JP2020193829A - 試験片ホルダ及び洗浄システム並びに腐食量測定方法及び腐食量測定装置 - Google Patents

試験片ホルダ及び洗浄システム並びに腐食量測定方法及び腐食量測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】金属管に液体を流通させながら、金属管の腐食速度を測定可能な試験片ホルダ及び洗浄システム並びに腐食量測定方法を提供することを目的とする。【解決手段】試験片ホルダ32は、管状試験片200の管軸方向において両側から挟んで前記管状試験片を保持するための第1ホルダ部36及び第2ホルダ部38を含むホルダ本体34と、前記管状試験片の内部流路に連通するように前記第1ホルダ部に設けられる第1流路40と、前記管状試験片の前記内部流路に連通するように前記第2ホルダ部に設けられる第2流路42と、前記第1ホルダ部と前記管状試験片との間をシールするための第1シール部材46と、前記第2ホルダ部と前記管状試験片との間をシールするための第2シール部材48と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、試験片ホルダ及び洗浄システム並びに腐食量測定方法及び腐食量測定装置に関する。
金属表面の状態を知るために、金属表面における腐食速度を計測する場合がある。
例えば、特許文献1には、金属管の内面の腐食しにくさ(耐食性)を計測するための装置が開示されている。この装置では、金属管の内部に一対のフランジを挿入されており、金属管の内面とフランジとで囲まれる部屋が形成されるようになっている。そして、この部屋を海水で満たした状態で、該部屋内に露出するように設けられた対極及び参照電極を用いた電気化学測定により、金属管内面の分極抵抗を計測し、該分極抵抗に基づいて、金属管の耐食性を評価するようになっている。
特許第2824804号公報
ところで、金属管内を流れる流体の液性が変化する場合には、金属管内を流体が流れている状態で金属管内面の時々刻々の腐食量や腐食速度の評価を行う必要がある。しかし、特許文献1に開示される装置では、多量の液体を流通させながら電気化学測定を行うことは想定されていないため、金属管内に多量の液体を流通させる場合に耐圧性及びシール性が十分ではなくなると考えられる。そこで、金属管内に液体を流通させながら、金属管内面の腐食量又は腐食速度を測定することが望まれる。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、管状試験片(金属管)に液体を流通させながら、管状試験片(金属管)の腐食速度を測定可能な試験片ホルダ及び洗浄システム並びに腐食量測定方法及び腐食量測定装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る試験片ホルダは、
管状試験片の管軸方向において両側から挟んで前記管状試験片を保持するための第1ホルダ部及び第2ホルダ部を含むホルダ本体と、
前記管状試験片の内部流路に連通するように前記第1ホルダ部に設けられる第1流路と、
前記管状試験片の前記内部流路に連通するように前記第2ホルダ部に設けられる第2流路と、
前記第1ホルダ部と前記管状試験片との間をシールするための第1シール部材と、
前記第2ホルダ部と前記管状試験片との間をシールするための第2シール部材と、
を備える。
上記(1)の構成によれば、管状試験片(金属管)を、シール部材を介して、第1ホルダ及び第2ホルダで挟んで保持するとともに、管状試験片の内部流路と連通可能な第1流路及び第2流路を設けたので、第1流路及び第2流路を介して、管状試験片の内部流路に流体(洗浄液等)を流通させることができる。これにより、管状試験片の内部流路に液体を流通させながら、各種測定(例えば電気化学測定)が可能となり、管状試験片内面の腐食速度を測定することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記試験片ホルダは、
前記第1ホルダ部と前記第2ホルダ部との間に位置し、前記管状試験片の外表面を電気化学測定装置の試料極用端子に接続するための導電部を備える。
上記(2)の構成では、第1ホルダ部と第2ホルダ部との間に管状試験片の外表面と電気的に接続される導電部を設けたので、該導電部を介して、電気化学測定装置の試料極用端子に、管状試験片を接続することができる。よって、これにより、管状試験片の内部流路に液体を流通させながら管状試験片についての電気化学測定(例えば管状試験片内面の分極抵抗の計測)が可能となり、この測定結果に基づいて、管状試験片内面の腐食速度を測定することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記試験片ホルダは、
前記管状試験片を前記第1ホルダ部と前記第2ホルダ部との間に挟んだ状態で、前記第1ホルダ部と前記第2ホルダ部とを締結するための締結部を備える。
上記(3)の構成によれば、管状試験片を第1ホルダ部と第2ホルダ部との間に挟んだ状態で、締結部により第1ホルダ部と第2ホルダ部とを締結するようにしたので、試験片ホルダの耐圧性及びシール性を良好なものとすることができる。よって、広範な流体の流動条件に対応可能な試験片ホルダを得ることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記締結部は、
前記第1ホルダ部および前記第2ホルダ部の各々に設けられたボルト孔に挿通されるボルトと、
前記ボルトに螺合されるナットと、
を含む。
上記(4)の構成によれば、ボルトとナットを含む簡素な構成で、上記(3)で述べたように、試験片ホルダの耐圧性及びシール性を良好なものとし、広範な流体の流動条件に対応可能な試験片ホルダを得ることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記第1ホルダ部には、前記管軸方向における端面に、前記第1シール部材を受け入れるための凹部が設けられる。
上記(5)の構成によれば、第1ホルダ部の管軸方向における端面に上述の凹部を設けたので、該凹部に第1シール部材を嵌め合わせることで、第1シール部材の第1ホルダ部に対する位置決めが容易になるとともに、第1シール部材によるシール性を高めることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の構成において、
前記第1シール部材は、前記凹部の底面に接するように設けられる円盤部を含む。
