JP6763630B2 - プラント、循環水系統の水質管理システム及び循環水系統の水質管理方法 - Google Patents

プラント、循環水系統の水質管理システム及び循環水系統の水質管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラント、循環水系統の水質管理システム及び循環水系統の水質管理方法に関する。
従来、発電所等のプラントの循環水系においては、腐食、スケール及びスライム等の発生が3大トラブルとされており、これらの発生を避けるために循環水系に薬剤を投入したり濃縮倍率を低下させるためのブローを行ったりする等の対応が取られている。
具体的に、従来のプラントの循環水系における水質管理方法は、循環水のpH値や電気伝導度に基づき循環水の濃縮倍率を決定し、濃縮倍率が基準値を超える場合にブローを行って循環水系から水を排水すると共に該循環水系に新たに補給水を給水する方法が採用されていた。例えば、特許文献1には、化学プラントの循環冷却水の水質管理方法に関する技術が開示されている。この特許文献1に開示された方法は、循環水をサンプリングし、サンプリングした循環水に浸漬した1対の金属電極間のカップリング電流及び電気化学的電流ノイズを測定して腐食状態(全面腐食、混合腐食、局部腐食等)を判定し、その判定結果に基づきブロー排出量や薬剤投入量を制御する。
また、特許文献2には、循環水の水質を示す循環水質指標値に加え、補給水の水質を示す補給水質指標値に基づいて濃縮制御量を決定することにより、補給水の水質が一定でない場合にも循環水系の水質を適切に管理して火力発電プラントを低コストに運転する技術案が開示されている。なお、循環水系の水質管理の分野ではないが、ECT(渦電流探傷)式プローブやUT(超音波探傷)プローブを用いて管の外径や欠陥の有無を求める技術が特許文献3に開示されている。
特許第3583568号公報 特許第5925371号公報 特開平11−101891号公報
ここで、運転コストの面からは、循環水の濃縮倍率を極力高めて節水しながら運転を行うことが好ましいとされるが、上記特許文献1又は2のような方法によってもなお、水の消費量が多く、水質維持コストが高止まりする要因の一つとなるという問題があった。さらに、上記特許文献1又は2の方法によってもなお、循環水系の健全性(例えば、腐食の有無等)は、その都度サンプリングした循環水におけるpH値等のパラメータを監視することと、都度の目視点検等により確認される。しかし、pH値等のパラメータ監視だけでは循環水系における腐食の発生有無や発生量を検知することはできず、また、都度の目視点検で確認する場合は事態が深刻になってから気付くことになってしまう可能性がある。
そこで、本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、上述した課題の少なくとも一つを解決することを目的とし、配管の腐食を抑制しながら、水質管理システムの運用中に消費する補給水量を削減することを目的とする。また、本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、循環水系における腐食等の発見遅れを防止することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る循環水系統の水質管理システムは、
循環水塩化物イオンが循環する循環ラインと、前記循環ラインに設けられて前記循環水の蒸発潜熱により前記循環水を冷却する冷却塔と、を備えるプラントの循環水系統の水質管理システムであって、
前記循環ラインに補給水を供給するための補給水供給部と、
前記循環ラインから前記循環水を排出するための循環水排出部と、
前記循環ラインにpH調整剤又はインヒビターの少なくとも一方の薬剤を供給するための薬剤供給部と、
前記循環ラインに設けられる機器の内部流路又は前記循環ラインを構成する配管の全面腐食を検出するための全面腐食センサと、
前記配管の局部腐食を検出するための局部腐食センサと、
前記全面腐食センサ及び前記局部腐食センサの検出結果に基づいて、前記補給水供給部、前記循環水排出部及び前記薬剤供給部を制御するためのコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記全面腐食センサにより前記配管の全面腐食が検出されたとき、前記薬剤を前記循環ラインに供給するように前記薬剤供給部を制御し、
前記局部腐食センサにより前記配管の局部腐食が検出されたとき、前記補給水を前記循環ラインに供給するように前記補給水供給部を制御するとともに、前記循環水の一部を前記循環ラインから排出するように前記循環水排出部を制御する
ように構成される。
配管の全面腐食とは、配管材料の表面全体が活性面であるために腐食反応が広い範囲で起きて、配管の減肉として現れる腐食態様である。これに対し、配管の局部腐食とは、配管の局所的な腐食に起因して配管のき裂の発生として現れる腐食態様である。局部腐食は、循環水中の塩化物イオン等の皮膜破壊型イオンの存在により配管材料の酸化皮膜が局所的に破壊されて当該部分において腐食が進行することで発生する。
局部腐食の発生メカニズムは、循環水中の皮膜破壊型イオン(例えば、塩化物イオン)の濃度が所定の値以上になったときに配管材料の酸化被膜が局所的に破壊される結果、局部的に腐食が進行するというものである。このため、局部腐食が発生した場合には、補給水を循環ラインに供給するとともに、循環ラインから循環水の一部を排出することで、循環ラインにおける皮膜破壊型イオンの濃度を下げる必要がある。一方、全面腐食の場合、pH調整剤やインヒビターのような薬剤の供給により腐食を抑制することが可能である。
上記(1)の構成によれば、循環ライン又は循環ライン上の機器の内部流路を構成する配管に生じる腐食が全面腐食又は局部腐食であるかを識別した上で、全面腐食が生じている場合に薬剤供給で腐食抑制を図るようにしたので、配管の腐食を抑制しながら、水質管理システムの運用中に消費する補給水量を削減することができる。
なお、全面腐食センサと、局部腐食センサとを別体として構成してもよいし、両センサを同一センサで兼用することも可能である。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の循環水系統の水質管理システムにおいて、
前記循環水系統は、前記循環ラインに設けられる復水器を備え、
前記復水器は、
