JP2020176169A - 硬化性組成物、硬化物、及びシーリング材 - Google Patents

硬化性組成物、硬化物、及びシーリング材 Download PDF

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Abstract

【課題】復元性及び伸びに優れる硬化物が得られる硬化性組成物を提供する。【解決手段】1分子中に主鎖末端基を4個以上有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が6,000以上であり、主鎖末端基に−SiX2Rで表される反応性ケイ素基を有する、分岐構造のオキシアルキレン重合体Aを含有する硬化性組成物。ただし、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物、硬化物、及びシーリング材に関する。
本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素基(以下、「反応性ケイ素基」という。)を有する重合体を含む硬化性組成物に関する。
分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を有する重合体は、室温においても、湿分等による反応性ケイ素基の加水分解反応等を伴うシロキサン結合の形成によって架橋し、ゴム状の硬化物が得られるという性質を有することが知られている。
これらの反応性ケイ素基を有する重合体の中で、主鎖骨格がオキシアルキレン重合体、飽和炭化水素重合体、ポリアクリル酸アルキルエステル重合体、及びポリメタクリル酸アルキルエステル重合体は、既に工業的に生産され、シーリング材、接着剤、塗料等の用途に広く使用されている。これらの反応性ケイ素基を有する重合体を含む硬化性組成物をシーリング材として用いる場合には、硬化性、被着物に対する接着性、硬化物の伸び物性に加えて、屋外の環境に長時間さらされることにより発生する目地の構造的な伸縮に追随できる復元性を有し、亀裂が発生しにくいことが求められる。
硬化物の復元性を向上させるために、重合体1分子中の反応性ケイ素基の数を増やし、架橋密度を上げることが考えられる。
特許文献1には、1分子中に主鎖末端基を4個有し、反応性ケイ素基として、メチルジメトキシシリル基を有する分岐構造のオキシアルキレン重合体が開示されている。具体的には、実施例において、ペンタエリストールを開始剤として使用し、亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒を用いてプロピレンオキシドの重合を行い、平均分子量20,000のポリオキシプロピレンテトラオールを得、前記ポリオールプロピレンテトラオールの末端水酸基をアリル基に変換後、前記アリル基をメチルジメトキシシリル基に変換し、末端の60%がシリル化されたポリマーを得たことが記載されている。前記ポリマーは弾性接着剤用の硬化性組成物として、低粘度で作業性に優れ、かつ基材との密着性及び耐水性に優れることが記載されている。
特許文献2には、1分子中に主鎖末端基を4個有し、ポリスチレン換算数平均分子量が32,000であり、反応性ケイ素基として、トリメトキシシリル基を有する分岐構造のオキシアルキレン重合体が開示されている。具体的には、実施例において、ペンタエリストールにプロピレンオキシドを重合して得られたテトラオールを開始剤として用い、t−ブチルアルコールを配位子とする複合金属シアン化物錯体触媒を用いて、プロピレンオキシドを重合させ、ポリオキシプロピレンテトラエートを得、前記ポリオキシプロピレンテトラエートと3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランを反応させることにより、分子末端にトリメトキシシリル基を有する重合体を得たことが記載されている。前記重合体を含む硬化性組成物を使用すると、接着性に優れ、せん断強度が高い硬化物を得ることができることが記載されている。
特開平7−62205号公報 特開2009−46539号公報
しかしながら、特許文献1におけるポリマーや特許文献2における重合体を含む硬化性組成物をシーリング材に用いた場合には、硬化物の伸び物性が不充分となる場合がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、復元性及び伸びに優れる硬化物が得られる硬化性組成物の提供を課題とする。
本発明は、下記[1]〜[8]である。
[1] 1分子中に主鎖末端基を4個以上有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が6,000以上であり、主鎖末端基に下記式1で表される反応性ケイ素基を有する、分岐構造のオキシアルキレン重合体Aを含有する硬化性組成物。
−SiXR 式1
式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
[2] 前記重合体Aの分子量分布が1.8以下である、[1]に記載の硬化性組成物。
[3] 前記重合体Aは、1分子中に主鎖末端基を4個有する、[1]又は[2]に記載の硬化性組成物。
[4] さらに、1分子中に主鎖末端基を2個有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が2,000以上であり、主鎖末端基に下記式2で表される反応性ケイ素基を有する、直鎖構造のオキシアルキレン重合体Bを含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
−SiX3−a 式2
式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
[5] 前記重合体Aと前記重合体Bとの合計に対する、前記重合体Aの含有割合が、50〜99質量%である、[4]に記載の硬化性組成物。
[6] さらに、1分子中に主鎖末端基を2個有し、一方の主鎖末端基が不活性な1価の有機基であり、他方の主鎖末端基に下記式3で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が2,000以上である、直鎖構造のオキシアルキレン重合体Cを含有する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
−SiX3−a 式3
式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
[7] [1]〜[6]のいずれか一項に記載の硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
[8] [7]に記載の硬化物からなるシーリング材。
本発明の硬化性組成物は、復元性及び伸びに優れる硬化物を得ることができる。本発明の硬化物は、復元性及び伸びに優れる。
本明細書における用語の意味及び定義は以下のとおりである。
「〜」で表される数値範囲は、〜の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
重合体を構成する「単位」とは単量体の重合により直接形成された原子団を意味する。
「主鎖」とは、2個以上の単量体の連結により形成された重合鎖を意味する。後述のオキシアルキレン重合体における「主鎖」は、開始剤の残基とアルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含む部分を意味する。
「主鎖末端基」とは、主鎖を構成する末端の原子に結合する原子又は原子団を意味する。
「活性水素」とは、アルキレンオキシドが開環付加しうる反応性基が有する水素原子を意味し、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等に結合した水素原子を意味する。また、水も活性水素を有するものとする。
「活性水素含有基」とは、上記活性水素を有する基を意味する。なお、活性水素含有基は、イソシアネート基と反応し得る反応性基でもある。
「不飽和基」とは、不飽和性の二重結合を含む1価の基を意味する。特に断らない限り、ビニル基、アリル基、及びイソプロペニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基である。
「オキシアルキレン重合体」とは、アルキレンオキシド単量体に基づく単位から形成される重合鎖を有する重合体を意味する。
「前駆重合体」とは、反応性ケイ素基導入前の重合体であって、開始剤の活性水素にアルキレンオキシド単量体を重合させた主鎖末端基が水酸基であるオキシアルキレン重合体を意味する。
