JP2020190537A - 検査装置及び検査システム - Google Patents
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Abstract
Description
図1及び図2に示されるように、本発明の実施形態に係る検査装置1は、ベルトコンベア10、20、30、浮き上がり防止機構12、第一検査部21、第二検査部31、変位機構40、及び選別機構50を備えた装置である。この検査装置1は、ベルトコンベア10、20、30上を搬送される検査対象物Wの表裏両面に付されたラベルL1、L2を検査する。より具体的には、図2(a)に示されるように、検査対象物Wの一面側に付されているラベルL1を検査した後、図2(b)に示されるように、搬送路20a、30a上における検査対象物Wの向きを変位させ、ラベルL1が付されている面とは反対側の面に付されているラベルL2を検査する。いずれの検査においても、搬送過程において、搬送面10a、20a、30aに当接する面とは反対の上面にラベルL1、L2がくるようにし、上面にあらわれたラベルL1、L2を検査する。
ここではまず、本実施形態に係る検査装置1の検査対象たる検査対象物Wについて説明しておく。
検査対象物Wは、少なくとも表面と裏面の両面にラベルL1又はラベルL2が付されたものであり、特に当該ラベルL1又はラベルL2が付された表裏いずれかの面をベルトコンベア10、20、30の搬送面10a、20a、30aに当接させた状態でしか安定した姿勢を取ることができないものである。
本実施形態においては、検査対象物Wとして一定の厚みを有する平面視略円形状のおにぎり(厳密には、おにぎりの形状のとおりにポリプロピレンフィルム等の包装材で包装されている)を想定している。このようなおにぎりは、円形の面を表面又は裏面とし、当該表面又は裏面のいずれかを下面とすれば安定した姿勢を維持できる一方、周方向の面によって立たせると転がってしまい、ラベルL1、L2の検査を適切に行えない虞がある。
ただし、このことは、本実施形態に係る検査装置1が他の形状のもの、例えば平面視略三角形状のおにぎり等を検査対象とすることを妨げるものではなく、表面と裏面の両面にラベルL1又はラベルL2が付されたものであれば、検査装置1を当該ラベルL1、L2の検査に好適に用いることができる。
また、裏面に付されているラベルL2には、検査対象物Wたる商品の情報をコード化したバーコードやQRコード(登録商標)等のシンボルコードが表示されている。
なお、本実施形態において、検査対象物WにはラベルL1、L2が付されているが、ここで「付されている」とは、検査対象物Wを包装するフィルムにラベルが貼付されている例、フィルム等に直接印字されている例など、広く、検査対象物Wの表面又は裏面に可視的に情報が表示されている例を含むことを意味する。
ベルトコンベア10、20、30は、ラベルL1、L2が付された検査対象物Wの搬送路を構成すると共に、当該検査対象物Wを搬送する搬送手段である。
これらのベルトコンベア10、20、30は、一直線上に連設されており、それぞれ、モータの駆動を受けて回転する回転体、一定間隔で配設された一組の回転体に掛け渡された搬送ベルトなどによって構成され、一方向に検査対象物Wを搬送する。
このベルトコンベア10の搬送面10aは、他のベルトコンベア20、30の搬送面20a、30aに比して幅広に構成されており、下流側には、搬送方向に長さを有する集約部材11が搬送面の幅方向の両端に一つずつ設けられている。この集約部材11には、搬送方向に沿って回転するローラーが内側に設けられている。また、互いに向き合う一対の集約部材11同士の距離は、下流方向に向かって徐々に幅狭となり、下流端では検査対象物Wの幅と略等しくなっている。これにより、上流において搬送面10a上に無秩序に置かれていた検査対象物Wは、集約部材11によって一列に整列させられる。
なお、搬送ラインのレイアウト、またはベルトコンベア10の仕様によっては、集約部材11は片側のみでも検査対象物Wを一列に整列させることができる。
ここで、このようなベルトコンベア10、20の搬送速度の違いにより、複数の検査対象物Wの間の距離が適切な長さに保たれることを図3により説明する。なお、図3では説明の便宜のため、検査対象物Wを検査対象物W1と検査対象物W2に識別しているが、構成としてはいずれも同じ検査対象物Wである。
