JP2005141557A - 車両用表示装置 - Google Patents

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Giichi Hatano
義一 波多野
Goji Suda
剛司 寸田
Hiroshi Watanabe
博司 渡辺
Masamitsu Furukawa
政光 古川
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Abstract

【課題】 乗員に対し適切に情報提供することが可能な車両用表示装置を提供する。
【解決手段】 車両用表示装置1は、周辺車両情報検出部10と、安全進入範囲算出部13と、表示情報生成部16aと、情報表示部17とを備えている。その装置1では、まず、周辺車両情報検出部10が進行方向の異なる交通流が交わる交差ポイントの付近にて他車両を検出する。そして、安全進入範囲算出部13は、検出された他車両から、自車両の交差ポイントへの進入が安全でない範囲を算出し、表示情報生成部16aは、算出された進入が安全でない範囲を視覚化する。情報表示部17は、視覚化された進入が安全でない範囲の情報を、運転者の視界上に表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用表示装置に関する。
従来、自車両の走行に対して影響を与えることが予想される他車両の情報を、該他車両が属する車群の情報として抽出する危険車両抽出装置が知られている(特許文献1参照)。また、危険車両抽出装置により抽出された危険車両情報を、音声や画像表示にて乗員に提供する危険車両情報提示装置が知られている(特許文献1参照)。
また、運転者の視界(例えばフロントウィンド)上にて点灯や点滅表示を行って、自車両が走行するうえで、障害物となる可能性がある移動物体について、操縦者の注意力を向上させる車両用情報表示装置が知られている(特許文献2参照)。
特開2003−44994号公報 特開平10−246640号公報
しかし、特許文献1に記載の装置は、自車両の走行に影響を与えることが予想される他車両の情報を表示するため、乗員がその情報に基づいて交差点に進入できるか否かの判断を行わなければならず、乗員の負荷(以下ワークロードという)が高くなってしまう。
また、音声によるガイダンスを行う場合、音声自体が乗員に聞き取られるように適度なスピードにて流れることから、瞬時の判断が必要な交差点への進入の場面では、迅速さに欠け、不適である。
さらに、特許文献2に記載の装置は、障害物になる可能性がある移動物体(例えば他車両)に乗員の注意力を向けるために、点滅等の表示を行うものであることから、表示が煩わしいものとなってしまう。すなわち、交差点への進入の場面では、障害物になる可能性のある移動物体が多く、移動物体の全てに点滅表示等を行うこととなると、その表示が煩わしいものとなってしまう。
このように、従来装置では、未だ乗員に対し適切に情報を提供しているとはいえない。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、乗員に対し適切に情報提供することが可能な車両用表示装置を提供することにある。
本発明によれば、自車両の乗員に対し情報表示を行う車両用表示装置であって、検知手段と、算出手段と、視覚化手段と、表示手段とを備えている。検知手段は、進行方向の異なる交通流が交わる交差ポイントの付近にて他車両を検出するもので、算出手段は、検出手段により検出された他車両の情報に基づいて、自車両の交差ポイントへの進入が安全でない範囲を算出するものである。視覚化手段は、算出手段により算出された進入が安全でない範囲を視覚化するものである。表示手段は、視覚化手段により視覚化された進入が安全でない範囲の情報を、運転者の視界上に表示するものである。
本発明によれば、交差ポイント付近にて検出された他車両の情報に基づき、交差ポイントへの進入が安全でない範囲を算出して、当該進入が安全でない範囲の情報を乗員の視界上に表示するようにしている。このため、乗員は、交差ポイントに進入できるか否かについて、表示された進入が安全でない範囲の情報から判断することとなる。ここで、進入が安全でない範囲の情報は、直接的に進入の可否を表すものであることから、乗員は、進入可否の判断が容易となり、ワークロードが低減されることとなる。
また、安全でない範囲を表示することから、移動物体すべてに点滅等を行う必要がなくなっている。さらに、音声により情報提示するわけでなく、交差ポイントの進入に際し迅速さに欠けるということがない。
従って、乗員に対し適切に情報提供することが可能な車両用表示装置を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用表示装置の構成図である。同図に示すように、本実施形態に係る車両用表示装置1は、車両に搭載されると共に、自車両の乗員に対し情報表示を行うものである。この装置1は、周辺車両情報検出部(検出手段)10と、車群情報生成部(抽出手段)11と、自車位置検出部12と、安全進入範囲算出部(算出手段)13とを備えている。
周辺車両情報検出部10は、進行方向の異なる交通流が交わる交差ポイント(例えば十字路やT字路)の付近にて他車両を検出するものである。例えば、周辺車両情報検出部10は、車々間通信や、カメラを用いた画像認識により自車両周辺の他車両を検出するものである。
車群情報生成部11は、周辺車両情報検出部10にて検出された他車両に基づいて他車両の車群を構成し、構成した車群を車群情報として生成するものである。ここで、検出された他車両が1台しかない場合や、他車両同士が接近していない場合には、車群は構成されないこととなる。すなわち、車群情報生成部11は、複数の他車両が連続するかを判断し、連続する場合に車群を構成することとなる。また、車群情報生成部11は、構成した車群のうち自車両の走行に影響を与えると予測される車群(以下対象車群という)を抽出するものである。
自車位置検出部12は、自車両の位置を検出するものであり、例えばナビゲーション装置などが用いられる。なお、自車位置検出部12は、自車両の位置が検出できれば、ナビゲーション装置に限らず、他のものであってもよい。
