JP2020179730A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自車両が交差車線に進入するときに、交差車両に応じた仮想壁に基づき自車両を自動で制動させることで、自車両と交差車両との衝突を効果的に回避する。【解決手段】車両制御装置100は、自車両1が交差車線922に進入するときに、自車両1と交差車両82との衝突を回避するように、自車両1を自動で制動させる制御を実行するよう構成されたコントローラ10を有する。コントローラ10は、交差車両82の進行に伴って移動し、且つ交差車両82の進行方向に延びる仮想壁W2を自車両1と交差車両82との間に設定して、自車両1が仮想壁W2と衝突しないように自車両1を自動で制動させる制御を実行する。コントローラ10は、交差車両82の自車両1側の側面部82cから、交差道路92の自車両1側の端部92aまで延びる仮想壁W2を設定するよう構成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の走行を支援する車両制御装置に関する。
従来から、自車両と、自車両周辺の所定の対象物(先行車両や歩行者や障害物など)との衝突を回避するように、自車両を自動で制動させるための自動ブレーキに関する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、自車両の走行軌跡と対向車両の走行軌跡との交差位置を求め、自車両がこの交差位置に到達するのに要する時間に応じて自動ブレーキを制御する技術が開示されている。また、例えば特許文献2には、複数の車両の一時停止位置に基づき地図データ上に仮想停止線を設定し、この仮想停止線において車両を一時停止させるように自動ブレーキを制御する技術が開示されている。
特開2018−95097号公報 特開2018−197964号公報
従来の技術では、自車両が対向車線を横断するときに、自車両と対向車両との衝突を回避すべく、基本的には、自車両が対向車両に直接的に衝突する可能性(典型的には自車両が対向車両と衝突する衝突余裕時間(TTC:Time to Collision))に基づき、自動ブレーキを制御していた。しかしながら、従来の技術においては、自車両が交差車線(つまり、交差点において自車線と交差している車線)に進入するときに、交差車両(つまり、交差車線を走行している車両)に応じた仮想的な対象物を設定して、交差車両ではなく、この仮想的な対象物に基づき自動ブレーキを制御するものは存在しなかった。すなわち、自車両が仮想的な対象物に接触しないように自動ブレーキを制御することで、結果的に、自車両と交差車両との衝突を回避する技術は存在しなかった。このように交差車両に応じた仮想的な対象物に基づき自動ブレーキを制御すると、自車両が交差車線に進入するときに、自車両と交差車両との衝突を効果的に回避できると考えられる。
なお、特許文献2に記載された技術は仮想的な停止線(仮想停止線)を設定しているが、この技術は、自車両を一時停止させるべき具体的な停止位置を地図データ上に規定することを目的としており、自車両が交差車線に進入するときに交差車両との衝突を回避させるためのものではない。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、自車両が交差車線に進入するときに、交差車両に応じた仮想壁に基づき自車両を自動で制動させることで、自車両と交差車両との衝突を効果的に回避することができる車両制御装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は、車両の走行を支援する車両制御装置であって、自車線を走行している自車両が交差点に進入するとき、交差点において自車線と交差している道路を交差道路と定義し、交差道路が有している車線を交差車線と定義し、交差車線を走行している車両を交差車両と定義すると、交差車線を走行しながら自車両に接近する交差車両を検出するよう構成された交差車両検出センサと、自車両が交差車線に進入するときに、自車両と交差車両検出センサにより検出された交差車両との衝突を回避するように、自車両を自動で制動させる制御を実行するよう構成されたコントローラと、を有し、コントローラは、交差車両の進行に伴って移動し、且つ交差車両の進行方向に延びる仮想壁を自車両と交差車両との間に設定して、自車両が仮想壁と衝突しないように自車両を自動で制動させる制御を実行し、交差車両の自車両側の側面部から、交差道路の自車両側の端部まで延びる仮想壁を設定するよう構成されている。
この構成によれば、コントローラは仮想壁を設定する。当該仮想壁は、自車両と交差車両との衝突を回避するために設定され、自車両を自動で制動させる制御の適用対象となるものである。
具体的には、コントローラは、交差車両の進行に伴って移動し且つ交差車両の進行方向に延びる仮想壁を、自車両と交差車両との間に設定し、自車両が交差車両と衝突しないように自車両を自動で制動させる制御を実行する。これにより、自車両と交差車両との衝突を回避するために、自車両を交差車両から比較的離れた位置に停止させることができる。
さらに、コントローラは、交差車両の自車両側の側面部から、交差道路の自車両側の端部まで延びる仮想壁を設定する。コントローラは、このような幅を有する仮想壁と衝突しないように自車両を自動で制動させる制御を実行することにより、自車両を交差道路にはみ出すことなく停止させることができる。この結果、自車両と交差車両との衝突をより確実に回避することが可能となる。
本発明において、好ましくは、交差道路が、自車線が接続されている第1交差車線と、第1交差車線よりも自車線から離れた位置に設けられている第2交差車線と、を有しているとき、コントローラは、第2交差車線を走行している交差車両の自車両側の側面部から、第1交差車線を介して交差道路の自車両側の端部まで延びる仮想壁を設定するよう構成されている。
