JP2020199845A - 車両の下部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】重量増加を招くことなく、コ字形状部の剛性向上によりトレーリングアーム前部の支持剛性を向上させ、コ字形状部の口開き変形を抑制することができる車両の下部車体構造の提供を目的とする。【解決手段】車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレーム20と、リヤサイドフレーム20の下部に接続され外壁部61と内壁部と前壁部とで構成されて下面視で後方が開放され内外両壁部に支持ピン51を介してリヤサスペンション40のトレーリングアーム42前部が支持されるコ字形状部60と、を備え、コ字形状部60は、外壁部61がサイドシルインナ9で形成されると共に、前壁部および内壁部がサイドシルインナ9よりも厚板のブラケットで形成され、外壁部61のトレーリングアーム支持部9b上部に上方のリヤサイドフレーム20に向かって延びるビード部65,66,67が形成されたことを特徴とする。【選択図】図5

Description

この発明は、リヤサイドフレーム下部に、外壁部と内壁部と前壁部とで下面視で後方が開放するコ字形状部を形成し、当該コ字形状部によりリヤサスペンションのアーム前部を支持させるよう構成した車両の下部車体構造に関する。
従来、特許文献1に開示されているように、外壁部と内壁部と前壁部とで車両下面視で後方が開放するコ字形状部を形成し、このコ字形状部をリヤサイドフレーム下部に接続すると共に、当該コ字形状部にてトーションビームのトレーリングアーム前端を、ボルト、ナット等のピン部材を介して軸支する構造が知られている。
その際、上記コ字形状部は、基本的には専用ブラケットから構成されるが、上記外壁部をサイドシルインナで構成することにより、構造の簡略化を図る構造も知られている。但し、この場合には、上記外壁部の板厚がサイドシルインナの板厚となるため、高車重の電動車両等においては、上記外壁部側の支持部剛性の不足が懸念される。
そこで、上記外壁部を、例えば、サイドシルインナとリヤホイールハウスインナとの複数枚のパネルを重ね合わせて一体的に形成することも考えられるが、これらパネルは一体的とは云え、一枚物ではないため、浮き方向の反力によりボルトの締め込みに対して経年的に浮きが発生し、トレーリングアーム前端の支持が不足するという懸念があった。
特開2007−283884号公報
そこで、この発明は、重量増加を招くことなく、コ字形状部の剛性向上によりトレーリングアーム前部の支持剛性を向上させ、コ字形状部の口開き変形を抑制することができる車両の下部車体構造の提供を目的とする。
この発明による車両の下部車体構造は、車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレームと、上記リヤサイドフレームの下部に接続され外壁部と内壁部と前壁部とで構成されて下面視で後方が開放され上記内外両壁部に支持ピンを介してリヤサスペンションのトレーリングアーム前部が支持されるコ字形状部と、を備え、上記コ字形状部は、上記外壁部がサイドシルインナで形成されると共に、上記前壁部および上記内壁部がサイドシルインナよりも厚板のブラケットで形成され、上記外壁部のトレーリングアーム支持部上部に上方のリヤサイドフレームに向かって延びるビード部が形成されたものである。
上記構成によれば、重量増加を招くことなく、コ字形状部における上記外壁部のトレーリングアーム支持部上部に、上方のリヤサイドフレームに向かって延びるビード部を形成したので、当該ビード部にてコ字形状部の剛性向上を図ることができ、これによりトレーリングアーム前部の支持剛性を向上でき、コ字形状部の口開き変形を抑制することができる。
また、上記外壁部においてトレーリングアーム支持部のボルトにて締結される部位は、サイドシルインナ(一枚のパネル)で形成されているので、経年的に浮きが発生することをも抑制できる。
この発明の一実施態様においては、上記外壁部は、上記トレーリングアーム支持部が形成されるサイドシルインナと、該サイドシルインナのトレーリングアーム支持部上方から前方の周囲にかけて接合固定されるリヤホイールハウスインナとから構成され、上記ビード部が上記リヤホイールハウスインナに形成されたものである。
上記構成によれば、外壁部をサイドシルインナとリヤホイールハウスインナとのパネルを重合わせて形成したので、トレーリングアーム支持部の緩みを抑制しつつ、上記リヤホイールハウスインナに形成したビード部にて補強を行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記リヤホイールハウスインナは、その前端がサイドシルレイン後端に接合されており、当該リヤホイールハウスインナには、上記トレーリングアーム支持部から車両前方に向かって延びる上記ビード部が形成されたものである。
