℃雰囲気中、減圧下で24時間乾燥する。該樹脂成分が100mg程度得られるまで上記操作を繰り返す。
(スチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂の分離)
上記作業で得られた樹脂100mgにアセトン500mlを加え、70℃に加熱し完全に溶解させた後、徐々に25℃まで冷却して結晶性樹脂を再結晶させる。吸引ろ過により、再結晶した結晶性樹脂とろ液を分離する。分離したろ液をメタノール500mlへ徐々に加えていきスチレンアクリル樹脂を再沈殿させた後、吸引ろ過器でスチレンアクリル樹脂とろ液を分離する。得られたスチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂を40℃で24時間減圧乾燥する。
<スチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂の構造の特定>
スチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂の構造は核磁気共鳴分光分析(H−NMR)[400MHz、CDCl、室温(25℃)]を用いて特定した。
測定装置:FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
<トナーからの結着樹脂中の結晶性樹脂の含有量の測定>
結晶性樹脂の含有量は、スチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂各々の核磁気共鳴分光分析(H−NMR)スペクトルを基にトナーの核磁気共鳴分光分析(H−NMR)スペクトルの積分値から算出した。
測定装置:FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
<重量平均粒子径(D4)、個数平均粒子径(D1)の測定方法>
トナーの重量平均粒子径(D4)および個数平均粒子径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定および測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2ml添加する。(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mg
を少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒子径(D4)および個数平均粒子径(D1)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒子径(D4)である。また、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒子径(D1)である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって制限されるものではない。なお、実施例および比較例の部数および%は、特に断りが無い場合すべて質量基準である。
<ポリエステル1の製造>
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、および減圧装置を備えた反応容器に、ドデカン二酸100.0部、および1,6−ヘキサンジオール54.5部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。エステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.7部を加えた後、温度140℃に昇温し7時間かけて縮重合する。その後、温度180℃に昇温し、減圧させながら所望の分子量となるまで反応させてポリエステル1を得た。ポリエステル1の重量平均分子量(Mw)は12600、融点(Tm)は79℃であった。ポリエステル1は、m=10、n=6である式(1)で示されるユニットを有していた。
<ポリエステル2〜10の製造>
表1に示すような原料および製造条件に変更すること以外はポリエステル1の製造方法と同様にしてポリエステル2〜10を得た。ポリエステル2〜10の物性を表1に示す。
Figure 0006516552
<ポリエステル11の製造>
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、および減圧装置を備えた反応容器に、セバシン酸100.0質量部、および、1,12−ドデカンジオール106.5質量部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。エステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.7質量部を加えた後、温度160℃に昇温し5時間かけて縮重合した。その
