JP5975956B2 - 給湯器及び給湯器における異常通知方法 - Google Patents
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具体的には、特許文献1には、(1)水回路の水の流量変化を計測する方法、(2)水回路の水の圧力変化を計測する方法、(3)水回路におけるポンプの出力変化を計測する方法、(4)加熱能力の変化を計測する方法とが、詰まりを検出する方法として記載されている。
水を加熱する加熱装置と、前記加熱装置で加熱された水を蓄えるタンクとが順次接続され、水が循環する水回路と、
前記タンクに蓄えられた水の温度であるタンク温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部が検出したタンク温度が単位時間当たりに上昇した温度である上昇温度を計測する上昇温度計測部と、
前記上昇温度計測部が計測した上昇温度が予め定められた第1閾値以下であり、かつ、前記タンク温度が沸き上げの目標温度よりも予め定められた第2閾値以上低いか否かを判定する判定部と、
前記上昇温度が前記第1閾値以下であり、かつ、前記タンク温度が前記目標温度よりも前記第2閾値以上低いと前記判定部が判定した場合、通知を出す通知部と
を備えることを特徴とする。
図1は、実施の形態1に係る温水システム100の構成図である。
温水システム100は、ヒートポンプ装置10(熱源装置の一例)、給湯器20、暖房装置50を備える。
給湯器20は、熱交換器21、ヒータ22、熱交換器23(加熱装置の一例)、ポンプ24、ポンプ25と、タンク26等を備える。
熱交換器21と、ヒータ22と、熱交換器23と、ポンプ24とが順次配管により接続され、水が循環する1次水回路27が構成される。また、熱交換器23と、ポンプ25と、タンク26とが順次配管により接続され、水が循環する2次水回路28が構成される。
また、給湯器20は、温度センサaによって検出されるタンク温度、温度センサdによって検出される外気温度、沸き上げ目標温度、室内目標温度等に基づき、加熱能力が適切になるように、圧縮機11、ポンプ24、ヒータ22等を制御する制御装置42を備える。制御装置42は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
給湯運転時に熱交換器23へ流入した水は、2次水回路28を循環する水と熱交換され、冷却される。この際、2次水回路28を循環する水は加熱される。一方、暖房運転時に暖房装置50へ流入した水は、暖房装置50が設置された部屋の空気と熱交換され、冷却される。この際、暖房装置50が設置された部屋の空気は加熱される。
2次水回路28で冷却された水、又は、暖房装置50で冷却された水は、合流点30を経由し、ポンプ24を通り、再び熱交換器21へ流入する。
一方、2次水回路28には、フローセンサは設けられていない。2次水回路28にもフローセンサを設ければ、容易に詰まりを検出することが可能となる。しかし、2次水回路28にフローセンサを設けることはコストアップに繋がってしまう。また、フローセンサ等を設けず、特許文献1に記載された、ポンプ25の出力変化を計測する方法を適用して、詰まりを検出することも考えられる。しかし、詰まりが発生したと誤検出してしまう恐れや、詰まりが発生している場合に検出が遅くなってしまう恐れがある。
また、熱交換器23として、プレート式熱交換器を用いている場合、プレート式熱交換器内の流路はとても狭いため、スケール捕捉装置37が設けられていたとしても、プレート式熱交換器内の流路が詰まってしまう恐れがある。
しかし、タンク温度が沸き上げ目標温度に近づくと、タンク26内に蓄えられた水を加熱する加熱能力を抑えた運転となる。そのため、単位時間当たりの上昇温度だけで、詰まりが発生したか否かを判定してしまうと、詰まりが発生していない場合にも、詰まりが発生したと誤検出してしまう恐れがある。
そこで、制御装置42は、単位時間当たりの上昇温度が小さくなったことに加え、タンク温度が沸き上げ目標温度に近づいていないことにより、詰まりが発生したことを検出する。
制御装置42は、温度検出部421、上昇温度計測部422、判定部423、通知部424を備える。
(S11:第1温度検出工程)
温度検出部421は、温度センサaによりタンク温度を検出する。
温度検出部421は、S11でタンク温度を検出してから単位時間が経過すると、再び温度センサaによりタンク温度を検出する。
上昇温度計測部422は、S11で検出されたタンク温度と、S12で検出されたタンク温度とから、タンク温度が単位時間当たりに上昇した温度である上昇温度を計測する。
判定部423は、S13で計測された上昇温度が予め定められた第1閾値以下であり、かつ、S11で検出されたタンク温度が沸き上げ目標温度よりも予め定められた第2閾値以上低いか否かを判定する。
判定部423は、上昇温度が第1閾値以下であり、かつ、タンク温度が沸き上げ目標温度よりも第2閾値以上低いと判定した場合(S14でYES)、処理をS15へ進め、他の場合(S14でNO)、処理を終了する。
通知部424は、詰まりが発生したとする異常を利用者へ通知する。
例えば、通知部424は、コントローラ41の表示部にエラーコード等を表示することにより、異常を通知する。もちろん、これに限らず、給湯器20に設けられたランプを点灯させることにより、異常を通知してもよいし、音を出すことにより、異常を通知してもよい。また、利用者のPC(Personal Computer)や携帯端末等へ無線LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して、エラーコード等を送信することにより、異常を通知してもよい。
第1閾値は、ヒートポンプ装置10の性能、熱交換器21,23の性能、タンク26のサイズ等の様々な要因によって適切な値が異なる。また、第1閾値の設定によって、誤検出の発生度合いや、どの程度の詰まりを検出可能とするか等が変わってしまう。そのため、例えば、第1閾値は、実際に2次水回路28に詰まりを発生させる試験が行われ、適切な値が設定される。