「シリル化率」は、オキシアルキレン重合体の主鎖末端基である、反応性ケイ素基、活性水素含有基、不飽和基のいずれかである末端基の数の合計に対する前記反応性ケイ素基の数の割合である。シリル化率の値はNMR分析によって測定できる。また、後述のシリル化剤により、オキシアルキレン重合体の主鎖末端基における末端基に前記反応性ケイ素基を導入する際の、末端基の数に対する添加した前記シリル化剤のシリル基の数の割合(モル%)でもよい。
「シリル化剤」とは、活性水素含有基又は不飽和基と反応する官能基と反応性ケイ素基とを有する化合物を意味する。
「主鎖末端基の数」は、例えば、オキシアルキレン重合体の前駆重合体に不飽和基を導入した後、JIS K 0070(1992)に規定されたよう素価の測定方法の原理に基づいた滴定分析により、直接的に不飽和基濃度を測定する方法で算出した値である。後述のオキシアルキレン重合体における「主鎖末端基の数」は、後述の、開始剤の活性水素の数と、又は前駆重合体の主鎖末端基の数と同じ数である。
「水酸基換算分子量」とは、アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含む重合体である場合において、開始剤や前駆重合体の水酸基価をJIS K 1557(2007)に基づいて算出し、「56,100/(水酸基価)×(開始剤の活性水素の数、又は、前駆重合体の主鎖末端基の数)」として算出した値である。オキシアルキレン重合体の水酸基換算分子量は、後述のオキシアルキレン重合体換算分子量と同等か、若干小さい傾向がある。
本明細書における「数平均分子量」(以下、「Mn」という。)及び「重量平均分子量」(以下、「Mw」という。)とは、テトラヒドロフラン(以下、「THF」という。)を溶離液とするゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」という。)を使用し、水酸基換算分子量既知のオキシアルキレン重合体を用いて検量線を作成して測定したオキシアルキレン重合体換算分子量である。分子量分布とは、MwとMnより算出した値であり、Mnに対するMwの比率(Mw/Mn)である。
主鎖末端基1個当たりの分子量は、前記前駆重合体における前記水酸基価の値を「56,100/(前駆重合体の水酸基価)」の式に当てはめて算出するか、又は、GPC測定により求めたMnと、水酸基価から求めた主鎖末端基1個当たりの分子量の検量線を、開始剤の活性水素の数毎にあらかじめ作成しておき、求めたいMnの測定結果を、この関係性に当てはめることで、主鎖末端基1個当たりの分子量に換算する方法で算出してもよい。
本明細書における「ポリスチレン換算数平均分子量」(以下、「PS−Mn」という。)及び「ポリスチレン換算重量平均分子量」(以下、「PS−Mw」という。)とは、THFを溶離液とするGPCを使用し、分子量既知のポリスチレン重合体を用いて検量線を作成して測定した、ポリスチレン換算分子量である。オキシアルキレン重合体においては、PS−Mn及びPS−Mwは、上述のMn及びMwより大きく測定される傾向がある。PS−Mw/PS−Mnで計算した値は上述のMw/Mnとほぼ同等の値となる。
本発明の硬化性組成物は、1分子中に主鎖末端基を4個以上有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が6,000以上であり、主鎖末端基に後述の式1で表される反応性ケイ素基を有する、分岐構造のオキシアルキレン重合体(以下、「重合体A」という。)を含む。
さらに、1分子中に主鎖末端基を2個有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が2,000以上であり、主鎖末端基に後述の式2で表される反応性ケイ素基を有する、直鎖構造のオキシアルキレン重合体(以下「重合体B」という。)、及び1分子中に主鎖末端基を2個有し、一方の主鎖末端基が不活性な1価の有機基であり、他方の主鎖末端基に後述の式2で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が2,000以上である、直鎖構造のオキシアルキレン重合体(以下「重合体C」という。)のいずれか一方又は両方を含んでよい。
<重合体A>
重合体Aは、1分子中に主鎖末端基を4個以上有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が6,000以上であり、主鎖末端基に後述の式1で表される反応性ケイ素基を有する、分岐構造のオキシアルキレン重合体である。本発明の硬化性組成物における重合体Aは2種類以上でもよい。
反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成して架橋し得る。シロキサン結合を形成する反応は硬化触媒によって促進される。重合体Aにおける反応性ケイ素基は下記式1で表される。
−SiXR 式1
前記式1において、Rは炭素数1〜20の1価の有機基を示す。Rは加水分解性基を含まない。
Rは、炭素数1〜20の炭化水素基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、α−クロロアルキル基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、α−クロロメチル基、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基及びトリフェニルシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。反応性ケイ素基を有する重合体の硬化性と硬化性組成物の安定性が良い点からメチル基又はエチル基が好ましい。硬化物の硬化速度が速い点からα−クロロメチル基が好ましい。容易に入手できる点からメチル基が特に好ましい。
前記式1において、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
加水分解性基としては、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、スルファニル基、アルケニルオキシ基が例示できる。
加水分解性が穏やかで取扱いやすい点からアルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましい。アルコキシ基がメトキシ基又はエトキシ基であると、シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成しやすく、硬化物の物性値が良好となりやすい。
前記式1で表される反応性ケイ素基としては、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、メチルジイソプロポキシシリル基、(α−クロロメチル)ジメトキシシリル基、(α−クロロメチル)ジエトキシシリル基が例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基が好ましく、メチルジメトキシシリル基がより好ましい。
重合体Aの主鎖は、1種類以上のアルキレンオキシド単量体の重合により形成されたオキシアルキレン重合体からなる重合鎖である。2種類以上のアルキレンオキシド単量体の重合により形成された共重合鎖である場合、それらのアルキレンオキシド単量体は、ブロック重合体を形成していてもよくランダム重合体を形成していてもよい。
オキシアルキレン重合体からなる重合鎖として、エチレンオキシド単量体からなる重合鎖、プロピレンオキシド単量体からなる重合鎖、ブチレンオキシド単量体からなる重合鎖、テトラメチレンオキシド単量体からなる重合鎖、エチレンオキシド単量体とプロピレンオキシド単量体の共重合鎖、プロピレンオキシド単量体とブチレンオキシド単量体の共重合鎖が例示できる。特にプロピレンオキシド単量体からなる重合鎖が好ましい。
重合体Aは、主鎖末端基を4個以上有する。硬化物の復元性の観点から、主鎖末端基を4〜8個有するものが好ましく、4〜6個有するものがより好ましく、4個有するものがさらに好ましい。
重合体Aの主鎖末端基は、前記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基及び不飽和基のいずれかであり、前記式1で表される反応性ケイ素基、水酸基及びアリル基からなる群より選ばれる1種類以上の基が好ましい。それぞれの前記主鎖末端基は互いに同じであっても、異なってもよい。
活性水素含有基としては、例えば、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、第一級アミンから水素原子を除去した1価の官能基、ヒドラジド基及びスルファニル基が挙げられる。活性水素含有基としては、水酸基、アミノ基、第一級アミンから水素原子を除去した1価の官能基が好ましく、水酸基がより好ましい。
