JP2020180019A - 改質された粘土鉱物 - Google Patents
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Abstract
Description
加工しない市販のセリサイトを粘土鉱物の参考例とした。参考例1のセリサイトは、ジャパンセリサイト製JS−A(結晶質シリカ含有量1.0%)であった。参考例2のセリサイトは、参考例1のセリサイト(ジャパンセリサイト製JS−A)のロット違いであり、結晶質シリカ含有量が0.7%であった。参考例3のセリサイトは、参考例1のセリサイトに結晶質シリカ(standard reference material 1878b respirable alpha quartz)を混合したものであり、混合粉体中の結晶質シリカ含有量が1.6%であった。
セリサイト(参考例1)100質量部と、融剤として炭酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬製)7質量部を卓上ブレンダーにて混合し、得られた粉体を卓上電気炉にて750℃で2時間焼成した。ここで得られた焼成物を水に分散させ、硫酸と硝酸をモル比で3:1となるように混合した混酸を用いてpHを1に調整し、80℃で2時間熟成することで酸洗浄した。その後、吸引ろ過・水洗を行い、得られたケーキを再度水に分散させ、水酸化ナトリウムを用いてpHを7に調整し、再度吸引ろ過した。そこで得られたケーキを乾燥することで実施例1のセリサイトを作製した。
酸洗浄に使用する酸を0.5%フッ酸水溶液に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2のセリサイトを作製した。
混合するセリサイトを参考例2のセリサイトに変更し、さらに炭酸ナトリウムの混合量を5質量部に減少させた以外は、実施例1と同様にして実施例3のセリサイトを作製した。
混合するセリサイトを参考例3に変更し、更に炭酸ナトリウムの混合量を10質量部に増加させた以外は、実施例1と同様にして実施例4のセリサイトを作製した。
混合条件をセリサイト(参考例1)100質量部と炭酸ナトリウム7質量部と水86質量部を混練する方法に変更し、酸洗浄時の熟成pHを2に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5のセリサイトを作製した。
焼成条件を700℃、3時間に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6のセリサイトを作製した。
酸洗浄時の熟成温度を20℃に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例7のセリサイトを作製した。
酸洗浄時の熟成温度を60℃に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例8のセリサイトを作製した。
混合する炭酸ナトリウム(7質量部)を水酸化カリウム(富士フイルム和光純薬製)3質量部に変更した以外は、実施例6と同様にして実施例9のセリサイトを作製した。
混合する炭酸ナトリウム(7質量部)を炭酸カリウム(富士フイルム和光純薬製)10質量部に変更した以外は、実施例6と同様にして実施例10のセリサイトを作製した。
酸洗浄時の酸を塩酸に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例11のセリサイトを作製した。
混合する炭酸ナトリウムを5質量部に減少させた以外は実施例1と同様にして比較例1のセリサイトを作製した。
セリサイト(参考例1)100質量部と炭酸ナトリウム11.1質量部と水88.8質量部を混練し、得られた混練物を卓上電気炉にて800℃で1時間焼成した。ここで得られた焼成物を10倍の体積量の水で洗浄し、吸引ろ過した。上記洗浄操作を更に2回繰り返した後に、塩酸中和を行い、ろ過・乾燥した。更に得られた粉末を水に分散させ、塩酸を用いてpHを2に調整し、20℃で2時間熟成した。その後、ろ過・乾燥を行い、比較例2のセリサイトを作製した。
セリサイト(参考例1)100質量部と炭酸ナトリウム11.1質量部と水88.8質量部を混練し、得られた混練物を卓上電気炉にて800℃で1時間焼成した。得られた焼成物を実施例1と同様の洗浄処理を行い、比較例3のセリサイトを作製した。
得られた参考例、実施例、および、比較例のセリサイト(粘土鉱物)の結晶質シリカの含有量を測定した。Philips社製XRD装置「X’pert−PRO」を用い、CuのKα線で、実施例及び比較例で得られたセリサイト中の結晶質シリカのピーク強度(セリサイトの回折ピークによる妨害を受けない2θ=50.1°〜50.3°付近における回折ピーク)を測定した。そのピーク強度から、予め作製した検量線を用いて、結晶質シリカの含有率を測定した。検量線は結晶質シリカを含まない、かつ、2θ=50.1°〜50.3°付近に回折ピークを有さないセリサイト(三信鉱工製セリサイトFSE)に、標準試料(standard reference material 1878b respirable alpha quartz)を均一に混合して作製した試料を用いて作製した。また、ピーク強度は回折パターンにおけるピークの存在しない点を結んだ線をベースラインとして、各ピークのピークトップから引いた垂線におけるピークトップからベースラインと交わる点までの線分の長さを各ピークの強度とした。図1に実施例1、参考例1、比較例1のX線回折パターンを示す。
得られた参考例、実施例、および、比較例のセリサイト(粘土鉱物)の平均摩擦係数を測定した。平均摩擦係数は、カトーテック株式会社製摩擦感テスターKES−SEを用いて、測定条件を基盤:人工皮革、塗布量:2.0mg/cm2、荷重:50g、速さ:1.0mm/secとして測定された。
得られた参考例、実施例、および、比較例のセリサイト(粘土鉱物)の平均粒子径を測定した。平均粒子径は、レーザー回折光散乱法による粒度測定に基づく値であり、粒度分布測定機としては「マイクロトラックHRA」(マイクロトラック・ベル社製)にて、溶媒にはメタノールを用い、1分間超音波分散させて測定した。
Claims (9)
- 平均摩擦係数が0.5以下であり、結晶質シリカを実質的に含有しない、改質された粘土鉱物。
- CuKα放射線を用いて測定される粉末X線回折パターンにおいて、2θ=50.1°〜50.3°の位置に実質的にピークが観測されない、請求項1に記載の改質された粘土鉱物。
- 平均粒子径が10μm以上である、請求項1又は請求項2に記載の改質された粘土鉱物。
- 前記粘土鉱物は、天然の雲母である、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の改質された粘土鉱物。
- 前記雲母は絹雲母である、請求項4に記載の改質された粘土鉱物。
- 粘土鉱物と融剤とを混合して混合物を得る混合工程と、
前記混合物を焼成して焼成物を得る焼成工程と、
前記焼成物を酸で洗浄する洗浄工程とを含み、
前記混合物において、前記粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部]に対する融剤の量(mol/g)は、0.047<{(前記融剤[mol])/(前記粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部])}<0.105である、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の改質された粘土鉱物の製造方法。 - 前記融剤は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、および、水酸化カリウムの少なくとも1つである、請求項6に記載の製造方法。
- 前記酸は、フッ酸又は硫酸と硝酸とを混合した混酸である、請求項6又は請求項7に記載の製造方法。
- 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の改質された粘土鉱物を含む、化粧料。
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