JP2020180019A - 改質された粘土鉱物 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘土鉱物の表面の粗面化を抑え、かつ、結晶質シリカが実質的に完全に除去された改質粘土鉱物を提供する。【解決手段】本発明に従った改質された粘土鉱物は、平均摩擦係数が0.5以下であり、結晶質シリカを実質的に含有しない。また、本発明に従った改質された粘土鉱物の製造方法は、粘土鉱物と融剤とを混合して混合物を得る混合工程と、混合物を焼成して焼成物を得る焼成工程と、焼成物を酸で洗浄する洗浄工程とを含む。混合物において、粘土鉱物中の結晶質シリカの量に対する融剤の量(mol/g)は、0.047<{(融剤[mol])/(粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部])}<0.105である。【選択図】なし

Description

本発明は、天然の粘土鉱物を改質して得られる改質粘土鉱物に関する。
従来、絹雲母(セリサイト)等の雲母、タルク、カオリナイト、モンモリロナイト等のような粘土鉱物は、化粧料を初め様々な用途に用いられている。しかし、天然の粘土鉱物は結晶質シリカや非晶質シリカを含み、焼成工程の間に非晶質シリカもクリストバライト形態の結晶質シリカに変化することがある。結晶質シリカは、化粧料等に使用する際に安全性の上で課題のある場合があるため、粘土鉱物から除去される必要があった。
例えば天然のセリサイトには、結晶質シリカを含有しないものがある。しかし、結晶質シリカ非含有の天然セリサイトは、世界的にも珍しく、資源として枯渇しつつある。
そこで、例えば特公平5−68407号公報(特許文献1)には、クリストバライトを含む粘土鉱物に、有機カチオン性化合物およびアルカリを作用させ、クリストバライトとアルカリとが選択的に反応してクリストバライトを可溶性のケイ酸アルカリに転化させ、ケイ酸アルカリと有機スメクタイトとの分離を行って、粘土鉱物中のクリストバライトの結晶構造を実質的に消失させることが記載されている。
また、特開2009−084132号公報(特許文献2)には、粘土鉱物の表面領域を改質するため、粘土鉱物粉末とアルカリ剤を混合状態として加熱して粘土鉱物粉末の表面領域を多孔性のゲル化領域に改質する方法が記載されている。
また、特表2016−514667号公報(特許文献3)には、明るい白色の外観と高い透過率を有し、クリストバライト含有率が低い珪藻土製品の製造方法として、珪藻土鉱石を粉砕して珪藻土粉砕物を製造し、珪藻土粉砕物を焼成して焼成珪藻土を製造し、焼成珪藻土を水酸化カリウムと混合して加熱する工程を含む方法が記載されている。
特公平5−68407号公報 特開2009−084132号公報 特表2016−514667号公報
しかしながら、特公平5−68407号公報(特許文献1)に記載の方法では、粘土鉱物中のクリストバライトの結晶構造を実質的に消失させることができても、得られる粘土鉱物の感触は滑らかではない。
また、特開2009−084132号公報(特許文献2)に記載の方法では、表面を改質することはできても、結晶質シリカの除去と、改質された粘土鉱物の感触の滑らかさは十分ではない。
また、特表2016−514667号公報(特許文献3)に記載の方法でも、クリストバライト含有率が低い珪藻土製品を得ることはできても、クリストバライトを実質的に完全に除去することはできていない。
そこで、本発明の目的は、粘土鉱物の表面の粗面化を抑え、かつ、結晶質シリカが実質的に完全に除去された改質粘土鉱物を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、粘土鉱物をアルカリ剤等の融剤で処理する際に、粘土鉱物の表面が粗面化するが、粘土鉱物中の結晶質シリカの量に対する融剤の量を特定の範囲にすることによって、結晶質シリカの除去と、滑らかで良好な感触とを両立させた粘土鉱物を得ることができることを見い出した。
本発明に従った改質された粘土鉱物は、平均摩擦係数が0.5以下であり、結晶質シリカを実質的に含有しない。
本発明に従った改質された粘土鉱物においては、CuKα放射線を用いて測定される粉末X線回折パターンにおいて、2θ=50.1°〜50.3°の位置に実質的にピークが観測されないことが好ましい。
本発明に従った改質された粘土鉱物においては、平均粒子径が10μm以上であることが好ましい。
本発明に従った改質された粘土鉱物においては、粘土鉱物は、天然の雲母であることが好ましい。
本発明に従った改質された粘土鉱物においては、雲母は絹雲母であることが好ましい。
本発明に従った改質された粘土鉱物の製造方法は、粘土鉱物と融剤とを混合して混合物を得る混合工程と、混合物を焼成して焼成物を得る焼成工程と、焼成物を酸で洗浄する洗浄工程とを含む。混合物において、粘土鉱物中の結晶質シリカに対する融剤の量(mol/g)は、0.047<{(融剤[mol])/(粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部])}<0.105である。
本発明に従った製造方法においては、融剤は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、および、水酸化カリウムの少なくとも1つであることが好ましい。
