JP2020179967A - 調速機ロープ移動装置及びエレベーター - Google Patents
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Abstract
【課題】乗りかごの通常運転時において、調速機ロープを移動させるアーム部材が昇降路内に配置された部材に引っ掛かることを防ぐことができる調速機ロープ移動装置及びエレベーターを提供することにある。【解決手段】調速機ロープ移動装置10は、ハンドル部11と、回動機構14A、14Bと、アーム部材13A、13Bと、伝達機構12とを備えている。回動機構14A、14Bは、乗りかご120の上面部120a及び下面部120bに設置されている。アーム部材13A、13Bは、回動機構14A、14Bにより回動し、調速機ロープ190を移動させる。伝達機構12は、側面部120cに設けられ、駆動力を回動機構14A、14Bに伝達させる。また、アーム部材13A、13Bは、通常運転時において、上面部120a及び下面部120bの水平投影面内に配置される。【選択図】図2
Description
本発明は、調速機ロープを移動させる調速機ロープ移動装置及びこの調速機ロープ移動装置を備えたエレベーターに関するものである。
一般的に、非常時に乗りかご内の乗客を救出するための救出口が、乗りかごの側面部に設けられている。また、ロープ式のエレベーターは、乗りかご又は釣合おもりの速度を検出するために用いられる調速機ロープを有している。この調速機ロープは、乗りかごの側面部の近傍に延在している。そのため、救出口を用いて乗客の救出を行い際は、乗りかごの近傍に配置された調速機ロープを移動させることが求められている。
調速機ロープを移動させる技術としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、かごの救出口を開閉する救出口扉と、通常運転時は救出口に向かい合っている調速機ロープに対し、救出時に調速機ロープと当接し調速機ロープを救出口から隔てられた位置へと移動させる隔て部とを備えた技術が記載されている。そして、特許文献1には、隔て部は、通常運転位置と救出時位置との間を移動可能に設けられており、救出口扉を開けるための駆動力が隔て部に伝達されることで、救出口扉の開動作に連動して通常運転位置から救出時位置へと移動することが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、通常運転位置において隔て部や、この隔て部を移動させる機構が乗りかごの側面部から外側に張り出して配置されている。そのため、特許文献1に記載された技術では、乗りかごの通常運転時に、隔て部やこの隔て部を移動させる機構が、昇降路内に配置された部材に引っ掛かるおそれがあった。
本目的は、上記の問題点を考慮し、乗りかごの通常運転時において、調速機ロープを移動させるアーム部材が昇降路内に配置された部材に引っ掛かることを防ぐことができる調速機ロープ移動装置及びエレベーターを提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、調速機ロープ移動装置は、乗りかごの側面部に救出口が設けられたエレベーターの調速機ロープを救出口と対向しない位置に移動させる調速機ロープ移動装置である。
調速機ロープ移動装置は、側面部に配置されたハンドル部と、回動機構と、アーム部材と、伝達機構とを備えている。回動機構は、乗りかごの上面部及び下面部に設置されている。アーム部材は、回動機構により水平方向と平行に回動し、調速機ロープを移動させる。伝達機構は、側面部に設けられ、ハンドル部を操作したことにより生じる駆動力を回動機構に伝達させる。また、アーム部材は、乗りかごの通常運転時において、上面部及び下面部の水平投影面内に配置される。
調速機ロープ移動装置は、側面部に配置されたハンドル部と、回動機構と、アーム部材と、伝達機構とを備えている。回動機構は、乗りかごの上面部及び下面部に設置されている。アーム部材は、回動機構により水平方向と平行に回動し、調速機ロープを移動させる。伝達機構は、側面部に設けられ、ハンドル部を操作したことにより生じる駆動力を回動機構に伝達させる。また、アーム部材は、乗りかごの通常運転時において、上面部及び下面部の水平投影面内に配置される。
