JP7308078B2 - モニタリング装置及び方法並びに伝熱管の洗浄システム及び方法 - Google Patents

モニタリング装置及び方法並びに伝熱管の洗浄システム及び方法 Download PDF

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Description

本開示は、モニタリング装置及び方法並びに伝熱管の洗浄システム及び方法に関する。
ボイラ等の機器における部材(例えば配管)の表面にスケールが付着及び成長すると、スケールの付着部位において、局所的な過熱によるクリープ破壊が生じたり、あるいは、伝熱管の場合には、伝熱管に付着したスケールが伝熱障壁となり伝熱性能が低下したりする場合がある。したがって、部材におけるスケール付着状態を把握することは重要である。
この点、例えば特許文献1には、配管におけるスケール成長を観測するためのスケーリングモニタ装置が開示されている。この装置では、熱水が流れる計測対象の配管の一部を形成するように、該配管とほぼ同径の内径を有するガラス管が設けられており、該ガラス管内に、配管と同材質のクーポンが配置される。そして、ガラス管外に配置したテレビスコープ等の観測手段を用いて、クーポンのスケーリング成長を観測するようになっている。
実用新案登録第2575430号公報
ところで、スケールに起因する諸問題(例えば、上述したクリープ破壊や伝熱性能の低下等)を回避するために、部材に付着したスケールを化学洗浄により除去することがある。化学洗浄では、酸又はキレート剤等を含む洗浄液を用いて部材を洗浄することで、部材に付着したスケールを除去する。
従来、化学洗浄では、洗浄対象の配管におけるスケール除去状況の確認は、例えば、洗浄対象の配管に洗浄液を循環させる洗浄液循環系統から洗浄液を分岐させた配管中に、洗浄対象の配管から取り出したサンプルを設置して、該サンプルを観察することによって行われている。
しかしながら、通常、サンプルを設置した配管の内部を外部から視認することはできない。このため、サンプルにおけるスケール除去の状態を確認するためには、サンプルを配管の外部に取り出す必要があるため、工数が増大してしまう。また、サンプルを配管の外部に取り出すまでは、サンプルにおけるスケール除去状態を正確に知ることができないため、洗浄の終了タイミングを適時に把握することは難しい。
そこで、化学洗浄時におけるスケール除去状態を適切に把握することで、スケール除去状態の確認にかかる工数を削減し、あるいは、化学洗浄の終了タイミングを適切に把握して、化学洗浄に係るコストを低減することが望まれる。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、化学洗浄時におけるスケール除去状態を適切に把握可能なモニタリング装置及び方法並びに伝熱管の洗浄システム及び方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るモニタリング装置は、
スケールが付着した観察用試験片の洗浄状況を監視するためのモニタリング装置であって、
ケーシングと、
前記ケーシングに取り付けられ、前記ケーシングとともに前記試験片を収容するための収容空間を形成する窓部材と、
該試験片のうちスケールが付着したスケール付着面と、前記窓部材とが対向するように、かつ、前記試験片の前記スケール付着面と、前記窓部材との間に洗浄液の流路が形成されるように、前記収容空間における前記試験片の位置決めをするためのガイド部材と、
前記流路に洗浄液を導入するための洗浄液入口部と、
前記流路から前記洗浄液を排出するための洗浄液出口部と、
を備える。
上記(1)の構成によれば、ケーシングと窓部材とによって形成される収容空間において試験片の位置決めをするための上述のガイド部材を設けたので、窓部材と試験片のスケール付着面との間に洗浄液の流路が形成されるように試験片を収容空間に設置可能である。よって、該流路に洗浄液を流して試験片のスケール付着面の洗浄が可能であるとともに、窓部材を介してスケール付着面を外部から視認することができる。すなわち、試験片をケーシングの内部に設置したまま、洗浄液で洗浄される試験片のスケール付着面におけるスケール除去状態を監視することができる。これにより、時間とともに変化するスケール除去状態を継続的に監視することができ、例えば、洗浄液によるスケール除去の終了判定等を適時に行うことができる。よって、スケール除去状態の把握にかかる工数や工程を低減することができ、これにより、化学洗浄にかかるコストを削減することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記試験片は、管を管軸方向に沿って分割して得られる少なくとも1つの分割片を含み、
前記ガイド部材は、前記少なくとも1つの分割片の外周面に対向するように配置される曲面を有する。
上記(2)の構成によれば、ガイド部材が、管の分割片の外周面に対向するように配置される曲面を有するので、ケーシング及び窓部材によって形成される収容空間において、試験片としての分割片を適切に位置決めすることができる。よって、洗浄対象物が管である場合に、該管から切り出した分割片を試験片として用いて、管の内面に付着したスケールの除去状態を適切に監視することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記少なくとも1つの分割片は、2以上の分割片を含み、
前記2以上の分割片が、前記収容空間において、管軸方向にて直列に配置されるように構成される。
上記(3)の構成によれば、2以上の分割片を直列に配置可能であるので、初期状態(すなわち洗浄開始時点)においてスケールの付着状況が異なる2以上の分割片について、同一の洗浄条件でのスケール除去状態を同時に監視することができる。よって、洗浄対象の管におけるスケール除去状態を、より詳細に把握することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)の構成において、
前記窓部材の内側面と、前記分割片の内面とによって前記洗浄液が流通する前記流路が形成され、
前記窓部材の前記内側面は、前記分割片の前記内面の形状に対応するように突出した形状を有する。
上記(4)の構成によれば、窓部材の内側面が、分割片の内面の形状に対応する形状を有するので、窓部材の内側面が平坦な形状を有する場合に比べて、窓部材と分割片の内面との間の流路幅を狭くすることができる。これにより、化学洗浄の進行に伴い洗浄液が着色した場合であっても、外部から窓部材を介したスケール付着面の視認性の悪化を抑制することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記モニタリング装置は、
前記窓部材に形成された孔又は溝に設けられた照明部をさらに備える。
上記(5)の構成によれば、照明部を窓部材に形成された孔又は溝に設けたので、照明部で試験片のスケール付着面を照明することにより、外部から窓部材を介したスケール付着面の視認性を良好にすることができる。例えば、モニタリング装置の設置場所による明暗や、時刻による明暗によらず、照明部によって上述の視認性を確保することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかの構成において、
前記モニタリング装置は、
前記洗浄液入口部からの洗浄液の供給を停止可能な入口バルブ、及び、前記洗浄液出口部からの洗浄液の排出を停止可能な出口バルブと、
