JP2020173009A - 信号圧ダンパ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】バルブに供給される信号圧の振動を抑制できながら、油圧ダンパを一部品として設ける構成と比較して、バルブボディの小型化を図ることができる、信号圧ダンパ構造を提供する。【解決手段】信号圧により動作する調圧バルブ12の第1スリーブ21に、栓部26、収容部52およびカバー53からなる収容体が固定的に設けられている。収容体の内部には、収容スペース56が設けられている。収容スペース56には、ダンパピストン54およびダンパスプリング55が収容される。ダンパピストン54は、信号圧を受けて変位するように設けられている。ダンパスプリング55は、ダンパピストン54を信号圧に抗して弾性的に付勢するように設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、バルブに供給される信号圧の振動を抑制する信号圧ダンパ構造に関する。
自動車などの車両に搭載される変速機として、ベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が知られている。
ベルト式の無段変速機は、プライマリプーリとセカンダリプーリとに無端状のベルトが巻き掛けられた構成を有している。プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、いずれも、回転軸に固定的に支持される固定シーブと、回転軸にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持されて、固定シーブにベルトを挟んで対向する可動シーブとを備えている。エンジンからの動力がプライマリプーリの回転軸に入力されると、プライマリプーリからベルトに動力が伝達され、ベルトからセカンダリプーリに動力が伝達される。また、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに供給される油圧(制御圧)に応じて、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの各可動シーブが移動し、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するベルトの巻きかけ径が変化することにより、変速比(プーリ比)が連続的に無段階で変化する。
無段変速機に付随する油圧回路には、各種のバルブが備えられている。各種のバルブには、たとえば、プライマリプーリおよびセカンダリプーリのそれぞれに制御圧を供給するためのリニアソレノイドバルブおよび調圧バルブが含まれる。リニアソレノイドバルブは、電磁コイルへの通電を制御することにより出力圧を制御可能なバルブである。調圧バルブは、信号圧により供給元圧を調圧して制御圧を出力するバルブである。調圧バルブには、ライン圧が元圧として供給されるとともに、リニアソレノイドバルブの出力圧が信号圧として入力される。
調圧バルブに入力される信号圧が振動すると、調圧バルブから出力される制御圧による油圧制御の精度が低下するおそれがある。この信号圧の振動に起因する油圧制御の精度の低下を抑制するため、リニアソレノイドバルブから出力される信号圧の振動を抑制する油圧ダンパを油圧回路の一部品として設けることが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2018−91460号公報
油圧ダンパを一部品として設けるには、バルブボディに、油圧(信号圧)を受けるダンパピストンおよびダンパピストンを付勢するダンパスプリングを収容するスペースを形成し、ダンパ特性チューニング用オリフィスを設け、それらを接続する油路などをさらに形成する必要がある。そのため、バルブボディが大型化する。また、ダンパ特性の変更や油圧ダンパの廃止などの設計変更の際には、その変更に伴うバルブボディの鋳造型の修正や油圧ダンパに油圧を導入する穴を塞ぐ加工が必要となるため、設計変更に要するリードタイムが長くかかり、コストが高くつくという問題もある。
本発明の目的は、バルブに供給される信号圧の振動を抑制できながら、油圧ダンパを一部品として設ける構成と比較して、バルブボディの小型化を図ることができる、信号圧ダンパ構造を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る信号圧ダンパ構造は、バルブに供給される信号圧の振動を抑制する信号圧ダンパ構造であって、バルブのスリーブに固定的に設けられ、内部に収容スペースを提供する収容体と、収容スペース内に変位可能に設けられ、信号圧を受ける受圧部材と、収容スペース内に設けられ、受圧部材を信号圧に抗して弾性的に付勢する付勢部材とを含む。
