JP4564264B2 - 漏液発生予測方法、及び、漏液モニタ装置 - Google Patents
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Description
漏液発生予測の予測対象流路に対し監視用流路を並列的又は直列的に接続し、
通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を前記予測対象流路よりも早期に前記監視用流路の方で生じさせる装置設定状況の下で、前記予測対象流路への通液に併行して前記監視用流路に通液し、
この通液状態下で前記監視用流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を検出して、その検出結果に基づき前記予測対象流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を予測してもよい。
〔1〕本発明の第1特徴構成は漏液発生予測方法に係り、その特徴は、
漏液発生予測の予測対象流路に対し監視用流路を並列的又は直列的に接続し、
通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を前記予測対象流路よりも早期に前記監視用流路の方で生じさせる装置設定状況の下で、前記予測対象流路への通液に併行して前記監視用流路に通液し、
この通液状態下で前記監視用流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を検出して、その検出結果に基づき前記予測対象流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を予測する漏液発生予測方法であって、
熱交換器としてのコイルにおけるベント管部分が形成する管路を前記予測対象流路とし、前記監視用流路の流路形成体として前記ベント管部分と同仕様の監視用ベント管を設け、
通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を前記予測対象流路よりも早期に前記監視用流路の方で生じさせる前記装置設定として、
前記予測対象流路よりも通液に伴う流路壁腐食が進行し易い温度条件下に前記監視用流路を置く点にある。
つまり、この第1特徴構成によれば、前述の如く、実施が難しい流路壁の肉厚測定を定期的に行う必要がなく、監視用流路を予測対象流路に対し並列的又は直列的に接続した状態で適当な箇所に配備して、その監視用流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を適当な方法により検出するだけですむから、流路壁の肉厚を定期的に測定して流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を予測する先述した従来の予測方法に比べ、漏液発生予測を大幅に容易にすることができる。
また、扱う液体の急激な性状変化などで予測対象流路の流路内側からの流路壁腐蝕が急激に進行したとしても、それに伴い監視用流路の方の流路壁腐蝕による漏液発生も同様に早期化されることから、そのような急激な腐蝕進行に対しても適切な予測が可能であり、さらには、監視用流路での流路壁腐蝕による漏液発生と予測対象流路での流路壁腐蝕による漏液発生との時間的な相関も予め明確に把握しておくことができ、これらの点で、先述した従来の予測方法に比べ、漏液発生予測の信頼性も高くすることができる。
そして、このように予測対象流路での流路壁腐蝕による漏液発生を容易かつ精度良く予測し得ることで、流路の形成には一般的な材料を用いて漏液発生予測に基づき漏洩発生時期が近付いたときに流路を一般的材料により再構築するといった設備更新方法を従前に比べ一層採り易くなり、このことで、流路形成に耐蝕性材を用いる場合の設備コストの増大や熱交換器における熱交換効率の低下などの問題も一層容易かつ効果的に解消することができる。
また、予測対象流路の流路形成部材と同仕様(同じ材質で同じ構造)の流路形成部材により監視用流路を形成するから、上記の如く予測対象流路の流路形成部材よりも流路壁腐蝕が進行し易い材質の専用の流路形成部材により監視用流路を形成する、あるいは、予測対象流路の流路形成部材よりも肉厚の小さい専用の流路形成部材により監視用流路を形成するなどに比べ、監視用流路の形成を容易にすることができる。
なお、この第1特徴構成では、通液に伴う流路壁腐蝕の進行が早い熱交換器におけるコイルのベント管部分が形成する管路を予測対象流路とし、このベント管部分と同仕様の監視用ベント管を監視用流路の流路形成体とする。また、通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を予測対象流路よりも早期に監視用流路の方で生じさせる装置設定として、予測対象流路よりも通液に伴う流路壁腐食が進行し易い温度条件下に監視用流路を置く。
通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を漏液発生予測の予測対象流路よりも早期に生じさせる装置設定状況の下で前記予測対象流路への通液に併行して通液する監視用流路の流路形成体を、前記予測対象流路に対する前記監視用流路の並列的又は直列的な接続が可能な状態で液密状のケースに収納するとともに、
前記監視用流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を検出する漏液センサの検出端を前記ケースに収納する構成にしてもよい。
前記監視用流路の通液速度を前記予測対象流路の通液速度よりも大きな設定速度に調整する流速調整手段を設けてもよい。
また、上記漏液モニタ装置の実施において、