上記構成によれば、前端がサイドシルレイン後端に接合されるリヤホイールハウスインナの部位に、上記ビード部を形成したので、前方方向に対しても効果的な補強を行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記トレーリングアーム支持部から上方および前方に向けて放射状に延びる複数の上記ビード部を備えたものである。
上記構成によれば、上方および前方に向けて放射状に延びる複数のビード部を備えたので、上方から前方にわたる広範囲で効果的に補強を行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、上記サイドシルインナと上記リヤホイールハウスインナとは、上記複数のビード部間で接合固定されたものである。
上記構成によれば、複数のビード部間を接合固定することで、コ字形状部の全体が口開き変形するのを抑制でき、一つ一つのビード部を効果的に補強することができる。
この発明によれば、重量増加を招くことなく、コ字形状部の剛性向上によりトレーリングアーム前部の支持剛性を向上させ、コ字形状部の口開き変形を抑制することができる効果がある。
本発明の車両の下部車体構造を示す車両右側の側面図 図1の車両右側の底面図 図1のA−A線矢視断面図 図3のB−B線矢視断面図 図1の要部拡大側面図 図5の後方斜視図
重量増加を招くことなく、コ字形状部の剛性向上によりトレーリングアーム前部の支持剛性を向上させ、コ字形状部の口開き変形を抑制するという目的を、車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレームと、上記リヤサイドフレームの下部に接続され外壁部と内壁部と前壁部とで構成されて下面視で後方が開放され上記内外両壁部に支持ピンを介してリヤサスペンションのトレーリングアーム前部が支持されるコ字形状部と、を備え、上記コ字形状部は、上記外壁部がサイドシルインナで形成されると共に、上記前壁部および上記内壁部がサイドシルインナよりも厚板のブラケットで形成され、上記外壁部のトレーリングアーム支持部上部に上方のリヤサイドフレームに向かって延びるビード部が形成されるという構成にて実現した。
この発明を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の下部車体構造を示し、図1は当該車両の下部車体構造を示す車両右側の側面図、図2は図1の車両右側の底面図、図3は図1のA−A線矢視断面図、図4は図3のB−B線矢視断面図、図5は図1の要部拡大側面図、図6は図5の後方斜視図である。なお、以下の実施例においては、車両右側の下部車体構造について述べるが、車両左側の下部車体構造は、右側のそれと左右対称または左右略対称に形成されている。
図1において、車室の床面を形成するフロントフロアパネルの後端部には、上方に立上がった後に後方に延びるキックアップ部1を設けている。
図1に示すキックアップ部1と、図2に示すクロスメンバ2(いわゆるNo.4クロスメンバ)との間には、その上方にリヤシートを搭載するリヤシートパン3が設けられている。図2に示すように、上述のクロスメンバ2のさらに後方には、後述する左右一対のリヤサイドフレームを車幅方向に延びて連結する後部クロスメンバ4(いわゆるNo.4.5クロスメンバ)を設けている。
この後部クロスメンバ4は上述のクロスメンバ2と平行に設けられたもので、当該クロスメンバ2からリヤエンド部5にわたってリヤフロア6が形成されると共に、このリヤフロア6の後部車幅方向中央には、車両下方に突出する荷室凹部7が形成されている。
上述のフロントフロアパネルの左右両サイド部には、車両の前後方向に延びるサイドシル8が接合固定されている(図2、図3参照)。
このサイドシル8は、車幅方向内側に位置するサイドシルインナ9と、図6に示すように、横向きのハット断面形状に形成されたサイドシルレインフォースメント10と、外板パネル11のサイドシルアウタ部12と、を接合固定して形成されたもので、該サイドシル8には、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面13が形成されている。
また、図3に示すように、サイドシル8の後部において、サイドシルインナ9の車幅方向外側には、節部材14が接合固定されている。
この実施例の車両は、電動車両であって、上述のフロントフロアパネルおよびキックアップ部1後方のリヤシートパン3の下方には、車両走行駆動用のモータに電源を供給するバッテリユニット15が配設されている(図1、図3、図4参照)。