この構成によれば、信号圧により動作するバルブのスリーブに、収容体が固定的に設けられている。収容体の内部には、収容スペースが設けられている。収容スペースには、受圧部材および付勢部材が収容される。受圧部材は、信号圧を受けて変位するように設けられている。付勢部材は、受圧部材を信号圧に抗して弾性的に付勢するように設けられている。これにより、バルブに供給される信号圧が振動すると、その振動に応じて受圧部材が変位する。その結果、信号圧の振動が抑制される。しかも、受圧部材および付勢部材を収容するスペースが収容体内に設けられるので、そのスペースをバルブボディに設ける必要がない。そのため、油圧ダンパを一部品として設ける構成と比較して、バルブボディの小型化を図ることができる。
油圧ダンパを一部品として設ける構成では、ダンパ特性の変更や油圧ダンパの廃止などの設計変更の際には、その変更に伴うバルブボディの鋳造型の修正や油圧ダンパに油圧を導入する穴を塞ぐ加工が必要となるため、設計変更に要するリードタイムが長くかかり、コストが高くつくという問題もある。ダンパ特性は、油圧が導入されるダンパ室の容積、ダンパスプリングのばね定数およびダンパ室に接続される油路に設けられるダンパ特性チューニング用のオリフィスの径によって決まる。ダンパ特性の変更のために、たとえば、ダンパ室の内径(ダンパピストンの径)を拡大する場合、バルブボディの鋳造型を修正しなければ、ダンパ室を区画する壁部の肉厚の不足などが生じてしまう。また、オリフィスは、積層構造のバルブボディを構成するボディ間に介在されるセパレートプレートに形成されるのが一般的であるため、オリフィスの径の変更には、セパレートプレートのプレス加工に用いられるプレス型の修正が伴う。
収容体には、バルブのスリーブ内と収容スペースとを連通し、信号圧の振動を抑制するダンパ特性をチューニングするオリフィスとして機能するオリフィス連通路が形成されることが好ましい。この構成では、ダンパ特性の変更や油圧ダンパの廃止などの設計変更をオリフィス連通路の加工条件の変更やオリフィス連通路の廃止により対応できるので、バルブボディの鋳造型およびセパレートプレートのプレス型の修正が不要であり、設計変更に要するリードタイムおよびコストの低減を図ることができる。
収容体は、一部または全部がバルブボディから突出するように設けられていてもよい。たとえば、リニアソレノイドバルブから信号圧が出力される構成では、そのリニアソレノイドバルブの電磁コイル部分がバルブボディから突出して設けられることが一般的である。そのため、収容体の一部または全部をバルブボディから突出させ、収容体の突出量を収容体が電磁コイル部分や電磁コイル部分に接続される配線が配置されるスペース内に収まるように設定することにより、バルブボディの外形寸法を変更することなく、バルブボディに収容体を設けることができる。したがって、バルブボディを既存の搭載スペースに搭載することができる。
収容体は、金属製であって、切削加工により作製されてもよい。この場合、収容体の容積変更によるバルブ特性の変更の際に、切削加工により収容体の形状を容易に変更できるので、バルブボディの鋳造型の変更が必要となる従来技術と比較して、設計変更に要するリードタイムおよびコストの低減を図ることができる。
本発明によれば、バルブに供給される信号圧の振動を抑制できながら、油圧ダンパを一部品として設ける構成と比較して、バルブボディの小型化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る信号圧ダンパ構造が適用された油圧回路の一部の構成を示す図である。 バルブボディの一部の断面図であり、トランスミッションケースの断面の一部を併せて示す。 バルブボディの斜視図である。 バルブボディの下面図である。 本発明の他の実施形態に係る信号圧ダンパ構造が適用された油圧回路1の一部の構成を示す図である。 カバーおよびスナップリングに代えて、キーを用いた構成を示す断面図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<油圧回路>
図1は、本発明の一実施形態に係る信号圧ダンパ構造51が適用された油圧回路1の一部の構成を示す図である。