上記(6)の構成によれば、第1シール部材の円盤部が第1ホルダ部の端面に設けた凹部の底面に接するようにしたので、第1シール部材と凹部との接触面積を大きく維持することができ、これにより第1シール部材によるシール性を高めることができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記第1シール部材は、前記円盤部から、前記管軸方向において前記凹部の前記底面とは反対側に突出する筒形部をさらに含む。
上記(7)の構成によれば、第1シール部材は、円盤部から、管軸方向において凹部の底面とは反対側に突出する筒形部を有するので、筒形部の内径を、管状試験片の外径に応じて設定することで、該管状試験片の、管軸方向に直交する面内における位置決めがしやすくなる。また、筒形部の内径を管状試験片の外径に応じて設定することができるので、
1つの試験片ホルダに対し、第1シール部材を適切な内径サイズを有するのものに交換することにより、外径の異なる複数種の管状試験片を試験対象として用いることができる。よって、装置作製コストを低減することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかの構成において、
前記試験片ホルダは、
前記第1流路または前記第2流路に露出するように前記ホルダ本体に設けられ、電気化学測定装置の対極用端子に接続される対極と、
前記第1流路または前記第2流路に露出するように前記ホルダ本体に設けられ、電気化学測定装置の参照極用端子に接続される参照極と、
をさらに備える。
上記(8)の構成によれば、管状試験片である試料極、上述の対極及び参照極を用いて、3電極法による分極抵抗測定により、管状試験片内面の腐食速度を測定することができる。よって、比較的精度良好に、上記腐食速度を測定することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れかの構成において、
前記ホルダ本体は、前記第1ホルダ部および前記第2ホルダ部の間に保持される前記管状試験片とは別の他の管状試験片を保持するための第3ホルダ部を含み、
前記第3ホルダ部は、前記管軸方向において、前記第1ホルダ部又は前記第2ホルダ部の一方に対向して位置し、
前記試験片ホルダは、
前記他の管状試験片の内部流路と連通するように前記第3ホルダ部に設けられる第3流路と、
前記第3ホルダ部と前記他の管状試験片との間をシールするための第3シール部材と、
を備える。
上記(9)の構成によれば、第1ホルダ部及び第2ホルダ部の間に保持される管状試験片、及び、第3ホルダ部によって保持される他の管状試験片を含む2つの管状試験片をそれぞれ試料極として用いて、2電極法による分極抵抗測定により、管状試験片内面の腐食速度を測定することができる。よって、比較的簡易に、上記腐食速度を測定することができる。
(10)本発明の少なくとも一実施形態に係る伝熱管の洗浄システムは、
ボイラに設けられる複数の伝熱管を洗浄するための洗浄システムであって、
上記(1)乃至(9)の何れか一項に記載の試験片ホルダと、
前記複数の伝熱管に接続され、前記複数の伝熱管を通って洗浄液を循環させるための洗浄液循環ラインと、
前記洗浄液循環ラインから分岐し、前記試験片ホルダの前記第1流路又は前記第2流路に接続される分岐ラインと、
前記分岐ラインを介して前記試験片ホルダに導入される前記洗浄液の温度を調節するための温度調節部と、
前記分岐ラインを介して前記試験片ホルダに導入される前記洗浄液の流量を調節するための流量調節部と、
前記温度調節部及び前記流量調節部を制御するための制御部と、
を備える。
伝熱管の内面に付着したスケールを除去するために、伝熱管を洗浄液で洗浄することがある。この点、上記(10)の構成によれば、伝熱管を洗浄する洗浄液を、試験片ホルダにて第1流路又は第2流路を介して管状試験片の内部流路に供給可能であるとともに、温度調節部及び流量調節部により、試験片ホルダに導入される洗浄液の温度及び流量を調節可能である。よって、管状試験片の内部流路における洗浄液の流動条件(温度及び流量)を、伝熱管の内面における流動条件に応じて調節することができる。したがって、所望の流動条件下における、管状試験片の内面の分極抵抗を計測し、腐食速度を計測することができる。
(11)本発明の少なくとも一実施形態に係る腐食量測定方法は、
上記(1)乃至(9)の何れか一項に記載の試験ホルダに前記管状試験片を設置するステップと、
前記第1流路及び前記第2流路を介して、前記管状試験片の前記内部流路に洗浄液を供給して、前記管状試験片を前記洗浄液で洗浄するステップと、
前記洗浄液での洗浄中に、前記管状試験片の分極抵抗を測定するステップと、
前記分極抵抗の測定結果から、前記洗浄中の腐食由来の鉄濃度を算出するステップと、
を備える。
上記(11)の構成によれば、管状試験片の試験片の洗浄液での洗浄中に、管状試験片の分極抵抗を測定するとともに、分極抵抗の測定結果に基づいて、洗浄中の腐食由来の鉄濃度を算出するようにしたので、管状試験片の表面の腐食状態を適切に把握することができる。
(12)本発明の少なくとも一実施形態に係る腐食量測定方法は、
試験片のスケール付着量を計測するステップと、
洗浄液での洗浄により前記試験片に付着したスケールの全量が除去されたと仮定した場合の前記洗浄液中の鉄濃度を、前記スケール付着量に基づき予測するステップと、
前記試験片を前記洗浄液で洗浄しながら、前記試験片を用いて分極抵抗を測定し、前記分極抵抗の測定結果から、前記洗浄液中の腐食由来の鉄濃度を算出するステップと、
前記試験片を前記洗浄液で洗浄しながら、前記洗浄液中の全鉄濃度を計測するステップと、
前記全鉄濃度の計測値と、前記腐食由来の鉄濃度の算出値との差分から、前記洗浄液中のスケール由来の鉄濃度を算出するステップと、
を備える。
上記(12)の方法によれば、試験片のスケール付着量に基づき洗浄液中の鉄濃度を予測するとともに、全鉄濃度の計測値と腐食由来の鉄濃度の算出値との差分から、洗浄中のスケール由来の鉄濃度を算出するようにしたので、上述の鉄濃度の予測値と、スケール由来の鉄濃度算出値との比較により、試験片の洗浄の進行度合いを把握することができる。よって、ボイラにおける化学洗浄の終了タイミングを適切に把握することができる。
(13)本発明の少なくとも一実施形態に係る腐食量測定装置は、
洗浄液での洗浄により試験片に付着したスケールの全量が除去されたと仮定した場合の前記洗浄液中の鉄濃度を、前記試験片のスケール付着量に基づき予測する予測部と、
前記試験片を前記洗浄液で洗浄しながら、前記試験片を用いて分極抵抗を測定する分極抵抗測定部と、
