JP2017044446A - ヒートポンプ装置およびこれを備えた給湯装置 - Google Patents

ヒートポンプ装置およびこれを備えた給湯装置 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸発熱交換器への着霜の有無の判断を正確に行なうことができ、着霜が生じた際に除霜運転を適切に行なうことが可能なヒートポンプ装置を提供する。
【解決手段】冷媒を用いた湯水加熱が可能な凝縮熱交換器12、および外気からの吸熱が可能な蒸発熱交換器10を有している冷凍サイクル1と、外気温度と蒸発熱交換器10の冷媒出口側温度との温度差αを検出し、かつこの温度差αが所定の第1の閾値TH1以上になったとき、または冷凍サイクル1の所定の定常運転開始時を基準とする温度差αの変化値Δαが所定の第2の閾値TH2以上となったときに、蒸発熱交換器10についての除霜運転を開始させる動作制御を実行する制御手段4Aと、を備えている、ヒートポンプ装置Hであって、第1および第2の閾値TH1,TH2は、外気温度が低くなるほど低い値となるように外気温度の変化に応じて変更される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ヒートポンプ装置およびこれを備えた給湯装置に関する。
ヒートポンプ装置の一例として、特許文献1に記載のものがある。
同文献に記載のヒートポンプ装置においては、冷凍サイクル中の蒸発熱交換器に着霜を生じ、これが検出された際には除霜運転が開始されるように構成されている。蒸発熱交換器に着霜を生じると、ヒートポンプ装置の出力や効率が低下するが、除霜運転が実行されることによってそのような不具合を解消することができる。
ここで、前記文献においては、着霜を検出するための手段として、たとえばファンから送風されて蒸発熱交換器を通過する風量に基づき、着霜の有無を判断する例が挙げられている。これは、着霜が生じると、蒸発熱交換器が目詰まり状態となり、蒸発熱交換器の通過風量が減少することに基づくものである。ただし、たとえば蒸発熱交換器の目詰まりは、着霜以外の現象によっても生じるなど、着霜の有無と通過風量とは常に正確に対応するものではない。このため、前記した手段における着霜の有無の判断精度は必ずしも高いものとはいえない。
そこで、前記とは異なる手段として、外気温度と蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差を検出し、かつこの温度差が所定の閾値以上になったときに、蒸発熱交換器に着霜があったものと判断する手段がある。また、これに代えて、ヒートポンプ装置の冷凍サイクルの定常運転開始時を基準として、外気温度と蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差の変化値が所定の閾値以上となったときに、蒸発熱交換器に着霜があったものと判断する手段もある。これらの手段は、蒸発熱交換器に着霜がなく、熱交換効率が高い場合には、外気温度と蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差は小さくなり、そうでない場合にはそれらの温度差が大きくなるという原理に基づくものである。このような手法によれば、温度センサを利用した簡易かつ安価に製造し得る構成によって、着霜の有無の判断精度をかなり高くすることが可能である。
しかしながら、蒸発熱交換器の冷媒出口側温度は、外気温度、冷凍サイクル中の湯水加熱用の凝縮熱交換器への入水温度、ならびに外気湿度などの影響を受けて変化し、蒸発熱交換器に着霜が生じる場合であっても、外気温度と蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差が一定の閾値以上にならない場合があり得る。このようなことから、前記した手段においては、着霜の有無の判断精度が低くなる場合があり、この点において改善の余地がある。
