JP2011247524A - 冷凍装置 - Google Patents

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富之 野間
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Abstract

【課題】室外熱交換器が着霜していない状態で静圧が変化する場合や、空気圧力センサ自体にばらつきがある場合に、正確な着霜判定ができないという課題があった。
【解決手段】室外熱交換器3の温度を検知する冷媒温度センサ13と、室外熱交換器3を通過した空気の圧力を感知する空気圧力センサ15と、暖房運転時に空気圧力センサ15の検知値を入力値とする空気圧力検知手段20と、冷媒温度センサ13の検知値が所定値未満となったときの空気圧力検知手段20の出力値を記憶手段21に保持し、記憶手段21に記憶された値と空気圧力検知手段20の出力値を比較して、室外熱交換器3が着霜しているか否かを判定する着霜判定手段22を備える。
【選択図】図1

Description

本発明はヒートポンプ式冷凍装置の除霜検出手段に関するものである。
従来、この種の冷凍装置、例えば、空気調和機は、低外気温下における暖房運転時に、室外熱交換器の温度低下により発生する着霜を検出するために、室外熱交換器の冷媒温度を検出する冷媒温度センサと、霜の成長に伴って増加する室外熱交換器を通過する空気の通風抵抗を検出するための空気圧力センサを備え、室外熱交換器の冷媒温度が所定値以下でかつ室外熱交換器を通過した後の空気の静圧が所定値より大きいと、室外熱交換器が着霜していると判定する着霜判定手段を備えたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
図5は、特許文献1に記載された従来の空気調和機を示すものである。図5において、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、減圧装置4、室内熱交換器5を環状に接続して構成した冷媒回路は、四方弁2の切換作動によって冷媒循環方向を可逆的に変更して冷房運転と暖房運転とを選択可能としており、冷房運転時には冷媒は実線矢印方向に循環し、暖房運転時には冷媒は破線矢印方向に循環する。暖房運転時には、室外ファン12が運転することで室外熱交換器3を外気が通過し、冷媒回路内の冷媒と熱交換し蒸発器として作用することで外気から吸熱して暖房運転を行なっている。
外気温が低下すると、室外熱交換器3の表面に着霜が発生し、霜が成長すると空気の通風を妨げ、熱交換が阻害されるために更に霜が成長するという循環となるため、暖房を中断して霜を除く除霜運転を行なう必要がある。室外熱交換器3に着霜したか否かを判定するために、冷媒温度センサ13と空気圧力センサ15を備え、室外熱交換器3の冷媒温度が所定値以下でかつ室外熱交換器3を通過した後の空気の静圧が所定値より大きいと、室外熱交換器3が着霜していると判定する着霜判定手段22を備えたものである。
特開昭60−218551号公報
しかしながら、前記従来の構成では、室外熱交換器を通過した空気の静圧を空気圧力センサによって検出し、その検知値が所定値より大きい場合に室外熱交換器が着霜していると判定するので、経年変化で室外熱交換器が埃等により目詰まりした場合や、冷凍装置の据付設置状況により通風抵抗に違いがある場合など、室外熱交換器が着霜していない状態で静圧が変化する場合、あるいは空気圧力センサ自体にばらつきがある場合には、着霜により室外熱交換器の静圧が増したのか、あるいは別の要因により室外熱交換器の静圧が増したのかが識別できないので、正確な着霜判定ができないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、室外熱交換器が着霜していない状態で静圧が変化する場合や空気圧力センサ自体にばらつきがある場合でも、正確に着霜判定を行い無駄な除霜運転を排して効率の良い運転が可能な冷凍装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の冷凍装置は、室外熱交換器と、室外熱交換器に空気を通過させる室外ファンと、室外熱交換器の温度を検知する冷媒温度センサと、室外熱交換器を通過した空気の圧力を検知する空気圧力センサと、空気圧力センサの検知値を入力値とする空気圧力検知手段と、空気圧力検知手段の出力値を一時的に記憶する記憶手段と、冷媒温度センサの検知値が所定値未満となったときの空気圧力検知手段の出力値を記憶手段に保持し、記憶手段に記憶された値と空気圧力検知手段の出力値とを比較して、室外熱交換器が着霜しているか否かを判定する着霜判定手段を備えたものである。