前記分極抵抗の測定結果から、前記洗浄液中の腐食由来の鉄濃度を算出する第1算出部と、
前記試験片を前記洗浄液で洗浄しながら、前記洗浄液中の全鉄濃度を計測する濃度計測部と、
前記全鉄濃度の計測値と、前記腐食由来の鉄濃度の算出値との差分から、前記洗浄液中のスケール由来の鉄濃度を算出する第2算出部と、
を備える。
上記(13)の構成によれば、試験片のスケール付着量に基づき洗浄液中の鉄濃度を予測するとともに、全鉄濃度の計測値と腐食由来の鉄濃度の算出値との差分から、洗浄中のスケール由来の鉄濃度を算出するようにしたので、上述の鉄濃度の予測値と、スケール由来の鉄濃度算出値との比較により、試験片の洗浄の進行度合いを把握することができる。よって、ボイラにおける化学洗浄の終了タイミングを適切に把握することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、管状試験片(金属管)内に液体を流通させながら、管状試験片(金属管)内面の腐食速度を測定可能な試験片ホルダ及び洗浄システム並びに腐食量測定方法及び腐食量測定装置を提供することを目的とする。
一実施形態に係る洗浄システムの概略図である。 一実施形態に係る腐食速度測定装置の概略図である。 一実施形態に係る腐食速度測定装置の概略図である。 一実施形態に係る腐食速度測定装置の概略図である。 一実施形態に係る試験片ホルダの概略断面図である。 一実施形態に係る試験片ホルダの概略断面図である。 一実施形態に係る腐食量測定方法により得られる洗浄液中の溶解鉄濃度の時間変化を示すグラフの一例である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
以下の実施形態では、一実施形態に係る洗浄システム又は洗浄方法における洗浄対象物が火力発電装置を構成するボイラの伝熱管である場合について説明するが、本発明における洗浄対象物はこれに限定されず、例えば、舶用ボイラの伝熱管、ボイラの伝熱管以外の部位、熱交換器の伝熱管、又は、化学プラントの構成機器であってもよい。
図1は、幾つかの実施形態に係る試験片ホルダが適用される洗浄システムの概略図である。図1に示す洗浄システム1は、ボイラ100の火炉102を構成する複数の伝熱管104を洗浄するように構成されている。
図1に示すボイラ100は、循環ライン106上に配置される火炉102、汽水分離器110、及び、図示しない節炭器、過熱器等を含む。火炉102の伝熱管104には、循環ライン106を介して給水が供給されるようになっている。火炉102の伝熱管104において、燃料の燃焼熱との熱交換により生成された蒸気は、汽水分離器110、過熱器(不図示)を経由してタービン(不図示)に供給されてタービンロータを回転駆動する。タービンで仕事を終えた蒸気は復水器(不図示)で凝縮されて水となる。復水器で生成された水は、循環ライン106に設けられた加熱器、脱気器、及び、節炭器等(何れも不図示)を通って、再び火炉102に供給される。循環ライン106には、蒸気又は水を圧送するためのポンプ(不図示)が設けられていてもよい。
ボイラ100の火炉102を構成する伝熱管104の内部には、鉄酸化物を主体とするスケールが付着して伝熱管の熱伝導率が低下する場合がある。図1に示す洗浄システム1は、このように伝熱管104の内面に付着したスケールを、洗浄液を用いて除去するための洗浄システムである。
図1に示す洗浄システム1は、循環ライン106に接続される洗浄液循環ライン2と、洗浄液循環ライン2に設けられ、洗浄液を循環させるための循環ポンプ4と、を含む。洗浄液循環ライン2の上流端は、循環ライン106における汽水分離器110の下流側に位置する第1接続点105に接続されており、洗浄液循環ライン2の下流端は、循環ライン106における火炉102の上流側に位置する第2接続点108に接続されている。すなわち、洗浄液循環ライン2は、循環ライン106を介して、複数の伝熱管104に接続されている。
また、洗浄システム1は、洗浄液を貯留するための洗浄液タンク8と、洗浄液タンク8からの洗浄液を洗浄液循環ライン2に供給するための洗浄液供給ライン6と、洗浄液供給ライン6に設けられる注入ポンプ10と、を含む。洗浄液タンク8に貯留された洗浄液が、注入ポンプ10により、洗浄液供給ライン6を介して洗浄液循環ライン2に供給されるようになっている。
スケールの洗浄に用いる洗浄液(すなわち、洗浄液タンク8に貯留される洗浄液)の種類は、主として酸化鉄を含むスケールを溶解可能な薬剤であればよく、特に限定されない。このような洗浄液は、例えば、塩酸等の酸を含む洗浄液であってもよく、あるいは、キレート剤又は還元剤又は腐食抑制剤を含む洗浄液であってもよい。
上述のキレート剤は、例えばEDTA、BAPTA、DOTA、EDDS、INN、NTA、DTPA、HEDTA、TTHA、PDTA、DPTA-OH、HIDA、DHEG、GEDTA、CMGA、EDDSなどのアミノカルボン酸やこれらの塩などのアミノカルボン酸系キレート剤、クエン酸、グルコン酸、ヒドロキシ酢酸などのオキシカルボン酸やこれらの塩などのオキシカルボン酸系キレート剤、ATMP、HEDP、NTMP、PBTC、EDTMP等の有機リン酸やこれらの塩などの有機リン系キレート剤であってもよい。
上述の還元剤は、例えば、Fe2+、Sn2+などの各種金属イオン、亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩、次亜硫酸塩、シュウ酸、蟻酸、アスコルビン酸、エルソルビン酸、ピロガロール、チオ尿素系化合物、二酸化チオ尿素系化合物、チオグリコール酸塩などの有機化合物、ヒドラジン、水素などであってもよい。
上述の腐食抑制剤は、例えば、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン型界面活性剤、硫黄系化合物などの吸着性皮膜を形成する腐食抑制剤や沈殿皮膜型の腐食抑制剤、錯塩皮膜形成型の腐食抑制剤などであってもよい。
上述した構成により、洗浄液タンク8からの洗浄液は、循環ポンプ4によって圧送されて、洗浄液循環ライン2、第2接続点108よりも下流側かつ火炉102よりも上流側の循環ライン106、複数の伝熱管104(火炉102)、及び、火炉102よりも下流側かつ第1接続点105よりも上流側の循環ライン106、を通って循環するようになっている。なお、このように洗浄液を循環させる際には、循環ライン106において、第1接続点105の下流側に設けられたバルブ109及び第2接続点108の上流側に設けられたバルブ107は閉止され、循環ライン106を循環する水及び蒸気の流れは停止される。