油圧回路1は、たとえば、ベルト式のCVT(Continuously Variable Transmission)のバルブボディに形成されて、プライマリプーリおよびセカンダリプーリなど、CVTの各部にオイル(作動油または潤滑油)を供給するための回路である。油圧回路1には、リニアソレノイドバルブ11および調圧バルブ12を含む各種のバルブが備えられている。リニアソレノイドバルブ11および調圧バルブ12は、たとえば、プライマリプーリの可動シーブに制御圧を供給するためのバルブ類である。
<リニアソレノイドバルブ>
リニアソレノイドバルブ11は、非通電時に全開となるノーマルオープンタイプ(常開式)のリニアソレノイドバルブである。リニアソレノイドバルブ11には、クラッチモジュレータ圧Pが入力される。リニアソレノイドバルブ11の電磁コイルへの通電が制御されることにより、リニアソレノイドバルブ11は、クラッチモジュレータ圧Pをソレノイド圧PSOLに調圧して出力する。
なお、クラッチモジュレータ圧Pは、クラッチモジュレータバルブ(図示せず)から出力される油圧である。クラッチモジュレータバルブには、オイルポンプの発生油圧に応じたライン圧Pが入力され、クラッチモジュレータバルブは、ライン圧Pが一定圧未満であるときには、ライン圧Pと同圧のクラッチモジュレータ圧Pを出力し、ライン圧Pが一定圧以上であるときには、ライン圧Pを調圧して、その一定圧のクラッチモジュレータ圧Pを出力する。
<調圧バルブ>
調圧バルブ12は、信号圧により供給元圧を調圧して制御圧を出力するバルブである。調圧バルブ12は、第1スリーブ21および第2スリーブ22を備えている。
第1スリーブ21は、略円筒状の周面23と、周面23の中心線が延びる方向(以下、「中心線方向」という。)の一方側(以下、「一方側」という。)を閉鎖する端面24とを有しており、中心線方向の一方側と反対側の他方側(以下、「他方側」という。)に開放されている。
第2スリーブ22は、略円筒状の周壁部25と、周壁部25の他方側を閉鎖する栓部26とを一体に有している。第2スリーブ22は、第1スリーブ21内に他方側から挿入されて、第1スリーブ21の他方側の端を閉鎖している。第1スリーブ21の周面23の中心線と第2スリーブ22の周壁部25の中心線とは、一致している。
第1スリーブ21内には、第1スプール31が中心線方向に移動可能に設けられている。第2スリーブ22内には、第2スプール32が中心線方向に移動可能に設けられている。第1スプール31には、F/B(フィードバック)径部33および2個のランド部34,35が中心線方向に間隔を空けて形成されている。第2スプール32には、ランド部36が形成されている。ランド部34,35は、同じ直径を有している。F/B径部33およびランド部36の直径は、ランド部34,35の直径よりも小さい。また、第1スリーブ21内には、他方側の端部に、第1スプール31を第2スプール32から離間する側、つまり一方側に付勢するスプリング37が設けられている。
第1スリーブ21の周壁には、入力ポート41、信号ポート42、出力ポート43、およびEXポート(ドレンポート)44,45,46が形成されている。
入力ポート41は、第1スプール31が第1スリーブ21の端面24に当接する状態(調圧バルブ12の左半分で示される状態)で、ランド部34,35間と連通し、第1スプール31が第2スプール32に当接し、第2スプール32が第2スリーブ22の栓部26に当接する状態(調圧バルブ12の右半分で示される状態)で、ランド部34により閉鎖される。入力ポート41には、ライン圧Pが元圧として入力される。
信号ポート42は、第2スリーブ22の周壁部25の他方側の端部と径方向に対向する位置に形成されている。第2スリーブ22の周壁部25には、信号ポート42と径方向に重なる位置に信号孔47が形成されている。信号ポート42は、第2スプール32の位置にかかわらず、信号孔47を介して、第2スプール32のランド部36と第2スリーブ22の栓部26との間と連通する。信号ポート42には、リニアソレノイドバルブ11から出力されるソレノイド圧PSOLが信号圧として入力される。
出力ポート43は、制御圧を出力するポートであり、第1スプール31の位置にかかわらず、ランド部34,35間と連通する。
第1スプール31のランド部34には、F/B径部33とランド部34との間を出力ポート43と連通させるF/B連通孔48が形成されている。出力ポート43から出力される制御圧は、F/B連通孔48を通して、F/B径部33とランド部34との間にフィードバック入力される。これにより、第1スリーブ21内では、出力ポート43から出力される制御圧とフィードバック入力される制御圧とが相殺され、出力ポート43から出力される制御圧は、第1スプール31および第2スプール32の位置、つまり信号ポート42に入力される信号圧(ソレノイド圧PSOL)に応じて変化する。