この構成によれば、コントローラは、第2交差車線を走行している交差車両と衝突しないように自車両を自動で制動させる制御を実行する場合でも、自車両を交差道路にはみ出すことなく停止させることができる。この結果、自車両と交差車両との衝突をより確実に回避することが可能となる。
本発明において、好ましくは、コントローラは、自車両が、交差車両が走行している交差車線を通過し終えるのに要する時間、又は、交差車両が走行している交差車線に合流し終えるのに要する時間に応じた長さを有する仮想壁を設定するよう構成されている。「合流」とは、交差車線に定められている進行方向に走行することをいう。
交差車線を通過し終えた自車両、又は、交差車線に合流し終えた自車両は、交差車両との衝突を回避することができる。つまり、「自車両が、交差車両が走行している交差車線を通過し終えるのに要する時間、又は、交差車両が走行している交差車線に合流し終えるのに要する時間」とは、自車両が交差車両との衝突を回避できる位置まで移動し終えるのに要する時間を意味する。
上記構成によれば、コントローラは、仮想壁の長さを、交差車両との衝突を回避できる位置まで自車両が移動し終えるのに要する時間に応じたものに設定することができる。このような長さを有する仮想壁を設定することにより、自車両と交差車両との衝突を確実に回避することができる。
本発明において、好ましくは、コントローラは、自車両が、交差車両が走行している交差車線を通過し終えるのに要する時間、又は、交差車両が走行している交差車線に合流し終えるのに要する時間を、交差車両の速度に対して乗算することにより得られる距離に基づいて、仮想壁の長さを設定するよう構成されている。
この構成によれば、コントローラは、仮想壁の長さを、交差車両との衝突を回避できる位置まで自車両が移動し終えるのに要する時間と、交差車両の速度とに応じたものに設定することができる。このような長さを有する仮想壁を設定することにより、自車両と交差車両との衝突を確実に回避することができる。
本発明の車両制御装置によれば、自車両が交差車線に進入するときに、交差車両に応じた仮想壁に基づき自車両を自動で制動させることで、自車両と交差車両との衝突を効果的に回避することができる。
実施形態に係る車両制御装置の概略構成を示すブロック図である。 実施形態に係る自動ブレーキ制御の説明図である。 実施形態に係る自動ブレーキ制御の説明図である。 実施形態に係る自動ブレーキ制御の説明図である。 実施形態に係る自動ブレーキ制御の説明図である。 実施形態に係るコントローラが実行する処理を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る車両制御装置について説明する。
<車両制御装置の構成>
まず、図1を参照して、実施形態に係る車両制御装置100の構成について説明する。図1は、実施形態に係る車両制御装置100の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、車両制御装置100は、主に、ECU(Electronic Control Unit)などのコントローラ10と、複数のセンサ及びスイッチと、複数の制御装置と、を有する。この車両制御装置100は、車両に搭載され、当該車両の走行を支援するように種々の制御を実行する。
複数のセンサ及びスイッチには、カメラ21、レーダ22、車両の挙動を検出する複数の挙動センサ(車速センサ23、加速度センサ24、ヨーレートセンサ25)及び複数の挙動スイッチ(操舵角センサ26、アクセルセンサ27、ブレーキセンサ28)、測位装置29、ナビゲーション装置30、通信装置31、操作装置32が含まれる。また、複数の制御装置には、エンジン制御装置51、ブレーキ制御装置52、ステアリング制御装置53、警報制御装置54が含まれる。
コントローラ10は、プロセッサ11、プロセッサ11が実行する各種プログラムを記憶するメモリ12、入出力装置等を備えたコンピュータ装置により構成される。コントローラ10は、上述した複数のセンサ及びスイッチから受け取った信号に基づき、エンジン制御装置51、ブレーキ制御装置52、ステアリング制御装置53、警報制御装置54に対して、それぞれエンジン装置、ブレーキ装置、ステアリング装置、警報装置を適宜に作動させるための制御信号を出力可能に構成されている。特に、本実施形態では、コントローラ10は、コントローラ10が搭載された自車両と、この自車両周辺の所定の対象物(例えば、交差車両や先行車両や歩行者や障害物など)との衝突を回避するように、ブレーキ制御装置52を介してブレーキ装置を制御することで、自車両を自動で制動させる、つまり自動ブレーキを作動させるよう構成されている。
カメラ21は、車両の周囲を撮影し、画像データを出力する。コントローラ10は、カメラ21から受信した画像データに基づいて、種々の対象物を特定する。例えば、コントローラ10は、先行車両、交差車両、駐車車両、二輪車、歩行者、走行路、区画線(中央線、車線境界線、白線、黄線)、車線の通行帯や通行区分、交通信号、交通標識、停止線、交差点、障害物などを特定する。
レーダ22は、車両の周囲に存在する種々の対象物の位置及び速度を測定する。例えば、レーダ22は、先行車両、交差車両、駐車車両、歩行者、走行路上の落下物などの位置及び速度を測定する。レーダ22として、例えばミリ波レーダを用いることができる。このレーダ22は、車両の進行方向に電波を送信し、対象物により送信波が反射されて生じた反射波を受信する。そして、レーダ22は、送信波と受信波に基づいて、車両と対象物との間の距離(例えば車間距離)や、車両に対する対象物の相対速度を測定する。