また、図2に示すように、クロスメンバ2(いわゆるNo.4クロスメンバ)と、後部クロスメンバ4(いわゆるNo.4.5クロスメンバ)との間におけるリヤフロア6の下方には燃料タンク16が配設されており、この燃料タンク16は、車両前後方向に延びるタンクガード17と、車幅方向に延びるタンクガード18と、で保護されている。
ところで、図1、図2に示すように、上述のリヤフロア6の左右両サイド部には、車両の前後方向に延びるリヤサイドフレーム20が接合固定されている。
上述のリヤサイドフレーム20は、図4に示すように、リヤサイドフレームアッパ21とリヤサイドフレームロア22とを接合して、車両の前後方向に延びるリヤサイドフレーム閉断面23を形成した車体強度部材である。
図2に示すように、上述のリヤサイドフレーム20は、リヤエンド部5から上述のサイドシル8とオーバラップする位置まで車両前方に延設されている。なお、上述のクロスメンバ2および後部クロスメンバ4は、左右一対のリヤサイドフレーム20,20にわたって設けられたものである。
図1、図2に示すように、上述のリヤサイドフレーム20の後端には、セットプレート30および取付けプレート31を介してクラッシュカン32が取付けられており、左右一対のクラッシュカン32,32相互間には、車幅方向に延びるバンパビーム33が横架されている。
図1、図2、図3に示すように、上述のリヤサイドフレーム20の車幅方向外側には、リヤホイールハウスインナアッパ34と、リヤホイールハウスインナロア35と、リヤホイールハウスアウタ36と、から成るリヤホイールハウス37が設けられている。
図1〜図3に示すように、この車両は後輪懸架装置としてトーションビーム式のリヤサスペンション40を備えている。
上述のトーションビーム式のリヤサスペンション40は、前端枢支部41から後方かつ下方に延びるトレーリングアーム42と、左右一対のトレーリングアーム42,42間を車幅方向に延びて連結するねじり棒ばねとしてのトーションビーム43と、上述のトレーリングアーム42の遊端上部とボディとの間に張架されたストラット式のダンパステー44(いわゆるリヤダンパ)と、上記トレーリングアーム42とトーションビーム43とのコーナ部に設けられた下部スプリングシート45と、リヤサイドフレーム20にブラケット46を介して取付けられた上部スプリングシート47と、これら上下のスプリングシート45,47間に張架されたサスペンションスプリングとしてのコイルスプリング48と、を備えている。
図1に示すように、上述のトレーリングアーム42の遊端部車幅方向外側には、ブラケット49を介してハブ部材50が取付けられており、このハブ部材50にて後輪を支持すべく構成している。
上述のリヤサスペンション40の前端枢支部41は、図3、図4に示すように、内筒41aと、外筒41bと、これら内筒41aと外筒41bとの間に設けられたラバー部材としてのラバーブッシュ41cとを備えており、上記内筒41a内に貫通配置する支持ピンとしてのボルト51と、ボルト51を締結するナット52とを用いて、後述するコ字形状部に支持されるものである。
ここで、上述のトレーリングアーム42は、車幅方向内側の部材42aと、車幅方向外側の部材42bとで形成されており、当該トレーリングアーム42の前端部が上述の外筒41bに接合固定されている。
一方、図1に示すように、下部において車両前後方向に延びるサイドシル8と、後部において車両上下方向に延びるクオータピラー53と、上部において車両前後方向に延びるルーフサイドレールと、前部において車両上下方向に延びるヒンジピラーと、上述のルーフサイドレールの前端とヒンジピラーの上端とを斜め方向に連結するフロントピラーとで、センタピラーレスのドア開口54を形成している。そして、このドア開口54には、観音開き構造のフロントドアとリヤドアとを配設すべく構成している。
図3において、55は上述のクオータピラー53を形成するクオータパネルである。また、図2において、56はリヤサイドフレーム20の後部から車幅方向外方に向けて突出形成されたフロアサイドパネルである。
図3、図4に示すように、リヤサイドフレーム20におけるリヤサイドフレームロア22の下部には、コ字形状部60が接続されている。
このコ字形状部60は、外壁部61と内壁部62と前壁部63とで構成され、下面視で後方が開放されており、内外両壁部62,61に、支持ピンとしてのボルト51を介してリヤサスペンション40のトレーリングアーム42前部における前端枢支部41が支持されている。