特開2012−207896号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、蒸発熱交換器への着霜の有無の判断を正確に行なうことができ、着霜が生じた際に除霜運転を適切に行なうことが可能なヒートポンプ装置、およびこれを備えた給湯装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供されるヒートポンプ装置は、冷媒を用いた湯水加熱が可能な凝縮熱交換器、および外気からの吸熱が可能な蒸発熱交換器を有している冷凍サイクルと、外気温度と前記蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差を検出し、かつこの温度差が所定の第1の閾値以上になったとき、または前記冷凍サイクルの所定の定常運転開始時を基準とする前記温度差の変化値が所定の第2の閾値以上となったときに、前記蒸発熱交換器についての除霜運転を開始させる動作制御を実行する制御手段と、を備えている、ヒートポンプ装置であって、前記第1および第2の閾値は、外気温度が低くなるほど低い値となるように外気温度の変化に応じて変更されるように構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、蒸発熱交換器への着霜が生じると、外気温度と蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差は大きくなるが、外気温度が低くなるほど、着霜が生じた際における前記温度差は小さめとなる傾向がある。このため、着霜が生じた際における前記温度差は、外気温度が低い場合には、外気温度が高い場合よりも小さい値となる。これに対し、外気温度が低くなるほど、着霜の有無の判断を行なうための閾値を低い値とすれば、前記したように温度差が小さめとなる場合であっても、着霜に起因する前記温度差の変化を適切に察知し得ることとなり、着霜の有無の判断精度を高くすることができる。前記構成は、そのような判断手法に則した構成となっているため、実際に着霜が生じた際には、除霜運転が適切に行なわれる。その結果、着霜が生じているにも拘わらず、除霜運転が行なわれることなく、ヒートポンプ装置が効率の悪い状態のまま長時間にわたって運転されるといったことを適切に回避することが可能である。
本発明の第2の側面により提供されるヒートポンプ装置は、冷媒を用いた湯水加熱が可能な凝縮熱交換器、および外気からの吸熱が可能な蒸発熱交換器を有している冷凍サイクルと、外気温度と前記蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差を検出し、かつこの温度差が所定の第1の閾値以上になったとき、または前記冷凍サイクルの所定の定常運転開始時を基準とする前記温度差の変化値が所定の第2の閾値以上となったときに、前記蒸発熱交換器についての除霜運転を開始させる動作制御を実行する制御手段と、を備えている、ヒートポンプ装置であって、前記第1および第2の閾値は、前記凝縮熱交換器への湯水の入水温度が高くなるほど低い値となるように前記入水温度の変化に応じて変更されるように構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、凝縮熱交換器への入水温度が高くなると、外気温度が低くなった場合と同様に、外気温度と蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差が小さめとなる傾向がある。このため、着霜が生じた際における前記温度差は、入水温度が高い場合は、入水温度が低い場合よりも小さい値となる。これに対し、入水温度が高くなるほど、着霜の有無の判断を行なうための閾値を低い値とすれば、前記したように温度差が小さめとなる場合であっても、着霜に起因する前記温度差の変化を適切に察知し得ることとなり、着霜の有無の判断精度を高くすることができる。前記構成は、そのような判断手法に則した構成となっているため、実際に着霜が生じた際には、除霜運転が適切に行なわれる。その結果、本発明の第1の側面により提供されるヒートポンプ装置と同様に、着霜が生じているにも拘わらず、除霜運転が行なわれることなく、ヒートポンプ装置が効率の悪い状態のまま運転されるといったことが適切に回避される。
本発明の第3の側面により提供されるヒートポンプ装置は、冷媒を用いた湯水加熱が可能な凝縮熱交換器、および外気からの吸熱が可能な蒸発熱交換器を有している冷凍サイク
