JP6141176B2 - ヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

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Description

本発明は、外気から得た熱によって湯を沸かすヒートポンプ式給湯機に関する。
ヒートポンプ式給湯機は、空気熱交換器による熱交換によって外気の熱を冷媒に取り込み、その冷媒を循環させて貯湯タンク内を沸き上げる。空気熱交換器は、表面に霜が生じると、熱交換効率が下がり、貯湯タンク内を沸き上げる沸き上げ能力の低下を招く。
そこで、ヒートポンプ式給湯機には、空気熱交換器に着霜ありと判定したタイミングで除霜運転を行うものがあり、その具体例が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載のヒートポンプ式給湯機は、貯湯タンクの底部から送り出された湯水を、外気から取り込んだ熱によって加熱して貯湯タンクの上部に戻し、貯湯タンク内の沸き上げを行う。貯湯タンク内の沸き上げが行われている間、貯湯タンクから送り出された湯水の温度、貯湯タンクに戻される湯水の温度、及び、貯湯タンクから湯水を送り出すポンプの出力を基にして、所定の時間間隔で沸き上げ能力が算出され、算出された沸き上げ能力の値から、沸き上げ能力の積算平均値が求められる。
そして、ヒートポンプ式給湯機は、沸き上げ能力の積算平均値が所定回数連続して低下し、かつ、所定時間、(空気熱交換器の温度)≦(外気温度)−αの状態が継続した際に、空気熱交換器に着霜ありと判定する。α=9℃である。
ここで、貯湯タンク内が沸き上げ完了に近づき、貯湯タンクの底部から送り出される湯水の温度が上昇すると、算出される沸き上げ能力の値は、空気熱交換器の着霜の有無に関係なく、低くなる。そのため、沸き上げ能力の積算平均値に加えて空気熱交換器の温度と外気温度の関係を着霜の判定条件に採用することで、貯湯タンク内が沸き上げ完了に近づいた際に着霜の誤判定が生じるのを抑制している。
特開2003−222392号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている空気熱交換器の着霜の有無の判定には、以下に記載する解決すべき課題が存在していた。
実験の結果、空気熱交換器への着霜による沸き上げ能力の連続低下があった後に、空気熱交換器の温度低下が生じるため、α=9℃は、(空気熱交換器の温度)≦(外気温度)−αになった際、既に空気熱交換器への着霜レベルが大きくなっている。
着霜レベルが大きいと、霜を取り去るのに長時間の除霜運転を要することになるが、除霜運転の間は、貯湯タンク内を沸き上げる沸き上げ運転を行えず、結果として、貯湯タンク内の沸き上げが目標時刻までに完了しないという問題が発生する。
この問題の回避には、αに9℃より小さい値を採用することが考えられるが、そうすることにより、別の問題の発生が顕著になることが確認された。
即ち、外気が−20℃以上−5℃以下の環境下では、貯湯タンク内の沸き上げの際に、空気熱交換器の温度が外気の温度を大幅に下回り、空気熱交換器に着霜がないにもかかわらず、大半において、(空気熱交換器の温度)≦(外気温度)−αとなり、実質的に、沸き上げ能力の積算平均値のみで空気熱交換器の着霜が判定される。実際に、本願の発明者らは、特に、沸き上げ完了が間近なタイミングで、不要な除霜運転がなされることを確認した。
そして、除霜運転中、沸き上げ運転は行えないため、不要な除霜運転を行うことにより、夜間の時間帯が終了するまでに、沸き上げを完了できないことがしばしば生じる。特に、外気温度が低いほど沸き上げ完了までに長い時間を要し、沸き上げの完了が目標時刻に対して大幅に遅延する。