JP4879770B2 - 熱交換器のメンテナンス装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換器の内部の汚れ具合を検査し、必要に応じて熱交換器の内部の洗浄も行うことができるメンテナンス装置に関する。
例えば建築設備や生産設備などにおいて、熱交換器は多く使用されている。熱交換器には種々の形式のものがあるが、その中でもコンパクトで高効率な熱交換のできるブレージングプレート式熱交換器が近年広く使用されるようになってきている。
しかし、ブレージングプレート式熱交換器は流路幅が例えば2〜3mmと狭いために、熱源水として開放式冷却塔の水や硬度の高い地下水を循環させた場合に内部に汚れが付着し、循環流量や熱交換量の減少、循環ポンプ動力の増加といった問題が生じやすい。そこで、ブレージングプレート式熱交換器では、熱交換器の上下流に圧力計や水温計をそれぞれ設置し、定期的にこの値をチェックして内部の汚れ具合を調査する方策が一般的にとられている。
また、内部の汚れ具合を調査する場合、熱源水の流量も測定する必要がある。しかし流量計は高価なため、例えば建築設備や生産設備などに多数のブレージングプレート式熱交換器が設置されているような場合は、各熱交換器に流量計を一つずつ設置することはせずに、必要なときにだけクランプオン式の超音波流量計を配管に装着し、外部から測定するのが一般的である。
なお、ブレージングプレート式熱交換器以外の方式の熱交換器として、例えば多管式の熱交換器などについては、伝熱管の周面に高圧洗浄水をノズルから噴射して付着スケールなどを除去することも行われている(例えば特許文献1)。しかしながら、ブレージングプレート式熱交換器では、熱源水の流路が外部に露出しておらず、分解洗浄が不可能な構造のため、そのようにノズルから高圧洗浄水を噴射して内部を洗浄することは不可能である。そのためブレージングプレート式熱交換器では、上述したように熱交換器の上下流に圧力計や水温計を設置して内部の汚れ具合を調査し、内部の汚れが著しくなった場合は、水や薬液などの洗浄液を熱交換器の内部に循環させて洗浄することが行われている。
実用新案登録第2537554号公報
しかしながら、従来の方法によると次のような問題があった。
(1)熱交換器圧損の測定精度の悪さ
熱交換器の上下流に圧力計をそれぞれ設置し、2つの圧力計による測定値を比較して熱交換器の上下流間における圧損を測定する場合、圧力計の測定レンジに対して熱交換器による圧損が小さいと、2つの圧力計の測定値の差から求めた熱交換器の圧損の値は低精度となる。例えば一般的に用いられるブルドン管式の圧力計(レンジ100[kPa])の精度は±1.5〜3[kPa]であり、10[kPa]の圧損を測定しようとした場合の誤差は、15〜30%以上となる。熱交換器における圧損を高精度に測定するためには微差圧計を設置する必要があるが、微差圧計はブルドン管式圧力計に比べて高価なため、熱交換器1台毎に微差圧計を1台ずつ設置するのは経済的に難しい。
(2)熱交換器の循環流量測定精度の悪さ
熱交換器の循環流量をクランプオン式の超音波流量計で測定する場合、配管材料によって測定が不可能になったり、錆による管内径の縮小で誤差が生じたりすることがある。流量を高精度に測定するには、配管途中に電磁流量計などを設置する方法が確実であるが、取外しができないため熱交換器1台毎に1台ずつ設置する必要が生じ、経済的・設置スペース的に難しい。
(3)熱交換器の洗浄効果の不明確さ
(1)、(2)で述べたように、熱交換器の圧損や循環流量を経済的かつ高精度に測定することが困難なため、熱交換器を洗浄しても、その効果を定量的に把握しにくい。そのため洗浄に使用する薬液量や洗浄時間が過剰になったり不足したりする可能性がある。
したがって本発明の目的は、熱交換器の内部の汚れ具合を精度良く測定することができ、また、必要に応じて熱交換器の内部の洗浄も行うことができるメンテナンス装置を提供することにある。