<信号圧ダンパ構造>
調圧バルブ12に付随して、信号ポート42に入力される信号圧の振動を抑制する信号圧ダンパ構造51が設けられている。信号圧ダンパ構造51は、収容部52、カバー53、ダンパピストン54およびダンパスプリング55を含む。
収容部52は、第2スリーブ22の栓部26と一体に形成されている。収容部52は、第1スリーブ21の外部に配置されて、内側に収容スペース56を提供する略円筒状をなしている。
カバー53は、収容部52の外周を取り囲む周壁57と、周壁57の他方側の端面を閉鎖する端壁58とを一体に有するキャップ状に形成されている。カバー53は、収容部52に他方側から冠着されて、スナップリング59により、収容部52に取り付けられている。
栓部26、収容部52およびカバー53は、たとえば、アルミニウム製であって、それぞれ旋盤を用いた切削加工により作製される。
ダンパピストン54およびダンパスプリング55は、収容スペース56内に収容されている。ダンパピストン54は、収容スペース56内で中心線方向に移動可能に設けられている。ダンパピストン54は、収容部52の内径に応じた外径を有する円筒状の周壁部61と、周壁部61の一方側の端面を閉鎖する受圧部62とを一体に有している。ダンパスプリング55は、カバー53の端壁58とダンパピストン54の受圧部62との間に圧縮状態で設けられている。
そして、第2スリーブ22の栓部26には、第2スリーブ22内と収容スペース56とを連通するオリフィス連通路63が中心線方向に貫通して形成されている。これにより、信号ポート42から信号孔47を通して第2スリーブ22内に入力される信号圧は、オリフィス連通路63を通して、収容スペース56に流入する。ダンパピストン54は、収容スペース56に流入する信号圧を受け、ダンパスプリング55は、ダンパピストン54を信号圧に抗して一方側に付勢する。
図2は、バルブボディ3の一部の断面図であり、トランスミッションケース2の断面の一部を併せて示す。図3は、バルブボディ3の斜視図である。図4は、バルブボディ3の下面図である。
CVTの外殻をなすトランスミッションケース2の底部には、バルブボディ3が設けられており、油圧回路1は、バルブボディ3に形成されている。バルブボディ3は、たとえば、アルミニウム製であって、ダイカストにより鋳造される。
リニアソレノイドバルブ11などのソレノイドバルブの電磁コイル部分71,72,73,74は、バルブボディ3から外部に突出して設けられている。また、バルブボディ3の周辺には、電磁コイル部分71〜74および電磁コイル部分71〜74に接続される配線75を配索するスペースが設けられている。
信号圧ダンパ構造51の収容部52およびカバー53は、バルブボディ3から外部に突出して設けられている。バルブボディ3からの収容部52およびカバー53の突出量は、収容部52およびカバー53がバルブボディ3の周辺に設けられるスペース内に収まるように設定されている。
また、カバー53には、図2に示されるように、トランスミッションケース2の一部が中心線方向に対向している。カバー53とトランスミッションケース2との間には、隙が生じており、その隙の中心線方向の寸法D1は、収容部52に対するカバー53の挿入代D2よりも小さいように設定されている。
<作用効果>
以上のように、信号圧により動作する調圧バルブ12の第1スリーブ21に、栓部26、収容部52およびカバー53からなる収容体が固定的に設けられている。収容体の内部には、収容スペース56が設けられている。収容スペース56には、ダンパピストン54およびダンパスプリング55が収容される。ダンパピストン54は、信号圧を受けて変位するように設けられている。ダンパスプリング55は、ダンパピストン54を信号圧に抗して弾性的に付勢するように設けられている。これにより、調圧バルブ12に供給される信号圧が振動すると、その振動に応じてダンパピストン54が変位する。その結果、信号圧の振動が抑制される。しかも、ダンパピストン54およびダンパスプリング55を収容するスペースが収容部52内に設けられるので、そのスペースをバルブボディ3に設ける必要がない。そのため、油圧ダンパを一部品として設ける構成と比較して、バルブボディ3の小型化を図ることができる。