本発明に従った製造方法においては、酸は、フッ酸や硫酸と硝酸とを混合した混酸であることが好ましい。
本発明に従った化粧料は、上記のいずれかに記載の改質された粘土鉱物を含む。
本発明に従えば、粘土鉱物の表面の粗面化を抑え、かつ、結晶質シリカが実質的に完全に除去された改質粘土鉱物を提供することができる。
(A)参考例1、(B)比較例1、(C)実施例1の粉末X線回折パターンを示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
本発明に従った改質された粘土鉱物は、粘土鉱物と融剤とを混合して混合物を得る混合工程と、混合物を焼成して焼成物を得る焼成工程と、焼成物を酸で洗浄する洗浄工程とを含む製造方法によって製造される。
混合工程では、粘土鉱物として、好ましくは天然の雲母が用いられ、より好ましくは絹雲母が用いられる。
融剤は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、および、水酸化カリウムの少なくとも1つであることが好ましい。融剤は、より好ましくは、炭酸ナトリウムである。
混合物において、粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部]に対する融剤の量[mol/g]は、0.047<{(融剤[mol])/(粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部])}<0.105であり、好ましくは0.050<{(融剤[mol])/(粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部])}<0.100であり、より好ましくは0.054≦{(融剤[mol])/(粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部])}≦0.072である。
粘土鉱物と融剤の混合は、乾式で行われてもよいし、水混錬されてもよい。
焼成工程では、混合物が加熱されて焼成される。焼成温度は、限定ではなく、700℃〜750℃であることが好ましい。焼成時間は、限定ではなく、2時間〜3時間が好ましい。
洗浄工程では、焼成物が酸で洗浄される。酸は、塩酸やフッ酸、硫酸と硝酸との混酸を用いることができるが、フッ酸又は硫酸と硝酸との混酸が好ましい。混酸の混合比は、限定ではなく、硫酸[mol]:硝酸[mol]=1:3〜3:1のものなどが使用できる。洗浄温度は、限定ではなく、20〜80℃であることが好ましい。
このような製造方法で得られる、本発明に従った改質された粘土鉱物は、平均摩擦係数が0.5以下であり、結晶質シリカを実質的に含有しない。
本明細書において、平均摩擦係数は、カトーテック株式会社製摩擦感テスターKES−SEを用いて、測定条件を基盤:人工皮革、塗布量:2.0mg/cm、荷重:50g、速さ:1.0mm/secとして測定される平均摩擦係数を意味する。
結晶質シリカを実質的に含有しないことは、CuKα放射線を用いて測定される粉末X線回折パターンにおいて、2θ=50.1°〜50.3°の位置に実質的にピークが観測されないことによって確認される。結晶質シリカの含有量は、測定された粉末X線回折パターンの2θ=50.1°〜50.3°の位置のピーク強度から計算される。
また、本発明に従った改質された粘土鉱物においては、平均粒子径が10μm以上であることが好ましい。平均粒子径は、レーザー回折光散乱法による粒度測定に基づく値であり、粒度分布測定機としては「マイクロトラックHRA」(マイクロトラック・ベル社製)にて、溶媒にメタノールを用い、1分間超音波分散させることによって測定される。改質された粘土鉱物を化粧料として用いる場合、平均粒子径が大きい方がより滑らかな感触になる。しかし、例えば天然の結晶質シリカ非含有のセリサイトは、平均粒子径が10μmよりも小さく、天然のセリサイトで平均粒子径が10μmよりも大きなものは結晶質シリカが除去されていないという問題があった。そこで、本発明に従った改質された粘土鉱物においては、平均粒子径を10μm以上にすることで、より感触の滑らかな粘土鉱物を提供することができる。
本発明に従った改質された粘土鉱物は、様々な用途に用いられる。例えば、化粧料として用いられる。
本発明を要約すると以下の通りである。
(1)本発明に従った改質された粘土鉱物は、平均摩擦係数が0.5以下であり、結晶質シリカを実質的に含有しない。
(2)本発明に従った改質された粘土鉱物においては、CuKα放射線を用いて測定される粉末X線回折パターンにおいて、2θ=50.1°〜50.3°の位置に実質的にピークが観測されないことが好ましい。
(3)本発明に従った改質された粘土鉱物においては、平均粒子径が10μm以上であることが好ましい。
(4)本発明に従った改質された粘土鉱物においては、粘土鉱物は、天然の雲母であることが好ましい。
(5)本発明に従った改質された粘土鉱物においては、雲母は絹雲母であることが好ましい。