冷却水としての前記循環水が内部を流れ、外部を流れる蒸気を復水させるように構成された複数の伝熱管と、
前記複数の伝熱管の入口側に設けられる入口ヘッダと、
前記複数の伝熱管の出口側に設けられる出口ヘッダと、
を含み、
前記全面腐食センサは、少なくとも一つの前記伝熱管に設置される。
復水器の伝熱管は入口ヘッダに比べて流路断面積が小さいため、伝熱管内における循環水(冷却水)の流速は比較的大きくなる。また、伝熱管内を流れる循環水は蒸気との熱交換により加熱され、比較的温度が高い。このため、復水器の伝熱管は、循環水の流速が大きく、循環水の温度が高いため、全面腐食の反応速度が比較的大きい。
この点、上記(2)の構成によれば、全面腐食が起きやすい復水器の伝熱管に全面腐食センサを設けたので、水質管理システムの運用により、復水器伝熱管の全面腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の循環水系統の水質管理システムにおいて、
前記循環水系統は、前記循環ラインに設けられる循環水ポンプを備え、
前記全面腐食センサは、前記循環ラインのうち前記循環水ポンプの出口側の前記配管に設けられる。
循環水ポンプの出口側配管は、循環水ポンプから吐出された流速が大きい循環水が流れるので、全面腐食の反応速度が比較的大きい。
この点、上記(3)の構成によれば、全面腐食が起きやすい循環水ポンプの出口側配管に全面腐食センサを設けたので、水質管理システムの運用により、循環水ポンプの出口側配管の全面腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れか一つに記載の循環水系統の水質管理システムにおいて、
前記循環水系統は、前記循環ラインに設けられる復水器又は熱交換用配管を備え、
前記復水器は、冷却水としての前記循環水が内部を流れ、外部を流れる蒸気を復水させるように構成された複数の伝熱管を含み、
前記局部腐食センサは、少なくとも一つの前記伝熱管又は前記熱交換用配管のUベンド部に設置される。
復水器の伝熱管やその他熱交換機の管板部、熱交換用配管のUベンド部等には、比較的大きな引張り応力が作用するため、例えば、引張応力が高くなりやすい復水器の伝熱管や熱交換器のUベンド部をステンレス材料で形成した場合には局部腐食の一形態であるSCC(応力腐食割れ)が発生しやすい。また、伝熱効率を向上させる観点から伝熱管の肉厚は薄いため、局部腐食による伝熱管の破損のリスクは比較的大きい。
この点、上記(4)の構成によれば、局部腐食(例えば、復水器の伝熱管や、他の熱交換機のUベンド部、等をステンレス材料で形成した場合にはSCC等)が発生しやすく破損リスクが高い伝熱管や、熱交換器のUベンド部に局部腐食センサを設けたので、水質管理システムの運用により、復水器伝熱管の局部腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れか一つに記載の循環水系統の水質管理システムにおいて、
前記循環水系統は、前記循環ラインに設けられる復水器を備え、
前記復水器は、
冷却水としての前記循環水が内部を流れ、外部を流れる蒸気を復水させるように構成された複数の伝熱管と、
前記複数の伝熱管の入口側に設けられる入口ヘッダと、
前記複数の伝熱管の出口側に設けられる出口ヘッダと、
を含み、
前記局部腐食センサは、前記入口ヘッダと前記複数の伝熱管との接続部、または、前記出口ヘッダと前記複数の伝熱管との接続部の少なくとも一方に設置される。
復水器の伝熱管とヘッダ(例えば、水室など)との接続部には、拡管や溶接などにより比較的大きな引張り応力が作用する。このため、仮に、伝熱管をステンレス材料等で形成した場合は局部腐食の一形態であるSCC(応力腐食割れ)が発生しやすい。
この点、上記(5)の構成によれば、局部腐食(例えば、伝熱管材料としてステンレスを用いた場合はSCC等)が発生しやすい伝熱管とヘッダとの接続部に局部腐食センサを設けたので、水質管理システムの運用により、復水器の伝熱管−ヘッダの接続部における局部腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れか一つに記載の循環水系統の水質管理システムにおいて、
前記循環ラインは、
第1配管と、
前記第1配管とフランジ締結又は溶接により接続される第2配管と
を含み、
前記局部腐食センサは、前記第1配管と前記第2配管との接続部に設置される。
上記(6)の構成によれば、塩化物イオン濃度が高い循環水が滞留しやすい配管接続部に局部腐食センサを設けたので、水質管理システムの運用により、配管接続部における局部腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れか一つに記載の循環水系統の水質管理システムにおいて、
前記全面腐食センサは、UTセンサを含む。
UTセンサは、配管材料の外表面からの超音波反射波と、配管材料の内表面からの超音波反射の受信タイミングの差に基づいて配管の肉厚を高精度に測定可能である。
このため、上記(7)の構成のように、全面腐食センサとしてUTセンサを用いることで、配管の減肉として現れる全面腐食を適切に検出することができる。よって、水質管理システムの運用により、全面腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れか一つに記載の循環水系統の水質管理システムにおいて、
前記局部腐食センサは、ECTセンサを含む。
ECTセンサは、配管材料(金属)に渦電流を発生させ、配管材料におけるき裂に起因したインピーダンス信号の乱れを検知することで、局部腐食を検出可能である。
このため、上記(8)の構成のように、局部腐食センサとしてECTセンサを用いることで、配管のき裂として現れる局部腐食を適切に検出することができる。よって、水質管理システムの運用により、局部腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
(9)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るプラントは、
循環水塩化物イオンが循環する循環ラインと、前記循環ラインに設けられて前記循環水の蒸発潜熱により前記循環水を冷却する冷却塔と、を含む循環水系統と、
前記循環水系統の水質を管理するように構成された、請求項1乃至8の何れか一項に記載の水質管理システムと、
を備える。