前記洗浄液出口部とは別に設けられ、前記流路内の洗浄液を外部に排出するための排出ラインをさらに備える。
化学洗浄の進行に伴い、スケールの溶解や懸濁物の発生により洗浄液の着色が進行する場合がある。この点、上記(6)の構成によれば、入口バルブ及び出口バルブによってモニタリング装置内の流路への洗浄液の供給を一時的に停止するとともに、排出ラインを介して、該流路に滞留された洗浄液を外部に排出することができる。これにより、洗浄液の着色が進行して視認性が悪化した場合であっても、流路内の洗浄液を一時的に排出することで、試験片のスケール付着面を適切に視認することができ、よって、スケール除去状態を適切に監視することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、
前記モニタリング装置は、
比較用ケーシングと、
前記比較用ケーシングに取り付けられ、前記比較用ケーシングとともに比較用試験片を収容するための収容空間を形成する比較用窓部材と、
該比較用試験片のうちスケールが付着した面と、前記比較用窓部材とが対向するように、かつ、前記比較用試験片の前記面と、前記比較用窓部材との間に流路が形成されるように、前記収容空間における前記比較用試験片の位置決めをするための比較用ガイド部材と、
を含む比較用セルをさらに備える。
上記(7)の構成によれば、比較用試験片を設置するための比較用セルを、観察用の試験片を設置するためのセル(上記(1)の構成)とは別に設けたので、比較用セルの内部の環境を、観察用試験片を設置するセルとは異なる状態に維持することができる。よって、比較用試験片のスケール付着状態を、洗浄開始時の初期状態に維持するように比較用セルの内部の環境を調整することができる。したがって、観察用試験片と、比較用試験片とを容易に比較することができ、観察用試験片におけるスケール除去の進行度合いを把握しやすくなる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかの構成において、
前記ガイド部材は、前記ケーシングから取り外し可能に構成される。
上記(8)の構成によれば、ガイド部材をケーシングから取り外し可能である。すなわち、ガイド部材を交換可能であるので、様々な形状のガイド部材を、モニタリング装置に装着することができる。これにより、異なる形状の試験片であっても、各試験片に対応したガイド部材を用いることで、同一のモニタリング装置を用いてスケール付着面の監視をすることができる。よって、試験片の形状毎にモニタリング装置を用意する場合に比べて、コスト削減が可能である。
(9)本発明の少なくとも一実施形態に係る伝熱管の洗浄システムは、
ボイラに設けられる複数の伝熱管を洗浄するための洗浄システムであって、
上記(1)乃至(8)の何れか一項に記載のモニタリング装置と、
前記複数の伝熱管に接続され、前記複数の伝熱管を通って前記洗浄液を循環させるための洗浄液循環ラインと、
前記洗浄液循環ラインから分岐し、前記モニタリング装置の前記洗浄液入口部に接続される分岐ラインと、
前記分岐ラインを介して前記モニタリング装置に導入される前記洗浄液の温度を調節するための温度調節部と、
前記分岐ラインを介して前記モニタリング装置に導入される前記洗浄液の流量を調節するための流量調節部と、
前記温度調節部及び前記流量調節部を制御するための制御部と、
を備える。
上記(9)の構成によれば、伝熱管を洗浄する洗浄液を、モニタリング装置の内部の流路に供給可能であるとともに、モニタリング装置に導入される洗浄液の温度及び流量を調節可能である。よって、モニタリング装置の試験片のスケール付着表面における洗浄液の流動条件(温度及び流量)を、伝熱管の内面における流動条件に応じて調節することができる。したがって、モニタリング装置における試験片のスケール付着面を監視することにより、伝熱管の内面のスケール除去状態を把握することができる。
(10)本発明の少なくとも一実施形態に係るモニタリング方法は、
上記(1)乃至(8)の何れか一項に記載のモニタリング装置に、スケールが付着した観察用試験片を設置するステップと、
前記洗浄液入口部及び前記洗浄液出口部を介して前記流路に洗浄液を流通させるステップと、
前記窓部材を通して前記試験片の洗浄状況を監視するステップと、
を備える。
上記(10)の方法によれば、窓部材と試験片のスケール付着面との間に洗浄液の流路が形成されるように試験片を収容空間に設置し、該流路に洗浄液を流して試験片のスケール付着面の洗浄が可能であるとともに、窓部材を介してスケール付着面を外部から視認することができる。すなわち、試験片をケーシングの内部に設置したまま、洗浄液で洗浄される試験片のスケール付着面におけるスケール除去状態を監視することができる。これにより、時間とともに変化するスケール除去状態を継続的に監視することができ、例えば、洗浄液によるスケール除去の終了判定等を適時に行うことができる。よって、スケール除去状態の把握にかかる工数や工程を低減することができ、これにより、化学洗浄にかかるコストを削減することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(10)の方法は、
前記試験片を設置するステップの前に、前記試験片のうち、前記スケール付着面以外の面に耐腐食材料の被覆層を形成するステップをさらに備える。
上記(11)の方法によれば、試験片をモニタリング装置に設置する前に、試験片のうちスケール付着面以外の面に耐腐食材料の被覆層を形成するようにしたので、試験片をモニタリング装置に設置して、モニタリング装置内の流路に洗浄液を流通させたときに、試験片のうちスケール付着面以外の面と洗浄液との接触を防ぐことができる。よって、スケール付着面以外の面における母材と洗浄液との反応を抑制することができ、洗浄対象物(例えば管)の洗浄状態を、モニタリング装置においてより適切に再現することができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(10)又は(11)の方法において、
前記監視するステップでは、監視装置を用いて前記試験片の洗浄状況を監視する。
上記(12)の方法によれば、監視装置を用いて効率的に試験片の洗浄状況を監視することができる。
(13)本発明の少なくとも一実施形態に係る伝熱管の洗浄方法は、
ボイラに設けられる複数の伝熱管から観察用の伝熱管を採取して、該観察用の伝熱管から前記試験片を作製するステップと、
前記ボイラの前記複数の伝熱管に洗浄液循環ラインを接続し、前記洗浄液循環ラインに洗浄液を循環させて前記複数の伝熱管の洗浄を行うステップと、
上記(10)乃至(12)の何れかに記載のモニタリング方法により、前記試験片の洗浄状況を監視するステップと、
を備え、
前記監視するステップでは、前記洗浄液循環ラインから分岐させた洗浄液を、前記モニタリング装置の前記流路に流通させて、前記試験片の洗浄状況を監視する。
上記(13)の方法によれば、ボイラの伝熱管から取得された観察用の試験片をモニタリング装置に設置するとともに、洗浄液循環ラインから分岐させた洗浄液をモニタリング装置の流路に供給するようにしたので、モニタリング装置内において、ボイラの伝熱管の洗浄状態を模擬することができる。よって、モニタリング装置を用いて試験片のスケール付着面の洗浄状態を監視することにより、この監視結果に基づき、ボイラの伝熱管の洗浄状態を適切に把握することができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)の方法は、