なお、レーダ22としてミリ波レーダの代わりにレーザレーダを用いてもよいし、また、レーダ22の代わりに超音波センサなどを用いてもよい。更に、複数のセンサ類を組み合わせて用いて、対象物の位置及び速度を測定してもよい。
車速センサ23は、車両の速度(車速)を検出し、加速度センサ24は、車両の加速度を検出し、ヨーレートセンサ25は、車両に発生するヨーレートを検出し、操舵角センサ26は、車両のステアリングホイールの回転角度(操舵角)を検出し、アクセルセンサ27は、アクセルペダルの踏み込み量を検出し、ブレーキセンサ28は、ブレーキペダルの踏み込み量を検出する。コントローラ10は、車速センサ23により検出された車両の速度とレーダ22により検出された対象物の相対速度とに基づいて、対象物の速度を算出することができる。
測位装置29は、GPS受信機及び/又はジャイロセンサを含み、車両の位置(現在車両位置情報)を検出する。ナビゲーション装置30は、内部に地図情報を格納しており、コントローラ10に地図情報を提供することができる。コントローラ10は、地図情報及び現在車両位置情報に基づいて、車両の周囲(特に進行方向)に存在する道路、交差点、交通信号、建造物などを特定する。地図情報は、コントローラ10内に格納されていてもよい。また、地図情報は、車線の通行帯や通行区分に関する情報を含んでいてもよい。
通信装置31は、自車両周辺の他車両と車車間通信を行うと共に、自車両周辺に設置された路側通信装置と路車間通信を行う。通信装置31は、このような車車間通信及び路車間通信により、他車両からの通信データ、及び交通インフラからの交通データ(交通渋滞情報、制限速度情報、交通信号情報など)を取得し、これらのデータをコントローラ10に出力する。
操作装置32は、車室内に設けられており、車両に関する種々の設定を行うためにドライバにより操作される入力装置である。操作装置32は、例えば、インストルメントパネル、ダッシュパネル、センターコンソールに設けられたスイッチ、ボタンや、表示装置に設けられたタッチパネルなどであり、ドライバの操作に対応する操作信号をコントローラ10に出力する。本実施形態では、操作装置32は、車両の走行を支援する制御のオン/オフの切り替えや、車両の走行を支援する制御内容の調整を行えるように構成されている。例えば、ドライバが操作装置32を操作することで、自車両と対象物との衝突を回避するための自動ブレーキのオン/オフの切り替えや、自動ブレーキ時に適用する仮想壁に関する種々の設定や、自車両と対象物との衝突を回避するための警報タイミングの設定や、自車両と対象物との衝突を回避するためにステアリングホイールを振動させる制御のオン/オフの切り替えなどを行えるようになっている。
なお、カメラ21、レーダ22及び通信装置31の少なくとも1つは、本発明に係る「交差車両検出センサ」の一例である。
エンジン制御装置51は、車両のエンジンを制御する。エンジン制御装置51は、エンジン出力(駆動力)を調整可能な構成部であり、例えば、点火プラグや、燃料噴射弁や、スロットルバルブや、吸排気弁の開閉時期を変化させる可変動弁機構などを含む。コントローラ10は、車両を加速又は減速させる必要がある場合に、エンジン制御装置51に対して、エンジン出力を変更するために制御信号を送信する。
ブレーキ制御装置52は、車両のブレーキ装置を制御する。ブレーキ制御装置52は、ブレーキ装置による制動力を調整可能な構成部であり、例えば液圧ポンプやバルブユニットなどのブレーキアクチュエータを含む。コントローラ10は、車両を減速させる必要がある場合に、ブレーキ制御装置52に対して、制動力を発生させるために制御信号を送信する。
ステアリング制御装置53は、車両のステアリング装置を制御する。ステアリング制御装置53は、車両の操舵角を調整可能な構成部であり、例えば電動パワーステアリングシステムの電動モータなどを含む。コントローラ10は、車両の進行方向を変更する必要がある場合に、ステアリング制御装置53に対して、操舵方向を変更するために制御信号を送信する。
警報制御装置54は、ドライバに対して所定の警報を発することが可能な警報装置を制御する。この警報装置は、車両に設けられた表示装置やスピーカなどである。例えば、コントローラ10は、自車両が対象物と衝突する可能性が高くなると、警報装置から警報が発せられるように、警報制御装置54に対して制御信号を送信する。この例では、コントローラ10は、対象物との衝突可能性が高いことを報知するための画像を表示装置に表示させたり、対象物との衝突可能性が高いことを報知するための音声をスピーカから出力させたりする。
<自動ブレーキ制御>
次に、実施形態に係る自動ブレーキ制御について説明する。以下の説明では、自車線を走行している自車両が交差点に進入するとき、当該交差点において自車線と交差している道路を「交差道路」と定義し、当該交差道路が有している車線を「交差車線」という。本実施形態では、コントローラ10は、自車両が交差車線に進入するときに、自車両と、交差車線を走行する交差車両との衝突を回避するように、自車両を自動で制動させる制御を実行する。図2から図5は、日本の交通事情のように、交通法規により車両が左側車線を走行することが定められている環境を示している。
[1.自車線が接続されている交差車線を交差車両が走行しているケース]
まず、図2を参照して、自車線が接続されている交差車線を交差車両が走行しているケースにおける自動ブレーキ制御について説明する。図2は、実施形態に係る自動ブレーキ制御の説明図である。
自車線90は、交差点71において交差道路91と交差している。交差道路91は、自車線90が接続されている交差車線911と、交差車線911よりも自車線90から離れた位置に設けられている交差車線912と、を有している。交差車線911と交差車線912とは、区画線L11により区画されている。交差車線911は、車両が図2の左方向に走行するために設けられており、交差車線912は、交差車線911の対向車線である。交差車線911は、本発明に係る「第1交差車線」の一例であり、交差車線912は、本発明に係る「第2交差車線」の一例である。