上記(9)の構成によれば、循環ライン又は循環ライン上の機器の内部流路を構成する配管に生じる腐食が全面腐食又は局部腐食であるかを識別した上で、全面腐食が生じている場合に薬剤供給で腐食抑制を図るようにしたプラントが提供される。したがって、配管の腐食を抑制しながら、水質管理システムの運用中に消費する補給水量を削減することが可能なプラントを提供することができる。
(10)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る循環水系統の水質管理方法は、
循環水塩化物イオンが循環する循環ラインと、前記循環ラインに設けられて前記循環水の蒸発潜熱により前記循環水を冷却する冷却塔と、前記循環ラインに補給水を供給するための補給水供給部と、前記循環ラインから前記循環水を排出するための循環水排出部と、前記循環ラインにpH調整剤又はインヒビターの少なくとも一方の薬剤を供給するための薬剤供給部と、を備えるプラントの循環水系統の水質管理方法であって、
全面腐食センサを用いて、前記循環ラインに設けられる機器の内部流路又は前記循環ラインを構成する配管の全面腐食を検出するステップと、
局部腐食センサを用いて、前記配管の局部腐食を検出するステップと、
前記全面腐食センサ及び前記局部腐食センサの検出結果に基づいて、前記補給水供給部、前記循環水排出部及び前記薬剤供給部を制御するステップと、を備え、
前記制御するステップでは、
前記全面腐食センサにより前記配管の全面腐食が検出されたとき、前記薬剤を前記循環ラインに供給するように前記薬剤供給部を制御し、
前記局部腐食センサにより前記配管の局部腐食が検出されたとき、前記補給水を前記循環ラインに供給するように前記補給水供給部を制御するとともに、前記循環水の一部を前記循環ラインから排出するように前記循環水排出部を制御する。
上記(10)の構成によれば、上記(1)同様に、循環ライン又は循環ライン上の機器の内部流路を構成する配管に生じる腐食が全面腐食又は局部腐食であるかを識別した上で、全面腐食が生じている場合に薬剤供給で腐食抑制を図るようにしたので、配管の腐食を抑制しながら、水質管理システムの運用中に消費する補給水量を削減することができる。
本発明の幾つかの実施形態によれば、配管の腐食を抑制しながら、水質管理システムの運用中に消費する補給水量を削減することができるとともに、循環水系における腐食等の発見遅れを防止することができる。
幾つかの実施形態に係るプラントの構成を示す概略図である。 幾つかの実施形態に係る循環水系統の水質管理システムを示す概略図である。 幾つかの実施形態における循環ラインを示す概略図である。 幾つかの実施形態における全面腐食センサの構成を示す斜視図である。 幾つかの実施形態における全面腐食センサの構成を示す側面図である。 幾つかの実施形態における全面腐食センサの構成を示す概略図である。 幾つかの実施形態に係る循環水系統の水質管理システムにおける制御系の構成を示すブロック図である。 幾つかの実施形態に係る循環水系統の水質管理方法を示すフローチャートである。 幾つかの実施形態に係る循環水系統の水質管理方法を示すフローチャートである。 幾つかの実施形態に係る循環水系統の水質管理方法を示すフローチャートである。
以下、添付図面に従って本発明の例示的な実施形態について説明する。ただし、以下に示す幾つかの実施形態に記載された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、本発明の幾つかの実施形態に係るプラントとしての火力発電プラント1の構成を示す概略図である。同図に示すように、幾つかの実施形態において、火力発電プラント1は、ボイラ2、蒸気タービン3及び発電機4等を備えている。
ボイラ2は、水を蒸発させて蒸気を発生させ、蒸気タービン3は、ボイラ2が発生させた蒸気により回転し、発電機4は、蒸気タービン3の回転エネルギーを電力に変換する。
幾つかの実施形態において、火力発電プラント1は、冷媒或いは作動流体としての水を循環させるための循環水系統10と、この循環水系統10内の水(循環水)の水質を所定範囲内に維持するための水質管理システム20と、をさらに備えている。
ここで、本明細書において、循環水の水質について「所定範囲内」とは、循環水系統10を構成する各部(特にそれらの内部流路)に腐食が発生しない程度の水質範囲をいう。
循環水の水質は、例えば、循環水系統10を構成する各部の材質、原水の種類(例えば、海水、河水、湖水、貯留水など)、火力発電プラント1を運転するための適切な温度、粘度、pH値、各種薬剤の濃度など種々のパラメータを考慮して濃縮倍率の最大値が決定され、さらに、薬剤コストや用水コスト等を含む火力発電プラント1の運転に関する経済性等を総合的に考慮して実際の運転に際しての濃縮倍率が決定される。
循環水の濃縮倍率は、次式(1)で規定される。
濃縮倍率=補給水量/排水量 ・・・(1)
上記(1)式において、補給水量は次式(2)で規定される。
補給水量=蒸発量+ブロー水量 ・・・(2)
上記(2)式において、蒸発量は以下の関係を有する。
蒸発量≒復水流量 ・・・(3)
そして、次式(4)により薬剤供給量が規定される。
薬剤供給量=ブロー水量×薬剤濃度 ・・・(4)
幾つかの実施形態において、循環水系統10は、循環水の流路となる循環ライン11と、この循環ライン11に設けられた冷却塔7と、を備えている。
幾つかの実施形態において、循環ライン11は、その内部を流れる循環水の水質を所定範囲内とするべく薬剤を投入することで、循環水塩化物イオンが循環することとなる。
幾つかの実施形態において、循環水系統10は、循環ライン11に設けられた復水器5をさらに備えていてもよい。この復水器5は、蒸気タービン3から排出される蒸気と循環ライン11を流れる冷却水とを熱交換させることで、気相の蒸気を液相の水に戻すために配置される。復水器5で復水された水は、復水ポンプ6によってボイラ2に送られる。
図2に示すように、幾つかの実施形態において、復水器5は、冷却水としての循環水が内部を流れ、外部を流れる蒸気を復水させるように構成された複数の伝熱管51と、これら複数の伝熱管51の入口側に設けられて各伝熱管51に冷却水を分配する入口ヘッダ53(例えば、水室など)と、複数の伝熱管51の出口側に設けられて各伝熱管51からの冷却水を集約する出口ヘッダ54(例えば、水室など)と、を含んで構成される。