前記複数の伝熱管の洗浄中に、前記複数の伝熱管における前記洗浄液の流量及び温度を取得するステップと、
前記モニタリング装置の前記流路を流れる前記洗浄液の流量及び温度が、前記複数の伝熱管における前記流量及び前記温度に近づくように、前記流路を流れる前記洗浄液の流量を調節するための流量調節部、及び、前記流路を流れる前記洗浄液の温度を調節するための温度調節部の制御を行うステップと、
をさらに備える。
上記(14)の方法によれば、モニタリング装置に導入される洗浄液の温度及び流量が、ボイラの伝熱管における流量及び温度に近づくように、流量調節部及び温度調節部を制御するようにしたので、モニタリング装置内において、ボイラの伝熱管の洗浄状態をより詳細に模擬することができる。よって、モニタリング装置を用いて試験片のスケール付着面の洗浄状態を監視することにより、この監視結果に基づき、ボイラの伝熱管の洗浄状態をより適切に把握することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、化学洗浄時におけるスケール除去状態を適切に把握可能なモニタリング装置及び方法並びに伝熱管の洗浄システム及び方法が提供される。
幾つかの実施形態に係るモニタリング装置が適用される洗浄システムの概略図である。 一実施形態に係るモニタリング装置の洗浄液流れ方向に直交する断面図である。 一実施形態に係るモニタリング装置の洗浄液流れ方向に直交する断面図である。 図2のB-B矢視断面図である。 一実施形態に係るモニタリング装置に設置される試験片の一例を示す図である。 一実施形態に係るモニタリング装置の拡大断面図である。 一実施形態に係るモニタリング装置の拡大断面図である。 一実施形態に係るモニタリング装置の拡大断面図である。 一実施形態に係るモニタリング装置の洗浄液流れ方向に直交する断面図である。 一実施形態に係るモニタリング装置の洗浄液流れ方向に直交する断面図である。 一実施形態に係るモニタリング装置の洗浄液流れ方向に直交する断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
以下の実施形態では、一実施形態に係る洗浄システム又は洗浄方法における洗浄対象物が火力発電装置を構成するボイラの伝熱管である場合について説明するが、本発明における洗浄対象物はこれに限定されず、例えば、舶用ボイラの伝熱管、ボイラの伝熱管以外の部位、熱交換器の伝熱管、又は、化学プラントの構成機器であってもよい。
図1は、幾つかの実施形態に係るモニタリング装置が適用される洗浄システムの概略図である。図1に示す洗浄システム1は、ボイラ100の火炉102を構成する複数の伝熱管104を洗浄するように構成されている。
図1に示すボイラ100は、循環ライン106上に配置される火炉102、汽水分離器110、及び、図示しない節炭器、過熱器等を含む。火炉102の伝熱管104には、循環ライン106を介して給水が供給されるようになっている。火炉102の伝熱管104において、燃料の燃焼熱との熱交換により生成された蒸気は、汽水分離器110、過熱器(不図示)を経由してタービン(不図示)に供給されてタービンロータを回転駆動する。タービンで仕事を終えた蒸気は復水器(不図示)で凝縮されて水となる。復水器で生成された水は、循環ライン106に設けられた加熱器、脱気器、及び、節炭器等(何れも不図示)を通って、再び火炉102に供給される。循環ライン106には、蒸気又は水を圧送するためのポンプ(不図示)が設けられていてもよい。
ボイラ100の火炉102を構成する伝熱管104の内部には、鉄酸化物を主体とするスケールが付着して伝熱管の熱伝導率が低下する場合がある。図1に示す洗浄システム1は、このように伝熱管104の内面に付着したスケールを、洗浄液を用いて除去するための洗浄システムである。
図1に示す洗浄システム1は、循環ライン106に接続される洗浄液循環ライン2と、洗浄液循環ライン2に設けられ、洗浄液を循環させるための循環ポンプ4と、を含む。洗浄液循環ライン2の上流端は、循環ライン106における汽水分離器110の下流側に位置する第1接続点105に接続されており、洗浄液循環ライン2の下流端は、循環ライン106における火炉102の上流側に位置する第2接続点108に接続されている。すなわち、洗浄液循環ライン2は、循環ライン106を介して、複数の伝熱管104に接続されている。
また、洗浄システム1は、洗浄液を貯留するための洗浄液タンク8と、洗浄液タンク8からの洗浄液を洗浄液循環ライン2に供給するための洗浄液供給ライン6と、洗浄液供給ライン6に設けられる注入ポンプ10と、を含む。洗浄液タンク8に貯留された洗浄液が、注入ポンプ10により、洗浄液供給ライン6を介して洗浄液循環ライン2に供給されるようになっている。
スケールの洗浄に用いる洗浄液(すなわち、洗浄液タンク8に貯留される洗浄液)の種類は、主として酸化鉄を含むスケールを溶解可能な薬剤であればよく、特に限定されない。このような洗浄液は、例えば、塩酸等の酸を含む洗浄液であってもよく、あるいは、キレート剤又は還元剤又は腐食抑制剤を含む洗浄液であってもよい。
上述のキレート剤は、例えばEDTA、BAPTA、DOTA、EDDS、INN、NTA、DTPA、HEDTA、TTHA、PDTA、DPTA-OH、HIDA、DHEG、GEDTA、CMGA、EDDSなどのアミノカルボン酸やこれらの塩などのアミノカルボン酸系キレート剤、クエン酸、グルコン酸、ヒドロキシ酢酸などのオキシカルボン酸やこれらの塩などのオキシカルボン酸系キレート剤、ATMP、HEDP、NTMP、PBTC、EDTMP等の有機リン酸やこれらの塩などの有機リン系キレート剤であってもよい。
上述の還元剤は、例えば、Fe2+、Sn2+などの各種金属イオン、亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩、次亜硫酸塩、シュウ酸、蟻酸、アスコルビン酸、エルソルビン酸、ピロガロール、チオ尿素系化合物、二酸化チオ尿素系化合物、チオグリコール酸塩などの有機化合物、ヒドラジン、水素などであってもよい。
上述の腐食抑制剤は、例えば、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン型界面活性剤、硫黄系化合物などの吸着性皮膜を形成する腐食抑制剤や沈殿皮膜型の腐食抑制剤、錯塩皮膜形成型の腐食抑制剤などであってもよい。
上述した構成により、洗浄液タンク8からの洗浄液は、循環ポンプ4によって圧送されて、洗浄液循環ライン2、第2接続点108よりも下流側かつ火炉102よりも上流側の循環ライン106、複数の伝熱管104(火炉102)、及び、火炉102よりも下流側かつ第1接続点105よりも上流側の循環ライン106、を通って循環するようになっている。なお、このように洗浄液を循環させる際には、循環ライン106において、第1接続点105の下流側に設けられたバルブ109及び第2接続点108の上流側に設けられたバルブ107は閉止され、循環ライン106を循環する水及び蒸気の流れは停止される。
洗浄システム1は、洗浄液循環ライン2から分岐する分岐ライン12と、分岐ライン12に設けられるモニタリング装置18と、分岐ライン12を介してモニタリング装置18に導入される洗浄液の温度及び流量をそれぞれ調節するための温度調節部及び流量調節部と、をさらに備えている。