安全進入範囲算出部13は、自車両が交差ポイントへ進入するに当たり、安全に進入できる範囲を算出するものである。また、安全進入範囲算出部13は、交差ポイントへの進入が安全な範囲と共に、進入が安全でない範囲についても算出するものである。この安全進入範囲算出部13は、自車位置検出部12にて検出した自車位置の情報と、車群情報生成部11にて検出・抽出された他車両又は対象車群との相対位置関係や相対速度とに基づいて、進入が安全でない範囲を算出するものである。
上記車両用表示装置1は、さらに、ドライバーアイポイント検出部14、表示位置算出部15、制御部16、及びOn the Scene情報表示部(表示手段)17を備えている。ドライバーアイポイント検出部14は、車両乗員、特に運転者の眼の位置を検出するものである。このドライバーアイポイント検出部14は、例えば、運転者の顔を撮像する装置により構成され、撮像画像を解析することにより運転者の眼の位置を検出するものである。
表示位置算出部15は、運転者の眼の位置に応じて表示内容の表示位置を算出するものである。例えば、上記のOn the Scene情報表示部17(以下、単に情報表示部という)はヘッドアップディスプレイにより構成される。このため、表示位置算出部15は、運転者の座高が高い場合や低い場合など眼の位置の相違に応じて的確な位置に情報表示させるべく、表示位置を算出するものである。
制御部16は、表示に関する制御を行うものであり、表示情報生成部(視覚化手段)16aと映像制御部(表示制御手段)16bとを有している。表示情報生成部16aは、乗員に表示するための情報を生成するものであり、安全進入範囲算出部13にて算出された進入が安全でない範囲の情報を視覚化するものである。すなわち、表示情報生成部16aは、進入が安全でない範囲の情報を、情報表示部17が表示できるように画像データを生成するものである。
映像制御部16bは、表示情報生成部16aにて生成された情報を、情報表示部17に表示させるべく、制御するものである。また、映像制御部16bは、表示位置算出部15にて算出された表示位置に、表示情報生成部16aにて生成された情報を表示させるように制御するものである。この際、映像制御部16bは、進入が安全でない範囲の情報を、現実上で安全に進入できない箇所に重畳表示させるべく制御する。すなわち、表示位置算出部15にて算出された表示位置に、表示情報生成部16aにて生成された情報を重ね合わせることで、重畳表示を行うものである。
情報表示部17は、映像制御部16bの制御に従って、運転者の視界上に情報表示を行うものである。例えば、この情報表示部17は、上記したようにヘッドアップディスプレイにより構成され、表示情報生成部16aにより視覚化された進入が安全でない範囲を、現実上の箇所に重畳表示できるようになっている。
このような車両用表示装置1においては、まず、自車両が交差ポイント付近に到達すると、周辺車両情報検出部10がその交差ポイント付近の他車両を検出する。そして、周辺車両情報検出部10は、検出した他車両の情報を車群情報生成部11に出力する。
車群情報生成部11は、周辺車両情報検出部10により検出された他車両の情報に基づいて、車群情報を生成する。このとき、車群情報生成部11は、検出された他車両が複数であるときに、複数の他車両から車群を構成して車群情報を生成する。また、車群情報生成部11は、構成した車群の中から、自車両の走行に影響を与える対象車群を抽出する。そして、車群情報生成部11は、抽出した対象車群の情報と、周辺車両情報検出部10から入力した他車両の情報とを安全進入範囲算出部13に出力する。
また、この一方で、自車位置検出部12は、自車両の位置を検出している。そして、自車位置検出部12は、検出した自車両位置の情報を安全進入範囲算出部13に出力する。
その後、安全進入範囲算出部13は、自車位置検出部12からの自車位置の情報と、車群情報生成部11からの他車両又は対象車群との相対位置関係や相対速度に基づいて、安全に進入できない範囲を算出する。そして、安全進入範囲算出部13は、当該範囲の情報を表示情報生成部16aに出力する。
その後、表示情報生成部16aは、安全進入範囲算出部13にて算出された進入が安全でない範囲の情報を視覚化する。すなわち、表示情報生成部16aは、表示用の画像データを生成する。そして、表示情報生成部16aは、視覚化した情報を映像制御部16bに送信する。
また、上記処理と並行して、ドライバーアイポイント検出部14は、運転者の眼の位置を検出している。そして、ドライバーアイポイント検出部14は、検出した眼の位置に関する情報を、表示位置算出部15に出力する。
次いで、表示位置算出部15は、ドライバーアイポイント検出部14にて検出された運転者の眼の位置に応じて、進入が安全でない範囲を、現実上において進入が安全でない箇所に重畳表示させるべく、表示位置を算出する。そして、表示位置算出部15は、表示位置の情報を映像制御部16bに送信する。
その後、映像制御部16bは、表示情報生成部16aにて視覚化された情報が、表示位置算出部15にて算出された表示位置に表示されるように制御する。これにより、情報表示部17は、自車両の進入が安全でない範囲を現実上の箇所に重畳表示することとなる。
次に、本実施形態に係る車両用表示装置1の詳細な動作について説明する。図2は、本実施形態に係る車両用表示装置1の詳細な動作の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、まず、周辺車両情報検出部10は、交差ポイント付近の他車両を検出する(ST110)。ここで、周辺車両情報検出部10による他車両の検出を図3を参照して説明する。
図3は、交差ポイントにおける自車両及び他車両の状態を示す説明図である。同図に示すように、自車両20は、交差ポイント(十字路)に進入しようとしている。このとき、周辺車両情報検出部10は他車両を検出することとなる。図3において、周辺車両情報検出部10は、他車両21a〜21c,22a,22b,23a,23b,24,25の9台の他車両を検出することとなる。