幾つかの実施形態において、伝熱管51は、その内部を流れる冷却水(循環水)によって該伝熱管51の外部を流れる蒸気を冷却するという機能及び目的のため、内部と外部との間で熱交換が容易に行われるよう伝熱性を考慮して構成される。このため、個々の伝熱管51は、例えば、循環ライン11を構成する配管や復水器5の入口ヘッダ53及び出口ヘッダ54に比べて小径の管で構成され、これを複数配置することで流量を確保するとともに、熱交換に供する配管の表面積を確保するようになっている。
幾つかの実施形態において、入口ヘッダ53は、循環ライン11における復水器5の上流側に配置され、復水器5内に配置される複数の伝熱管51の一端とそれぞれ連通している。幾つかの実施形態において、出口ヘッダ54は、循環ライン11における復水器5の下流側に配置され、復水器5内に配置される複数の伝熱管51の他端とそれぞれ連通している。
幾つかの実施形態において、循環ライン11は、第1配管56と、この第1配管56とフランジ締結又は溶接により接続される第2配管57と、を含んで構成される(図3参照)。幾つかの実施形態では、例えば、循環ライン11における上流側に第1配管56が配置され、同下流側に第2配管57が配置される。他の実施形態では、第1配管56が下流側に配置され第2配管57が上流側に配置されてもよい。
これら第1配管56及び第2配管57の接続部は、構造上、隙間が形成され易いといえる。このため、水質中の不純物(例えば、塩素Clなど)濃度や酸素濃度が高くなる傾向があり、亀裂等の局部腐食の発生を監視する必要性が高い部分と考えられる。
幾つかの実施形態において、冷却塔7は、復水器5で熱交換されて加熱された冷却水を冷却する。この冷却塔7には、冷却水を冷却するためのファン(図示省略)を設けてもよく、当該ファンは、インバータ制御または運転するファンの台数制御により回転数を制御可能に構成してもよい。
幾つかの実施形態において、循環水系統10は、循環ライン11に設けられた循環水ポンプ22をさらに備えていてもよい。幾つかの実施形態において、循環水ポンプ22の上流側及び下流側にそれぞれ入口配管(上流側配管)及び出口配管(下流側配管)が接続される。循環水ポンプ22と、これら入口配管、出口配管との接続部もまた、構造上、隙間が形成され易いといえるため、上述した第1配管56と第2配管57との接続部と同様のことがいえる。
幾つかの実施形態において、水質管理システム20は、循環ライン11に補給水を供給するための補給水供給部27と、循環ライン11から循環水を排出するための循環水排出部21と、循環ライン11にpH調整剤又はインヒビターの少なくとも一方の薬剤を供給するための薬剤供給部28と、循環ライン11に設けられる機器の内部流路又は循環ライン11を構成する配管(第1配管56又は第2配管57)の全面腐食を検出するための全面腐食センサと、配管の局部腐食を検出するための局部腐食センサと、全面腐食センサ及び局部腐食センサの検出結果に基づいて、補給水供給部27、循環水排出部21及び薬剤供給部28を制御するためのコントローラ31と、を備えている。
幾つかの実施形態において、補給水供給部27は、水源から取水される原水を補給水として循環ライン11に供給するように構成される。幾つかの実施形態において、補給水供給部27は、給水ポンプ(図示省略)を含み、さらに、補給水質センサ(図示省略)を含んでもよい。補給水質センサによって検出される水質の例としては、電気伝導率、pH値、塩濃度、金属濃度、COD(Chemical Oxygen Demand)、BOD(Biochemical Oxygen Demand)、およびシリカ濃度、ならびにこれらの組み合わせが挙げられる。補給水質センサは、検出した水質を示す各パラメータの値をコントローラ31に出力するように構成されてもよい。
幾つかの実施形態において、循環水排出部21は、循環ライン11を循環する水の一部を排水処理設備25に排出するように構成される。幾つかの実施形態において、循環水排出部21は、ブローバルブ23を含み、さらに、排水質センサ(図示省略)を含んでもよい。排水質センサによって検出される水質の例としても、上記補給水質センサと同様に、電気伝導率、pH値、塩濃度、金属濃度、COD(Chemical Oxygen Demand)、BOD(Biochemical Oxygen Demand)、およびシリカ濃度、ならびにこれらの組み合わせが挙げられる。排水質センサは、検出した水質を示す各パラメータの値をコントローラ31に出力するように構成されてもよい。
幾つかの実施形態において、薬剤供給部28は、例えば、pH調整剤、脱酸素剤、またはその他の薬剤を循環ライン11に供給するように構成される。幾つかの実施形態において、薬剤供給部28は、pH調整剤又はインヒビターの少なくとも一方に加え、殺菌剤を供給できるように構成してもよい。このようにすれば、例えば、バイオファウリング等の発生にも対応することができるため望ましい。この薬剤供給部28は、薬剤を貯留する薬剤タンク28Aと、薬剤タンク28Aから循環ライン11に薬剤を供給する薬剤ポンプ28Bとを備えている。幾つかの実施形態において、薬剤供給部28は、循環ライン11に供給する薬剤の種類に応じて少なくとも1つ設けられる。他の実施形態では、複数種類の薬剤を個別に供給するべく複数の薬剤供給部28を設けてもよい。
なお、pH調整剤としては、例えば、苛性ソーダ、硫酸、消石灰等が挙げられる。
幾つかの実施形態では、全面腐食センサとして、例えば、超音波(UT:ultrasonic)センサであるUTセンサ32を用いてもよい。このUTセンサ32は、測定対象となる配管の壁面に入射した超音波が反対側の面で反射し、跳ね返ってくる信号の特性や時間を測定するものであり、配管の肉厚測定に適している。幾つかの実施形態において、UTセンサ32は、循環ライン11を構成する配管の外面に設けられる。なお、配管の内部に亀裂などがある場合は疑似信号となるため、これを利用してUTセンサ32で亀裂を検出することも可能である。
ここで、配管の腐食について説明する。腐食には、所謂、全面腐食と局部腐食(部分腐食)とが含まれる。
全面腐食は、表面に被膜を形成しない材料(例えば、炭素鋼など)において、表面全体が活性面となっているため管表面の比較的広い範囲で腐食反応が起き、配管の減肉として現れる腐食態様である。