洗浄システム1は、洗浄液循環ライン2から分岐する分岐ライン12と、分岐ライン12に設けられる腐食速度測定装置30と、分岐ライン12を介して腐食速度測定装置30に導入される洗浄液の温度及び流量をそれぞれ調節するための温度調節部及び流量調節部と、をさらに備えている。
分岐ライン12の上流端11及び下流端13は、それぞれ、洗浄液循環ライン2に接続されている。分岐ライン12にはポンプ14が設けられており、該ポンプ14によって、洗浄液循環ライン2からの洗浄液が、分岐ライン12に引き込まれるようになっている。
腐食速度測定装置30は、管状試験片の腐食速度を測定するための装置であり、管状試験片を保持するための試験片ホルダ32と、試験片ホルダ32に接続される電気化学測定装置90と、を含む(図2参照)。この管状試験片として、火炉102を構成する複数の伝熱管104のうち1本から採取したものを用いることができる。伝熱管104の化学洗浄を行う際に伝熱管104から管状試験片を採取する場合、管状試験片の内面には、通常、内面にスケールが付着している。
試験片ホルダ32は、分岐ライン12にそれぞれ接続される洗浄液入口部58及び洗浄液出口部60を有している。洗浄液循環ライン2から分岐ライン12に引き込まれた洗浄液は、洗浄液入口部58を介して試験片ホルダ32に導入され、試験片ホルダ32に設置された管状試験片の内部流路を通過した後、洗浄液出口部60を介して分岐ライン12に排出される。分岐ライン12に排出された洗浄液は、分岐ライン12の下流端13を介して、洗浄液循環ライン2に返送されるようになっている。なお、試験片ホルダ32を含む腐食速度測定装置30の構成については後述する。
図1に示す例示的な実施形態では、試験片ホルダ32に導入される洗浄液の温度を調節するための温度調節部は、分岐ライン12に設けられ、電気抵抗で発生する熱により洗浄液を加熱するように構成されたヒータ16である。他の実施形態では、該温度調節部は、熱媒体との熱交換により洗浄液を過熱するように構成された熱交換器であってもよい。
また、図1に示す例示的な実施形態では、試験片ホルダ32に導入される洗浄液の流量を調節するための流量調節部は、分岐ライン12に設けられた上述のポンプ14である。ポンプ14は、回転数を変更することにより吐出圧を調節可能に構成されており、すなわち、吐出側における洗浄液の流量を調節可能に構成されている。
洗浄システム1は、制御装置20(制御部)と、複数の伝熱管104における洗浄液の温度及び流量を取得するための流量計21及び温度センサ22と、試験片ホルダ32における洗浄液の温度及び流量を取得するための流量計23及び温度センサ24と、をさらに備えている。
図1に示す例示的な実施形態では、流量計21及び温度センサ22は、火炉102よりも下流側における循環ライン106に設けられている。
複数の伝熱管104を流れる洗浄液は、伝熱管104の下流側で合流するので、該流量計21で計測される洗浄液の流量は、複数の伝熱管104の各々における流量の合計値とみなすことができる。よって、流量計21で計測された流量を、伝熱管104の本数で除算することにより、伝熱管104一本当たりの流量(あるいは複数の伝熱管104の各々における流量の平均)を算出することができる。
また、複数の伝熱管104から循環ライン106に流出した洗浄液の温度は急激には変化しないので、温度センサ22による温度の計測値を、伝熱管104の出口における洗浄液の温度とみなすことができる。
制御装置20は、流量計21,23及び温度センサ22,24から受け取る信号に基づいて、ヒータ16(温度調節部)の出力、及び、ポンプ14(流量調節部)の回転数(より具体的には、ポンプ14を駆動するモータ駆動用のインバータの周波数)を制御するように構成されている。したがって、制御装置20を用いて、試験片ホルダ32に供給される洗浄液の温度及び流量を調節することができる。
図2〜図4は、それぞれ、一実施形態に係る腐食速度測定装置30の概略図である。図5〜図6は、それぞれ、一実施形態に係る試験片ホルダ32の概略断面図である。なお、図6に示す第1シール部材46及び第2シール部材48は、図2〜図4に示す第1シール部材46及び第2シール部材48と同一形状を有している。
図2〜図4に示すように腐食速度測定装置30は、管状試験片200を保持するための試験片ホルダ32と、試験片ホルダ32に設けられる電極(試料電極、対極、及び参照極)に接続される端子を有する電気化学測定装置90と、を含む。
図2〜図4に示すように、試験片ホルダ32は、第1ホルダ部36及び第2ホルダ部38を含むホルダ本体34と、第1ホルダ部36に設けられる第1流路40と、第2ホルダ部38に設けられる第2流路42と、第1シール部材46及び第2シール部材48と、を備えている。また、試験片ホルダ32は、第1ホルダ部36と第2ホルダ部38とを締結するための締結部50と、管状試験片200の外周面に設けられる導電部56と、を備えている。
第1ホルダ部36及び第2ホルダ部38は、管状試験片200の管軸方向において管状試験片200を両側から挟んで保持するように構成されている。第1ホルダ部36及び第2ホルダ部38を含むホルダ本体34は、樹脂等の絶縁材料で形成されていてもよい。
図5及び図6に示すように、管状試験片200は、外周面202及び内周面204を有しており、内周面204によって、管状試験片200の内部流路201が形成されている。
図2〜図4に示すように、第1流路40は、管状試験片200の内部流路201に連通可能に第1ホルダ部36に設けられている。また、第2流路42は、管状試験片200の内部流路201に連通可能に第2ホルダ部38に設けられている。図示する実施形態において、第1流路40及び第2流路は、管状試験片200の管軸方向に沿って設けられいる。
管軸方向におけるホルダ本体34の両端部には、洗浄液入口部58及び洗浄液出口部60が設けられている。洗浄液入口部58は、分岐ライン12(図1参照)と第2流路42とを接続するジョイント部59を含む。洗浄液出口部60は、分岐ライン12と第1流路40とを接続するジョイント部61を含む。なお、図示する実施形態においては、第1ホルダ部36側に洗浄液出口部60が設けられ、第2ホルダ部38側に洗浄液入口部58が設けられているが、他の実施形態は、第1ホルダ部36側に洗浄液入口部58が設けられ、第2ホルダ部38側に洗浄液出口部60が設けられていてもよい。
第1シール部材46は、第1ホルダ部36と管状試験片200との間を介した洗浄液の漏れを抑制するように構成されている。第2シール部材48は、第2ホルダ部38と管状試験片200との間を介した洗浄液の漏れを抑制するように構成されている。