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、外気が低温の状態であっても、空気熱交換器の着霜を確実に判定可能なヒートポンプ式給湯機を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係るヒートポンプ式給湯機は、循環回路を循環し空気熱交換器を通過の際に外気の熱を吸収した冷媒が供給される水熱交換器に、貯湯タンクから送り出された湯水を流入させて昇温させ、該貯湯タンクに戻して沸き上げを行うヒートポンプ式給湯機において、前記水熱交換器での前記湯水の昇温幅を基に所定の時間間隔で沸き上げ能力を算出して得た該沸き上げ能力の積算平均値が所定回数連続して低下する条件1と、前記外気の温度に応じて選択した調整温度を該外気の温度から差し引いた値が、前記空気熱交換器の温度値に比べて、所定時間、継続して大きい条件2とが満たされた際に、前記空気熱交換器に着霜が生じたとの判定をして運転モードを沸き上げ運転から除霜運転に切り替える制御手段を備え、前記制御手段は、複数の温度域を、温度が低い該温度域ほど高温の前記調整温度を紐付けて記憶し、前記外気の温度が属する前記温度域に紐付いた前記調整温度を前記条件2で選択する。
第1の発明に係るヒートポンプ式給湯機において、前記温度域は少なくとも3つあるのが好ましい。
前記目的に沿う第2の発明に係るヒートポンプ式給湯機は、循環回路を循環し空気熱交換器を通過の際に外気の熱を吸収した冷媒が供給される水熱交換器に、貯湯タンクから送り出された湯水を流入させて昇温させ、該貯湯タンクに戻して沸き上げを行うヒートポンプ式給湯機において、前記水熱交換器での前記湯水の昇温幅を基に所定の時間間隔で沸き上げ能力を算出して得た該沸き上げ能力の積算平均値が所定回数連続して低下する条件1と、前記湯水の温度に合わせて選択された時間Tの間、前記外気の温度から調整温度を差し引いた値が、前記空気熱交換器の温度値に比べて、継続して大きい条件2とが満たされた際に、前記空気熱交換器に着霜が生じたとの判定をして運転モードを沸き上げ運転から除霜運転に切り替える制御手段を備え、前記制御手段は、前記水熱交換器に流入する前記湯水が所定温度以上の際に、該所定温度未満の際より長い時間Tを選択する。
第1の発明に係るヒートポンプ式給湯機は、調整温度は複数あってそれぞれ温度が異なり、制御手段が、複数の温度域を、温度が低い温度域ほど大きい値の調整温度を紐付けて記憶し、外気の温度が属する温度域に紐付いた調整温度を用いて空気熱交換器の着霜を判定するので、外気の温度に応じて調整温度の値を切り替えることができ、外気が低温の状況下においても、調整温度を固定した場合に比べ、正確に着霜の判定を行うことが可能である。
第2の発明に係るヒートポンプ式給湯機は、制御手段が、水熱交換器に流入する湯水が所定温度以上である際の時間Tを、水熱交換器に流入する湯水が所定温度未満である際より大きい値とするので、沸き上げ完了が近づき水熱交換器に流入する湯水の温度が高くなったことを加味することができ、外気が低温の状況下においても、時間Tを固定した場合に比べ、正確に着霜の判定を行うことが可能である。
本発明の一実施の形態に係るヒートポンプ式給湯機の説明図である。 同ヒートポンプ式給湯機の貯湯タンクの沸き上げを示す説明図である。 同ヒートポンプ式給湯機の除霜運転の説明図である。 比較例に係る沸き上げ中の除霜運転の有無を示すグラフである。 比較例に係る沸き上げ中の除霜運転の有無を示すグラフである。 実施例に係る沸き上げ中の除霜運転の有無を示すグラフである。 実施例に係る沸き上げ中の除霜運転の有無を示すグラフである。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るヒートポンプ式給湯機10は、循環回路11を循環し空気熱交換器12を通過の際に外気の熱を吸収した冷媒が供給される水熱交換器13に、貯湯タンク14から送り出された湯水(湯又は水を意味し、以下、同じとする)を流入させて昇温させ、貯湯タンク14に戻して沸き上げを行う。以下、詳細に説明する。
湯水を貯留する縦長の貯湯タンク14は、図1に示すように、上部に出湯管15が接続され、底部に水道管16が接続されている。貯湯タンク14から出湯管15に湯が送り出されると、水道管16から貯湯タンク14内に水道水が給水される。
貯湯タンク14には、異なる高さ位置にそれぞれ複数の温度センサ17が取り付けられ、各温度センサ17は、タンク側制御手段18に接続されている。タンク側制御手段18は、各温度センサ17の計測温度を取得して、貯湯タンク14内に蓄えられている湯量を算出可能である。なお、タンク側制御手段18は、マイクロコンピュータによって構成することができる。
貯湯タンク14の底部と上部は、循環ポンプ19、水熱交換器13及び三方弁20が設けられた循環回路21によって接続されている。循環ポンプ19が作動すると、貯湯タンク14内の湯水は、貯湯タンク14の底部から循環回路21に流入し、循環ポンプ19、水熱交換器13及び三方弁20を順に通って、貯湯タンク14の上部に送られる。