油圧ダンパを一部品として設ける構成では、ダンパ特性の変更や油圧ダンパの廃止などの設計変更の際には、その変更に伴うバルブボディ3の鋳造型の修正や油圧ダンパに油圧を導入する穴を塞ぐ加工が必要となるため、設計変更に要するリードタイムが長くかかり、コストが高くつくという問題もある。
栓部26には、調圧バルブ12の第1スリーブ21内と収容スペース56とを連通し、信号圧の振動を抑制するダンパ特性をチューニングするオリフィスとして機能するオリフィス連通路63が形成されている。この構成では、ダンパ特性の変更や油圧ダンパの廃止などの設計変更は、オリフィス連通路63の加工条件の変更やオリフィス連通路63の廃止により対応でき、バルブボディ3の鋳造型の修正などが不要であるので、設計変更に要するリードタイムおよびコストの低減を図ることができる。
収容部52およびカバー53は、バルブボディ3から突出するように設けられている。バルブボディ3からの収容部52およびカバー53の突出量は、収容部52およびカバー53がバルブボディ3の周辺に設けられるスペース、つまり電磁コイル部分71〜74および電磁コイル部分71〜74に接続される配線75を配索するスペース内に収まるように設定されている。これにより、バルブボディ3の外形寸法を変更することなく、バルブボディ3に収容部52およびカバー53を設けることができる。したがって、バルブボディ3を既存の搭載スペースに搭載することができる。
また、カバー53とトランスミッションケース2とが中心線方向に対向しており、それらの間に生じている隙の中心線方向の寸法D1は、収容部52に対するカバー53の挿入代D2よりも小さいように設定されている。これにより、組付不良などが原因でスナップリング59が外れても、カバー53が収容部52から脱落することを抑制できる。その結果、収容部52からダンパピストン54およびダンパスプリング55が外れることを抑制でき、それによる油圧抜けの発生を抑制することができる。
また、栓部26、収容部52およびカバー53は、たとえば、アルミニウム製であって、それぞれ旋盤を用いた切削加工により作製される。これにより、バルブ特性の変更の際に、切削加工により栓部26、収容部52およびカバー53の各形状を容易に変更できるので、設計変更に要するリードタイムおよびコストのさらなる低減を図ることができる。
<他の実施形態>
図5は、本発明の他の実施形態に係る信号圧ダンパ構造141が適用された油圧回路1の一部の構成を示す図である。
油圧回路1には、リニアソレノイドバルブ101および調圧バルブ102を含む各種のバルブが備えられている。リニアソレノイドバルブ101および調圧バルブ102は、たとえば、セカンダリプーリの可動シーブに制御圧を供給するためのバルブ類である。
<リニアソレノイドバルブ>
リニアソレノイドバルブ101は、非通電時に全開となるノーマルオープンタイプ(常開式)のリニアソレノイドバルブである。リニアソレノイドバルブ101には、クラッチモジュレータ圧Pが入力される。リニアソレノイドバルブ101の電磁コイルへの通電が制御されることにより、リニアソレノイドバルブ101は、クラッチモジュレータ圧Pをソレノイド圧PSOLに調圧して出力する。
<調圧バルブ>
調圧バルブ102は、信号圧により供給元圧を調圧して制御圧を出力するバルブである。調圧バルブ102は、略円筒状の周壁を有するスリーブ111およびプラグ112を備えている。スリーブ111は、略円筒状の周面113と、周面113の中心線が延びる方向(以下、「中心線方向」という。)の一方側(以下、「一方側」という。)を閉鎖する端面114とを有しており、中心線方向の一方側と反対側の他方側(以下、「他方側」という。)に開放されている。プラグ112は、スリーブ111内に他方側から挿入されて、スリーブ111の他方側の端を閉鎖している。
スリーブ111内には、スプール121が中心線方向に移動可能に設けられている。スプール121には、F/B径部122およびランド部123,124が中心線方向に間隔を空けて形成されている。ランド部123,124は、同じ直径を有し、F/B径部122は、ランド部123,124よりも小さい直径を有している。また、スリーブ111内には、他方側の端部に、スプール121をスリーブ111の端面114側、つまり一方側に付勢するスプリング125が設けられている。
スリーブ111の周壁には、入力ポート131、信号ポート132、出力ポート133およびEXポート134,135が形成されている。
入力ポート131は、スプール121がスリーブ111の端面114に当接する状態(調圧バルブ102の左半分で示される状態)で、ランド部123,124間と連通し、スプール121がプラグ112に当接する状態(調圧バルブ102の右半分で示される状態)で、ランド部123により閉鎖される。入力ポート131には、ライン圧Pが元圧として入力される。