上述の実施形態では、管状試験片200を、シール部材46,48を介して、第1ホルダ部36及び第2ホルダ部38で挟んで保持するとともに、管状試験片200の内部流路201と連通可能な第1流路40及び第2流路42を設けたので、第1流路40及び第2流路42を介して、管状試験片200の内部流路201に流体(洗浄液等)を流通させることができる。これにより、管状試験片200の内部流路201に液体を流通させながら、各種測定(例えば電気化学測定)が可能となり、管状試験片200の内面の腐食速度を測定することができる。
締結部50は、管状試験片200を第1ホルダ部36と第2ホルダ部38との間に挟んだ状態で、第1ホルダ部36と第2ホルダ部38とを締結するように構成される。これにより、試験片ホルダ32の耐圧性及びシール性を良好なものとすることができる。よって、広範な流体の流動条件に対応可能な試験片ホルダ32を得ることができる。
図2〜図4に示す例示的な実施形態では、締結部50は、第1ホルダ部36に設けられたボルト孔37、及び、第2ホルダ部38に設けられたボルト孔39に挿通されるボルト52と、ボルト52に螺合されるナット54と、を含む。この場合、ボルト52とナット54とを含む簡素な構成で、試験片ホルダ32の耐圧性及びシール性を良好なものとすることができる。
幾つかの実施形態では、例えば図5〜図6に示すように、第1ホルダ部36には、管軸方向における端面36aに、第1シール部材46を受け入れるための凹部62が設けられる。凹部62は、第1シール部材46の断面形状に対応する形状を有している。また、幾つかの実施形態では、例えば図5〜図6に示すように、第2ホルダ部38には、管軸方向における端面38aに、第2シール部材48を受け入れるための凹部64が設けられる。凹部64は、第2シール部材48の断面形状に対応する形状を有している。
このように、第1ホルダ部36の管軸方向における端面36aに上述の凹部62を設けたので、該凹部62に第1シール部材46を嵌め合わせることで、第1シール部材46の第1ホルダ部36に対する位置決めが容易になるとともに、第1シール部材46によるシール性を高めることができる。第2ホルダ部38に設けた凹部64についても、同様の説明が当てはまる。
幾つかの実施形態では、例えば図5〜図6に示すように、第1シール部材46は、凹部62の底面62aに接するように設けられる円盤部120を含む。円盤部120は、管軸方向において、凹部62の底面62aと、管状試験片200の一方の端面206とに挟まれるように設けられている。なお、円盤部120の中央部に貫通孔124が設けられており、該貫通孔124を介して、管状試験片200の内部流路201と、第1流路40とが互いに連通可能となっている。
幾つかの実施形態では、例えば図5〜図6に示すように、第2シール部材48は、凹部64の底面62aに接するように設けられる円盤部126を含む。円盤部126は、管軸方向において、凹部64の底面64aと、管状試験片200の他方の端面208とに挟まれるように設けられている。なお、円盤部126の中央部に貫通孔130が設けられており、該貫通孔130を介して、管状試験片200の内部流路201と、第2流路42とが互いに連通可能となっている。
上述したように、第1シール部材46の円盤部120が第1ホルダ部36の端面36aに設けた凹部62の底面62aに接するようにしたので、第1シール部材46と凹部62との接触面積を大きく維持することができ、これにより第1シール部材46によるシール性を高めることができる。第2シール部材48についても、同様の説明が当てはまる。
幾つかの実施形態では、例えば図6に示すように、第1シール部材46は、円盤部120から、管軸方向において凹部62の底面62aとは反対側に突出する筒形部122をさらに含む。また、幾つかの実施形態では、第2シール部材48は、円盤部126から、管軸方向において凹部64の底面64aとは反対側に突出する筒形部128をさらに含む。
上述の実施形態によれば、第1シール部材46は、円盤部120から、管軸方向において凹部62の底面62aとは反対側に突出する筒形部122を有するので、筒形部122の内径を、管状試験片200の外径D2(図6参照)に応じて設定することで、該管状試験片200の、管軸方向に直交する面内における位置決めがしやすくなる。また、筒形部122の内径を管状試験片200の外径D2に応じて設定することができるので、1つの試験片ホルダ32に対し、第1シール部材46を適切な内径サイズを有するのものに交換することにより、外径の異なる複数種の管状試験片200を試験対象として用いることができる。第2シール部材48についても、同様の説明が当てはまる。
なお、図5に示す第1シール部材46と、図6に示す第2シール部材48とを、同一の試験片ホルダ32にて交換して使用可能することもできる。図5に示す第1シール部材46は、筒形部122を有さないため、管状試験片200の外形D1が比較的大きい場合にも使用することができる。なお、図5における管状試験片200の外形D1は、図6における管状試験片200の外形D2よりも大きい。
導電部56(図2〜図4参照)は、管状試験片200の外表面を電気化学測定装置90の試料極用端子96に接続するためのものでさる。導電部56は、第1ホルダ部36と第2ホルダ部38との間において、管状試験片200の外表面に接するように設けられている。また、導電部56は、管状試験片200と電気的に接続可能になっている。導電部56と電気化学測定装置90の試料極用端子96とは、リード線を介して接続されていてもよい。
このように、第1ホルダ部36と第2ホルダ部38との間に管状試験片200の外表面と電気的に接続される導電部56を設けたので、該導電部56を介して、電気化学測定装置90の試料極用端子96に、管状試験片200を接続することができる。よって、これにより、管状試験片200の内部流路201に液体を流通させながら管状試験片200についての電気化学測定(例えば管状試験片200の内面の分極抵抗の計測)が可能となり、この測定結果に基づいて、管状試験片200の内面の腐食速度を測定することができる。
幾つかの実施形態では、導電部56は、管状試験片200を挟持するように設けられる金属製のクランプを含んでいてもよい。あるいは、幾つかの実施形態では、導電部56は、リード線の端部を管状試験片200の外表面に固定するために設けられる溶接部であってもよい。溶接部は、スポット溶接により形成されたものであってもよい。なお、図5及び図6において、導電部56の図示を省略している。