分岐ライン12の上流端11及び下流端13は、それぞれ、洗浄液循環ライン2に接続されている。分岐ライン12にはポンプ14が設けられており、該ポンプ14によって、洗浄液循環ライン2からの洗浄液が、分岐ライン12に引き込まれるようになっている。
モニタリング装置18は、スケールが付着した観察用試験片の洗浄状況を監視するための装置である。この観察用試験片として、火炉102を構成する複数の伝熱管104のうち1本から採取したものを用いることができる。モニタリング装置18は、分岐ライン12にそれぞれ接続される洗浄液入口部56及び洗浄液出口部62を有している。洗浄液循環ライン2から分岐ライン12に引き込まれた洗浄液は、洗浄液入口部56を介してモニタリング装置18に導入され、モニタリング装置18の内部流路を通過した洗浄液は、洗浄液出口部62を介して分岐ライン12に排出される。分岐ライン12に排出された洗浄液は、分岐ライン12の下流端13を介して、洗浄液循環ライン2に返送されるようになっている。なお、モニタリング装置18の構成については後述する。
図1に示す例示的な実施形態では、モニタリング装置18に導入される洗浄液の温度を調節するための温度調節部は、分岐ライン12に設けられ、電気抵抗にて発生する熱により洗浄液を加熱するように構成されたヒータ16である。他の実施形態では、該温度調節部は、熱媒体との熱交換により洗浄液を過熱するように構成された熱交換器であってもよい。
また、図1に示す例示的な実施形態では、モニタリング装置18に導入される洗浄液の流量を調節するための流量調節部は、分岐ライン12に設けられた上述のポンプ14である。ポンプ14は、回転数を変更することにより吐出圧を調節可能に構成されており、すなわち、吐出側における洗浄液の流量を調節可能に構成されている。
洗浄システム1は、制御装置20(制御部)と、複数の伝熱管104における洗浄液の温度及び流量を取得するための流量計21及び温度センサ22と、モニタリング装置18における洗浄液の温度及び流量を取得するための流量計23及び温度センサ24と、をさらに備えている。
図1に示す例示的な実施形態では、流量計21及び温度センサ22は、火炉102よりも下流側における循環ライン106に設けられている。
複数の伝熱管104を流れる洗浄液は、伝熱管104の下流側で合流するので、該流量計21で計測される洗浄液の流量は、複数の伝熱管104の各々における流量の合計値とみなすことができる。よって、流量計21で計測された流量を、伝熱管104の本数で除算することにより、1本の伝熱管104における流量(あるいは流量の平均)を算出することができる。
また、複数の伝熱管104から循環ライン106に流出した洗浄液の温度は急激には変化しないので、温度センサ22による温度の計測値を、伝熱管104の出口における洗浄液の温度とみなすことができる。
制御装置20は、流量計21,23及び温度センサ22,24から受け取る信号に基づいて、ヒータ16(温度調節部)の出力、及び、ポンプ14(流量調節部)の回転数(より具体的には、ポンプ14を駆動するモータ駆動用のインバータの周波数)を制御するように構成されている。したがって、制御装置20を用いて、モニタリング装置18に供給される洗浄液の温度及び流量を調節することができる。
図2及び図3、及び、図9~図11は、それぞれ、一実施形態に係るモニタリング装置18の洗浄液流れ方向に直交する断面図であり、図4は、図2のB-B矢視断面図である。図5は、モニタリング装置18に設置される試験片の一例を示す図である。図6~図8は、それぞれ、一実施形態に係るモニタリング装置18の断面図であり、図2の拡大図に相当する図である。なお、モニタリング装置18における洗浄液流れ方向とは、モニタリング装置18の内部において洗浄液入口部56と洗浄液出口部62との間に形成される流路54(後述)の延在方向である。
図2~4に示すように、一実施形態に係るモニタリング装置18は、スケールが付着した観察用試験片80の洗浄状況を監視するための観察用セル120を備えている。
観察用試験片80(図5参照)は、火炉102を構成する複数の伝熱管104のうち1本から切り出した管(伝熱管104の一部分)から作製することができる。図5に示す観察用試験片80は、管軸方向に沿って管を半分に分割して得られる分割片である。この観察用試験片80は、伝熱管104の内周面及び外周面にそれぞれ対応する内面84及び外面82と、伝熱管104から切り出す際に管軸方向の両端部に形成される一対の切断面88と、管を分割する際に形成される一対の分割面86と、を有する。伝熱管104において、スケールは内面に付着するので、観察用試験片80を作成した時点では、観察用試験片80の内面に、スケールが付着している。すなわち、観察用試験片80の内面84がスケール付着面である。
図2~図4に示すように、観察用セル120は、ケーシング30と、ケーシング30と観察用試験片80の収容空間33を形成する窓部材42と、収容空間33における観察用試験片80の位置決めをするためのガイド部材40と、洗浄液入口部56と、洗浄液出口部62と、を備えている。
ケーシング30は、ケーシング本体31と、底部材32と、を含み、ケーシング本体31と底部材32とは、複数のボルト34で締結されている。窓部材42は、ケーシング30とともに観察用試験片80を収容するための収容空間33を形成するように設けられている。収容空間33は、窓部材42の内側面42Bと、ケーシング30の壁面31A,31B,32A(図6参照)とによって囲まれる空間である。収容空間33は、観察用試験片80を収容可能なサイズを有している。観察用試験片80は、スケール付着面である内面84(図6参照)と、窓部材42の内側面42Bとが互いに対向するように配置される。
ケーシング本体31と固定部材36とによって窓部材42が挟まれた状態で、ボルト38によってケーシング本体31と固定部材36とが締結されている。このようにして、窓部材42がケーシング30に取り付けられている。窓部材42及び固定部材36は、窓部材42の内側面42Bと反対側に位置する外側面42Aが、固定部材36によって覆われずに露出するように設けられる。
また、観察用セル120は、ケーシング本体31と底部材32との間を介した洗浄液の漏洩を抑制するためのシール部材45、及び、窓部材42とケーシング本体31との間を介した洗浄液の漏洩を抑制するためのシール部材46を含む。
収容空間33には、観察用試験片80の位置決めをするためのガイド部材40が配置される。ガイド部材40は、観察用試験片80のうちスケールが付着したスケール付着面(内面84)と、窓部材42とが対向するように、かつ、観察用試験片80のスケール付着面(内面84)と、窓部材42との間に洗浄液の流路54が形成されるように、収容空間33における観察用試験片80の位置決めをするように構成される。図4に示すように、流路54は、管軸方向に沿って延びるように形成される。
図6に示すように、ガイド部材40は、観察用試験片80の外面82に対応する形状を有する曲面39と、ケーシング30(ケーシング本体31及び底部材32)の壁面31A,31B,32Aに対向する面39B~39Dと、を有している。これにより、観察用試験片80の管軸直交面内における移動が規制されるようになっている。
また、図4に示すように、ガイド部材40は、管軸方向の両端部に、管径方向内側に向かって突出する一対の鍔部41を有している。該鍔部41により、観察用試験片80の管軸方向における移動が規制されるようになっている。