また、第2閾値は、タンク温度と沸き上げ目標温度との関係に基づき、圧縮機11等をどのように制御するかによって適切な値が異なる。つまり、例えば、タンク温度が沸き上げ目標温度よりも2度以上低ければ、タンク26内に蓄えられた水を加熱する加熱能力を変更しないような制御であれば、第2閾値を2度としておけば、誤検知を防止することができる。したがって、第2閾値は、圧縮機11等をどのように制御するかに応じて適切な値が設定される。
しかし、図5に示すように、冷媒回路14を循環する冷媒により、タンク26に蓄えられる水が直接加熱される構成であっても、上述した詰まりの検出方法を適用して、水回路27の詰まりを検出することは可能である。
実施の形態2では、2次水回路28の詰まりをより適切に検出する方法について説明する。
実施の形態2では、実施の形態1と同じ部分については説明を省略し、実施の形態1と異なる部分について説明する。
実施の形態2では、例えば、温水システム100の初期運転時に、第1閾値を設定し、初期運転時と同じ加熱能力下において、2次水回路28の詰まりの検出処理を実行する。
図6に示す制御装置42は、図3に示す制御装置42が備える構成に加え、閾値設定部425を備える。
(S21:加熱能力計測工程)
閾値設定部425は、加熱能力を計測する。
ここでの加熱能力とは、熱交換器23で2次水回路28を循環する水を加熱する能力のことである。この加熱能力は、温度センサbによって計測される供給温度(b)と、温度センサcによって計測される戻り温度(c)と、フローセンサ32によって計測される流量(f)とから、(b−c)×fによって計算することができる。
温度検出部421は、温度センサaによりタンク温度を検出する。
温度検出部421は、S22でタンク温度を検出してから単位時間が経過すると、再び温度センサaによりタンク温度を検出する。
上昇温度計測部422は、S22で検出されたタンク温度と、S23で検出されたタンク温度とから、タンク温度が単位時間当たりに上昇した温度である上昇温度を計測する。
閾値設定部425は、S24で計測された上昇温度を初期上昇温度として、初期上昇温度よりも第3閾値だけ低い温度を第1閾値に設定する。
閾値設定部425は、S21で計測した加熱能力とともに、S25で設定した第1閾値をメモリに記憶する。
例えば、制御装置42は、2次水回路28の詰まりを検出するために、メモリに記憶された加熱能力と同じ加熱能力となるように一時的に制御して、図4に示す処理を実行してもよい。また、制御装置42は、メモリに記憶された加熱能力と同じ加熱能力となった場合に、図4に示す処理を実行するようにしてもよい。
第3閾値は、第1閾値と同様に、ヒートポンプ装置10の性能、熱交換器21,23の性能、タンク26のサイズ等の様々な要因によって適切な値が異なる。また、第3閾値の設定によって、誤検出の発生度合いや、どの程度の詰まりを検出可能とするか等が変わってしまう。そのため、例えば、第3閾値は、実際に2次水回路28に詰まりを発生させる試験が行われ、適切な値が設定される。
Claims (4)
- 水を加熱する加熱装置と、前記加熱装置で加熱された水を蓄えるタンクとが順次接続され、水が循環する水回路と、
前記タンクに蓄えられた水の温度であるタンク温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部が検出したタンク温度が単位時間当たりに上昇した温度である上昇温度を計測する上昇温度計測部と、
所定のタイミングに前記上昇温度計測部が計測した上昇温度である初期上昇温度よりも低い温度を第1閾値として、前記上昇温度計測部が計測した上昇温度が前記第1閾値以下であり、かつ、前記タンク温度が沸き上げの目標温度よりも予め定められた第2閾値以上低いか否かを判定する判定部と、
前記上昇温度が前記第1閾値以下であり、かつ、前記タンク温度が前記目標温度よりも前記第2閾値以上低いと前記判定部が判定した場合、通知を出す通知部と
を備えることを特徴とする給湯器。 - 前記給湯器は、さらに、
前記初期上昇温度よりも低い温度を前記第1閾値に設定する閾値設定部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。 - 前記判定部は、前記所定のタイミングにおける前記加熱装置の加熱能力と同じ加熱能力で運転している場合に、前記上昇温度が前記第1閾値以下であり、かつ、前記タンク温度が前記目標温度よりも前記第2閾値以上低い否かを判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の給湯器。 - 水を加熱する加熱装置と、前記加熱装置で加熱された水を蓄えるタンクとが順次接続され、水が循環する水回路を備える給湯器における異常通知方法であり、
前記タンクに蓄えられた水の温度であるタンク温度を検出する第1温度検出工程と、
前記第1温度検出工程でタンク温度を検出した単位時間後に、再びタンク温度を検出する第2温度検出工程と、
前記第1温度検出工程で検出したタンク温度と、前記第2温度検出工程で検出したタンク温度とに基づき、前記単位時間当たりのタンク温度の上昇温度を計測する上昇温度計測工程と、
所定のタイミングに計測された前記単位時間当たりのタンク温度の上昇温度である初期上昇温度よりも低い温度を第1閾値として、前記上昇温度計測工程で計測した上昇温度が予め定められた第1閾値以下であり、かつ、前記タンク温度が沸き上げの目標温度よりも予め定められた第2閾値以上低いか否かを判定する判定工程と、
前記上昇温度が前記第1閾値以下であり、かつ、前記タンク温度が前記目標温度よりも前記第2閾値以上低いと前記判定工程で判定した場合、通知を出す通知工程と
を備えることを特徴とする給湯器における異常通知方法。
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