また、エレベーターは、昇降路内を昇降移動し、かつ側面部に救出口が設けられた乗りかごと、乗りかごに接続されて昇降路内に配置された調速機ロープと、を備えたエレベーターである。そして、エレベーターは、乗りかごに設けられ、調速機ロープを移動させる調速機ロープ移動装置を備えている。また、調速機ロープ移動装置としては、上述した調速機ロープ移動装置が用いられる。
上記構成の調速機ロープ移動装置及びエレベーターによれば、乗りかごの通常運転時において、アーム部材が昇降路内に配置された部材に引っ掛かることを防ぐことができる。
以下、実施の形態例にかかる調速機ロープ移動装置及びエレベーターについて、図1〜図6を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.実施の形態例
1−1.エレベーターの構成例
まず、実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるエレベーターの構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本例のエレベーターが設置された昇降路を示す平面図である。
1−1.エレベーターの構成例
まず、実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるエレベーターの構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本例のエレベーターが設置された昇降路を示す平面図である。
図1に示す例では、建築構造物内に形成された昇降路100に、2台のエレベーター1が配置されている。なお、配置されるエレベーター1の数は、2台に限定されるものではなく、3台あるいは4台以上のエレベーター1を昇降路100内に併設してもよい。
エレベーター1は、乗りかご120と、この乗りかご120と不図示の主ロープを介して連結される釣合おもり140と、不図示の巻上機と、を備えている。乗りかご120の両側には、スライダ124が設けられている。そして、乗りかご120は、乗りかご120の両側に立設するガイドレール150にスライダ124を介して摺動可能に支持される。
乗りかご120には、通常時に人や物が出入りする出入り口が設けられている。この出入り口には、ドアユニット121が開閉可能に設置されている。乗りかご120の側面部のうち隣接するエレベーターの乗りかごと対向する側面部120cには、非常用の救出口122が形成されている。救出口122は、側面部120cにおいて乗りかご120の吊り芯位置に設けられた立て枠127(図2参照)よりもドアユニット121側とは反対側に配置されている。
この救出口122には、救出用扉125が開閉可能に設置されている。救出口122は、隣接する乗りかご1の救出口122と対向する位置に形成されている。そして、非常時には、救出用扉125が開放され、隣接する2つの乗りかご120、120の救出口122、122に渡し板60が設置される。この渡し板60により、隣接する2つの乗りかご120、120を移動することができる。
なお、エレベーター1は、乗りかご120の速度を検出する不図示の調速機を備えている。調速機には、乗りかご120に接続されて、乗りかご120と共に移動する調速機ロープ190が巻き付けられている。調速機ロープ190は、昇降路100に沿って延在している。また、調速機ロープ190は、昇降路100内において隣接する2つの乗りかご120の間に配置されている。救出用扉125を開放し、渡し板60を設置するためには、調速機ロープ190を移動させる必要がある。そして、本例のエレベーター1の乗りかご120には、調速機ロープ190を救出口122と対向しない位置に移動させる調速機ロープ移動装置10(図2参照)が設けられている。
1−2.調速機ロープ移動装置の構成例
次に、図2〜5を参照して調速機ロープ移動装置10の構成について説明する。
図2は、乗りかご120を示す側面図である。図3は、
次に、図2〜5を参照して調速機ロープ移動装置10の構成について説明する。
図2は、乗りかご120を示す側面図である。図3は、
図2に示すように、乗りかご120には、調速機ロープ移動装置10が設けられている。調速機ロープ移動装置10は、作業者が操作を行うハンドル部11と、伝達機構12と、2つの回動機構14A、14Bと、2つのアーム部材13A、13Bとを備えている。