図2及び図4に示すように、観察用セル120は、ケーシング本体31のうち管軸方向の両端部に設けられた洗浄液入口部56及び洗浄液出口部62を含む。洗浄液入口部56は、ケーシング本体31に設けられた入口通路58と、該入口通路58と分岐ライン12(図1参照)を接続するための入口ジョイント60と、を含む。洗浄液出口部62は、ケーシング本体31に設けられた出口通路64と、該出口通路64と分岐ライン12(図1参照)を接続するための出口ジョイント66と、を含む。
窓部材42は、該窓部材42の外側面42A(露出面)から内側面42Bに向かって目視したとき、収容空間33に設置された観察用試験片80の内面84が視認できるような透明度及び厚さ(内側面42Bと外側面42Aとの間の距離)を有する。窓部材42は、ガラスや、アクリル樹脂等の樹脂を材料として形成されていてもよい。また、ケーシング30は、洗浄液と反応を生じない材料(例えば樹脂)で形成されることが望ましい。
上述の観察用セル120(モニタリング装置18)によれば、ケーシング30と窓部材42とによって形成される収容空間33において観察用試験片80の位置決めをするためのガイド部材40を設けたので、窓部材42と観察用試験片80のスケール付着面(内面84)との間に洗浄液の流路54が形成されるように観察用試験片80を収容空間33に設置可能である。また、窓部材42の内側面42Bによって流路54を形成するするようにしたので、窓部材42の外側面42Aから内側面42Bに向かう方向に視たとき(すなわち、図2中の矢印Aの方向から視たとき)、窓部材42を介して、観察用試験片80の内面84を視認することができる。
よって、流路54に洗浄液を流して観察用試験片80のスケール付着面(内面84)の洗浄が可能であるとともに、窓部材42を介してスケール付着面(内面84)を外部から視認することができる。すなわち、観察用試験片80をケーシング30の内部に設置したまま、洗浄液で洗浄される観察用試験片80のスケール付着面におけるスケール除去状態を監視することができる。これにより、時間とともに変化するスケール除去状態を継続的に監視することができ、例えば、洗浄液によるスケール除去の終了判定等を適時に行うことができる。よって、スケール除去状態の把握にかかる工数や工程を低減することができ、これにより、化学洗浄にかかるコストを削減することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図2及び図3に示すように、観察用セル120は、周囲を照明するための照明部52を含んでいてもよい。図2に示す例示的な実施形態では、照明部52は、窓部材42の表面に管軸方向に沿って形成された溝51に設けられている。図3に示す例示的な実施形態では、照明部52は、窓部材42の内部に管軸方向に沿って形成された孔の中に設けられている。照明部52は、例えば、テープ状の基材と、テープ状基材の長手方向において間隔を空けて基材状に配置された複数のLEDと、を含むテープLEDであってもよい。
このように、照明部52を窓部材42に形成された孔53又は溝51に設けることで、照明部52で観察用試験片80のスケール付着面(内面84)を照明することができ、これにより、外部から窓部材42を介したスケール付着面の視認性を良好にすることができる。例えば、モニタリング装置18の設置場所による明暗や、時刻による明暗によらず、照明部52によって上述の視認性を確保することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図6~8に示すように、観察用試験片80のうち、スケール付着面(内面)以外の面(外面82、一対の切断面88、及び、一対の分割面86)には、耐腐食性材料(例えば樹脂)の被覆層90が形成されている。
このように、観察用試験片80のうちスケール付着面(内面84)以外の面に耐腐食性材料の被覆層90を形成することにより、観察用試験片80を観察用セル120(モニタリング装置18)に設置して、モニタリング装置18内の流路54に洗浄液を流通させたときに、観察用試験片80のうちスケール付着面以外の面と洗浄液との接触を防ぐことができる。よって、スケール付着面(内面84)以外の面(外面82、一対の切断面88、及び、一対の分割面86)における伝熱管の母材と洗浄液との反応を抑制することができ、洗浄対象物である伝熱管104の洗浄状態を、モニタリング装置18においてより適切に再現することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図7及び図8に示すように、窓部材42の内側面42Bは、観察用試験片80(分割片)の内面84の形状に対応するように突出した形状を有する突出部43を含む。
この場合、窓部材42の内側面42Bが、観察用試験片80の内面84の形状に対応するように突出した形状を有する突出部43を含むので、窓部材42の内側面42Bが平坦な形状を有する場合に比べて、窓部材42と観察用試験片80(分割片)の内面84との間の流路幅を狭くすることができる。これにより、化学洗浄の進行に伴い、スケールの溶解や懸濁物の発生等に起因して洗浄液が着色した場合であっても、外部から窓部材42を介したスケール付着面(内面84)の視認性の悪化を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、ガイド部材40は、ケーシング30から取り外し可能に構成される。すなわち、ガイド部材40を交換可能であるので、様々な形状のガイド部材40を、モニタリング装置18に装着することができる。例えば、図7に示すモニタリング装置18と、図8に示すモニタリング装置18とは、観察用試験片80の形状及びガイド部材40の形状が異なる以外の点において同一である。より具体的には、図7における観察用試験片80の径d1は、図8における観察用試験片80の径d2よりも大きく、したがって、図7におけるガイド部材40の曲面39Aの径は、図8におけるガイド部材40の曲面39Aの径よりも大きい。
すなわち、異なる形状の試験片であっても、各試験片に対応したガイド部材40を用いることで、同一の観察用セル120(モニタリング装置18)を用いてスケール付着面の監視をすることができる。よって、試験片の形状毎に観察用セル120(モニタリング装置18)を用意する場合に比べて、コスト削減が可能である。
なお、観察用セル120に設置されたガイド部材40を交換するためには、ボルト34(図2参照)を外すことで、ケーシング本体31から底部材32を取り外すことができ、収容空間33にアクセスすることができる。こうして、収容空間33に既に設置されている使用済みのガイド部材40及び観察用試験片80を取り出した後、交換用のガイド部材40及び観察用試験片80を収容空間33に設置し、再度、ボルト34により、底部材32をケーシング本体31に締結すればよい。
幾つかの実施形態では、観察用セル120は、2以上の分割片を含む観察用試験片80を、収容空間33内おいて、管軸方向にて直列に配置可能になっている。たとえば 、図9に示す例示的な実施形態では、観察用試験片80は、2つの分割片80A、80Bを含み、該2つの分割片80A,80Bが、管軸方向に直列に配置されている。すなわち、分割片80Aの内面及び分割片80Bの内面と、窓部材42の内側面42Bとによって、管軸方向に沿って延びる1本の流路54が形成されるようになっている。