再度、図2を参照する。周辺車両情報検出部10は、上記の如く、他車両を検出すると、他車両の進行方向及び速度についても検出する。そして、周辺車両情報検出部10は、他車両、進行方向及び速度の情報を、車群情報生成部11に出力する。
その後、車群情報生成部11は、車群情報作成処理を実行する(ST120)。すなわち、車群情報生成部11は、車群情報を生成し、対象車群を抽出する。
ここで、図3を参照する。車群情報生成部11は、ステップST110にて検出した他車両が複数ある場合には、車群情報を生成する。すなわち、車群情報生成部11は、他車両の一団を車群として構成する。例えば、図3において車群情報生成部11は、他車両21a〜21cを車群21として構成する。また、他車両22a,22bを車群22として、他車両23a,23bを車群23として構成する。
図2を参照する。車群情報の生成後、車群情報生成部11は、他車両の進行方向を検出し(ST130)、交差ポイントに接近する他車両の速度を検出する(ST140)。この進行方向及び速度は、ステップST110にて周辺車両情報検出部10により検出された他車両の進行方向及び速度に基づいて検出される。
そして、車群情報生成部11は、自車両の交差ポイントへの進入に影響を与えると予測される対象車群が存在するか否かを判断する(ST150)。
ここで、図3を参照する。車群情報生成部11は、ステップST150の判断を行うに当たり、自車両の交差ポイントへの進入に影響を与えると予測される対象車群を抽出する。図3では、車群21,23は交差ポイントの通過前であり、車群22は交差ポイントを通過してしまっている。このため、車群22は、自車両の交差ポイントへの進入に影響を与えることがない。従って、車群情報生成部11は、交差ポイントの通過前の車群21,23を対象車群とすることとなる。
また、車群情報生成部11は、車群でない1台の車両についても交差ポイントの通過前であれば、自車両の走行に影響を与えると予測し抽出する。図3において、車両24は、交差ポイントを通過してしまっているため、抽出されないこととなる。さらに、車両25は交差ポイント通過前であるが、もともと対向車は自車両の交差ポイント進入に影響を与えないため、抽出されないこととなる。
なお、本実施形態において車群情報生成部11は、対向車を抽出しないこととしているが、例えば、対向車が右折する場合など、交差ポイントの進入に影響を与えることが予測される場合には、抽出するようにしてもよい。
再度、図2を参照する。上記の如く、自車両の交差ポイントへの進入に影響を与える他車両又は対象車群を抽出した後、車群情報生成部11は、ステップST150の判断処理を実行する。
そして、影響を与える他車両又は対象車群が存在しないと判断した場合(ST150:NO)、処理は終了する。一方、影響を与える他車両又は対象車群が存在すると判断した場合(ST150:YES)、安全進入範囲算出部13は、自車位置検出部12からの自車位置の情報と、車群情報生成部11からの他車両又は対象車群との相対位置関係や相対速度に基づいて、安全に進入できない範囲を算出する。例えば、安全進入範囲算出部13は、図3に示す範囲26,27を算出する。そして、安全進入範囲算出部13は、当該範囲26,27の情報を表示情報生成部16aに送信する。
図4は、本実施形態に係る車両用表示装置1にて表示される表示の様子を示す説明図である。安全進入範囲算出部13が安全に進入できない範囲を算出し、後述の処理が実行されると、例えば、図4に示すような表示が行われる。
同図に示すように、安全に進入できない範囲は、壁面26,27として表示される。ここで、壁面とは、記号等でない一面を為す形状であり、例えば、矩形状、円形状等の簡易な形状である。このように、簡易な形状である壁面によって、安全に進入できない範囲が表示されるため、運転者は、素早く安全に進入できない範囲を認識できるようになる。
なお、図4に示す壁面26,27は、長さ及び高さ等がそれぞれ異なっている。これら長さ等は、以下に説明するステップST160〜ST190において、表示情報生成部16aにより決定される。
再度、図2を参照する。表示情報生成部16aは、壁面の高さを設定する(ST160)。その後、表示情報生成部16aは、壁面の長さを設定する(ST170)。そして、表示情報生成部16aは、壁面の形状を設定し(ST180)、壁面の表示色を設定する(ST190)。
これらステップST160〜ST190の処理を詳細に説明する。図5は、安全に進入できない範囲(壁面)の高さ、長さ及び表示色の説明図であり、(a)は壁面の高さ及び長さを示し、(b)及び(c)は表示色及び長さを示している。なお、本実施形態では、鉛直方向を高さ方向とし、他車両又は対象車群の進行方向を長さ方向としている。
図5(a)に示すように、他車両30〜32により対象車群が構成されているとする。このとき、壁面33〜35は、それぞれ高さが異なっている。具体的に、壁面33の高さは、壁面34の高さよりも小さく、壁面34の高さは壁面35の高さよりも小さい。すなわち、壁面33〜35の高さは、対象車群の車両台数に応じて変化している。表示情報生成部16aは、ステップST160において、上記の如く対象車群の車両台数に応じて壁面の高さを設定する。なお、図5(a)では、壁面33〜35の3つを表示しているが、実際には壁面35のみが表示されることとなる。
時系列的に説明すると、他車両30〜32が交差ポイントを通過する前では、表示情報生成部16aは、壁面の高さを、図5(a)に示す壁面35の高さに設定する。その後、他車両32のみが交差ポイントを通過したとすると、表示情報生成部16aは、壁面の高さを、壁面35よりも低い高さ(すなわち壁面34の高さ)に設定する。次いで、更に他車両31が交差ポイントを通過したとすると、壁面の高さを、壁面34よりも低い高さ(すなわち壁面33の高さ)に設定する。
すなわち、表示情報生成部16aは、対象車群のうち、交差ポイントを通過していない車両の台数に応じて、壁面の高さを設定することとなる。これにより、本装置1は、交差ポイントを通過していない車両の台数を、運転者に直感的に認識させることとなる。