ベント管部分が形成する管路を前記予測対象流路とし、前記監視用流路の流路形成体として監視用ベント管を前記ケースに収納してもよい。
この構成の実施においては、熱交換器のコイルにおけるベント管部分や蝋付け部分が存在するベント管部分(即ち、通液に伴う腐食の進行が早いベント管部分)が形成する管路を予測対象流路としてもよい。
〔2〕本発明の第2特徴構成は漏液モニタ装置に係り、その特徴は、
通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を漏液発生予測の予測対象流路よりも早期に生じさせる装置設定状況の下で前記予測対象流路への通液に併行して通液する監視用流路の流路形成体を、前記予測対象流路に対する前記監視用流路の並列的又は直列的な接続が可能な状態で液密状のケースに収納するとともに、
前記監視用流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を検出する漏液センサの検出端を前記ケースに収納し、
熱交換器としてのコイルにおけるベント管部分が形成する管路を前記予測対象流路とし、前記監視用流路の流路形成体として前記ベント管部分と同仕様の監視用ベント管を前記ケースに収納し、
通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を前記予測対象流路よりも早期に前記監視用流路の方で生じさせるために、前記監視用流路の通液速度を前記予測対象流路の通液速度よりも大きな設定速度に調整する流速調整手段を設けてある点にある。
つまり、この第2特徴構成によれば、前述の如く、監視用流路で流路壁腐蝕による漏液発生が生じたとき、その漏出液を液密状のケースにより受け止めることができて、その漏出液の逸散を確実に防止することができる。
また、そのケースによる漏出液の受け止めにより、同ケースに収納した漏液センサの検出端を漏出液に対し確実に作用させることができて、監視用流路での漏液発生を漏液センサにより一層確実に検出することができる。
なお、この第2特徴構成では、通液に伴う流路壁腐蝕の進行が早い熱交換器におけるコイルのベント管部分が形成する管路を予測対象流路とし、このベント管部分と同仕様の監視用ベント管を監視用流路の流路形成体とする。また、通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を予測対象流路よりも早期に監視用流路の方で生じさせるために、監視用流路の通液速度を予測対象流路の通液速度よりも大きな設定速度に調整する流速調整手段を設ける。
そして、通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を予測対象流路rよりも早期に監視用流路r′の方で生じさせる装置設定状況の下で、予測対象流路rへの通液に併行して監視用流路r′に通液し、この通液状態下で監視用流路r′での流路壁腐蝕による漏液の発生を検出して、その検出結果に基づき予測対象流路rでの流路壁腐蝕による漏液の発生を予測するようにしている。
次に本発明の別実施形態を列記する。
7 監視用流路の流路形成部材(監視用流路の流路形成体、監視用ベント管)
r 予測対象流路
r′ 監視用流路
v 予測対象流路の通液速度
v′ 監視用流路の通液速度
mv 設定速度
8 漏液センサ
8a センサ検出端
9 ケース
10 流速調整手段
1 熱交換器
Claims (2)
- 漏液発生予測の予測対象流路に対し監視用流路を並列的又は直列的に接続し、
通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を前記予測対象流路よりも早期に前記監視用流路の方で生じさせる装置設定状況の下で、前記予測対象流路への通液に併行して前記監視用流路に通液し、
この通液状態下で前記監視用流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を検出して、その検出結果に基づき前記予測対象流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を予測する漏液発生予測方法であって、
熱交換器としてのコイルにおけるベント管部分が形成する管路を前記予測対象流路とし、前記監視用流路の流路形成体として前記ベント管部分と同仕様の監視用ベント管を設け、
通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を前記予測対象流路よりも早期に前記監視用流路の方で生じさせる前記装置設定として、
前記予測対象流路よりも通液に伴う流路壁腐食が進行し易い温度条件下に前記監視用流路を置く漏液発生予測方法。 - 通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を漏液発生予測の予測対象流路よりも早期に生じさせる装置設定状況の下で前記予測対象流路への通液に併行して通液する監視用流路の流路形成体を、前記予測対象流路に対する前記監視用流路の並列的又は直列的な接続が可能な状態で液密状のケースに収納するとともに、
前記監視用流路での流路壁腐蝕による漏液の発生を検出する漏液センサの検出端を前記ケースに収納し、
熱交換器としてのコイルにおけるベント管部分が形成する管路を前記予測対象流路とし、前記監視用流路の流路形成体として前記ベント管部分と同仕様の監視用ベント管を前記ケースに収納し、
通液に伴う流路内側からの流路壁腐蝕による漏液の発生を前記予測対象流路よりも早期に前記監視用流路の方で生じさせるために、前記監視用流路の通液速度を前記予測対象流路の通液速度よりも大きな設定速度に調整する流速調整手段を設けてある漏液モニタ装置。
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