上述のコ字形状部60は、図3、図4に示すように、その外壁部61がサイドシルインナ9の後端部9aおよびリヤホイールハウスインナロア35の下部35aで形成されると共に、上述の前壁部63および内壁部62がサイドシルインナ9よりも厚板のブラケット64で形成され、上述の外壁部61であるサイドシルインナ9の後端部9aにおけるトレーリングアーム支持部9b上部の上方、詳しくは、リヤホイールハウスインナロア35の下部35aには、図5、図6に示すように、リヤサイドフレームロア22に向かって延びる外方に凸の複数のビード部65,66,67が形成されている。
上述の各ビード部65,66,67によりコ字形状部60の剛性、特に、外壁部61の剛性向上を図り、これによりトレーリングアーム42前部の支持剛性を向上し、高車重の電動車両であっても、重量増加を招くことなく、コ字形状部60の口開き変形を抑制すべく構成したものである。
図5に示すように、サイドシルインナ9の後端部9aの後方端から車幅方向外方に延びる円弧状の折曲げ部9cが一体形成されており、この折曲げ部9cの車幅方向外端から円弧状に沿って後方および下方に延びるフランジ部9dが一体形成されている。
上述のサイドシルインナ9の後端部9aに、折曲げ部9cおよびフランジ部9dを一体形成することで、サイドシルインナ9における後端部9aの剛性向上を図り、これによりコ字形状部60の剛性をさらに向上すべく構成している。
図1、図3に示すように、上述のリヤサイドフレーム20はリヤエンド部5から前方に延びると共に、図2に示すクロスメンバ2(いわゆるNo.4クロスメンバ)と対応する部位からサイドシル8とオーバラップする位置まで前下に延びており、図1のA−A線矢視断面を示す図3の位置にあっては、リヤサイドフレーム20を形成するリヤサイドフレームロア22は、同図に示すように、内壁部22aと、後壁部22bと、外壁部22cとを有するものである。
図3に示すように、上述のサイドシルインナ9はリヤサイドフレームロア22の外壁部22cに接合固定されており、リヤサイドフレームロア22の内壁部22aと上述のブラケット64にて形成されたコ字形状部60の内壁部62との間には、補強部材68が橋渡し固定されていて、これにより、コ字形状部60の支持剛性向上を図るよう構成している。
図3に示すように、上述のブラケット64は、車両略前後方向に延びる内壁部62の前端から車幅方向に延びる前壁部63を一体に折曲げ形成すると共に、この前壁部63の車幅方向外端から車両後方に延びる折曲げ部69を一体に折曲げ形成しており、この折曲げ部69とサイドシルインナ9と節部材14の三者を一体的にスポット溶接固定することで、コ字形状部60の支持剛性のさらなる向上を図るよう構成している。
図3、図4に示すように、上述のコ字形状部60の内壁部62における車幅方向外側面には、厚板構造の内側レイン70を固定している。図4に示すように、この内側レイン70は縦壁70aと、該縦壁70aの上端から車幅方向外方に延びる上壁部70bと、を一体形成したもので、この内側レイン70を内壁部62に固定することで、コ字形状部60の剛性向上を図るよう構成している。
さらに、図3、図4に示すように、サイドシルインナ9の後端部9aにて形成されたコ字形状部60の外壁部61の車幅方向内側面には、厚板構造の外側レイン71を固定している。
この外側レイン71を外壁部61に固定することで、コ字形状部60の剛性向上を図るよう構成している。
ここで、上述の内側レイン70はブラケット64にのみ固定されており、また外側レイン71はサイドシルインナ9の後端部9aにのみ固定されていて、これらの各レイン70,71は補強用の専用レインであって、他の車体パネルとは何等接合されていないので、トレーリングアーム42前端のボルト51、ナット52による締結後に、経年的な浮きが発生しないよう構成したものである。
図5、図6に示すように、コ字形状部60の外壁部61は、上述のトレーリングアーム支持部9bが形成されるサイドシルインナ9と、該サイドシルインナ9のトレーリングアーム支持部9b上方からその上方および前方に周囲にかけて接合固定されるリヤホイールハウスインナとしてのリヤホイールハウスインナロア35とから構成されており、上述の全てのビード部65,66,67は上記リヤホイールハウスインナロア35の下部35aに車幅方向外方へ突出するよう一体形成されたものである。
これにより、コ字形状部60の外壁部61を、サイドシルインナ9とリヤホイールハウスインナロア35とのパネルを重合わせて形成し、トレーリングアーム支持部9bの緩みを抑制しつつ、リヤホイールハウスインナロア35の下部35aに一体形成した各ビード部65,66,67にて当該外壁部61の補強を行なうよう構成したものである。