後、温度180℃に昇温し、減圧させながら所望の分子量となるまで反応させて未精製ポリエステル11を得た。未精製ポリエステル11の重量平均分子量(Mw)は19000、融点(Tm)は88℃であった。次いで、撹拌機、温度計、および窒素導入管を備えた反応容器に未精製ポリエステル11:100.0質量部、脱水クロロホルム440.0質量部を添加して完全に溶解させた。メタノール550.0質量部を入れた容器に、上記樹脂溶解液を徐々に滴化して樹脂分を再沈殿させた後、濾過、精製、乾燥させてポリエステル11を得た。ポリエステル11の物性を表1に示す。
<ビニルポリマー1の製造>
撹拌機、温度計、窒素導入管、および減圧装置を備えた反応容器に、キシレン100.0質量部を窒素置換しながら加熱し、液温140℃で還流させた。該溶液にスチレン100.0質量部、Dimethyl−2,2’−azobis(2−methylpropionate)6.0質量部を混合したものを3時間かけて滴下し、滴下終了後、溶液を3時間撹拌した。その後、160℃、1kPaにて、キシレンおよび残存スチレンを留去しビニルポリマー1を得た。ビニルポリマー1のMwは6000であった。
<ビニルポリマー2〜5の製造>
表2示すような製造条件に変更すること以外はビニルポリマー1の製造方法と同様にしてビニルポリマー2〜5を得た。得られたビニルポリマー2〜5の物性を表2に示す。
Figure 0006516552
<結晶性樹脂1の製造>
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、および減圧装置を備えた反応容器に下記を投入し、窒素雰囲気下、160℃で5時間反応させた。
・ビニルポリマー1 100.0質量部
・キシレン 80.0質量部
・1,12−ドデカンジオール 86.9質量部
・チタン(IV)イソプロポキシド 0.43質量部
その後、セバシン酸76.8質量部を加えて160℃で5時間、180℃で4時間反応させた。さらに180℃、1kPaで所望のMwとなるまで反応させてブロックポリマーである結晶性樹脂1を得た。得られた結晶性樹脂1の物性を表3に示す。結晶性樹脂1は、示差走査熱量分析装置による比熱変化測定の可逆比熱変化曲線において、明確な吸熱ピーク(融点)が観測された。
<結晶性樹脂4、6、8、10、12、14、15、20の製造>
表3に示すような原料および製造条件に変更すること以外は結晶性樹脂1の製造方法と同様にして結晶性樹脂4、6、8、10、12、14、15、20を得た。得られた結晶性樹脂の物性を表3に示す。これらの結晶性樹脂は、示差走査熱量分析装置による比熱変化測定の可逆比熱変化曲線において、明確な吸熱ピーク(融点)が観測された。
Figure 0006516552
<結晶性樹脂2の製造>
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、および減圧装置を備えた反応容器に、セバシン酸100.0質量部、および、1,12−ドデカンジオール106.5質量部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。チタン(IV)イソプロポキシド0.7質量部を加えた後、温度160℃に昇温し5時間かけて縮重合した。アクリル酸15.0質量部、スチレン140.0質量部を1時間かけて滴下した。160℃に保持したまま1時間攪拌を続けた後、8.3kPaにて1時間スチレン樹脂成分の単量体の除去を行った。その後210℃に昇温し、所望の分子量になるまで反応を行い、グラフトポリマーである結晶性樹脂2を得た。得られた結晶性樹脂2のMwは22700、Mw/Mnは6.1、C/A比は80/20、融点(Tm)は78℃、ポリエステル部位のSP値は9.48、ビニルポリマー部位のMwは8200であった。結晶性樹脂2は、示差走査熱量分析装置による比熱変化測定の可逆比熱変化曲線において、明確な吸熱ピーク(融点)が観測された。
<結晶性樹脂3の製造>
撹拌機、温度計、および窒素導入管を備えた反応容器にポリエステル1:100.0質量部、脱水クロロホルム440.0質量部を添加して完全に溶解させた。その後トリエチルアミン5.0質量部を加え、氷冷させながら、2−ブロモイソブチリルブロミド15.0質量部を徐々に加えた。その後、室温(25℃)で一昼夜撹拌した。
メタノール550.0質量部を入れた容器に、上記樹脂溶解液を徐々に滴化して樹脂分を再沈殿させた後、濾過、精製、乾燥させて精製ポリエステル1を得た。
次いで、撹拌機、温度計、および窒素導入管を備えた反応容器に下記を投入し、撹拌しながら、温度110℃で重合反応を行った。
・精製ポリエステル1 100.0質量部
・スチレン 300.0質量部
・臭化銅(I) 3.5質量部
・ペンタメチルジエチレントリアミン 8.5質量部