本発明によれば、熱源水と被熱交換流体とを熱交換させる熱交換器のメンテナンス装置であって、水または洗浄液を貯めるタンクと、前記熱交換器に熱源水を供給する往き側配管に接続される上流側配管と、前記熱交換器から熱源水を排出する還り側配管に接続される下流側配管と、前記上流側配管および前記下流側配管を通じて水または洗浄液を前記熱交換器に循環させるポンプと、前記熱交換器に循環させる水または洗浄液の流量を調節するための、前記上流側配管に設けられた流量調節弁と、前記熱交換器に循環させる水または洗浄液の流量を測定する流量計と、前記熱交換器の上下流間における熱源水および水または洗浄液の差圧を測定する差圧計とを有し、前記熱交換器に熱源水を供給した際に、熱交換器の上下流の間に生じている圧損V1を、前記差圧計によって測定し、前記熱交換器に水または洗浄液を供給した際に前記差圧計によって測定される差圧V2が、前記上流側配管および前記下流側配管における圧損を前記圧損V1に加えた値と等しくなるように、水または洗浄液の循環水量を前記三方弁によって調節し、この状態で、前記流量計によって水または洗浄液の流量を測定することにより、前記熱交換器に供給される熱源水の流量を間接的に測定することを特徴とする、メンテナンス装置が提供される。
なお、本発明において、前記熱交換器は、例えばブレージングプレート式熱交換器である。また、前記差圧計として、低圧力測定が可能な微差圧計を用いることができる。
本発明によれば、熱交換器における熱源水および水または洗浄液の圧力損失を、熱交換器の上下流間における差圧として測定することにより、圧力損失を高精度に測定できるようになる。また、熱交換器に循環させる水または洗浄液の流量を測定することによって、熱交換器の汚れ具合を、高精度かつ経済的に把握することができるようになる。これにより、熱交換器の洗浄作業を、過不足なく効率的に行うことができるようになる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照にして説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかるメンテナンス装置2を取り付けた状態の、空調システム1の説明図である。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図示の空調システム1は、建物などの冷房運転を行うビル用マルチ方式の空調設備10と、この空調設備10の冷房負荷を処理する熱交換器11と、熱交換器11に熱源水としての冷却水を循環供給させる熱源設備12を備えている。熱交換器11は、伝熱性に優れた金属プレートをろう付け(ブレージング)によって一体化させたブレージングプレート式熱交換器が用いられている。なお、図1では、熱交換器11を1つのみ示しているが、空調システム1には、複数の熱交換器11が設置されており、それら複数の熱交換器11のそれぞれに対して、熱源設備12から冷却水が循環供給されるようになっている。
熱源設備12では、図示しない冷凍機などで冷却した熱源水としての冷却水が、往き側配管15から熱源水入側流路16を通じて熱交換器11内に供給されると共に、熱交換器11内で熱交換した後の冷却水が、熱源水出側流路17から還り側配管18を通じて冷凍機などに戻されるようになっている。往き側配管15には、熱交換器11への冷却水の供給を制御する開閉弁20、冷却水中の異物を除去するためのストレーナ21、冷却水の往き側温度を測定する水温計22が設けられている。還り側配管18には、冷却水の還り側温度を測定する水温計25、冷凍機などへの冷却水の排出(流量)を制御する開閉弁26が設けられている。
空調設備10は、室内機30と室外機31を備えている。なお、空調システム1には、複数の室内機30と室外機31が設置されている。室内機30は、コイル35とファン36と膨張弁41を有している。熱交換器11において冷却水によって冷却された被熱交換流体としての熱媒液が、液管40を経て、室内機30内において膨張弁41を介してコイル35に供給されている。室内機30内には空調対象空気がファン36によって送風されており、コイル35に空調対象空気が熱的に接触して冷却されるようになっている。こうして冷却された空調対象空気が、建物などの内部に形成された空調領域に供給されるようになっている。
また、空調対象空気を冷却したことによって相対的に昇温されて、気化した被熱交換流体としての熱媒ガスが、ガス管42を経て、室外機31に供給されている。室外機31は、圧縮機44と冷却コイル45を備えており、圧縮機44で昇圧した熱媒ガスを冷却コイル45において外気で冷却することにより、凝縮液化させるようになっている。こうして室外機31において液化させられた被熱交換流体としての熱媒液が、液管46を経て、再び熱交換器11に戻されている。