コントローラ10は、自車両1の予定経路(つまり、自車両1が将来通過する経路)に沿って、複数のサンプリング点SPを設定する。サンプリング点SPは、仮想的な点であり、互いに間隔d(例えば、10cm)を空けて配置される。コントローラ10は、サンプリング点SP毎に自車両1の走行状態(例えば、自車両1の速度、加速度、姿勢)を検出したり、自車両1のエンジンやブレーキを制御したりすることにより、予定経路に沿った自車両1の走行を支援する。
自車両1は、自車線90を走行し、交差点71に進入する。一方、交差車両81は、速度V(絶対値)で交差車線911を走行し、交差点71に進入しようとしている。つまり、交差車両81は、自車両1の右方から自車両1に接近している。
このような状況において、コントローラ10は、自車両1と交差車両81との衝突を回避するように自動ブレーキを制御する。コントローラ10は、当該制御において、仮想壁W1を設定する。
図2に示される予定経路R1のように、自車両1が交差点71において右折する場合について説明する。自車両1は、交差車線911に進入しながらその進行方向を右方に変える。そして、自車両1は、交差車線911を通過し、交差車線912に合流する。
仮想壁W1は、自車両1と交差車両81との衝突を回避するために設定された、自動ブレーキ制御の適用対象となる仮想的な対象物である。仮想壁W1は、自車両1と交差車両81との間に設定され、交差道路91の端部91aに沿って交差車両81の進行方向に延びている。交差道路91の端部91aは、例えば、交差車線911に設けられた縁石や白線に基づいて定められる。コントローラ10は、交差車線911のうち自車線90が接続されている部分には、端部91aに沿う仮想の延長線L21を設定し、当該延長線L21に沿うように仮想壁W1を設定する。仮想壁W1は、自車両1側の前端W1aと交差車両81側の後端W1bとによって規定される長さ(つまり前端W1aから後端W1bまでの長さ)X1を有している。後端W1bは、交差車両81の後端81bに対応する位置に設定されている。
コントローラ10は、自車両1が右折しながら交差車線911を通過し終えるのに要する時間に応じて、仮想壁W1の長さX1を設定する。具体的には、コントローラ10は、まず、自車両1が交差車線911を通過し終えるのに要する時間(換言すれば、自車両1が交差車線912に合流し終えるのに要する時間)te1を算出する。より詳しくは、コントローラ10は、まず、自車両1の予定経路R1に沿って配置された複数のサンプリング点SPのうち、区画線L11上に存在する1つのサンプリング点SPを特定する。区画線L11上にサンプリング点SPが存在しない場合、コントローラ10は、交差車線912上に存在し区画線L11に最も近いサンプリング点SPを特定する。以下、このように特定されたサンプリング点SPを「サンプリング点SPe1」という。さらに、コントローラ10は、自車両1の後端1bがサンプリング点SPe1に到達するのに要する時間を、自車両1が交差車線911を通過し終えるのに要する時間te1として算出する。
コントローラ10は、「X1=V×te1」により表される式に基づいて、長さX1を設定する。つまり、コントローラ10は、仮想壁W1の長さX1を、自車両1が交差車線911を通過し終えるのに要する時間te1と、交差車両81の速度Vとに応じたものに設定する。
また、コントローラ10は、仮想壁W1を、交差車両81と交差道路91の端部91aとの間に設定する。詳細には、仮想壁W1は、交差車両81の側面部81cから交差道路91の端部91aまで至る幅Y1を有している。コントローラ10は、仮想壁W1の幅Y1を、サンプリング点SPが設定される間隔dよりも大きく設定する(例えば、80cm)。これにより、自車両1の予定経路R1が仮想壁W1上に存在する場合、少なくとも1つのサンプリング点SPが仮想壁W1上に存在することになる。
なお、側面部81cは、交差車両81の近傍に定められる。側面部81cの位置は、交差車両81の外側面に限られない。後述するように自車両1と交差車両81との衝突を回避に有意であれば、交差車両81の外側面から離間した位置に側面部81cを定めてもよい。
[2.自車線から離れた交差車線を交差車両が走行しているケース1]
次に、図3を参照して、自車線から離れた交差車線を交差車両が走行しているケースにおける自動ブレーキ制御について説明する。図3は、実施形態に係る自動ブレーキ制御の説明図である。上述したケースと同一の構成や処理については、その説明を適宜省略する。
自車線90は、交差点72において交差道路92と交差している。交差道路92は、自車線90が接続されている交差車線921と、交差車線921よりも自車線90から離れた位置に設けられている交差車線922,923と、を有している。交差車線922と交差車線923とは、区画線L12により区画されている。交差車線921,922は、車両が図3の左方向に走行するために設けられており、交差車線923は、交差車線921,922の対向車線である。交差車線921は、本発明に係る「第1交差車線」の一例であり、交差車線922,923は、本発明に係る「第2交差車線」の一例である。
自車両1は、自車線90を走行し、交差点72に進入する。一方、交差車両82は、速度V(絶対値)で交差車線922を走行し、交差点72に進入しようとしている。つまり、交差車両81は、自車両1の右方から自車両1に接近している。
図3に示される予定経路R2のように、自車両1が交差点72において右折する場合について説明する。自車両1は、交差車線921に進入しながらその進行方向に変える。そして、自車両1は、交差車線921,922を通過し、交差車線923に合流する。
