JP6192610B2 - 温水装置及び温水装置における異常通知方法 - Google Patents
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Description
間接加熱タイプには、1次水回路を水以外のブライン等の流体が循環する流体回路としたものもある。
具体的には、特許文献1には、(1)水回路の水の流量変化を計測する方法、(2)水回路の水の圧力変化を計測する方法、(3)水回路におけるポンプの出力変化を計測する方法、(4)加熱能力の変化を計測する方法が、詰まりを検出する方法として記載されている。
熱源装置で加熱された流体が循環する流体回路と、
熱交換器を介して前記流体回路と接続され、水が循環する水回路と、
前記熱交換器において、前記流体により前記水を加熱する加熱能力を特定する加熱能力特定部と、
消費電力を検出する消費電力検出部と、
前記加熱能力特定部が特定した加熱能力を前記消費電力検出部が検出した消費電力で除した値を実成績係数として計算する実成績係数計算部と、
前記実成績係数計算部が計算した実成績係数が閾値以下である場合、前記水回路に詰まりが発生したことを示す通知を出す通知部と
を備えることを特徴とする。
図1は、実施の形態1に係る温水装置100の構成図である。
温水装置100は、ヒートポンプ装置10(熱源装置の一例)、給湯器20、暖房装置50を備える。
給湯器20は、熱交換器21、ヒータ22、熱交換器23、ポンプ24、ポンプ25、タンク26等を備える。
熱交換器21と、ヒータ22と、熱交換器23と、ポンプ24とが順次配管により接続され、水が循環する1次水回路27(流体回路の一例)が構成される。また、熱交換器23と、ポンプ25と、タンク26とが順次配管により接続され、水が循環する2次水回路28(水回路の一例)が構成される。
なお、温度センサaの設置位置は、図1に示す位置に限らず、ヒータ22と熱交換器23との間であれば他の位置でもよい。同様に、温度センサbの設置位置は、図1に示す位置に限らず、熱交換器23と熱交換器21との間であれば他の位置でもよい。
また、給湯器20は、温度センサcによって検出される外気温度、温度センサdによって検出されるタンク温度、入出力装置41によって設定される沸き上げ目標温度、室内目標温度等に基づき、加熱能力が適切になるように、圧縮機11、ポンプ24、ヒータ22等を制御する制御装置42を備える。制御装置42は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
給湯運転時に熱交換器23へ流入した水は、2次水回路28を循環する水と熱交換され、冷却される。この際、2次水回路28を循環する水は加熱される。一方、暖房運転時に暖房装置50へ流入した水は、暖房装置50が設置された部屋の空気と熱交換され、冷却される。この際、暖房装置50が設置された部屋の空気は加熱される。
2次水回路28で冷却された水、又は、暖房装置50で冷却された水は、合流点30を経由し、ポンプ24を通り、再び熱交換器21へ流入する。
一方、2次水回路28には、フローセンサは設けられていない。2次水回路28にもフローセンサを設ければ、詰まりを検出することが可能となる。しかし、2次水回路28にフローセンサを設けることはコストアップに繋がってしまう。また、フローセンサ等を設けず、特許文献1に記載されたように、ポンプ25の出力変化を計測する方法を適用して、詰まりを検出することも考えられる。しかし、詰まりが発生していない場合に詰まりが発生したと誤検出してしまう恐れや、詰まりが発生している場合に検出が遅くなってしまう恐れがある。
また、熱交換器23として、プレート式熱交換器を用いている場合、プレート式熱交換器内の流路はとても狭いため、スケール捕捉装置37が設けられていたとしても、プレート式熱交換器内の流路が詰まってしまう恐れがある。
2次水回路28に詰まりが発生すると、2次水回路28を循環する水の流量が少なくなる。そのため、1次水回路27を循環する水により2次水回路28を循環する水を加熱する加熱能力が小さくなり、実成績係数が小さくなる。
そこで、制御装置42は、実成績係数が小さくなったことにより、詰まりが発生したことを検出する。
制御装置42は、加熱能力特定部421、消費電力検出部422、実成績係数計算部423、判定部424、通知部425を備える。また、加熱能力特定部421は、流入温度検出部4211、流出温度検出部4212、流量検出部4213、加熱能力計算部4214を備える。
(S11:温度検出工程)
流入温度検出部4211は、温度センサaにより熱交換器23へ流入する水の流入温度を検出する。また、流出温度検出部4212は、温度センサbにより熱交換器23から流出した水の流出温度を検出する。
流量検出部4213は、フローセンサ32により、1次水回路27を循環する水の流量qを検出する。
加熱能力計算部4214は、S11で検出された流入温度と流出温度との温度差Δtと、S12で検出された流量qとから、加熱能力Q=Δt×qを計算する。
消費電力検出部422は、温水装置100で消費されている電力Pを検出する。
実成績係数計算部423は、S13で計算された加熱能力Qを、S14で検出された消費電力Pで除して、実成績係数(Q/P)を計算する。