ルと、外気温度と前記蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差を検出し、かつこの温度差が所定の第1の閾値以上になったとき、または前記冷凍サイクルの所定の定常運転開始時を基準とする前記温度差の変化値が所定の第2の閾値以上となったときに、前記蒸発熱交換器についての除霜運転を開始させる動作制御を実行する制御手段と、を備えている、ヒートポンプ装置であって、前記第1および第2の閾値は、外気温度が低くなるほど低い値とされ、かつ前記凝縮熱交換器への湯水の入水温度が高くなるほど低い値とされるように、外気温度および前記入水温度のそれぞれの変化に応じて変更されるように構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、外気温度および凝縮熱交換器への入水温度の双方のパラメータに基づいて、着霜の有無を判断するための閾値を変更するために、外気温度のみ、あるいは凝縮熱交換器への入水温度のみに基づいて閾値を変更する場合よりも、より高い精度で着霜の有無を判断することが可能となる。したがって、着霜が生じているにも拘わらず、除霜運転が行なわれることなく、ヒートポンプ装置が運転されるといったことを防止し、ヒートポンプ装置の効率をよくする上で一層好ましいものとなる。なお、外気温度に応じて閾値を変更すること、および凝縮熱交換器への入水温度に応じて閾値を変更することによって着霜の有無の判断精度を高めることができる点の基本的な原理は、本発明の第1および第2の側面により提供されるヒートポンプ装置について述べたのと同様である。
本発明の第4の側面により提供される給湯装置は、本発明に係るヒートポンプ装置を備えており、かつこのヒートポンプ装置によって給湯用の湯水加熱が可能とされていることを特徴としている。
このような構成によれば、本発明に係るヒートポンプ装置について述べたのと同様な効果が得られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係るヒートポンプ装置を備えた給湯装置の一例を示す説明図である。 図1のヒートポンプ装置において実行される動作制御の例を示すフローチャートである。 図2の動作制御で用いられる閾値の例を示す説明図である。 図1のヒートポンプ装置において実行される他の動作制御の例を示すフローチャートである。 図4の動作制御で用いられる閾値の例を示す説明図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示す給湯装置WHは、ヒートポンプ装置Hと、貯湯タンクユニットUとを備えている。
貯湯タンクユニットUは、貯湯タンク2、およびリモコン40が接続された主制御部4を備えている。貯湯タンク2は、ヒートポンプ装置Hによって加熱された湯水を貯留させておくためのものである。貯湯タンク2の下部には、水道管などの給水管31が接続される下部配管32が接続されており、給水管31から供給される水が貯湯タンク2内にその下部から入水可能である。貯湯タンク2の上部には、三方弁V1を有する上部配管33が接続され、かつこの上部配管33には、給湯栓9に配管接続される出湯管35、および下
部配管32からの分岐配管36が混合弁V2を介して接続されている。このことにより、給湯栓9を開いた際には、貯湯タンク2への給水圧によって出湯が行なわれ、貯湯タンク2から出湯した湯水と分岐配管36からの水とが混合して温度調整された湯水が、給湯栓9に供給可能である。
ヒートポンプ装置Hは、冷凍サイクル1、除霜用バイパス路18、および補助制御部4Aを備えている。冷凍サイクル1は、たとえばCO2 などの冷媒の循環流通経路上に、外気(大気)から熱を吸収するための蒸発熱交換器10、圧縮機11、湯水加熱が可能な凝縮熱交換器12、および膨張弁13が設けられた構成である。凝縮熱交換器12は、ポンプPの駆動により貯湯タンク2の下部から配管34を介して供給されてくる湯水、および給水管31から配管34を介して供給されてくる水を加熱可能である。加熱された湯水については、配管37を介して貯湯タンク2内に送り込み、貯留させることが可能である。
除霜用バイパス路18は、冷凍サイクル1の圧縮機11の下流側と膨張弁13の下流側とをバイパス接続するものであり、開閉弁V3を有している。開閉弁V3を開き、除霜用バイパス路18に冷媒を流れさせることにより、蒸発熱交換器10には高温の冷媒を供給することができ、このことにより蒸発熱交換器10からの除霜が可能である。