(6)本発明に従った改質された粘土鉱物の製造方法は、粘土鉱物と融剤とを混合して混合物を得る混合工程と、混合物を焼成して焼成物を得る焼成工程と、焼成物を酸で洗浄する洗浄工程とを含む。混合物において、粘土鉱物中の結晶質シリカに対する融剤の量(mol/g)は、0.047<{(融剤[mol])/(粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部])}<0.105である。
(7)本発明に従った製造方法においては、融剤は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、および、水酸化カリウムの少なくとも1つであることが好ましい。
(8)本発明に従った製造方法においては、酸は、フッ酸又は硫酸と硝酸とを混合した混酸であることが好ましい。
(9)本発明に従った化粧料は、上記のいずれかに記載の改質された粘土鉱物を含む。
本発明に従えば、粘土鉱物の表面の粗面化を抑え、かつ、結晶質シリカが実質的に完全に除去された改質粘土鉱物を提供することができる。
(参考例1〜3)
加工しない市販のセリサイトを粘土鉱物の参考例とした。参考例1のセリサイトは、ジャパンセリサイト製JS−A(結晶質シリカ含有量1.0%)であった。参考例2のセリサイトは、参考例1のセリサイト(ジャパンセリサイト製JS−A)のロット違いであり、結晶質シリカ含有量が0.7%であった。参考例3のセリサイトは、参考例1のセリサイトに結晶質シリカ(standard reference material 1878b respirable alpha quartz)を混合したものであり、混合粉体中の結晶質シリカ含有量が1.6%であった。
(実施例1)
セリサイト(参考例1)100質量部と、融剤として炭酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬製)7質量部を卓上ブレンダーにて混合し、得られた粉体を卓上電気炉にて750℃で2時間焼成した。ここで得られた焼成物を水に分散させ、硫酸と硝酸をモル比で3:1となるように混合した混酸を用いてpHを1に調整し、80℃で2時間熟成することで酸洗浄した。その後、吸引ろ過・水洗を行い、得られたケーキを再度水に分散させ、水酸化ナトリウムを用いてpHを7に調整し、再度吸引ろ過した。そこで得られたケーキを乾燥することで実施例1のセリサイトを作製した。
(実施例2)
酸洗浄に使用する酸を0.5%フッ酸水溶液に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2のセリサイトを作製した。
(実施例3)
混合するセリサイトを参考例2のセリサイトに変更し、さらに炭酸ナトリウムの混合量を5質量部に減少させた以外は、実施例1と同様にして実施例3のセリサイトを作製した。
(実施例4)
混合するセリサイトを参考例3に変更し、更に炭酸ナトリウムの混合量を10質量部に増加させた以外は、実施例1と同様にして実施例4のセリサイトを作製した。
(実施例5)
混合条件をセリサイト(参考例1)100質量部と炭酸ナトリウム7質量部と水86質量部を混練する方法に変更し、酸洗浄時の熟成pHを2に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5のセリサイトを作製した。
(実施例6)
焼成条件を700℃、3時間に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6のセリサイトを作製した。
(実施例7)
酸洗浄時の熟成温度を20℃に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例7のセリサイトを作製した。
(実施例8)
酸洗浄時の熟成温度を60℃に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例8のセリサイトを作製した。
(実施例9)
混合する炭酸ナトリウム(7質量部)を水酸化カリウム(富士フイルム和光純薬製)3質量部に変更した以外は、実施例6と同様にして実施例9のセリサイトを作製した。
(実施例10)
混合する炭酸ナトリウム(7質量部)を炭酸カリウム(富士フイルム和光純薬製)10質量部に変更した以外は、実施例6と同様にして実施例10のセリサイトを作製した。
(実施例11)
酸洗浄時の酸を塩酸に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例11のセリサイトを作製した。
(比較例1)
混合する炭酸ナトリウムを5質量部に減少させた以外は実施例1と同様にして比較例1のセリサイトを作製した。
(比較例2)
セリサイト(参考例1)100質量部と炭酸ナトリウム11.1質量部と水88.8質量部を混練し、得られた混練物を卓上電気炉にて800℃で1時間焼成した。ここで得られた焼成物を10倍の体積量の水で洗浄し、吸引ろ過した。上記洗浄操作を更に2回繰り返した後に、塩酸中和を行い、ろ過・乾燥した。更に得られた粉末を水に分散させ、塩酸を用いてpHを2に調整し、20℃で2時間熟成した。その後、ろ過・乾燥を行い、比較例2のセリサイトを作製した。
(比較例3)
セリサイト(参考例1)100質量部と炭酸ナトリウム11.1質量部と水88.8質量部を混練し、得られた混練物を卓上電気炉にて800℃で1時間焼成した。得られた焼成物を実施例1と同様の洗浄処理を行い、比較例3のセリサイトを作製した。