また、ステップST170において設定される壁面の長さは、安全進入範囲算出部13にて算出された安全に進入できない範囲と合致するように設定される。図5(a)〜(c)に示すように、壁面35〜37は、それぞれ長さが異なっている。具体的に、壁面37の長さは壁面35の長さよりも短く、壁面35の長さは壁面36の長さよりも短い。これは、他車両35,38,39の車両速度に起因している。例えば、十字路において、他車両の十字路への接近速度が速くなるほど、自車両が十字路を通過する際に他車両に衝突しやすくなる。このため、安全に進入できない範囲は、他車両又は対象車群の車速が速いほど、他車両又は対象車群の先頭車両の前方側に拡がることとなる。
このため、安全進入範囲算出部13は、安全に進入できない範囲を他車両又は対象車群の車速に応じて変化させる。そして、表示情報生成部16aは、ステップST170において、安全に進入できない範囲と合致するように、他車両又は対象車群の速度に応じて壁面の長さを設定する。
より詳しく説明すると、安全に進入できない範囲は、他車両又は対象車群の車速に限らず、他車両又は対象車群が走行する車線(以下対象車線という)に、自車両が達するまでの時間によっても変化する。すなわち、進入すると判断してから実際に進入するまでの決断が早い運転者の場合、対象車線までに達する時間は短くなる。この場合、早期に交差ポイントを通行してしまえることから、安全に進入できない範囲は短くなる。
ここで、本実施形態においては、対象車線に達する時間を、自車両の走行履歴や自車両の性能によって求めることとしている。すなわち、安全進入範囲算出部13は、進入すると判断してから実際に進入するまでの決断が早いか否かとして、自車両の走行履歴を用いることで、運転者の運転状態を求め、当該車線までに達する時間を求めることとなる。また、自車両の性能によっても、当該車線までに達する時間が異なってくることから、安全進入範囲算出部13は、自車両の性能によって当該時間を求めることとなる。なお、本実施形態では、対象車線に達する時間として予め設定された任意の時間を用いるようにしてもよい。
このように、対象車線に達する時間を用いることで、安全進入範囲算出部13は、安全に進入できない範囲を一層正確に求めることができ、表示情報生成部16aは、壁面の長さを一層正確に設定することができる。
また、ステップST180において設定される壁面の形状は、他車両又は対象車群の進行方向や、自車両から対象車線までの距離に応じて設定される。図4及び図5には示していないが、進行方向が異なる場合、表示情報生成部16aは、壁面の形状を変えることとしている。これにより、運転者は、他車両又は対象車群の進行方向を、直感的に認識できることとなる。形状としては、例えば三角形状があげられる。そして、三角形状の頂点の1つを進行方向側に向けることにより、本装置1は、他車両又は対象車群の進行方向を表現することができる。
さらに、表示情報生成部16aは、自車両から対象車線までの距離に応じて形状の1要素である大きさを設定する。例えば、表示情報生成部16aは、自車両から対象車線までの距離が短い場合、安全に走行できない範囲が比較的近い場所にあることを示すべく、壁面の形状を大きくする。一方、距離が遠い場合には、壁面の形状を小さくする。これにより、本装置1は、表示に際し遠近感を表現し、運転者に距離感を直感的に認識させるようにしている。
また、ステップST190において設定される壁面の表示色は、他車両又は対象車群の進行方向や、安全に進入できない範囲の危険度や、他車両又は対象車群の色に応じて設定される。
まず、表示情報生成部16aは、他車両又は対象車群の進行方向に応じて壁面の表示色を設定する。図4及び図5には示していないが、進行方向が異なる場合、表示情報生成部16aは、壁面の表示色を変えることとしている。例えば、進行方向の違いにより予め表示色を定めておくなどする。これにより、本装置1は、壁面の形状を変えるときと同様に、他車両又は対象車群の進行方向を、運転者に直感的に認識させる。
また、表示情報生成部16aは、安全に進入できない範囲の危険度に応じて壁面の表示色を設定する。交差ポイントに進入できないと判断される場合であっても、運転者個々人の決断の早さなどの相違から、実際には進入できることがある。このため、表示情報生成部16aは、運転者に危険度を提示して交差ポイントへの進入を運転者の判断に任せるべく、危険度に応じて表示色を設定する。具体的には、図5(b)に示すように、表示情報生成部16aは、他車両又は対象車群の進行方向に表示色が階調変化するように設定する。この際、表示情報生成部16aは、壁面37に等間隔の縦線を刻んで、他車両39の移動に伴い空間周波数を周期的に変化させることが望ましい。空間周波数を変化させることで、他車両の移動速度を表現することが可能となるからである。
また、表示情報生成部16aは、他車両又は対象車群の色に応じて壁面の表示色を設定する。例えば、表示情報生成部16aは、壁面の表示色を、対象車群の最後尾の車の色とする。これにより、運転者は、例えば左右確認をしなくとも、最後尾の車両を容易に認識できることとなる。また、車群でなく、他車両1台のみが交差ポイントを通行する場合であっても、壁面の表示色を他車両の色とすることにより、運転者は、車群でなく1台のみ通行であることを、容易に認識できることとなる。
以上のように、表示情報生成部16aは、壁面の高さ、長さ、形状及び表示色を設定する。再度、図2を参照する。壁面の高さ、長さ、形状及び表示色を設定した後、表示情報生成部16aは、壁面の情報を映像制御部16bに送信する。次いで、ドライバーアイポイント検出部14は、運転者の眼の位置を検出する(ST200)。そして、ドライバーアイポイント検出部14は、検出した眼の位置に関する情報を、表示位置算出部15に送信する。
その後、表示位置算出部15は、ドライバーアイポイント検出部14にて検出された運転者の眼の位置に応じて、進入が安全でない範囲を、現実上の安全でない箇所に重畳表示させるべく、表示位置を算出する(ST210)。そして、表示位置算出部15は、表示位置の情報を映像制御部16bに送信する。