重合体Aは、前記式1で表される反応性ケイ素基を1つの主鎖末端基当たりに平均して0.5個超1.0個以下有するものが好ましく、硬化物の引張強度が良好となりやすいため、0.52個〜0.95個有するものがより好ましい。
重合体Aは、前記反応性ケイ素基を1分子当たりに平均して1.5個超7.6個以下有するものが好ましく、硬化物の引張強度が良好となりやすいため、1.5〜4.0個有するものがより好ましい。
重合体Aの主鎖末端基1個当たりのMnは6,000以上であり、6,500〜15,000が好ましく、7,000〜12,000がより好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、粘度が充分に低くなりやすい。
重合体AのMnは24,000〜60,000が好ましく、26,000〜50,000がより好ましく、28,000〜48,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、粘度が充分に低くなりやすい。
重合体AのPS−Mnは29,000〜80,000が好ましく、31,000〜70,000がより好ましく、33,000〜63,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、粘度が充分に低くなりやすい。
重合体Aの分子量分布は1.8以下が好ましい。良好な伸び物性が得られやすいため、分子量分布は小さいほうが好ましく、1.0〜1.5がより好ましく、1.02〜1.4がさらに好ましく、1.04〜1.3が特に好ましい。
重合体Aは、後述の前駆重合体の主鎖末端基に前記反応性ケイ素基を、1つの主鎖末端基に平均して0.5個超1.0個以下導入して得られるものが好ましく、引張強度が良好となる観点から0.52〜0.95個導入して得られるものがより好ましい。
前記前駆重合体は、活性水素含有基を有する開始剤の活性水素に、開環重合触媒の存在下で、アルキレンオキシド単量体を開環付加重合させたオキシアルキレン重合体である。 前駆重合体としては、水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させた、主鎖末端基が水酸基である前駆重合体が好ましい。
重合体Aの製造方法は、前記前駆重合体の1つの主鎖末端基に対して不飽和基を1個導入した後、前記不飽和基とシリル化剤を反応させる方法、又は前記前駆重合体の主鎖末端基の活性水素含有基とイソシアネートシラン化合物をウレタン化反応させる方法が好ましい。
重合体Aの主鎖は分岐状であるため、重合体Aを含む硬化性組成物は、復元性に優れる硬化物が得られやすい。
前駆重合体は、活性水素含有基を有する開始剤の活性水素に、開環重合触媒の存在下で、アルキレンオキシド単量体を開環付加重合させたオキシアルキレン重合体である。開始剤の活性水素の数と、前駆重合体の主鎖末端基の数と、重合体Aの主鎖末端基の数は同じである。
前駆重合体は、水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させた、主鎖末端基における末端基が水酸基である重合体が好ましい。
前記開始剤としては、活性水素含有基を4個以上有する開始剤が好ましく、4〜8個有する開始剤がより好ましく、4〜6個有する開始剤がさらに好ましく、4個有する開始剤が特に好ましい。開始剤における活性水素含有基は水酸基が好ましい。
開始剤は2種類以上を併用してもよい。開始剤を2種類以上併用する場合には、それらの開始剤の活性水素含有基の数のモル平均が4個以上であればよい。
活性水素含有基を4個以上有する開始剤としては、ペンタエリストール、スクロース、ソルビトール、ジペンタエリスリトールが例示でき、ペンタエリストール、ソルビトールが硬化物の伸びの観点から好ましい。
開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させる際の、開環重合触媒としては、従来公知の触媒を用いることができ、例えば、KOHのようなアルカリ触媒、有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体のような遷移金属化合物−ポルフィリン錯体触媒、複合金属シアン化物錯体触媒、ホスファゼン化合物からなる触媒が挙げられる。
重合体Aの分子量分布を狭くすることができ、粘度の低い硬化性組成物が得られやすい点から複合金属シアン化物錯体触媒が好ましい。複合金属シアン化物錯体触媒は、従来公知の化合物を用いることができ、複合金属シアン化物錯体を用いた重合体の製造方法も公知の方法を採用できる。例えば、国際公開公報第2003/062301号、国際公開公報第2004/067633号、特開2004−269776号公報、特開2005−15786号公報、国際公開公報第2013/065802号、特開2015−010162号公報に開示される化合物及び製造方法を用いることができる。
重合体Aの前駆重合体としては、全主鎖末端基が水酸基である前駆重合体が好ましい。
重合体Aの製造方法は、前駆重合体の1つの主鎖末端基に対して不飽和基を1個導入した後、前記不飽和基とシリル化剤を反応させる方法、又は前記前駆重合体の主鎖末端基の活性水素含有基とイソシアネートシラン化合物をウレタン化反応させる方法が好ましい。
シリル化剤としては、不飽和基と反応して結合を形成し得る基(例えばスルファニル基)及び前記反応性ケイ素基の両方を有する化合物、ヒドロシラン化合物(例えばHSiXR、ただし、X、Rは前記式1と同様である。)が例示できる。具体的には、例えば、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、エチルジメトキシシラン、メチルジイソプロポキシシラン、(α−クロロメチル)ジメトキシシラン、(α−クロロメチル)ジエトキシシランが例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランが好ましく、メチルジメトキシシランがより好ましい。
イソシアネートシラン化合物としては、例えば、特開2011−178955号に記載される、従来公知のイソシアネートシラン化合物を用いることができる。
前駆重合体の1つの主鎖末端基に対して不飽和基を1個導入した後、前記不飽和基とシリル化剤を反応させる方法、又は前記前駆重合体の主鎖末端基の活性水素含有基とイソシアネートシラン化合物をウレタン化反応させる方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特公昭45−36319号、特開昭50−156599号、特開昭61−197631号、特開平3−72527号、特開平8−231707号、特開2011−178955号、米国特許3632557、米国特許4960844号の各公報に提案されている方法が挙げられる。
重合体Aのシリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、52〜95モル%がより好ましい。
硬化性組成物が、2種類以上の重合体Aを含む場合、重合体A全体における平均のシリル化率が前記の範囲内であればよい。
<重合体B>
重合体Bは、1分子中に主鎖末端基を2個有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が2,000以上であり、主鎖末端基に下記式2で表される反応性ケイ素基を有する、直鎖構造のオキシアルキレン重合体である。本発明の硬化性組成物における重合体Bは2種類以上でもよい。
重合体Bの主鎖の例示は、重合体Aの主鎖の例示と同じである。
−SiX3−a 式2
前記式2において、Rは炭素数1〜20の1価の有機基を示す。Rは加水分解性基を含まない。Rの好ましい態様は、前記式1と同様である。
前記式2において、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。Xの好ましい態様は、前記式1と同様である。
前記式2において、aは1〜3の整数である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。硬化性が良好となるため、aは2が好ましい。
前記式2で表される反応性ケイ素基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、トリス(2−プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、メチルジイソプロポキシシリル基、(α−クロロメチル)ジメトキシシリル基、(α−クロロメチル)ジエトキシシリル基が例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基が好ましく、メチルジメトキシシリル基又はトリメトキシシリル基がより好ましい。