この浮き上がり防止機構12は図1及び図4に示されるように、軸棒121、支持部材122、及び複数の押え部材123によって構成されている。搬送面10aの幅方向の両端には、軸棒121を上方に支持する支持部材122が一つずつ立設している。軸棒121は、この一対の支持部材122により、搬送面10a、20aより十分高い位置において幅方向に掛け渡されるように支持されている。また、軸棒121は、押え部材123に形成されている貫通孔123aに貫挿され、貫通孔123aの内周面から押え部材123を支持している。押え部材123は、一定の厚みを有し、中心に貫通孔123aを備えた円盤状の部材である。この押え部材123は複数、幅方向に並設されており、各押え部材123は貫通孔123aに貫挿された軸棒121によってまとめて支持されている。
しかしながら、図4(b)に示されるように、ベルトコンベア10とベルトコンベア20が連設する箇所に浮き上がり防止機構12が設けられている結果、押え部材123の下方に検査対象物Wが搬送されてくると、押え部材123の下端と搬送面10a、20aとの距離が検査対象物Wの厚みと同じかそれよりも小さいことから、検査対象物Wは押え部材123によって搬送面10a、20aに押さえつけられ、これにより検査対象物Wが搬送面10a、20aから浮き上がらないようになっている。さらにこのとき、押え部材123が搬送面10a、20aと直交する向きに揺動自在であることから、押え部材123は検査対象物Wの厚みに応じて上方や水平方向に揺動し、検査対象物Wを押し潰すこともない。また、押え部材123は幅方向に複数、並設されていることから、各押え部材123が検査対象物Wの形状に応じて揺動し、押え部材123から検査対象物Wにかかる力は必要最小限にとどめられている。
ここで、前述のとおり検査対象物Wには平面視略円形状のおにぎりが想定されているところ、おにぎりの具材がその表面中央部分に盛られ、当該表面中央部分が膨らんでいることがある。このような検査対象物Wが搬送面30a上を搬送され、検査対象物Wの表面が搬送面30aに当接する場合でも、二本の搬送ベルト301、302の端部がその膨らみに応じて下方へ撓むため、検査対象物Wの膨らみが潰れることがない。また、二本の搬送ベルト301、302の撓みによって検査対象物Wの膨らみが吸収される結果、検査対象物Wの上面は搬送面30aに対して傾くことなく、第二検査部31は検査対象物Wの上面を向いているラベルL2を精度よく検査することができる。
第一検査部21は、ベルトコンベア20の下流に設けられており、検査対象物WのラベルL1を検査する。
この第一検査部21は少なくとも、検査対象物Wに付けられているラベルL1に表示されている図柄等を撮像するCCDカメラ等の撮像手段、検査対象物Wたる商品に関する商品情報を記憶した商品情報記憶手段、及び撮像手段によって撮像したラベルL1の表示内容と商品情報を照合してラベルL1の正否を判定する判定手段を有している。
第二検査部31は、ベルトコンベア30において、変位機構40と選別機構50の間に設けられており、検査対象物Wの裏面に付けられているラベルL2を検査する。
この第二検査部31は少なくとも、検査対象物Wに付されたラベルL2に表示されているシンボルコードを読み取るスキャナ等の読取手段、検査対象物Wたる商品に関する商品情報を記憶した商品情報記憶手段、及び読取手段によって読み取ったシンボルコードの内容と商品情報を照合してラベルL2の正否を判定する判定手段を有している。
なお、読取手段に代えて、CCDカメラ等の撮像手段を用いることもできる。これによってもラベルL2に表示されているシンボルコードを取得することができるし、ラベルL2にシンボルコード以外の文字情報等が表示されている場合には、撮像手段によってこれらの文字情報等を取得し、その成否を判定するように構成してもよい。
変位機構40は、検査対象物Wの向きを変位させる機構であり、特に本実施形態では検査対象物Wの表裏あるいは上下を反転させる機構である。これにより、検査対象物Wの表面又は裏面のうち、ベルトコンベア10、20の搬送面10a、20aに当接していた裏面に付されていたラベルL2を上に向け、当該ラベルL2を視認可能とする。
この変位機構40は図6及び図7に示されるように、消勢部材41、誘導板42、及び落下防止板43によって構成される。