局部腐食は、表面に酸化被膜を形成する材料(例えば、ステンレス鋼(SUS)など)において、配管材料と水との環境遮断を担う酸化被膜が、例えば、塩素Cl等の被膜破壊型のイオンが共存する場合などに局所的に破壊されて、被膜が破壊された箇所の内部で腐食が進行する腐食態様である。局部腐食の一例としては、例えば、配管材料にステンレス鋼(SUS)を用いた場合は、応力腐食割れ(SCC)が挙げられる。また、例えば、合金などにおいては、粒界などの、耐食性が低い部分において優先的に局部腐食が進行する。
図4Aは、幾つかの実施形態におけるUTセンサ32を示す斜視図であり、図4Bは、同側面図である。図4A及び図4Bに示すように、UTセンサ32は、順に積層された下部電極32A、圧電セラミックス膜32B及び上部電極32Cと、各電極32A,32Cに電気接続された信号線32Dとを含んで構成される。幾つかの実施形態において、UTセンサ32は、例えば、厚さ1.0mm以下の薄膜UTセンサとしてもよい。こうすることで、UTセンサ32は柔軟性(可撓性)を有し、例えば、配管等における表面の曲面に倣って密着させることが可能となる。このUTセンサ32を構成する材料を金属とセラミックスのみとし、高温環境での耐久性に優れた構成としてもよい。圧電セラミックス膜を構成する機能性セラミックスとしては、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)やLiNbO(ニオブ酸リチウム)等を用いてもよく、適切なキュリー温度(圧電特性を失う温度)を有する材料を選定することで、適用温度領域に適したUTセンサ32(薄膜UTセンサ)を構成してもよい。かかるUTセンサ32は、薄く、優れた耐熱性を具備するため、例えば、火力発電プラント1の運転中に高温となる配管に常設してもよい。こうすることで、プラント運転中における配管の厚さや、同厚さの変化の度合いなどを安定して測定することができる。
なお、他の実施形態では、例えば、全面腐食センサとして孔食センサを用いてもよい。
UTセンサ32は、循環ライン11において、循環水の流速が速く、温度が高い場所に設けることが好ましい。これらの場所は、反応が進みやすく、全面腐食が形成され易いといえるため、肉厚測定に適したUTセンサ32を配置することで循環ライン11における腐食の発生を効率よく検出することができる。高流速の場所としては、例えば、伝熱管51の入口/出口、及び、各種ポンプ(例えば、循環水ポンプ22、排水ポンプ26、復水ポンプ6など)の出口などが挙げられる。
幾つかの実施形態において、UTセンサ32は、少なくとも一つの上記伝熱管51に設置されてもよい(図2参照)。具体的に、UTセンサ32は、復水器5の伝熱管51において、入口側の端部に配設されてもよい。このように構成すれば、全面腐食が起きやすい復水器5の伝熱管51にUTセンサ32(全面腐食センサ)を設けることとなるため、水質管理システム20の運用により、復水器5における伝熱管51の全面腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
幾つかの実施形態において、UTセンサ32は、循環水ポンプ22の出口側の配管に設けられてもよい。全面腐食は内部を流れる循環水の流速が速い箇所で発生し易い。従って、このように構成することにより、全面腐食が起きやすい循環水ポンプ22の出口側配管に全面腐食センサを設けることとなるため、水質管理システム20の運用により、循環水ポンプ22の出口側配管の全面腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
幾つかの実施形態において、UTセンサ32は、復水器5の入口側に配置されてもよい(図2参照)。全面腐食は、流速が速く温度が高い箇所で発生し易いため、このように復水器5の入口側にUTセンサ32を配置することで、循環ライン11における全面腐食の発生、又は、全面腐食が発生する兆候について遅滞なく速やかに検出することができる。
幾つかの実施形態では、局部腐食センサとして、例えば、渦電流探傷試験(ECT:eddy current testing)センサ、即ち、ECTセンサ33を用いてもよい。ECTセンサ33は、例えば、金属中に亀裂等がある場合に、亀裂のない(損傷のない)金属から跳ね返ってくる信号(インピーダンス)が乱れることを利用して亀裂を検出するものである。このECTセンサ33は、周波数を変更することで、測定したい深さにある亀裂を検出することができる。ECTセンサ33は、例えば、配管内に設けられ、管内面の腐食を検出する。
ECTセンサ33は、機械的に変形している箇所(例えば、拡管部やUベンド部など、応力が高く亀裂が発生しやすい場所)、又は、構造上、水質中の不純物(例えば、塩素等)濃度や酸素濃度が高くなる場所、隙間となる場所に配置することが好ましい。拡管部は、例えば、伝熱管51とこれに隣接する管板との境界等が挙げられる。隙間となる場所としては、例えば、溶接部やフランジ部などが挙げられる。
全面腐食センサと局部腐食センサとは、それぞれが別体として構成されてもよいし、両センサが同一のセンサで兼用されるように構成されることも可能である。即ち、UTセンサ32とECTセンサ33とは、例えば、検出精度に応じて、いずれか一方が、肉厚の測定及び亀裂の有無の検出の両方を担うことも可能である。
幾つかの実施形態において、ECTセンサ33は、第1配管56と第2配管57との接続部に設置されてもよい。このようにすれば、塩化物イオン濃度が高い循環水が滞留しやすい配管接続部にECTセンサ33(局部腐食センサ)を設けることとなるため、水質管理システム20の運用により、配管接続部における局部腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
幾つかの実施形態において、ECTセンサ33は、復水器5の出口側に配置されてもよい(図2参照)。具体的に、ECTセンサ33は、例えば、伝熱管51の出口側に配置される。
図5に示すように、幾つかの実施形態において、ECTセンサ33は、少なくとも一つの伝熱管51や、他の熱交換器における熱交換用配管のUベンド部60に設置されてもよい。つまり、ECTセンサ33は、何れか一つの伝熱管51又はUベンド部60に設けられてもよいし、2以上の(複数の)伝熱管51又はUベンド部60に設けられてもよい。
なお、伝熱管51の材質としては、例えば、銅系材料(例えば、キュプロニッケル等)、ステンレス及びチタン等が挙げられる。このうち、例えば、伝熱管51がステンレス材料で構成される場合は、腐食環境下で引張応力が作用することで局部腐食の一例であるSCC(応力腐食割れ)が発生する可能性があり得る。