コントローラ10は、自動ブレーキ制御の適用対象となる仮想的な対象物として、仮想壁W2を設定する。仮想壁W2は、自車両1と交差車両82との間に設定され、交差道路92の端部92a及び延長線L22に沿って延びている。仮想壁W2は、自車両1側の前端W2aと交差車両81側の後端W2bとによって規定される長さ(つまり前端W2aから後端W2bまでの長さ)X2を有している。後端W2bは、交差車両82の後端82bに対応する位置に設定されている。
コントローラ10は、自車両1が右折しながら交差車線922を通過し終えるのに要する時間に応じて、仮想壁W2の長さX2を設定する。具体的には、コントローラ10は、まず、自車両1が交差車線922を通過し終えるのに要する時間(換言すれば、自車両1が交差車線923に合流し終えるのに要する時間)te2を算出する。より詳しくは、コントローラ10は、まず、自車両1の予定経路R2に沿って配置された複数のサンプリング点SPのうち、区画線L12上に存在する1つのサンプリング点SPを特定する。区画線L12上にサンプリング点SPが存在しない場合、コントローラ10は、交差車線923上に存在し区画線L12に最も近いサンプリング点SPを特定する。以下、このように特定されたサンプリング点SPを「サンプリング点SPe2」という。さらに、コントローラ10は、自車両1の後端1bがサンプリング点SPe2に到達するのに要する時間を、自車両1が交差車線922を通過し終えるのに要する時間te2として算出する。
コントローラ10は、「X2=V×te2」により表される式に基づいて、長さX2を設定する。つまり、コントローラ10は、仮想壁W2の長さX2を、自車両1が交差車線922を通過し終えるのに要する時間te2と、交差車両82の速度Vとに応じたものに設定する。
また、コントローラ10は、仮想壁W2を、交差車両82と交差道路92の端部92aとの間に設定する。詳細には、仮想壁W2は、交差車両82の側面部82cから、交差車線921を介して、交差道路92の端部92aまで至る幅Y2を有している。コントローラ10は、仮想壁W2の幅Y2を、サンプリング点SPが設定される間隔dよりも大きく設定する(例えば、430cm)。これにより、自車両1の予定経路R2が仮想壁W2上に存在する場合、少なくとも1つのサンプリング点SPが仮想壁W2上に存在することになる。
[3.自車線から離れた対向車線を交差車両が走行しているケース2]
次に、図4を参照して、自車線からさらに離れた交差車線を交差車両が走行しているケースにおける自動ブレーキ制御について説明する。図4は、実施形態に係る自動ブレーキ制御の説明図である。上述したケースと同一の構成や処理については、その説明を適宜省略する。
自車線90は、交差点73において交差道路93と交差している。交差道路93は、自車線90が接続されている交差車線931と、交差車線931よりも自車線90から離れた位置に設けられている交差車線932,933と、を有している。交差車線932と交差車線933とは、区画線L13により区画されている。交差車線931,932は、車両が図4の左方向に走行するために設けられており、交差車線933は、交差車線931,932の対向車線である。交差車線931は、本発明に係る「第1交差車線」の一例であり、交差車線932,933は、本発明に係る「第2交差車線」の一例である。
図4に示される予定経路R3のように、自車両1が交差点73において右折する場合について説明する。自車両1は、交差車線931に進入しながらその進行方向に変える。そして、自車両1は、交差車線931,932を通過し、交差車線933に合流する。
コントローラ10は、自動ブレーキ制御の適用対象となる仮想的な対象物として、仮想壁W3を設定する。仮想壁W3は、自車両1と交差車両83との間に設定され、交差道路93の端部93a及び延長線L23に沿って延びている。仮想壁W3は、自車両1側の前端W3aと交差車両83側の後端W3bとによって規定される長さ(つまり前端W3aから後端W3bまでの長さ)X3を有している。後端W3bは、交差車両83の後端83bに対応する位置に設定されている。
コントローラ10は、自車両1が右折しながら交差車線932を通過し終えるのに要する時間に応じて、仮想壁W3の長さX3を設定する。具体的には、コントローラ10は、まず、自車両1が交差車線932を通過し終えるのに要する時間(換言すれば、自車両1が交差車線933に合流し終えるのに要する時間)te3を算出する。より詳しくは、コントローラ10は、まず、自車両1の予定経路R3に沿って配置された複数のサンプリング点SPのうち、区画線L13上に存在する1つのサンプリング点SPを特定する。区画線L13上にサンプリング点SPが存在しない場合、コントローラ10は、交差車線933上に存在し区画線L13に最も近いサンプリング点SPを特定する。以下、このように特定されたサンプリング点SPを「サンプリング点SPe3」という。さらに、コントローラ10は、自車両1の後端1bがサンプリング点SPe3に到達するのに要する時間を、自車両1が交差車線932を通過し終えるのに要する時間te3として算出する。
コントローラ10は、「X3=V×te3」により表される式に基づいて、長さX3を設定する。つまり、コントローラ10は、仮想壁W3の長さX3を、自車両1が交差車線932を通過し終えるのに要する時間te3と、交差車両83の速度Vとに応じたものに設定する。
また、コントローラ10は、仮想壁W3を、交差車両83と交差道路93の端部93aとの間に設定する。詳細には、仮想壁W3は、交差車両83の側面部83cから、交差車線931,932を介して、交差道路93の端部93aまで至る幅Y3を有している。コントローラ10は、仮想壁W3の幅Y3を、サンプリング点SPが設定される間隔dよりも大きく設定する(例えば、780cm)。これにより、自車両1の予定経路R3が仮想壁W3上に存在する場合、少なくとも1つのサンプリング点SPが仮想壁W3上に存在することになる。