重合体Bは前記式2で表される反応性ケイ素基を有するため、重合体Bを含有する硬化性組成物による硬化物は、復元性が良好となり、被着体への追随性に優れる。
また、重合体Bは、主鎖末端基を2個有し、直鎖構造であるため、重合体Bを含有する硬化性組成物による硬化物は、伸び物性に優れる。
重合体Bの主鎖末端基は、前記式2で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基及び不飽和基のいずれかであり、前記式2で表される反応性ケイ素基、水酸基及びアリル基からなる群より選ばれる1種類以上の基が好ましい。それぞれの前記主鎖末端基は互いに同じであっても、異なってもよい。
重合体Bは、前記式2で表される反応性ケイ素基を1つの主鎖末端基当たりに平均して0.5個超1.0個以下有するものが好ましく、硬化物の引張強度が良好となりやすいため、0.52個〜0.95個有するものがより好ましい。
重合体Bは、前記反応性ケイ素基を1分子当たりに平均して1.0個超2.0個以下有するものが好ましく、硬化物の引張強度が良好となりやすいため、1.04〜1.90個有するものがより好ましい。
重合体Bの主鎖末端基1個当たりのMnは2,000以上が好ましく、2,000〜12,000がより好ましく、2,200〜10,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、粘度が充分に低くなりやすい。
重合体BのMnは4,000〜24,000が好ましく、4,400〜22,000がより好ましく、4,500〜20,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、粘度が充分に低くなりやすい。
重合体BのPS−Mnは5,000〜30,000が好ましく、5,500〜28,000がより好ましく、6,000〜25,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、粘度が充分に低くなりやすい。
重合体Bの分子量分布は1.8以下が好ましい。良好な伸び物性が得られやすいため、分子量分布は小さいほうが好ましく、1.0〜1.5がより好ましく、1.02〜1.4がさらに好ましく、1.04〜1.3が特に好ましい。
重合体Bは、前記重合体の主鎖末端基に前記式2で表される反応性ケイ素基を、1つの主鎖末端基に平均して0.5個超1.0個以下導入して得られるものが好ましい。良好な復元性が得られやすく、引張強度が良好となりやすいため、0.52〜0.95個導入して得られるものがより好ましい。
1分子中に主鎖末端基を2個有する重合体Bは、活性水素含有基を2個有する開始剤を用いて製造できる。
活性水素含有基を2個有する化合物としては水酸基を2個有する化合物が好ましい。開始剤は2種類以上を併用してもよい。
水酸基を2個有する化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、低分子量のポリオキシプロピレングリコールが例示できる。
重合体Bの前駆重合体は、開始剤に活性水素含有基を2個有する化合物を用いる他は、重合体Aの前駆重合体と同様にして製造することができ、水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させた、主鎖末端基が水酸基である前駆重合体が好ましい。
重合体Bは、上記重合体Bの前駆重合体を用いる他は、重合体Aの製造方法と同様に製造できる。
シリル化剤としては、不飽和基と反応して結合を形成し得る基(例えばスルファニル基)及び前記反応性ケイ素基の両方を有する化合物、ヒドロシラン化合物(例えばHSiX3−a、ただし、X、R及びaは前記式2と同様である。)が例示できる。具体的には、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリス(2−プロペニルオキシ)シラン、トリアセトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、エチルジメトキシシラン、メチルジイソプロポキシシラン、(α−クロロメチル)ジメトキシシラン、(α−クロロメチル)ジエトキシシランが例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランが好ましく、メチルジメトキシシラン又はトリメトキシシランがより好ましい。
イソシアネートシラン化合物としては、例えば、特開2011−178955号に記載される、従来公知のイソシアネートシラン化合物を用いることができる。
重合体Bのシリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、52〜95モル%がより好ましい。
硬化性組成物が、2種類以上の重合体Bを含む場合、重合体B全体における平均のシリル化率が前記の範囲内であればよい。
<重合体C>
重合体Cは、1分子中に主鎖末端基を2個有し、一方の主鎖末端基が不活性な1価の有機基であり、他方の主鎖末端基に前記式2で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が2,000以上である、直鎖構造のオキシアルキレン重合体である。本発明の硬化性組成物における重合体Cは2種類以上でもよい。重合体Cは反応性可塑剤として働き、硬化性組成物の低粘度化及び塗料汚染性の向上に寄与する。
重合体Cの主鎖の例示は、重合体Aの主鎖の例示と同じである。
重合体CのMnは2,000〜15,000が好ましく、2,200〜12,000がより好ましく、2,500〜10,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、硬化物の塗料汚染性やブリードアウトが良好になりやすい。
重合体CのPS−Mnは2,400〜20,000が好ましく、2,600〜16,000がより好ましく、2,800〜13,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、硬化物の塗料汚染性やブリードアウトが良好になりやすい。
重合体Cの分子量分布は1.8以下が好ましい。粘度低減の点から、分子量分布は小さいほうが好ましく、1.0〜1.6がより好ましく、1.02〜1.5がさらに好ましく、1.04〜1.4が特に好ましい。
重合体Cは、1つの主鎖末端基が不活性な1価の有機基である直鎖構造の前駆重合体に、前記反応性ケイ素基を、1つの主鎖末端基に平均して0個超0.5個以下導入して得られる。
上記不活性な1価の有機基としては、R10−O−(R10は1価の炭化水素基)が好ましい。R10としては、炭素数1〜20の分岐又は直鎖のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10の分岐又は直鎖のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4の分岐又は直鎖のアルキル基がさらに好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基又はt−ブチル基が特に好ましい。
重合体Cの前駆重合体は、活性水素含有基を1個有する開始剤を用いる他は、重合体A又はBの前駆重合体と同様に製造できる。開始剤は2種類以上を併用してもよい。
開始剤の活性水素含有基は水酸基が好ましい。前駆重合体は、主鎖末端基が水酸基を1個有する重合体が好ましい。
水酸基を1個有する開始剤としては、直鎖又は分岐の炭化水素基を有する1価のアルコールが好ましい。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロピルアルコール、2−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2-ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、2−エチルヘキサノール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデカノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、低分子量のポリオキシアルキレンモノオールが例示できる。
重合体Cの製造方法は、従来公知の方法を用いることができ、重合体Bと同様の方法を用いることができる。
重合体Cは、1分子中に2個の主鎖末端基を有し、一方の主鎖末端基が前記反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかであり、他方の主鎖末端基が開始剤から活性水素を1個除いた残基(不活性な1価の有機基)であるものが好ましい。