ハンドル部11は、乗りかご120の側面部120cに配置されている。また、ハンドル部11は、立て枠127よりも救出用扉125とは反対側、すなわちドアユニット121側に配置されている。ハンドル部11には、伝達機構12が接続されている。
図3は、調速機ロープ移動装置10の伝達機構12を示す正面図である。
図3に示すように、伝達機構12は、2つの第1リンク部材21A、21Bと、2つの第2リンク部材22A、22Bと、2つのスライド部材23A、23Bを有している。また、伝達機構12は、2つのガイド部材24A、24Bと、2つの第1回動軸26と、2つの第2回動軸27を有している。
図3に示すように、伝達機構12は、2つの第1リンク部材21A、21Bと、2つの第2リンク部材22A、22Bと、2つのスライド部材23A、23Bを有している。また、伝達機構12は、2つのガイド部材24A、24Bと、2つの第1回動軸26と、2つの第2回動軸27を有している。
第1リンク部材21A、21B及び第2リンク部材22A、22Bは、略平板状の部材により形成されている。第1リンク部材21A、21Bの一端部は、ハンドル部11に接続されている。そして、ハンドル部11を操作することで、第1リンク部材21A、21Bの一端部はハンドル部11を中心に回動する。
図2に示すように、第1リンク部材21A、21Bは、乗りかご120の側面部120cと立て枠127の間を通過し、ハンドル部11から救出用扉125側に向けて延在している。また、2つの第1リンク部材21A、21Bのうち一方の第1上部リンク部材21Aは、その他端部が水平方向に対して上下方向の上方に向けて傾斜している。そして、2つの第1リンク部材21A、21Bのうち他方の第1下部リンク部材21Bは、その他端部が水平方向に対して上下方向の下方に向けて傾斜している。
第1上部リンク部材21Aの他端部には、第2上部リンク部材22Aが第1回動軸26を介して回動可能に連結されている。第2上部リンク部材22Aは、第1上部リンク部材21Aの他端部から上下方向の上方、すなわち乗りかご120の上面部120aに向けて延在している。
また、第1下部リンク部材21Bの他端部には、第2下部リンク部材22Bが第1回動軸26を介して回動可能に連結されている。第2下部リンク部材22Bは、第1下部リンク部材21Bの他端部から上下方向の下方、すなわち乗りかご120の下面部120bに向けて延在している。
また、第1リンク部材21A、21B及び第2リンク部材22A、22Bは、乗りかご120の側面部120cに這わせて配置されている。そして、第1リンク部材21A、21B及び第2リンク部材22A、22Bは、乗りかご120に設けられた立て枠127の内側、すなわち側面部120c側に配置されている。さらに、第1リンク部材21A、21B及び第2リンク部材22A、22Bを略平板状の部材により形成することで、側面部120cからの突出量を小さく抑えている。これにより、伝達機構12における乗りかご120から昇降路100側への張り出し量を軽減することができ、伝達機構12が昇降路100内に配置された他の部材に引っ掛かることを防ぐことができる。
第2上部リンク部材22Aにおける第1上部リンク部材21Aに連結された一端部とは反対側の他端部には、上部スライド部材23Aが第2回動軸27を介して連結されている。同様に、第2下部リンク部材22Bにおける第1下部リンク部材21Bに連結された一端部とは反対側の他端部には、下部スライド部材23Bが第2回動軸27を介して連結されている。上部スライド部材23A及び下部スライド部材23Bは、略平板状に形成されている。
上部スライド部材23Aは、側面部120cの上面部120a側に設けられた上部ガイド部材24Aに移動可能に支持されている。上部ガイド部材24Aとしては、例えば、一対の平板状のガイドレールと、複数のガイドローラにより構成されている。そして、上部ガイド部材24Aは、上部スライド部材23Aを複数のガイドローラ及びガイドレールにより挟持する。これにより、上部スライド部材23Aは、上部ガイド部材24Aによって上部スライド部材23Aの長手方向に沿って直線的に移動可能に支持される。また、上部スライド部材23Aは、長手方向以外への移動が上部ガイド部材24Aにより規制されている。
上部スライド部材23Aにおける第2上部リンク部材22Aに連結された一端部とは反対側の他端部は、乗りかご120の上面部120aよりも上下方向の上方に向けて突出している。上部スライド部材23Aの他端部は、鋸歯状に形成されている。そして、上部スライド部材23Aの他端部には、ラック23aが形成されている。ラック23aが。ラック23aは、後述する上部回動機構14Aの第1歯車32と歯合する。