三方弁20には、一端が貯湯タンク14の底部に接続されたバイパス管22の他端が連結され、タンク側制御手段18に接続された三方弁20は、タンク側制御手段18から送信される信号により、湯水の吐出先を、貯湯タンク14の上部から貯湯タンク14の底部に切り替える。
そして、循環回路21には、水熱交換器13に流入する湯水の温度を計測する温度センサ23、及び、水熱交換器13を通過した湯水の温度を計測する温度センサ24が取り付けられている。
また、水熱交換器13に接続された循環回路11には、膨張弁25、空気熱交換器12及び圧縮機26が設けられている。循環回路11に収容されている冷媒は、圧縮機26の作動によって、図2に示すように、圧縮機26、水熱交換器13、膨張弁25及び空気熱交換器12を順に通って圧縮機26に戻り、循環回路11を循環する。
循環回路11を循環する冷媒は、膨張弁25で減圧された後、空気熱交換器12を通過の際に蒸発して外気から吸熱し、圧縮機26に送られて加圧される。圧縮機26から吐出された冷媒は、水熱交換器13に送られ、水熱交換器13を通過中に循環回路21を循環する湯水に熱を与え加熱する。
空気熱交換器12の近傍にはプロペラファン27が設けられ、プロペラファン27は、空気熱交換器12の表面に外気を供給して空気熱交換器12を通過中の冷媒と外気の熱交換を促進する。
圧縮機26の冷媒の流入側に配置されたアキュムレータ28は、液状の冷媒を取り除いてガス状の冷媒のみを圧縮機26に供給する。
循環回路11には、冷媒の流れに沿って圧縮機26の上流側及び下流側にそれぞれ、温度センサ29、30が取り付けられ、空気熱交換器12には、温度センサ31が装着されている。温度センサ29、30、31には、制御手段32が接続され、制御手段32は、温度センサ29を通じて圧縮機26に送られる冷媒の温度を検出し、温度センサ30を通じて圧縮機26から吐出された冷媒の温度を検出し、温度センサ31を通じて空気熱交換器12の温度を検出することができる。
制御手段32は、温度センサ29、30、31の他、温度センサ23、24、膨張弁25、圧縮機26及びプロペラファン27に接続され、更に、外気の温度を計測する温度センサ33にも接続されている。制御手段32は、例えば、マイクロコンピュータによって構成され、温度センサ33が計測した外気の温度を取得可能である。
そして、制御手段32は、タンク側制御手段18にも接続され、タンク側制御手段18から貯湯タンク14内の湯量の情報を取得し、その情報を基に圧縮機26の作動を制御する。
タンク側制御手段18は、時刻管理機能を有し、電力使用料が安価となる夜間の時間帯(例えば、午後10時〜翌朝の午前8時)に、制御手段32に対して沸き上げ開始の信号を送信し、制御手段32は、圧縮機26を作動させて循環回路11に冷媒を循環させると共に、タンク側制御手段18を介して循環ポンプ19に信号を送信し循環ポンプ19を作動させ、貯湯タンク14内の沸き上げを行う。
貯湯タンク14内の湯水は、循環ポンプ19の作動により貯湯タンク14から循環回路21に送り出され、水熱交換器13を通過の際に循環回路11を循環する冷媒と熱交換される。
水熱交換器13は、水熱交換器13において冷媒が湯水より所定温度(例えば2℃)以上高温の際に湯水を加熱でき、冷媒が湯水より所定温度以上高温の状態にないとき湯水を加熱できない。
制御手段32は、運転モードが貯湯タンク14内を沸き上げる沸き上げ運転となっている間、圧縮機26の作動レベルを調整し、水熱交換器13を通過する冷媒が、湯水を加熱可能な温度に保って、貯湯タンク14内の湯水を沸き上げる。
制御手段32は、沸き上げ運転がなされている間、温度センサ24から温度センサ24の計測温度を所定の時間間隔で取得する。そして、温度センサ24の計測温度が所定温度(本実施の形態では40℃)以下であるとき、制御手段32は、タンク側制御手段18を介して三方弁20に信号を送信し、三方弁20の湯水の送り先をバイパス管22を経由した貯湯タンク14の底部に設定する。
一方、制御手段32は、温度センサ24の計測温度が所定温度を超えるとき、タンク側制御手段18を介して三方弁20に信号を送信し、三方弁20の湯水の送り先を貯湯タンク14の上部に切り替える。