[4.仮想壁を用いた自動ブレーキ制御]
コントローラ10は、このような形状を有する仮想壁W(上述した仮想壁W1〜W3に対応する)を、交差車両8(上述した交差車両81〜83に対応する)の進行に伴って移動させる(換言すると交差車両8と共に自車両1に向かって進行させる)。コントローラ10は、自車両1がこの仮想壁Wと衝突しないように自動ブレーキを制御する。
具体的には、コントローラ10は、まず、自車両1の予定経路R(上述した予定経路R1〜R3に対応する)に沿って配置された複数のサンプリング点SPのうち少なくとも1つが、仮想壁W上に存在しているか否かを判定する。サンプリング点SPが仮想壁W上に存在している例を図5に示す。図5は、実施形態に係る自動ブレーキ制御の説明図であり、上述したように自車両1が予定経路R1,R2,R3に沿って走行する場合において交差車両8がさらに進行した状態を示している。
仮想壁W上にサンプリング点SPが存在している場合、コントローラ10は、そのサンプリング点SPを設定する。以下、このように特定されたサンプリング点SPを、「サンプリング点SPc」という(図5に示されるサンプリング点SPc1〜SPc3に対応する)。仮想壁W上に複数のサンプリング点SPが存在している場合、コントローラ10は、そのうち自車両1に最も近いものをサンプリング点SPcと特定する。
コントローラ10は、仮想壁Wに対する自車両1の衝突余裕時間/衝突予測時間(TTC:Time to Collision)を算出する。具体的には、コントローラ10は、自車両1の前端1aがサンプリング点SPcに到達するのに要する時間を、自車両1に対する交差車両8の相対速度、相対加速度や、自車両1からサンプリング点SPcまでの距離に基づいて算出する。
コントローラ10は、このようにして算出したTTCに基づいて自動ブレーキの要否を判定する。自動ブレーキが必要であると判定した場合、コントローラ10は、ブレーキ制御装置52を介してブレーキ装置を制御し、自車両1を交差道路にはみ出すことなく停止させる。
図5(B)は、比較例として仮想壁W20を示している。仮想壁W20は、仮想壁W1と同様の幅を有し、交差道路92の端部92a寄りの一部のみに設定されている。図5(B)に示されるように、仮想壁W20は予定経路R2と交差しないのに対し、仮想壁W2は予定経路R2と交差する。したがって、自車両1が走行する経路が予定経路R2のように湾曲している場合でも、交差車両82の側面部82cから交差道路92の端部92aまで延びる仮想壁W2を用いることにより、サンプリング点SPc2を適切に特定することができる。この結果、自車両1を交差道路にはみ出すことなく停止させることができる。
図5(C)は、比較例として仮想壁W30を示している。仮想壁W30は、仮想壁W1と同様の幅を有し、交差車両83の側面部83c寄りの一部のみに設定されている。図5(C)に示されるように、仮想壁W30は予定経路R3と交差しないのに対し、仮想壁W3は予定経路R3と交差する。したがって、自車両1が走行する経路が予定経路R3のように湾曲している場合でも、交差車両83の側面部83cから交差道路93の端部93aまで延びる仮想壁W3を用いることにより、サンプリング点SPc3を適切に特定することができる。この結果、自車両1を交差道路にはみ出すことなく停止させることができる。
次に、図6を参照して、コントローラ10が実行する処理について説明する。図6は、実施形態に係るコントローラ10が実行する処理を示すフローチャートである。コントローラ10は、所定の周期(例えば100ms毎)で、当該フローチャートに係る処理を繰り返し実行する。
まず、ステップS101において、コントローラ10は、上述した複数のセンサ及びスイッチから各種情報を取得する。具体的には、コントローラ10は、カメラ21、レーダ22、車速センサ23、加速度センサ24、ヨーレートセンサ25、操舵角センサ26、アクセルセンサ27、ブレーキセンサ28、測位装置29、ナビゲーション装置30、通信装置31、操作装置32から入力された信号に基づき、各種情報を取得する。
次いで、ステップS102において、コントローラ10は、自車両1が交差点に進入しようとしているか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、カメラ21から入力された信号(画像データに対応する)や、ナビゲーション装置30から入力された信号(地図情報及び現在車両位置情報に対応する)や、通信装置31から入力された信号(路車間通信に対応する)に基づいて、自車両1の近傍且つ自車両1の進行方向に、交差点が存在するか否かを判定する。自車両1が交差点に進入しようとしていると判定した場合(ステップS102:Yes)、コントローラ10は、ステップS103に進む。これに対して、自車両1が交差点に進入しようとしていると判定されなかった場合(ステップS102:No)、コントローラ10は、本フローチャートに示す一連のルーチンを抜ける。
次いで、ステップS103において、コントローラ10は、交差車線を走行しながら自車両1に接近する交差車両8が存在するか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、カメラ21から入力された信号(画像データに対応する)や、レーダ22から入力された信号や、通信装置31から入力された信号(車車間通信に対応する信号)などに基づき、自車両1に接近する交差車両8を検出するための処理を実行する。その結果、自車両1に接近する交差車両8が検出された場合、コントローラ10は、交差車両8が存在すると判定し(ステップS103:Yes)、ステップS104に進む。これに対して、自車両1に接近する交差車両8が検出されなかった場合、コントローラ10は、交差車両8が存在しないと判定し(ステップS103:No)、本フローチャートに示す一連のルーチンを抜ける。