重合体Cのシリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、51〜97モル%がより好ましく、52〜95モル%がさらに好ましい。
硬化性組成物が、2種類以上の重合体Cを含む場合、重合体C全体における平均のシリル化率が前記の範囲内であればよい。
<重合体D>
本発明の硬化性組成物は、1分子中に主鎖末端基を3個有し、主鎖末端基に前記式2で表される反応性ケイ素基を有する、分岐構造のオキシアルキレン重合体(以下、「重合体D」という。)を含んでもよい。本発明の硬化性組成物における重合体Dは、2種類以上でもよい。
重合体Dの主鎖の例示は、重合体Aの主鎖の例示と同じである。
重合体Dの主鎖末端基1個当たりのMnは4,000〜15,000が好ましく、5,000〜13,000がより好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、粘度が充分に低くなりやすい。
重合体DのMnは12,000〜45,000が好ましく、15,000〜42,000がより好ましく、18,000〜39,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、硬化物の硬度を調整しやすい。
重合体DのPS−Mnは15,000〜60,000が好ましく、20,000〜55,000がより好ましく、23,000〜51,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性が良好となりやすく、硬化物の硬度を調整しやすい。
重合体Dの分子量分布は1.8以下が好ましい。粘度低減の点から、分子量分布は小さいほうが好ましく、1.0〜1.6がより好ましく、1.02〜1.5がさらに好ましく、1.04〜1.4が特に好ましい。
1分子中に主鎖末端基を3個有する重合体Dは、活性水素含有基を3個有する開始剤を用いて製造できる。
活性水素含有基を3個有する化合物としては水酸基を3個有する化合物が好ましい。開始剤は2種類以上を併用してもよい。
水酸基を3個有する化合物としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ブタントリオールが例示でき、グリセリン又はトリメチロールプロパンが硬化物の伸び物性が良好となる観点から好ましい。
重合体Dの前駆重合体は、開始剤に活性水素含有基を3個有する化合物を用いる他は、重合体Aの前駆重合体と同様にして製造することができ、水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させた、主鎖末端基が水酸基である前駆重合体が好ましい。
重合体Dは、上記重合体Dの前駆重合体を用いる他は、重合体Aの製造方法と同様に製造できる。
シリル化剤としては、前記重合体Bと同様の化合物を用いることができ、好ましい態様も同様である。
重合体Dのシリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、52〜95モル%がより好ましい。
硬化性組成物が、2種類以上の重合体Dを含む場合、重合体D全体における平均のシリル化率が前記の範囲内であればよい。
<重合体E>
本発明の硬化性組成物は、1分子中に1個以上の前記式2で表される反応性ケイ素基を有するビニル重合体(以下、「重合体E」という。)を含んでもよい。本発明の硬化性組成物における重合体Eは、2種類以上でもよい。
1種以上含んでもよい。
重合体Eにおける反応性ケイ素基は、主鎖末端基に導入されていても、側鎖に導入されていても、主鎖末端基と側鎖の両方に導入されていてもよい。
重合体Eの1分子当たりの反応性ケイ素基の数の平均は1.0個以上であることが好ましい。硬化後の強度の点から1.2個以上が好ましく、1.6個以上がより好ましい。硬化物の伸びが良好となる点から4.0個以下が好ましく、3.0個以下がより好ましい。
重合体Eの1分子当たりの反応性ケイ素基の数の平均は「重合体E中の反応性ケイ素基の濃度[モル/g]×重合体EのPS−Mn」で算出される。重合体E中の反応性ケイ素基の濃度[モル/g]は、NMRにより測定できる。
重合体Eの主鎖を構成する単量体としては、例えば、特公平3−14068号公報、特開平6−211922号公報、特開平11−130931号公報に記載される、従来公知の単量体を用いることができる。
上記単量体と共重合させる反応性ケイ素基及び不飽和基を含む単量体としては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、(メタ)アクリル酸−3−(メチルジメトキシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸−3−(トリメトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸−3−(トリエトキシシリル)プロピルが例示できる。これらは2種類以上を用いてもよい。
重合体Eを構成する全単量体に対して、(メタ)アクリル酸エステル単量体の含有割合は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、100質量%でもよい。
重合体Eは、特開2006−257405号公報、特開2006−37076号公報、特開2008−45059号公報などに記載の従来公知の重合方法で重合できる。重合に必要な開始剤などの副資材についても従来公知のものを用いることができ、反応温度や反応圧力などの反応条件も適宜選択できる。
重合方法としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合又はバルク重合によるラジカル重合開始剤を用いた重合方法やリビングラジカル重合が例示できる。リビングラジカル重合法としては、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)、1994年、116巻、7943頁に示されているようなコバルトポルフィリン錯体を用いるもの、特表2003−500378号公報に示されているようなニトロオキサイドラジカルを用いるもの、特開平11−130931号公報に示されているような有機ハロゲン化物やハロゲン化スルホニル化合物などを開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP法)が例示できる。リビングラジカル重合で得られる重合体は、分子量分布が狭く、低粘度である傾向がある。
市販の重合体Eを用いることもできる。市販品としては、例えばXMAPシリーズ(カネカ社製品名)、ARUFON US−6000シリーズ(例えば、US−6110、US−6120、US−6170等、いずれも東亜合成社製品名)、アクトフロー NEシリーズ(例えば、NE−1000、NE−3000、いずれも綜研化学社製品名)等を用いることができる。
重合体EのPS−Mnは、10,000〜100,000が好ましく、12,000〜80,000がより好ましく、13,000〜60,000がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、硬化物の伸び物性や耐候性に優れやすく、上限値以下であると、作業性により優れる。
重合体Eの分子量分布は、4.0以下が好ましく、3.0以下がより好ましい。上記上限値以下であると、作業性により優れる。
<重合体F>
本発明の硬化性組成物は、反応性ケイ素基を有しない、PS−Mnが1,000以上の重合体(以下、「重合体F」という。)を含んでもよい。本発明の硬化性組成物における重合体Eは、2種類以上でもよい。
重合体Fは、硬化物の表面の汚染低減、硬化物の表面上の塗料の乾燥性向上、塗料表面の汚染低減に寄与する。
重合体Fとしては、飽和炭化水素重合体、(メタ)アクリル酸エステル重合体及びオキシアルキレン重合体からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
飽和炭化水素重合体は、主鎖が飽和炭化水素の単量体に基づく単位を含む重合体であり、ポリエチレン、ポリプロピレンが例示できる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルを含む単量体の重合体又は共重合体が例示できる。市販の(メタ)アクリル酸エステル重合体としては、ARUFON UP−1000、ARUFON UP−1110、ARUFON UP−1171(いずれも東亜合成社製品名)が例示できる。
オキシアルキレン重合体としては、ポリエーテルポリオール(例えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール)、上記ポリエーテルポリオールの水酸基を封止してエステル又はエーテルにした誘導体が例示できる。市販のオキシアルキレン重合体としては、プレミノールS3011、プレミノールS4012、プレミノールS4013F(いずれもAGC社製品名)が例示できる。