幾つかの実施形態では、例えば図2及び図4に示すように、試験片ホルダ32は、電気化学測定装置90の対極用端子92に接続される対極66と、電気化学測定装置90の参照極用端子94に接続される参照極72と、をさらに備えている。対極66は、第1流路40または第2流路42に露出するようにホルダ本体34に設けられていてもよい。参照極72は、第1流路40または第2流路42に露出するようにホルダ本体34に設けられていてもよい。対極66は、白金電極であってもよい。
なお、図2及び図4に示す例示的な実施形態では、対極66及び参照極72は、第1流路40に露出するように、第1ホルダ部36(ホルダ本体34)に設けられている。より具体的には、対極66は、第1ホルダ部36において、第1ホルダ部36の側面と、第1流路40とを接続するように設けられた孔68に挿入され、第1流路40に露出した状態で、固定部80を介して第1ホルダ部36に支持されている。また、参照極72は、第1ホルダ部36において、第1ホルダ部36の側面と、第1流路40とを接続するように設けられた孔74に挿入され、第1流路40に露出した状態で、固定部80を介して第1ホルダ部36に支持されている。
上述の実施形態によれば、管状試験片200である試料極、対極66及び参照極72を用いて、3電極法による分極抵抗測定により、管状試験片200の内面の腐食速度を測定することができる。よって、比較的精度良好に、上述の腐食速度を測定することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図3及び図4に示すように、ホルダ本体34は、第1ホルダ部36および第2ホルダ部38の間に保持される管状試験片200とは別の他の管状試験片210を保持するための第3ホルダ部144を含む。第3ホルダ部144は、管軸方向において、第1ホルダ部36又は第2ホルダ部38の一方(図3及び図4では第2ホルダ部38)に対向して位置するように設けられる。そして、試験片ホルダ32は、管状試験片210の内部流路211と連通可能に第3ホルダ部144に設けられる第3流路146と、第3ホルダ部144と管状試験片210との間をシールするための第3シール部材112と、を備えている。管状試験片210の外周面には、導電部116が設けられており、導電部116を介して、管状試験片210と、電気化学測定装置90の試料極用端子98とが接続されている。
上述の実施形態によれば、第1ホルダ部36及び第2ホルダ部38の間に保持される管状試験片200、及び、第3ホルダ部144によって保持される他の管状試験片210を含む2つの管状試験片200,210をそれぞれ試料極として用いて、2電極法による分極抵抗測定により、管状試験片200,210の内面の腐食速度を測定することができる。よって、比較的簡易な構成で、上記腐食速度を測定することができる。
なお、図3及び図4に示す例示的な実施形態は、以下に説明する特徴を有している。
第3シール部材112は、第3ホルダ部144の管軸方向における端面に設けられた凹部114に設けられている。また、第2ホルダ部38と管状試験片210との間をシールするためのシール部材148が設けられている。シール部材148は、第2ホルダ部38の管軸方向における端面に設けられた凹部140に設けられている。第3流路146、管状試験片210の管軸方向に沿って延びている。2つの管状試験片200,210は、ほぼ同軸上に配置されており、第1流路40、管状試験片200の内部流路201、第2流路42、管状試験片210の内部流路211、及び、第3流路146は、管軸方向に沿って延びる1本の流路を形成している。
図3及び図4に示す例示的な実施形態では、締結部50は、管状試験片200を第1ホルダ部36と第2ホルダ部38との間に挟み、かつ、管状試験片210を第2ホルダ部38と第3ホルダ部144との間に挟んだ状態で、第1ホルダ部36、第2ホルダ部38、及び、第3ホルダ部144を締結するように構成されている。締結部50のボルト52は、第1ホルダ部36に設けられたボルト孔37、第2ホルダ部38に設けられたボルト孔39、及び、第3ホルダ部144に設けられたボルト孔145に挿通され、該ボルト52にナット54が螺合されている。なお、第3ホルダ部144は、樹脂等の絶縁材料で形成されていてもよい。
図4に示す例示的な実施形態では、2つの試料極(管状試験片200又は管状試験片210)のうちの一方と、対極66及び参照極72を用いて、3電極法による分極抵抗測定を行うことができる。よって、2つの試料極(管状試験片200又は管状試験片210)のうち一方を用いて測定を行うとともに、この一方の試料極に不具合が発生した場合には、他方の試料極を用いて、分極抵抗の計測を続行することができる。
また、図4に示す実施形態では、上述の3電極法により分極抵抗測定ができるとともに、2つの試料極(管状試験片200及び管状試験片210)を用いて2電極法による分極抵抗測定を行うこともできる。よって、参照極72や対極66に異常が生じた場合に2電極法での計測に切かえるなど、3電極法と2電極法とで測定方法を切替えて分極抵抗測定を続行することができる。
このように、図4に示す実施形態によれば、測定装置の可用性を向上させることができる。
以下、図1及び図7を参照して、一実施形態に係る腐食量測定方法について説明する。図7は、一実施形態に係る腐食量測定方法により得られる洗浄液中の溶解鉄濃度の時間変化を示すグラフの一例である。なお、以下においては、ボイラ100の伝熱管104から採取した管状試験片の化学洗浄時における腐食量測定方法について説明する。
まず、運転停止したボイラ100に設けられている複数の伝熱管104から、試験片として用いる伝熱管を採取して、該伝熱管から管状試験片200を作製する。また、作製した管状試験片200を、試験片ホルダ32に設置する。なお、上述のようにして得られる管状試験片200の内面には、通常、ボイラ100の運転中に生じたスケールが付着している。
次に、洗浄液循環ライン2を、循環ライン106を介して、ボイラ100の複数の伝熱管104に接続し、洗浄液循環ライン2に洗浄液タンク8からの洗浄液を循環させて、複数の伝熱管104の洗浄を行う。
また、洗浄液循環ライン2に分岐ライン12を接続し、洗浄液循環ライン2から分岐させた洗浄液を、洗浄液入口部58及び洗浄液出口部60を介して、試験片ホルダ32(腐食速度測定装置30)の第2流路42、管状試験片200の内部流路201、及び第1流路40に流通させる。そして、腐食速度測定装置30を用いて管状試験片200の分極抵抗を測定し、分極抵抗の測定結果から、洗浄中の腐食由来の鉄濃度を算出する。