各参考例、実施例、および、比較例のセリサイト(粘土鉱物)の粘土鉱物中の結晶質シリカ100質量部に対する融剤の量(質量部)を表1に示す。
Figure 2020180019
(結晶質シリカの含有量)
得られた参考例、実施例、および、比較例のセリサイト(粘土鉱物)の結晶質シリカの含有量を測定した。Philips社製XRD装置「X’pert−PRO」を用い、CuのKα線で、実施例及び比較例で得られたセリサイト中の結晶質シリカのピーク強度(セリサイトの回折ピークによる妨害を受けない2θ=50.1°〜50.3°付近における回折ピーク)を測定した。そのピーク強度から、予め作製した検量線を用いて、結晶質シリカの含有率を測定した。検量線は結晶質シリカを含まない、かつ、2θ=50.1°〜50.3°付近に回折ピークを有さないセリサイト(三信鉱工製セリサイトFSE)に、標準試料(standard reference material 1878b respirable alpha quartz)を均一に混合して作製した試料を用いて作製した。また、ピーク強度は回折パターンにおけるピークの存在しない点を結んだ線をベースラインとして、各ピークのピークトップから引いた垂線におけるピークトップからベースラインと交わる点までの線分の長さを各ピークの強度とした。図1に実施例1、参考例1、比較例1のX線回折パターンを示す。
(平均摩擦係数)
得られた参考例、実施例、および、比較例のセリサイト(粘土鉱物)の平均摩擦係数を測定した。平均摩擦係数は、カトーテック株式会社製摩擦感テスターKES−SEを用いて、測定条件を基盤:人工皮革、塗布量:2.0mg/cm、荷重:50g、速さ:1.0mm/secとして測定された。
(平均粒子径)
得られた参考例、実施例、および、比較例のセリサイト(粘土鉱物)の平均粒子径を測定した。平均粒子径は、レーザー回折光散乱法による粒度測定に基づく値であり、粒度分布測定機としては「マイクロトラックHRA」(マイクロトラック・ベル社製)にて、溶媒にはメタノールを用い、1分間超音波分散させて測定した。
結果を表2に示す。
Figure 2020180019
表2に示すように、実施例1〜11のセリサイトは、結晶質シリカを実質的に含まず、かつ、表面の平均摩擦係数が0.5以下であった。比較例1では、粘土鉱物中の結晶質シリカに対する融剤の量が0.047mol/gであり、結晶質シリカを十分に除去することができなかった。一方、比較例2,3では、粘土鉱物中の結晶質シリカに対する融剤の量が0.105mol/gであり、結晶質シリカを実質的に完全に除去することはできたが、平均摩擦係数が0.5を超えており、表面が粗面化されていることがわかる。このように、本発明に従えば、粘土鉱物の表面の粗面化を抑え、かつ、結晶質シリカが実質的に完全に除去された改質粘土鉱物を提供することができる。
以上に開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態と実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。

Claims (9)

  1. 平均摩擦係数が0.5以下であり、結晶質シリカを実質的に含有しない、改質された粘土鉱物。
  2. CuKα放射線を用いて測定される粉末X線回折パターンにおいて、2θ=50.1°〜50.3°の位置に実質的にピークが観測されない、請求項1に記載の改質された粘土鉱物。
  3. 平均粒子径が10μm以上である、請求項1又は請求項2に記載の改質された粘土鉱物。
  4. 前記粘土鉱物は、天然の雲母である、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の改質された粘土鉱物。
  5. 前記雲母は絹雲母である、請求項4に記載の改質された粘土鉱物。
  6. 粘土鉱物と融剤とを混合して混合物を得る混合工程と、
    前記混合物を焼成して焼成物を得る焼成工程と、
    前記焼成物を酸で洗浄する洗浄工程とを含み、
    前記混合物において、前記粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部]に対する融剤の量(mol/g)は、0.047<{(前記融剤[mol])/(前記粘土鉱物中の結晶質シリカ[質量部])}<0.105である、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の改質された粘土鉱物の製造方法。
  7. 前記融剤は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、および、水酸化カリウムの少なくとも1つである、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記酸は、フッ酸又は硫酸と硝酸とを混合した混酸である、請求項6又は請求項7に記載の製造方法。
  9. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の改質された粘土鉱物を含む、化粧料。
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