したがって、上記構成により、例えば、伝熱管51や、他の熱交換器のUベンド部60、等がステンレス材料で構成される場合には、局部腐食の一例であるSCCが発生しやすく破損リスクが高い伝熱管51やUベンド部60にECTセンサ33(局部腐食センサ)を設けることとなるため、水質管理システム20の運用により、復水器5における伝熱管51の局部腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
幾つかの実施形態において、ECTセンサ33は、入口ヘッダ53と複数の伝熱管51との接続部、または、出口ヘッダ54と複数の伝熱管51との接続部の少なくとも一方に設置されてもよい。つまり、ECTセンサ33は、何れか一つの伝熱管51と入口ヘッダ53との接続部に設けられてもよいし、何れか一つの伝熱管51と出口ヘッダ54との接続部に設けられてもよいし、その両方すなわち複数の(2以上の)伝熱管51と入口ヘッダ53又は出口ヘッダ54との接続部に設けられてもよい。このように構成すれば、SCCが発生しやすい伝熱管51と入口ヘッダ53又は出口ヘッダ54との接続部に局部腐食センサを設けることとなるため、水質管理システム20の運用により、復水器5における伝熱管51と入口ヘッダ53との接続部、又は、伝熱管51と出口ヘッダ54との接続部における局部腐食を抑制可能な水質に維持可能となる。
図6は、幾つかの実施形態に係る循環水系統10の水質管理システム20における制御系の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、幾つかの実施形態において、コントローラ31は、例えば、コンピュータであり、CPU31A、該CPU31Aが実行する各種プログラム等を記憶するための記憶部としてのROM(Read Only Memory)31B、各プログラム実行時のワーク領域として機能するRAM(Random Access Memory)31C等の他、図示しない大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)、通信ネットワークに接続するための通信インターフェース、及び外部記憶装置が装着されるアクセス部などを備えている。これら各部は、バス35を介して接続されている。更に、コントローラ31は、例えば、キーボードやマウス等からなる入力部(図示省略)及びデータを表示する液晶表示装置等からなる表示部(図示省略)などと接続されていてもよい。
幾つかの実施形態において、コントローラ31は、上述したUTセンサ32及びECTセンサ33の他、例えば、循環水ポンプ22、ブローバルブ23、補給水供給部27、薬剤タンク28A及び薬剤供給ポンプ28B等と電気的に接続されている。コントローラ31は、これらの各装置32,33,22,23,27,28A,28Bと双方向に通信可能に構成されている。なお、コントローラ31には、例えば、環境データや火力発電プラント1を構成する各部の運転データ等に関するデータが入力されるように構成されていてもよい。
環境データとしては、例えば、水温、室温等に関する温度データや水圧、気圧等の圧力に関するデータ、火力発電プラント1の周辺地域の天候、気温および湿度、ならびに補給水の水質(濁りレベルなど)が挙げられる。運転データとしては、例えば、火力発電プラント1における各種機器の出力やON/OFFの状態、回転数、動作時間、駆動タイミング等に関するデータや、各種(蒸気、水、冷却水、薬品など)流量、ボイラ2の温度や圧力、冷却水温度、冷却塔7の風量等が挙げられる。
幾つかの実施形態において、コントローラ31は、UTセンサ32(全面腐食センサ)により配管の全面腐食が検出されたとき、循環ライン11に薬剤を供給するように薬剤供給部28を制御するように構成される。具体的には、UTセンサ32を作動状態として、循環ライン11に設けられる機器の内部流路又は循環ライン11を構成する配管の全面腐食の発生有無を検知させる。全面腐食を検出した際にはその検出結果に関するデータを該UTセンサ32からコントローラ31に送信させるための制御プログラム(例えば、全面腐食検出プログラム36)をコントローラ31の記憶部内に格納してもよい。該プログラムはまた、UTセンサ32から送信された検出結果と、記憶部に予め格納されている各種パラメータの相関や各種計算式、閾値等に関するデータとに基づき、薬剤の供給量を決定し、その決定に応じた量の薬剤を循環ライン11に供給するように薬剤供給部28を駆動する制御をコントローラ31に実現させる。幾つかの実施形態において、例えば、UTセンサ32により配管の全面腐食が検出された場合、pH値を上昇させてアルカリ側とするように薬剤が供給される。
幾つかの実施形態において、コントローラ31は、ECTセンサ33(局部腐食センサ)により配管の局部腐食が検出されたとき、循環ライン11に補給水を供給するように補給水供給部27を制御するとともに、循環水の一部を循環ライン11から排出するように循環水排出部21を制御するように構成される。具体的には、ECTセンサ33を作動状態として、循環ライン11に設けられる配管の局部腐食の発生有無を検知させる。局部腐食を検出した際にはその検出結果に関するデータを該ECTセンサ33からコントローラ31に送信させるための制御プログラム(例えば、局部腐食検出プログラム37)をコントローラ31の記憶部内に格納してもよい。該プログラムはまた、ECTセンサ33からの検出結果と、記憶部に予め格納されている各種パラメータの相関や計算式、閾値等に関するデータとに基づき、循環ライン11に補給水を供給するように補給水供給部27を制御するとともに、循環水の一部を循環ライン11から排出するように循環水排出部21を駆動する制御をコントローラ31に実現させる。
幾つかの実施形態において、コントローラ31は、上記の制御(具体的には、後述する図7乃至図9に示す制御)を実行するために用いる各種演算式やパラメータ、閾値等のデータを記録したROM31B等の記憶手段、この記憶手段に記憶されたデータを用いて演算処理を行うCPU31A、演算領域となるRAM31C等を含むように構成されてもよい。
また、上記UTセンサ32及びECTセンサ33で検出した測定結果(検出結果)等のデータは、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)やインターネット回線等を介してコントローラ31に送信されるように構成されてもよい。