メンテナンス装置2は、移動可能な台車50に、水(清水)または洗浄液を貯めるタンク51を搭載した構成である。洗浄液は、例えば薬液などである。後述するように、水は、空調システム1が備えている熱交換器11の内部の汚れ具合の測定や洗浄液のすすぎに使用され、洗浄液は、熱交換器11の内部の洗浄に使用される。
メンテナンス装置2は、熱交換器11に熱源水としての冷却水を供給する往き側配管15に接続される上流側配管55と、熱交換器11から冷却水を戻す還り側配管18に接続される下流側配管56を有している。これら上流側配管55および下流側配管56には、例えば可撓性と耐薬品性に優れた材料、例えば耐熱塩ビなどからなるホースが利用される。上流側配管55および下流側配管56をそのようなホースで構成することにより、使用しない場合はコンパクトにたたんでおくことができる。メンテナンス装置2を空調システム1の近傍に移動させ、上流側配管55と下流側配管56を往き側配管15と還り側配管18に接続することによって、メンテナンス装置2を空調システム1に取り付けることができる。
メンテナンス装置2を空調システム1に取り付ける場合、上流側配管55の一端を、開閉弁20と熱交換器11の間において、往き側配管15に接続すると共に、下流側配管56の一端を、開閉弁26と熱交換器11の間において、還り側配管18に接続する。
上流側配管55の他端には、タンク51内の水または洗浄液を、上流側配管55を介して熱交換器11に送液するためのポンプ60が取り付けられている。上流側配管55には、往き側配管15に近い位置に配置された開閉弁61と、タンク51(ポンプ60)に近い位置に配置された開閉弁62が設けられている。また、開閉弁62とポンプ60の間には、流量調節弁としての三方弁65、水または洗浄液中の異物を除去するためのストレーナ66、上流側配管55を介して熱交換器11に送液される水または洗浄液の流量を測定する電磁流量計67が設けられている。三方弁65にはバイパス回路68が接続してあり、三方弁65によって流量調節した際に生じた余剰の水または洗浄液が、このバイパス回路68から次に説明する下流側配管56の他端を経てタンク51に戻されるようになっている。開閉弁61、62および三方弁65は、耐薬品性、耐熱性に優れた例えばエンジニアリングプラスチックなどで構成することができる。
下流側配管56の他端は、タンク51の上方に配置されている。また、下流側配管56の他端下方にはフィルタ70が配置してあり、後述するように、下流側配管56の他端から吐出された水または洗浄液が、フィルタ70を経てタンク51内に戻されるようになっている。なお、先に説明した三方弁65によって流量調節した際に生じた余剰の水または洗浄液も、バイパス回路68から下流側配管56の他端を経て、タンク51内に戻されるようになっている。下流側配管56には、還り側配管18に近い位置に配置された開閉弁71と、タンク51に近い位置に配置された開閉弁72が設けられている。開閉弁71、72は、耐薬品性、耐熱性に優れた例えばエンジニアリングプラスチックなどで構成することができる。
メンテナンス装置2には、上流側配管55中の水または洗浄液と下流側配管56中の水または洗浄液との差圧を測定する差圧計75が備えられている。差圧計75は、開閉弁61および開閉弁62の間における上流側配管55中の水または洗浄液の圧力と、開閉弁71および開閉弁72の間における下流側配管56中の水または洗浄液の圧力との差(差圧)を測定するようになっている。なお、差圧計75には、例えば10[kPa]程度の圧損を測定可能な微差圧計が用いられる。
次に、以上のように構成されたメンテナンス装置2を用いて空調システム1の熱交換器11の内部の汚れ具合を検査し、必要に応じて熱交換器11の内部の洗浄を行う方法を説明する。
空調システム1による通常の運転時においては、熱源設備12の往き側配管15および還り側配管18を通じて熱交換器11に冷却水が循環供給させられる。また、空調設備10では、こうして熱交換器11に供給される冷却水の冷熱を利用して、空調領域の冷房運転が行われる。この場合、往き側配管15の開閉弁20と還り側配管18の開閉弁26は開かれている。
一方、空調システム1の熱交換器11の内部の汚れ具合を検査する場合、図1に示したように、メンテナンス装置2を空調システム1の近傍に移動させ、上流側配管55の一端を、開閉弁20と熱交換器11の間において、往き側配管15に接続すると共に、下流側配管56の一端を、開閉弁26と熱交換器11の間において、還り側配管18に接続することによって、メンテナンス装置2を空調システム1に取り付ける。