判定部424は、S15で計算された実成績係数が第1閾値以下であるか否かを判定する。
判定部424は、実成績係数が第1閾値以下であると判定した場合(S16でYES)、処理をS17へ進め、実成績係数が第1閾値より大きいと判定した場合(S16でNO)、処理を終了する。
通知部425は、2次水回路28に詰まりが発生したことを利用者へ通知する。
例えば、通知部425は、入出力装置41の表示部に詰まりが発生したことを示すエラーコード等を表示することにより通知する。もちろん、これに限らず、通知部425は、温水装置100に設けられた所定のランプを点灯させることにより詰まりが発生したことを通知してもよいし、温水装置100に設けられたスピーカから所定の音を出すことにより詰まりが発生したことを通知してもよい。また、通知部425は、利用者のPC(Personal Computer)や携帯端末等へ無線LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して、エラーコード等を送信することにより詰まりが発生したことを通知してもよい。
第1閾値は、ヒートポンプ装置10の性能、熱交換器21,23の性能、タンク26のサイズ等の様々な要因によって適切な値が異なる。また、第1閾値の設定によって、誤検出の発生度合いや、どの程度の詰まりを検出可能とするか等が変わってしまう。
そのため、例えば、第1閾値は、実際に2次水回路28に詰まりを発生させる試験を行った結果に基づいて設定される。あるいは、ヒートポンプ装置10が現地に設置された後、2次水回路28に詰まりが発生する前に実成績係数を計測して、計測された実成績係数よりも少し低い値を第1閾値として設定するようにしてもよい。設置された環境によって発揮される能力に差異があり、実成績係数にも差異が出る。そのため、現地に設置された状態で第1閾値を決定することにより、より適切な値を設定することが可能となる。また、実際に2次水回路28に詰まりを発生させる試験を行った結果と、現地に設置された状態で計測した実成績係数との両方を考慮して、予め定めた式等により第1閾値を決定してもよい。
なお、詰まりが発生していない場合とは、運転開始からある運転時間(例えば、1000時間)が経過するまで等とすればよい。また、詰まりを取り除くメンテナンスを行った場合には、運転時間を0にリセットし、詰まりが発生していない状態として、改めて実成績係数を計測して、第1閾値を設定してもよい。
実施の形態2では、2次水回路28の詰まりをより適切に検出する方法について説明する。
実施の形態2では、実施の形態1と同じ部分については説明を省略し、実施の形態1と異なる部分について説明する。
実施の形態2では、条件毎に第1閾値が設定されており、図4に示す処理の実行時の条件に応じた第1閾値を用いて、2次水回路28の詰まりの検出処理を実行する。ここでは、条件として、外気温度と流入温度との組合せを用いる。条件として、外気温度と流入温度との組合せを用いるのは、外気温度と流入温度との組合せ毎に、成績係数が変化するためである。したがって、外気温度と流入温度との組合せ以外に、成績係数に影響を与える指標がある場合には、条件に加えてもよいし、外気温度と流入温度との組合せに代えて他の指標を条件として用いてもよい。
実施の形態2に係る制御装置42は、図3に示す実施の形態1に係る制御装置42が備える加熱能力特定部421、消費電力検出部422、実成績係数計算部423、判定部424、通知部425に加え、外気温度検出部426、閾値記憶部427、閾値読出部428を備える。
(S21:温度検出工程)
流入温度検出部4211は流入温度を検出し、流出温度検出部4212は流出温度を検出する。さらに、外気温度検出部426は、温度センサcにより外気温度を検出する。
閾値読出部428は、S21で検出された外気温度と流入温度との組合せに対して、閾値記憶部427が記憶した第1閾値を読み出す。
判定部424は、S25で計算された実成績係数が、S26で読み出された第1閾値以下であるか否かを判定する。
判定部424は、実成績係数が第1閾値以下であると判定した場合(S27でYES)、処理をS28へ進め、実成績係数が第1閾値より大きいと判定した場合(S27でNO)、処理を終了する。
通知部425は、2次水回路28に詰まりが発生したことを利用者へ通知する。
図7に示す制御装置42は、図5に示す制御装置42が備える閾値記憶部427、閾値読出部428に代え、補正係数記憶部429、閾値補正部430を備える。
S31からS35及びS38の処理は、図6のS21からS25及びS28の処理と同じであるため、説明を省略する。
閾値補正部430は、S31で検出された外気温度と流入温度との組合せに対して、補正係数記憶部429が記憶した補正係数を読み出す。そして、閾値補正部430は、読み出した補正係数に基づき第1閾値(基準閾値)を補正した補正後の閾値を計算する。
判定部423は、S35で計算された実成績係数が、S36で計算された補正後の閾値以下であるか否かを判定する。
判定部423は、実成績係数が補正後の閾値以下であると判定した場合(S37でYES)、処理をS38へ進め、実成績係数が補正後の閾値より大きいと判定した場合(S37でNO)、処理を終了する。