なお、ガイド部材40は、管軸方向において分割片81Aと分割片80Bとの間に位置する鍔部41を有している。これにより、分割片81A及び分割片80Bの管軸方向における移動が規制されるようになっている。
この場合、観察用セル120内において2以上の分割片を直列に配置可能であるので、初期状態(すなわち洗浄開始時点)においてスケールの付着状況が異なる2以上の分割片について、同一の洗浄条件でのスケール除去状態を同時に監視することができる。よって、洗浄対象の伝熱管104におけるスケール除去状態を、より詳細に把握することができる。
洗浄対象物が管である場合、管の内面に付着するスケールの組成や付着量は、周方向又は軸方向において均一でない場合がある。例えば、火炉102に設けられる伝熱管104の場合、伝熱管の周方向において、バーナに近い側の部分と遠い側の部分とでは、バーナによる燃焼時の温度が異なるため、これらの部分の内面に付着するスケールの組成や付着量は異なる場合がある。この場合、1本の伝熱管104から切り出したサンプル(管)を、バーナ側の部分と、バーナから遠い側の部分とに分割して、2つの分割片80A、80Bを得ることができる。これらの分割片80A,80Bを上述のように、観察用セル120内にて直列に配置することにより、洗浄対象の伝熱管104におけるスケール除去状態を、より詳細に把握することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図10に示すように、観察用セル120(モニタリング装置18)は、洗浄液入口部56を介した洗浄液の供給を停止可能な入口バルブ70、及び、洗浄液出口部62を介した洗浄液の排出を停止可能な出口バルブ74と、を備えているとともに、洗浄液出口部62とは別に設けられ、流路54内の洗浄液を外部に排出するための排出ライン78をさらに備える。排出ライン78には、洗浄液の排出を制御するためのバルブ79が設けられていてもよい。
化学洗浄の進行に伴い、スケールの溶解や懸濁物の発生により洗浄液の着色が進行する場合がある。この点、上述の構成によれば、入口バルブ70及び出口バルブ74によって観察用セル120(モニタリング装置18)内の流路54への洗浄液の供給を一時的に停止するとともに、排出ライン78を介して、該流路54に滞留した洗浄液を外部に排出することができる。これにより、洗浄液の着色が進行して視認性が悪化した場合であっても、流路54内の洗浄液を一時的に排出することで、観察用試験片80のスケール付着面(内面84)を適切に視認することができ、よって、スケール除去状態を適切に監視することができる。
図10に示す例示的な実施形態では、観察用セル120(モニタリング装置18)は、流路54内にフラッシング流体を供給するためのフラッシングライン76及びバルブ77をさらに備えている。フラッシング流体は、例えば、純水等の液体や、空気又は窒素等の気体であってもよい。この構成によれば、上述のように排出ライン78を介して流路54に滞留した洗浄液を外部に排出する際に、フラッシングラインを78を介してフラッシング流体を流路54に供給することで、流路54内の洗浄液をより確実に排出することができる。よって、観察用試験片80のスケール付着面(内面84)をより適切に視認することができ、よって、スケール除去状態をより適切に監視することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図11に示すように、モニタリング装置18は、上述した観察用セル120に加えて、比較用セル122を備えている。比較用セル122は、対照用の比較用試験片180を設置可能となっており、観察用セル120と比較用セル122とを並べて配置することで、観察用セル120の洗浄(スケール除去)の進行度合いを確認することができる。したがって、比較用試験片180は、観察用試験片80と同様に作製されたものであってもよい。
比較用セル122は、比較用ケーシング130と、比較用窓部材(不図示)と、比較用ガイド部材140と、を備えている。これらは、それぞれ、ケーシング30、窓部材42、及びガイド部材40に相当する部材である。比較用窓部材は、比較用ケーシング130に取り付けられ、比較用ケーシング130とともに比較用試験片180を収容するための収容空間133を形成する。比較用ガイド部材140は、比較用試験片180のうちスケールが付着した面(内面)と、比較用窓部材とが対向するように、かつ、比較用試験片180の内面と、比較用窓部材との間に流路154が形成されるように、収容空間133における比較用試験片180の位置決めをするように構成されている。比較用セル122は、観察用セル120と異なり、洗浄液入口部56及び洗浄液出口部62を有しない。すなわち、観察用セル120には洗浄液は供給されない。なお、図11に示す観察用セル120は、図10に示すものと同じものである。
上述の実施形態では、比較用試験片180を設置するための比較用セル122を、観察用試験片80を設置するための観察用セル120とは別に設けたので、比較用セル122の内部の環境を、観察用試験片80を設置する観察用セル120とは異なる状態に維持することができる。よって、比較用試験片180のスケール付着状態を、洗浄開始時の初期状態に維持するように比較用セル122の内部の環境を調整することができる。したがって、観察用試験片80と、比較用試験片180とを容易に比較することができ、観察用試験片80におけるスケール除去の進行度合いを把握しやすくなる。
幾つかの実施形態では、例えば図11に示すように、比較用セル122は、不活性流体を流路154に供給するための供給ライン92及び不活性流体を流路154から排出するための排出ライン94を備えていてもよい。供給ライン92及び排出ライン94には、それぞれ、不活性ガスの供給及び排出を制御するためのバルブ93,95が設けられていてもよい。
供給ライン92を介して比較用セル122に供給される不活性流体は、観察用セル120に導入される洗浄液に比べ、試験片に付着したスケールとの反応性が小さい流体である。上述の不活性流体は、例えば窒素、空気、又は水であってもよい。
以下、図1を参照して、一実施形態に係る伝熱管104の洗浄方法について説明する。
まず、運転していたボイラ100を停止させた状態で、ボイラ100に設けられる複数の伝熱管104から、観察用の伝熱管を採取して、該観察用の伝熱管を管軸方向に分割して、観察用試験片80(分割片)を作製する。なお、このとき、同一の観察用伝熱管から、比較用試験片180(図11参照)を作製してもよい。次に、観察用試験片80のうち、スケール付着面(内面84;図6参照)以外の面(外面82、切断面88、分割面86;図6参照)に、耐腐食材料の被覆層を形成する。そして、上述したモニタリング装置18に、スケールが付着した観察用試験片80を設置する。
次に、洗浄液循環ライン2を、循環ライン106を介して、ボイラ100の複数の伝熱管104に接続し、洗浄液循環ライン2に洗浄液タンク8からの洗浄液を循環させて、複数の伝熱管104の洗浄を行う。
また、洗浄液循環ライン2に分岐ライン12を接続し、洗浄液循環ライン2から分岐させた洗浄液を、洗浄液入口部56及び洗浄液出口部62を介して、モニタリング装置18の流路54に流通させる。そして、モニタリング装置18の窓部材42(図2参照)を通して、観察用試験片80の洗浄状況を監視する。
観察用試験片80の洗浄状況を監視は、モニタリング装置18の流路54に洗浄液を流通させながら行ってもよい。