所望の分子量となったところで反応を停止して、メタノール250.0質量部で再沈殿、濾過、精製し、未反応のスチレンおよび触媒を除去した。その後、50℃に設定した真空乾燥機で乾燥してブロックポリマーである結晶性樹脂3を得た。得られた結晶性樹脂3の物性を表4に示す。結晶性樹脂3は、示差走査熱量分析装置による比熱変化測定の可逆比熱変化曲線において、明確な吸熱ピーク(融点)が観測された。
<結晶性樹脂5、7、9、11、13、16〜19、21〜23の製造>
用いるポリエステルとビニルポリマー部位の重合温度を表4に示すように変更する以外は結晶性樹脂3の製造方法と同様にして結晶性樹脂5、7、9、11、13、16〜19、21〜23を得た。得られた結晶性樹脂の物性を表4に示す。これらの結晶性樹脂は、
示差走査熱量分析装置による比熱変化測定の可逆比熱変化曲線において、明確な吸熱ピーク(融点)が観測された。
Figure 0006516552
<負荷電性制御樹脂の製造>
還流管、撹拌機、温度計、窒素導入管、滴下装置および減圧装置を備えた加圧可能な反応容器に下記を投入し、撹拌しながら還流温度まで加熱した。
・メタノール 255.0質量部
・2−ブタノン 145.0質量部
・2−プロパノール 100.0質量部
・スチレン 88.0質量部
・アクリル酸2−エチルヘキシル 6.0質量部
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 5.0質量部
これに重合開始剤である2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0質量部を2−ブタノン20.0質量部で希釈した溶液を30分かけて滴下して5時間撹拌を継続した。さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.2質量部を2−ブタノン20質量部で希釈した溶液を30分かけて滴下し、さらに5時間撹拌して重合を終了して凝集物を得た。
次に、重合溶媒を減圧留去した後に得られた凝集物を150メッシュ(目開き104μm)のスクリーンを装着したカッターミルにて100μm以下に粗粉砕し、さらにジェットミルにより微粉砕した。その微粉体を250メッシュ(目開き61μm)の篩により分級し、60μm以下の粒子を分別して得た。次に該粒子を10%の濃度になるようにメチルエチルケトン(MEK)を加え溶解し、前述の溶液をMEKの20倍量のメタノール中に徐々に投じ再沈殿した。得られた沈殿物を再沈殿に使用した量の2分の1のメタノールで洗浄し、ろ過した粒子を温度35℃にて48時間真空乾燥した。
さらに前述の真空乾燥後の粒子を10%の濃度になるようにMEKを加え再溶解し、前述の溶液をMEKの20倍量のn−ヘキサン中に徐々に投じ再沈殿した。得られた沈殿物を再沈殿に使用した量の2分の1のn−ヘキサンで洗浄し、ろ過した粒子を35℃にて48時間真空乾燥して負荷電性制御樹脂を得た。得られた負荷電性制御樹脂のガラス転移温度(Tg)は83℃であり、メインピーク分子量(Mp)が21,500、数平均分子量(Mn)が11,000、重量平均分子量(Mw)が33,000であり、酸価は14.5mgKOH/gであった。また、H−NMR(日本電子製EX−400:400MHz)で測定された組成はスチレン:アクリル酸2−エチルヘキシル:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸=88.0:6.0:5.0(質量比)であった。
<トナー1の製造>
温度60℃に加温したイオン交換水1300.0質量部に、リン酸三カルシウム9.0質量部を添加し、ホモミクサー(プライミクス製)を用いて、撹拌速度10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を調製した。
下記の結着樹脂材料をプロペラ式攪拌装置にて撹拌速度100rpmで撹拌しながら、混合して混合液を調製した。
・スチレン 70.2質量部
・n−ブチルアクリレート 19.8質量部
・結晶性樹脂1 10.0質量部
次に上記混合液に下記を加え、その後、混合液を温度65℃に加温した後にホモミクサー(プライミクス製)にて、撹拌速度10,000rpmにて攪拌し、溶解、分散して重合性単量体組成物を調製した。
・シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3) 6.5質量部
・負荷電制御剤(ボントロンE−88、オリエント化学社製) 0.5質量部
・エステルワックス(セバシン酸ジベヘニル) 5.0質量部
・炭化水素ワックス(Tm=78℃) 9.0質量部
・負荷電性制御樹脂 0.7質量部
・極性樹脂 5.0質量部
(スチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、酸価10mgKOH/g、Tg=80℃、Mw=15,000)