Claims (5)
- 熱源装置で加熱された流体が循環する流体回路と、
熱交換器を介して前記流体回路と接続され、水が循環する水回路と、
前記熱交換器において、前記流体により前記水を加熱する加熱能力を特定する加熱能力特定部と、
消費電力を検出する消費電力検出部と、
前記加熱能力特定部が特定した加熱能力を前記消費電力検出部が検出した消費電力で除した値を実成績係数として計算する実成績係数計算部と、
前記熱交換器へ流入する流体の温度である流入温度を検出する流入温度検出部と、
外気温度を検出する外気温度検出部と、
前記流入温度と外気温度との組合せに応じた閾値を記憶する閾値記憶部と、
前記流入温度検出部が検出した流入温度と、前記外気温度検出部が検出した外気温度とに対応する閾値を前記閾値記憶部から読み出す閾値読出部と、
前記実成績係数計算部が計算した実成績係数が前記閾値読出部が読み出した閾値以下である場合、前記水回路に詰まりが発生したことを示す通知を出す通知部と
を備えることを特徴とする温水装置。 - 前記加熱能力特定部は、
前記熱交換器へ流入する流体の流入温度を検出する流入温度検出部と、
前記熱交換器から流出する流体の流出温度を検出する流出温度検出部と、
前記流体回路を循環する流体の流量を検出する流量検出部と
前記流入温度検出部が検出した流入温度と、前記流出温度検出部が検出した流出温度との温度差と、前記流量検出部が検出した流量とから、加熱能力を計算する加熱能力計算部と
を備え、
前記実成績係数計算部は、前記加熱能力計算部が計算した加熱能力を消費電力で除した値を実成績係数として計算する
ことを特徴とする請求項1に記載の温水装置。 - 熱源装置で加熱された流体が循環する流体回路と、
熱交換器を介して前記流体回路と接続され、水が循環する水回路と、
前記熱交換器において、前記流体により前記水を加熱する加熱能力を特定する加熱能力特定部と、
消費電力を検出する消費電力検出部と、
前記加熱能力特定部が特定した加熱能力を前記消費電力検出部が検出した消費電力で除した値を実成績係数として計算する実成績係数計算部と、
前記熱交換器へ流入する流体の温度である流入温度を検出する流入温度検出部と、
外気温度を検出する外気温度検出部と、
前記流入温度と外気温度との組合せに応じた補正係数を記憶する補正係数記憶部と、
前記流入温度検出部が検出した流入温度と、前記外気温度検出部が検出した外気温度とに対応する補正係数を前記補正係数記憶部から読み出し、読み出した補正係数と基準閾値とから補正後の閾値を計算する閾値補正部と、
前記実成績係数計算部が計算した実成績係数が、前記閾値補正部が計算した補正後の閾値以下である場合、前記水回路に詰まりが発生したことを示す通知を出す通知部と
を備えることを特徴とする温水装置。 - 熱源装置で加熱された流体が循環する流体回路と、
熱交換器を介して前記流体回路と接続され、水が循環する水回路と、
前記熱交換器へ流入する流体の温度である流入温度と外気温度との組合せに応じた閾値を記憶する閾値記憶装置と
を備える温水装置における異常通知方法であり、
前記熱交換器において、前記流体により前記水を加熱する加熱能力を特定する加熱能力特定工程と、
消費電力を検出する消費電力検出工程と、
前記加熱能力特定工程で特定した加熱能力を前記消費電力検出工程で検出した消費電力で除した値を実成績係数として計算する実成績係数計算工程と、
前記流入温度を検出する流入温度検出工程と、
外気温度を検出する外気温度検出工程と、
前記流入温度検出工程で検出した流入温度と、前記外気温度検出工程で検出した外気温度とに対応する閾値を前記閾値記憶装置から読み出す閾値読出工程と、
前記実成績係数計算工程で計算した実成績係数が前記閾値読出工程で読み出した閾値以下である場合、前記水回路に詰まりが発生したことを示す通知を出す通知工程と
を備えることを特徴とする温水装置における異常通知方法。 - 熱源装置で加熱された流体が循環する流体回路と、
熱交換器を介して前記流体回路と接続され、水が循環する水回路と、
前記熱交換器へ流入する流体の温度である流入温度と外気温度との組合せに応じた補正係数を記憶する補正係数記憶装置と
を備える温水装置における異常通知方法であり、
前記熱交換器において、前記流体により前記水を加熱する加熱能力を特定する加熱能力特定工程と、
消費電力を検出する消費電力検出工程と、
前記加熱能力特定工程で特定した加熱能力を前記消費電力検出工程で検出した消費電力で除した値を実成績係数として計算する実成績係数計算工程と、
前記流入温度を検出する流入温度検出工程と、
外気温度を検出する外気温度検出工程と、
前記流入温度検出工程で検出した流入温度と、前記外気温度検出工程で検出した外気温度とに対応する補正係数を前記補正係数記憶装置から読み出し、読み出した補正係数と基準閾値とから補正後の閾値を計算する閾値補正工程と、
前記実成績係数計算工程で計算した実成績係数が、前記閾値補正工程で計算した補正後の閾値以下である場合、前記水回路に詰まりが発生したことを示す通知を出す通知工程と
を備えることを特徴とする温水装置における異常通知方法。
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