制御手段32は、このように三方弁20の湯水の送り先を切り替えることにより、貯湯タンク14内の上部に低温水が流入するのを防止している。
また、循環回路11には熱交換器34が設けられ、熱交換器34は、水熱交換器13から膨張弁25に向かう冷媒と空気熱交換器12から圧縮機26に向かう冷媒を熱交換する。循環回路11を循環する冷媒は、膨張弁25を通過の際に温度が低下し、膨張弁25を通過前の温度が、膨張弁25及び空気熱交換器12を通過した後に比べ高い。従って、熱交換器34は、水熱交換器13から膨張弁25に向かう冷媒の熱を空気熱交換器12から圧縮機26に送られる冷媒に与え加熱することとなる。
ここで、貯湯タンク14内の沸き上げを行っている際に、空気熱交換器12の表面温度が低下すると、外気の温度と湿度によっては、空気熱交換器12の表面に霜が生じ、空気熱交換器12における冷媒と外気の熱交換効率が低下する。
そこで、ヒートポンプ式給湯機10は、貯湯タンク14内の沸き上げを行っている状態で、空気熱交換器12の表面に霜が生じたとの判定をすると、除霜運転を行い、霜を除去して、空気熱交換器12を効率的に冷媒と外気を熱交換可能な状態にし、除霜運転の後に、沸き上げ運転を再開する。
除霜運転は、図3に示すように、圧縮機26の作動により循環回路11に冷媒を循環させ、循環ポンプ19を最小レベルで作動させることによって行われる。そして、膨張弁25は開いた状態、即ち冷媒を減圧しない状態が維持される。このようにすることによって、圧縮機26から吐出されたガス状の冷媒は、ガス状のまま、温度変化がほとんどない状態で、空気熱交換器12に到達して、空気熱交換器12の温度を上昇させる。空気熱交換器12の表面に生じていた霜は、空気熱交換器12の温度上昇によって水となり、空気熱交換器12等を収容している図示しない筺体から外に流れ出る。
なお、除霜運転中、貯湯タンク14の下部から循環回路21に送り出される湯水は極少量であるので、図3においては、貯湯タンク14の下部から循環回路21に送り出される湯水の流れの記載を省略している。
制御手段32は、貯湯タンク14内の湯水を沸き上げる能力(以下、「沸き上げ能力」ともいう)が所定の状態となる条件1と、空気熱交換器12の温度と外気の温度が所定の関係にある条件2とが同タイミングで満たされた際に、空気熱交換器12に着霜が生じたとの判定を行い、運転モードを沸き上げ運転から除霜運転に切り替える。
条件1は、空気熱交換器12に着霜が生じると、沸き上げ能力が低下する点に着目したものであり、条件2は、着霜により空気熱交換器12の温度が低下する点に着目したものである。
制御手段32は、沸き上げ運転開始後、水熱交換器13での湯水の昇温幅を基に所定の時間間隔(本実施の形態では、3〜20秒の範囲)で沸き上げ能力を算出し、沸き上げ運転開始後に算出した複数(全て)の沸き上げ能力の平均である積算平均値を得る。そして、沸き上げ能力の積算平均値が所定回数(本実施の形態では、3〜8回の範囲)連続して低下した際に、制御手段32は、条件1が満たされたとの判定をする。
沸き上げ能力は、冷媒が水熱交換器13を通過する湯水に対して単位時間当たりに与える熱エネルギーであり、湯水が水熱交換器13を通過した際の温度上昇幅を基に算出可能である。本実施の形態では、Kを係数、POを循環ポンプ19の出力、TIを温度センサ23が計測した水熱交換器13へ流入する湯水の温度、TOを温度センサ24が計測した水熱交換器13から出た湯水の温度として、沸き上げ能力であるCは、C=K×PO×(TO−TI)で算出される。
そして、ΣCを沸き上げ能力の積算値、Nを積算回数として、沸き上げ能力の積算平均値であるCAVは、CAV=ΣC/Nで算出される。
また、制御手段32は、所定の時間間隔(本実施の形態では、1〜15秒の範囲)で、温度センサ31を通じた空気熱交換器12の温度の検出、及び、温度センサ33を通じた外気温度の検出をそれぞれ行い、外気の温度に応じて選択した調整温度を外気の温度から差し引いた値が、空気熱交換器12の温度値に比べて、所定時間、継続して大きい際に、条件2が満たされたとの判定をする。
ここで、本願の発明者らは、種々の実験により、調整温度が固定値であると条件2の判定精度が低くなり、結果として、条件1、2を利用した空気熱交換器12の着霜の有無の判定精度を低下させることを確認している。