続いて、上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、パーブチルPV(日本油脂製)6.0質量部を加え、温度70℃にてホモミクサーを用いて、撹拌速度15,000rpmで20分間造粒を行い、重合性単量体組成物分散液を得た。
重合性単量体組成物分散液をプロペラ式攪拌装置を設置した反応容器に移し、撹拌速度200rpm、温度85℃で5時間、重合性単量体組成物中の重合性単量体を重合反応させ、トナー粒子を含むトナー粒子分散液を製造した。トナー粒子分散液を冷却後、塩酸を加えpHを1.4とし、1時間撹拌することでトナー粒子に付着したリン酸カルシウムを溶解させた。その後、スラリーの5倍の水量で洗浄し、ろ過、乾燥の後、分級によって粒子径を調整してトナー粒子1を得た。
上記トナー粒子1:100.0質量部に対して、疎水化処理シリカ微粒子(1次粒子径:7nm、BET比表面積:130m/g)1.5質量部をFMミキサ(日本コークス工業製)で撹拌速度3000rpmで15分間混合してトナー1を得た。トナー1の物性を表5に示す。
<トナー2〜10およびトナー12〜32の製造>
表5に示すように使用する結晶性樹脂および添加部数並びにワックスを変更すること以外はトナー1と同様の製造方法でトナー2〜10およびトナー12〜32を得た。なお、表5に記載の結晶性樹脂の添加部数に合わせて、スチレン、n−ブチルアクリレートおよび結晶性樹脂の合計が100部となるように、スチレンおよびn−ブチルアクリレートを、トナー1と同様の比率で添加した。得られたトナーの物性を表5に示す。
<トナー11の製造>
下記材料を予め混合物し、二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、得られた微粉砕物を分級してトナー粒子11を得た。
・スチレン−n−ブチルアクリレート共重合樹脂(Mw=30,000、Tg=50℃)
90.0質量部
・結晶性樹脂1 10.0質量部
・C.I.Pigment Blue15:3 5.5質量部
・負荷電制御剤(ボントロンE−88、オリエント化学社製) 3.0質量部
・セバシン酸ジベヘニル 5.0質量部
・炭化水素ワックス(Tm=78℃) 6.0質量部
得られたトナー粒子11:100.0質量部に対して、疎水化処理シリカ微粒子(1次粒子径:7nm、BET比表面積:130m/g)1.5質量部をFMミキサ(日本コークス工業製)で、撹拌速度3000rpmで15分間混合してトナー11を得た。トナー11の物性を表5に示す。
Figure 0006516552
<低温定着性>
定着ユニットを外したカラーレーザープリンタ(HP Color LaserJet
3525dn、HP社製)を用意し、シアンカートリッジからトナーを取り出して、代わりに評価するトナーを充填した。次いで、受像紙(HP Laser Jet90、HP社製、90g/m)上に、充填したトナーを用いて、縦2.0cm横15.0cmの未定着のトナー画像(トナーの載り量:0.9mg/cm)を、通紙方向に対し上端部から1.0cmの部分に形成した。次いで、取り外した定着ユニットを定着温度とプロセススピードを調節できるように改造し、これを用いて未定着画像の定着試験を行った。
まず、常温常湿環境下(23℃、60%RH)、プロセススピードを250mm/sに設定し、初期温度を110℃として設定温度を5℃ずつ順次昇温させながら、各温度で上
記未定着画像の定着を行った。
低温定着性の評価基準は以下の通りである。低温側定着開始点とは、低温オフセット現象(トナーの一部が定着器に付着してしまう現象)が観察されない下限温度のことである。
A:低温側定着開始点が130℃以下(低温定着性が特に優れている)
B:低温側定着開始点が135℃以上145℃以下(低温定着性に優れている)
C:低温側定着開始点が150℃以上160℃以下(低温定着性が良い)
D:低温側定着開始点が165℃以上175℃以下(低温定着性にやや劣る)
E:低温側定着開始点が180℃以上(低温定着性に劣る)
<耐熱性>
各トナー5gを50ccポリカップに取り、温度55℃/湿度10%RHで3日間放置し、凝集塊の有無を調べ、下記の基準で評価した。
(評価基準)
A:凝集塊発生せず
B:軽微な凝集塊が発生、軽い振とうでほぐれる
C:軽微な凝集塊が発生、軽く指で押すと崩れる
D:凝集塊が発生、軽く指で押しても崩れない
E:完全に凝集
<画像評価>
画像評価は、市販のカラーレーザープリンタ(HP Color LaserJet 3525dn)を一部改造して評価を行った。改造は一色のプロセスカートリッジだけの装着でも作動するよう改良した。また、定着器を任意の温度に変更できるように改造した。
このカラーレーザープリンタに搭載されていたブラックトナー用のプロセスカートリッジから中に入っているトナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した。清掃後のプロセスカートリッジに各トナー300gを導入し、カラーレーザープリンタに装着して以下の画像評価を行った。具体的な画像評価項目は下記の通りである。