次いで、ステップS104において、コントローラ10は、自車両1が、予定経路R上のサンプリング点SPe(上述したサンプリング点SPe1〜SPe3に対応する)に到達するのに要する時間te(上述した時間te1〜te3に対応する)を算出する。つまり、コントローラ10は、自車両1が、交差車両8(上述した交差車両81,82に対応する)が走行している交差車線を通過し終えるのに要する時間te(上述した時間te1,te2に対応する)、又は、交差車両8(上述した交差車両83に対応する)が走行している交差車線に合流し終えるのに要する時間te(上述した時間te3に対応する)を算出する。具体的には、コントローラ10は、まず、予定経路Rに沿って設定された複数のサンプリング点SPから、上述したように1つのサンプリング点SPeを特定する。そして、コントローラ10は、自車両1の速度などに基づき、自車両1の後端1bがサンプリング点SPeに到達するのに要する時間teを算出する。
次いで、ステップS105において、コントローラ10は、交差車両8の速度V及び時間teに基づき、仮想壁Wを設定する。具体的には、コントローラ10は、交差車両8の後端8b(上述した後端81b〜83bに対応する)から、交差車両8の進行方向に長さX(上述した長さX1〜X3に対応する)だけ延び、幅Y(上述した幅Y1〜Y3に対応する)を有する仮想壁Wを設定する。
次いで、ステップS106において、コントローラ10は、複数のサンプリング点SPのうち少なくとも1つが、仮想壁W上に存在しているか否かを判定する。換言すると、コントローラ10は、交差車両8の進行により仮想壁W(特に仮想壁Wの前端)がサンプリング点SPまで達したか否かを判定する。その結果、サンプリング点SPが仮想壁W上に存在すると判定された場合(ステップS106:Yes)、コントローラ10は、サンプリング点SPcを特定し、ステップS107に進む。
これに対して、ステップS106において、サンプリング点SPが仮想壁W上に存在していると判定されなかった場合(ステップS106:No)、コントローラ10は、本フローチャートに示す一連のルーチンを抜ける。このようにサンプリング点SPが仮想壁W上に存在しない場合には、交差車両8が自車両1から十分に離れているので、つまり自車両1が交差車線に進入しても交差車両8と衝突することはないので、コントローラ10は、仮想壁Wに基づく自動ブレーキ制御を実行しない。
次いで、ステップS107において、コントローラ10は、仮想壁Wに対する自車両1のTTCを算出する。具体的には、自車両1の前端1aがサンプリング点SPcに到達したときに自車両1が仮想壁Wと衝突することになるから、自車両1の前端1aがサンプリング点SPcに到達するのに要する時間を算出し、それをTTCとする。
次いで、ステップS108において、コントローラ10は、上述したように算出したTTCが所定時間未満であるか否かを判定する。当該所定時間は、自車両1が交差点に進入することなく停止するように自動ブレーキの作動を開始すべきタイミングを規定するTTCの閾値である。当該所定時間は、所定の演算式やシミュレーションや実験などにより設定される(固定値でもよいし可変値でもよい)。
ステップS108の結果、TTCが所定時間未満であると判定された場合(ステップS108:Yes)、コントローラ10は、ステップS109に進む。ステップS109において、コントローラ10は、自動ブレーキを作動させるように、つまり自車両1を自動で制動させるように、ブレーキ制御装置52を介してブレーキ装置を制御する。これにより、自車両1に制動力を付与して減速させることで、自車両1を仮想壁Wの手前で停止させる。
なお、コントローラ10は、このように自動ブレーキを作動させるときに、警報装置から警報が発せられるように警報制御装置54を制御してもよい。つまり、コントローラ10は、自動ブレーキの作動と共に、交差車両との衝突可能性が高いことを報知するための画像及び/又は音声を表示装置及び/又はスピーカにより出力させてもよい。例えば、自動ブレーキを作動させる前に、警報装置から警報を発するのがよい。
一方で、ステップS108の結果、TTCが所定時間未満であると判定されなかった場合(ステップS108:No)、つまりTTCが所定時間以上である場合、コントローラ10は、本フローチャートに示す一連のルーチンを抜ける。この場合、コントローラ10は、自動ブレーキを作動させない。
次に、実施形態に係る作用及び効果について説明する。
この構成によれば、コントローラ10は仮想壁Wを設定する。仮想壁Wは、自車両1と交差車両8との衝突を回避するために設定され、自車両1を自動で制動させる制御の適用対象となるものである。
具体的には、コントローラ10は、交差車両8の進行に伴って移動し且つ交差車両8の進行方向に延びる仮想壁Wを、自車両1と交差車両8との間に設定し、自車両1が交差車両8と衝突しないように自車両1を自動で制動させる制御を実行する。これにより、自車両1と交差車両8との衝突を回避するために、自車両1を交差車両8から比較的離れた位置に停止させることができる。
さらに、コントローラ10は、交差車両8の自車両1側の側面部8c(上述した側面部81c〜83cに対応する)から、交差道路の自車両1側の端部まで延びる仮想壁Wを設定する。コントローラ10は、このような幅Yを有する仮想壁Wと衝突しないように自車両1を自動で制動させる制御を実行することにより、自車両1を交差道路にはみ出すことなく停止させることができる。この結果、自車両1と交差車両8との衝突をより確実に回避することが可能となる。