例えば、外気が0℃以上の環境で条件2の成否の判定を正確に行える調整温度を、外気が−10℃以下の環境下でも用いると、制御手段32は、空気熱交換器12が着霜していないにもかかわらず、条件2を満たしていると判定する。
そこで、制御手段32はそれぞれ温度が異なる複数の調整温度を記憶し、条件2の成否の判定において、外気の温度に応じて一の調整温度を選択するようにしている。
本実施の形態では、制御手段32により、3つの調整温度が記憶されており、それぞれ、5℃、9℃、14℃であるが、これに限定されない。
制御手段32は、この3つの調整温度の他、この3つの調整温度にそれぞれ対応する3つの温度域を記憶している。3つの温度域をそれぞれW1、W2、W3として、W1、W2、W3は、W1<W2<W3の関係にあり、本実施の形態では、W1が−10℃以下の温度域(W1≦−10℃)、W2が−10℃より高く0℃以下の温度域(−10℃<W2≦0℃)、W3が0℃より高い温度域(W3>0℃)である。
制御手段32は、このW1、W2、W3にそれぞれ14℃、9℃、5℃の調整温度を紐付けて記憶している(即ち、複数の温度域を温度が低い温度域ほど大きい値の調整温度を紐付けて記憶している)。
制御手段32は、記憶している3つの調整温度の中から、外気の温度が属する温度域に紐付いた調整温度を条件2で選択して、条件2の成否を判定する。本実施の形態では、外気の温度≦−10℃のとき14℃の調整温度が用いられ、−10℃<外気の温度≦0℃のとき9℃の調整温度が用いられ、外気の温度>0℃のとき5℃の調整温度が用いられる。
ここで、本実施の形態では、制御手段32が記憶している温度域は3つであるが、これに限定されず、温度域は複数、即ち、少なくとも2つあれば、空気熱交換器12への着霜の有無の判定精度が大幅に低下しないことが、実験により確認されている。但し、N個の温度域を設けた際の判定精度に対するN+1個の温度域を設けた際の判定精度の上昇率は、N=2の場合が、Nが3以上の数値の場合より大きくなることが確認されている。従って、温度域は少なくとも3つあるのが好ましいといえる。なお、Nは自然数である。
また、外気の温度から調整温度を差し引いた値が、空気熱交換器12の温度値に比べて、所定時間、継続して大きいときに条件2が満たされたとする代わりに、ここでいう所定時間(即ち、固定された時間)を、状況に応じて複数の中から選択される時間Tに代えて、空気熱交換器12の着霜の判定精度を高めても良い。これを本実施の形態の変形例として、以下、説明する。
制御手段32は、温度Tとして2つ(即ち、2つ)の値を記憶している。この2つの値は、時間T1と時間T1より長い時間T2(時間T1<時間T2)とであり、制御手段32は、水熱交換器13に流入する湯水の温度が所定温度(例えば、15〜30℃の範囲の温度)以上である状態では、時間Tとして時間T2を選択し、水熱交換器13に流入する湯水の温度が所定温度未満である状態では、時間Tとして時間T1を選択する。即ち、制御手段32は、水熱交換器13に流入する湯水の温度が所定温度以上の際に、所定温度未満の際より長い時間Tを選択する。
そして、制御手段32は、湯水の温度に合わせて選択されたこの時間Tの間、外気の温度から調整温度を差し引いた値が、空気熱交換器12の温度値に比べて、継続して大きいときに条件2が満たされたという判定をする。
このようにすることで、貯湯タンク14内の沸き上げが近づいた際に、条件2の成立条件を厳しくでき、空気熱交換器12に霜が生じていないにもかかわらず、条件2が満たされるのを抑制する。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
図4〜図7には、外気の温度が−10℃近傍に保たれた状態で、貯湯タンクの沸き上げを行い、沸き上げを完了するまでの除霜運転の有無が示されている。
図4、図5は、条件2において、外気の温度によらず調整温度を5℃固定し、水熱交換器に流入する湯水の温度によらず時間Tを60秒で固定した比較例の結果を示し、図6、図7は、調整温度を、外気の温度に応じて切り替える実施例の結果を示すものである。
図4〜図7において、(a)〜(h)が示す各値を以下に記す。
(a)除霜フラグ(温度軸において0℃の状態で、除霜運転が行われていないことを示し、温度軸において10℃の状態で、除霜運転が行われていることを示す)
(b)外気の温度(℃)
(c)水熱交換器から出た湯水の温度(℃)