ヒートポンプ装置Hには、外気温度を検出するための外気温度センサSa、蒸発熱交換器10の冷媒出口側温度を検出するための冷媒出口側温度センサSb、および凝縮熱交換器12への入水温度を検出するための入水温度センサScも設けられている。蒸発熱交換器10には、ファン10aが付属して設けられているが、このファン10aは、ヒートポンプ装置Hの筐体19内に流入した外気を蒸発熱交換器10に作用させるものである。図1においては、外気温度センサSaが筐体19内に配されているものの、この外気温度センサSaは、筐体19内に流入した外気が蒸発熱交換器10に送風される前の温度を検出するように設けられており、外気温度を適切に検出可能である。
補助制御部4Aは、主制御部4と同様に、マイクロコンピュータなどを用いて構成されており、主制御部4との間でデータ通信を実行し、かつ主制御部4からの指示などにしたがってヒートポンプ装置Hの各部の動作制御を実行する。ヒートポンプ装置Hにおいて実行される動作制御としては、蒸発熱交換器10への着霜の有無を判断するための動作制御、および除霜運転の動作制御などがあり、この点については後述する。
次に、前記した給湯装置WHの作用、ならびにヒートポンプ装置Hにおいて実行される動作処理手順の例について、図2および図4に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、ヒートポンプ装置Hの運転時においては、外気温度Taと蒸発熱交換器10の冷媒出口側温度Tbとの温度差α(α=Ta−Tb)が常時または周期的に算出される(S1)。次いで、外気温度Ta、および凝縮熱交換器12への入水温度Tcに対応させて、蒸発熱交換器10に着霜があるか否かを判断するための第1の閾値TH1を決定する(S2)。この場合、図3に挙げられた具体例のように、第1の閾値TH1については、外気温度Taが低いほど低い値にするとともに、入水温度Tcが高いほど低い値とする。図3において、たとえば外気温度Taが−3℃、入水温度Tcが25℃の場合には、第1の閾値TH1は8℃とされるが、外気温度Taが−7℃に低下し、かつ入水温度Tcが50℃以上に上昇した場合には、第1の閾値TH1は5℃とされる。
ただし、図3は、第1の閾値TH1の一部の例を散点的に示しているに過ぎず、同図に示す内容のみでは、第1の閾値TH1を適切に求めることはできない。実際には、第1の閾値TH1は、外気温度Taおよび入水温度Tcを変数とし、かつ第1の閾値TH1とし
て適切な値が算出されるように予め定められた演算式を用いた演算処理によって求められる。もちろん、これに代えて、外気温度Taおよび入水温度Tcと第1の閾値TH1との対応関係を緻密に示す表のデータ、あるいは前記対応関係を連続的に示す線形のデータを補助制御部4Aなどの記憶部に記憶させておき、このデータに基づいて第1の閾値TH1を決定してもよい。
その後は、外気温度Taと冷媒出口側温度Tbとの温度差αを、第1の閾値TH1と比較し、温度差αが第1の閾値TH1以上であれば、蒸発熱交換器10に着霜があるものと判断し、除霜運転を開始する(S3:YES,S4)。除霜運転は、開閉弁V3を開き、高温の冷媒を蒸発熱交換器10に送り込むことにより行なわれる。図面では省略しているが、除霜運転は、たとえば冷媒出口側温度Tbが所定温度(たとえば、4℃)以上になった段階で終了させる。一方、前記とは異なり、温度差αが第1の閾値TH1以上ではない場合、除霜運転が開始されることなく、その後も継続して温度差αの算出処理や、第1の閾値TH1の決定がなされ、着霜の有無が判断される(S3:NO,S1〜S3)。
前記した一連の動作制御によれば、次のような作用が得られる。
すなわち、「発明の概要」の欄においても述べたように、蒸発熱交換器10への着霜が生じた際には、外気温度Taと蒸発熱交換器10の冷媒出口側温度Tbとの温度差αが大きくなるが、外気温度Taが低いほど、および凝縮熱交換器12への入水温度Tcが高いほど、蒸発熱交換器10に着霜が生じる場合の温度差αが小さめの値となる傾向がある。これに対し、前記した一連の動作手順では、第1の閾値TH1は、外気温度Taが低いほど低い値とされ、かつ入水温度Tcが高いほど低い値とされるために、外気温度Taが低く、かつ入水温度Tcが高い条件下で着霜が発生し、温度差αがやや小さめの値になった場合であっても、着霜が生じている旨を適切に察知し得ることとなる。したがって、着霜の有無の判断精度を高くし、着霜が生じているにも拘わらず、除霜運転が行なわれることなく、ヒートポンプ装置Hがそのまま継続して運転されるといった不具合を回避することが可能である。