また、消勢部材41は、直方体の幅広な面を、断面視三角形状に切り欠いた形状からなり、切り欠かれた部分は検査対象物Wが衝突する凹部を構成する。この凹部の形状は、本実施形態では幅方向の両端から中心に向かって窪む谷型形状からなるが、これに限らず、検査対象物Wの衝突する面に即した形状とするのが好適である。凹部をそのような形状とすることで、検査対象物Wが凹部に衝突した際に凹部から受ける力を分散させることができる。
誘導板42の下端は少なくとも、検査対象物Wの厚み分だけ搬送面30aよりも高い位置にあり、検査対象物Wは誘導板42の下端と搬送面30aの間を通り抜けることができる。なお、図6を参照して後述する通り、検査対象物Wの上下を確実に反転させるためには、搬送時における検査対象物Wの搬送方向の長さの半分よりも高く、また、その長さよりも低いことが好適である。
消勢部材41に衝突した検査対象物Wは、誘導板42の傾斜に沿って上流側へ滑り落ち、そのまま誘導板42の下端部から搬送面30a上へ落ちる。このとき、検査対象物Wは、搬送面10a、20a上を搬送されていた際の上流側の端部から搬送面30a上に落ちる。
これにより、ベルトコンベア10、20上にあった際には下面を構成していた検査対象物Wの裏面が上面を構成することになり、上面にあらわれたラベルL2を第二検査部31によって検査することができるようになる。
選別機構50は、ベルトコンベア30の下流、即ち検査装置1の最下流に設けられており、第一検査部21又は第二検査部31による検査結果に基づき、エラーと判定された検査対象物Wを搬送面30aから選別品保留ボックス60へ押し出し、搬送ラインから選別(排除)する。
この選別機構50は図8に示されるように、搬送面30aの外側に設けられ、押出部51、伸出部52、及び本体53を備える。
伸出部52は、本体53から出入自在に伸出する棒状の部材であり、その先端には押出部51が設けられている。
本体53は、伸出部52を搬送面30a上へ伸出可能に格納している。
これにより、検査の結果エラーとなった検査対象物Wが搬送ラインから選別(排除)される。なお、選別品保留ボックス60へ押し出された検査対象物Wは適宜、回収され、ラベルL1、L2の貼り替え(包装材の変更)、再検査、廃棄等が行われる。
なお、選別機構50は、エアジェット方式、フリッパ方式などでよく、必ずしも検査装置と一体でなくても良い。その場合は、信号送受信などで選別機構を動作させるとよい。
本実施形態に係る検査装置2は図9に示されるように、上述した第一の実施形態に係る検査装置1とは異なる変位機構70を備えている。
なお、本実施形態において、変位機構70以外の機構等は上述した第一の実施形態に係る検査装置1において対応する機構等と同様の構成からなる。
具体的に、変位機構70はベルトコンベア20の下流側の端部の下部に設けられており、支持軸72、誘導板711、一対の側面板712、背面板713、及び延出部714を備えている。
誘導板711の上流側には平板状の背面板713が立設し、また、誘導板711の幅方向には一対の平板状の側面板712が立設しているため、誘導板711上に保持された検査対象物Wは、上流側や幅方向に落下することにはないようになっている。一方、背面板713に対向する側である搬送方向下流側は開放されており、当該開放されている部分から検査対象物Wを下流のベルトコンベア30上へ送り出せるようになっている。
ここで、誘導部71は、支持軸72に巻回されたバネや、誘導板711の下部に設けられたバネ等、図示しない付勢手段によって上方に付勢されている。これにより、誘導板711上に検査対象物Wを保持した際には、誘導部71は検査対象物Wの重みに従って支持軸72周りに回転して下方へ沈むが、検査対象物Wがベルトコンベア30へ送り出され、誘導板711上から除かれると、バネ等の付勢手段からの付勢力を受けて上方へ戻る。
なお、本実施形態においては、検査対象物Wをベルトコンベア20の下流側の端部から落として、変位機構70へ案内するため、ベルトコンベア20の搬送速度はそれに相応する速度とするのが望ましい。
検査対象物Wが誘導部71に保持されると、誘導部71は支持軸72周りに回転して下方へ沈みこみ、図10(c)に示されるように誘導板711がベルトコンベア30側へ傾斜する。これに応じて、図10(d)に示されるように、誘導板711上の検査対象物Wはベルトコンベア30の搬送面30a上へ転がる。この際には、搬送面10a、20a上を搬送されていた際の上流側の端部が下流側に向きを変える。この一連の動きにより、検査対象物Wは搬送方向に対して前回りに半回転し、その上面と下面が反転する。