観察用試験片80の洗浄状況の監視は、目視で行ってもよいし、監視装置を用いて行ってもよい。監視装置を用いる場合、例えば、カメラなどの撮像装置を介して洗浄状況の監視を行ってもよい。
上述の実施形態に係る方法によれば、窓部材42と観察用試験片80のスケール付着面との間に洗浄液の流路54が形成されるように観察用試験片80を収容空間33に設置し、該流路54に洗浄液を流して観察用試験片80のスケール付着面の洗浄が可能であるとともに、窓部材42を介してスケール付着面を外部から視認することができる。すなわち、観察用試験片80をケーシング30の内部に設置したまま、洗浄液で洗浄される試験片のスケール付着面におけるスケール除去状態を監視することができる。これにより、時間とともに変化するスケール除去状態を継続的に監視することができ、例えば、洗浄液によるスケール除去の終了判定等を適時に行うことができる。よって、スケール除去状態の把握にかかる工数や工程を低減することができ、これにより、化学洗浄にかかるコストを削減することができる。
伝熱管104の洗浄にはある程度の時間がかかるため、時間の経過にともない、伝熱管104の洗浄条件が変化する。そこで、幾つかの実施形態では、さらに、以下のステップを行い、実際のボイラ100における伝熱管104の洗浄条件(洗浄液の温度及び流量)を、モニタリング装置18において再現するようにしてもよい。
幾つかの実施形態では、複数の伝熱管104の洗浄中に、流量計21及び温度センサ22を用いて、複数の伝熱管104における洗浄液の流量F1及び温度T1を計測する。この流量F1及び温度T1に係る計測結果は、制御装置20に送られる。
また、流量計23及び温度センサ24を用いて、モニタリング装置18の流路54における洗浄液の流量F2及び温度T2を計測する。この流量F2及び温度T2に係る計測結果は、制御装置20に送られる。
制御装置は、取得した流量F1、F2、及び、温度T1,T2の計測結果に基づいて、モニタリング装置18の流路54を流れる洗浄液の流量及び温度が、複数の伝熱管104における流量及び温度に近づくように、ポンプ14(流量調節部)の回転数、及び、ヒータ16(温度調節部)の出力の制御を行う。
制御装置20は上述の計測結果に基づいて、モニタリング装置18の流路54を流れる洗浄液の流量及び温度に関してフィードバック制御(例えば、P制御、PI制御又はPID制御)を行ってもよい。
例えば、制御装置20は、伝熱管104における洗浄液の流量F1を目標値とし、モニタリング装置18の流路54を流れる洗浄液の流量の実測値F2と上述の目標値F1との偏差に基づいて、該偏差が小さくなるようなポンプ14の回転数及び/又はこれに対応するインバータ周波数を算出し、算出したインバータ周波数を制御指令値として、インバータに与えるようになっていてもよい。
あるいは、制御装置20は伝熱管104における洗浄液の温度T1を目標値とし、モニタリング装置18の流路54を流れる洗浄液の温度の実測値T2と上述の目標値T1との偏差に基づいて、該偏差が小さくなるようなヒータ16の出力を算出し、算出した出力値を制御指令値としてヒータ16に与えるようになっていてもよい。
上述の実施形態に係る方法によれば、モニタリング装置18に導入される洗浄液の温度T2及び流量F2が、ボイラ100の伝熱管104における流量F1及び温度T2に近づくように、流量調節部及び温度調節部を制御するようにしたので、モニタリング装置18内において、ボイラ100の伝熱管104の洗浄状態をより詳細に模擬することができる。よって、モニタリング装置18を用いて観察用試験片80のスケール付着面の洗浄状態を監視することにより、この監視結果に基づき、ボイラの伝熱管の洗浄状態をより適切に把握することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 洗浄システム
2 洗浄液循環ライン
4 循環ポンプ
6 洗浄液供給ライン
8 洗浄液タンク
10 注入ポンプ
11 上流端
12 分岐ライン
13 下流端
14 ポンプ
16 ヒータ
18 モニタリング装置
20 制御装置
21 流量計
22 温度センサ
23 流量計
24 温度センサ
30 ケーシング
31 ケーシング本体
31A 壁面
31B 壁面
32 底部材
32A 壁面
33 収容空間
34 ボルト
36 固定部材
38 ボルト
39 曲面
39A 曲面
39B~39D 面
40 ガイド部材
41 鍔部
42 窓部材
42A 外側面
42B 内側面
43 突出部
45 シール部材
46 シール部材
51 溝
52 照明部
53 孔
54 流路
56 洗浄液入口部
58 入口通路
60 入口ジョイント
62 洗浄液出口部
64 出口通路
66 出口ジョイント
70 入口バルブ
74 出口バルブ
76 フラッシングライン
77 バルブ
78 排出ライン
79 バルブ
80 観察用試験片
80A 分割片
80B 分割片
82 外面
84 内面
86 分割面
88 切断面
90 被覆層
92 供給ライン
93 バルブ
94 排出ライン
95 バルブ
100 ボイラ
102 火炉
104 伝熱管
105 第1接続点
106 循環ライン
107 バルブ
108 第2接続点
109 バルブ
110 汽水分離器
120 観察用セル
122 比較用セル
130 比較用ケーシング
133 収容空間
140 比較用ガイド部材
154 流路
180 比較用試験片

Claims (13)

  1. スケールが付着した観察用試験片の洗浄状況を監視するためのモニタリング装置であって、
    ケーシングと、
    前記ケーシングに取り付けられ、前記ケーシングとともに前記試験片を収容するための収容空間を形成する窓部材と、
    該試験片のうちスケールが付着したスケール付着面と、前記窓部材とが対向するように、かつ、前記試験片の前記スケール付着面と、前記窓部材との間に洗浄液の流路が形成されるように、前記収容空間における前記試験片の位置決めをするためのガイド部材と、
    前記流路に洗浄液を導入するための洗浄液入口部と、
    前記流路から前記洗浄液を排出するための洗浄液出口部と、
    を備え
    前記試験片は、管を管軸方向に沿って分割して得られる少なくとも1つの分割片を含み、
    前記ガイド部材は、前記少なくとも1つの分割片の外周面に対向するように配置される曲面を有する
    モニタリング装置。
  2. 前記少なくとも1つの分割片は、2以上の分割片を含み、
    前記2以上の分割片が、前記収容空間において、管軸方向にて直列に配置されるように構成された
    請求項に記載のモニタリング装置。
  3. 前記窓部材の内側面と、前記分割片の内面とによって前記洗浄液が流通する前記流路が形成され、
    前記窓部材の前記内側面は、前記分割片の前記内面の形状に対応するように突出した形状を有する
    請求項又はに記載のモニタリング装置。
  4. 前記窓部材に形成された孔又は溝に設けられた照明部をさらに備えた
    請求項1乃至の何れか一項に記載のモニタリング装置。
  5. 前記洗浄液入口部からの洗浄液の供給を停止可能な入口バルブ、及び、前記洗浄液出口部からの洗浄液の排出を停止可能な出口バルブと、
    前記洗浄液出口部とは別に設けられ、前記流路内の洗浄液を外部に排出するための排出ラインをさらに備えた
    請求項1乃至の何れか一項に記載のモニタリング装置。
  6. スケールが付着した観察用試験片の洗浄状況を監視するためのモニタリング装置であって、