ヒートポンプ装置Hにおいては、前記した一連の動作制御に並行して、次のような動作制御も実行される。
すなわち、ヒートポンプ装置Hは、運転を開始してから適当な時間を経ることによって所定の定常運転に移行する。このような定常運転への移行後には、定常運転初期における外気温度Ta、入水温度Tc、および冷媒出口側温度Tbを測定し、かつこれらをその後の基準となる外気温度Ta0、入水温度Tc0、および冷媒出口側温度Tb0として記憶しておくとともに、その際の外気温度Taと冷媒出口側温度Tbとの温度差αを、その後の基準となる温度差α0として記憶しておく(S10:YES,S11)。好ましくは、外気温度Ta0、入水温度Tc0、および冷媒出口側温度Tb0の値としては、定常運転への移行後の適当なスパンで複数回にわたって測定された値の平均値、あるいは中央値などが用いられる。これと同様に、温度差α0としては、定常運転への移行後の適当なスパンで複数回にわたって算出される温度差αの平均値、あるいは中央値などが用いられる。
その後は、現時刻における温度差αを算出する処理を継続して実行し、基準となる温度差α0に対する温度差αの変化値Δαの算出処理も継続して実行する(S12)。また、これに併せて、外気温度Taおよび入水温度Tcの変化値ΔTa,ΔTc(定常運転開始初期の外気温度Ta0、および入水温度Tc0に対する変化値である)に対応させて、蒸発熱交換器10に着霜があるか否かを判断するための第2の閾値TH2を決定する(S13)。この場合、図5に挙げられた具体例のように、第2の閾値TH2については、外気温度Taの変化値ΔTaが小さいほど低い値にするとともに、入水温度Tcの変化値ΔTcが大きいほど高い値とする。図5においては、たとえば外気温度の変化値ΔTaおよび入
水温度の変化値ΔTcがともにゼロの場合には、第2の閾値TH2は4℃とされるが、変化値ΔTaが−5℃となり、変化値ΔTcが+50℃となった場合には、第2の閾値TH2は2.5℃とされる。
ただし、図5は、図3の場合と同様に、第2の閾値TH2の一部の例を散点的に示すものに過ぎない。実際には、第2の閾値TH2を求める処理は、第1の閾値TH1を求める場合と同様に演算式を用いて行なわれる。この場合の演算式は、変化値ΔTa,ΔTcを変数とするものである。ただし、これに代えて、変化値ΔTa,ΔTcおよび第2の閾値TH2の相関関係を示す表のデータ、あるいは線形のデータを用いることによって第2の閾値TH2を決定してもよいことは勿論である。
その後は、温度差αの変化値Δαを、第2の閾値TH2と比較し、変化値Δαが第2の閾値TH2以上であれば、蒸発熱交換器10に着霜があるものと判断し、除霜運転を開始する(S14:YES,S15)。除霜運転の仕方、および除霜運転を終了する条件などについては、既述したのと同様である。一方、変化値Δαが第2の閾値TH2以上ではない場合、除霜運転が開始されることなく、その後も継続して変化値Δαの算出処理や、第2の閾値TH2の決定がなされ、着霜の有無が判断される(S14:NO,S12〜S14)。
前記した一連の動作制御によれば、第2の閾値TH2を、外気温度の変化値ΔTa、および入水温度の変化値ΔTcに対応させて決定しているが、たとえば外気温度の変化値ΔTaが小さい値となることは、ヒートポンプ装置Hの定常運転初期よりも外気温度Taが低下したことを意味しており、この場合には、第2の閾値TH2は低くされる。したがって、図2に示した動作制御においては、外気温度Taが低いほど第1の閾値TH1を低くしたのに近似した閾値選択が行なわれる。同様に、入水温度の変化値ΔTcが大きい値となることは、定常運転初期よりも入水温度Tcが高くなったことを意味しており、この場合には、第2の閾値TH2は低くされる。したがって、やはり図2に示した動作制御において、入水温度Tcが高いほど第1の閾値TH1を低くしたのに近似した閾値選択が行なわれる。このようなことから、図4に示した動作制御によっても、蒸発熱交換器10への着霜の有無を正確に判断し、着霜があった際には除霜運転が適切に開始される。
ヒートポンプ装置Hにおいては、図2および図4に示した2つの動作制御のうち、少なくともいずれか一方において、蒸発熱交換器10に着霜があると判断された場合に、除霜運転が行われる。したがって、着霜の有無の判断がより高い精度で行われ、着霜が生じているにも拘わらず、ヒートポンプ装置Hの通常の運転がそのまま継続されることをより徹底して防止することが可能である。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係るヒートポンプ装置、および給湯装置の各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