重合体FのPS−Mnは、1,000〜40,000が好ましく、1,500〜35,000がより好ましく、2,000〜30,000がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると熱や降雨による流出防止に優れやすく、上限値以下であると粘度が低く、作業性により優れる。
重合体Fの分子量分布は、(メタ)アクリル酸エステル重合体の場合、6.0未満が好ましく、5.5以下がより好ましく、5.0以下がさらに好ましい。オキシアルキレン重合体の場合、2.0未満が好ましく、1.8以下がより好ましく、1.6以下がさらに好ましい。
<硬化性組成物>
硬化性組成物は、重合体Aとその他の必要な成分とを混合して得られる。
硬化性組成物における、重合体Aの含有割合は、1〜50質量%が好ましく、2〜45質量%がより好ましく、4〜40質量%がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化性組成物による硬化物は、被着体への追随性及び伸びに優れる。
硬化性組成物が重合体Bを含有する場合、硬化性組成物における、重合体Bの含有割合は、1〜25質量%が好ましく、1〜22質量%がより好ましく、2〜20質量%がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化性組成物による硬化物は、被着体への追随性及び伸びに優れる。
硬化性組成物が重合体Bを含有する場合、硬化性組成物における、重合体A及び重合体Bの合計含有割合は、2〜60質量%が好ましく、3〜50質量%がより好ましく、4〜45質量%がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化性組成物による硬化物は、被着体への追随性及び伸びに優れる。
硬化性組成物が重合体Bを含有する場合、重合体Aと重合体Bとの合計に対する、重合体Aの含有割合は、50〜99質量%が好ましく、50〜95質量%がより好ましく、60〜95質量%がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化性組成物による硬化物は、被着体への追随性及び伸びに優れる。
硬化性組成物が重合体Cを含有する場合、重合体Aの合計100質量部に対する、重合体Cの含有割合は、1〜600質量部が好ましく、5〜500質量部がより好ましく、10〜300質量部がさらに好ましい。前記範囲内であると、低粘度になりやすく、作業性が優れやすく、硬化物においてブリードアウトが起こりにくい。
硬化性組成物が重合体Dを含有する場合、重合体Aの合計100質量部に対する、重合体Dの含有量は、1〜200質量部が好ましく、1〜100質量部がより好ましく、1〜60質量部がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、硬化物の伸び物性が良好となりやすく、硬化物の硬度を調整しやすい。
硬化性組成物が重合体Eを含有する場合、重合体Aの合計100質量部に対する、重合体Eの含有量は、1〜600質量部が好ましく、5〜500質量部がより好ましく、10〜300質量部がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、得られる硬化物の表面の汚染性が低下しやすく、上限値以下であると低粘度となりやすく、作業性により優れる。
硬化性組成物が重合体Fを含有する場合、重合体Aの合計100質量部に対する、重合体Fの含有量は、1〜600質量部が好ましく、5〜500質量部がより好ましく、10〜300質量部がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、表面の汚染性が低下しやすく、上限値以下であると低粘度となりやすく、作業性により優れる。
後述の実施例に示すように、本発明の硬化性組成物から得られる硬化物のJIS A 1439 5.2(2016)の建築用シーリング材の試験方法に準拠した弾性復元率は70%以上となりやすく、さらには72%以上となりやすい。70%以上であれば良好な復元性が得られ、経時的な被着物の構造変化にも追随しやすく、硬化物の追随性が得られやすい。
また、後述の実施例に示すように、本発明の硬化性組成物から得られる硬化物のJIS A 1439(2016)の建築用シーリング材の試験方法に準拠した耐久性試験体1形での引張特性試験における最大伸びの値は、300%以上となりやすく、さらには330%以上となりやすい。300%以上であれば良好な伸びが得られ、建築用のシーリング材として好適である。
後述の実施例に示すように重合体Aと重合体Bと重合体Cを混合した混合物の25℃における粘度は、1〜50Pa・sが好ましく、3〜40Pa・sがより好ましく、5〜30Pa・sがさらに好ましい。重合体Aと重合体Bと重合体Cの混合物の粘度が前記範囲の下限値以上であると作業中の液だれが起こりにくく、上限値以下であると作業性が良好になりやすい。
硬化性組成物は、重合体及びその他の成分のすべてを予め配合し密封保存して、施工後に空気中の湿気により硬化させる1液型でもよく、少なくとも反応性ケイ素基を有する重合体を含む主剤組成物と、少なくとも硬化触媒を含む硬化剤組成物とを別々に保存し、使用前に硬化剤組成物と主剤組成物を混合する2液型でもよい。施工が容易であるため、1液型の硬化性組成物が好ましい。
1液型の硬化性組成物は水分を含まないことが好ましい。水分を含む配合成分を予め脱水乾燥するか、また配合混練中に減圧して脱水することが好ましい。
2液型の硬化性組成物において、硬化剤組成物は水を含んでもよい、主剤組成物は少量の水分を含んでもゲル化し難いが、貯蔵安定性の点からは配合成分を予め脱水乾燥することが好ましい。
貯蔵安定性を向上させるために、1液型の硬化性組成物又は2液型の主剤組成物に脱水剤を添加してもよい。
[その他の成分]
上記その他の成分としては、重合体A〜F以外の重合体、硬化性化合物、硬化触媒(シラノール縮合触媒)、充填剤、可塑剤、チクソ性付与剤、安定剤、接着性付与剤、物性調整剤、粘着性付与樹脂、フィラーなどの補強材、表面改質剤、難燃剤、発泡剤、溶剤、シリケートが例示できる。
その他の成分は、国際公開第2013/180203号、国際公開第2014/192842号、国際公開第2016/002907号、特開2014−88481号公報、特開2015−10162号公報、特開2015−105293号公報、特開2017−039728号公報、特開2017−214541号公報などに記載される従来公知のものを、制限なく組み合わせて用いることができる。各成分は2種類以上を併用してもよい。
[作用機序]
本発明の硬化性組成物は、1分子中に主鎖末端基を4個以上有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が6,000以上であり、主鎖末端基に前記式1で表される反応性ケイ素基を有する、分岐構造のオキシアルキレン重合体Aを含む。さらに、1分子中に主鎖末端基を2個有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が2,000以上であり、主鎖末端基に前記式2で表される反応性ケイ素基を有する、直鎖構造のオキシアルキレン重合体B、及び1分子中に主鎖末端基を2個有し、一方の主鎖末端基が不活性な1価の有機基であり、他方の主鎖末端基に前記式2で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が2,000以上である、直鎖構造のオキシアルキレン重合体Cのいずれか一方又は両方を含んでよい。前記硬化性組成物は、後述の実施例に示されるように、得られる硬化物の復元性と伸びが良好となるため、長期間屋外に曝露される外壁用のシーリング材に特に好適である。本発明の硬化性組成物を外壁用のシーリング材に用いた場合には、復元性に優れ、経時的な被着物の構造変化にも追随し、亀裂が生じにくいため、外観が良好に維持されやすい。
[用途]
硬化性組成物の用途としては、シーリング材(例えば建築用弾性シーリング材、複層ガラス用シーリング材、ガラス端部の防錆・防水用封止材、太陽電池裏面封止材、建造物用密封材、船舶用密封材、自動車用密封材、道路用密封材)、電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆材)、接着剤が好適である。
特に、復元性が要求される用途に好適であり、例えば屋外に施工されるシーリング材が例示できる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[前駆重合体の分子量]