また、下部スライド部材23Bは、側面部120cの下面部120b側に設けられた下部ガイド部材24Bに移動可能に支持されている。下部ガイド部材24Bの構成は、上部ガイド部材24Aの構成と同様であるため、その説明は省略する。
下部スライド部材23Bにおける第2下部リンク部材22Bに連結された一端部とは反対側の他端部は、乗りかご120の下面部120bよりも上下方向の下方に向けて突出している。下部スライド部材23Bの他端部は、鋸歯状に形成されている。そしれ、下部スライド部材23Bの他端部には、ラック23aが形成されている。ラック23aは、後述する下部回動機構14Bの第1歯車32と歯合する。
図2に示すように、上部回動機構14Aは、乗りかご120の上面部120aに設置され、下部回動機構14Bは、乗りかご120の下面部120bに設置されている。
次に、図4及び図5を参照して回動機構14A、14Bについて説明する。なお、上部回動機構14Aと下部回動機構14Bは、同一の構成を有しているため、ここでは上部回動機構14Aについて説明する。
図4及び図5は、上部回動機構14Aを示す図である。
図4及び図5は、上部回動機構14Aを示す図である。
図4及び図5に示すように、上部回動機構14Aは、第1軸部31と、第2軸部36と、第1歯車32と、第2歯車33と、第3歯車35と、支持棒34とを有している。第1軸部31は、上面部120aに設けられた軸受け部37に回動可能に支持されている。第1軸部31の一端部は、上面部120aから側面部120cよりも外側に向けて突出しており、第1軸部31の他端部は、上面部120a上に配置されている。
第1軸部31の一端部には、第1歯車32が設けられ、第1軸部31の他端部には、第2歯車33が設けられている。第1歯車32は、上部スライド部材23Aに設けたラック23aと歯合する。なお、下部回動機構14Bの第1歯車32は、下部スライド部材23Bに設けたラック23aと歯合する。そして、第1歯車32とラック23aにより、上部スライド部材23Aや下部スライド部材23Bの直線運動が回転運動に変換される。第2歯車33は、かさ歯車であり、後述する第3歯車35と歯合する。
第2軸部36は、第1軸部31の他端部の近傍に配置されている。第2軸部36は、上面部120aから上下方向の上方に向けて略垂直に立設している。そして、第2軸部36は、上面部120aに回動可能に支持されている。第2軸部36には、第3歯車35が設けられている。
第3歯車35は、第2歯車33と同様に、かさ歯車である。この第2歯車33と第3歯車35が歯合することで、回転軸の方向が90°変換される。そして、第1軸部31の回転力が、第2歯車33及び第3歯車35を介して第2軸部36に伝達される。
また、第2軸部36には、支持棒34が立設している。支持棒34は、第2軸部36から上下方向の上方に向けて立設している。支持棒34は、第2軸部36と共に回動する。支持棒34には、上部アーム部材13Aが設けられている。下部回動機構14Bには、下部アーム部材13Bが設けられている。上部アーム部材13A及び下部アーム部材13Bは、同様の構成を有しているため、ここでは上部アーム部材13Aについて説明する。
上部アーム部材13Aは、支持棒34から略垂直に突出し、水平方向と略平行に配置されている。上部アーム部材13Aにおける支持棒34側の一端部とは反対側の端部には、把持部41が設けられている。把持部41は、略円弧状に形成されている。そして、把持部41は、上部アーム部材13Aが移動した際に、調速機ロープ190を把持する。
また、調速機ロープ移動装置10が動作していない状態、すなわち乗りかご120が通常運転している状態では、上部アーム部材13A及び下部アーム部材13Bは、乗りかご120の水平投影面内に配置されている。これにより、乗りかご120の通常運転時に、上部アーム部材13A及び下部アーム部材13Bが、昇降路100内に配置された他の部材に引っ掛かることを防ぐことができる。
さらに、回動機構14A、14Bにおいて乗りかご120の側面部120cから昇降路100側に張り出している部材は、第1軸部31の一端部と第1歯車32のみである。これにより、回動機構14A、14Bにおける乗りかご120から昇降路100側への張り出しを軽減することができ、回動機構14A、14Bが昇降路100内に配置された他の部材に引っ掛かることを防ぐことができる。