その後、映像制御部16bは、表示情報生成部16aにて生成された壁面を、表示位置算出部15にて算出された表示位置に表示させる(ST220)。そして、車群情報生成部11は、自車両の交差ポイントへの進入に影響を与えると予測される他車両又は対象車群が存在するか否かを、再度判断する(ST230)。
ここで、影響がある他車両又は対象車群が存在すると判断した場合(ST230:YES)、処理はステップST160に戻り、壁面の各要素の設定が行われることとなる。一方、影響がある他車両又は対象車群が存在しないと判断した場合(ST230:NO)、処理は終了することとなる。
次に、情報表示部17に表示される安全に進入できない範囲を再度説明する。図6は、情報表示部17にて表示される安全に進入できない範囲(壁面)の一例を示す説明図であり、図7は、図6に示した表示から一定時間経過後に表示される安全に進入できない範囲(壁面)の一例を示す説明図である。
まず、図6に示すように、交差ポイントを他車両21a,23aが通行しようとしている。このとき、情報表示部17であるヘッドアップディスプレイには、進入が安全でない範囲の情報である壁面26,27が、現実上に進入が安全でない箇所に重畳表示される。これにより、運転者は直感的に且つ容易に進入できない範囲を認識することとなる。また、運転者は壁面の高さに基づいて、車群の台数を知ることとなる。また、運転者は、壁面の長さ、形状及び表示色によっても、直感的に有用な情報を認識することとなる。
そして、一定時間経過後、情報表示部17は、図7に示すように表示を行う。すなわち、一定時間経過後には、他車両21a,23aが一層交差ポイントに接近する。そして、より長さ方向に伸びた壁面26,27がヘッドアップディスプレイに表示されることとなる。
このようにして、本実施形態に係る車両用表示装置によれば、交差ポイント付近にて検出された他車両の情報に基づき、交差ポイントへの進入が安全でない範囲を算出して、当該進入が安全でない範囲の情報を乗員の視界上に表示するようにしている。このため、乗員は、交差ポイントに進入できるか否かについて、表示された進入が安全でない範囲の情報から判断することとなる。ここで、進入が安全でない範囲の情報は、直接的に進入の可否を表すものであることから、乗員は、進入可否の判断が容易となり、ワークロードが低減されることとなる。
また、安全でない範囲を表示することから、移動物体すべてに点滅等を行う必要がなくなっている。さらに、音声により情報提示するわけでなく、交差ポイントの進入に際し迅速さに欠けるということがない。
従って、乗員に対し適切に情報提供することが可能な車両用表示装置を提供することができる。
また、複数の他車両から、自車両に影響を与えると予想される対象車群を抽出して、対象車群に基づき、進入が安全でない範囲を算出している。このため、情報表示部17は、他車両ごとに、進入が安全でない範囲を表示するわけでなく、車群ごとに進入が安全でない範囲を表示することとなる。従って、進入が安全でない範囲について表示数を減じることとなり、一層ワークロードの低減を図ることができる。
また、進入が安全でない範囲の情報を、現実上で安全に進入できない箇所に重畳表示させている。このため、他の箇所に表示したことにより、表示箇所に視線が向いてしまうという事態を防止することができる。従って、運転者の注意力低下を防止することができる。
なお、上記した特許文献2にあっては、他車両の箇所に点滅表示等を行うため、点滅箇所に運転者の視線が向いてしまうが、本実施形態では、上記のような事態が生じ得ず、運転者の注意力低下を防止する面で非常に有用なものである。
また、重畳表示させる情報の大きさを、自車両から対象車線までの距離に応じて変化させている。例えば、自車両から対象車線までの距離が短い場合、安全に走行できない範囲が比較的近い場所にあることを示すべく、壁面の形状を大きくする。これにより、対象車線までの距離感を的確に表示することができる。
また、重畳表示させる情報の表示色や形状を、他車両又は対象車両の進行方向に応じて変化させている。例えば、進行方向の違いにより予め表示色を定めておき、実際の表示の際には、該当する進行方向の表示色を用いるようにする。また、形状を変化させる場合、例えば、三角形状を用い、三角形状の頂点の1つを進行方向側に向けるようにする。これにより、他車両又は対象車群の進行方向を、運転者に直感的に認識させることができる。
また、重畳表示させる情報の長さを、他車両又は対象車両の速度に応じて変化させている。例えば、十字路において、十字路に接近する他車両の速度が速くなるほど、自車両が十字路を通過する際に他車両に衝突しやすくなる。すなわち、他車両の速度が速くなるほど、安全に進入できない範囲は長くなることから、他車両又は対象車両の速度に応じて長さを変化させる。これにより、安全に進入できない範囲を一層的確に表現することができる。
また、重畳表示させる情報の高さを、対象車群の車両台数に応じて変化させている。例えば、対象車群の車両台数が多くなるほど、重畳表示させる情報の高さ高くする。これにより、運転者に直感的に対象車群の車両台数を認識させることができる。
また、重畳表示させる情報の高さを、交差ポイントを通過していない車両の台数に応じて変化させている。このため、交差ポイントを通過していない車両の台数を、運転者に直感的に認識させることとなり、運転者は残り何台分だけ、進入を待てば交差ポイントに進入できるようになるかを知ることができる。従って、運転者が交差ポイントに進入する好適なタイミングを知らせることができる。
また、重畳表示させる情報の表示色について、空間周波数を周期的に変更するようにしている。例えば、他車両又は対象車群の速度に応じて、他車両又は対象車群の進行方向に、壁面の表示色の空間周波数を周期的に変化させるようにする。通常、一様の模様である場合には、速度の認識をすることができないが、他車両又は対象車群の進行方向に、壁面の表示色の空間周波数を周期的に変化させることで、速度の大きさを表現することができる。これにより、運転者に他車両又は対象車群の速度を直感的に認識させることができる。