水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシドを重合させた主鎖末端が水酸基であるオキシアルキレン重合体(以下、「前駆重合体」という。)の分子量は、JIS K 1557(2007)に基づいて算出された水酸基価より、「56,100/(前駆重合体の水酸基価)×開始剤の活性水素の数」の式に基づいて算出した(以下、「水酸基換算分子量」という。)。
[Mn、PS−Mn、及び分子量分布]
HLC−8220GPC(東ソー社製品名)を用いて、上述の方法により行った。
[シリル化率、シリル基数]
主鎖末端基に塩化アリルを用いて不飽和基を導入し、シリル化剤を前記不飽和基と反応させて反応性ケイ素基を導入する方法において、主鎖末端基に導入された不飽和基に対する、シリル化剤の反応性ケイ素基の仕込み当量(モル比)をシリル化率とした。
塩化アリルを用いて導入された不飽和基とシリル化剤の反応において、副反応によりシリル化剤と反応しない不飽和基はおよそ10モル%である。したがって不飽和基の90モル%未満をシリル化剤と反応させる場合には、前記仕込み当量がシリル化率となる。
[引張特性の評価]
被着体として、表面にプライマーのMP−2000(セメダイン社製品名)を塗工した表面陽極酸化アルミニウム板を使用し、JIS A 1439(2016)の建築用シーリング材の試験方法に準拠して耐久性試験体1形を作製し引張特性試験を行った。
具体的には、硬化性組成物を、2枚の上記アルミニウム板の間にスペーサーを挟み込んで形成された空間に、硬化性組成物を流し入れ、温度23℃、湿度50%で7日間養生し、更に温度50℃、湿度65%で7日間養生して耐久性試験体1形を得た。得られた耐久性試験体1形について、テンシロン試験機にて引張特性試験を行い、50%伸張した時の応力(以下、「M50」という。単位:N/mm)、最大点凝集力(単位:N/mm)、最大点伸び(単位:%)を測定した。
M50の値は小さいほど硬化物が柔らかく、最大点凝集力の値は大きいほど硬化物の引張強度が高く、最大点伸びの値は大きいほど硬化物の伸びが良い。最大点伸びは300%以上であれば、良好な伸びを示す。
[弾性復元性の評価]
被着体として、表面にプライマーのMP−2000(セメダイン社製品名)を塗工した表面陽極酸化アルミニウム板を使用し、JIS A 1439 5.2(2016)の建築用シーリング材の試験方法に準拠してアルミニウム被着体を作製し弾性復元性試験を行った。
具体的には、上記引張特性の評価と同様に、2枚の上記アルミニウム板の間に硬化性組成物を流し込み、温度23℃、湿度50%で7日間養生し、更に温度50℃、湿度65%で7日間養生して、アルミニウム被着体を得た。得られたアルミニウム被着体の2枚のアルミニウム板の間の距離をL0とした。所定の治具を使用し、温度23℃、湿度50%の環境下において、2枚のアルミニウム板の間の距離をL0に対して100%伸長させた。
このときの2枚のアルミニウム板の間の距離をL1とした。2枚のアルミニウム板の間の距離をL1としたまま24時間保持した後、治具を外し、1時間静置して、2枚のアルミニウム板の間の距離をL2として測定した。上記L0、L1及びL2の値から、下記式4により弾性復元率(単位:%)を求めた。弾性復元率の値が高いほど、復元性に優れる。
弾性復元率は70%以上であれば、復元性が良好となる。
弾性復元率=((L1−L2)/(L1−L0))×100 式4
[粘度の測定]
重合体Aと重合体Bと重合体Cの混合物の粘度は、E型粘度計(東機産業社製、製品名:RE80型)を用いて、測定温度25℃、ローターNo.4の条件で測定した。
[重合体A、重合体B及び重合体Cの合成]
(合成例1:重合体A1)
ペンタエリスリトールを開始剤とし、配位子がt−ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(以下、「TBA−DMC触媒」という。)を触媒として使用してプロピレンオキシドを重合し、オキシプロピレン重合体(前駆重合体)を得た。前駆重合体の水酸基換算分子量は、32,000であった。次いで、前駆重合体の水酸基に対して1.05モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して前駆重合体をアルコラート化した。次に、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらに前駆重合体の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加して主鎖末端基をアリル基に変換した。次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体の変換されたアリル基に対して0.67モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、70℃にて5時間反応させ、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体A1)を得た。
得られた重合体A1のMn、主鎖末端基当たりのMn、Mw/Mn、PS−Mn、主鎖末端基当たりの反応性ケイ素基の平均数を表1に示す。以下の合成例2〜11で得られた重合体についても同様に表1に示す。
(合成例2:重合体A2)
合成例1で得られた前駆重合体の水酸基を合成例1と同様にしてアリル基に変換した。次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体の変換されたアリル基に対して0.73モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、70℃にて5時間反応させ、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体A2)を得た。
(合成例3:重合体A3)
ペンタエリスリトールを開始剤とし、合成例1と同様にTBA−DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が30,000の前駆重合体を得た。次いで、合成例1と同様にして前駆重合体の水酸基をアリル基に変換し、前記アリル基に対して0.62モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体A3)を得た。
(合成例4:重合体A4)
ペンタエリスリトールを開始剤とし、合成例1と同様にTBA−DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が40,000の前駆重合体を得た。次いで、合成例1と同様にして前駆重合体の水酸基をアリル基に変換し、前記アリル基に対して0.70モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体A4)を得た。
(合成例5:重合体a1)
ペンタエリスリトールを開始剤とし、合成例1と同様にTBA−DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が22,000の前駆重合体を得た。次いで、合成例1と同様にして前駆重合体の水酸基をアリル基に変換し、前記アリル基に対して0.60モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体a1)を得た。
(合成例6:重合体a2)
合成例1で得られた前駆重合体の水酸基を合成例1と同様にしてアリル基に変換した。次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体の変換されたアリル基に対して0.63モル当量のトリエトキシシシランを添加し、70℃にて5時間反応させ、トリエトキシシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体a2)を得た。
(合成例7:重合体B1)
プロピレングリコールを開始剤とし、TBA−DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が8,000の前駆重合体を得た。次いで、合成例1と同様にして前駆重合体の水酸基をアリル基に変換し、前記アリル基に対して0.70モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体B1)を得た。
(合成例8:重合体B2)