そして先ず、熱交換器11の圧損V1を測定する。この場合、メンテナンス装置2のタンク51内に水を入れる。そして、往き側配管15の開閉弁20と還り側配管18の開閉弁26を閉じ、熱交換器11への冷却水の循環供給を停止させる。また、上流側配管55の開閉弁61、62と下流側配管56の開閉弁71、72を開く。そして、ポンプ60を運転し、往き側配管15に接続した上流側配管55の内部と、還り側配管18に接続した下流側配管56の内部に、タンク51内の水を充満させる。
上流側配管55の内部と下流側配管56の内部に水を充満した後、ポンプ60の運転を停止し、開閉弁62,72を閉じる。そして、図2に示すように、上流側配管55の開閉弁20と下流側配管56の開閉弁26を開く。これにより、熱源設備12の冷却水が、往き側配管15および還り側配管18を通じて、熱交換器11に再び循環供給させられる。なお、開閉弁61,71は開かれたままである。
この状態で、上流側配管55中の水と下流側配管56中の水との差圧を差圧計75によって測定する。これにより、熱源設備12によって熱交換器11に冷却水が循環供給させられている際に、熱交換器11の上下流の間に生じている圧損(差圧)V1を、差圧計75によって正確に測定することが可能となる。
次に、熱交換器11における冷却水の流量を測定する。この場合、図3に示すように、往き側配管15の開閉弁20と還り側配管18の開閉弁26を閉じ、熱源設備12から熱交換器11への冷却水の循環供給を停止させる。また、上流側配管55の開閉弁61、62と下流側配管56の開閉弁71、72を開く。そして、ポンプ60を運転し、上流側配管55と下流側配管56を通じて、タンク51内の水を熱交換器11へ循環供給させる。
次に、上流側配管55中の水と下流側配管56中の水との差圧V2を差圧計75によって測定し、循環水量を電磁流量計67で測定する。ここで測定した差圧は、熱交換器11における圧損と、上流側配管55および下流側配管56における圧損の合計値である。後者が前者に比べて相対的に大きい場合(例えば上流側配管55と下流側配管56の配管長が長い場合)、後者の値を循環水量から推定する。配管圧損は循環水量の二乗に概ね比例し、その比例係数は配管内面の材質と内径で決まることが一般的に知られている。上流側配管55と下流側配管56の配管内面の材質が塩ビで、内径(ホース内径)が32mmの場合は、その配管圧損(ホースにおける圧損)と循環水量は図4のような関係にある。
循環水量と図4から、上流側配管55および下流側配管56における圧損を推定し、この値を圧損V1に加えた値と圧損V2が等しくなるように、循環水量を三方弁65によって調節する。この調節で循環水量も多少変化するので、再度図4から上流側配管55および下流側配管56における圧損を推定し、三方弁65を調節する。この作業を数回繰り返し、三方弁65の調節が不要な状態にする。
なお、三方弁65によって流量調節した際に生じた余剰の水は、バイパス回路68から下流側配管56の他端を経てタンク51に戻される。この場合、熱交換器11へ循環供給されて下流側配管56の他端から吐出される水、および、バイパス回路68から下流側配管56の他端に吐出される水は、いずれもフィルタ70を経てからタンク51内に戻される。
こうして、熱交換器11へ循環供給させる水の流量を、必然的に熱源設備12の冷却水を熱交換器11に循環供給させているときと同じ流量にすることができる。この状態で、電磁流量計67によって熱交換器11に送液される水の流量を測定する。こうして、熱源設備12の冷却水を熱交換器11に循環供給させているときの流量を間接的に測定できる。
そして、熱源設備12から熱交換器11に循環供給される冷却水の流量の二乗を差圧V1で割った値が、熱交換器11の使用開始時の値から実質的に低下していない場合は、熱交換器11の内部が汚れていないと判断する。
熱交換器11の内部が汚れていないと判断された場合は、まだ熱交換器11の内部を洗浄する必要が無いので、空調システム1からメンテナンス装置2を取り外し、空調システム1の冷房運転を続行する。なお、空調システム1からメンテナンス装置2を取り外す場合、ポンプ60の運転を停止し、上流側配管55の開閉弁61、62と下流側配管56の開閉弁71、72を閉じる。そして、上流側配管55を往き側配管15から取り外し、下流側配管56を還り側配管18から取り外す。そして、往き側配管15の開閉弁20と還り側配管18の開閉弁26を開き、熱源設備12の冷却水を熱交換器11に循環供給する。