また、重畳表示させる情報の表示色を他車両又は対象車群の進行方向に階調変化させるようにしている。例えば、階調変化させることにより、安全に進入できない範囲の危険度を表現することができる。ここで、運転者個々人には進入の決断の早さ等に違いがあり、交差ポイントに進入できないと判断される場合であっても、実際には進入できることがある。そこで、階調変化により危険度を表現して、交差ポイントの進入の可否を運転者の判断に任せることとしている。従って、利便性を向上させることができる。
また、重畳表示させる情報の表示色を他車両の色又は対象車群最後尾の車の色に合わせている。このため、対象車群最後尾の車の色に合わせた場合、運転者に最後尾の車両を直感的に認識させることとなる。また、他車両1台のみが交差ポイントを通行する場合であっても、他車両の色に合わせることにより、車群でなく1台のみ通行であることを、運転者に直感的に認識させることができる。従って、運転者が交差ポイントに進入する好適なタイミングを知らせることができる。
また、重畳表示させる情報を壁面として視覚化している。ここで、壁面とは、記号等でない一面を為す形状であり、例えば、矩形状、円形状等の簡易な形状である。すなわち、簡易な形状である壁面によって、安全に進入できない範囲が表示されるため、安全に進入できない範囲を直感的に且つ素早く、運転者に認識させることができる。
なお、自車両が十字路に進入する場合において、壁面を表示すると、例えば左方の安全確認中に、右方の壁面が周辺視野内に入ってくることもあり、左右の安全確認をする場合においてワークロードを低減させることができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る車両用表示装置2は、第1実施形態のものと同様であるが、同一方向に複数車線がある道路において安全に進入できない範囲を好適に表示する点で、第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点について説明する。
本実施形態では、例えば片側3車線など、同一方向に複数車線がある道路において安全に進入できない範囲を好適に表示する。第1実施形態では、片側3車線などの道路においては、他車両又は対象車線毎に安全に進入できない範囲を表示することとなるが、本実施形態では、これを減じるべく、優先度に基づいて処理を行う。
具体的に説明する。本実施形態において表示情報生成部16aは、自車両が進入する際にその車線に至るまでの順番に応じて、それぞれの車線に存在する車両に優先度を付ける。例えば、片側3車線の優先道路に進入し左折などする場合、自車両から遠い側に存在する車線(3車線目など)について、運転者は、安全に進入できない情報を必要としていない場合がある。
そこで、表示情報生成部16aは、自車両が進入する際にその車線に至るまでの順番に応じて、それぞれの車線に存在する車両に優先度を付ける。そして、優先度の低い車線は自車両の進入に与える影響も低いため、表示情報生成部16aは、コントラストを下げて、安全に進入できない範囲の情報を視覚化する。また、影響の低い車線について映像制御部16bは、壁面の表示タイミングを遅くする。これにより、対象車群が多い場合に、車群の全てに壁表示する必要をなくし、煩わしい表示となるのを防ぐことができる。
また、優先道路に進入し右左折する場合に限らず、優先道路を通過するような場合であっても、代表する1の対象車群に基づいて、進入が安全でない範囲を表示するようにしてもよい。
例えば、片側3車線の道路を横切る場合、進入が安全でない範囲が計6つ表示されることとなる。ところが、実際に運転者が必要とする情報は、安全に交差ポイントを通行できるか否かであり、計6つも表示させる必要性は薄い。すなわち、運転者には、自車両に対し左側から走行してくる対象車群について衝突の危険性が無いか、及び右側から走行してくる対象車群について衝突の危険性が無いかの2つの情報を取得できればよい。
表示情報生成部16aは、進行方向が同じ対象車群が複数ある場合には、それらの対象車群から代表する1の対象車群を定め、その1の対象車群について進入が安全でない範囲の情報を視覚化することとなる。
さらに、複数の対象車群について連続性を判断し、連続する、すなわち近接する車群同士を1つのまとめて、代表する対象車群として構成するようにしてもよい。
このようにして、本実施形態に係る車両用表示装置2によれば、第1実施形態と同様に、乗員に対し適切に情報提供することが可能な車両用表示装置を提供することができ、一層ワークロードの低減を図ることができる。
また、運転者の注意力低下を防止することができ、対象車線までの距離感を的確に表示することができる。また、他車両又は対象車群の進行方向を、運転者に直感的に認識させることができ、安全に進入できない範囲を一層的確に表現することができる。
また、運転者に直感的に対象車群の車両台数を認識させることができ、運転者が交差ポイントに進入する好適なタイミングを知らせることができる。また、運転者に他車両又は対象車群の速度を直感的に認識させることができ、利便性を向上させることができる。
また、安全に進入できない範囲を直感的に且つ素早く、運転者に認識させることができる。
さらに、本実施形態では、進行方向が同じ複数の対象車群について優先度を付して、優先度に応じて視覚化するようにしている。例えば、片側3車線の優先道路に進入し左折などする場合、自車両から遠い側に存在する車線(3車線目など)について、運転者は、安全に進入できない情報を必要としていない場合がある。このため、優先度を付して視覚化することにより、優先度の低い車線については、コントラストを下げて、安全に進入できない範囲の情報を視覚化することなどが可能となる。従って、表示の煩わしさを低減することができる。
また、進行方向が同じ対象車群が複数ある場合、代表となる1の対象車群について視覚化するようにしている。例えば、片側3車線の道路を横切る場合、進入が安全でない範囲が計6つ表示されることとなる。ところが、実際に運転者が必要とする情報は、安全に交差ポイントを通行できるか否かであり、計6つも表示させる必要性は薄い。すなわち、運転者には、自車両に対し左側及び右側から走行してくる対象車群について衝突の危険性が無いかの2つの情報を取得できればよい。そこで、進行方向が同じ対象車群が複数ある場合には、それらの対象車群から代表する1の対象車群を定め、その1の対象車群について進入が安全でない範囲の情報を視覚化することとしている。これにより、運転者に必要な情報だけを提示することとなり、表示の煩わしさを低減することができる。