また、コントローラ10は、第2交差車線である交差車線922,933を走行している交差車両82,83の自車両1側の側面部82c,83cから、第1交差車線である交差車線921,931を介して交差道路92,93の自車両1側の端部92a,93aまで延びる仮想壁W2,W3を設定するよう構成されている。この構成によれば、コントローラ10は、交差車線922,933を走行している交差車両82,83と衝突しないように自車両1を自動で制動させる制御を実行する場合でも、自車両1を交差道路92,93にはみ出すことなく停止させることができる。この結果、自車両1と交差車両82,83との衝突をより確実に回避することが可能となる。
また、コントローラ10は、自車両1が、交差車両81,82が走行している交差車線911,922を通過し終えるのに要する時間te1,te2、又は、交差車両83が走行している交差車線933に合流し終えるのに要する時間te3に応じた長さX1〜X3を有する仮想壁W1〜W3を設定するよう構成されている。この構成によれば、コントローラ10は、仮想壁W1〜W3の長さX1〜X3を、交差車両81〜83との衝突を回避できる位置まで自車両1が移動し終えるのに要する時間te1〜te3に応じたものに設定することができる。このような長さX1〜X3を有する仮想壁W1〜W3を設定することにより、自車両1と交差車両81〜83との衝突を確実に回避することができる。
本発明において、好ましくは、コントローラ10は、自車両1が、交差車両81,82が走行している交差車線911,922を通過し終えるのに要する時間te1,te2、又は、交差車両83が走行している交差車線933に合流し終えるのに要する時間te3を、交差車両81〜83の速度Vに対して乗算することにより得られる距離に基づいて、仮想壁W1〜W3の長さX1〜X3を設定するよう構成されている。この構成によれば、コントローラ10は、仮想壁W1〜W3の長さX1〜X3を、交差車両81〜83との衝突を回避できる位置まで自車両1が移動し終えるのに要する時間te1〜te3と、交差車両81〜83の速度Vとに応じたものに設定することができる。このような長さX1〜X3を有する仮想壁W1〜W3を設定することにより、自車両1と交差車両81〜83との衝突を確実に回避することができる。
上述した実施形態は、T字形状を呈する交差点における自動ブレーキ制御である。しかしながら、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、本発明は、十字形状を呈する交差点等に進入する自車両に対しても、適用することができる。
1 自車両
10 コントローラ
21 カメラ(交差車両検出センサ)
22 レーダ(交差車両検出センサ)
31 通信装置(交差車両検出センサ)
81〜83 交差車両
81c,82c,83c 側面部
90 自車線
911,921,931 交差車線(第1交差車線)
912,922,923,932,933 交差車線(第2交差車線)
100 車両制御装置
W1〜W3 仮想壁

Claims (4)

  1. 車両の走行を支援する車両制御装置であって、
    自車線を走行している自車両が交差点に進入するとき、該交差点において該自車線と交差している道路を交差道路と定義し、該交差道路が有している車線を交差車線と定義し、該交差車線を走行している車両を交差車両と定義すると、
    前記交差車線を走行しながら前記自車両に接近する前記交差車両を検出するよう構成された交差車両検出センサと、
    前記自車両が前記交差車線に進入するときに、前記自車両と前記交差車両検出センサにより検出された前記交差車両との衝突を回避するように、前記自車両を自動で制動させる制御を実行するよう構成されたコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、
    前記交差車両の進行に伴って移動し、且つ前記交差車両の進行方向に延びる仮想壁を前記自車両と前記交差車両との間に設定して、前記自車両が前記仮想壁と衝突しないように前記自車両を自動で制動させる制御を実行し、
    前記交差車両の前記自車両側の側面部から、前記交差道路の前記自車両側の端部まで延びる前記仮想壁を設定するよう構成されている、
    ことを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記交差道路が、前記自車線が接続されている第1交差車線と、該第1交差車線よりも前記自車線から離れた位置に設けられている第2交差車線と、を有しているとき、
    前記コントローラは、前記第2交差車線を走行している前記交差車両の前記自車両側の側面部から、前記第1交差車線を介して前記交差道路の前記自車両側の端部まで延びる前記仮想壁を設定するよう構成されている、請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記コントローラは、前記自車両が、前記交差車両が走行している前記交差車線を通過し終えるのに要する時間、又は、前記交差車両が走行している前記交差車線に合流し終えるのに要する時間に応じた長さを有する前記仮想壁を設定するよう構成されている、請求項1又は2に記載の車両制御装置。
  4. 前記コントローラは、前記自車両が、前記交差車両が走行している前記交差車線を通過し終えるのに要する時間、又は、前記交差車両が走行している前記交差車線に合流し終えるのに要する時間を、前記交差車両の速度に対して乗算することにより得られる距離に基づいて、前記仮想壁の長さを設定するよう構成されている、請求項3に記載の車両制御装置。
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