    ケーシングと、
    前記ケーシングに取り付けられ、前記ケーシングとともに前記試験片を収容するための収容空間を形成する窓部材と、
    該試験片のうちスケールが付着したスケール付着面と、前記窓部材とが対向するように、かつ、前記試験片の前記スケール付着面と、前記窓部材との間に洗浄液の流路が形成されるように、前記収容空間における前記試験片の位置決めをするためのガイド部材と、
    前記流路に洗浄液を導入するための洗浄液入口部と、
    前記流路から前記洗浄液を排出するための洗浄液出口部と、
    を備え、
    比較用ケーシングと、
    前記比較用ケーシングに取り付けられ、前記比較用ケーシングとともに比較用試験片を収容するための収容空間を形成する比較用窓部材と、
    該比較用試験片のうちスケールが付着した面と、前記比較用窓部材とが対向するように、かつ、前記比較用試験片の前記面と、前記比較用窓部材との間に流路が形成されるように、前記収容空間における前記比較用試験片の位置決めをするための比較用ガイド部材と、
    を含む比較用セルをさらに備え
    ニタリング装置。
  7. 前記ガイド部材は、前記ケーシングから取り外し可能に構成された
    請求項1乃至の何れか一項に記載のモニタリング装置。
  8. ボイラに設けられる複数の伝熱管を洗浄するための洗浄システムであって、
    スケールが付着した観察用試験片の洗浄状況を監視するためのモニタリング装置を備え
    前記モニタリング装置は、
    ケーシングと、
    前記ケーシングに取り付けられ、前記ケーシングとともに前記試験片を収容するための収容空間を形成する窓部材と、
    該試験片のうちスケールが付着したスケール付着面と、前記窓部材とが対向するように、かつ、前記試験片の前記スケール付着面と、前記窓部材との間に洗浄液の流路が形成されるように、前記収容空間における前記試験片の位置決めをするためのガイド部材と、
    前記流路に洗浄液を導入するための洗浄液入口部と、
    前記流路から前記洗浄液を排出するための洗浄液出口部と、
    を含み、
    前記複数の伝熱管に接続され、前記複数の伝熱管を通って前記洗浄液を循環させるための洗浄液循環ラインと、
    前記洗浄液循環ラインから分岐し、前記モニタリング装置の前記洗浄液入口部に接続される分岐ラインと、
    前記分岐ラインを介して前記モニタリング装置に導入される前記洗浄液の温度を調節するための温度調節部と、
    前記分岐ラインを介して前記モニタリング装置に導入される前記洗浄液の流量を調節するための流量調節部と、
    前記温度調節部及び前記流量調節部を制御するための制御部と、
    を備えた伝熱管の洗浄システム。
  9. 請求項1乃至の何れか一項に記載のモニタリング装置に、スケールが付着した観察用試験片を設置するステップと、
    前記洗浄液入口部及び前記洗浄液出口部を介して前記流路に洗浄液を流通させるステップと、
    前記窓部材を通して前記試験片の洗浄状況を監視するステップと、
    を備えたモニタリング方法。
  10. スケールが付着した観察用試験片の洗浄状況を監視するためのモニタリング装置を用いるモニタリング方法であって、
    前記モニタリング装置は
    ケーシングと、
    前記ケーシングに取り付けられ、前記ケーシングとともに前記試験片を収容するための収容空間を形成する窓部材と、
    該試験片のうちスケールが付着したスケール付着面と、前記窓部材とが対向するように、かつ、前記試験片の前記スケール付着面と、前記窓部材との間に洗浄液の流路が形成されるように、前記収容空間における前記試験片の位置決めをするためのガイド部材と、
    前記流路に洗浄液を導入するための洗浄液入口部と、
    前記流路から前記洗浄液を排出するための洗浄液出口部と、
    を含み、
    前記モニタリング装置に、スケールが付着した観察用試験片を設置するステップと、
    前記洗浄液入口部及び前記洗浄液出口部を介して前記流路に洗浄液を流通させるステップと、
    前記窓部材を通して前記試験片の洗浄状況を監視するステップと、
    を備え、
    前記試験片を設置するステップの前に、前記試験片のうち、前記スケール付着面以外の面に耐腐食材料の被覆層を形成するステップをさらに備え
    ニタリング方法。
  11. 前記監視するステップでは、監視装置を用いて前記試験片の洗浄状況を監視する
    請求項又は10に記載のモニタリング方法。
  12. ボイラに設けられる複数の伝熱管から観察用の伝熱管を採取して、該観察用の伝熱管から前記試験片を作製するステップと、
    前記ボイラの前記複数の伝熱管に洗浄液循環ラインを接続し、前記洗浄液循環ラインに洗浄液を循環させて前記複数の伝熱管の洗浄を行うステップと、
    請求項乃至11の何れか一項に記載のモニタリング方法により、前記試験片の洗浄状況を監視するステップと、
    を備え、
    前記監視するステップでは、前記洗浄液循環ラインから分岐させた洗浄液を、前記モニタリング装置の前記流路に流通させて、前記試験片の洗浄状況を監視する
    伝熱管の洗浄方法。
  13. スケールが付着した観察用試験片の洗浄状況を監視するためのモニタリング装置を用いる伝熱管の洗浄方法であって、
    前記モニタリング装置は
    ケーシングと、
    前記ケーシングに取り付けられ、前記ケーシングとともに前記試験片を収容するための収容空間を形成する窓部材と、
    該試験片のうちスケールが付着したスケール付着面と、前記窓部材とが対向するように、かつ、前記試験片の前記スケール付着面と、前記窓部材との間に洗浄液の流路が形成されるように、前記収容空間における前記試験片の位置決めをするためのガイド部材と、
    前記流路に洗浄液を導入するための洗浄液入口部と、
    前記流路から前記洗浄液を排出するための洗浄液出口部と、
    を含み、
    ボイラに設けられる複数の伝熱管から観察用の伝熱管を採取して、該観察用の伝熱管から前記試験片を作製するステップと、
    前記ボイラの前記複数の伝熱管に洗浄液循環ラインを接続し、前記洗浄液循環ラインに洗浄液を循環させて前記複数の伝熱管の洗浄を行うステップと、
    前記モニタリング装置に、スケールが付着した観察用試験片を設置するステップと、
    前記洗浄液入口部及び前記洗浄液出口部を介して前記流路に洗浄液を流通させるステップと、
    前記窓部材を通して前記試験片の洗浄状況を監視するステップと、
    を備え、
    前記監視するステップでは、前記洗浄液循環ラインから分岐させた洗浄液を、前記モニタリング装置の前記流路に流通させて、前記試験片の洗浄状況を監視し、
    前記複数の伝熱管の洗浄中に、前記複数の伝熱管における前記洗浄液の流量及び温度を取得するステップと、
    前記モニタリング装置の前記流路を流れる前記洗浄液の流量及び温度が、前記複数の伝熱管における前記流量及び前記温度に近づくように、前記流路を流れる前記洗浄液の流量を調節するための流量調節部、及び、前記流路を流れる前記洗浄液の温度を調節するための温度調節部の制御を行うステップと、
    をさらに備えた伝熱管の洗浄方法。
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