プロピレングリコールを開始剤とし、TBA−DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が18,000の前駆重合体を得た。次いで、合成例1と同様にして前駆重合体の水酸基をアリル基に変換し、前記アリル基に対して0.70モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体B2)を得た。
(合成例9:重合体C1)
n−ブチルアルコールを開始剤とし、TBA−DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が5,000の前駆重合体を得た。次いで、合成例1と同様にして前駆重合体の水酸基をアリル基に変換し、前記アリル基に対して0.80モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体C1)を得た。
(合成例10:重合体D1)
グリセリンを開始剤とし、TBA−DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が24,000の前駆重合体を得た。次いで、合成例1と同様にして前駆重合体の水酸基をアリル基に変換し、前記アリル基に対して0.65モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体D1)を得た。
(合成例11:重合体D2)
合成例10で得られた前駆重合体の水酸基を合成例10と同様にしてアリル基に変換した。次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体の変換されたアリル基に対して0.70モル当量のメチルジメトキシシランを添加し、70℃にて5時間反応させ、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体D2)を得た。
[その他の成分]
表2に記載の添加剤は以下のとおりである。
ホワイトンSB:重質炭酸カルシウム、白石工業社製品名。
CCR:膠質炭酸カルシウム、白艶化CCR、白石工業社製品名。
R−820:酸化チタン、石原産業社製品名。
UP−1110:ARUFON UP−1110、Mnが1,500であるアクリルポリマー、東亜合成社製品名。
US−6170:ARUFON US−6170、1分子当たり反応性ケイ素基を0.5個有し、Mnが1,300であるアクリルポリマー、東亜合成社製品名。
EL3020:エクセノール 3020、1分子当たり水酸基を2個有し、水酸基換算分子量が3000であるオキシアルキレン重合体、AGC社製品名。
DINP:ビニサイザー90、ジイソノニルフタレート、花王社製品。
N−12D:カクタスノルマルパラフィンN−12D、n−ドデカン、純度98.0%、JXTGエネルギー社製品。
サンソサイザーEPS:4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸−ジ−2−エチルヘキシル、新日本理化社製品名。
グリセリンモノステアレート:試薬、東京化成工業社製。
KBM−202:ジフェニルジメトキシシラン、信越化学社製品名。
IRGANOX1135:ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製品名。
TINUVIN327:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF社製品名。
TINUVIN770:ヒンダードアミン系光安定剤、BASF社製品名。
LA−63P:アデカスタブLA−63P、ADEKA社製品名。
KBM−1003:ビニルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
KBM−403:3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
KBM−603:3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
ラウリルアミン:試薬、純正化学社製。
ファーミンCS:ココナットアミン、花王社製品名。
U−220H:ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、錫触媒、日東化成社製品名。
[硬化性組成物の調製]
例1〜例7及び例14〜例73は実施例であり、例8〜例13は比較例である。
(例1〜例13)
表3に示す配合の反応性ケイ素基を有する重合体及び表2に示す配合量の添加剤を添加して硬化性組成物を調製した。表2に示す各成分の配合量は、重合体A又は比較重合体aと、重合体Bと、重合体Cと、重合体Dとの合計100質量部に対する値(単位:質量部)である。
得られた硬化性組成物を使用して、引張特性試験及び弾性復元性試験を実施した。結果を表3に示す。
(例14〜例73)
表3の例1〜6において添加剤を表2の添加剤3〜12に変更してそれぞれ硬化性組成物を調製し、上記と同様に評価した。例14〜19は添加剤3を添加した例であり、例20〜25は添加剤4を添加した例であり、例26〜31は添加剤5を添加した例であり、例32〜37は添加剤6を添加した例であり、例38〜43は添加剤7を添加した例であり、例44〜49は添加剤8を添加した例であり、例50〜55は添加剤9を添加した例であり、例56〜61は添加剤10を添加した例であり、例62〜67は添加剤11を添加した例であり、例68〜73は添加剤12を添加した例である。得られた硬化物は、いずれも、上記引張試験及び弾性復元性試験において、伸びと復元性が良好であった。
Figure 2020176169
Figure 2020176169
Figure 2020176169
表3に示すように、例1〜7では伸び物性が良好であり、弾性復元率が高く、充分な復元性が得られた。1分子内に主鎖末端基を4個有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が6,000未満の重合体a1を含む例8では、伸び物性が劣った。また、1分子内に主鎖末端基を3個以下しか有さない重合体D1、重合体D2、重合体B1、重合体B2を含む例9〜11、13では、弾性復元率が低く、充分な復元性が得られなかった。1分子内に主鎖末端基を4個有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が8,000であり、トリエトキシシリル基を反応性ケイ素基として有する重合体a2を含む例12では、伸び物性が劣った。

Claims (8)

  1. 1分子中に主鎖末端基を4個以上有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が6,000以上であり、主鎖末端基に下記式1で表される反応性ケイ素基を有する、分岐構造のオキシアルキレン重合体Aを含有する硬化性組成物。
    −SiXR 式1
    式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
  2. 前記重合体Aの分子量分布が1.8以下である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記重合体Aは、1分子中に主鎖末端基を4個有する、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  4. さらに、1分子中に主鎖末端基を2個有し、主鎖末端基1個当たりの数平均分子量が2,000以上であり、主鎖末端基に下記式2で表される反応性ケイ素基を有する、直鎖構造のオキシアルキレン重合体Bを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
    −SiX3−a 式2
    式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
  5. 前記重合体Aと前記重合体Bとの合計に対する、前記重合体Aの含有割合が、50〜99質量%である、請求項4に記載の硬化性組成物。
  6. さらに、1分子中に主鎖末端基を2個有し、一方の主鎖末端基が不活性な1価の有機基であり、他方の主鎖末端基に下記式3で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が2,000以上である、直鎖構造のオキシアルキレン重合体Cを含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
    −SiX3−a 式3
    式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
  8. 請求項7に記載の硬化物からなるシーリング材。
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