図7及び図8を参照し、幾つかの実施形態においてコントローラ31で行われる水質管理処理について説明する。図7は、幾つかの実施形態に係る循環水系統の水質管理方法を示すフローチャートであり、図8は、幾つかの実施形態に係る循環水系統の水質管理方法を示すフローチャートであって、図7におけるステップS3の処理を具体的に実現するための処理を示す図である。
図7に示すように、幾つかの実施形態では、UTセンサ32を用いることにより、循環ライン11に設けられる機器の内部流路、又は、循環ライン11を構成する配管の全面腐食の有無が検出される(ステップS1)。また、幾つかの実施形態では、ECTセンサ33を用いることにより、配管の局部腐食の有無が検出される(ステップS2)。幾つかの実施形態において、コントローラ31は、上記ステップS1におけるUTセンサ32の検出結果、及び、上記ステップS2におけるECTセンサ33の検出結果に基づいて、補給水供給部27、循環水排出部21及び薬剤供給部28を制御する(ステップS3)。
具体的には、図8に示すように、幾つかの実施形態において、コントローラ31は、UTセンサ32から全面腐食が検出された旨の検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS11)。全面腐食が検出された旨の検出信号を受信した場合、すなわち、全面腐食があること(又は全面腐食が発生する兆候があること)が検出された場合(ステップS11:YES)、コントローラ31は、循環ライン11に薬剤を供給するように薬剤供給部28を制御する(ステップS12)。次に、コントローラ31は、ECTセンサ33から局部腐食が検出された旨の検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS13)。局部腐食が検出された旨の検出信号を受信した場合、すなわち、局部腐食があること(又は、局部腐食が発生する兆候があること)が検出された場合(ステップS13:YES)、コントローラ31は、循環ライン11に補給水を供給するように補給水供給部27を制御する(ステップS14)とともに、循環水の一部を循環ライン11から排出するように循環水排出部21を制御する(ステップS15)。
ステップS11において、全面腐食が発生した旨の検出信号を受信しない場合、すなわち、全面腐食の発生が検出されない場合(ステップS11:NO)、コントローラ31は、ステップS13に移行して局部腐食の有無を判断する。また、ステップS13において、局部腐食が発生した旨の検出信号を受信しない場合、すなわち、局部腐食の発生が検出されない場合、コントローラ31は、処理を終了する。
幾つかの実施形態では、上記図7及び図8に示した処理を、例えば、オペレータが制御室等から入力端末を介して検査開始の入力を行うことで各センサ32,33から腐食発生の検出信号が送信されているか否かをコントローラ31が判断するように構成してもよい。
他の実施形態では、火力発電プラント1の運転開始から常時、UTセンサ32及び/又はECTセンサ33を作動させ、腐食の発生と同時に該腐食を検出し、コントローラ31に検出結果を送信するように構成してもよい。この場合、例えば、図9に示すように、ステップS15の後に、水質管理処理を終了する旨の入力がなされたか否かを判断するステップ(例えば、ステップS16)を設け、終了コマンドが入力された場合(ステップS16:YES)は処理を終了するように構成してもよい。終了コマンドが入力されない場合(ステップS16:NO)、コントローラ31は、ステップS11に戻ってステップS11乃至S16の処理を繰り返し行うように、ループさせるように構成してもよい。このようにすれば、全面腐食或いは局部腐食の発生の有無を常時監視することができ、腐食の発生をタイムリーに検出することができるため、循環水系統10における腐食等の発見遅れを防止又は解消することができる。
以上説明したように、本発明の幾つかの実施形態では、循環水系統10内の主要箇所に腐食センサとしてUTセンサ32やECTセンサ33を配置し、これらのセンサ32,33からの検出結果を常時監視、確認できるように構成される。そして、この監視により、腐食の発生兆候が検知された場合は、速やかに、且つ、自動的に薬品注入量やブロー水量が決定(再調整)され、決定された値に基づき、薬品注入やブローが実行される。
また、本発明の幾つかの実施形態では、検出された腐食が全面腐食か局所腐食かを判断し、その判断結果に応じて、薬品注入量やブロー水量の調整具合を変化させ、必要に応じて適切な対応を自動的に行うことができる。
したがって、配管の腐食を抑制しながら、水質管理システム20の運用中に消費する補給水量を削減することができる。これにより、火力発電プラント1の運営コストを抑制しながら、循環水系統10における腐食等の発見遅れを防止することができるため、潜在的なリスクを回避することができる。
なお、上述した幾つかの実施形態に係る水質管理システム20は、複数の情報処理装置を備えてもよい。これらの情報処理装置は、それらの各処理を分散して行ってもよい。
また、上述した幾つかの本実施形態の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上述した種々の処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read−only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD(Compact Disc)−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、これらの形態を組み合わせた形態も含む。
1 火力発電プラント(プラント)
2 ボイラ
3 蒸気タービン(ST)
4 発電機
5 復水器
6 復水ポンプ
10 循環水系統
11 循環ライン
12 冷却塔
20 水質管理システム
21 循環水排出部
22 循環水ポンプ
23 ブローバルブ
24 冷却塔ブロー
25 廃液処理設備
26 排水ポンプ
27 補給水供給部
28 薬剤供給部
28A 薬剤タンク
28B 薬剤供給ポンプ
31 コントローラ
31A CPU
31B ROM(記憶部)
31C RAM
32 UTセンサ(全面腐食センサ)
32A 下部電極
32B セラミックス
32C 上部電極
32D 信号線
33 ECTセンサ(局部腐食センサ)
35 バス
36 全面腐食検出プログラム
37 局部腐食検出プログラム
51 伝熱管