これによって、室外熱交換器が着霜していない状態で静圧が変化する場合や空気圧力センサ自体にばらつきがある場合でも、正確に着霜判定を行うことができる。
本発明の冷凍装置は、室外熱交換器が着霜していない状態で静圧が変化する場合や空気圧力センサ自体にばらつきがある場合でも、正確に着霜判定を行い無駄な除霜運転を排して効率の良い運転ができる。
本発明の実施の形態1における冷凍サイクルおよび制御ブロックの構成図 本発明の実施の形態1における静圧―風量特性グラフ 本発明の実施の形態1における温度、静圧の経時変化グラフ 本発明の実施の形態1における制御フローチャート 従来の空気調和機の冷凍サイクルおよび制御ブロックの構成図
第1の発明は室外熱交換器と、室外熱交換器に空気を通過させる室外ファンと、室外熱交換器の温度を検知する冷媒温度センサと、室外熱交換器を通過した空気の圧力を検知する空気圧力センサと、空気圧力センサの検知値を入力値とする空気圧力検知手段と、空気圧力検知手段の出力値を一時的に記憶する記憶手段と、冷媒温度センサの検知値が所定値未満となったときの空気圧力検知手段の出力値を記憶手段に保持し、記憶手段に記憶された値と空気圧力検知手段の出力値とを比較して、室外熱交換器が着霜しているか否かを判定する着霜判定手段を有するものである。このことにより、室外熱交換器が着霜していない冷媒温度を検出したときの室外熱交換器の静圧を基準として、室外熱交換器が着霜していき冷媒温度が着霜する冷媒温度となったときの室外熱交換器の静圧を比較して着霜判定を行なうので、経年変化で室外熱交換器が埃等により目詰まりした場合や、冷凍装置の据付設置状況により通風抵抗に違いがある場合においても、正確に着霜判定を行うことができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の着霜判定手段が、空気圧力センサの検知値の初期値を記憶し、冷媒温度センサの検知値が所定値以上のときの空気圧力検知手段の出力値を初期値と比較することで、経年変化による室外熱交換器の通風抵抗の増大量を計測する通風抵抗計測モードを有することにより、室外熱交換器に埃等が付着して目詰まりして通風抵抗が増し、それに伴って室外熱交換器を通過する空気の風量が減少することで、冷凍装置として運転効率が低下してしまう度合いを計測することができる。
第3の発明は、特に、第2の発明の通風抵抗計測モードにより計測された室外熱交換器の通風抵抗の増大量が所定値以上となった場合、室外熱交換器の洗浄を促す表示をすることにより、冷凍装置の使用者に対して、運転効率の悪い運転が継続されないように警告することができる。
第4の発明は、特に、第1または第2の発明の着霜判定手段が、室外ファンが停止して
いる間の空気圧力センサの検出値を空気圧力検知手段において0とする校正モードを有することにより、経年変化による室外熱交換器の目詰まりや、冷凍装置の据付設置状況による通風抵抗に違いに対する着霜判定の誤差をさらに縮小することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における冷凍サイクルおよび制御ブロックの構成図を示すものである。
図1において、本実施の形態の冷凍装置は、室外機10と室内機11とが配管で接続された空気調和機である。室外機10には、冷媒を圧縮する圧縮機1、冷媒の流れ方向を切り換える四方弁2、冷媒と外気との間で熱交換を行う室外熱交換器3、冷媒を膨張させる減圧装置4、室外熱交換器3に外気を送風する室外ファン12、室外機10の周囲の空気温度を検知する外気温センサ14などが設けられており、室内機11には、冷媒と室内空気との間で熱交換を行う室内熱交換器5が設けられている。