なお、代表する1の対象車群の決定方法としては、複数の対象車群のうち最も交差ポイントに近いものを選択するようにしてもよく、連続性を判断して連続する対象車群をまとめて代表するものとしてもよい。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係る車両用表示装置3は、第1実施形態のものと同様であるが、安全に進入できない範囲の情報が第1実施形態と異なっている。すなわち、第1実施形態では安全に進入できない範囲の情報として壁面を用いていたのに対し、第3実施形態では壁面を用いていない。以下、第1実施形態との相違点について説明する。
図8は、第3実施形態に係る安全に進入できない範囲の説明図である。同図に示すように、安全に進入できない範囲は、壁面ではなく、複数の表示要素41a〜41eにより表現されている。この表示要素41a〜41eは、他車両又は対象車群の進行方向に並んで配置される。
また、これらの表示要素41a〜41eは、並ぶ間隔が段階的に変化するようにされている。具体的に、表示要素41d,41eの間隔は、表示要素41c,41dの間隔よりも大きくされている。また、表示要素41c,41dの間隔は、表示要素41b,41cの間隔よりも大きくされている。さらに、表示要素41b,41cの間隔は、表示要素41a,41bの間隔よりも大きくされている。
このように、間隔が段階的に大きくなるようにすることで、壁面の表示色を階調変化させたときと同様に、危険度を表示することができる。また、間隔の大きさを適切に設定することにより、他車両又は対象車群の速度を表現することができる。また、表示要素41a〜41eに等間隔の縦線を刻んで、他車両40の移動に伴い空間周波数を周期的に変化させることが望ましい。
なお、空間周波数を周期的に変化させなくとも、表示要素41a〜41eを車両進行方向に移動させるようにすれば、空間周波数の変化を表現することができる。例えば、表示要素41aを表示要素41e側に移動させていき、最終的には消失するようにする。このように、表示要素41a〜41eを移動させることにより、空間周波数は変化するため、周期的に変化させた場合と同様の効果を得ることができる。
また、図8に示すように、表示要素41a〜41eを三角形状としているため、他車両又は対象車群の進行方向を表現することもできる。さらに、表示要素41a〜41eの色についても対象車群の最後尾の車の色と合わせるなどすることもできる。
さらには、表示要素41a〜41eの数と対象車群の車両台数を合わせることもでき、台数と合わせた場合には、表示要素41a〜41eに各車両の色を付するようにしてもよい。
このようにして、本実施形態に係る車両用表示装置3によれば、第1実施形態と同様に、乗員に対し適切に情報提供することが可能な車両用表示装置を提供することができ、一層ワークロードの低減を図ることができる。
また、運転者の注意力低下を防止することができ、対象車線までの距離感を的確に表示することができる。また、他車両又は対象車群の進行方向を、運転者に直感的に認識させることができ、安全に進入できない範囲を一層的確に表現することができる。
また、運転者に直感的に対象車群の車両台数を認識させることができ、運転者が交差ポイントに進入する好適なタイミングを知らせることができる。また、運転者に他車両又は対象車群の速度を直感的に認識させることができ、利便性を向上させることができる。
また、安全に進入できない範囲を直感的に且つ素早く、運転者に認識させることができる。
さらに、本実施形態では、複数の表示要素41a〜41eを他車両又は対象車群の進行方向に並べ、これらの配置を段階的に変化させるようにしている。このため、表示要素41a〜41eの配列によってグラデュエーション的な表示が可能となり、危険度を表現することが可能となる。故に、交差ポイントの進入の可否を運転者の判断に任せることとし、利便性を向上させることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、各実施形態を組み合わせてもよい。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、上記実施形態では、遠近感を表現するに当たり、安全に走行できない範囲の大きさを変更するようにしていたが、これに限られるものではない。すなわち、表示位置を微妙に調節することにより、遠近感を表現するようにしてもよい。例えば、安全に走行できない範囲が比較的近い場所にある場合、当該範囲の表示位置を、僅かに鉛直下方に移動させるなどする。これにより、対象車線までの距離感を的確に表示することができる。
また、情報表示部17としてヘッドアップディスプレイを用いるようにしているが、これに限らず、更にサイドガラスを含んで情報表示部17を構成するようにしてもよい。
さらに、交差ポイントとして各図面では十字路を例に説明しているが、交差ポイントは、T字路、三叉路等であってもよく、また、駐車場から道路に出る場合などであってもよい。
第1実施形態に係る車両用表示装置の構成図である。 第1実施形態に係る車両用表示装置の詳細な動作の一例を示すフローチャートである。 交差ポイントにおける自車両及び他車両の状態を示す説明図である。 第1実施形態に係る車両用表示装置にて表示される表示の様子を示す説明図である。 安全に進入できない範囲(壁面)の高さ、長さ及び表示色の説明図であり、(a)は壁面の高さ及び長さを示し、(b)及び(c)は表示色及び長さを示している。 情報表示部にて表示される安全に進入できない範囲(壁面)の一例を示す説明図である。 図6に示した表示から一定時間経過後に表示される安全に進入できない範囲(壁面)の一例を示す説明図である。 第3実施形態に係る安全に進入できない範囲の説明図である。
符号の説明
1〜3…車両用表示装置
10…周辺車両情報検出部(検出手段)
11…車群情報生成部(抽出手段)
13…安全進入範囲算出部(算出手段)