図5に示すように、リヤホイールハウスインナとしてのリヤホイールハウスインナロア35は、その前端がスポット溶接箇所SW1,SW2によりサイドシルレインフォースメント10の後端に接合固定されており、当該リヤホイールハウスインナロア35には、トレーリングアーム支持部9bから車両略前方に向かって延びるビード部(各ビード部65,66,67のうちのビード部67)が形成されている。
上述のビード部67の形成により、前方方向に対しても効果的な補強を行なうよう構成したものである。
図5、図6に示すように、上述の複数のビード部65,66,67は、トレーリングアーム支持部9bから上方および前方に向けて放射状に延びるよう形成されている。
このように、上方および前方に向けて放射状に延びる複数のビード部65,66,67を備えることで、上方から前方にわたる広範囲で効果的に補強を行なうよう構成したものである。
さらに、図5、図6に示すように、サイドシルインナ9の後端部9aと、リヤホイールハウスインナロア35の下部35aとは、複数のビード部間、すなわちビード部65,66間、ビード部66,67間がスポット溶接箇所SW3,SW4にて接合固定されると共に、ビード部65よりも後方側が複数のスポット溶接箇所SW5,SW6にて接合固定され、ビード部67よりも下方側が複数のスポット溶接箇所SW7,SW8,SW9にて接合固定されたものである。
このように、複数のビード部間を接合固定することで、コ字形状部60の全体が口開き変形するのを抑制し、一つ一つのビード部65,66,67を効果的に補強するよう構成したものである。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例の車両の下部車体構造は、車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレーム20と、上記リヤサイドフレーム20の下部に接続され外壁部61と内壁部62と前壁部63とで構成されて下面視で後方が開放され上記内外両壁部62,61に支持ピン(ボルト51参照)を介してリヤサスペンション40のトレーリングアーム42前部が支持されるコ字形状部60と、を備え、上記コ字形状部60は、上記外壁部61がサイドシルインナ9で形成されると共に、上記前壁部63および上記内壁部62がサイドシルインナ9よりも厚板のブラケット64で形成され、上記外壁部61のトレーリングアーム支持部9b上部に上方のリヤサイドフレーム20に向かって延びるビード部(ビード部65,66,67のうちの少なくとも一つ)が形成されたものである(図1、図3、図5参照)。
この構成によれば、重量増加を招くことなく、コ字形状部60における上記外壁部61のトレーリングアーム支持部9b上部に、上方のリヤサイドフレーム20に向かって延びるビード部(ビード部65,66,67のうちの少なくとも一つ)を形成したので、当該ビード部にてコ字形状部60の剛性向上を図ることができ、これによりトレーリングアーム42前部の支持剛性を向上でき、コ字形状部60の口開き変形を抑制することができる。
また、上記外壁部61においてトレーリングアーム支持部9bのボルト51にて締結される部位は、サイドシルインナ9(一枚のパネル)で形成されているので、経年的に浮きが発生することをも抑制できる。
さらに、この発明の一実施形態においては、上記外壁部61は、上記トレーリングアーム支持部9bが形成されるサイドシルインナ9と、該サイドシルインナ9のトレーリングアーム支持部9b上方から前方の周囲にかけて接合固定されるリヤホイールハウスインナ(リヤホイールハウスインナロア35参照)とから構成され、上記ビード部65,66,67のうちの少なくとも一つが上記リヤホイールハウスインナ(リヤホイールハウスインナロア35)に形成されたものである(図4、図5参照)。
この構成によれば、外壁部61をサイドシルインナ9とリヤホイールハウスインナ(リヤホイールハウスインナロア35)とのパネルを重合わせて形成したので、トレーリングアーム支持部9bの緩みを抑制しつつ、上記リヤホイールハウスインナ(リヤホイールハウスインナロア35)に形成したビード部65,66,67にて補強を行なうことができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記リヤホイールハウスインナ(リヤホイールハウスインナロア35)は、その前端がサイドシルレイン(サイドシルレインフォースメント10)後端に接合されており、当該リヤホイールハウスインナ(リヤホイールハウスインナロア35)には、上記トレーリングアーム支持部9bから車両前方に向かって延びる上記ビード部67が形成されたものである(図5参照)。
この構成によれば、前端がサイドシルレイン(サイドシルレインフォースメント10)後端に接合されるリヤホイールハウスインナ(リヤホイールハウスインナロア35)の部位に、上記ビード部67を形成したので、前方方向に対しても効果的な補強を行なうことができる。