また、室外熱交換器3に着霜したか否かを判定するために、冷媒温度センサ13、空気圧力センサ15、空気圧力検知手段20、記憶手段21、着霜判定手段22を備えている。冷媒温度センサ13は、室外熱交換器3の温度を検出するために、室外熱交換器3を構成する冷媒配管上に設けられている。空気圧力センサ15は、室外熱交換器3の空気の流れ方向の下流側に設けられた空気の圧力を検知するセンサである。空気圧力検知手段20は、空気圧力センサ15の出力値を入力値とし、その入力値を適切に演算や変換を行い空気圧力の検知値を出力する。記憶手段21は、空気圧力検知手段20の出力値を一時的に記憶するメモリなどである。着霜判定手段22は、記憶手段21に記憶された値や、空気圧力検知手段20の出力値などに基づいて、室外熱交換器3が着霜しているか否かを判定するものである。空気圧力検知手段20、記憶手段21、着霜判定手段22は、圧縮機1の回転数や室外ファン12の回転数を制御する制御手段とともに、制御基板(図示せず)の一部として設けられている。
圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、減圧装置4、室内熱交換器5は、冷媒配管で環状に接続されて冷媒回路を形成し、四方弁2の切換作動によって冷媒循環方向を可逆的に変更して冷房運転と暖房運転とを選択可能としており、冷房運転時には冷媒は実線矢印方向に循環し、暖房運転時には冷媒は破線矢印方向に循環する。暖房運転時には、室外ファン12が運転することで室外熱交換器3を外気が通過し、冷媒回路内の冷媒と熱交換し蒸発器として作用することで外気から吸熱して、その熱を室内熱交換器5で放熱することで暖房運転を行なっている。暖房運転時に外気温が低下すると、室外熱交換器3の表面に着霜が発生し、霜が成長すると空気の通風を妨げ、熱交換が阻害されるために更に霜が成長するという循環となるため、暖房を中断して霜を除く除霜運転を行なう必要がある。
図2は、本発明の第1の実施の形態における静圧―風量特性グラフを示している。図2において、例えば、室外ファン12が所定の回転数で運転しており室外熱交換器3の温度が例えば0℃以上で着霜していない状態では、室外熱交換器3を通過した空気の静圧はP1で、風量はQ1の状態であったとする。その後暖房運転を継続し、外気温度が低下して例えば2〜3°C以下になれば、室外熱交換器3の温度が例えば、0°C未満となり室外熱交換器3の表面に着霜を生じてくる。霜の成長によって室外熱交換器3を通過する空気の静圧が増大してP2になると、その時の風量はQ2と大幅に減少して、さらに急速に着霜が進行するようになる。この状態になると、以降暖房運転を継続しても暖房能力を維持、上昇させることができないので、除霜運転に切り替えて霜を除去する必要がある。
図3は、本発明の第1の実施の形態における室外熱交換器3の温度、および室外熱交換器3を通過した空気の静圧経時変化グラフを示し、図4は、本発明の第1の実施の形態における制御フローチャートを示している。
図3、図4により、本発明の実施の形態1において、図1の冷媒温度センサ13、空気圧力センサ15、空気圧力検知手段20、記憶手段21、着霜判定手段22を備えた構成による着霜判定方法の詳細を説明する。図3に示すTime1になるまでの間は、図4に示すS1の暖房運転を継続しながら、S2において空気圧力センサ15、空気圧力検知手段20が室外熱交換器3を通過する空気の静圧を検出する。また、S3では冷媒温度センサ13が室外熱交換器3の温度が予め定めた値、例えば、0°C未満になるか否かの判定を行い、S4において記憶手段21に記憶されている値を更新し、S2に戻るというループを繰り返す。
その後、図3におけるTime1を過ぎた時点、すなわち、冷媒温度センサ13の検出する室外熱交換器3の温度が予め定めた値、例えば、0°C未満になった時点以降には、図4におけるS4の記憶手段21に記憶されている値を更新せず、室外熱交換器3の温度が予め定めた値、例えば、0°C未満になった時点の値を保持した状態で、室外熱交換器3を通過する空気の静圧と記憶手段21に保持された値を比較し、所定値を超えるか否かの判定を行なう。すなわち、S2→S3→S5→S2のループを繰り返す。その後、図3におけるTime2になった時点で、室外熱交換器3を通過する空気の静圧が記憶手段21に保持された値に所定値を加えた値を超えると、図4におけるS5の判定を満足、すなわち室外熱交換器3が十分に着霜していると判定して、除霜運転に突入する。
以上のように、本実施の形態においては室外熱交換器3に着霜したか否かを判定するために、冷媒温度センサ13、空気圧力センサ15、空気圧力検知手段20、記憶手段21、着霜判定手段22を備えた構成とし、着霜判定手段22が、室外熱交換器3が着霜していない冷媒温度である温度、例えば、0℃以上のときに検出した室外熱交換器3の静圧を基準として、室外熱交換器3が着霜していき冷媒温度が0℃未満での室外熱交換器3の静圧と比較して着霜判定を行なうことにより、経年変化で室外熱交換器3が埃等により目詰まりした場合や、冷凍装置の据付設置状況により通風抵抗に違いがある場合においても、正確に着霜判定を行うことができる。これにより、適切な時期に除霜運転を行うことができ、冷凍装置の運転効率を向上させることができる。