〔グロス〕
定着温度170℃でベタ画像(トナーの載り量:0.6mg/cm)をプリントし、PG−3D(日本電色工業製)を用いてグロス値の測定を行った。転写材としては、LETTERサイズの普通紙(XEROX 4200用紙、XEROX社製、75g/m)を用いた。評価基準を下記に示す。
(評価基準)
A:グロス値が30以上
B:グロス値が25以上30未満
C:グロス値が20以上25未満
D:グロス値が15以上20未満
E:グロス値が15未満
〔現像スジ〕
常温常湿環境下(温度23℃/湿度60%RH)、および高温高湿環境下(温度33℃/湿度85%RH)において、横線で1%の印字率の画像のプリントアウト試験を25000枚行った。その後、LETTERサイズのXEROX 4200用紙(XEROX社製、75g/m)にハーフトーン(トナーの載り量:0.6mg/cm)の画像をプリントアウトし、下記の基準で現像スジの評価をした。
(評価基準)
A:未発生
B:現像スジが1カ所以上3カ所以下発生
C:現像スジが4カ所以上6カ所以下発生
D:現像スジが7カ所以上発生、あるいは、幅0.5mm以上の現像スジが発生
〔カブリ〕
常温常湿環境下(温度23℃/湿度60%RH)、および、高温高湿環境下(温度33℃/湿度85%RH)において、横線で1%の印字率の画像のプリントアウト試験を25000枚行った。その後48時間放置してからさらにプリントアウトした画像の非画像部の反射率(%)を「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)で測定した。得られた反射率を、同様にして測定した未使用のプリントアウト用紙(標準紙)の反射率(%)から差し引いた数値(%)を用いて評価した。数値が小さい程、画像カブリが抑制されていることを表す。評価はグロス紙モードで、普通紙(HP Brochure Paper 200g,Glossy、HP社製、200g/m)を用いて行った。評価基準を下記に示す。
(評価基準)
A:0.5%未満
B:0.5%以上1.5%未満
C:1.5%以上3.0%未満
D:3.0%以上
〔実施例1〜25〕
実施例1〜25では、トナーとして、トナー1〜25をそれぞれ用いて上記評価を行った。その評価結果を表6に示す。
〔比較例1〜7〕
比較例1〜7では、トナーとしてトナー26〜32をそれぞれ用いて上記評価を行った。その評価結果を表6に示す。
Figure 0006516552

Claims (4)

  1. トナー粒子を有するトナーであって、
    前記トナー粒子が、
    スチレンアクリル樹脂、
    結晶性樹脂、および
    二価の直鎖飽和脂肪酸と一価の直鎖飽和アルコールとのエステルであるエステルワックスを含有し、
    前記トナー粒子に含有される前記二価の直鎖飽和脂肪酸と一価の直鎖飽和アルコールとのエステルが、セバシン酸ジベヘニルのみであり、
    前記結晶性樹脂が、ブロックポリマーであり、
    前記結晶性樹脂が、ポリエステル部位およびビニルポリマー部位を有し、
    前記結晶性樹脂の融点(Tm)が、55℃以上90℃以下であり、
    前記ポリエステル部位が、下記式(1)で示されるユニットを有し、
    Figure 0006516552

    [式(1)中、mは6以上14以下の整数、nは6以上16以下の整数を示す。]
    前記ビニルポリマー部位の重量平均分子量(Mw)が、4000以上15000以下であり、
    前記ポリエステル部位および前記ワックスが、下記式(2)および(3)を満たすことを特徴とするトナー。
    9.40≦SP1≦9.85 (2)
    |SP1−SP2|≦1.10 (3)
    [式(2)および(3)中、
    SP1は、前記ポリエステル部位の溶解性パラメータ値を示す。
    SP2は、前記ワックスの溶解性パラメータ値を示す。]
  2. 前記スチレンアクリル樹脂および前記結晶性樹脂を100.0質量部とした場合の前記結晶性樹脂の含有量が、2.0質量部以上50.0質量部未満である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記ポリエステル部位(C)と前記ビニルポリマー部位(A)の質量基準の比率(C/A比)が、40/60〜80/20である請求項1または2に記載のトナー。
  4. 前記結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)が、15000以上45000以下であり、
    前記結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が、1.5以上3.5以下である請求項1〜のいずれか1項に記載のトナー。
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