16a…表示情報生成部(視覚化手段)
16b…映像制御部(表示制御手段)
17…情報表示部(表示手段)
26,27,33〜37…壁面
41a〜41e…表示要素

Claims (17)

  1. 自車両の乗員に対し情報表示を行う車両用表示装置において、
    進行方向の異なる交通流が交わる交差ポイントの付近にて、他車両を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された他車両の情報に基づいて、自車両の交差ポイントへの進入が安全でない範囲を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された進入が安全でない範囲を視覚化する視覚化手段と、
    前記視覚化手段により視覚化された進入が安全でない範囲の情報を、運転者の視界上に表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする車両用表示装置。
  2. 前記検出手段にて検出された他車両が複数であるときに、この複数の他車両の連続性を判断し、連続する場合には複数の他車両から車群を構成し、構成した車群のうち、自車両の走行に影響を与えると予測される対象車群を抽出する抽出手段を更に備え、
    前記算出手段は、前記抽出手段により抽出された対象車群に基づいて、進入が安全でない範囲を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 前記視覚化手段により視覚化された進入が安全でない範囲を前記表示手段に表示させる表示制御手段を更に備え、
    前記表示制御手段は、前記視覚化手段により視覚化された進入が安全でない範囲の情報を前記表示手段にて表示させるに当たり、当該情報を現実上で安全に進入できない箇所に重畳表示させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用表示装置。
  4. 前記視覚化手段は、重畳表示させる情報の大きさを、自車両から他車両又は対象車群が走行する車線までの距離に応じて変化させることを特徴とする請求項3に記載の車両用表示装置。
  5. 前記表示制御手段は、重畳表示させる情報の表示位置を、自車両から他車両又は対象車群が走行する車線までの距離に応じて変化させることを特徴とする請求項3又は請求項4のいずれかに記載の車両用表示装置。
  6. 前記視覚化手段は、重畳表示させる情報の表示色及び形状の少なくとも一方を、他車両又は対象車群の進行方向に応じて変化させることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  7. 前記視覚化手段は、他車両又は対象車群の進行方向を長さ方向とした場合、当該他車両又は対象車群の速度に応じて、重畳表示させる情報の長さを変化させることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  8. 前記視覚化手段は、鉛直方向を高さ方向とした場合、重畳表示させる情報の高さを対象車群の車両台数に応じて変化させることを特徴とする請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  9. 前記視覚化手段は、重畳表示させる情報の高さを対象車群の車両台数に応じて変化させるに当たり、当該対象車群の車両台数のうち交差ポイントを通過していない車両の台数に応じて、重畳表示する情報の高さを変化させることを特徴とする請求項8に記載の車両用表示装置。
  10. 前記視覚化手段は、重畳表示させる情報の空間周波数を周期的に変化させることを特徴とする請求項3〜請求項9のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  11. 前記視覚化手段は、重畳表示させる情報の表示色を、他車両又は対象車群の進行方向に階調変化させることを特徴とする請求項3〜請求項10のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  12. 前記視覚化手段は、重畳表示する情報の表示色を、他車両の色又は対象車群の最後尾の車の色に合わせることを特徴とする請求項3〜請求項11のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  13. 前記視覚化手段は、重畳表示する情報を、壁面として視覚化することを特徴とする請求項3〜請求項12のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  14. 前記視覚化手段は、重畳表示させる情報として、他車両又は対象車群の進行方向に並ぶ複数の表示要素を視覚化すると共に、複数の表示要素が並ぶ間隔を段階的に変化させることを特徴とする請求項3〜請求項12のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  15. 前記視覚化手段は、進行方向が同じであって自車両の交差ポイントへの進入に影響を与える対象車群が複数存在する場合、複数の対象車群それぞれに優先度を付して、優先度に応じて進入が安全でない範囲の情報を視覚化することを特徴とする請求項2〜請求項14のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  16. 前記視覚化手段は、進行方向が同じであって自車両の交差ポイントへの進入に影響を与える対象車群が複数存在する場合、代表する1の対象車群について進入が安全でない範囲の情報を視覚化することを特徴とする請求項2〜請求項14のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  17. 進行方向の異なる交通流が交わる交差ポイントの付近にて、車両を検出し、検出した車両の情報に基づいて、進入が安全でない範囲を算出し、進入が安全でない範囲の情報を、運転者の視界上に表示することを特徴とする車両用表示装置。

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