信号ポート132は、スプール121の位置にかかわらず、ランド部124とプラグ112の他端面との間と連通する。信号ポート132には、リニアソレノイドバルブ101から出力されるソレノイド圧PSOLが信号圧として入力される。
出力ポート133は、制御圧を出力するポートであり、スプール121の位置にかかわらず、ランド部123,124間と連通する。
ランド部123には、F/B径部122とランド部123との間を出力ポート133と連通させるF/B連通孔136が形成されている。出力ポート133から出力される制御圧は、F/B連通孔136を通して、F/B径部122とランド部123との間にフィードバック入力される。これにより、スリーブ111内では、出力ポート133から出力される制御圧とフィードバック入力される制御圧とが相殺され、出力ポート133から出力される制御圧は、スプール121の位置、つまり信号ポート132に入力される信号圧(ソレノイド圧PSOL)に応じて変化する。
<信号圧ダンパ構造>
調圧バルブ102に付随して、信号ポート132に入力される信号圧の振動を抑制する信号圧ダンパ構造141が設けられている。信号圧ダンパ構造141は、収容部142、カバー143、ダンパピストン144およびダンパスプリング145を含む。
収容部142は、プラグ112と一体に形成されている。収容部142は、スリーブ111の外部に配置されて、内側に収容スペース146を提供する略円筒状をなしている。
カバー143は、収容部142の外周を取り囲む周壁147と、周壁147の他方側の端面を閉鎖する端壁148とを一体に有するキャップ状に形成されている。カバー143は、収容部142に他方側から冠着されて、スナップリング149により、収容部142に取り付けられている。
プラグ112、収容部142およびカバー143は、たとえば、アルミニウム製であって、それぞれ旋盤を用いた切削加工により作製される。
ダンパピストン144およびダンパスプリング145は、収容スペース146内に収容されている。ダンパピストン144は、収容スペース146内で中心線方向に移動可能に設けられている。ダンパピストン144は、収容部142の内径に応じた外径を有する円筒状の周壁部151と、周壁部151の一方側の端面を閉鎖する受圧部152とを一体に有している。ダンパスプリング145は、カバー143の端壁148とダンパピストン144の受圧部152との間に圧縮状態で設けられている。
そして、プラグ112には、スリーブ111内と収容スペース146とを連通するオリフィス連通路153が中心線方向に貫通して形成されている。これにより、信号ポート132からスリーブ111内に入力される信号圧は、オリフィス連通路153を通して、収容スペース146に流入する。ダンパピストン144は、収容スペース146に流入する信号圧を受け、ダンパスプリング145は、ダンパピストン144を信号圧に抗して一方側に付勢する。
信号圧ダンパ構造141の収容部142およびカバー143は、図3および図4に示されるように、バルブボディ3から外部に突出して設けられている。バルブボディ3からの収容部142およびカバー143の突出量は、収容部52およびカバー53がバルブボディ3の周辺に設けられるスペース、つまり電磁コイル部分71〜74および電磁コイル部分71〜74に接続される配線75を配索するスペース内に収まるように設定されている。
<作用効果>
図5に示される構成によっても、図1に示される構成と同様の作用効果を奏することができる。
すなわち、信号圧により動作する調圧バルブ102のスリーブ111に、プラグ112、収容部142およびカバー143からなる収容体が固定的に設けられている。収容体の内部には、収容スペース56が設けられている。収容スペース56には、ダンパピストン144およびダンパスプリング145が収容される。ダンパピストン144は、信号圧を受けて変位するように設けられている。ダンパスプリング145は、ダンパピストン144を信号圧に抗して弾性的に付勢するように設けられている。これにより、調圧バルブ102に供給される信号圧が振動すると、その振動に応じてダンパピストン144が変位する。その結果、信号圧の振動が抑制される。しかも、ダンパピストン144およびダンパスプリング145を収容するスペースが収容部142内に設けられるので、そのスペースをバルブボディ3に設ける必要がない。そのため、油圧ダンパを一部品として設ける構成と比較して、バルブボディ3の小型化を図ることができる。