一方、熱源設備12から熱交換器11に循環供給される冷却水の流量の二乗を差圧V1で割った値が、熱交換器11の使用開始時の値から実質的に低下した場合は、熱交換器11の内部が汚れていると判断する。
熱交換器11の内部が汚れていると判断された場合は、熱交換器11の内部を洗浄する。この場合、図5に示すように、メンテナンス装置2のタンク51内に洗浄液を入れる。なお、往き側配管15の開閉弁20と還り側配管18の開閉弁26は閉じ、熱交換器11への冷却水の循環供給を停止した状態とする。また、上流側配管55の開閉弁61、62と下流側配管56の開閉弁71、72を開く。そして、ポンプ60を運転し、上流側配管55と下流側配管56を通じて、タンク51内の洗浄液を熱交換器11へ循環供給させる。
このように熱交換器11を洗浄する場合は、洗浄効果が大きくなるように、熱交換器11へ循環供給させる洗浄液の流量が最大となるように三方弁65によって調節する。この場合、ポンプ60によって送液される洗浄液の全部を上流側配管55から熱交換器11へ供給することとなるので、バイパス回路68には洗浄液が送液されない。
そして、例えば洗浄液のpHをpH計などで定期的にチェックするなどし、洗浄液の洗浄効果がなくなるまでポンプ60を運転して、熱交換器11へ洗浄液を循環供給させる。その後、洗浄液を追加または新しい洗浄液に交換し、洗浄液の洗浄効果が変化しなくなるまで繰り返す。
次に、循環水量を電磁流量計67で測定し、測定される循環水量が、熱源設備12から熱交換器11に循環供給される冷却水の流量に等しくなるように、熱交換器11へ循環供給させる洗浄液の流量を三方弁65によって調節する。この場合、三方弁65によって流量調節した際に生じた余剰の洗浄液は、バイパス回路68から下流側配管56の他端を経てタンク51に戻される。
こうして、タンク51内から熱交換器11へ循環供給させる洗浄液の流量を、熱源設備12の冷却水を熱交換器11に循環供給させているときと同じ流量にする。そして、差圧計75によって上流側配管55中の水と下流側配管56中の水の差圧V3を測定する。そして、例えば、循環水量の二乗を差圧V3で割った値が、熱交換器11の使用開始時の値から、実質的に低下しなくなったならば、熱交換器11の内部が汚れていない状態になった(洗浄が終了した)と判断することができる。
循環水量の二乗を差圧V3で割った値が、熱交換器11の使用開始時の値から実質的に低下していて、熱交換器11の内部がまだ汚れている(洗浄が終了していない)と判断された場合は、タンク51内の洗浄液を新しい洗浄液に交換し、更に熱交換器11の内部に洗浄液を循環供給して洗浄を継続する。
こうして、熱交換器11の内部を洗浄液で洗浄して、熱交換器11の内部が汚れていない状態になった(洗浄が終了した)と判断した場合は、タンク51に中和剤や水を入れて熱交換器11に循環させ、熱交換器11内部の洗浄液を完全に排出させて洗浄作業を終了する。
その後、空調システム1からメンテナンス装置2を取り外し、空調システム1の冷房運転を再開する。なお、空調システム1からメンテナンス装置2を取り外す場合、ポンプ60の運転を停止し、上流側配管55の開閉弁61、62と下流側配管56の開閉弁71、72を閉じる。そして、上流側配管55を往き側配管15から取り外し、下流側配管56を還り側配管18から取り外す。そして、往き側配管15の開閉弁20と還り側配管18の開閉弁26を開き、熱源設備12の冷却水を熱交換器11に循環供給する。
このメンテナンス装置2によれば、空調システム1に設けられた複数の熱交換器11に流量計や圧力計を個別に設置することはせずに、メンテナンス装置2に備えられた差圧計75および電磁流量計67を用いて、各熱交換器11の差圧および循環流量を測定するので、換言すれば、メンテナンス装置2を複数の管路や複数の建物に使いまわすことができるので、経済的である。また、微差圧計75や電磁流量計67を用いれば、圧力計やクランプオン式超音波流量計などに比べて、熱交換器11の差圧および循環流量を高い精度で測定できる。このため、熱交換器11の内部の汚れ具合を精度良く測定できる。