ここで、分極抵抗の測定結果から、洗浄中の腐食由来の鉄濃度を算出する手順について説明する。
まず、下記式(A)より、分極抵抗の測定結果Rに基づき、腐食電流密度icorrが算出できる。
corr=B/R …(A)
上記式(A)中のBは定数である。
次に、上記式(A)での計算結果と、下記式(B)とから、管状試験片における母材の腐食減量Δm(g/cm)が算出できる。
corr×t=F×Δm×z/M …(B)
上記式(B)中のtは、分極抵抗の測定時間(s)であり、Fはファラデー定数であり
zは鉄イオンの価数(2)であり、Mは鉄の原子量(55.845)である。
そして、上記式(B)での計算結果と、下記式(C)とから、母材腐食由来の鉄濃度CFeを算出することができる。
Fe=Δm×A/W …(C)
上記式(C)中のAは化学洗浄対象の複数の伝熱管104の内表面性の合計であり、Wは、伝熱管104における洗浄液保有水量である。
なお、実際には、上述の装置で測定する分極抵抗Rは経時的に変化するため、微小期間Δt間の分極抵抗値から算出される鉄濃度CFeを時間積分することで、腐食由来の鉄濃度CFeを求めることができる。
なお、試験片ホルダ32内の流路内において、実際の伝熱管104の内部における流動状態を再現できていれば、試験片ホルダ32を用いて測定した分極抵抗の値に基づいて、伝熱管104における洗浄液中の母材腐食由来の鉄濃度CFeを精度良く計算することができる。
幾つかの実施形態では、さらに、以下のステップを行い、実際のボイラ100における伝熱管104の洗浄条件(洗浄液の温度及び流量)を、試験片ホルダ32(腐食速度測定装置30)において再現するようにしてもよい。
幾つかの実施形態では、複数の伝熱管104の洗浄中に、流量計21及び温度センサ22を用いて、複数の伝熱管104における洗浄液の流量F1及び温度T1を計測する。この流量F1及び温度T1に係る計測結果は、制御装置20に送られる。
また、流量計23及び温度センサ24を用いて、試験片ホルダ32における管状試験片200の内部流路201における洗浄液の流量F2及び温度T2を計測する。この流量F2及び温度T2に係る計測結果は、制御装置20に送られる。
制御装置20は、取得した流量F1、F2、及び、温度T1,T2の計測結果に基づいて、試験片ホルダ32における管状試験片200の内部流路201を流れる洗浄液の流量及び温度が、複数の伝熱管104における流量及び温度に近づくように、ポンプ14(流量調節部)の回転数、及び、ヒータ16(温度調節部)の出力の制御を行う。
制御装置20は上述の計測結果に基づいて、試験片ホルダ32における管状試験片200の内部流路201を流れる洗浄液の流量及び温度に関してフィードバック制御(例えば、P制御、PI制御又はPID制御)を行ってもよい。
例えば、制御装置20は、伝熱管104における洗浄液の流量F1を目標値とし、試験片ホルダ32における管状試験片200の内部流路201を流れる洗浄液の流量の実測値F2と上述の目標値F1との偏差に基づいて、該偏差が小さくなるようなポンプ14の回転数及び/又はこれに対応するインバータ周波数を算出し、算出したインバータ周波数を制御指令値として、インバータに与えるようになっていてもよい。
あるいは、制御装置20は伝熱管104における洗浄液の温度T1を目標値とし、試験片ホルダ32における管状試験片200の内部流路201を流れる洗浄液の温度の実測値T2と上述の目標値T1との偏差に基づいて、該偏差が小さくなるようなヒータ16の出力を算出し、算出した出力値を制御指令値としてヒータ16に与えるようになっていてもよい。
上述の実施形態に係る方法によれば、腐食速度測定装置30に導入される洗浄液の温度T2及び流量F2が、ボイラ100の伝熱管104における流量F1及び温度T2に近づくように、流量調節部及び温度調節部を制御するようにしたので、腐食速度測定装置30内において、ボイラ100の伝熱管104の洗浄状態をより詳細に模擬することができる。よって、腐食速度測定装置30を用いて、伝熱管104における洗浄液中の鉄濃度CFeを精度良く計算することができる。
幾つかの実施形態に係る腐食量測定方法では、まず、スケールの付着した試験片(伝熱管104から採取した管状試験片200等)のスケール付着量(重量)を計測し、この計測結果に基づいて、洗浄液での洗浄により試験片に付着したスケールの全量が除去されたと仮定した場合の洗浄液中の鉄濃度(スケール由来の鉄濃度C)の予測値Cs_est(図7参照)を取得する。
次に、例えば上述の腐食速度測定装置30を用いて、試験片を洗浄液で洗浄しながら、該試験片を用いて分極抵抗を測定し、分極抵抗の測定結果から、洗浄液中の母材腐食由来の鉄濃度CFeを算出する。分極抵抗に基づいて母材腐食由来の鉄濃度CFeを算出する手順は、既に述べたとおりである。
また、試験片を洗浄液で洗浄しながら、洗浄液中の全鉄濃度Cを計測する。すなわち、試験片を洗浄中の洗浄液を例えば所定時間ごとにサンプリングして、各種分析方法により、サンプル洗浄液に含まれる全鉄濃度Cを計測する。
そして、このようにして求めた全鉄濃度Cの計測値と、母材腐食由来の鉄濃度CFeの算出値との差分から、スケール由来の鉄濃度Cを算出する。すなわち、スケール由来の鉄濃度Csは、下記式(D)で表現できる。
=C−CFe …(D)
したがって、このように算出されたスケール由来の鉄濃度Csと、予め予測された予測値Cs_estとの比較により、試験片の洗浄の進行度合いを把握することができる
すなわち、図7に示すように、洗浄が進むにつれてスケール由来の鉄濃度Csは徐々に増加するが、スケール由来の鉄濃度Csが予測値Cs_estに十分近づけば、試験片に付着していたスケールがほぼ除去されたことを意味する。したがって、試験片あるいは伝熱管104の化学洗浄の終了タイミングを適時に判定することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 洗浄システム
2 洗浄液循環ライン
4 循環ポンプ
6 洗浄液供給ライン
8 洗浄液タンク
10 注入ポンプ
11 上流端
12 分岐ライン
13 下流端
14 ポンプ
16 ヒータ
20 制御装置
21 流量計
22 温度センサ
23 流量計
24 温度センサ
30 腐食速度測定装置
32 試験片ホルダ
34 ホルダ本体
36 第1ホルダ部
36a 端面
37 ボルト孔
38 第2ホルダ部
38a 端面
39 ボルト孔
40 第1流路
42 第2流路
46 第1シール部材
48 第2シール部材
50 締結部
52 ボルト
54 ナット
56 導電部
58 洗浄液入口部
59 ジョイント部