これにより、本実施形態においても、ベルトコンベア10、20にあった際には下面を構成していた検査対象物Wの裏面が、ベルトコンベア30上では上面を構成することになり、上面にあらわれたラベルL2を第二検査部31によって検査することができるようになる。
また、本実施系形態における変位には、第一検査部21や第二検査部31が設けられている位置やラベルL1、L2が付されている箇所によっては、検査対象物Wの向きの変位は上下の反転に限られず、検査対象物Wに付されているラベルL1、L2が第一検査部21、第二検査部31に向けるような変位を含み、かかる変位をもたらす機構を備えた装置あるいはシステムは本発明の範疇にある。
さらに、生産管理やHACCAPなど作業履歴を管理するデータとして外部装置へ出力することもできる。
10 ベルトコンベア
10a 搬送面
11 集約部材
12 浮き上がり防止機構
121 軸棒
122 支持部材
123 押え部材
123a 貫通孔
20 ベルトコンベア
20a 搬送面
21 第一検査部
22 センサ
23 落下防止板
30 ベルトコンベア
30a 搬送面
301 搬送ベルト
302 搬送ベルト
31 第二検査部
32 照明
40 反転機構
41 消勢部材
42 誘導板
43 落下防止板
50 選別機構
51 押出部
52 伸出部
53 本体
60 選別品保留ボックス
2 検査装置
70 反転機構
71 誘導部
711 誘導板
712 側面板
713 背面板
714 延出部
714a 貫通孔
72 支持軸
W 検査対象物
Claims (9)
- 検査対象物を搬送する搬送手段と、
搬送途中で前記検査対象物の第一の面と第二の面を変位させる変位機構と、
前記検査対象物を変位させる前と後において、前記検査対象物の前記第一の面と前記第二の面を検査する検査手段と、を有する、
ことを特徴とする検査装置。 - 前記変位機構は、前記検査対象物を搬送方向に対して半回転させることにより、前記検査対象物の前記第一の面と前記第二の面を変位させる、
請求項1記載の検査装置。 - 前記搬送手段は、搬送方向に沿って連設された、第一の搬送面を備えた上流側の第一の搬送手段と、第二の搬送面を備えた下流側の第二の搬送手段によって構成され、
前記検査手段は、前記第一の搬送面上において前記検査対象物を検査する第一の検査手段と、前記第二の搬送面上において前記検査対象物を検査する第二の検査手段によって構成され、
前記変位機構は、前記第一の搬送手段と前記第二の搬送手段が連設する箇所に設けられている、
請求項1または請求項2に記載の検査装置。 - 前記第一の検査手段又は前記第二の検査手段は、前記第一の搬送面又は前記第二の搬送面上において、前記被検査対象物の前記第一の面に付されたシンボルコードを検査する、
請求項3に記載の検査装置。 - 前記第一の検査手段又は前記第二の検査手段は、前記第一の搬送面又は前記第二の搬送面上において、前記検査対象物の前記第二の面に付された図柄を検査する、
請求項3または請求項4に記載の検査装置。 - 前記第一の搬送面の下流側の端部は、前記第二の搬送面の上流側の端部よりも高い位置にあり、
前記変位機構は、
前記第一の搬送面から落下する前記検査対象物を前記第二の搬送面上に誘導すると共に、上下を反転させる誘導手段、を有する、
請求項3乃至5いずれかの項に記載の検査装置。 - 前記変位機構は、
前記第一の搬送面の下流側の端部から搬送方向に沿って飛び出した前記検査対象物の勢いを吸収する消勢部材、をさらに有する、
請求項3乃至6いずれかの項に記載の検査装置。 - 前記検査手段による検査結果を出力する出力手段、をさらに有する、
請求項1乃至7いずれかの項に記載の検査装置。 - 検査対象物を搬送する処理と、
搬送途中で前記検査対象物の第一の面と第二の面を変位させる処理と、
前記検査対象物を変位させる前と後において、前記検査対象物の第一の面と第二の面を検査する処理と、を実行する、
ことを特徴とする検査システム。
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2019
- 2019-05-24 JP JP2019097522A patent/JP7348622B2/ja active Active
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