なお、循環流量の測定とあわせて熱交換器11の上下流における水温も測定すれば、熱交換器11の熱交換量も測定できる。この場合は、メンテナンス装置2を、建築設備や生産設備の試運転や性能検証のために使用することができる。また、熱交換器11を洗浄する場合、洗浄の効果を洗浄作業の途中で確認できるので、洗浄液の無駄や洗浄時間の過不足が無く、効率的な洗浄作業を行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。図1〜3、5では、熱交換器11に循環させる水または洗浄液の流量を調節するために流量調節弁(三方弁65)を用いた形態を示した。これに対して、図6に示す実施の形態では、流量調節弁を省略し、代わりに、水または洗浄液を熱交換器11に循環させるポンプとして、流量可変のポンプ60’を用いている。
この図6に示す形態では、熱交換器11に循環させる水または洗浄液の流量を、ポンプ60’を例えばインバータ制御することにより調節することができる。こうして、電磁流量計67によって熱交換器11に送液される水または洗浄液の流量を同様に測定することができる。
また、以上では、熱源設備12から熱交換器11に冷却水を循環供給して空調設備10の冷房運転を行う場合を例にして説明したが、熱源設備12から熱交換器11に循環供給する熱源水は、冷却水に限らず、暖房運転を行うための温熱源水であっても良い。また、ビル用マルチ方式の空調設備10を説明したが、その他の形式の空調設備や、空調設備以外の生産設備などに備えられた熱交換器のメンテナンスにも本発明は適用可能である。また、熱交換器の形式も、ブレージングプレート式熱交換器に限らず、他の形式の熱交換器にも本発明は適用可能である。
熱交換器を有する建築設備や生産設備のメンテナンスに適用できる。
本発明の実施の形態にかかるメンテナンス装置を取り付けた状態の空調システムの説明図である。 熱交換器の圧損を測定する場合のメンテナンス装置の説明図である。 熱交換器における冷却水の流量を測定する場合のメンテナンス装置の説明図である。 上流側配管と下流側配管(ホース)における圧損と循環水量(流量)の関係を示すグラフである。 熱交換器の内部を洗浄する場合のメンテナンス装置の説明図である。 本発明の別の実施の形態にかかるメンテナンス装置を取り付けた状態の空調システムの説明図である。
符号の説明
1 空調システム
2 メンテナンス装置
10 空調設備
11 熱交換器
12 熱源設備
15 往き側配管
18 還り側配管
20 開閉弁
26 開閉弁
50 台車
51 タンク
55 上流側配管
56 下流側配管
60 ポンプ
61、62 開閉弁
65 三方弁(流量調節弁)
67 電磁流量計
71、71 開閉弁
75 差圧計

Claims (2)

  1. 熱源水と被熱交換流体とを熱交換させる熱交換器のメンテナンス装置であって、
    水または洗浄液を貯めるタンクと、
    前記熱交換器に熱源水を供給する往き側配管に接続される上流側配管と、
    前記熱交換器から熱源水を排出する還り側配管に接続される下流側配管と、
    前記上流側配管および前記下流側配管を通じて水または洗浄液を前記熱交換器に循環させるポンプと、
    前記熱交換器に循環させる水または洗浄液の流量を調節するための、前記上流側配管に設けられた流量調節弁と、
    前記熱交換器に循環させる水または洗浄液の流量を測定する流量計と、
    前記熱交換器の上下流間における熱源水および水または洗浄液の差圧を測定する差圧計とを有し、
    前記熱交換器に熱源水を供給した際に、熱交換器の上下流の間に生じている圧損V1を、前記差圧計によって測定し、
    前記熱交換器に水または洗浄液を供給した際に前記差圧計によって測定される差圧V2が、前記上流側配管および前記下流側配管における圧損を前記圧損V1に加えた値と等しくなるように、水または洗浄液の循環水量を前記流量調節弁によって調節し、この状態で、前記流量計によって水または洗浄液の流量を測定することにより、前記熱交換器に供給される熱源水の流量を間接的に測定することを特徴とする、メンテナンス装置。
  2. 前記熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器であることを特徴とする、請求項1に記載のメンテナンス装置。
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