(d)水熱交換器へ流入する湯水の温度(℃)
(e)空気熱交換器の温度(℃)
(f)循環ポンプの出力(W)
(g)沸き上げ能力(W)
(h)沸き上げ能力の積算平均値(W)
また、図4〜図7の横軸である時間軸は、1000が約1時間にあたる。
そして、図5においては、図4に対し、沸き上げ能力の積算平均値が、単位Wを大きくして示され、図7においても、図6に対し、沸き上げ能力の積算平均値が、単位Wを大きくして示されている。なお、図5、図7では、沸き上げ能力の記載が省略されている。
調整温度を5℃に固定して行った実験では、図4、図5に示すように、時間865の後から時間937の後の間、即ち、沸き上げが完了する前に除霜運転が行われ、水熱交換器から出た湯水の温度が低下している。
この実験中、除霜運転の開始時点を含み、どのタイミングにおいても、空気熱交換器に着霜は認められず、不要な除霜運転が行われたことを意味している。これは、沸き上げ開始時から、外気の温度が空気熱交換器の温度に対し5℃を超えて高温であり、条件2が常に満たされた状態になっていたためである。
これに対し、調整温度を固定しなかった際には、図6、図7に示すように、沸き上げの開始時から完了時までに除霜運転はなされなかった。沸き上げが行われている間、空気熱交換器には着霜が認めらず、不要な除霜運転が行われなかったことを示している。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、沸き上げ能力の算出に、循環ポンプの出力値を用いることに限定されず、流量センサの計測値を用いることができる。流量センサの計測値を用いる場合、流量センサは、水熱交換器を通過する湯水の量を計測できる配置に設けられる。
10:ヒートポンプ式給湯機、11:循環回路、12:空気熱交換器、13:水熱交換器、14:貯湯タンク、15:出湯管、16:水道管、17:温度センサ、18:タンク側制御手段、19:循環ポンプ、20:三方弁、21:循環回路、22:バイパス管、23、24:温度センサ、25:膨張弁、26:圧縮機、27:プロペラファン、28:アキュムレータ、29、30、31:温度センサ、32:制御手段、33:温度センサ、34:熱交換器

Claims (3)

  1. 循環回路を循環し空気熱交換器を通過の際に外気の熱を吸収した冷媒が供給される水熱交換器に、貯湯タンクから送り出された湯水を流入させて昇温させ、該貯湯タンクに戻して沸き上げを行うヒートポンプ式給湯機において、
    前記水熱交換器での前記湯水の昇温幅を基に所定の時間間隔で沸き上げ能力を算出して得た該沸き上げ能力の積算平均値が所定回数連続して低下する条件1と、前記外気の温度に応じて選択した調整温度を該外気の温度から差し引いた値が、前記空気熱交換器の温度値に比べて、所定時間、継続して大きい条件2とが満たされた際に、前記空気熱交換器に着霜が生じたとの判定をして運転モードを沸き上げ運転から除霜運転に切り替える制御手段を備え、前記制御手段は、複数の温度域を、温度が低い該温度域ほど高温の前記調整温度を紐付けて記憶し、前記外気の温度が属する前記温度域に紐付いた前記調整温度を前記条件2で選択することを特徴とするヒートポンプ式給湯機。
  2. 請求項1記載のヒートポンプ式給湯機において、前記温度域は少なくとも3つあることを特徴とするヒートポンプ式給湯機。
  3. 循環回路を循環し空気熱交換器を通過の際に外気の熱を吸収した冷媒が供給される水熱交換器に、貯湯タンクから送り出された湯水を流入させて昇温させ、該貯湯タンクに戻して沸き上げを行うヒートポンプ式給湯機において、
    前記水熱交換器での前記湯水の昇温幅を基に所定の時間間隔で沸き上げ能力を算出して得た該沸き上げ能力の積算平均値が所定回数連続して低下する条件1と、前記湯水の温度に合わせて選択された時間Tの間、前記外気の温度から調整温度を差し引いた値が、前記空気熱交換器の温度値に比べて、継続して大きい条件2とが満たされた際に、前記空気熱交換器に着霜が生じたとの判定をして運転モードを沸き上げ運転から除霜運転に切り替える制御手段を備え、前記制御手段は、前記水熱交換器に流入する前記湯水が所定温度以上の際に、該所定温度未満の際より長い時間Tを選択することを特徴とするヒートポンプ式給湯機。
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