2.調速機ロープ移動装置10の動作例
次に、図5及び図6を参照して上述した構成を有する調速機ロープ移動装置10の動作例について説明する。
図6は、調速機ロープ移動装置10が動作した例を示す説明図である。
次に、図5及び図6を参照して上述した構成を有する調速機ロープ移動装置10の動作例について説明する。
図6は、調速機ロープ移動装置10が動作した例を示す説明図である。
図6に示すように、まず、ハンドル部11を作業者により操作する。これにより、第1上部リンク部材21A及び第1下部リンク部材21Bは、その他端部が互いに接近する向きに回動する。そして、第1上部リンク部材21A及び第1下部リンク部材21Bが回動することで、第2上部リンク部材22A及び第2下部リンク部材22Bは、第1回動軸26及び第2回動軸27により回動する。
さらに、第2上部リンク部材22Aに第2回動軸27によって連結された上部スライド部材23Aは、第2上部リンク部材22Aによって上下方向の下方に向けて引っ張られる。また、第2下部リンク部材22Bに第2回動軸27によって連結された下部スライド部材23Bは、第2下部リンク部材22Bによって上下方向の上方に向けて引っ張られる。これにより、上部スライド部材23Aは、上部ガイド部材24Aに沿って直線的に移動し、下部スライド部材23Bは、下部ガイド部材24Bに沿って直線的に移動する。
上述したように、スライド部材23A、23Bは、ガイドローラを有するガイド部材24A、24Bによって支持されている。そのため、スライド部材23A、23Bとガイド部材24A、24Bの間に生じる摩擦力を低減することができ、スライド部材23A、23Bをスムーズに移動させることができる。
上部スライド部材23Aが移動することで、上部スライド部材23Aのラック23aと歯合する上部回動機構14Aの第1歯車32が回動する。また、下部スライド部材23Bが移動することで、下部スライド部材23Bのラック23aと歯合する下部回動機構14Bの第1歯車32が回動する。これにより、ハンドル部11を操作したことによる駆動力が、伝達機構12によって上部回動機構14A及び下部回動機構14Bに伝達される。また、第1歯車32とラック23aによりスライド部材23A、23bの直線運動から回転運動に変換される。
図5に示すように、第1軸部31が軸受け部37を中心に回動する。そして、第2歯車33と第3歯車35により、駆動力が第2軸部36に伝達され、第2軸部36が回動する。第2軸部36と共に支持棒34が回動し、支持棒34に設けられたアーム部材13A、13Bが水平方向と平行に、略90°回動する。これにより、上部アーム部材13Aは、乗りかご120の上面部120aから昇降路100側に向けて移動する。同様に、下部アーム部材13Bは、乗りかご120の下面部120bから昇降路100側に向けて移動する。
アーム部材13A、13Bが移動する際に、アーム部材13A、13Bに設けた把持部41が調速機ロープ190を把持する。そのため、図6に示すように、アーム部材13A、13Bは、救出用扉125及び救出口122の前方から調速機ロープ190を救出口122と対向しない位置に移動させる。これにより、調速機ロープ移動装置10の動作が完了し、調速機ロープ190が救出作業の妨げとならない位置に移動させることができ、図1に示すように、救出口122に渡し板60を設置することができる。
なお、上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施の形態例では、伝達機構12として、第1リンク部材21A、21B及び第2リンク部材22B、22Bからなるリンク機構により構成した例を説明したが、これに限定されるものではない。伝達機構としては、ハンドル部11を操作したことで生じる駆動力を回動機構に伝達することができる構成でればよく、例えば、側面部120cに沿って配置された回転軸や複数の歯車等を用いてもよい。