53 入口ヘッダ
54 出口ヘッダ
56 第1配管
57 第2配管
60 Uベンド部

Claims (10)

  1. 循環水塩化物イオンが循環する循環ラインと、前記循環ラインに設けられて前記循環水の蒸発潜熱により前記循環水を冷却する冷却塔と、を備えるプラントの循環水系統の水質管理システムであって、
    前記循環ラインに補給水を供給するための補給水供給部と、
    前記循環ラインから前記循環水を排出するための循環水排出部と、
    前記循環ラインにpH調整剤又はインヒビターの少なくとも一方の薬剤を供給するための薬剤供給部と、
    前記循環ラインに設けられる機器の内部流路又は前記循環ラインを構成する配管の全面腐食を検出するための全面腐食センサと、
    前記配管の局部腐食を検出するための局部腐食センサと、
    前記全面腐食センサ及び前記局部腐食センサの検出結果に基づいて、前記補給水供給部、前記循環水排出部及び前記薬剤供給部を制御するためのコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    前記全面腐食センサにより前記配管の全面腐食が検出されたとき、前記薬剤を前記循環ラインに供給するように前記薬剤供給部を制御し、
    前記局部腐食センサにより前記配管の局部腐食が検出されたとき、前記補給水を前記循環ラインに供給するように前記補給水供給部を制御するとともに、前記循環水の一部を前記循環ラインから排出するように前記循環水排出部を制御する
    ように構成されたことを特徴とする循環水系統の水質管理システム。
  2. 前記循環水系統は、前記循環ラインに設けられる復水器を備え、
    前記復水器は、
    冷却水としての前記循環水が内部を流れ、外部を流れる蒸気を復水させるように構成された複数の伝熱管と、
    前記複数の伝熱管の入口側に設けられる入口ヘッダと、
    前記複数の伝熱管の出口側に設けられる出口ヘッダと、
    を含み、
    前記全面腐食センサは、少なくとも一つの前記伝熱管に設置されることを特徴とする請求項1に記載の循環水系統の水質管理システム。
  3. 前記循環水系統は、前記循環ラインに設けられる循環水ポンプを備え、
    前記全面腐食センサは、前記循環ラインのうち前記循環水ポンプの出口側の前記配管に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の循環水系統の水質管理システム。
  4. 前記循環水系統は、前記循環ラインに設けられる復水器又は熱交換用配管を備え、
    前記復水器は、冷却水としての前記循環水が内部を流れ、外部を流れる蒸気を復水させるように構成された複数の伝熱管を含み、
    前記局部腐食センサは、少なくとも一つの前記伝熱管又は熱交換用配管のUベンド部に設置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の循環水系統の水質管理システム。
  5. 前記循環水系統は、前記循環ラインに設けられる復水器を備え、
    前記復水器は、
    冷却水としての前記循環水が内部を流れ、外部を流れる蒸気を復水させるように構成された複数の伝熱管と、
    前記複数の伝熱管の入口側に設けられる入口ヘッダと、
    前記複数の伝熱管の出口側に設けられる出口ヘッダと、
    を含み、
    前記局部腐食センサは、前記入口ヘッダと前記複数の伝熱管との接続部、または、前記出口ヘッダと前記複数の伝熱管との接続部の少なくとも一方に設置される
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の循環水系統の水質管理システム。
  6. 前記循環ラインは、
    第1配管と、
    前記第1配管とフランジ締結又は溶接により接続される第2配管と
    を含み、
    前記局部腐食センサは、前記第1配管と前記第2配管との接続部に設置されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の循環水系統の水質管理システム。
  7. 前記全面腐食センサは、UTセンサを含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の循環水系統の水質管理システム。
  8. 前記局部腐食センサは、ECTセンサを含むことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の循環水系統の水質管理システム。
  9. 循環水塩化物イオンが循環する循環ラインと、前記循環ラインに設けられて前記循環水の蒸発潜熱により前記循環水を冷却する冷却塔と、を含む循環水系統と、
    前記循環水系統の水質を管理するように構成された、請求項1乃至8の何れか一項に記載の水質管理システムと、
    を備えることを特徴とするプラント。
  10. 循環水塩化物イオンが循環する循環ラインと、前記循環ラインに設けられて前記循環水の蒸発潜熱により前記循環水を冷却する冷却塔と、前記循環ラインに補給水を供給するための補給水供給部と、前記循環ラインから前記循環水を排出するための循環水排出部と、前記循環ラインにpH調整剤又はインヒビターの少なくとも一方の薬剤を供給するための薬剤供給部と、を備えるプラントの循環水系統の水質管理方法であって、
    全面腐食センサを用いて、前記循環ラインに設けられる機器の内部流路又は前記循環ラインを構成する配管の全面腐食を検出するステップと、
    局部腐食センサを用いて、前記配管の局部腐食を検出するステップと、
    前記全面腐食センサ及び前記局部腐食センサの検出結果に基づいて、前記補給水供給部、前記循環水排出部及び前記薬剤供給部を制御するステップと、を備え、
    前記制御するステップでは、
    前記全面腐食センサにより前記配管の全面腐食が検出されたとき、前記薬剤を前記循環ラインに供給するように前記薬剤供給部を制御し、
    前記局部腐食センサにより前記配管の局部腐食が検出されたとき、前記補給水を前記循環ラインに供給するように前記補給水供給部を制御するとともに、前記循環水の一部を前記循環ラインから排出するように前記循環水排出部を制御する
    ことを特徴とする循環水系統の水質管理方法。
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