上述した実施形態においては、図2および図4に示した2つの動作制御が実行されるように構成されているが、それら2つの動作制御のうち、一方のみの動作制御が実行されるように構成されていてもよい。このような場合であっても、従来技術と比較して着霜の有無の判断精度を高めることが可能である。
また、閾値は、必ずしも外気温度Taと入水温度Tcとの双方に基づいて決定しなくてもよい。たとえば、入水温度Tcを考慮することなく、外気温度Taのみに基づいて閾値を決定してもよい。また、これとは反対に、外気温度Taを考慮することなく、入水温度Tcのみに基づいて閾値を決定してもよい。
除霜運転は、除霜用バイパス路18を利用する手段に限らず、たとえばヒータを利用し
て蒸発熱交換器を加熱するといった手段を採用することができ、その具体的な内容は限定されない。
WH 給湯装置
H ヒートポンプ装置
U 貯湯タンクユニット
Sa 外気温度センサ
Sb 冷媒出口側温度センサ
Sc 入水温度センサ
1 冷凍サイクル
10 蒸発熱交換器
12 凝縮熱交換器
18 除霜用バイパス路
4A 補助制御部(制御手段)

Claims (4)

  1. 冷媒を用いた湯水加熱が可能な凝縮熱交換器、および外気からの吸熱が可能な蒸発熱交換器を有している冷凍サイクルと、
    外気温度と前記蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差を検出し、かつこの温度差が所定の第1の閾値以上になったとき、または前記冷凍サイクルの所定の定常運転開始時を基準とする前記温度差の変化値が所定の第2の閾値以上となったときに、前記蒸発熱交換器についての除霜運転を開始させる動作制御を実行する制御手段と、
    を備えている、ヒートポンプ装置であって、
    前記第1および第2の閾値は、外気温度が低くなるほど低い値となるように外気温度の変化に応じて変更されるように構成されていることを特徴とする、ヒートポンプ装置。
  2. 冷媒を用いた湯水加熱が可能な凝縮熱交換器、および外気からの吸熱が可能な蒸発熱交換器を有している冷凍サイクルと、
    外気温度と前記蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差を検出し、かつこの温度差が所定の第1の閾値以上になったとき、または前記冷凍サイクルの所定の定常運転開始時を基準とする前記温度差の変化値が所定の第2の閾値以上となったときに、前記蒸発熱交換器についての除霜運転を開始させる動作制御を実行する制御手段と、
    を備えている、ヒートポンプ装置であって、
    前記第1および第2の閾値は、前記凝縮熱交換器への湯水の入水温度が高くなるほど低い値となるように前記入水温度の変化に応じて変更されるように構成されていることを特徴とする、ヒートポンプ装置。
  3. 冷媒を用いた湯水加熱が可能な凝縮熱交換器、および外気からの吸熱が可能な蒸発熱交換器を有している冷凍サイクルと、
    外気温度と前記蒸発熱交換器の冷媒出口側温度との温度差を検出し、かつこの温度差が所定の第1の閾値以上になったとき、または前記冷凍サイクルの所定の定常運転開始時を基準とする前記温度差の変化値が所定の第2の閾値以上となったときに、前記蒸発熱交換器についての除霜運転を開始させる動作制御を実行する制御手段と、
    を備えている、ヒートポンプ装置であって、
    前記第1および第2の閾値は、外気温度が低くなるほど低い値とされ、かつ前記凝縮熱交換器への湯水の入水温度が高くなるほど低い値とされるように、外気温度および前記入水温度のそれぞれの変化に応じて変更されるように構成されていることを特徴とする、ヒートポンプ装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のヒートポンプ装置を備えており、かつこのヒートポンプ装置によって給湯用の湯水加熱が可能とされていることを特徴とする、給湯装置。
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