油圧ダンパを一部品として設ける構成では、ダンパ特性の変更や油圧ダンパの廃止などの設計変更の際には、その変更に伴うバルブボディ3の鋳造型の修正や油圧ダンパに油圧を導入する穴を塞ぐ加工が必要となるため、設計変更に要するリードタイムが長くかかり、コストが高くつくという問題もある。
プラグ112には、調圧バルブ102のスリーブ111内と収容スペース56とを連通し、信号圧の振動を抑制するダンパ特性をチューニングするオリフィスとして機能するオリフィス連通路153が形成されている。この構成では、ダンパ特性の変更や油圧ダンパの廃止などの設計変更をオリフィス連通路153の加工条件の変更やオリフィス連通路153の廃止により対応でき、バルブボディ3の鋳造型の修正などが不要であるので、設計変更に要するリードタイムおよびコストの低減を図ることができる。
収容部142およびカバー143は、バルブボディ3から突出するように設けられている。バルブボディ3からの収容部142およびカバー143の突出量は、収容部142およびカバー143がバルブボディ3の周辺に設けられるスペース、つまり電磁コイル部分71〜74および電磁コイル部分71〜74に接続される配線75を配索するスペース内に収まるように設定されている。これにより、バルブボディ3の外形寸法を変更することなく、バルブボディ3に収容部142およびカバー143を設けることができる。したがって、バルブボディ3を既存の搭載スペースに搭載することができる。
また、カバー143とトランスミッションケース2とが中心線方向に対向し、それらの間に生じている隙の中心線方向の寸法D1は、収容部142に対するカバー143の挿入代D2よりも小さいように設定されていてもよい。これにより、組付不良などが原因でスナップリング59が外れても、カバー143が収容部142から脱落することを抑制できる。その結果、収容部142からダンパピストン144およびダンパスプリング145が外れることを抑制でき、それによる油圧抜けの発生を抑制することができる。
また、プラグ112、収容部142およびカバー143は、たとえば、アルミニウム製であって、それぞれ旋盤を用いた切削加工により作製される。これにより、バルブ特性の変更の際に、切削加工によりプラグ112、収容部142およびカバー143の各形状を容易に変更できるので、設計変更に要するリードタイムおよびコストのさらなる低減を図ることができる。
<変形例>
以上、本発明の2つの実施形態について説明したが、本発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、信号圧ダンパ構造51において、カバー53およびスナップリング59が省略されて、図6に示されるように、収容部52を径方向に貫通するキー201が設けられて、ダンパピストン54とキー201との間にダンパスプリング55が介在されてもよい。また、信号圧ダンパ構造141においても同様に、カバー143およびスナップリング149が省略されて、収容部142を径方向に貫通するキー201が設けられて、ダンパピストン144とキー201との間にダンパスプリング145が介在されてもよい。
また、リニアソレノイドバルブ11,101から出力されるソレノイド圧PSOLが信号圧としてそれぞれ調圧バルブ12,102に入力される構成を取り上げたが、信号圧は、リニアソレノイドバルブ11,101以外のバルブの出力油圧であってもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
12,102:調圧バルブ(バルブ)
21:第1スリーブ(スリーブ)
26:栓部(収容体)
51,141:信号圧ダンパ構造
52,142:収容部(収容体)
53,143:カバー(収容体)
54,144:ダンパピストン(受圧部材)
55,145:ダンパスプリング(付勢部材)
56,146:収容スペース
111:スリーブ
112:プラグ(収容体)

Claims (1)

  1. バルブに供給される信号圧の振動を抑制する信号圧ダンパ構造であって、
    前記バルブのスリーブに固定的に設けられ、内部に収容スペースを提供する収容体と、
    前記収容スペース内に変位可能に設けられ、前記信号圧を受ける受圧部材と、
    前記収容スペース内に設けられ、前記受圧部材を前記信号圧に抗して弾性的に付勢する付勢部材とを含む、信号圧ダンパ構造。
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