さらに、スライド部材23A、23Bと回動機構14A、14Bが歯合する例を説明したが、歯合に限定されるものではない。スライド部材23A、23Bの動作が回動機構14A、14Bに伝達されればよいため、スライド部材23A、23Bと回動機構14A、14Bは、例えば、係合部と係合受け部の係合により連結されていればよい。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…エレベーター、 10…調速機ロープ移動装置、 11…ハンドル部、 12…伝達機構、 13A、13B…アーム部材、 14A、14B…回動機構、 21A、21B…第1リンク部材、 22A、22B…第2リンク部材、 23A、23B…スライド部材、 23a…ラック、 24A、24B…ガイド部材、 26…第1回動軸、 27…第2回動軸、 31…第1軸部、 32…第1歯車、 33…第2歯車、 34…支持棒、 35…第3歯車、 36…第2軸部、 37…軸受け部、 41…把持部、 100…昇降路、 120…乗りかご、 120a…上面部、 120b…下面部、 120c…側面部、 121…ドアユニット、 122…救出口、 124…スライダ、 125…救出用扉、 127…立て枠、 150…ガイドレール、 190…調速機ロープ
Claims (8)
- 乗りかごの側面部に救出口が設けられたエレベーターの調速機ロープを前記救出口と対向しない位置に移動させる調速機ロープ移動装置において、
前記側面部に配置されたハンドル部と、
前記乗りかごの上面部及び下面部に設置された回動機構と、
前記回動機構により水平方向と平行に回動し、前記調速機ロープを移動させるアーム部材と、
前記側面部に設けられ、前記ハンドル部を操作したことにより生じる駆動力を前記回動機構に伝達させる伝達機構と、を備え、
前記アーム部材は、前記乗りかごの通常運転時において、前記上面部及び前記下面部の水平投影面内に配置される
調速機ロープ移動装置。 - 前記伝達機構は、前記乗りかごに設けられた立て枠と前記側面部との間に配置される
請求項1に記載の調速機ロープ移動装置。 - 前記伝達機構は、回動軸により連結された複数のリンク部材と、
前記リンク部材に連結され、前記回動機構と係合するスライド部材と、を有し、
前記リンク部材及び前記スライド部材は、前記側面部に這わせて配置される
請求項2に記載の調速機ロープ移動装置。 - 前記伝達機構は、前記スライド部材を移動可能に支持するガイド部材を有する
請求項3に記載の調速機ロープ移動装置。 - 前記ガイド部材は、複数のガイドローラにより構成される
請求項4に記載の調速機ロープ移動装置。 - 前記ハンドル部は、前記立て枠よりも前記救出口とは反対側の端部に設置され、
前記リンク部材は、前記立て枠と前記側面部との間を通過して配置される
請求項3に記載の調速機ロープ移動装置。 - 前記回動機構は、複数の歯車と、前記上面部又は前記下面部に回動可能に支持される複数の軸部と、を有し、
複数の前記軸部のうち前記上面部又は前記下面部から上下方向に沿って立設する軸部には、前記アーム部材が設けられる
請求項1に記載の調速機ロープ移動装置。 - 昇降路内を昇降移動し、かつ側面部に救出口が設けられた乗りかごと、前記乗りかごに接続されて前記昇降路内に配置された調速機ロープと、を備えたエレベーターにおいて、
前記乗りかごに設けられ、前記調速機ロープを前記救出口と対向しない位置に移動させる調速機ロープ移動装置を備え、
前記調速機ロープ移動装置は、
前記側面部に配置されたハンドル部と、
前記乗りかごの上面部及び下面部に設置された回動機構と、
前記回動機構により水平方向と平行に回動し、前記調速機ロープを移動させるアーム部材と、
前記側面部に設けられ、前記ハンドル部を操作したことにより生じる駆動力を前記回動機構に伝達させる伝達機構と、を備え、
前記アーム部材は、前記乗りかごの通常運転時において、前記上面部及び前記下面部の水平投影面内に配置される
エレベーター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019083829A JP2020179967A (ja) | 2019-04-25 | 2019-04-25 | 調速機ロープ移動装置及びエレベーター |
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ID=73024124
Family Applications (1)
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2019
- 2019-04-25 JP JP2019083829A patent/JP2020179967A/ja active Pending
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