さらにまた、この発明の一実施形態においては、上記トレーリングアーム支持部9bから上方および前方に向けて放射状に延びる複数の上記ビード部65,66,67を備えたものである(図5、図6参照)。
この構成によれば、上方および前方に向けて放射状に延びる複数のビード部65,66,67を備えたので、上方から前方にわたる広範囲で効果的に補強を行なうことができる。
加えて、この発明の一実施形態においては、上記サイドシルインナ9と上記リヤホイールハウスインナ(リヤホイールハウスインナロア35)とは、上記複数のビード部65,66,67間(すなわち、ビード部65,66間、ビード部66,67間)で接合固定されたものである(図5、図6参照)。
この構成によれば、複数のビード部65,66,67間を接合固定することで、コ字形状部60の全体が口開き変形するのを抑制でき、一つ一つのビード部65,66,67を効果的に補強することができる。
なお、上記実施例においては、車両右側の下部車体構造について説明したが、車両左側の下部車体構造は、右側のそれと左右対称または左右略対称に形成されている。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の支持ピンは、実施例のボルト51に対応し、
以下同様に、
リヤホイールハウスインナは、リヤホイールハウスインナロア35に対応し、
サイドシルレインは、サイドシルレインフォースメント10に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、リヤホイールハウスインナアッパ34とリヤホイールハウスインナロア35とに分割されたリヤホイールハウスインナを示したが、これは非分割構造のリヤホイールハウスインナであってもよい。
また、上記ビード部65,66,67は、この実施例では合計3つ設けたが、ビード部は2つ、または、4つ以上設けてもよい。
以上説明したように、本発明は、リヤサイドフレーム下部に、外壁部と内壁部と前壁部とで下面視で後方が開放するコ字形状部を形成し、当該コ字形状部によりリヤサスペンションのアーム前部を支持させるよう構成した車両の下部車体構造について有用である。
9…サイドシルインナ
9b…トレーリングアーム支持部
10…サイドシルレインフォースメント(サイドシルレイン)
20…リヤサイドフレーム
35…リヤホイールハウスインナロア(リヤホイールハウスインナ)
40…リヤサスペンション
42…トレーリングアーム
51…ボルト(支持ピン)
60…コ字形状部
61…外壁部
62…内壁部
63…前壁部
64…ブラケット
65,66,67…ビード部

Claims (5)

  1. 車両の下部車体構造であって、
    車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレームと、
    上記リヤサイドフレームの下部に接続され外壁部と内壁部と前壁部とで構成されて下面視で後方が開放され上記内外両壁部に支持ピンを介してリヤサスペンションのトレーリングアーム前部が支持されるコ字形状部と、を備え、
    上記コ字形状部は、上記外壁部がサイドシルインナで形成されると共に、上記前壁部および上記内壁部がサイドシルインナよりも厚板のブラケットで形成され、
    上記外壁部のトレーリングアーム支持部上部に上方のリヤサイドフレームに向かって延びるビード部が形成された
    車両の下部車体構造。
  2. 上記外壁部は、上記トレーリングアーム支持部が形成されるサイドシルインナと、該サイドシルインナのトレーリングアーム支持部上方から前方の周囲にかけて接合固定されるリヤホイールハウスインナとから構成され、
    上記ビード部が上記リヤホイールハウスインナに形成された
    請求項1に記載の車両の下部車体構造。
  3. 上記リヤホイールハウスインナは、その前端がサイドシルレイン後端に接合されており、当該リヤホイールハウスインナには、上記トレーリングアーム支持部から車両前方に向かって延びる上記ビード部が形成された
    請求項2に記載の車両の下部車体構造。
  4. 上記トレーリングアーム支持部から上方および前方に向けて放射状に延びる複数の上記ビード部を備えた
    請求項1〜3の何れか一項に記載の車両の下部車体構造。
  5. 上記サイドシルインナと上記リヤホイールハウスインナとは、上記複数のビード部間で接合固定された
    請求項4に記載の車両の下部車体構造。
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