また、本実施の形態の冷凍装置は、着霜判定手段22が、室外ファン12が停止している間の空気圧力センサ15の出力値を、空気圧力検知手段20において0とする校正モードを有する。このことにより、空気圧力センサ15の出力値が経年変化などにより変化する場合でも、室外熱交換器3に空気が流れていないときの静圧により、空気圧力検知手段20の出力値を校正することができる。このため、経年変化による室外熱交換器3の目詰まりや、冷凍装置の据付設置状況による通風抵抗に違いに対する着霜判定の誤差をさらに縮小することができる。
また、本実施の形態の冷凍装置は、空気圧力センサ15の出力の初期値を記憶し、冷媒温度センサ13の検知値が所定値以上のときの空気圧力検知手段20の検知値を、その初期値と比較する通風抵抗計測モードを有する。空気圧力センサ15の出力の初期値とは、冷凍装置が設置後、運転を開始した初期段階の空気圧力センサ15の出力値である。
冷媒温度センサ13の検知値が所定値以上のときの空気圧力検知手段20の検知値が、空気圧力センサ15の出力の初期値より、予め定めた所定値以上に大きいと、室外熱交換器3に埃等が付着して目詰まりして通風抵抗が増していると判定できる。このため、室外
熱交換器3に埃等が付着して目詰まりして通風抵抗が増しそれに伴って室外熱交換器3を通過する空気の風量が減少することで、空気調和機として冷暖房の運転効率が低下してしまう度合いを計測することができる。また、そのことをリモコン(図示せず)などの表示部に表示することで、空気調和機の使用者に警告して、室外熱交換器3の洗浄を促すようにすることができる。
なお、本実施の形態では、冷凍装置として空気調和機を例に説明したが、放熱器で水などの流体を加熱し、その被加熱流体を給湯や暖房に利用する給湯装置や暖房装置であっても、同様の効果が得られる。
以上のように、本発明にかかる冷凍装置は、経年変化で室外熱交換器が埃等により目詰まりした場合や、冷凍装置の据付設置状況により通風抵抗に違いがある場合においても、正確に着霜判定を行うことが可能となるので、外気温の低下に伴って着霜し除霜運転が必要となる、家庭用・業務用の空調機やヒートポンプ式給湯機や、大型の冷凍機器などにも応用することができる。
1 圧縮機
2 四方弁
3 室外熱交換器
4 減圧装置
5 室内熱交換器
10 室外機
11 室内機
12 室外ファン
13 冷媒温度センサ
14 外気温センサ
15 空気圧力センサ
20 空気圧力検知手段
21 記憶手段
22 着霜判定手段

Claims (4)

  1. 室外熱交換器と、前記室外熱交換器に空気を通過させる室外ファンと、前記室外熱交換器の温度を検知する冷媒温度センサと、前記室外熱交換器を通過した空気の圧力を検知する空気圧力センサと、前記空気圧力センサの検知値を入力値とする空気圧力検知手段と、前記空気圧力検知手段の出力値を一時的に記憶する記憶手段と、前記冷媒温度センサの検知値が所定値未満となったときの前記空気圧力検知手段の出力値を前記記憶手段に保持し、前記記憶手段に記憶された値と前記空気圧力検知手段の出力値とを比較して、前記室外熱交換器が着霜しているか否かを判定する着霜判定手段を有することを特徴とする冷凍装置。
  2. 前記着霜判定手段は、前記空気圧力センサの検知値の初期値を記憶し、前記冷媒温度センサの検知値が所定値以上のときの前記空気圧力検知手段の出力値を前記初期値と比較することで、経年変化による前記室外熱交換器の通風抵抗の増大量を計測する通風抵抗計測モードを有する請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記通風抵抗計測モードにより計測された前記室外熱交換器の通風抵抗の増大量が所定値以上となった場合、前記室外熱交換器の洗浄を促す表示をする請求項2に記載の冷凍装置。
  4. 前記着霜判定手段は、前記室外ファンが停止している間の前記空気圧力センサの検出値を前記空気圧力検知手段において0とする校正モードを有する請求項1または2に記載の冷凍装置。
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