60 洗浄液出口部
61 ジョイント部
62 凹部
62a 底面
64 凹部
64a 底面
66 対極
68 孔
72 参照極
74 孔
80 固定部
90 電気化学測定装置
92 対極用端子
94 参照極用端子
96 試料極用端子
98 試料極用端子
100 ボイラ
102 火炉
104 伝熱管
105 第1接続点
106 循環ライン
107 バルブ
108 第2接続点
109 バルブ
110 汽水分離器
112 第3シール部材
114 凹部
116 導電部
120 円盤部
122 筒形部
124 貫通孔
126 円盤部
128 筒形部
130 貫通孔
140 凹部
144 第3ホルダ部
145 ボルト孔
146 第3流路
148 シール部材
200 管状試験片
201 内部流路
202 外周面
204 内周面
206 端面
208 端面
210 管状試験片
211 内部流路

Claims (13)

  1. 管状試験片の管軸方向において両側から挟んで前記管状試験片を保持するための第1ホルダ部及び第2ホルダ部を含むホルダ本体と、
    前記管状試験片の内部流路に連通するように前記第1ホルダ部に設けられる第1流路と、
    前記管状試験片の前記内部流路に連通するように前記第2ホルダ部に設けられる第2流路と、
    前記第1ホルダ部と前記管状試験片との間をシールするための第1シール部材と、
    前記第2ホルダ部と前記管状試験片との間をシールするための第2シール部材と、
    を備える試験片ホルダ。
  2. 前記第1ホルダ部と前記第2ホルダ部との間に位置し、前記管状試験片の外表面を電気化学測定装置の試料極用端子に接続するための導電部を備える請求項1に記載の試験片ホルダ。
  3. 前記管状試験片を前記第1ホルダ部と前記第2ホルダ部との間に挟んだ状態で、前記第1ホルダ部と前記第2ホルダ部とを締結するための締結部を備える
    請求項1又は2に記載の試験片ホルダ。
  4. 前記締結部は、
    前記第1ホルダ部および前記第2ホルダ部の各々に設けられたボルト孔に挿通されるボルトと、
    前記ボルトに螺合されるナットと、
    を含む請求項3に記載の試験片ホルダ。
  5. 前記第1ホルダ部には、前記管軸方向における端面に、前記第1シール部材を受け入れるための凹部が設けられた
    請求項1乃至4の何れか一項に記載の試験片ホルダ。
  6. 前記第1シール部材は、前記凹部の底面に接するように設けられる円盤部を含む
    請求項5に記載の試験片ホルダ。
  7. 前記第1シール部材は、前記円盤部から、前記管軸方向において前記凹部の前記底面とは反対側に突出する筒形部をさらに含む
    請求項6に記載の試験片ホルダ。
  8. 前記第1流路または前記第2流路に露出するように前記ホルダ本体に設けられ、電気化学測定装置の対極用端子に接続される対極と、
    前記第1流路または前記第2流路に露出するように前記ホルダ本体に設けられ、前記電気化学測定装置の参照極用端子に接続される参照極と、
    をさらに備える
    請求項1乃至7の何れか一項に記載の試験片ホルダ。
  9. 前記ホルダ本体は、前記第1ホルダ部および前記第2ホルダ部の間に保持される前記管状試験片とは別の他の管状試験片を保持するための第3ホルダ部を含み、
    前記第3ホルダ部は、前記管軸方向において、前記第1ホルダ部又は前記第2ホルダ部の一方に対向して位置し、
    前記他の管状試験片の内部流路と連通するように前記第3ホルダ部に設けられる第3流路と、
    前記第3ホルダ部と前記他の管状試験片との間をシールするための第3シール部材と、
    を備える請求項1乃至8の何れか一項に記載の試験片ホルダ。
  10. ボイラに設けられる複数の伝熱管を洗浄するための洗浄システムであって、
    請求項1乃至9の何れか一項に記載の試験片ホルダと、
    前記複数の伝熱管に接続され、前記複数の伝熱管を通って洗浄液を循環させるための洗浄液循環ラインと、
    前記洗浄液循環ラインから分岐し、前記試験片ホルダの前記第1流路又は前記第2流路に接続される分岐ラインと、
    前記分岐ラインを介して前記試験片ホルダに導入される前記洗浄液の温度を調節するための温度調節部と、
    前記分岐ラインを介して前記試験片ホルダに導入される前記洗浄液の流量を調節するための流量調節部と、
    前記温度調節部及び前記流量調節部を制御するための制御部と、
    を備えた伝熱管の洗浄システム。
  11. 請求項1乃至9の何れか一項に記載の試験ホルダに前記管状試験片を設置するステップと、
    前記第1流路及び前記第2流路を介して、前記管状試験片の前記内部流路に洗浄液を供給して、前記管状試験片を前記洗浄液で洗浄するステップと、
    前記洗浄液での洗浄中に、前記管状試験片の分極抵抗を測定するステップと、
    前記分極抵抗の測定結果から、前記洗浄中の腐食由来の鉄濃度を算出するステップと、
    を備える腐食量測定方法。
  12. 試験片のスケール付着量を計測するステップと、
    洗浄液での洗浄により前記試験片に付着したスケールの全量が除去されたと仮定した場合の前記洗浄液中の鉄濃度を、前記スケール付着量に基づき予測するステップと、
    前記試験片を前記洗浄液で洗浄しながら、前記試験片を用いて分極抵抗を測定し、前記分極抵抗の測定結果から、前記洗浄液中の腐食由来の鉄濃度を算出するステップと、
    前記試験片を前記洗浄液で洗浄しながら、前記洗浄液中の全鉄濃度を計測するステップと、
    前記全鉄濃度の計測値と、前記腐食由来の鉄濃度の算出値との差分から、前記洗浄液中のスケール由来の鉄濃度を算出するステップと、
    を備える腐食量測定方法。
  13. 洗浄液での洗浄により試験片に付着したスケールの全量が除去されたと仮定した場合の前記洗浄液中の鉄濃度を、前記試験片のスケール付着量に基づき予測する予測部と、
    前記試験片を前記洗浄液で洗浄しながら、前記試験片を用いて分極抵抗を測定する分極抵抗測定部と、
    前記分極抵抗の測定結果から、前記洗浄液中の腐食由来の鉄濃度を算出する第1算出部と、
    前記試験片を前記洗浄液で洗浄しながら、前記洗浄液中の全鉄濃度を計測する濃度計測部と、
    前記全鉄濃度の計測値と、前記腐食由来の鉄濃度の算出値との差分から、前記洗浄液中のスケール由来の鉄濃度を算出する第2算出部と、
    を備える腐食量測定装置。
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